JP5540940B2 - 銅の溶媒抽出方法 - Google Patents
銅の溶媒抽出方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5540940B2 JP5540940B2 JP2010145780A JP2010145780A JP5540940B2 JP 5540940 B2 JP5540940 B2 JP 5540940B2 JP 2010145780 A JP2010145780 A JP 2010145780A JP 2010145780 A JP2010145780 A JP 2010145780A JP 5540940 B2 JP5540940 B2 JP 5540940B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- copper
- organic solvent
- concentration
- extraction
- solvent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P10/00—Technologies related to metal processing
- Y02P10/20—Recycling
Landscapes
- Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
Description
しかし、乾式製錬法は、製錬の過程で多量の亜硫酸ガス排出することから、これを回収する設備が必要であり、かつ多量の熔体を使用することから環境や作業に高度な配慮が必要となるという問題がある。
湿式製錬方法は、硫酸、塩酸等の酸を用いて銅精鉱を浸出し、得られた浸出液を精製して銅を回収する方法である。
しかし、黄銅鉱を浸出した浸出液には不純物が多く含まれており、かかる不純物を大量に含んだ状態で電解採取を行うと、採取された銅に不純物が混入し採取された銅の純度が低下する。
このため、通常は、電解採取前の浸出液に含まれる不純物を除去する不純物除去工程が行われ、この不純物除去工程として溶媒抽出法が広く用いられている。
なお、抽出に使用された抽出液(有機溶媒)は、通常、繰り返し使用される(図5参照)。
よって、不純物元素の蓄積による銅の抽出阻害を回避するためには、溶媒抽出を行う前に、蓄積する不純物元素を除去しておく必要がある。しかし、不純物元素を除去する特別な工程を追加すると、そのための設備の追加が必要でありまた作業時間が長くなるので、かかる工程を追加することにより経済的に不利益となる。
第2発明の銅の溶媒抽出方法は、第1発明において、前記有機溶媒中における前記酸性抽出剤の濃度が、20〜30体積%であり、前記処理後有機溶媒中における銅濃度が、14g/l以上28g/l以下であることを特徴とする。
第3発明の銅の溶媒抽出方法は、第1または第2発明において、前記処理後有機溶媒は、同一の有機溶媒によって浸出液の抽出を繰り返して得られたものであることを特徴とする。
第2発明によれば、酸性抽出剤の濃度が20〜30体積%であって、処理後有機溶媒中における銅濃度が14g/l以上28g/l以下であれば、確実に銅によるモリブデンのクラウディングを生じさせることができる。
第3発明によれば、同一の有機溶媒を用いて複数回抽出を行うだけであるから、既存の設備で簡単に処理後有機溶媒中の銅濃度を向上させることができる。
本発明の銅の溶媒抽出方法は、硫化銅鉱物から湿式精錬により銅を回収する際に採用される、硫化銅鉱物を浸出して得られた浸出液から銅を溶媒抽出する方法であって、有機溶媒を調整することによって銅に随伴してモリブデンが有機溶媒に混入することを抑制するようにしたことに特徴を有している。
まず、本発明の銅の溶媒抽出方法の特徴を説明するまえに、本発明の銅の溶媒抽出方法が使用される、湿式精錬によって硫化銅鉱物から銅を回収する方法を簡単に説明する。
なお、不純物のうち、モリブデンは、抽出作業では銅から分離することができず、有機溶媒中に抽出される。
すると、この逆抽出操作によって得られた水溶液は、浸出液に比べて不純物の濃度が少なくなっているので、この水溶液を電解精製すれば、銅を陽極に析出させることができるから、銅を回収することができる。
つぎに、本発明の銅の溶媒抽出方法の特徴を説明する。
本発明の銅の溶媒抽出方法では、有機溶媒による抽出の際に、銅によるモリブデン又はモリブデンを含む化合物(以下、モリブデン等という)のクラウディングを生じさせることによって、有機溶媒中に抽出されるモリブデンの量を少なくしている。
例えば、有機溶媒中の酸性抽出剤の濃度が20体積%の場合であれば、前記処理後有機溶媒中における銅濃度が約14g/l以上約18g/l以下、有機溶媒中の酸性抽出剤の濃度が30体積%の場合であれば、前記処理後有機溶媒中における銅濃度が約22g/l以上28g/l以下が、それぞれ所定の濃度に相当する。
しかも、処理後有機溶媒中の銅濃度を調整しているだけであるから、抽出を行う前に、浸出液からモリブデンを除去する特別な工程が必要なく、特別な工程を追加することによる経済的不利益を被ることもない。
したがって、有機溶媒全体に対する酸性抽出剤の体積割合は、10〜40体積%が好ましく、20〜30体積%がより好ましい。かかる有機溶媒を使用した場合、処理後有機溶媒中の銅の濃度は、7g/l以上36g/l以下(10〜40体積%)、14g/l以上28g/l以下(20〜30体積%)が相当する。
また、処理後有機溶媒中の銅の濃度を調整する方法として、同一有機溶媒による抽出作業を連続して行う(つまり、逆抽出作業を途中で行わない)等の方法を採用することができる。
例えば、有機溶媒中の酸性抽出剤の濃度を20〜30体積%とした場合であれば、浸出液中の銅濃度40g/l程度であれば、4〜5回程度、異なる浸出液に対して同一有機溶媒による抽出作業を行えば、クラウディングを生じさせることができる。そして、かかる方法を採用した場合には、既存の設備で簡単に処理後有機溶媒中の銅濃度を向上させることができるので、好ましい。
上述した方法以外にも、浸出液に対して他の銅を含む液体を加えて抽出処理を行う液体の銅濃度を高くする等の方法によって処理後有機溶媒中の銅の濃度は調整することができるし、それ以外の方法も処理後有機溶媒中の銅の濃度を調整に採用することができるのは、いうまでもない。
また、分離された抽出後の有機溶媒を用いて、上記と同様の方法で、新しい銅精鉱浸出液の抽出を行った。この作業を繰り返して、分離された抽出後の有機溶媒中の銅濃度及びモリブデン濃度をICP発行分析にて分析した。
使用した抽出剤および希釈剤は、以下のものを使用した。なお、抽出剤において銅を抽出する成分は、5-dodecylsalicylaldoximeである。
抽出剤:アルドキシム系酸性抽出剤(商品名LIX860N-IC)
希釈剤:ナフテン系炭化水素(商品名テクリーンN20)
図3に示すように、抽出を繰り返す回数を多くしていくと、有機溶媒中に抽出される銅濃度は増加していくことが確認できる。
一方、有機溶媒中に抽出されるモリブデン濃度は、抽出を繰り返す回数が3回までであればその濃度が増加していくが、繰り返し回数が4回、5回となるとその濃度が減少していくことが確認できる。
つまり、繰り返し回数が4回になったときには、銅によるモリブデンのクラウディングが生じていると判断できる。
このことから、銅によるモリブデンのクラウディングを生じさせる濃度は、有機溶媒に含まれる銅を抽出する成分が全て銅を抽出した場合の銅濃度の約80%以上、好ましくは約85%以上であると考えられる。
Claims (3)
- モリブデンを含有する硫化銅鉱物を硫酸により浸出した浸出液から銅を溶媒抽出する溶媒抽出方法であって、
前記浸出液の抽出に使用する有機溶媒が、アルドキシムを含む酸性抽出剤を含有するものであり、
抽出後の処理後有機溶媒中における銅濃度がモリブデンのクラウディングが生じる濃度以上となるように抽出を行い、
該処理後有機溶媒を逆抽出する
ことを特徴とする銅の溶媒抽出方法。 - 前記有機溶媒中における前記酸性抽出剤の濃度が、20〜30体積%であり、
前記処理後有機溶媒中における銅濃度が、14g/l以上28g/l以下である
ことを特徴とする請求項1記載の銅の溶媒抽出方法。 - 前記処理後有機溶媒は
同一の有機溶媒によって浸出液の抽出を繰り返して得られたものである
ことを特徴とする請求項1または2記載の銅の溶媒抽出方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010145780A JP5540940B2 (ja) | 2010-06-28 | 2010-06-28 | 銅の溶媒抽出方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010145780A JP5540940B2 (ja) | 2010-06-28 | 2010-06-28 | 銅の溶媒抽出方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012007222A JP2012007222A (ja) | 2012-01-12 |
JP5540940B2 true JP5540940B2 (ja) | 2014-07-02 |
Family
ID=45538082
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010145780A Active JP5540940B2 (ja) | 2010-06-28 | 2010-06-28 | 銅の溶媒抽出方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5540940B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4717908B2 (ja) * | 2008-08-11 | 2011-07-06 | Jx日鉱日石金属株式会社 | 銅を含有する塩化物浴からの銅の回収方法 |
-
2010
- 2010-06-28 JP JP2010145780A patent/JP5540940B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2012007222A (ja) | 2012-01-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5514844B2 (ja) | 廃二次電池からの有価金属の分離方法及びそれを用いた有価金属の回収方法 | |
CA2943483C (en) | Copper removal method for aqueous nickel chloride solution | |
KR101420501B1 (ko) | 금속 혼합 용액 중의 금속의 분리 방법 | |
WO2005083131A1 (ja) | パラジウムの抽出剤及びパラジウムの分離回収方法 | |
JP6156781B2 (ja) | 塩化コバルト水溶液の製造方法 | |
JP2008266774A (ja) | 亜鉛の回収方法 | |
Ochromowicz et al. | Solvent extraction in hydrometallurgical processing of Polish copper concentrates | |
JP2008208441A (ja) | 塩化物水溶液の溶媒抽出方法 | |
JP2008115429A (ja) | 湿式銅製錬法における銀の回収方法 | |
KR101699926B1 (ko) | 왕수용액으로부터 질산 및 금의 회수 방법 | |
JP5540940B2 (ja) | 銅の溶媒抽出方法 | |
JP5850966B2 (ja) | コバルト抽出用溶液、コバルト溶液、およびコバルト回収方法 | |
JP5502178B2 (ja) | 銀の回収方法 | |
JP6658238B2 (ja) | コバルト水溶液からの不純物の除去方法 | |
US20180340264A1 (en) | Methods and systems for controlling impurity metal concentration during metallurgic processes | |
JP7119551B2 (ja) | 塩化コバルト水溶液の製造方法 | |
JP5767986B2 (ja) | アルミニウムの逆抽出方法及び除去方法 | |
JP2008106348A (ja) | 亜鉛の分離回収方法 | |
Musadaidzwa et al. | Skorpion zinc solvent extraction: The upset conditions | |
JP5181684B2 (ja) | 塩化物水溶液の溶媒抽出方法 | |
AU2016313609B2 (en) | Methods and system for reducing impurity metal from a refinery electrolyte solution | |
KR102529742B1 (ko) | Mo(IV) 및 Re(VII)의 용매 추출 방법 | |
JP2005307247A (ja) | 銅の溶媒抽出方法 | |
EP4092147A1 (en) | Separation of arsenic from antimony and bismuth in an eluate | |
US20170058415A1 (en) | Methods And Systems For Reducing Impurity Metal From A Refinery Electrolyte Solution |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120423 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130903 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20131029 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140408 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140421 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5540940 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |