JP5541457B2 - ハードコートフィルム - Google Patents
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Description
本発明の一局面に係るハードコートフィルムは、基材フィルムと、ハードコート層とを備える。ハードコート層は、基材フィルムの少なくとも片面に設けられる。また、ハードコート層は、硬化性化合物の硬化物を含む。硬化性化合物は、6官能以上の硬化性オリゴマーと、2官能のウレタンアクリレートオリゴマーとを主成分とする。
上述(1)のハードコートフィルムでは、6官能以上の硬化性オリゴマーと2官能のウレタンアクリレートオリゴマーとの重量比(6官能以上の硬化性オリゴマー/2官能のウレタンアクリレートオリゴマー)は、40/60以上60/40以下であることが好ましい。
上述(1)または(2)のハードコートフィルムでは、硬化性化合物に耐指紋性付与剤が混合されることが好ましい。耐指紋性付与剤は、硬化性化合物100重量部に対し、0.1重量部以上5重量部以下の割合で混合される。なお、ここにいう「耐指紋性付与剤」とは、脂肪酸、脂肪酸エステル、およびそれらの誘導体のうちの少なくとも1つである。
上述(1)〜(3)のいずれかのハードコートフィルムでは、硬化性化合物にナノフィラーがさらに混合されることが好ましい。
上述(4)のハードコートフィルムでは、ナノフィラーは、硬化性化合物100重量部に対し、250重量部以上300重量部以下の割合で混合されることが好ましい。
上述(4)または(5)のハードコートフィルムでは、ナノフィラーの平均粒径は、40nm以上50nm以下であることが好ましい。
上述(4)〜(6)のいずれかのハードコートフィルムでは、ナノフィラーは、ナノシリカフィラーであることが好ましい。
上述(1)〜(7)のいずれかのハードコートフィルムでは、2官能のウレタンアクリレートオリゴマーは、一般式(1)で表されるウレタンアクリレートオリゴマーであることが好ましい。
上述(1)〜(8)のいずれかのハードコートフィルムでは、ハードコート層の膜厚は、2μm以上8μm以下であることが好ましい。
本発明の一局面に係るディスプレイ装置は、表示パネルと、上述(1)〜(9)のいずれかのハードコートフィルムとを備える。ハードコートフィルムは、表示パネル上に貼付されることが好ましい。
基材フィルム200としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、セロファン、ジアセチルセルロースフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、アセチルセルロースブチレートフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリスルフォンフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリエーテルスルフォンフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、フッ素樹脂フィルム、ポリアミドフィルム、アクリル樹脂フィルム、ポリウレタン樹脂フィルム、ノルボルネン系重合体フィルム、環状オレフィン系重合体フィルム、環状共役ジエン系重合体フィルム、ビニル脂環式炭化水素重合体フィルム等の一般的な透明樹脂フィルムが採用される。なお、これらの透明樹脂フィルムの中でもポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリカーボネートフィルム、ノルボルネン系重合体フィルム等が特に好ましい。
ハードコート層300は、耐指紋性付与剤と、ナノフィラーとが混合された硬化性化合物の硬化物である。さらに、硬化性化合物には、目的に応じて光重合開始剤および有機溶剤などが混合される。耐指紋性付与剤などが混合された硬化性化合物の粘度や樹脂分濃度などは、状況、目的、塗布方法に応じて適宜選択される。
硬化性化合物は、紫外線硬化性化合物、可視光硬化性化合物、熱硬化性化合物、電子線硬化性化合物などが挙げられる。例えば、硬化性化合物が紫外線硬化性化合物である場合、硬化性化合物は、紫外線を照射されることにより硬化する。また、硬化性化合物は、硬化性オリゴマー単独のもの、または硬化性オリゴマーと硬化性モノマーとを組み合わせたものである。この硬化性オリゴマーは、例えば、ウレタンアクリレートオリゴマー、エポキシアクリレートオリゴマー、およびポリエステルアクリレートオリゴマー等が挙げられる。
ウレタンアクリレートオリゴマーは、ポリオールとジイソシアネートとを反応させて得られるイソシアネート化合物と、水酸基を有するアクリレートモノマーとの反応生成物である。
エポキシアクリレートオリゴマーは、例えば、低分子量のビスフェノール型エポキシ樹脂またはノボラックエポキシ樹脂のオキシラン環とアクリル酸とのエステル化反応により得られる。
ポリエステルアクリレートオリゴマーは、例えば、両末端に水酸基を有するポリエステルオリゴマーの水酸基を、アクリル酸でエステル化することにより得られる。なお、両末端に水酸基を有するポリエステルオリゴマーは、多価カルボン酸と多価アルコールの縮合によって得られる。また、ポリエステルアクリレートオリゴマーは、多価カルボン酸にアルキレンオキシドを付加して得られるオリゴマーの末端の水酸基を、アクリル酸でエステル化することによっても得られる。
耐指紋性付与剤は、脂肪酸、脂肪酸エステル、およびその誘導体のうちの少なくとも1つを含む。つまり、脂肪酸、脂肪酸エステル、およびその誘導体は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上で用いられてもよい。耐指紋性付与剤の含有量は、硬化性化合物100重量部に対して、0.1重量部以上5重量部以下が好ましく、0.5重量部以上3重量部以下がより好ましい。
ナノフィラーの材料としては、例えば、シリカ、アルミナ、水酸化アルミ、炭酸カルシウム、チタニア、酸化鉄、酸化セリウム、酸化亜鉛、ヒドロキシアパタイト、カーボン、金、および銀などが挙げられる。これらのナノフィラーは、1種のみ用いられてもよいし、2種以上併用されてもよい。また、ナノフィラーは、シリカからなるナノシリカフィラーが好ましい。ナノフィラーの平均粒径は、10nm以上100nm以下であることが好ましく、20nm以上80nm以下であることがより好ましく、40nm以上50nm以下であることが最も好ましい。ナノフィラーの含有量は、硬化性化合物100重量部に対して、50重量部以上500重量部以下であることが好ましく、100重量部以上400重量部以下であることがより好ましく、250重量部以上300重量部以下であることが最も好ましい。
光重合開始剤は、公知のものを単独で若しくは組み合わせて使用することができる。光重合開始剤としては、例えば、ベンゾインまたはベンゾインアルキルエーテル類、芳香族ケトン類、アルファ−ジカルボニル類、ベンジルケタール類、アセトフェノン類、アントラキノン類、チオキサントン類、フォスヒンオキサイド類、アルファ−アシルオキシム類、アミン類などが挙げられる。ベンゾインまたはベンゾインアルキルエーテル類としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等が挙げられる。芳香族ケトン類としては、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸などが挙げられる。アルファ−ジカルボニル類としては、ベンジル等が挙げられる。ベンジルケタール類としては、ベンジルジメチルケタール、ベンジルジエチルケタール等が挙げられる。アセトフェノン類としては、アセトフェノン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−プロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパノン−1等が挙げられる。アントラキノン類としては、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン等が挙げられる。チオキサントン類としては、2,4−ジメチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等が挙げられる。フォスヒンオキサイド類としては、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド等が挙げられる。アルファ−アシルオキシム類としては、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム等が挙げられる。アミン類としては、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル等が挙げられる。
有機溶剤としては、市販のもの、例えば、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、アルコール、ケトン、エステル、セロソルブ系溶剤、グリコール系溶剤などを単独または混合して使用することができる。脂肪族炭化水素としては、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等が挙げられる。芳香族炭化水素としては、トルエン、キシレン等が挙げられる。アルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等が挙げられる。ケトンとしては、メチルエチルケトン、2−ペンタノン、イソホロン等が挙げられる。エステルとしては、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸メトキシプロピル等が挙げられる。セロソルブ系溶剤としては、エチルセロソルブ等が挙げられる。グリコール系溶剤としては、メトキシプロパノール、エトキシプロパノール、メトキシブタノール等が挙げられる。
6官能ウレタンアクリレートオリゴマー(荒川化学工業社製株式会社、商品名:ビームセット577、以下、「UA6」という。)を40重量部、上記の一般式(1)で示される構造を有する2官能ウレタンアクリレートオリゴマー(ダイセルサイテック株式会社製、商品名:EB2000、以下、「UA2」という。)を60重量部の割合で配合した硬化性化合物を作製した。有機溶剤としてメチルエチルケトンを用い、硬化性化合物の濃度が40重量%となるようにメチルエチルケトンで硬化性化合物を希釈した。
JIS K 5600に準拠して、鉛筆引掻塗膜硬さ試験機(株式会社東洋精機製作所製)と、HBから3Hの硬さの鉛筆とを用い、750gの荷重にて、ハードコートフィルム100のハードコート層300側に係る鉛筆硬度の測定を行った。
直径がφ1mmからφ5mmの各円筒の外周に、ハードコート層300を外側にしてハードコートフィルム100を巻きつけ、ハードコート層300にクラックが入らない最小の直径を成形性の値とした。
人差し指に皮脂成分としてのトリオレインを付着させた。次に、トリオレインが付着した人差し指を、ハードコートフィルム100のハードコート層300の表面に、500gの一定荷重で押し当てた。これにより、ハードコート層300にトリオレインを転写させた。トリオレインを転写させたハードコート層300を、顕微鏡を用いて倍率200倍で観察し、指紋の目立ちにくさを以下の基準により評価した。
A(指紋が非常に目立ちにくい状態):ハードコート層300に指紋状に付着したトリオレインがよく濡れ広がった状態。具体的に、面積当たりで70%以上のトリオレインが、直径100μm以下の液滴になっていない状態。
B(指紋が目立ちにくい状態):ハードコート層300に指紋状に付着したトリオレインが濡れ広がった状態。具体的に、面積当たりで50%以上のトリオレインが、直径100μm以下の液滴になっていない状態。
C(指紋が目立つ状態):ハードコート層300に指紋状に付着したトリオレインが濡れ広がっていない状態。具体的に、面積当たりで50%未満のトリオレインが、直径100μm以下の液滴になっていない状態。
上記と同様に、トリオレインをハードコート層300の表面に転写させた後、ハードコート層300の表面上において、直径30mmの保持具に取り付けられたワイパーを、500gの一定荷重、6000mm/minの一定速度にて、50往復させる試験を行った。次に、ハードコートフィルム100の表面を、暗室内で、3波長蛍光灯の直下10cmの距離で目視観察し、トリオレインの付着状態を確認した。また、ヘイズメーターを用いてJIS K 7105に準拠して、試験前と試験後のヘイズ値の増加(ΔH)を測定した。付着状態の目視観察の結果およびΔHを総合的に判断し、指紋の拭き取りやすさを以下の基準により評価した。
A:皮脂膜がほぼ完全に拭き取られており、ΔHが0.05%未満の状態。
B:皮脂膜がほぼ拭き取られており、ΔHが0.05以上0.2%未満の状態。
C:皮脂膜がほとんど拭き取られておらず、ΔHが0.2%以上の状態。
メチルエチルケトンで希釈された硬化性化合物に、耐指紋性付与剤としてイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセル(日本エマルジョン株式会社製、商品名:GWIS−110)を、硬化性化合物100重量部に対し、2重量部の割合で混合し、ハードコート層300の膜厚を2μmとした以外は、実施例1と同様にしてハードコートフィルム100を得た。また、このハードコートフィルム100について、実施例1と同様にして各項目に係る測定および観察を行った。
ハードコート層300の膜厚を8μmとした以外は、実施例2と同様にしてハードコートフィルム100を得た。また、このハードコートフィルム100について、実施例1と同様にして各項目に係る測定および観察を行った。
メチルエチルケトンで希釈された硬化性化合物に、ナノフィラーとして平均粒径が40nm以上50nm以下のナノシリカフィラー(日産化学工業株式会社製、商品名:オルガノゾル)を、硬化性化合物100重量部に対し、300重量部の割合で混合した以外は、実施例2と同様にしてハードコートフィルム100を得た。また、このハードコートフィルム100について、実施例1と同様にして各項目に係る測定および観察を行った。
UA6を50重量部、UA2を50重量部の比率で配合した以外は、実施例1と同様にしてハードコートフィルム100を得た。また、このハードコートフィルム100について、実施例1と同様にして各項目に係る測定および観察を行った。
硬化性化合物にイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセルを、硬化性化合物100重量部に対し、0.05重量部の割合で混合した以外は、実施例5と同様にしてハードコートフィルム100を得た。また、このハードコートフィルム100について、実施例1と同様にして各項目に係る測定および観察を行った。
硬化性化合物にイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセルを、硬化性化合物100重量部に対し、0.1重量部の割合で混合した以外は、実施例5と同様にしてハードコートフィルム100を得た。また、このハードコートフィルム100について、実施例1と同様にして各項目に係る測定および観察を行った。
硬化性化合物にナノシリカフィラーを、硬化性化合物100重量部に対し、300重量部の割合で混合した以外は、実施例7と同様にしてハードコートフィルム100を得た。また、このハードコートフィルム100について、実施例1と同様にして各項目に係る測定および観察を行った。
硬化性化合物にイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセルを、硬化性化合物100重量部に対し、2重量部の割合で混合し、ハードコート層300の膜厚を2μmとした以外は、実施例5と同様にしてハードコートフィルム100を得た。また、このハードコートフィルム100について、実施例1と同様にして各項目に係る測定および観察を行った。
ハードコート層300の膜厚を5μmとした以外は、実施例9と同様にしてハードコートフィルム100を得た。また、このハードコートフィルム100について、実施例1と同様にして各項目に係る測定および観察を行った。
ハードコート層300の膜厚を8μmとした以外は、実施例9と同様にしてハードコートフィルム100を得た。また、このハードコートフィルム100について、実施例1と同様にして各項目に係る測定および観察を行った。
硬化性化合物にナノシリカフィラーを、硬化性化合物100重量部に対し、200重量部の割合で混合した以外は、実施例10と同様にしてハードコートフィルム100を得た。また、このハードコートフィルム100について、実施例1と同様にして各項目に係る測定および観察を行った。
硬化性化合物にナノシリカフィラーを、硬化性化合物100重量部に対し、250重量部の割合で混合した以外は、実施例10と同様にしてハードコートフィルム100を得た。また、このハードコートフィルム100について、実施例1と同様にして各項目に係る測定および観察を行った。
硬化性化合物にナノシリカフィラーを、硬化性化合物100重量部に対し、300重量部の割合で混合した以外は、実施例10と同様にしてハードコートフィルム100を得た。また、このハードコートフィルム100について、実施例1と同様にして各項目に係る測定および観察を行った。
硬化性化合物にイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセルを、硬化性化合物100重量部に対し、5重量部の割合で混合した以外は、実施例5と同様にしてハードコートフィルム100を得た。また、このハードコートフィルム100について、実施例1と同様にして各項目に係る測定および観察を行った。
硬化性化合物にナノシリカフィラーを、硬化性化合物100重量部に対し、300重量部の割合で混合した以外は、実施例15と同様にしてハードコートフィルム100を得た。また、このハードコートフィルム100について、実施例1と同様にして各項目に係る測定および観察を行った。
硬化性化合物にイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセルを、硬化性化合物100重量部に対し、6重量部の割合で混合した以外は、実施例5と同様にしてハードコートフィルム100を得た。また、このハードコートフィルム100について、実施例1と同様にして各項目に係る測定および観察を行った。
UA6を60重量部、UA2を40重量部の比率で配合した以外は、実施例1と同様にしてハードコートフィルム100を得た。また、このハードコートフィルム100について、実施例1と同様にして各項目に係る測定および観察を行った。
硬化性化合物にイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセルを、硬化性化合物100重量部に対し、2重量部の割合で混合し、ハードコート層300の膜厚を2μmとした以外は、実施例18と同様にしてハードコートフィルム100を得た。また、このハードコートフィルム100について、実施例1と同様にして各項目に係る測定および観察を行った。
ハードコート層300の膜厚を8μmとした以外は、実施例19と同様にしてハードコートフィルム100を得た。また、このハードコートフィルム100について、実施例1と同様にして各項目に係る測定および観察を行った。
硬化性化合物にナノシリカフィラーを、硬化性化合物100重量部に対し、300重量部の割合で混合した以外は、実施例20と同様にしてハードコートフィルム100を得た。また、このハードコートフィルム100について、実施例1と同様にして各項目に係る測定および観察を行った。
硬化性混合物を100重量部のUA2に置き換えた以外は、実施例1と同様にしてハードコートフィルムを得た。また、このハードコートフィルムについて、実施例1と同様にして各項目に係る測定および観察を行った。
UA2にイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセルを、100重量部のUA2に対し、2重量部の割合で混合し、ハードコート層300の膜厚を10μmとした以外は、比較例1と同様にしてハードコートフィルムを得た。また、このハードコートフィルムについて、実施例1と同様にして各項目に係る測定および観察を行った。
UA2にイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセルを、100重量部のUA2に対し、6重量部の割合で混合した以外は、比較例1と同様にしてハードコートフィルムを得た。また、このハードコートフィルムについて、実施例1と同様にして各項目に係る測定および観察を行った。
硬化性混合物を100重量部のUA6に置き換えた以外は、実施例1と同様にしてハードコートフィルムを得た。また、このハードコートフィルムについて、実施例1と同様にして各項目に係る測定および観察を行った。
UA6にイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセルを、100重量部のUA6に対し、0.05重量部の割合で混合した以外は、比較例4と同様にしてハードコートフィルムを得た。また、このハードコートフィルムについて、実施例1と同様にして各項目に係る測定および観察を行った。
UA6にイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセルを、100重量部のUA6に対し、2重量部の割合で混合し、ハードコート層300の膜厚を1μmとした以外は、比較例5と同様にしてハードコートフィルムを得た。また、このハードコートフィルムについて、実施例1と同様にして各項目に係る測定および観察を行った。
本願発明者の鋭意検討の結果、ハードコート層300に、6官能以上の硬化性オリゴマーと、2官能のウレタンアクリレートオリゴマーとを主成分とする硬化性化合物の硬化物を含むハードコートフィルム100は、良好な表面硬度と成形性とを兼ね備えることが明らかとなった。なお、「成形性」とは、シート状のハードコートフィルム100の折り曲げ加工のしやすさをいう。
(A)
図2に示されるように、ハードコートフィルム100aでは、基材フィルム200の一方の面にハードコート層300aが設けられ、基材フィルム200の他方の面にハードコート層300bが設けられていてもよい。ハードコート層300aの材料および膜厚は、ハードコート層300bの材料および膜厚と同じであってもよいし、ハードコート層300bの材料および膜厚のうちの少なくとも一方と異なっていてもよい。
図3に示されるように、ハードコートフィルム100bでは、基材フィルム200のハードコート層300が設けられた面と反対側の面に粘着剤層400が設けられていてもよい。ハードコートフィルム100bは、粘着剤層400によって、例えば、ディスプレイ装置の表示パネル等に着脱可能に取り付けられる。
ハードコート層300の材料である硬化性化合物には、ハードコートフィルム100の製造コストを低減させるために、耐指紋性付与剤、およびナノフィラー等が混合されていなくてもよい。
200 基材フィルム
300、300a、300b ハードコート層
Claims (10)
- 基材フィルムと、
前記基材フィルムの少なくとも片面に設けられ、硬化性化合物の硬化物を含むハードコート層とを備え、
前記硬化性化合物は、6官能以上の硬化性オリゴマーと、2官能のウレタンアクリレートオリゴマーとを主成分とすることを特徴とするハードコートフィルム。 - 前記6官能以上の硬化性オリゴマーと前記2官能のウレタンアクリレートオリゴマーとの重量比(6官能以上の硬化性オリゴマー/2官能のウレタンアクリレートオリゴマー)は、40/60以上60/40以下である請求項1に記載のハードコートフィルム。
- 前記硬化性化合物には、脂肪酸、脂肪酸エステル、およびその誘導体のうちの少なくとも1つである耐指紋性付与剤が混合され、
前記耐指紋性付与剤は、前記硬化性化合物100重量部に対し、0.1重量部以上5重量部以下の割合で混合される請求項1または2に記載のハードコートフィルム。 - 前記硬化性化合物には、ナノフィラーがさらに混合される請求項1〜3のいずれか1項に記載のハードコートフィルム。
- 前記ナノフィラーは、前記硬化性化合物100重量部に対し、250重量部以上300重量部以下の割合で混合される請求項4に記載のハードコートフィルム。
- 前記ナノフィラーの平均粒径は、40nm以上50nm以下である請求項4または5に記載のハードコートフィルム。
- 前記ナノフィラーは、ナノシリカフィラーである請求項4〜6のいずれか1項に記載のハードコートフィルム。
- 前記ハードコート層の膜厚は、2μm以上8μm以下である請求項1〜8のいずれか1項に記載のハードコートフィルム。
- 表示パネルと、
請求項1〜9のいずれか1項に記載のハードコートフィルムとを備え、
前記ハードコートフィルムは、前記表示パネル上に貼付されることを特徴とするディスプレイ装置。
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