JP2007146915A - 駒式ボールねじ - Google Patents

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Abstract

【課題】
ナットに対する駒部材の位置決め精度と固定力を確保し、低コストで信頼性を向上させた駒式ボールねじを提供する。
【解決手段】
外周面に螺旋状のねじ溝2aが形成されたねじ軸2と、このねじ軸2に外嵌され、内周面に螺旋状のねじ溝3aが形成されたナット3と、対向する両ねじ溝により形成される転動路に収容された複数のボール4と、ナット3の胴部に穿設された駒窓6に嵌合され、転動路を周回経路とする連結溝8が形成された駒部材5とを備えた駒式ボールねじ1において、駒窓6が断面略円形に形成され、この駒窓6に対応して駒部材5がMIMによって断面円形に成形される焼結合金からなると共に、この駒部材5の両側にアーム9が突設され、これらのアーム9がナット3のねじ溝3aに係合されて駒部材5がナット3に位置決めされている。
【選択図】図2

Description

本発明は、放電加工機やタッピングセンター等の各種工作機械、あるいは自動車の電動パワーステアリングやアクチュエータ等に使用されるボールねじに関し、特に、ボール循環部品である駒部材を使用した駒式ボールねじに関する。
ボールねじは、外周面に螺旋状のねじ溝が形成されたねじ軸と、このねじ軸に外嵌され、内周面に螺旋状のねじ溝が形成されたナットと、対向する両ねじ溝により形成された転動路に収容された多数のボールと、転動路を周回経路とする循環機構とを備え、例えば、ナットを回転運動させることでねじ軸を直線運動させる運動変換機構として使用されている。
一般的にボールねじは、ボールの循環機構が異なる種々の形式のものがあり、その一つに駒式と呼ばれるものがある。このボールねじは、ねじ溝の連結路を有し、転動路を周回経路とする循環用の駒部材がナットに装着されている。このボールねじは構成が比較的簡素で、かつコンパクトに構成できる利点がある。
このような駒式ボールねじの代表的な一例を図5に示す。この駒式ボールねじ50は、外周面に螺旋状のねじ溝52が形成されたねじ軸51と、このねじ軸51に外嵌され、内周面に螺旋状のねじ溝54が形成されたナット53と、対向する両ねじ溝52、54により形成される転動路に収容された複数のボール55と、ナット53の胴部に穿設された駒窓56に嵌合された駒部材57とを備えている。駒部材57は小判型に形成され、内周にナット53のねじ溝54の隣合う1周部分同士を連結する連結溝58が設けられ、ナット53の外径側から駒窓56に嵌め込まれている。ナット53のねじ溝54は、この連結溝58で連結されることで1周の連続した周回経路となる。
駒部材57の外面は円筒面に形成され、駒窓56に駒部材57が嵌め込まれた状態において、駒部材57の外面はナット53の外周面と略面一になっている。ここで、駒部材57の外面に第1の周方向溝59が形成されると共に、ナット53の外周面に第1の周方向溝59に連続する第2の周方向溝60が形成されている。そして、これら第1および第2の周方向溝59、60に略C字状の止め輪61が装着され、この止め輪61のばね力で駒部材57を押圧することにより、駒部材57をナット53に固定している。これにより、大径で薄肉のナットの場合においても、止め輪61による駒部材57の押圧固定力を充分に確保することができると共に、作業効率や信頼性を損なうことなく低コスト化を実現することができる(例えば、特許文献1を参照)。
こうした従来の駒式ボールねじ50は、小判型の駒部材57を備えているため、小判型の長径方向の角度とナット53のねじ溝54および駒部材57の連結溝58の角度関係を一致させておくだけで一義的に駒部材57の位置決めができる特徴を有し、汎用的に適用されている。然しながら、小判型の駒部材57に対応する駒窓56をナット53に形成する場合、加工工数が嵩み製造コスト高騰の一つの要因となっている。すなわち、この種の駒窓56は、まず下穴をドリルで1箇所または2箇所開けておき、正規の小判幅寸法のエンドミルに工具交換して長穴形状に加工して所望の小判型形状を形成しなければならないため、加工時間が長く、また、工具交換によるサイクルタイムが長くなっていた。
こうした加工性の問題を解決したものとして、図6に示す駒式ボールねじが知られている。この駒式ボールねじ70は、ナット71に、その外周面側から内周面側へ貫通して形成された駒窓72が設けられている。駒窓72は略円形の断面を有し、ナット71の径方向に沿って形成されている。そして、この駒窓72に第1の駒部材73が装着され、この第1の駒部材73の抜け防止部材として第2の駒部材74が装着されている。第1の駒部材73は略円盤状に形成され、ナット71の周方向両側に自転防止用のヒレ73a、73aが形成されている。
第2の駒部材74は、ナット71の外周面の周方向を長手方向とする矩形状に形成され、その長手方向両側の縁部に沿って突き出した突条75が形成されている。一方、ナット71の外周面には、第2の駒部材74を収容する溝76が形成されている。そして、溝76の、ナット71の周方向両側の溝面は、それぞれ第2の駒部材74の突条75と係合し、第2の駒部材74をナット71に挿入する時にガイドとして機能する1対の溝77が形成されている。このように、ナット71に形成される駒窓72が略円形の断面からなるため、エンドミルの1回の加工で駒窓72を形成することが可能となり、工具交換が不要となると共に、加工工数が削減できコストダウンを図ることができる(例えば、特許文献2を参照)。
特開2004−124986号公報 特開2005−19624号公報
然しながら、この従来の駒式ボールねじ70では、第1の駒部材73の抜け止めを図るために第2の駒部材74が必要となるだけでなく、この第2の駒部材74を装着するために、ナット71に溝76、77を加工する必要がある。さらには、第1の駒部材73の両側には自転防止用のヒレ73a、73aが形成され、第1の駒部材73の連結溝(図示せず)とナット71のねじ溝71aとの位置合わせを行っているが、このヒレ73aの加工精度およびこのヒレ73aを装着するナット71の溝加工精度を厳しく規制しないとボールのスムーズな循環運動が得られない恐れがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、ナットに対する駒部材の位置決め精度と固定力を確保し、低コストで信頼性を向上させた駒式ボールねじを提供することを目的としている。
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1に記載の発明は、外周面に螺旋状のねじ溝が形成されたねじ軸と、このねじ軸に外嵌され、内周面に螺旋状のねじ溝が形成されたナットと、対向する両ねじ溝により形成される転動路に収容された複数のボールと、前記ナットの胴部に穿設された駒窓に嵌合され、前記転動路を周回経路とする連結溝が形成された駒部材とを備えた駒式ボールねじにおいて、前記駒窓が断面略円形に形成され、この駒窓に対応して前記駒部材が断面円形に形成されると共に、この駒部材の両側にアームが突設され、これらのアームが前記ナットのねじ溝に係合され、当該駒部材が前記ナットに位置決めされている。
このように、駒部材がナットに嵌合された駒式ボールねじにおいて、駒窓が断面略円形に形成され、この駒窓に対応して駒部材が断面円形に形成されると共に、この駒部材の両側にアームが突設され、これらのアームがナットのねじ溝に係合され、当該駒部材がナットに位置決めされているので、駒窓の加工工数が削減できて低コスト化を図ることができると共に、駒部材がナットに対して軸方向に精度良く、かつ、容易に位置決めすることができ、信頼性を向上させた駒式ボールねじを提供することができる。
また、請求項2に記載の発明は、前記駒部材の周方向両側縁に外径側へ立ち上がる一対のガイド壁が対向して設けられ、このガイド壁を前記駒窓の縁部側に塑性変形させて形成した加締部によって前記駒部材が前記ナットに固定されていれば、低コストで所望の固定力を確保することができる。
また、請求項3に記載の発明のように、前記駒部材がMIMによって成形される焼結合金であれば、加工度が高く複雑な形状であっても容易に、かつ精度良く所望の形状・寸法に成形することができる。
また、請求項4に記載の発明のように、前記駒部材のガイド壁が塑性変形可能で、かつ加締部強度が確保できる靭性を有し、熱処理によって少なくとも前記連結溝の表面硬さが30HRC以上に設定されていれば、大きな応力が発生する連結溝は耐圧痕性や耐摩耗性を充分有すると共に、加締部となるガイド壁は所望の靭性を確保でき、駒部材をナットに固定する際に割れ等が発生するのを防止することができる。したがって、強度・耐久性と靭性という相反する特性を有する駒部材を備えた駒式のボールねじを提供することができる。
好ましくは、請求項5に記載の発明のように、前記駒部材が浸炭材で形成され、浸炭焼入れによって表面が硬化処理されると共に、前記ガイド壁が焼きなましによって表面硬さが15〜30HRCの範囲に設定されていれば、加締部強度を確保することができると共に、加締加工時にクラック等が発生するのを防止することができる。
本発明に係る駒式ボールねじは、外周面に螺旋状のねじ溝が形成されたねじ軸と、このねじ軸に外嵌され、内周面に螺旋状のねじ溝が形成されたナットと、対向する両ねじ溝により形成される転動路に収容された複数のボールと、前記ナットの胴部に穿設された駒窓に嵌合され、前記転動路を周回経路とする連結溝が形成された駒部材とを備えた駒式ボールねじにおいて、前記駒窓が断面略円形に形成され、この駒窓に対応して前記駒部材が断面円形に形成されると共に、この駒部材の両側にアームが突設され、これらのアームが前記ナットのねじ溝に係合され、当該駒部材が前記ナットに位置決めされているので、駒窓の加工工数が削減できて低コスト化を図ることができると共に、駒部材がナットに対して軸方向に精度良く、かつ、容易に位置決めすることができ、信頼性を向上させた駒式ボールねじを提供することができる。
外周面に螺旋状のねじ溝が形成されたねじ軸と、このねじ軸に外嵌され、内周面に螺旋状のねじ溝が形成されたナットと、対向する両ねじ溝により形成される転動路に収容された複数のボールと、前記ナットの胴部に穿設された駒窓に嵌合され、前記転動路を周回経路とする連結溝が形成された駒部材とを備えた駒式ボールねじにおいて、前記駒窓が断面略円形に形成され、この駒窓に対応して前記駒部材がMIMによって断面円形に成形される焼結合金からなると共に、この駒部材の両側にアームが突設され、これらのアームが前記ナットのねじ溝に係合されて当該駒部材が前記ナットに位置決めされている。
以下、本発明の実施の形態を図面に基いて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る駒式ボールねじの一実施形態を示し、(a)は平面図、(b)は縦断面図である。また、図2(a)はナットの断面斜視図、(b)は横断面図、図3(a)は駒部材を示す斜視図、(b)は平面図、図4(a)〜(c)は、駒部材の組立手順を示す説明図である。
この駒式ボールねじ1は、外周面に螺旋状のねじ溝2aが形成されたねじ軸2と、このねじ軸2に外嵌され、内周面に螺旋状のねじ溝3aが形成されたナット3と、対向する両ねじ溝2a、3aにより形成された転動路に収容された多数のボール4と、ナット3のねじ溝3aの隣り合う一周部分同士を連結する連結溝5aが形成された駒部材5とを備えている。
各ねじ溝2a、3aの断面形状は、サーキュラアーク形状であってもゴシックアーク形状であっても良いが、ここではボール4との接触角が大きくとれ、アキシアルすきまが小さく設定できるゴシックアーク形状に形成されている。これにより、軸方向荷重に対する剛性が高くなり、かつ振動の発生を抑制することができる。
円筒状のナット3の胴部には、内外の周面に貫通してねじ溝3aの一部を切欠く断面略円形の駒窓6が穿設され、この駒窓6に対応して断面略円形の駒部材5が嵌合されている。駒部材5の内方には、ねじ溝3aの隣合う1周分同士を連結する連結溝5aが形成され、この連結溝5aとねじ溝3aの略1周の部分とでボール4の転動路を構成している。転動路内の内外のねじ溝2a、3a間に介在された多数のボール4は、ねじ溝2a、3aに沿って転動し、そして、駒部材5の連結溝5aに案内され、ねじ軸2のねじ山を乗り越えて隣接するねじ溝3aに戻り、再びねじ溝2a、3aに沿って転動する。
図2(a)および図3(b)に示すように、駒部材5の連結溝5aは、ナット3の隣接するねじ溝3a間を滑らかに接続するようにS字状に湾曲して形成されている。したがって、図2(b)に示すように、その両端駒窓縁7は、ナット3の隣接するねじ溝3aの窓駒窓縁部8に合致するように連結溝5aがねじ溝3aに接続されている。また、連結溝5aの深さは、ボール4が連結溝5a内でねじ軸2におけるねじ溝2aのねじ山を越えることができる深さとされている。さらに、駒部材5の両側には丸棒状に形成されたアーム9が突設され、ナット3のねじ溝3aに所定の径方向すきまを介して係合されている。このアーム9によって、駒部材5がナット3に対して軸方向に位置決めされると共に、駒部材5が駒窓6から径方向外方に抜け出すのを防止することができる。
また、図2(b)および図3(a)に示すように、駒部材5の周方向両側縁は、他の部分よりも外径面が凹む、凹み部10とされ、これら凹み部10から外径側へ立ち上がる一対のガイド壁11が駒部材5の周方向に対向して設けられている。このガイド壁11を加締治具(図示せず)を使用して駒窓6の縁部側に塑性変形させて形成した加締部12によって駒部材5はナット3に固定されている(図2(b)参照)。
ボール4の組み込みは、ナット3の駒窓6に駒部材5をナット3の内径側から装着した後、ねじ軸1の軸端からナット3を当てがい、ボール4を両ねじ溝2a、3a間に順次挿入しながらナット3を回転させ、ナット3をねじ軸1に移動させることによって行う。なお、これ以外にも、ナット3の駒窓6に駒部材5を装着した後、仮軸を用いてボール4を同様に挿入するようにしても良い。
駒部材5は金属粉末を可塑状に調整し、射出成形機で成形される焼結合金からなる。この射出成形に際しては、まず、金属粉と、プラスチックおよびワックスからなるバインダとを混練機で混練し、その混練物をペレット状に造粒する。造粒したペレットは、射出成形機のホッパに供給し、金型内に加熱溶融状態で押し込む、所謂MIM(Metal Injection Molding)により成形されている。こうしたMIMによって成形される焼結合金であれば、加工度が高く複雑な形状であっても容易に、かつ精度良く所望の形状・寸法に成形することができる。
本実施形態では、前記金属粉として、後に浸炭焼入が可能な材質、例えば、C(炭素)が0.13wt%、Ni(ニッケル)が0.21wt%、Cr(クロム)が1.1wt%、Cu(銅)が0.04wt%、Mn(マンガン)が0.76wt%、Mo(モリブデン)が0.19wt%、Si(シリコン)が0.20wt%、残りがFe(鉄)等からなるSCM415を例示することができる。また、これ以外にも、Cが0.07wt%、Crが17wt%、Niが4wt%、Cuが4wt%、残りがFe等からなる析出硬化系ステンレスSUS630であっても良い。このSUS630は、固溶化熱処理で表面硬さを適切に上げることができ、強靭性と高硬度を確保することができる。
駒部材5をSCM415等の浸炭材で形成する場合は、駒部材5は浸炭焼入れによって表面硬さが30〜40HRCの範囲になるように硬化処理されると共に、高周波テンパー装置を用いて、図2(b)に示す加締部12、すなわち、図3(a)に示すガイド壁11が焼きなましされ、表面硬さが15〜23HRCの範囲になるように設定されている。
ここで、浸炭焼入れによる硬化層の表面硬さが30HRC未満であれば、連結溝5aの耐圧痕性や耐摩耗性が不足し、40HRCを超えると駒部材5の熱処理変形が大きくなって好ましくない。また、焼きなましによるガイド壁11の表面硬さが15HRC未満であれば加締部強度が不足し、23HRCを超えると、加締加工時にクラック等が発生する恐れがあって好ましくない。
一方、駒部材5をSUS630等の析出硬化系ステンレスで形成する場合は、固溶化熱処理で表面硬さが30HRC以上になるように設定されている。このSUS630は、所定の温度に加熱した後急冷することにより、合金元素が容易に固溶化する特徴を有している。
駒部材5がこれら浸炭材あるいは析出硬化系ステンレスをMIMにより成形された焼結合金からなるので、大きな応力が発生する少なくとも連結溝5aは耐圧痕性や耐摩耗性を充分有する。また、加締部12となるガイド壁11の靭性が高く、駒部材5をナット3に加締固定する際に割れ等の発生を防止することができる。
次に、図4を用いて、ナット3に駒部材5を組み立てる手順を説明する。先ず、(a)に示すように、ナット3の駒窓6の内方位置に駒部材5を配置し、駒部材5のガイド壁11がナット3の周方向に対向するよう、駒窓6と駒部材5との位置合わせを行う。そして、(b)に示すように、駒窓6に駒部材5を内方から挿入する。最後に、駒部材5のガイド壁11を駒窓6の縁部側に向けて塑性変形させて加締部12を形成する。この加締部12によって駒部材5はナット3に固定され、所望の固定力を確保することができる。
本実施形態では、ナット3の胴部に断面略円形の駒窓6が形成され、この駒窓6に嵌合される駒部材5が断面略円形に形成されると共に、この駒部材5の両端にアーム9が突設され、ナット3のねじ溝3aに所定の径方向すきまを介して係合させているため、駒窓6の加工工数が削減できて低コスト化を図ることができると共に、駒部材5がナット3に対して軸方向に精度良く、かつ、容易に位置決めすることができ、信頼性を向上させた駒式ボールねじ1を提供することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明に係る駒式ボールねじは、自動車の電動アクチュエータ等に使用される駒式ボールねじに適用することができる。
(a)は、本発明に係る駒式ボールねじの一実施形態を示す平面図である。 (b)は、同上縦断面図である。 (a)は、本発明に係るナットを示す断面斜視図である。 (b)は、同上、横断面図である。 (a)は、本発明に係る駒部材を示す斜視図である。 (b)は、同上、下方から見た平面図である。 (a)〜(c)は、ナットに駒部材を組み立てる手順を示す説明図である。 (a)は、従来の駒式ボールねじを示す縦断面図である。 (b)は、同上縦断面図である。 他の駒式ボールねじを示す斜視組立図である。
符号の説明
1・・・・・・・・・・ボールねじ
2・・・・・・・・・・ねじ軸
2a、3a・・・・・・ねじ溝
3・・・・・・・・・・ナット
4・・・・・・・・・・ボール
5・・・・・・・・・・駒部材
5a・・・・・・・・・連結溝
6・・・・・・・・・・駒窓
7・・・・・・・・・・駒窓縁
8・・・・・・・・・・窓駒窓縁部
9・・・・・・・・・・アーム
10・・・・・・・・・凹み部
11・・・・・・・・・ガイド壁
12・・・・・・・・・加締部
50、70・・・・・・駒式ボールねじ
51・・・・・・・・・ねじ軸
52、54、71a・・ねじ溝
53、71・・・・・・ナット
55・・・・・・・・・ボール
56、72・・・・・・駒窓
57・・・・・・・・・駒部材
58・・・・・・・・・連結溝
59・・・・・・・・・第1の周方向溝
60・・・・・・・・・第2の周方向溝
61・・・・・・・・・止め輪
73・・・・・・・・・第1の駒部材
73a・・・・・・・・ヒレ
74・・・・・・・・・第2の駒部材
75・・・・・・・・・突条
76、77・・・・・・溝

Claims (5)

  1. 外周面に螺旋状のねじ溝が形成されたねじ軸と、
    このねじ軸に外嵌され、内周面に螺旋状のねじ溝が形成されたナットと、
    対向する両ねじ溝により形成される転動路に収容された複数のボールと、
    前記ナットの胴部に穿設された駒窓に嵌合され、前記転動路を周回経路とする連結溝が形成された駒部材とを備えた駒式ボールねじにおいて、
    前記駒窓が断面略円形に形成され、この駒窓に対応して前記駒部材が断面円形に形成されると共に、この駒部材の両側に一対のアームが突設され、このアームが前記ナットのねじ溝に係合され、当該駒部材が前記ナットに位置決めされていることを特徴とする駒式ボールねじ。
  2. 前記駒部材の周方向両側縁に外径側へ立ち上がるガイド壁が対向して設けられ、これらのガイド壁を前記駒窓の縁部側に塑性変形させて形成した加締部によって前記駒部材が前記ナットに固定されている請求項1に記載の駒式ボールねじ。
  3. 前記駒部材がMIMによって成形される焼結合金からなる請求項1または2に記載のボールねじ。
  4. 前記駒部材のガイド壁が塑性変形可能で、かつ加締部強度が確保できる靭性を有し、熱処理によって少なくとも前記連結溝の表面硬さが30HRC以上に設定されている請求項2または3に記載のボールねじ。
  5. 前記駒部材が浸炭材で形成され、浸炭焼入れによって表面が硬化処理されると共に、前記ガイド壁が焼きなましによって表面硬さが15〜30HRCの範囲に設定されている請求項4に記載のボールねじ。
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