JP5545193B2 - 免震構造体用ゴム組成物 - Google Patents

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本発明は、高歪領域でもソフトニングを生じ難く、歪依存性の小さい免震構造体用のゴム組成物に関する。
近年、地震対策として建造物に免震構造体を取り付けることが普及してきている。この免震構造体は、一般にゴム層(ゴム板)と硬質板層(鉄板)とを10〜数十層の交互に積層した構造とされたサンドイッチ構造体であり、低・中層のビルや橋梁などの免震装置のゴム支承片として主に使用される。免震構造体の特徴は、ゴム層と硬質板層とを交互に積層することにより、鉛直方向に強靱で硬く、変形せずに荷重を支え、水平方向には柔らかさを有することとなり、地盤の激しい揺れをゆったりとした水平方向の揺れに変える性能を有する。
上記のように免震装置体は、ビルや橋等の重量の非常に大きい構造物に用いられることが多いが、そのような免震構造体を戸建用住宅などの軽量物に用いた場合、搭載重量が小さくなるので、軟質板層を構成する弾性体の設計については、低弾性の材料を用いることにより免震構造体のばね剛性を小さくする必要がある。
そこで、軟質板層を構成するゴムの弾性率を低下させるために、ゴム配合に通常使用されるオイルを適宜添加し、或いはカーボンブラックの配合を減量することも検討されている。しかしながら、上記の場合には、高歪領域での弾性率の低下(ソフトニング)が生じ、弾性率の歪依存性が大きくなってしまい、建築物設計者の設計を困難なものにしていた。また、ゴム組成物に配合するオイル等の添加による低弾性化に伴い、未加硫ゴムの粘度が低下していまい、工場内での作業性が悪化してしまうという問題があった。
また、従来よりカーボンブラックを特徴づける基本特性としては、平均粒子径、ストラクチャー及び表面性状の3特性が重要であることが知られている。このため、カーボンブラックをゴム配合に用いる際、これらの3物性を考慮して市販品の中からカーボンブラックを適宜選定することにより、免震ゴム組成物の上記課題を解決しようとする従来技術もある。
特開2002−20546号公報には、充填剤として小粒径のカーボンブラックを使用することにより、ゴム組成物を使用する支承体の減衰性を高く維持しつつ、せん弾性率の歪依存性を低減しようとした技術が提案されている。しかしながら、免震ゴムの歪依存性を改善する余地が未だ残されており、特に、戸建用住宅等の軽量物に用いた場合に、免震ゴム組成物の歪依存性が十分に良好であるとは言い難い。
このため、高歪領域でもソフトニングを生じ難く、歪依存性が小さく、工場内での作業が良好であり、戸建用住宅等の軽量物に用いた場合でも信頼性の高い免震作用を発揮し得る免震構造体用のゴム材料の開発が望まれる。
なお、本発明に関連する先行技術文献としては下記のものが挙げられる。
特開2001−342295号公報 特開2002−340089号公報 特開2002−20546号公報 特開2004−263128号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、工場内での作業が良好であり、高歪領域でもソフトニングが生じ難く、歪依存性が小さく、信頼性の高い免震作用を発揮し得る免震構造体用ゴム組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、免震構造体のゴム層を形成するゴム組成物を調製する場合に、ゴム成分としてジエン系ゴムを含有するとともに、充填剤として使用するカーボンブラックについて、ヨウ素吸着量10〜25mg/g,DBP吸油量28〜90ml/100gである大粒径カーボンブラックを使用し、これをゴム成分100質量部に対して30〜50質量部配合することにより、せん断弾性率の歪依存性が改善されるとともに、引張り強さ,伸び等の基本物性との両立を図ることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
一般にカーボンブラックをゴム組成物に充填すると、応力/ひずみ曲線のヒステリシスが増大し、また繰り返しによる弾性率の低下が大きくなる傾向にあることが知られている。また、歪依存性の小さいゴム組成物を得る手段として、カーボンブラック以外の各成分の種類の選定や配合量を調整することが主に行われてきた。本発明者は、カーボンブラックを選定することに着眼して低弾性化及び歪依存性の小さいゴム組成物を得ることを目的としてカーボンブラックの選定及びその配合量について試行錯誤検討したところ、ヨウ素吸着量及びDBP吸油量を特定範囲とする大粒径カーボンブラックを所定配合量で使用することにより、ゴム・マトリックス中での分散が容易になり、高分散化を達成することにより歪依存性の良好なゴム組成物を得ることができ、上記の解決課題を改善し得たものである。
従って、本発明は下記の免震構造体用ゴム組成物を提供する。
[1]ゴム成分と充填剤とを含有してなる免震構造体用ゴム組成物において、ゴム成分としてジエン系ゴムを含有するとともに、充填剤として、ヨウ素吸着量10〜15mg/g,DBP吸油量28〜41ml/100gである大粒径カーボンブラックを、ゴム成分100質量部に対して30〜50質量部配合することを特徴とする免震構造体用ゴム組成物。
[2]ジエン系ゴムとして、天然ゴム(NR)とポリイソプレンゴム(IR)とを併用する[1]記載の免震構造体用ゴム組成物。
[3]大粒径カーボンブラックの平均粒子径が90〜125nmである[1]又は[2]記載の免震構造体用ゴム組成物。
本発明の免震構造体用ゴム組成物によれば、工場内での作業が良好であり、高歪領域でもソフトニングの低減を図ることができ、歪依存性が小さく、信頼性の高い免震作用を確実に発揮し得る。
実施例で作製したサンプルを示す概略斜視図である。
以下、本発明につき、更に詳しく説明する。
本発明の免震構造体用ゴム組成物では、ゴム成分としてジエン系ゴムが使用される。
ジエン系ゴムとしては、公知のものを用いることができ、特に制限されるものではないが、具体的には、公知の天然ゴム(NR)や、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)、スチレン−イソプレン共重合体、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム、クロロプレンゴム、イソブチレン−イソプレンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、エポキシ化天然ゴム、アクリレートブタジエンゴム等の合成ゴム、及びこれら天然ゴム又は合成ゴムの分子鎖末端が変性されたものなどを用いることができ、これらの中から1種を単独で、又は2種以上を混合して用いることができる。本発明においては、特に、天然ゴム(NR)やイソプレンゴム(IR)を好適に用いることができる。
ジエン系ゴムとしては、特に制限はないが、天然ゴム(NR)とポリイソプレンゴム(IR)とを併用することができ、その場合には、天然ゴムとポリイソプレンゴムとの配合比が、質量比で60/40〜100/0であることが歪依存性の点から好適である。
また、上記ジエン系ゴム以外のゴムをゴム成分中に配合することもできる。このゴムとしては、アクリルゴム及びエチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、フッ素ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を併用することができる。
本発明では、大粒径カーボンブラックを充填するものであり、具体的には、ヨウ素吸着量10〜25mg/g,DBP吸油量28〜90ml/100gである大粒径カーボンブラックを用いる。このようなカーボンブラックの選定及び配合により、高歪領域(γ≧250%)でのソフトニングの低減を図ることができ、低歪領域(γ=100%)のせん断弾性率を大きく変化させずに歪依存性を改善することができ、引張り強さ,伸び等の基本物性も良好に維持することができる。
カーボンブラックの種類(標準品種)については、特に限定されるものではないが、例えば、SRF、GPF、FEF、HAF、ISAF、SAF、FT、MT等のカーボンブラックを挙げることができ、本発明においては、特に、MTやFTを好適に用いることができる。また、これらのカーボンブラックは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
カーボンブラックの平均粒子径については、90〜125nmであることが好ましい。また、カーボンブラックのヨウ素吸着量は、10〜25mg/g,好ましくは10〜15mg/g以下であることが好ましい。
DBP吸油量はカーボンブラックのストラクチャー(一次粒子の集合形態)の一指標であり、本発明に使用されるカーボンブラックのDBP吸油量は、28〜90ml/100g、好ましくは28〜41ml/100gであることが好ましい。
カーボンブラックの配合量は、ゴム成分100質量部に対して20〜60質量部配合することが好適である。
なお、カーボンブラックの窒素吸着比表面積については、特に制限はないが、高表面活性の点から、16m2/g以下とすることが好ましい。
上記のカーボンブラックとして具体的には、商品名「旭#8」,「旭#15」及び「旭#15HS」(いずれも旭カーボン社製)、或いは、商品名「シーストTA」(東海カーボン社製)、「N762」(昭和キャボット社製)などを挙げることができる。
本発明のゴム組成物は、特に制限されるものではないが、上記ゴム成分と共に合成樹脂を配合することができる。
本発明のゴム組成物に配合される合成樹脂としては、例えばフェノール樹脂、ジシクロペンタジエン樹脂、キシレン樹脂、脂肪族系(C5系)石油樹脂、芳香族系(C9系)石油樹脂、脂環族系石油樹脂、C5系石油樹脂とC9系石油樹脂とを共重合させたもの、テルペン系樹脂、ケトン樹脂及びこれらの樹脂の変性物などが挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
これら合成樹脂の配合量は、配合する樹脂の種類などに応じて適宜選定され、特に制限されるものではないが、通常は上記全ゴム成分100質量部に対して、2〜60質量部、特に5〜40質量部、特に5〜20質量部とすることが好ましい。この場合、配合量が2質量部未満であると、これら合成樹脂による高減衰性能が十分に得られない場合があり、一方60質量部を超えると破断特性や未加硫ゴムの作業性が低下するなどの不都合を生じる場合がある。
上記の合成樹脂の一つとしてテルペンフェノール共重合体を採用することが好ましい。テルペンフェノール共重合体をゴム組成物に配合することにより、本発明の効果をより一層高めることができる。テルペンフェノール共重合体は、通常、テルペン化合物又はテルペン誘導体とフェノール類とを共重合して得られるものである。テルペン化合物とは、主として北米や中国本土に産するアカマツ、クロマツの立木から採取した生松脂を水蒸気蒸留して得られる精油、また同樹のパルプ生産の副生物のテレビン油、あるいはオレンジの皮から抽出される精油又はこれらの精油から異性化反応等により誘導された化合物であり、α−ピネン、β−ピネン、リモネン、テルピネン、テルピノーレン、ミルセン、アロオシメン、オシメン等がある。また、テルペン誘導体は、例えば、テルペン化合物と無水マレイン酸、無水フマル酸のような化合物を反応させて得られるものを挙げることができる。一方、フェノール類とは、フェノール、ビスフェノール、ターシャリーブチルフェノール、その他フェノール誘導体等である。
上記テルペンフェノール共重合体について、その軟化点は好ましくは80〜145℃であり、また、その重量平均分子量は500〜1050であることが好ましい。
上記テルペンフェノール共重合体については、1種を単独で或いは2種以上を併用して本発明ゴム組成物に配合することができ、具体的には、「YSポリスターT100」、「YSポリスターT115」、「YSポリスターT130」(いずれもヤスハラケミカル株式会社製)などの市販品を用いることができる。
本発明のゴム組成物には、ゴム成分と共に、上記カーボンブラック、或いは合成樹脂の他にもゴム組成物に通常配合される公知の配合剤を配合することができる。例えば、シリカ、シランカップリング剤、加硫剤としての硫黄、加硫促進剤、加硫促進助剤、各種プロセスオイル、亜鉛華、ステアリン酸、各種軟化剤、ワックス、老化防止剤、石油炭化水素、ロジン、クレーや炭酸カルシウムなどの各種充填剤など、公知の配合剤を適量配合することができる。
上記加硫促進剤としては、特に制限はないが、スルフェンアミド系、チウラム系、及びジチオカルバミン酸塩系等を使用することができる。
また、これらと組み合わせて、有機過酸化物、キノンジオキシム、多官能性アクリルモノマー[例えば、トリメチロールエタントリアクリレート(TMETA)、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)、ジペンタエリスリトールエーテルヘキサアクリレート(DPEHA)、ペンタエリスリトールテトラアクリレート(DPEHA)、ジメチロールプロパンジアクリレート(TMPTA)、ステアリルアクリレート(SA)等]、トリアジンチオールを用いることができる。
硫黄系加硫剤及び加硫促進剤としては、粉末硫黄、高分散性硫黄、不溶性硫黄等で、一般にゴム用加硫剤として用いられている硫黄、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド等のチウラム類、ペンタメチレンジチオカルバミン酸ピペリジン塩、ピペコリルジチオカルバミン酸ピペコリン塩、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、N−エチル−N−フェニルジチオカルバミン酸亜鉛、N−ペンタメチレンジチオカルバミン酸亜鉛、ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジブチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバミン酸銅、ジメチルジチオカルバミン酸第二鉄、ジエチルジチオカルバミン酸テルル等のジチオカルバミン酸塩類、ブチルキサントゲン酸亜鉛、イソプロピルキサントゲン酸亜鉛、イソプロピルキサントゲン酸ナトリウム等のキサントゲン酸塩類、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(例えば、商品名「ノクセラーCZ」(大内新興化学工業社製)、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N,N−ジイソプロピル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド等のスルフェンアミド類、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾチアジルジスルフィド等のチアゾール類等を挙げることができる。これらは2種以上を併用することもできる。使用量は、ゴム成分100質量部に対して0.5〜10質量部であることが好ましく、より好ましくは1〜6質量部である。
老化防止剤としては、例えばN−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン(6C)やN−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン(3C)、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合物(RD)などが挙げられる。これらは、ゴム成分100質量部に対して0.5〜5質量部程度を用いることができる。
また、オイルとしては、公知のものを使用することができ、特に制限されないが、具体的には、アロマティック油、ナフテニック油、パラフィン油等のプロセスオイルや、やし油等の植物油、アルキルベンゼンオイル等の合成油、ヒマシ油等を使用することができる。これらは1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。その使用量としては、上記ゴム成分100質量部に対し、通常3〜50質量部である。
本発明のゴム組成物は、上記各成分を公知のバンバリーミキサー、ロール、ニーダ等の混練装置を使用して混練し、製造することができる。この場合、特に制限されるものではないが、通常は、まずゴム成分、樹脂成分、充填剤、オイルなどを混合して混練し、次いで加硫剤,促進剤を添加して更に混練する2段階の混練操作を行うことが好ましい。
本発明のゴム組成物は、特に制限はないが、軟質層と硬質層とが交互に積層された免震構造体における軟質層の材料として用いられることが好適である。即ち、本発明のゴム組成物を加硫成形した成形体を軟質層として、軟質層と硬質層とが交互に積層された免震構造体を提供することができる。この場合、硬質層の材質としては特に限定されるものではないが、金属、セラミック、プラスチックなどを用いることができ、中でも鋼板が好適に用いられる。また、上記軟質層と硬質層とが交互に積層された免震構造体の周囲は、更に軟質層と同様のゴム組成物からなる被覆層により被覆されていてもよい。
上記免震構造体を使用する対象建造物としては、特に制限はないが、例えば、低・中層のビル、橋梁、戸建て住宅、仮設住宅、小型プラント等などを挙げることができる。
以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
[実施例1〜8、参考例I〜IV、及び比較例1]
下記、表1及び表2に示すAの各配合成分を混練し、次いでBの硫黄及び促進剤CZを配合して更に混練し、実施例1〜8、参考例I〜IV、及び比較例1のゴム組成物を調製した。得られた各ゴム組成物を2mm厚保に圧延してゴムシートを製造し、下記物性を測定、評価した。結果を表1及び表2に示す。
(1)破断伸び(Eb)
JIS K 6301に準拠して、破断伸びを求めた。
(2)引張強度(Tb)
JIS K 6301に準拠して、引張強度を求めた。
(3)300%モジュラス(M300)
JIS K 6301に準拠して求めた。
(4)せん断弾性率(G)及び等価減衰定数(Heq)
[せん断弾性率の測定サンプルの作製]
ゴムシートを25mm×25mmの方形状に打ち抜いた1枚の方形状ゴムシートを作製し、これを25mm×60mm×厚み2.3mmの2枚の鉄板で挟んだ。即ち、図1(A)に示すように、接着剤を塗布した2枚の鉄板22の間に、方形状ゴムシート20を、断面クランク状となるように挟んだ。このように、鉄板22とこれに接するゴムシート20の面とを接着した状態で加硫を行い、鉄板22とゴムシート20面との接着をした。これにより図1(B)に示す形状のサンプルを得た。
[せん断弾性率の測定]
サンプルを、バネ剛性、損失エネルギー測定装置(鷺宮製作所製、型式:EFH−26−8−10)に配置した。上述の2枚の鉄板22(図1(B)参照)、ゴムシート20に対して外側及び内側方向に、周波数0.2Hzで100%→250%と剪断率を変えて剪断力を付与した。同剪断率では各3回剪断力を付与した。
そして、各剪断率において、測定値(3回)を平均し、G及びHeqを算出した。なお、「G」は、剪断弾性係数(等価バネ剛性と称されることもある)を意味し、「Heq」は等価減衰定数であり、ヒステリシスロスの大きさの指標とされる。
Figure 0005545193
Figure 0005545193

なお、上記表1及び表2中の配合成分の詳細は、下記の通りである。
・天然ゴム(NR):「RSS#4」
・ポリイソプレンゴム(IR):「IR2200」JSR社製
・カーボンブラック:「アサヒサーマル」旭カーボン(株)製
・大粒径カーボンブラック(1):「#8」旭カーボン(株)製
・大粒径カーボンブラック(2):「#15」旭カーボン(株)製
・大粒径カーボンブラック(3):「#15HS」旭カーボン(株)製
・テルペンフェノール共重合体:「YSポリスターT100」ヤスハラケミカル社製
・硬化脂肪酸:「ルナック」花王ケミカル社製
・老化防止剤:「ノクラック6C」大内新興化学工業社製
・オイル:ナフテンオイル
・硫黄:「セイミサルファー」日本乾溜工業社製
・促進剤CZ:「ノクセラーCZ」大内新興化学工業社製
上記実施例で使用したカーボンブラック及び大粒径カーボンブラック(1),(2),(3)のヨウ素吸着量、DBP吸油量及び平均粒子径の諸物性の値については下記表3のとおりである。
Figure 0005545193
表1の結果より、各実施例のゴム組成物は、比較例1よりもG(250%)/G(100%)の値が高く、高歪領域(γ≧250%)でのソフトニングの低減効果が大きいことが分かる。また、引張り強さ,伸び等の基本物性も良好に維持されていることが分かる。
20 ゴムシート
22 鉄板

Claims (3)

  1. ゴム成分と充填剤とを含有してなる免震構造体用ゴム組成物において、ゴム成分としてジエン系ゴムを含有するとともに、充填剤として、ヨウ素吸着量10〜15mg/g,DBP吸油量28〜41ml/100gである大粒径カーボンブラックを、ゴム成分100質量部に対して30〜50質量部配合することを特徴とする免震構造体用ゴム組成物。
  2. ジエン系ゴムとして、天然ゴム(NR)とポリイソプレンゴム(IR)とを併用する請求項1記載の免震構造体用ゴム組成物。
  3. 大粒径カーボンブラックの平均粒子径が90〜125nmである請求項1又は2記載の免震構造体用ゴム組成物。
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