JP5543842B2 - 製管装置 - Google Patents

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Description

本発明は、長尺の帯状体が螺旋状に付加形成された更生管を既設管の管路に沿って形成しながら、既設管の内壁と既に形成された更生管の外壁との間の間隙にモルタル等の裏込め材を注入する既設管の更生方法において用いられる製管装置に関する。
従来、老朽化した下水路、農業用水路、及び電力水路などの既設管を更生するにあたり、長尺の帯状部材を既設管内に連続的に引込み、螺旋状に巻き回しながら隣接する帯状部材の側縁部同士を順次接合することによって、帯状体が螺旋状に付加形成された更生管を既設管の管路に沿って形成しながら、既設管の内壁と既に形成された更生管の外壁との間の間隙にモルタル等の裏込め材を注入する既設管の更生方法(製管同時裏込め工法)が実施されている。
最近では、既設管内に混練部を有するポンプを設置し、低粘度モルタルを地上から配管を通じて混練部に供給すると共に、粘度を増加させる添加剤を混練部に供給することによって高粘度モルタルを得、得られた高粘度モルタルをポンプにより既設管と更生管との隙間に注入する既設管の更生方法が提案されている(例えば、下記特許文献1参照)。即ち、この既設管の更生工法は、配管によるモルタルの圧送を可能とすることで、既設管内における人的作業の省略を図ったものである。
特開2005−315401号公報
しかしながら、特許文献1に記載の更生工法をもってしても、裏込め材の注入作業自体は、既設管の内壁と更生管の外壁との間の間隙に過不足なく裏込め材が充填されるように、その注入量を調整しながら行う必要があり、実際の作業現場においては、更生管の製管状況を目視で確認して注入量を調整する作業員を既設管内に配置する必要があった。
本発明は前記技術的課題を解決するために開発されたものであって、既設管内における人的作業をできるだけ省略し、既設管の内壁と更生管の外壁との間の間隙に自動的且つ過不足無く裏込め材を注入することができる新規な製管装置を提供することを目的とする。
本発明に係る製管装置(以下、「本発明装置」と称する。)は、長尺の帯状部材を既設管内に連続的に引込み、螺旋状に巻き回しながら隣接する帯状部材の側縁部同士を順次接合することによって、帯状体が螺旋状に付加形成された更生管を既設管の管路に沿って形成する製管機と、この製管機によって隣接する帯状部材の側縁部同士が接合されることで順次、付加形成される更生管の外壁と、既設管の内壁との間の間隙に、モルタルからなる裏込め材を順次注入する裏込め材注入機とからなるものである。
そして、この製管装置は、製管作業によって消費される帯状部材の単位時間当たりの消費量を実測する消費量測定部と、既設管の管内径及び更生管の管外径の各データを入力する入力部と、前記消費量測定部において測定された帯状部材の単位時間当たりの消費量、及び前記入力部から入力されたデータを基に、製管作業中における既設管の内壁と更生管の外壁との間の間隙の単位時間当たりの体積変化量を算出する演算部と、前記演算部が算出した単位時間当たりの体積変化量を基に、裏込め材の単位時間当たりの注入量を決定し、決定された単位時間当たりの注入量による裏込め材の注入実行を裏込め材注入機に命令する制御部とを具備している。
その上で前記製管機には、供給される帯状部材の経路を規定するためのガイド部が備えられ、このガイド部に近接して前記消費量測定部が設けられており、また、前記裏込め材注入機には、裏込め材注入時における裏込め材の単位時間当たりの注入量を実測する流量計が設けられ、この流量計によって測定された単位時間当たりの裏込め材の注入量と、前記制御部において決定された単位時間当たりの裏込め材注入量との間に、予め設定された許容誤差範囲を逸脱する誤差が生じた場合に、裏込め材の注入量の補正指令が裏込め材注入機に命令されることを特徴とする。
即ち、本発明装置によれば、製管機による製管作業中、更生管が付加形成されることによって、この更生管の外壁と既設管の内壁との間の間隙の体積が増大するのに応じて、この間隙の単位時間当たりの体積変化量が算出され、算出された体積変化量を基に裏込め材の単位時間当たりの注入量が決定される。こうして決定された単位時間当たりの注入量による裏込め材の注入実行が行われることから、裏込め材を過不足無く注入できると共に、裏込め材の注入作業を自動化することができるのであり、これより、既設管内における人的作業を省略することができる。
又、本発明装置においては、製管作業中における実際の帯状部材の単位時間当たりの消費量をオンタイムで実測する消費量測定部を備えているから、演算部において算出される既設管の内壁と更生管の外壁との間の間隙の単位時間当たりの体積変化量の信頼度が向上する。これより、製管機に供給される帯状体のスリップや引っ掛かり、或いは製管機のパフォーマンスの低下などによって経時的に変化する帯状部材の単位時間当たりの消費量に対応した裏込め材の注入を実現することができる。
本発明装置において用いられる「製管機」としては、長尺の帯状部材を既設管内に連続的に引込み、螺旋状に巻き回しながら隣接する帯状部材の側縁部同士を順次接合することによって、帯状体が螺旋状に付加形成された更生管を既設管の管路に沿って形成し得るものであれば特に限定されるものではない。
本発明装置において用いられる、「消費量測定部」としては、製管機において実際に消費される帯状部材の単位時間当たりの消費量を測定し得るものであれば特に限定されるものではなく、例えば、エンコーダやポテンショメータ等の公知の測定手段を好適に用いることができる。
なお、製管時における帯状部材は、曲がったり、振動したりするため、測定位置によっては、製管作業によって消費される単位時間当たりの帯状部材の消費量を正確に測定することが困難な場合がある。測定された帯状部材の消費量の信頼性が低ければ、演算部における算出結果の信頼性が相対的に低くなる。
そこで、本発明装置においては、製管機に供給される帯状部材の経路を規定するためのガイド部を製管機に備え、このガイド部に近接して消費量測定部を設けている
即ち、ガイド部によって経路が規定された状態で供給される帯状部材は、曲がりや振動が比較的少なく、非常に安定した状態で製管機に供給されることから、係るガイド部に近接した位置に消費量測定部を備えることによって、言い換えれば、係るガイド部によって経路が規定された帯状部材の供給量を測定することによって、製管によって消費される帯状部材の消費量を正確に測定することが可能になる。
なお、本発明装置においては、製管機に、その作動状態を遠隔位置において監視可能とする遠隔監視カメラが備えることが好ましく、この遠隔監視カメラから送られてくる映像を地上のモニターなどで監視することにより、製管機の作動状態に問題が生じた場合に、製管機を停止させるなどの対応を速やかに採ることが可能となる。
本発明装置において用いられる「裏込め材注入機」としては、前記製管機による製管作業中、既設管の内壁と既に形成された更生管の外壁との間の間隙に裏込め材を順次注入し得るものであれば、特に限定されるものではなく、通常、ポンプなどの流体輸送機器が好適に用いられる。
なお、裏込め材は、既設管内における人的作業を省略するために、地上において調製されて、裏込め材注入機まで配管輸送することが好ましい。
但し、粘度の高い裏込め材を作業現場まで配管輸送するにあたっては、輸送距離が短い場合においては特に問題は生じないが、輸送距離が長くなれば配管輸送が困難となる場合が生じる。
そこで、本発明装置においては、低粘度(例えば、200mm以下のフロー値)の裏込め材を輸送する配管と、低粘度の裏込め材の粘度を向上させる添加剤を輸送する配管を個別に備え、低粘度の裏込め材と添加剤を作業現場まで各々別配管で裏込め材注入機の近傍まで輸送し、混練機等で適宜混練した後に裏込め材注入機に供給することが好ましい。
本発明装置において、既設管の管内径及び更生管の管外径を入力する「入力部」としては、キーボードやタッチパネルなどの作業員が数値を入力し得るものであれば特に限定されるものではない。
本発明装置において、製管作業中における既設管の内壁と更生管の外壁との間の間隙の単位時間当たりの体積変化量を算出する「演算部」、及び裏込め材の単位時間当たりの注入量を決定し、決定された裏込め材の注入量による裏込め材の注入実行を裏込め材注入機に命令する「制御部」としては、通常、CPU、演算装置、記憶装置、入出力装置及び制御装置などで構成されたMCU(Micro Controller Unit)と称される中央処理装置が用いられる。
ところで、既設管と更生管との間の間隙に注入される裏込め材は、一般的に粘度が高く、又、裏込め材注入機において常時一定のパフォーマンスを維持することは困難であることから、裏込め材の注入作業中、制御部において決定された単位時間当たりの裏込め材注入量と、裏込め材注入機から注入される実際の裏込め材の注入量との間には、少なからず誤差が生じる場合がある。係る誤差は、裏込め材の注入不足やオーバーフローの原因となる。
そこで、本発明装置においては、裏込め材注入機に、裏込め材注入時における裏込め材の単位時間当たりの注入量を実測する流量計を備え、流量計によって測定された単位時間当たりの裏込め材の注入量と、制御部において決定された単位時間当たりの裏込め材注入量との間に、予め設定された許容誤差範囲を逸脱する誤差が生じた場合、裏込め材の注入量の補正指令が裏込め材注入機に命令されるようにしている
或いは、そのように測定された裏込め材の注入量に応じて補正する代わりに、本発明装置において裏込め材注入機に、裏込め材注入時の圧力を実測する圧力計を備え、圧力計によって測定された圧力が、予め設定されている許容圧力を超えた場合、裏込め材注入機の作動停止指令が裏込め材注入機に命令されるようにしてもよい
このように制御すれば、裏込め材注入機において不具合が生じ、異常な負荷がかかった際においても、不測の故障や事故が生じることを未然に防ぐことができる。
本発明装置においては、裏込め材注入機に、その作動状態を遠隔位置において監視可能とする遠隔監視カメラを備えることが好ましく、この遠隔監視カメラから送られてくる映像を地上のモニターなどで監視することにより、裏込め材注入機の作動状態に問題が生じた場合に、製管機を停止させるなどの対応を速やかに採ることが可能となる。
本発明装置によれば、製管作業中、既設管と更生管との間の間隙に裏込め材が過不足なく注入されると共に、裏込め材の注入作業が自動化されるのであり、これより、既設管内における人的作業を省略することが可能となり、更生管施工作業時の安全性が向上する。
本発明に係る製管装置を用いたライニング施工方法を模式的に示す説明図である。 前記ライニング施工方法に用いる帯状部材の一例を示す断面図であり、図2(a)は、帯状部材の接合部を接合する様子を示す説明図であり、図2(b)は、帯状部材の接合部が接合された様子を示す説明図である。 帯状部材の他の例を示し、図3(a)は帯状部材の断面図、図3(b)は帯状部材の接合部部分の斜視図である。 本発明に係る製管装置を用いたライニング施工方法に用いられる製管機の一例を示す正面図である。 前記製管機における接合機構部を拡大して示す説明図である。 前記製管機の成形フレームを構成するリンク体を示し、図6(a)は正面図、図6(b)は平面図である。 前記製管機の接合機構部の駆動部を一部断面により示す側面図である。 前記製管機の接合機構部の嵌合部を一部断面により示す側面図である。 前記製管機の支持車輪及びその周囲を示す平面図である。 本発明の製管装置における制御状態の一例を説明するシステム図である。 本発明の製管装置における制御フローの一例を描いたフローチャートである。
以下、本発明に係る製管装置及びこの製管装置を用いたライニング施工方法について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明に係る製管装置を用いたライニング施工方法を模式的に示す説明図である。なお、以下の説明において、説明の便宜上、製管機によって更生管を製管する際の管路における製管機の進行方向を前方、その反対方向を後方とする。
係るライニング施工方法では、両側縁部に接合部を備える長尺の帯状部材100を既設管200の製管機1に供給し、製管機1により螺旋状に巻回するとともに、巻回により隣接した帯状部材100の接合部同士を接合して更生管130を形成し、既設管200の内面を更生する。製管機1は、既設管200の内面を周方向に回転しつつ既設管200の軸心方向に移動して製管する。
ここで、製管機1及び送り装置10の説明に先立ち、製管機1に供給されて、更生管130を形成する帯状部材100について説明する。その後、製管機1並びに裏込め材注入機150、これらを用いたライニング施工方法、及び製管装置の制御について説明する。
−帯状部材−
図2は、帯状部材の一例を示す断面図であり、図2(a)は、隣接する帯状部材同士を相互に接合する様子を示す説明図、図2(b)は、帯状部材同士が接合された状態を示す断面図である。
帯状部材100は、硬質塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの可撓性を有する合成樹脂材料を用いて押出成形により形成されたものである。
図2に示すように、帯状部材100は、帯板状の基板101の長手方向に沿って、複数条のリブ102を備えている。例示の形態では、リブ102は3本であり、先端部が断面略T字状に形成されている。
帯状部材100の両側縁部には、接合部として、接合凸部103と接合凹部104とが設けられている。又、帯状部材100は、接合凹部104に隣接して、側縁部に傾斜リブ105を備える。更に、帯状部材100は、接合凹部104の設けられた部分が、基板101の厚み分ほど凹ませた凹部106とされている。凹部106には、隣接した帯状部材100の基板101が重ね合わされるとともに、接合凹部104に、隣接した帯状部材100の接合凸部103が嵌め込まれる。
このような帯状部材100は、基板101のリブ面側、すなわち、複数条のリブ102等が立設された面が、更生管130の外面側となるように、製管機1に供給される。製管過程では、帯状部材100が螺旋状に巻回されることで、図2(a)3に示すように、帯状部材100の一方の側縁部と他方の側縁部とが、互いに隣接する状態となる。そして、図2(b)に示すように、帯状部材100は、一方の接合凸部103を他方の接合凹部104に嵌め込んで接合される。
このとき、後続する帯状部材100の接合凸部103、及び基板101の側縁部が、先行する帯状部材100の凹部106に配置される。また、後続する帯状部材100には、接合凸部103寄りのリブ102の略T字状の先端部に、先行する帯状部材100の傾斜リブ105が係止する。これにより、図2(b)に示すように、帯状部材100の隣接した接合部同士が接合される。
また、後述する図7及び図8に示す例では、帯状部材100に補強材108が装着されている。補強材108は、長手方向に連続した帯板状の鋼板を断面略W字状に折曲形成したものであり、帯状部材100の隣り合うリブ102、102間に装着されて、形成する更生管130の強度を高める。
帯状部材100は、接合凸部103と接合凹部104との嵌合と、傾斜リブ105とリブ102との係止によって接合強度が高められ、更生管130としての止水性も高められる。帯状部材100は、図1に示すように、輸送ドラム91に巻き取られて施工現場に用意され、この輸送ドラム91から既設管200内へ繰り出される。
なお、更生管を形成する帯状部材としては、図3(a)及び図3(b)に示すように、コネクタ120を介して接合される帯状部材100Aであってもよい。図3(a)は、帯状部材100Aを示す断面図であり、図3(b)は帯状部材100Aの接合部及びコネクタ120の斜視図である。
この帯状部材100Aは、帯状体110と、隣接する帯状体110の側縁部同士を接合するコネクタ120とからなる。帯状体110は、基板111に複数条のリブ112を備え、長尺の帯板状に成形された部材である。帯状部材100Aの両側縁部には、凹形状の接合部113が、長手方向に沿って連続的に設けられている。接合部113は、巻回により帯状体110の側縁部同士が隣接すると、2つの接合部113、113は突き合わされて凸形状となる。
コネクタ110は、一対の接合凸部121、121を備える。一対の接合凸部121は、121は、長手方向に沿って連続的に形成され、突き合わされた帯状体110の接合部113、113の凸形状に対応して形成されている。
帯状部材100Aは、製管過程で帯状体110、110が互いに隣接し、その両側縁部の接合部113、113にまたがってコネクタ120が嵌め込まれ、相互に接合される。
−製管機−
次に、実施の形態に係る製管機1について説明する。
図4は、製管機の一例を示す正面図であり、図5は図4の製管機の接合機構部を拡大して示す説明図である。なお、図5では、接合機構部が既設管の下方(管底部)に移動した状態を示している。
また、図6(a)及び図6(b)は、製管機の成形フレームを構成するリンク体を示し、図6(a)は正面図、図6(b)は平面図である。図7は、接合機構部の駆動部を示す側面図、図8は接合機構部の嵌合部を示す側面図である。図9は、製管機の接合機構部及びその周囲を示す平面図である。
製管機1は、帯状部材100を螺旋状に案内する成形フレーム2と、成形フレーム2に回転自在に設けられた複数個の案内ローラ3と、成形フレーム2に取り付けられて、隣接する帯状部材100を互いに接合する接合機構部4とを備えている。
<成形フレーム2>(図4、図6参照)
成形フレーム2は、一定の幅を有して環状に形成されている。例示の形態の成形フレーム2は、回転自在に連結された複数個のリンク体21を備える。
図6(a)に拡大して示すように、成形フレーム2は、一組のリンクフレーム22、23が軸部24を介して回動自在に連結されて一つのリンク体21を構成し、複数個のリンク体21…21が相互に連結されて略環状をなすように形成されている。
図6(b)に示すように、各リンク体21を構成するリンクフレーム22、23は、対向する一対のリンクプレート221,231と、これらの対向する一対のリンクプレート221,231の一端部間に架設された連結プレート222,232とからコ字状に形成したものである。そして、リンクフレーム22における一対のリンクプレート221,221の各他端部に、リンクフレーム23における一対のリンクプレート231,231の各他端部をそれぞれ重ね合わせ、軸部24を介して回転自在に連結することにより、リンク体21が形成されている。
また、隣接するリンク体21,21は、リンクフレーム22,23の連結プレート222同士又は連結プレート232同士を突き合わせ、ボルトナット等により着脱自在に連結されている。つまり、成形フレーム2は、リンク体21の連結を外すことで分解が可能であり、これを連結することで既設管200内での組み立ても可能である。
このようなリンク体21は、成形フレーム2を直線状に形成するために特定の隣接するリンク体21,21間が着脱できるならば、残りのリンク体21の連結プレート222,232については、溶接などによって着脱不能に結合されていてもよい。
リンクフレーム22の一対のリンクプレート221、221の各他端部には、回動規制片26が設けられている。また、リンクフレーム23の一対のリンクプレート231、231の各他端部には、回動規制片26に対応する切欠部27が設けられている。切欠部27は、軸部24の回転中心を中心とする設定半径上の一定範囲にわたって形成されている。これにより、リンクフレーム22、23の相互の回動動作を、回動規制片26と切欠部27とが当接するまでの角度範囲に規制し、リンク体21が内方或いは外方へ屈曲することを防止している。
<案内ローラ3>(図4参照)
成形フレーム2の各軸部24には、複数個の案内ローラ3が回転自在に装着されている。各案内ローラ3は、例えば硬質の合成樹脂体又は金属体からなる。成形フレーム2に設けたこれらの複数個の案内ローラ3は、巻回される帯状部材100の内面に当接する。
<屈折リンク5>(図4参照)
成形フレーム2には、屈折リンク5も設けられている。図4に示すように、屈折リンク5は、リンク体21のリンクフレーム23に対し、一端部が回動可能に連結されたリンク部材51,51を備える。このリンク部材51の一端部には、リンクプレート231の切欠部27に対応する回動規制片52が設けられ、リンク体21に対する屈折リンク5の回動範囲が規制されている。また、屈折リンク5は、リンク部材51、51の他端部同士が、屈曲状態で回動可能に連結されている。
また、屈折リンク5はリンクアーム53、53を備える。リンクアーム53、53は基端部が回動自在に連結され、他端部がそれぞれリンク部材51、51に回動自在に連結されている。リンクアーム53、53の基端部には、ねじ軸54がリンク部材51の連結軸を通してねじ結合されている。ねじ軸54には、成形フレーム2の内側にハンドル55が備えられている。これにより、ハンドル55を回転させると、ねじ軸54を介してリンクアーム53、53のなす角度が増減し、リンク部材51、51のなす角度が増減して、成形フレーム2を拡径又は縮径させることができる。
なお、屈折リンク5にはその屈曲形状を開閉変化させることのできる手段であればこれに限られず、上記のように機械的作用により屈折リンク5を開閉調整するもののほか、油圧シリンダや空気圧により伸縮作動させるエアシリンダ等が用いられてもよい。
<接合機構部4>(図4、図5、図7、図8参照)
接合機構部4は、リンク体21に回動自在に連結された連結フレーム29,29を介して成形フレーム2に設けられている。連結フレーム29は、剛性を有して長さのあるフレーム体であり、この接合機構部4は、案内ローラ3aおよび更生管130を介して既設管200に支持された連結フレーム29によって、成形フレーム2と一体化され、既設管200の内周面から一定距離だけ離隔した状態で支持される。
接合機構部4は、既設管200の内面に沿って成形フレーム2を周回移動させるように作用する駆動部48と、帯状部材100の接合部同士を嵌合させて接合する嵌合部49とを備える。
図5に示すように、駆動部48は、インナーローラ42aとアウターローラ43aとからなるピンチローラ41aを備えている。嵌合部49は、インナーローラ42bとアウターローラ43bとからなるピンチローラ41bを備えている。
駆動部48及び嵌合部49においては、ピンチローラ41a,41bが、既に巻回された2周目以降の帯状部材100(更生管130)に対応する部分と、新たな1周目の帯状部材100に対応する部分とが、それぞれ異なる構造を有することにより、更生管130への帯状部材100の送り速度を一定に保持する仕組みとなっている。これにより帯状部材100,100の接合部同士を緩みなく接合させるようにしている。
<駆動部48>(図7参照)
前述の如く、駆動部48は、ピンチローラ41aとしてインナーローラ42aとアウターローラ43aとを備える。
インナーローラ42aは、径の異なる2つの円筒状のローラ(第1ローラ部421、第2ローラ部422)を同軸上に備え、第1ローラ部421よりも第2ローラ部422の方が、大きい径で形成されている。第1ローラ部421及び第2ローラ部422の外周面は、ともに、硬質ウレタンゴム、シリコン樹脂等の弾性を有する合成樹脂系材料又は合成ゴム系材料により形成されている。
アウターローラ43aは、基部寄りの略半部(1周目の帯状部材100の幅に相当)に小径の円筒体432を備え、先端寄りの略半部(2周目の帯状部材100の幅に相当)に、複数の円盤状のローラ部431…431が設けられた円筒本体433を備える。ローラ部431…431は、帯状部材100のリブ102、102間の溝に嵌り込む間隔で設けられ、既に巻回して接合された帯状部材100の外周面に接触して回転する。複数のローラ部431のうち、補強材108の装着されたリブ102、102間に対応するローラ431aには、帯状部材100の補強材108の凸部に嵌り合う溝が周面に凹設されている。円筒本体433の表面にはローレット加工が施され、帯状部材100の略T字状のリブ102の先端部に接し、帯状部材100との滑りを防ぐ。
アウターローラ43aとインナーローラ42aとの相互間は、基部寄りの略半部(第1ローラ部421側)が、帯状部材100の厚みよりも広く離間しており、帯状部材100を挟み込む作用を備えない。これに対し、先端寄りの略半部(第2ローラ部422側)は、アウターローラ43aとインナーローラ42aとの相互間に帯状部材100を挟み込んで押圧する作用をなす。よって、新たに接合機構部4に供給された1周目の帯状部材100は、インナーローラ42aの第1ローラ部421とアウターローラ43aとの間を、挟まれることなくそのまま通り、隣接する嵌合部49へ移動する。
また、インナーローラ42aの第2ローラ部422とアウターローラ43aとの間では、既設管200に沿って1周分巻回された帯状部材100が、接合部同士を接合した状態で送り込まれ、第2ローラ部422とアウターローラ43aとに挟み込まれる。インナーローラ42aが回転駆動され、アウターローラ43aにローレット加工がなされていることにより、挟み込まれた帯状部材100(更生管130)は滑ることなく挟持される。このように、インナーローラ42aの第2ローラ部422とアウターローラ43aとの間から帯状部材100を送り出す際の反力によって、接合機構部4及び成形フレーム2が、帯状部材100の送り込み方向とは逆方向に周回移動(公転)する。これにより、駆動部48は、製管機1を既設管200内に駆動させるものとなる。
<嵌合部49>(図8参照)
嵌合部49は、ピンチローラ41bとして、インナーローラ42bとアウターローラ43bとを備える。
インナーローラ42bは、ともに同径の第1ローラ部423及び第2ローラ部424から形成されている。インナーローラ42bは、第1ローラ部423で帯状部材100の接合部同士を接合させ、第2ローラ部424で、既に接合された2周目以降の帯状部材100(更生管130の端部)に接する。
第1ローラ部423は、インナーローラ42bの回転軸に対して軸受け機構を介して配設され、回転自在に軸支されている。これにより、帯状部材100との間で抵抗を生じることなく回転し、アウターローラ43bとの間に帯状部材100を挟み込む。
アウターローラ43bは、帯状部材100のリブ形状に合わせた複数の円板状のローラ部431…431を備えている。アウターローラ43bにおいて、ローラ部431…431は、帯状部材100に格別当接することは必要なく、リブ102、102間の溝部に嵌り位置決めするように配設されている。アウターローラ43bのうち、インナーローラ42bの第2ローラ部424に対向する範囲には、円筒本体433の外周面にローレット加工が施されている。
インナーローラ42b及びアウターローラ43bは、駆動部48を経た帯状部材100を挟み込み、その接合部同士を接合する。また、インナーローラ42bの第1ローラ部423は回転自在であるので、スムーズに帯状部材100を送りつつ接合部同士を接合させることができる。このとき、1周目の帯状部材100の接合凸部103を、隣接する2周目の帯状部材100の接合凹部104に嵌め込み、傾斜リブ105をリブ102の先端部に対して嵌め込む。これにより、帯状部材100の接合部同士が接合されて、更生管130が形成されていく。
また、インナーローラ42bの第1ローラ部423は回転自在であることから、1周目の帯状部材100と2周目以降の帯状部材100との間に速度差を生じることがなく、更生管130の巻き太り現象を防ぐことができる。その結果、更生管130は一定の管径を保って接合部が密着されるので、高精度で止水性の高い管体とすることができる。
このように、例示の形態において、接合機構部4は、駆動部48のピンチローラ41aのみに駆動をかける形式を採用し、1周目の帯状部材100と2周目以降の帯状部材100との間に速度差を生じさせることなく円滑な製管作業を可能としている。なお、接合機構部4の駆動部48及び嵌合部49の双方のピンチローラ41a,41bに駆動をかける形式を採用してもよく、この場合、製管開始用の数巻き分の更生管130を形成する際に有効であり、より一層スムーズに作業性よく初期製管を行うことができる。また、接合機構部4のピンチローラとしては、接合部の嵌合と成形フレームの駆動との作用を共に備えた従来構造のものを採用してもよい。
<ガイド部7>(図4参照)
成形フレーム2の内側には、ガイド部7が配設されている。ガイド部7は、帯状部材100の表面及び裏面にそれぞれ当接して回転する一対の規制ローラ71、72を有する。規制ローラ71,72は、図示しない箱体に回転自在に軸支されて、帯状部材100の平坦な表面に当接する円筒状のインナーローラ71と、帯状部材100のリブ面に当接して回転するアウターローラ72との対で形成されている。
規制ローラ71,72の対は、一組に限らず、複数組を成形フレーム2に設けることで、帯状部材100の供給経路を規定することができる。これにより、帯状部材100に、引き込みを妨げるような力が作用するのを防止することができ、帯状部材100をピンチローラ41に一定の送り速度で円滑に供給することができる。その結果、帯状部材100の接合部同士を一定の速度で接合していくことができ、製管過程の途中で除々に更生管130の管径が大きくなるという巻き太り現象を防ぎ、一定寸法の管径を維持して安定的に製管することができる。
<ギヤボックス40>(図4、図5、図7、図8参照)
成形フレーム2には、連結フレーム29,29を介してギヤボックス40が固定されている。ギヤボックス40は、歯車機構46の軸部を保持している。ギヤボックス40の前面部には、油圧モータ45が取り付けられている。
図5に示すように、ピンチローラ41a、41bは、ギヤボックス40に歯車機構46を介して軸支されている。インナーローラ42a、42bの回転軸、及びアウターローラ43a、43bの回転軸は、帯状部材100を螺旋状に供給しようとするリード角に対して軸線方向が直交するように配置される。油圧モータ45が回転駆動すると、その出力軸に固定された歯車及びこれに噛み合った歯車を介して、インナーローラ42a、42bの回転軸、及びアウターローラ43a、43bの回転軸が互いに逆方向に回転し、ピンチローラ41a、41bを作動させる。
ギヤボックス40の外側にはスプリング402を有する衝撃吸収部材401が設けられており、既設管200の内面の凹凸等によっても、ギヤボックス40の外面を押圧してインナーローラ42a、42bとアウターローラ43a、43bの相互間隔を維持するように作用する。
<油圧モータ45>(図7参照)
油圧モータ45は、ギヤボックス40に取り付けられ、図1に示すように油圧ユニット93から圧油ホースを介して供給される圧油によって駆動する。又、油圧ユニット93は、発電機92から供給される電力によって駆動している。油圧ユニット93から延びる圧油ホースは、回転継手94を介して油圧モータ45に接続されている。
<支持車輪>(図4、図5、図7、図8、図9参照)
図4、図5に示すように、接合機構部4の側部には、支持車輪6、6が設けられている。支持車輪6、6は、ブラケット61がギヤボックス40の側面に取り付けられており、このブラケット61の下部に延設された支持部材62を介して回動自在に設けられている。
支持車輪6、6は、アウターローラ43a、43bよりも大径であり、回転軸をアウターローラ43a、43bの回転軸と異なる位置に備えている。これにより、支持車輪6、6は、アウターローラ43a、43bを既設管200に接触させることなく、接合機構部4を既設管200の内面に支持する。
例示の形態では、支持車輪6の各回転軸は、既設管200の径方向に対しては、アウターローラ43a、43bの回転軸よりも、既設管200の内面寄りに配設されている。また、アウターローラ43a、43bの軸方向(長さ方向)に対しては、接合機構部4の重心に可能な限り近づけて支持車輪6、6が配設されている。つまり、各支持車輪6は、アウターローラ43a、43bを軸支するギヤボックス40及び歯車機構46に近接して設けられている。また、2つの支持車輪6、6は、既設管200の周方向に対しては、アウターローラ43a、43bを既設管200に接触させない位置となるように、それぞれ配置されている。
各支持車輪6は、ブラケット61に設けられた複数の長孔61aを介してギヤボックス40の側面に取り付けられている。支持車輪6は、これらの長孔61aを介した取着位置を調整することにより、既設管200の径方向に対する支持車輪6の回転軸の位置を変更することができる。
係る支持車輪6、6は、接合機構部4の周回移動に伴って既設管200の内面に接触して回転する。また、支持車輪6、6は、接合機構部4を既設管200の内面に支持するので、更生管130の製管に際してアウターローラ43a、43bと既設管200の内面とを接触させないように作用する。
これにより、既設管200の径方向において、アウターローラ43a、43bを既設管200に接触させることなく回転させることができる。さらに、接合機構部4の両側部に延設されている連結フレーム29,29が、ギヤボックス40及び支持車輪6、6の軌道を既設管200に対して安定的に保持する。このように、アウターローラ43a、43bは、既設管200に接触しない配置形態で支持されているので、既設管200の内面の状況にかかわらず、駆動に影響するような摩擦力を生じることもなく、製管作業を極めてスムーズに進めることができる。
製管機1は、以上のように構成されることによって、過大な負荷のかかる接合機構部4のアウターローラ43a、43b周辺における剛性を高めている。また支持車輪6を備えることで安定性が高く、アウターローラ43a、43bが既設管200の内壁の凹凸や障害物等と接触するのを回避させ、破損を防ぐ。したがって、かかる製管機1により作業効率が格段に高められ円滑な製管動作を可能としている。
‐裏込め材注入機‐(図1参照)
裏込め材注入機150は、既設管200内に配置される本体が、注入ポンプ151、スクリューホッパー152及びインラインミキサー153からなるものであり、地上に配されたモルタルプラントから2本の個別の配管を経由して供給される低粘度モルタルと低粘度モルタルの粘度を向上させる添加剤をインラインミキサー153にて混合・攪拌して高粘度モルタルを得、スクリューホッパー152を介して注入ポンプ151に定量供給された後、既設管200の内壁面と既に形成された更生管130の外壁面との間に高粘度モルタルを注入するものである。
−ライニング施工方法−
次に、前記製管機1及び裏込め材注入機150を用いて既設管200を更生するライニング施工方法について説明する。
図1に示したように、地中に埋設された既設管200には所定スパンごとにマンホール201、202が設けられており、これらのマンホール201,202を利用して既設管200内に更生管130を製管する。更生管130は、既設管200の発進側マンホール201から到達側マンホール202に向けて形成されていく。
まず、施工前の準備として、帯状部材100を巻き重ねた回転台付きの輸送ドラム91、地上送り装置、モルタルプラント、製管機運転ユニット、送り装置運転ユニットなどを用意する。輸送ドラム91、地上送り装置、及び送り装置運転ユニットは、発進側マンホール201側の地上に設置し、モルタルプラント及び製管機運転ユニットは到達側マンホール202側の地上に設置する。また、製管機1を、発進側マンホール201を通して更生対象となる既設管200内の上流側端部に搬入して設置する。その際、製管機1は、案内ローラ3を設けた成形フレーム2、接合機構部4に連結する連結フレーム29等をそれぞれ分解して搬入し、既設管200内で組み立てることができる。製管機運転ユニットからの圧油ホースは製管機1の接合機構部4の油圧モータ45に接続する。
なお、成形フレーム2については、隣接する一対のリンク体21,21の連結を外し、複数個のリンク体21を1本の列にして搬入し、再び隣接する一対のリンク体21,21を連結して略環状に形成することが好ましい。また、製管機1は、必要な更生管130の管径に合わせて、成形フレーム2の周長、すなわち連結するリンク体21の数を調整しておく。製管機1は、更生する既設管200の内径及び使用する帯状部材100の幅に対応する螺旋のピッチとなるように調整しておく。
また、発進側マンホール201には、製管機1に帯状部材100を供給するための送り装置10を設置し、架台11に対して支持フレーム12を水平軸回りに回動させ、支持フレーム12のなす角度を調整した後、支持フレーム12に固定ボルトを突き当てて支持フレーム12を傾斜状態に固定する(なお、製管が進んだ際においては、更に別の送り装置10が既に形成された講製管130内に配置される。)。
このような準備作業が完了すれば、地上に配置した輸送ドラム91の内周側から帯状部材100を引き出して発進側マンホール201に引き込み、地上送り装置及び送り装置10を経てローラ15,16間に挿通させる。さらに帯状部材100を、送り装置10から既設管200内に引込み、製管機1における接合機構部4のピンチローラ41a、41bに挿通し、成形フレーム2に設けた案内ローラ3の外側に送り出す。
次いで、案内ローラ3の外側に送り出された帯状部材100を、既設管200の内面との間に挟み込んだ状態で、製管機1を既設管200の軸心回りに回転させ、帯状部材100を成形フレーム2の周囲に数回(1〜3回)巻き回し、製管開始用の更生管130を製管する。すなわち、製管機1(接合機構部4)が周回移動することにより、先行する螺旋状の帯状部材100の接合凹部104に、後続する螺旋状の帯状部材100の接合凸部103を内周側から嵌入するとともに、互いに隣接した帯状部材100、100の傾斜リブ105と、リブ102の略T字状の先端部とを係止させて、隣接する螺旋状の帯状部材100、100を互いに接合する。
開始用更生管の製管が完了すれば、製管機1の接合機構部4を駆動させる。これにより、接合機構部4の油圧モータ45が回転駆動してピンチローラ41a、41bを回転させ、帯状部材100を挟み込んで送り出す。また、接合機構部4は、帯状部材100に沿って、相対的にその送り出し方向とは逆方向に周回移動(公転)する。
この際、ピンチローラ41a、41bの回転によって周回移動する成形フレーム2と案内ローラ3…3に沿って、開始用更生管に隣接するように相対的に送り込まれる形となる帯状部材100は、図2に示したように、接合凸部103を開始用更生管の帯状部材100の接合凹部104に内周側から嵌入させるとともに、リブ102と傾斜リブ105とを係合させて、隣接する螺旋状の帯状部材100の接合部を相互に接合して更生管130を製管する。
このとき、図4、図5に示したように、ピンチローラ41a、41bのアウターローラ43a、43bは、既設管200の内周面から一定距離隔てた位置に支持されて周回移動する。すなわち、既設管200の内周面に接触するように、ブラケット61、61の固定位置を調整された支持車輪6、6は、既設管200の内周面を転動する際、接合機構部4のアウターローラ43a、43bを既設管200の内周面から設定距離浮上した状態に支持する。また、接合機構部4は、案内ローラ3aおよび更生管130を介して既設管200に支持された連結フレーム29によって成形フレーム2と一体化されて、既設管200の内周面から一定距離離隔した状態に支持される。これにより、アウターローラ43a、43bは、既設管200の内周面に接触することが防止される。また、ピンチローラ41a、41bも、衝撃吸収部材401の作用により安定的に支持されている。
これにより、製管動作中に既設管200の内面に障害物や凹凸部等があっても、その影響を受けることなくインナーローラ42a、42b及びアウターローラ43a、43bの円滑な回転が維持され、一定の速度を保持しつつ周回移動を継続させることができ、アウターローラ43a、43bに過度の負荷をかけることなく製管作業を進めることができる。
接合機構部4は、先行する螺旋状の帯状部材100に後続する螺旋状の帯状部材100を接合して更生管130を製管しつつ既設管200の内周面に沿って周回移動する。つまり、製管機1は、帯状部材100を更生管130に製管し、その際、既設管200の内周面に沿って移動(公転)するとともに、到達側マンホール202に向けて既設管200の軸心方向に移動する。
このようにして、更生管130は回転することなく既設管200内に配置され、図1に示すように、更生管130の到達側マンホール側に向かって、さらに螺旋状の帯状部材100が供給されて更生管130が軸心方向に付加形成される。
製管機1が既設管200の軸心回りに公転し、更生管130の製管作業が遂行されている間、裏込め材注入機150は、既設管200の内壁面と既に形成された更生管130との間の間隙にモルタル等の裏込め材を注入する。
裏込め材注入機150は、地上に配されたモルタルプラントから2本の個別の配管を経由して供給される低粘度モルタルと低粘度モルタルの粘度を向上させる添加剤をインラインミキサー153にて混合・攪拌して高粘度モルタルを得、この高粘度モルタルをスクリューホッパー152を介して注入ポンプ151に定量供給した後、注入ポンプ151から既設管200の内壁面と既に形成された更生管130の外壁面との間に高粘度モルタルを注入する。
既設管200の施工対象領域(更生領域)の全長にわたって更生管130の製管及び裏込め材の注入が終了すれば、更生管130の管端部の帯状部材100を切断し、次いで、製管機1、裏込め材注入機150及び送り装置10を分解し撤去する。
‐製管装置の制御‐
本発明の製管装置においては、製管機1、裏込め材注入機150及びこれらに付随する後述の各種測定機器は、それぞれ相互に連携しており、且つ制御されている。以下、図10のシステム図及び図11のフローチャートを参照して、製管機1、裏込め材注入機150及びこれらに付随する各種測定機器の相互連携、及び制御状態を説明する。
入力部Eにおいて、既設管200の管内径及び更生管130の管外径が入力された上で(S1)、製管機1に対して製管開始命令(製管開始スイッチのオン)が与えられると(S2)、当該命令を受けた製管機1が製管を開始(実行)する(S3)。
製管実行によって帯状部材100が消費されると、製管機1に備えられた消費量測定部Uが帯状部材100の単位時間当たりの消費量を測定する。
消費量測定部Uによって測定された帯状部材100の単位時間当たりの消費量、及び前記入力部Eにおいて入力された既設管200の管外径及び更生管130の管内径のデータを受け取った演算部Aは(S4)、係るデータを基に、製管作業中における既設管200の内壁と更生管130の外壁との間の間隙の単位時間当たりの体積変化量を算出する(S5)。
演算部Aにおいて算出された既設管200の内壁と更生管130の外壁との間の間隙の単位時間当たりの体積変化量のデータを受け取った制御部Cは(S6)、裏込め材の単位時間当たりの注入量を決定し(S7)、決定された単位時間当たりの注入量による裏込め材の注入実行を裏込め材注入機150に命令し(S8)、裏込め材注入機150が裏込め材の注入を開始(実行)する(S9)。
なお、制御部Cにおいて決定される裏込め材の単位時間当たりの注入量としては、演算部Aにおいて算出された既設管200の内壁と更生管130の外壁との間の間隙の単位時間当たりの体積変化量に対して100%(v/v)に設定することが理想的であるが、不測の事態による裏込め材のオーバーフローの発生等を未然に防ぐために、例えば、80〜99%(v/v)程度と若干少なめに設定することが一般的であり、90〜95%(v/v)程度に設定することがより好ましい。
裏込め材の注入が開始されると、裏込め材注入機150に備えられた流量計F及び圧力計Pが、それぞれ裏込め材を注入する際の単位時間当たりの注入量及び注入圧を実測する。
この際、流量計Fによって測定された裏込め材の実際の注入量と、制御部Cにおいて決定された裏込め材の単位時間当たりの注入量との間に、予め設定された許容誤差範囲(例えば、決定された注入量に対し、±10%、好ましくは±5%の範囲)を逸脱する誤差が生じた場合(S10)、裏込め材の注入量の補正指令が裏込め材注入機に命令される(S12)。係る命令を受けた裏込め材注入機150は、補正指令に応じた注入量の補正を実行する。なお、係る誤差が、許容誤差範囲内の場合は、そのまま注入が継続される(S11)。
又、圧力計Pによって測定された裏込め材の注入圧が、予め設定された許容圧力(例えば、2Pa、好ましくは1.5Pa)以上となった場合(S13)、裏込め材注入機150の停止指令が裏込め材注入機10に命令されて、係る命令を受けた裏込め材注入機10は、その動作を停止する(S15)。なお、測定された注入圧が、許容圧力以内の場合は、そのまま注入が継続される(S14)。
なお、製管装置1及び裏込め材注入機150には、それぞれ遠隔監視カメラV(V1、V2)が設けられており、その作動状況が、遠隔位置(地上)に配された製管機運転ユニットに備えられたモニターM上で監視可能となっている。製管機運転ユニットに配置された作業員は、製管装置1及び裏込め材注入機150の作動状態を目視で確認の上、不具合が生じた場合は、遠隔操作によって製管装置1及び裏込め材注入機150を停止することができる。
本発明は、老朽化した下水道管、上水道管、農業用水管、ガス管などの既設管を更生する更生管を帯状部材により製管する製管装置として好適に利用することができる。
1 製管機
2 成形フレーム
29 連結フレーム
3 案内ローラ
4 接合機構部
40 ギヤボックス
42a、42b インナーローラ
43a、43b アウターローラ
48 駆動部
49 嵌合部
5 屈折リンク
6 支持車輪
91 巻取ドラム
10 送り装置
100 帯状部材
103 接合凸部
104 接合凹部
105 傾斜片
108 補強材
130 更生管
150 裏込め材注入機
200 既設管

Claims (4)

  1. 長尺の帯状部材を既設管内に連続的に引込み、螺旋状に巻き回しながら隣接する帯状部材の側縁部同士を順次接合することによって、帯状体が螺旋状に付加形成された更生管を既設管の管路に沿って形成する製管機と、
    前記製管機によって隣接する帯状部材の側縁部同士が接合されることで順次、付加形成される更生管の外壁と、既設管の内壁との間の間隙に、モルタルからなる裏込め材を順次注入する裏込め材注入機とからなる製管装置であって、
    この製管装置は、
    製管作業によって消費される帯状部材の単位時間当たりの消費量を実測する消費量測定部と、
    既設管の管内径及び更生管の管外径の各データを入力する入力部と、
    前記消費量測定部において測定された帯状部材の単位時間当たりの消費量、及び前記入力部から入力されたデータを基に、製管作業中における既設管の内壁と更生管の外壁との間の間隙の単位時間当たりの体積変化量を算出する演算部と、
    前記演算部が算出した単位時間当たりの体積変化量を基に、裏込め材の単位時間当たりの注入量を決定し、決定された単位時間当たりの注入量による裏込め材の注入実行を裏込め材注入機に命令する制御部とを具備し、
    前記製管機には、供給される帯状部材の経路を規定するためのガイド部が備えられ、このガイド部に近接して前記消費量測定部が設けられており、
    前記裏込め材注入機には、裏込め材注入時における裏込め材の単位時間当たりの注入量を実測する流量計が設けられ、この流量計によって測定された単位時間当たりの裏込め材の注入量と、前記制御部において決定された単位時間当たりの裏込め材注入量との間に、予め設定された許容誤差範囲を逸脱する誤差が生じた場合に、裏込め材の注入量の補正指令が裏込め材注入機に命令されることを特徴とする製管装置。
  2. 長尺の帯状部材を既設管内に連続的に引込み、螺旋状に巻き回しながら隣接する帯状部材の側縁部同士を順次接合することによって、帯状体が螺旋状に付加形成された更生管を既設管の管路に沿って形成する製管機と、
    前記製管機によって隣接する帯状部材の側縁部同士が接合されることで順次、付加形成される更生管の外壁と、既設管の内壁との間の間隙に、モルタルからなる裏込め材を順次注入する裏込め材注入機と、からなる製管装置であって、
    この製管装置は、
    製管作業によって消費される帯状部材の単位時間当たりの消費量を実測する消費量測定部と、
    既設管の管内径及び更生管の管外径の各データを入力する入力部と、
    前記消費量測定部において測定された帯状部材の単位時間当たりの消費量、及び前記入力部から入力されたデータを基に、製管作業中における既設管の内壁と更生管の外壁との間の間隙の単位時間当たりの体積変化量を算出する演算部と、
    前記演算部が算出した単位時間当たりの体積変化量を基に、裏込め材の単位時間当たりの注入量を決定し、決定された単位時間当たりの注入量による裏込め材の注入実行を裏込め材注入機に命令する制御部とを具備し、
    前記製管機には、供給される帯状部材の経路を規定するためのガイド部が備えられ、このガイド部に近接して前記消費量測定部が設けられており、
    前記裏込め材注入機には、裏込め材注入時の注入圧力を実測する圧力計が備えられ、この圧力計によって測定された注入圧力が、予め設定されている許容圧力を超えた場合に、裏込め材注入機の作動停止指令が裏込め材注入機に命令されることを特徴とする製管装置。
  3. 請求項1又は2に記載の製管装置において、製管機には、その作動状態を遠隔位置において監視可能とする遠隔監視カメラが設けられてなる製管装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の製管装置において、裏込め材注入機には、その作動状態を遠隔位置において監視可能とする遠隔監視カメラが設けられてなる製管装置
JP2010115824A 2010-05-19 2010-05-19 製管装置 Active JP5543842B2 (ja)

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