JP2014062570A - ボールねじ用ナットの製造方法 - Google Patents

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清司 大塚
Kazuto Kobayashi
一登 小林
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【課題】従来、ボール戻し溝を内周面に直接形成したナットにおいては、ボール戻し溝が規定のピッチ毎に連続して軸方向に複数存在していたため、ボール戻し溝と軸方向に略等しい位置の素材外周にフランジやそれに類する形状の段付き円筒部が存在する場合には、その部分のナット素材の径方向の肉厚が大きいので材料流動が困難となってプレス力が増大し、パンチ寿命が低下するという問題があった。
【解決手段】ボール戻し溝を塑性加工により形成するボールねじ用ナットの製造方法において、外周面の段付き円筒部と軸方向において略同位置に、ボール戻し溝を配置しないことを特徴とする。
【選択図】図2

Description

この発明は、ボールねじを構成するナットの製造方法に関する。
ボールねじは、内周面に螺旋状の循環溝が形成されたナットと、外周面に螺旋状の循環溝が形成されたねじ軸と、ナットとねじ軸双方の循環溝で形成される軌道の間に配置されたボールと、前記ボールを軌道の終点から始点に戻すボール戻し経路とを備え、前記軌道内をボールが転動することで前記ナットがねじ軸に対して相対移動する装置である。
このようなボールねじは、一般的な産業用機械の位置決め装置等だけでなく、自動車、二輪車、船舶等の乗り物に搭載される電動アクチュエータにも使用されている。
ボールねじのボール戻し経路には循環チューブ方式やコマ方式などがあり、コマ方式の場合は、ボール戻し経路をなすS字状の凹部(以下「ボール戻し溝」と呼ぶ)が形成されたコマをナットの貫通穴に嵌めている。これに対して、下記の特許文献1には、ボール戻し溝を、ナット素材の内周面に塑性加工で直接形成することが記載されている。その形成方法を図9を用いて説明する。
先ず、ボール戻し溝の形状に対応するS字状の凸部37,38を有する円筒状の加工ヘッド30を備えた金型を用意する。そして、ナット素材10を、その軸方向を水平方向に向けて台200の上に置き、ナット素材10の内部に加工ヘッド30を入れて、凸部37,38を上に向け、基端部30aと先端部30bを固定する。次に、この状態で、金型の上部材20にプレス圧を掛けて下降させ、凸部37,38をナット素材10の内周面11に押し当てることで、ナット素材10の内周面11を塑性変形させる。
特開2008−281063号公報 特開2012−132555号公報
しかしながら、特許文献1に記載された方法では、ナットの軸方向寸法が長く内径が小さい場合、金型の加工ヘッドが細長くなることから、強度が不足して破損し易くなる。そのためボール戻し溝を形成する際に、素材外周に材料の逃げを設けることによってパンチに作用する応力を低下させる必要があった。従来、ボール戻し溝を直接形成したナットにおいては、循環溝が規定のピッチ毎に連続して軸方向に複数存在していたため、ボール戻し溝も同様に配置されており、ボール戻し溝と軸方向に略等しい位置の素材外周にフランジやそれに類する形状の段付き円筒部が存在する場合には、その部分のナット素材の径方向の肉厚が大きいので材料流動が困難となってプレス力が増大し、パンチ寿命が低下するという問題があった。
また、素材外周に上記の段付き円筒部が存在する場合には、ボール戻し溝を形成した後に素材外周に段付き円筒部を塑性加工により形成するとボール戻し溝に変形が生じ、先に段付き円筒部を形成してからボール戻し溝を形成すると段付き円筒部が変形するため、段付き円筒部は切削加工により形成する必要があった。
特許文献2にはナット外周面に歯車等をインサート成形によって製作する方法が記載されている。しかしインサート成形では通常、樹脂を材料とする成形法であり、樹脂歯車では強度が低いという問題点があった。
そこで本発明は、素材外周に歯車やセレーションを形成するのに適した段付き円筒部を有し、内周面にボール戻し溝が塑性加工により形成されたボールねじ用のナットの製造において、パンチの寿命を延長させ、かつボール戻し溝の深さ及び位置精度を向上させ、さらに段付き円筒部の形状を変形させない方法を提供する。
上記課題を解決するために本発明は、ねじ軸およびボールとともにボールねじを構成し、ボールの軌道面となる螺旋状の循環溝と、前記ボールを循環溝の始点に戻すボール戻し溝を内周面に設けられ、外周面に径の異なる段付き円筒面形状を有するボールねじ用のナットを、外周面を金型で保持しつつ、ボール戻し溝の凹部に対応する凸部を有するパンチをナット内周面から径方向外側に向かって素材に押し付けてボール戻し溝を形成する前記ナットの製造方法であって、外周面の段付き円筒部と軸方向において略同位置に、ボール戻し溝を配置しないことを特徴とする。
ナットの外周面にフランジまたはそれに類する段付き円筒部を有するボールねじ用ナットの製造において、前記段付き円筒部と軸方向に略同位置にボール戻し溝を配置しないことで、前記段付き円筒部の外周面に歯車、セレーションまたはローレット等の形状を塑性加工により形成する際に、ボール戻し溝の変形を考慮する必要が無く、加工の自由度が増加する。
また、外周面に段付き円筒部のある軸方向位置近傍にボール戻し溝を形成しないため、ボール戻し溝成形時の無理な材料流動を生じさせず、パンチの寿命が増大する。さらに無理な材料流動が生じないことで他の部分に形成したボール戻し溝の深さ及び位置精度、段付き円筒部の形状に悪影響を与えることがない。
本実施の形態であるボールねじ機構の軸線方向断面図である。 図1に示すナットをII−II線で切断して矢印方向に見た図である。 図3(a)は中空円筒部材と金型の断面図、図3(b)は図3(a)の構成を矢印IIIB方向に見た図であり、図3(c)は図3(b)の金型を矢印IIIC方向に見た図である。 図4(a)は、中空円筒部材の鍛造加工後における軸線方向断面図であり、図4(b)は、中空円筒部材の鍛造加工後における斜視図である。 図5(a)は、中空円筒部材の切削加工の状態を示す斜視図であり、図5(b)は、図5(a)に示す中空円筒部材と切削工具を矢印VB方向に見た図である。 図6(a)は、中空円筒部材の切削加工後における軸線方向断面図であり、図6(b)は、中空円筒部材の切削加工後における斜視図である。 中空円筒部材の焼入処理の状態を示す軸線方向断面図である。 本発明にボールねじ用ナットの外周面に設けられた段付き円筒部の表面にセレーションを形成した状態を示す斜視図である。 従来技術によりボール戻し溝を塑性加工で形成する方法を示す図面である。
次に、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態にかかる製造方法により製造したボールねじ機構の軸線方向断面図である。図2は、図1に示すナットをII−II線で切断して矢印方向に見た図である。図1において、不図示の被駆動部材に連結され、回転不能且つ軸線方向にのみ移動可能に支持されたねじ軸1の外周面には、雄ねじ溝1aが形成されている。不図示のハウジングに対して回転のみ可能に支持された円筒状のナット2は、ねじ軸1を包囲するように配置され、内周面に、3列のボール循環溝2a(図2参照)と、各循環溝2aに接続するボール戻し溝2bとを形成している。複数のボール3が、ねじ軸とナットの双方に形成された螺旋状のボール循環溝を転動し、ボール戻し溝2bを介して始点に戻るように配置されている。
次に、本実施の形態にかかる製造方法について説明する。まず、ナットの素材である中空円筒部材の内周面に、ボール戻し溝を形成する。図3は、ボール戻し溝を形成する工程を示す図であり、図3(a)は中空円筒部材と金型の断面図、図3(b)は図3(a)の構成を矢印IIIB方向に見た図であり、図3(c)は図3(b)の金型を矢印IIIC方向に見た図である。ここでは、図3に示すような金型Mを用いて鍛造加工を行う。金型Mは、中空円筒部材の内径より小径の外径を有する円筒状であって、その外表面に図3(b)、(c)に示すようなS字状の凸部Maを2つ形成している。凸部Maは、ボール戻し溝2bの形状に対応している。
かかる金型Mを中空円筒部材Nの内部に挿入して、その内周面の上部に凸部Maを当接させ、更に金型Mの両端を支持した状態で、中空円筒部材Nを金型Mに向かってプレス力Pを負荷し、鍛造加工を行う。すると、図4に示すように、凸部Maが中空円筒部材Nの内周面に転写され、くぼんだ2つのボール戻し溝2bが形成される。
ここで、本発明においては、外周面の段付き円筒部と軸方向において略同位置に、ボール戻し溝2bを配置しないことを特徴とする。この結果、ボール戻し溝成形時の無理な材料流動を生じさせず、パンチの寿命が増大する。さらに無理な材料流動が生じないことで他の部分に形成したボール戻し溝の深さ及び位置精度に悪影響を与えることがなく、また、外周面の段付き円筒部を変形させることもない。
次に、ボール戻し溝2bを形成した中空円筒部材Nの内周面に、ボール循環溝2aを形成する。図5は、循環溝2aを形成する工程を示す図である。ここでは、図5に示すような切削工具Tを用いて切削加工を行う。切削工具Tは、回転軸Taの外周に、刃物Tbを形成している。刃物Tbの切削面(周方向に対向する面)は、循環溝2aの形状に一致する。回転軸Taは、その軸線O回りに回転[図5(b)のA]するが、それとは独立して偏心軸Q回りに公転[図5(b)のB]する。尚、このように切削工具Tを自転及び公転させる機構としては、例えば遊星歯車機構(不図示)の遊星歯車に回転軸Taを連結した構成が考えられるが、それに限られない。
次に、ボール戻し溝2b及び循環溝2aを形成した中空円筒部材Nの内周面に、焼入処理を行う。図7は、高周波焼入の処理工程を示す図である。ここでは、図7に示すように、中空円筒状部材Nの内部にコイルCを配置し、高周波電源EからコイルCに高周波電流を流す事で、中空円筒状部材Nの内周面に高周波焼入れを行う。以上の工程により、ナット2を製造することができる。
特に、従来のボールねじ機構で用いられているチューブやコマ等の循環部材は、一般的に熱処理が行われていないから、長期間にわたりボールねじを作動すると磨耗し、循環不良の原因となる。これに対し、本実施の形態によれば、雌ねじ溝2aのみならず循環路2bにも焼入れを同時に行うことができるので、耐摩耗性を確保すると同時に粒界酸化を抑制できるので、長寿命が期待できる。
さらに、外周面の段付き円筒部に歯車、セレーションまたはローレット等の動力伝達形状を塑性加工にて形成するが、その際にボール戻し溝の変形を考慮する必要が無く、加工の自由度が増加する。図8は段付き円筒部の表面にセレーション2dを形成したナットを示している。
1 ねじ軸
2 ナット
2a ボール循環溝
2b ボール戻し溝
2c 段付き円筒部
2d セレーション
3 ボール
10 ナット素材
11 ナット素材の内周面
M 金型
Ma 凸部
N 中空円筒部材
T 切削工具
Ta 回転軸
Tb 刃物
C コイル
E 高周波電源
P プレス力

Claims (1)

  1. ねじ軸およびボールとともにボールねじを構成し、ボールの軌道面となる螺旋状の循環溝と、前記ボールを前記循環溝の始点に戻すボール戻し溝を内周面に設けられ、外周面に径の異なる段付き円筒部を有するボールねじ用のナットを、外周面を金型で保持しつつ、ボール戻し溝の凹部に対応する凸部を有するパンチをナット内周面から径方向外側に向かって素材に押し付けてボール戻し溝を形成する前記ナットの製造方法であって、外周面の前記段付き円筒部と軸方向において略同位置に、前記ボール戻し溝を配置しないことを特徴とするボールねじ用ナットの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008281063A (ja) * 2007-05-09 2008-11-20 Nsk Ltd ボールねじ機構
JP2012161839A (ja) * 2011-01-17 2012-08-30 Nsk Ltd ボールねじ用ナットの製造方法、ボールねじ用ナット

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