JP5020913B2 - タッチパネル又はディスプレイ用ハードコートフィルム - Google Patents
タッチパネル又はディスプレイ用ハードコートフィルム Download PDFInfo
- Publication number
- JP5020913B2 JP5020913B2 JP2008241218A JP2008241218A JP5020913B2 JP 5020913 B2 JP5020913 B2 JP 5020913B2 JP 2008241218 A JP2008241218 A JP 2008241218A JP 2008241218 A JP2008241218 A JP 2008241218A JP 5020913 B2 JP5020913 B2 JP 5020913B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hard coat
- film
- polyoxyethylene
- coat layer
- coat film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
- Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
Description
さらに詳しくは、従来のハードコートフィルムの耐擦傷性、耐磨耗性を保有しつつ、さらに指紋が付着しにくく、付着した指紋などの汚れを拭き取り易いタッチパネルやディスプレイなどの表面保護用ハードコートフィルムに関する。
又、近年市場が増大している携帯用の情報端末への入力装置として、タッチパネルが利用されている。このタッチパネルは、ディスプレイ画面を直接指、ペンなどで触れることによってデータを入力する装置である。上記タッチパネルは、現在約9割が抵抗膜方式を採用している。該抵抗膜方式のタッチパネルは、一般に透明プラスチック基材の片面に錫ドープ酸化インジウム(ITO)膜などの透明導電性薄膜を積層したタッチ側プラスチック基板と、ガラスなどの透明基材の片面にITO膜などの透明導電性薄膜を積層したディスプレイ側透明基板とを、絶縁スペーサーを介して、各透明導電性薄膜が向き合うように対向配置させた構造を有している。そして、入力は、ペンや指でタッチ側プラスチック基板のタッチ入力面(透明導電性薄膜とは反対側の面を言う。)を押圧し、タッチ側プラスチック基板の透明導電性薄膜とディスプレイ側透明基板の透明導電性薄膜とを接触させて行う。
しかしながら、このような抵抗膜方式タッチパネルにおいては、入力操作を繰り返すことにより、すなわちタッチ側プラスチック基板の透明導電性薄膜とディスプレイ側透明基板の透明導電性薄膜とを接触を繰り返すことにより、タッチ側表面を損傷したり、タッチ側プラスチック基板(基材フィルム)の透明導電性薄膜が磨耗したり、クラックが発生したり、さらには基材から剥離してしまうなどの問題を生ずる。そこで、このような問題を解決するために、一般にタッチ側表面及び透明プラスチック基材と透明導電性薄膜との間に、合成樹脂からなるハードコート層を設けることが行われている。
従来のハードコート層を基材フィルム上に熱硬化や電離放射線硬化などによって形成保持するハードコートフィルムは、汚れ防止や汚れ除去性を付与するためにシリコーン系化合物やフッ素系化合物を添加することがよく行われてきた。しかし、撥水性の高いこれらの表面には必ずしも指紋が付着しにくいわけではなく、むしろ指紋の付着が目立ち易い結果となっている。すなわち、これらの処方は食品や化粧品などの生活使用品の付着が起こりにくく、且つ除去し易いというものでしかない。従来のハードコートフィルムは、指で入力操作によって指紋が残り、この指紋を容易に拭き取り消去できない欠点がある。
すなわち本発明は、
(1)基材フィルムの少なくとも片面にハードコート層を設けたハードコートフィルムにおいて、該ハードコート層が(A)電離放射線硬化型樹脂100重量部及び(B)ポリオキシアルキレン付加脂肪酸エステル又はポリオキシエチレンコレステリルエーテル若しくはポリオキシエチレンデシルテトラデシルエーテルからなるHLB2〜15の非イオン界面活性剤0.1〜10重量部を含有することを特徴とするタッチパネル又はディスプレイ用ハードコートフィルム、
(2)非イオン界面活性剤が、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセン及びポリオキシエチレンコレステリルエーテルの少なくとも1種である第1項記載のタッチパネル又はディスプレイ用ハードコートフィルム、
(3)ハードコート層に平均粒径0.1〜10μmの微粒子を(A)電離放射線硬化型樹脂100重量部に対し0.1〜20重量部含む第1項記載のタッチパネル又はディスプレイ用ハードコートフィルム、及び
(4)平均粒径0.1〜10μmの微粒子がシリカゲル微粒子である第3項記載のタッチパネル又はディスプレイ用ハードコートフィルム、
を提供するものである。
図1は、抵抗膜式タッチパネル表面積層部の断面図を示す。本発明のハードコートフィルムは抵抗膜式タッチパネル表面積層部に使用することができる。この図1では、ハードコート層1及び1'が基材フィルム2の両面に設けられている一態様を示している。片面のみにハードコート層1が設けられているものも本発明の実施態様となる。
透明導電性薄膜3は、絶縁スペース4及び絶縁スペーサー5を挟んで、タッチ側透明導電性薄膜3とディスプレイ側透明導電性薄膜3'が対峙している。本発明のハードコート層1の指先入力タッチ面をペンや指で押圧すると、基材フィルム2及びタッチ側ハードコート層1'を通して伝達される圧力でタッチ側透明導電性薄膜3とディスプレイ側透明導電性薄膜3'が接触し入力することができる。指先入力タッチ面のハードコート層1からディスプレイ側のガラス基板6までの積層部によって、抵抗膜式タッチパネル表面積層部を形成することができる。
図2は、光ディスク表面積層部の断面図を示す。本発明ハードコートフィルムは、CDやDVDなどの光ディスクの表面保護のために使用することができる。
ハードコート層1が基材フィルム2の表面に設けられているハードコートフィルムを使用し、粘着剤層7を介して光ディスク基板8に貼付されている一態様を示している。
カチオン重合型光重合性プレポリマーとしては、エポキシ系樹脂が通常使用される。エポキシ系樹脂としては、例えばビスフェノールやノボラック樹脂などの多価フェノール類にエピクロルヒドリンなどでエポキシ化した化合物、直鎖状オレフィン化合物や環状オレフィン化合物を過酸化物などで酸化して得られた化合物などが挙げられる。
本発明ハードコートフィルムのハードコート層は、(A)電離放射線硬化型樹脂100重量部に(B)非イオン界面活性剤を0.1〜10重量部含有したものを使用することによって本発明の目的を達成することができる。0.1重量部未満では添加効果がなく、10重量部を超えると本発明ハードコートフィルムのハードコート層の性能を劣化させ、いずれも本発明に用いる非イオン界面活性剤の量としては不適当である。好ましくは0.5〜8重量部の非イオン界面活性剤を使用することができる。上記条件に適合する非イオン界面活性剤であれば公知のものを特に制限なく使用することができるが、HLB2〜15の非イオン界面活性剤を使用することが好ましく、HLB4〜14の非イオン界面活性剤を使用することがより好ましい。HLB2未満では親油性が強過ぎ、また、15を超えるものは親水性が強過ぎていずれも指紋が付着しやすくなるおそれがある。非イオン界面活性剤は水に溶けてイオン性を示さない界面活性剤を総称するが、他の界面活性剤同様に疎水基(親油基)と親水基との組合せ結合によってできている。
親水基はポリオキシエチレン鎖や、多価アルコール類の水酸基、含窒素基などが使用される。親水基原料としては、ポリエチレングリコール、エチレンオキシドやプロピレンオキシドなどのアルキレンオキシド、グリセリン、ソルビタン、蔗糖、ジエタノールアミンなどが多用される。
上記疎水基(親油基)と親水基との組合せ結合によって、多種多様の性能の非イオン界面活性剤を得ることができる。
本発明に用いる脂肪酸エステルは、本発明非イオン界面活性剤に適したものであれば、1価アルコール又は2価以上の多価アルコールと脂肪酸との縮合による脂肪酸エステルを特に制限なく使用することができる。例えば、プロピレングリコールモノステアリン酸エステル、プロピレングリコールモノラウリン酸エステル、ジエチレングリコールモノステアリン酸エステル、ジエチレングリコールモノラウリン酸エステル、グリセロールモノステアリン酸エステル、ソルビタンセスキオレイン酸エステル、ソルビタンモノオレイン酸エステル、ソルビタンモノステアリン酸エステル、ソルビタンモノパルミチン酸エステル、ソルビタンモノラウリン酸エステル等を使用することができる。
本発明に用いる脂肪酸エステルは、ポリオキシアルキレン付加脂肪酸エステルを使用することができる。非イオン界面活性剤に適したものであれば、公知の脂肪酸エステルに酸化アルキレンを付加重合させて得た公知の非イオン界面活性剤を使用することができる。付加重合させる酸化アルキレンは酸化エチレン又は酸化プロピレンを特に好適に使用することができ、酸化エチレン付加重合型が多用されている。酸化エチレン又は酸化プロピレンは、それぞれ単独で付加重合させてもよく、共重合付加させたものでもよい。
また、脂肪酸エステル以外の界面活性剤として、ポリオキシエチレンコレステリルエーテルやポリオキシエチレンデシルテトラデシルエーテルなども使用できる。
HLB=7+11.7Log(MW/Mo)
ここにMWは親水基の分子量、Moは親油基の分子量である。MW+Mo=M(界面活性剤の分子量)である。
親水基がポリオキシエチレン鎖、多価アルコール(グリセリン、グリコール、ソルビット、マンニットなど)に限定される場合の非イオン界面活性剤については、実用計算上次の計算式によって求めることができる。
HLB=20×MW/M=20×(M−Mo)/M
公知の通常よく使用される界面活性剤のHLB値を例示すると、ソルビタントリオレイン酸エステルは1.8、ソルビタントリステアリン酸エステルは2.1、プロピレングリコールモノラウリン酸エステル4.5、ソルビタンモノパルミチン酸エステル6.7、ポリオキシエチレン(4)ソルビタントリステアリン酸エステル10.5、ポリオキシエチレングリコール400モノオレイン酸エステル11.4、ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレイン酸エステル15.0などとなっている。
本発明のハードコート層1を形成するための塗工方法は、本発明のハードコート層を形成する目的を達成できるものであれば、特に制限することなく公知のものを使用することができる。例えばバーコート法、ナイフコート法、マイヤーバー法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法などを用いて塗工することができる。
本発明のハードコート層1形成に用いる紫外線照射は、高圧水銀ランプ、ヒュージョンHランプ、キセノンランプなどによって得られ、照射量は、通常100〜500mJ/cm2のものを使用することができる。
本発明のハードコート層1に用いる電子線照射は、電子線加速器などによって得られ、照射量は、通常150〜350kVのものを使用することができる。電子線を使用する場合には、重合開始剤を添加することなく、硬化膜を得ることができる。
本発明ハードコートフィルムのハードコート層1の硬度は、鉛筆硬度でH以上であれば、ハードコートフィルムに必要な耐スクラッチ性を備えることができる。耐スクラッチ性をより十分なものにするには、鉛筆硬度で2H以上のものが特に好適である。また、該ハードコート層の厚さは2〜20μmの範囲で選定される。この厚さが2μm未満では耐擦傷性が不十分となるし、20μmを超えるとクラックが発生することがあり、また、生産性の面で不利となる。従って該ハードコート層の厚さは2〜15μmの範囲が好ましい。
本発明ハードコートフィルムのハードコート層には、防眩性を付与する目的で、表面に凹凸形状を形成させることができる。凹凸形状を形成するには、例えば電離放射線硬化型樹脂組成物を塗工後、この未硬化層表面に凹凸形状を有する賦形フィルムをラミネートし、該未硬化層を熱硬化処理又は電離放射線による硬化処理した後、上記賦形フィルムを剥離する方法などを用いることができる。
例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネートなどのポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、セロファン、ジアセチルセルロースフィルム、トリアセチルセルロースフィルム、アセチルセルロースブチレートフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリスルフォンフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリエーテルスルフォンフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、フッ素樹脂フィルム、ポリアミドフィルム、アクリル樹脂フィルム、ポリウレタン樹脂フィルム、ノルボルネン系重合体フィルム、環状オレフィン系重合体フィルム、環状共役ジエン系重合体フィルム、ビニル脂環式炭化水素重合体フィルム等を使用することができる。
ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリカーボネートフィルム、ノルボルネン系重合体フィルム等を特に好適に使用することができる。
この基材フィルム2の厚さは、特に制限はないが、通常20〜300μm、好ましくは50〜250μmの範囲である。20μm未満では機械的強度が不足し、タッチパネルに用いた際のペン入力に対する変形が大きくなりすぎ、耐久性が不十分となるおそれがあり、一方300μmを越えるとタッチパネルに用いた際に、フィルムを変形させるための荷重が大きくなり、好ましくない。
本発明ハードコートフィルムのハードコート層1形成成分に用いる平均粒径0.1〜10μmの微粒子は、ハードコート層に電離放射線硬化型樹脂100重量部に対して0.1〜20重量部含有することにより防眩性を付与することができる。平均粒径が0.1μmより小さいと防眩性付与効果がなく、10μmを超えるとハードコート層の物性を低下させる。好ましくは平均粒径0.5〜8μmの微粒子を使用することができる。添加量が0.1重量部より少ないと防眩性付与に効果がなく、20重量部を超えるとハードコート層の物性を低下させる。好ましくは0.5〜15重量部の微粒子を使用することができる。本発明ハードコート層に用いる微粒子は、防眩性付与に効果があるものを特に制限することなく、選択して使用することができるが、シリカゲルを特に好適に使用することができる。シリカゲル微粒子は、主成分がSiO2で構成され、その微粒子表面に水酸基(シラノール基)を有するものであってもよいし、有機修飾されたものであってもよい。
ハードコートフィルムの性能評価方法
1)全光線透過率(Tt)及びヘイズは、ヘイズメーター[日本電色工業(株)製、NDH2000]を用いて、JIS K 7105に準拠して測定した。
2)接触角は、接触角計[(株)協和界面科学製、型式「CA−D」]を用いて液滴法によって測定した。液滴法はハードコート層表面に精製水の液滴(直径2mm)を滴下し、ハードコート層表面と精製水の接触角を測定した。
3)指紋付着防止性は、被検体のハードコートフィルムをハードコート層表面が上になるように黒色板上に置き、ハードコート層表面に指をゆっくり押し当てて、付着した指紋の跡を視認できるか否かを判定した。この判定は無作為に抽出した試験者10人によって行い、付着した指紋の跡を視認できなかった人数で指紋付着防止性を10点満点で表した。指紋付着性には個人差があるが、本試験は10人の試験者を無作為に選択したので、平均的な指紋付着性に対する試験と考えられる。
4)指紋拭き取り性は、指紋付着防止性試験で指紋の跡が視認できた場合に限り試験を行い、そのハードコート層表面を、試験者10人が綿メリヤス布を指先に巻き、5回軽く拭き、目視観察によって拭き取り性を以下の標準で評価した。
A:拭き跡が残らなかった。B:拭き跡がわずかに残った。C:拭き跡が残った。各実施例、各比較例について、試験者10人によるA、B、C評価の人数で表示した。指紋付着防止性試験で指紋の跡が視認できなかった場合の指紋拭き取り性の表示はA10とした。
5)鉛筆硬度の測定は、鉛筆引掻塗膜硬さ試験機[(株)東洋精機製作所製、型式「NP」]を用いて、JIS K 5400に準拠して測定した。
電離放射線硬化型樹脂として、ウレタンアクリレート系の紫外線硬化型ハードコート剤[荒川化学工業(株)製、ビームセット575CB](固形分濃度100重量%)100重量部に、非イオン界面活性剤としてポリオキシエチレン硬化ヒマシ油[日本エマルション(株)製、EMALEX HC−20(HLB:9)]を1.5重量部添加し、さらに全体の固形分濃度が45重量%になるようにシクロヘキサン:エチルセロソルブ=1:1の混合溶剤で希釈してハードコート層形成成分を含有する塗工液を調製した。調製したハードコート層形成成分を含有する塗工液を基材フィルムとして厚さ188μmのポリエチレンテレフタレートフィルム[東洋紡績(株)製、A4300]の片面に、マイヤーバーNo8で塗布した。70℃で1分乾燥した後、UV光量250mJ/cm2で硬化させハードコートフィルムとした。硬化後のハードコート層の厚みは4.5μmであった。得られたハードコートフィルムの評価結果を、実施例2、3、4、5の結果と共に第1表に示す。実施例1の指紋付着防止性の試験結果は、試験者8人が指紋跡なしと判定し、指紋拭き取り性もA10で試験者全員が拭き跡が残らなかったとの評価であった。
実施例2
実施例1の非イオン界面活性剤をポリオキシエチレン硬化ヒマシ油[日本エマルション(株)製、EMALEX HC−7(HLB:5)]に変えた以外は、実施例1と同様にハードコートフィルムを作製した。指紋付着防止性の試験結果は、試験者7人が指紋跡なしと判定し、指紋拭き取り性もA10で試験者全員が拭き跡が残らなかったとの評価であった。
実施例1で、さらに平均粒子径1.4μmのシリカゲル[富士シリシア化学(株)製、サイシリア310]を3重量部添加した以外は、実施例1と同様にハードコートフィルムを作製した。指紋付着防止性の試験結果は、試験者10人全員が指紋跡なしと判定したので、指紋拭き取り性はA10の評価とした。
実施例4
実施例3の非イオン界面活性剤をモノステアリン酸ポリオキシエチレングリセリン[日本エマルション(株)製、EMALEX CS−10(HLB:9)]に変えた以外は実施例3と同様にハードコートフィルムのサンプルを作製した。指紋付着防止性の試験結果は、試験者10人全員が指紋跡なしと判定したので、指紋拭き取り性はA10の評価とした。
実施例5
実施例3の非イオン界面活性剤をポリオキシエチレンコレステリルエーテル[日本エマルション(株)製、EMALEX GL−15(HLB:13)]に変え、さらに紫外線硬化型ハードコート剤をポリエステルアクリレート系の紫外線硬化型ハードコート剤[大日精化工業(株)製、セイカビームEXF−01L(NS)]に変えた以外は実施例3と同様にハードコートフィルムのサンプルを作製した。指紋付着防止性の試験結果は、試験者10人全員が指紋跡なしと判定したので、指紋拭き取り性はA10の評価とした。
実施例1の非イオン界面活性剤の代わりに、ジメチルシロキサン骨格を有するレベリング剤[東レダウコーニングシリコーン(株)製、SH28PA]を0.1重量部添加した以外は、実施例1と同様にハードコートフィルムを作製した。得られたハードコートフィルムの評価結果を、比較例2、3、4の結果と共に第2表に示す。
指紋付着防止性の試験結果は、試験者10人全員が指紋跡ありと判定し、指紋拭き取り性もA0、B1、C9の評価であり最も悪い性能を示した。なお、A0、B1、C9は、Aと評価した人数が0人、Bと評価した人数が1人、Cと評価した人数が9人であることを意味する(以下各比較例とも同様にして表記する)。
比較例2
実施例1の非イオン界面活性剤を添加しなかった以外は、実施例1と同様にハードコートフィルムを作製した。指紋付着防止性の試験結果は、試験者10人の内8人が指紋跡ありと判定し、指紋拭き取り性はA0、B2、C8の評価であった。
比較例3
実施例3の非イオン界面活性剤の代わりに、ジメチルシロキサン骨格を有するレベリング剤[東レダウコーニングシリコーン(株)製、SH28PA]に変えた以外は、実施例3と同様にハードコートフィルムを作製した。
指紋付着防止性の試験結果は、試験者10人の内7人が指紋跡ありと判定し、指紋拭き取り性はA0、B3、C7の評価であった。
比較例4
実施例3の非イオン界面活性剤の代わりに、フッ素系添加剤[日本油脂(株)製、モディパーF−200]を0.1重量部に変えた以外は、実施例3と同様にハードコートフィルムを作製した。
指紋付着防止性の試験結果は、試験者10人の内6人が指紋跡ありと判定し、指紋拭き取り性はA0、B4、C6の評価であった。
2 基材フィルム
3、3’ 透明導電性薄膜
4 絶縁スペース
5 絶縁スペーサー
6 ガラス基板
7 粘着剤層
8 光ディスク基板
Claims (4)
- 基材フィルムの少なくとも片面にハードコート層を設けたハードコートフィルムにおいて、該ハードコート層が(A)電離放射線硬化型樹脂100重量部及び(B)ポリオキシアルキレン付加脂肪酸エステル又はポリオキシエチレンコレステリルエーテル若しくはポリオキシエチレンデシルテトラデシルエーテルからなるHLB2〜15の非イオン界面活性剤0.1〜10重量部を含有することを特徴とするタッチパネル又はディスプレイ用ハードコートフィルム。
- 非イオン界面活性剤が、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセン及びポリオキシエチレンコレステリルエーテルの少なくとも1種である請求項1記載のタッチパネル又はディスプレイ用ハードコートフィルム。
- ハードコート層に平均粒径0.1〜10μmの微粒子を(A)電離放射線硬化型樹脂100重量部に対し0.1〜20重量部含む請求項1記載のタッチパネル又はディスプレイ用ハードコートフィルム。
- 平均粒径0.1〜10μmの微粒子がシリカゲル微粒子である請求項3記載のタッチパネル又はディスプレイ用ハードコートフィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008241218A JP5020913B2 (ja) | 2008-09-19 | 2008-09-19 | タッチパネル又はディスプレイ用ハードコートフィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008241218A JP5020913B2 (ja) | 2008-09-19 | 2008-09-19 | タッチパネル又はディスプレイ用ハードコートフィルム |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002277695A Division JP4216031B2 (ja) | 2002-09-24 | 2002-09-24 | タッチパネル又はディスプレー用ハードコートフィルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009040056A JP2009040056A (ja) | 2009-02-26 |
JP5020913B2 true JP5020913B2 (ja) | 2012-09-05 |
Family
ID=40441319
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008241218A Expired - Lifetime JP5020913B2 (ja) | 2008-09-19 | 2008-09-19 | タッチパネル又はディスプレイ用ハードコートフィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5020913B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7168791B2 (ja) | 2019-02-27 | 2022-11-09 | チャン ホ キム, | 電灯を適応的に制御するための電子装置 |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101181164B1 (ko) * | 2008-01-15 | 2012-09-17 | 키모토 컴파니 리미티드 | 경화성 조성물, 경화물 및 적층체 |
JP6199841B2 (ja) * | 2009-12-28 | 2017-09-20 | 大日本印刷株式会社 | 光学フィルム、光学フィルムの製造方法、偏光板、ディスプレイパネル及びディスプレイ |
CN102762371A (zh) | 2010-02-26 | 2012-10-31 | 帝人杜邦薄膜日本有限公司 | 硬涂层膜及其制造方法 |
JP5541457B2 (ja) * | 2010-03-31 | 2014-07-09 | 住友ベークライト株式会社 | ハードコートフィルム |
JP5413298B2 (ja) * | 2010-04-28 | 2014-02-12 | 住友ベークライト株式会社 | 樹脂積層体の製造方法 |
JP5589791B2 (ja) * | 2010-11-17 | 2014-09-17 | Jsr株式会社 | ハードコート層の形成方法 |
JP5850631B2 (ja) * | 2011-04-05 | 2016-02-03 | 大阪有機化学工業株式会社 | 指紋消失性材料 |
WO2017094595A1 (ja) | 2015-11-30 | 2017-06-08 | 王子ホールディングス株式会社 | シートおよびシートの製造方法 |
US20200181452A1 (en) * | 2017-08-31 | 2020-06-11 | Jgc Catalysts And Chemicals Ltd. | Coating Composition for Forming Hardcoat Layer, and Optical Component |
Family Cites Families (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61151290A (ja) * | 1984-12-25 | 1986-07-09 | Asahi Glass Co Ltd | 防曇剤組成物 |
JPH01210085A (ja) * | 1988-02-16 | 1989-08-23 | Dainippon Printing Co Ltd | 耐擦傷性を有する防曇性フィルムの製造方法 |
JPH01281932A (ja) * | 1988-05-09 | 1989-11-13 | Nisshin Steel Co Ltd | 指紋洗浄性に優れたステンレス鋼板 |
JPH06289336A (ja) * | 1993-03-31 | 1994-10-18 | Shiseido Co Ltd | コンタクトレンズ洗浄剤 |
KR100404289B1 (ko) * | 1995-06-09 | 2005-01-17 | 미쯔비시 레이온 가부시끼가이샤 | 내찰상성유기경질코트층및흐림방지형유기경질코트층을가진수지성형품,그의제조방법및이를사용한피복재 |
JPH11293159A (ja) * | 1998-04-09 | 1999-10-26 | Toray Ind Inc | 光記録媒体用ハードコート剤および光記録媒体 |
JP2000293895A (ja) * | 1999-04-05 | 2000-10-20 | Ge Toshiba Silicones Co Ltd | アクリル系シリカで処理されたプラスチックフィルム |
JP2001353808A (ja) * | 2000-06-13 | 2001-12-25 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 汚れ目立ち防止被膜及びその製造方法、並びにそれを用いたディスプレイ、タッチパネル、それらを用いた情報端末 |
JP2002267814A (ja) * | 2001-03-14 | 2002-09-18 | Fuji Photo Film Co Ltd | 防眩性フィルムおよび画像表示装置 |
JP2003206472A (ja) * | 2002-01-16 | 2003-07-22 | Fuji Photo Film Co Ltd | 防汚性部材及びそれを用いた反射防止部材 |
-
2008
- 2008-09-19 JP JP2008241218A patent/JP5020913B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7168791B2 (ja) | 2019-02-27 | 2022-11-09 | チャン ホ キム, | 電灯を適応的に制御するための電子装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2009040056A (ja) | 2009-02-26 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4216031B2 (ja) | タッチパネル又はディスプレー用ハードコートフィルム | |
JP5020913B2 (ja) | タッチパネル又はディスプレイ用ハードコートフィルム | |
JP4084985B2 (ja) | ハードコートフィルム | |
JP4508635B2 (ja) | 画像表示装置用ハードコートフィルム | |
KR102269898B1 (ko) | 방현성 하드 코팅 필름 | |
JP4944572B2 (ja) | 防眩性ハードコートフィルム | |
JP2009151476A (ja) | ペン入力装置用表面材及びそれを備えたペン入力装置 | |
TW201640148A (zh) | 透明積層薄膜 | |
JP4178975B2 (ja) | ペン入力装置用表面材およびペン入力装置 | |
JP2009029126A (ja) | ハードコートフィルム及びその製造方法 | |
JP4266623B2 (ja) | ハードコートフィルム | |
TW201700280A (zh) | 透明積層薄膜 | |
KR102421420B1 (ko) | 필기감 향상 필름 | |
KR100944680B1 (ko) | 펜 입력 장치용 표면재 및 펜 입력 장치 | |
WO2017094784A1 (ja) | タッチパネルペン用筆記シート、タッチパネル、タッチパネルシステム及び表示装置、並びにタッチパネルペン用筆記シートの選別方法 | |
CN108070326B (zh) | 书写感改善膜 | |
TWI738916B (zh) | 提高書寫感的薄膜 | |
JP4351450B2 (ja) | ハードコートフィルムの製造方法 | |
KR101078931B1 (ko) | 펜 입력 장치용 표면재 | |
JP7305931B2 (ja) | タッチパネルペン用筆記性部材の選別方法 | |
JP7265332B2 (ja) | タッチパネル | |
JP2018125002A (ja) | タッチパネルペン用筆記性部材の選別方法、タッチパネルシステム、タッチパネルペン用筆記性部材、タッチパネル及び表示装置 | |
JP2010275483A (ja) | 金属酸化物粒子用表面処理剤、ハードコート層形成用コーティング剤及びハードコートフィルム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110628 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110808 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120531 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120613 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5020913 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150622 Year of fee payment: 3 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |