JP5181684B2 - 塩化物水溶液の溶媒抽出方法 - Google Patents

塩化物水溶液の溶媒抽出方法 Download PDF

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Description

本発明は、塩化物水溶液の溶媒抽出方法に関し、さらに詳しくは、銅原料を塩素浸出する工程、得られた銅と鉄を含む塩化物水溶液中の銅を1価に還元する工程、還元後の塩化物水溶液から溶媒抽出方法により銅を分離する工程、及び得られた1価の銅イオンを含む塩化物水溶液から銅イオンを電解採取して金属銅と銅電解終液を得る工程を含む湿式銅製錬法に用いる、抽出段と逆抽出段からなる溶媒抽出方法において、抽出段で、還元後の塩化物水溶液とトリブチルフォスフェイトを含む抽出剤を接触混合して1価の銅イオンを選択的に抽出し、次いで逆抽出段において、該抽出段で得られた1価の銅イオンを含む抽出剤からなる有機相と該銅電解終液からなる水相を接触混合して銅を逆抽出することにより形成される抽出剤(以下、逆抽出後抽出剤と呼称する場合がある。)中の残留銅濃度を極力低くし、それによって抽出段で逆抽出後抽出剤を繰り返し使用する際に、銅抽出率を上昇させるとともに、抽出段で得られる抽出残液中の銅濃度をその後の銅除去の負荷が低くなるように極力低下させることができる溶媒抽出方法に関する。
従来、黄銅鉱を始めとする硫化銅鉱物を含む硫化銅鉱の製錬方法としては、硫化銅鉱物を浮遊選鉱法で濃集した銅精鉱を用いる乾式熔錬法が行われていた。乾式溶錬法による銅製錬は、銅硫化物精鉱を溶錬炉、転炉、精製炉等一連の乾式製錬後、得られた粗銅を電解精製する方法であり、大量の鉱石を効率よく処理し銅精鉱中の鉄を溶錬炉、転炉等のスラグ成分として固定化するのに適した方法であるが、その反面、小型設備では反応効率が悪いので、大型設備のために膨大な設備投資が必要であること、また生成する大量のSO2ガスの回収が不可欠であること等の課題がある。
このような状況下、近年、湿式法による製錬方法が研究されている。従来、湿式法による銅製錬としては、酸化銅鉱物を含有する銅鉱石を用いて、積み上げた鉱石に硫酸を散布して銅を浸出し、該浸出生成液の銅濃度を上げるために溶媒抽出法で処理した後、電解採取する方法が工業的に広く用いられている。しかしながら、銅鉱石の大部分を占める硫化鉱に前記方法を適用した場合、含有鉱物として最も賦存量の多い黄銅鉱では、硫酸による浸出速度が遅く、かつ銅浸出率が低い結果となるという問題があった。
近年、この対策として、前記硫化銅鉱の湿式製錬法において、塩素ガス又は塩化物などのハロゲン化物溶液にて銅、鉄等を浸出して、得られた浸出生成液から銅を1価銅電解で回収し、鉄等の不純物元素を中和沈殿する方法が注目されている(例えば、特許文献1参照。)。このような湿式製錬法では、一般に、浸出工程において、銅を高抽出率で得るため酸化還元電位を高い状態に保持して行われる。この条件下では、硫化銅鉱に含まれる鉄も銅とともに溶出される。しかしながら、鉄は中和沈殿として回収され廃棄物処理され、有効利用がなされていなかった。
この解決策として、硫化銅鉱の湿式銅製錬法において、黄銅鉱を主鉱物とする硫化銅鉱を塩素浸出して得られる浸出生成液から、銅を一価銅電解で回収し、かつ鉄を電解鉄として回収する方法(例えば、特許文献2参照。)が開示されている。この方法は、硫化銅鉱物を含む銅原料を塩素浸出する工程、浸出生成液を還元する工程、還元生成液を溶媒抽出に付し、銅を濃縮した逆抽出終液(塩化第1銅水溶液)と鉄を濃縮した抽出残液(塩化第1鉄水溶液)とを得る工程、該逆抽出生成液中の1価の銅イオンを電解採取する工程、該抽出残液から有価金属を分離回収する工程、及び処理後の抽出残液から鉄を回収する工程を含む一連のプロセスにより、銅とともに鉄及び貴金属等を効率よく分離回収する方法であるが、ここで鉄は電解鉄として電解採取法により回収され、鉄の有効利用からも効果的な方法である。ここで、銅の電解採取工程は、電流効率上有利な1価銅電解を行なう。そのため、還元生成液の溶媒抽出工程では、トリブチルフォスフェイト等の中性抽出剤を用いて、還元生成液中の1価の銅イオンを抽出し、次いで逆抽出する方法が用いられる。このとき、大気下の雰囲気で抽出段及び逆抽出段が行われると、1価の銅イオンが酸化されるので、その防止策が必要であり、最も経済的な手段として、通常、溶媒抽出装置内部は窒素ガスパージが行われる。
ところで、上記溶媒抽出工程の抽出残液中には、通常、鉄イオンのほかに、銅イオンが数〜十数g/Lの濃度で含有される。これは、溶媒抽出工程の逆抽出後抽出剤が、工業上コスト面から抽出段に繰り返し使用されることが不可欠であることによる。すなわち、溶媒抽出工程の逆抽出段においては、プロセス全体の液バランスと経済性の観点から、逆抽出始液として銅の電解採取工程からの陰極廃液を用いる。この銅電解陰極廃液中には、陰極で電着しきれなかった銅イオンが数〜数十g/Lの濃度で残存しているため、逆抽出段において、平衡状態の関係から抽出剤中の銅を逆抽出生成液中に完全に逆抽出することができない。したがって、逆抽出後抽出剤には、若干の銅が残留する。この逆抽出後抽出剤を抽出段で繰り返し使用した場合、抽出剤中に残留した銅が阻害要因となって銅の抽出率を低下させるため、多くの銅イオンが抽出残液中に残留することとなる。
このような抽出残液を鉄電解液として使用する際には、残留する銅が鉄よりも先に電着するので、電解鉄の不純物として品質上大きな問題となる。その対策として、鉄電解液から銅を除去する工程を設けるが、溶媒抽出工程で極力銅を抽出分離していないと、銅除去における負荷が高くなり、そのための添加剤使用量が増加することなどから、コスト的にも不利となる。また、このような銅の抽出率の低下は、銅の実収率が悪化することに繋がるという問題もある。
以上の状況から、上記湿式銅製錬法に用いる溶媒抽出方法において、逆抽出後抽出剤中の残留銅濃度を極力低くすることが求められている。
特許第2857930号公報(第1〜4頁) 特開2005−60813号公報(第1頁、第2頁)
本発明の目的は、上記の従来技術の問題点に鑑み、銅原料を塩素浸出する工程、得られた銅と鉄を含む塩化物水溶液中の銅を1価に還元する工程、還元後の塩化物水溶液から溶媒抽出方法により銅を分離する工程、及び得られた1価の銅イオンを含む塩化物水溶液から銅イオンを電解採取して金属銅と銅電解陰極廃液を得る工程を含む湿式銅製錬法に用いる、抽出段と逆抽出段からなる溶媒抽出方法において、抽出段で、還元後の塩化物水溶液とトリブチルフォスフェイトを含む抽出剤を接触混合して1価の銅イオンを選択的に抽出し、次いで逆抽出段において、該抽出段で得られた1価の銅イオンを含む抽出剤からなる有機相と該銅電解陰極廃液からなる水相を接触混合して銅を逆抽出することにより形成される抽出剤中の残留銅濃度を極力低くし、それによって抽出段で逆抽出後抽出剤を繰り返し使用する際に、銅抽出率を上昇させるとともに、抽出段で得られる抽出残液中の銅濃度をその後の銅除去の負荷が低くなるように極力低下させることができる溶媒抽出方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために、上記湿式銅製錬法において、還元後の塩化物水溶液から溶媒抽出方法により銅を分離する工程に利用するトリブチルフォスフェイトを含む抽出剤を用いる銅イオンと鉄イオンを含む塩化物水溶液の溶媒抽出方法について、鋭意研究を重ねた結果、逆抽出段における逆抽出後の水相を特定の酸化還元電位に制御したところ、残留銅濃度が低い逆抽出後抽出剤が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、銅原料を塩素浸出する工程、得られた銅と鉄を含む塩化物水溶液中の銅を1価に還元する工程、還元後の塩化物水溶液から溶媒抽出方法により銅を分離する工程、及び得られた1価の銅イオンを含む塩化物水溶液から銅イオンを電解採取して金属銅と銅電解陰極廃液を得る工程を含む湿式銅製錬法に用いる、抽出段と逆抽出段からなる溶媒抽出方法であって、
前記抽出段において、還元後の塩化物水溶液とトリブチルフォスフェイトを含む抽出剤を接触混合し、次いで前記逆抽出段において、該抽出段で得られた1価の銅イオンを含む抽出剤からなる有機相と前記銅電解陰極廃液からなる水相を接触混合して銅を逆抽出する際に、逆抽出後の水相の酸化還元電位(銀/塩化銀電極基準)を300〜400mVになるように、逆抽出段を酸化性雰囲気とすることにより、又は逆抽出段に酸化剤を投入することにより、制御することを特徴とする塩化物水溶液の溶媒抽出方法が提供される。
また、本発明の第の発明によれば、第1の発明において、前記抽出剤中のトリブチルフォスフェイト濃度は、40容量%以上であることを特徴とする塩化物水溶液の溶媒抽出方法が提供される。
また、本発明の第の発明によれば、第1の発明において、前記逆抽出段の温度は、50〜90℃であることを特徴とする塩化物水溶液の溶媒抽出方法が提供される。
また、本発明の第の発明によれば、第1の発明において、前記逆抽出段の装置は、ミキサーセトラーであることを特徴とする塩化物水溶液の溶媒抽出方法が提供される。
本発明の塩化物水溶液の溶媒抽出方法は、上記湿式銅製錬法において用いられるトリブチルフォスフェイトを含む抽出剤を用いる銅イオンと鉄イオンを含む塩化物水溶液の溶媒抽出方法において、残留銅濃度を極力低下させた逆抽出後抽出剤を得ることができる方法であり、それによって抽出段で逆抽出後抽出剤を繰り返し使用する際に、銅抽出率を上昇させるとともに、抽出残液中の銅濃度をその後の銅除去の負荷が低くなるように極力低下させることができるので、その工業的価値は極めて大きい。これにより、銅の実収率を向上させるとともに、抽出残液の銅濃度を低下させ、より高品質な塩化鉄水溶液を回収することができる。
以下、本発明の塩化物水溶液の溶媒抽出方法を詳細に説明する。
本発明の塩化物水溶液の溶媒抽出方法は、銅原料を塩素浸出する工程、得られた銅と鉄を含む塩化物水溶液中の銅を1価に還元する工程、還元後の塩化物水溶液から溶媒抽出方法により銅を分離する工程、及び得られた1価の銅イオンを含む塩化物水溶液から銅イオンを電解採取して金属銅と銅電解陰極廃液を得る工程を含む湿式銅製錬法に用いる、抽出段と逆抽出段からなる溶媒抽出方法であって、前記抽出段において、還元後の塩化物水溶液とトリブチルフォスフェイトを含む抽出剤を接触混合し、次いで前記逆抽出段において、該抽出段で得られた1価の銅イオンを含む抽出剤からなる有機相と前記銅電解陰極廃液からなる水相を接触混合して銅を逆抽出する際に、逆抽出後の水相の酸化還元電位(銀/塩化銀電極基準)を300〜400mVになるように制御することを特徴とする。
本発明において、抽出段で得られた1価の銅イオンを含む抽出剤からなる有機相と前記銅電解陰極廃液からなる水相を接触混合して銅を逆抽出する際に、逆抽出後の水相(以下、逆抽出終液と呼称する場合がある。)の酸化還元電位(銀/塩化銀電極基準)を300〜400mVになるように制御することが重要である。
すなわち、逆抽出段において、抽出段で得られた1価の銅イオンを含む抽出剤からなる有機相と、逆抽出液として用いる銅濃度が完全には除去されていない銅電解陰極廃液からなる水相を接触混合する際に、水相の酸化還元電位を当初の銅電解陰極廃液に対して高め適切なレベルにすることで、平衡状態の関係から、得られる逆抽出後抽出剤中の銅と鉄を十分に逆抽出液中に移行させることができる。ここで、抽出剤中に抽出されている銅は1価のイオン状態であるが、酸化還元電位の調整により2価のイオン状態に酸化されると抽出形態を保てなくなるため、逆抽出されてくるからである。
そのため、逆抽出段での逆抽出液の酸化還元電位を適切なレベルに調整するための指標として、逆抽出終液の酸化還元電位を測定して制御する。この際、逆抽出後液の酸化還元電位(銀/塩化銀電極基準)としては、300〜400mVであり、310〜350mVが好ましい。すなわち、酸化還元電位(銀/塩化銀電極基準)が300mV未満では、銅イオンに対し還元性が高いので逆抽出を促進するという効果が薄れてしまう。一方、酸化還元電位(銀/塩化銀電極基準)が400mVを超えると、銅の逆抽出反応は促進されるが、同時に逆抽出液として用いる銅電解陰極廃液中に含まれている2価の鉄イオンの酸化も起こりるため、有機相中に鉄が抽出されてしまうという不都合があり、さらに、その後逆抽出後液を銅電解の給液として用いる際に、銅イオンの酸化度合いが過度に大きくなると2価の銅イオンが増加するため電解電力が増大してしまう。
なお、銅電解陰極廃液の酸化還元電位としては、銅電解の陰極で金属銅の電解析出を行うため、300mV未満であり、また、前述のように、抽出段では、溶媒抽出装置内部に窒素ガスパージするなどの酸化防止策がとられ、実質的に酸化還元電位の上昇は起こらない。したがって、逆抽出段で、酸化還元電位の調整を行う。
上記酸化還元電位の制御方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、逆抽出段の雰囲気を酸化性とするか、或いは逆抽出段に酸化剤を投入するかにより行われる。ここで、逆抽出段の雰囲気を酸化性とする際には、窒素ガスパージされた溶媒抽出装置内に空気を適宜混入して、逆抽出終液の酸化還元電位を所定値になるように制御する。また、逆抽出段に酸化剤を投入する際には、逆抽出液と抽出剤の混合状態下に、オゾン、塩素ガス等の酸化剤ガスを適宜吹き込み、或いは次亜塩素酸溶液、過酸化水素等の酸化剤を添加して、逆抽出終液の酸化還元電位を所定値になるように制御する。
上記方法に用いる抽出剤中のトリブチルフォスフェイト濃度としては、特に限定されるものではなく、40容量%以上が好ましい。すなわち、抽出剤としては、流動性を保つために、ケロシン等の希釈剤で希釈しても良いが、銅イオンの抽出率は、塩化物水溶液中の塩化物イオンの濃度と、接触混合させるトリブチルフォスフェイトの濃度に依存するので、トリブチルフォスフェイトの希釈は極力行わない方が好ましい。したがって、工業的に期待するCu/Feの分離係数を得るため、トリブチルフォスフェイト濃度は、好ましくは40〜100容量%、より好ましくは50〜100容量%の範囲で前述の流動性を考慮して選ばれる。
上記方法に用いる逆抽出段での温度は、特に限定されるものではないが、40〜90℃が好ましく、より好ましくは50〜90℃である。すなわち、40℃未満では、トリブチルフォスフェイト中の銅イオンは水相側へ排出されにくく、逆抽出率が小さい。一方、90℃を超えると、放熱量が多くなり、温度を保つことが困難になるうえ、溶媒の蒸散量も多くなって有機溶媒相及び水相を安定な状態を保つことができない。
上記方法に用いる逆抽出装置としては、特に限定されるものではなく、例えば、一般的な抽出装置であるミキサー部とセトラー部からなるミキサーセトラーが用いられる。ここで、ミキサーセトラーを複数段に組み合わせたものを用いることができる。なお、逆抽出反応は時間がかかるので、ミキサー部での反応時間を十分にとる必要がある。したがって、ミキサー部での滞留時間としては、2〜10分が好ましい。すなわち、その滞留時間が2分未満では、逆抽出反応が不十分である。一方、その滞留時間が10分を超えると、反応はそれ以上進まず、滞留時間を増加させるためのミキサー部の容量が必要以上に大きくなってしまう。
上記方法に用いる銅電解陰極廃液としては、下記に詳細に説明する湿式銅製錬法で得られる銅電解陰極廃液が用いられるが、例えば、その組成としては、銅イオン濃度が5〜40g/L、塩素イオン濃度が80〜300g/L、及び鉄イオン濃度が70g/L以下であるものが好ましい。
すなわち、銅イオン濃度が5g/L未満では、電解採取された銅の品位が著しく損なわれてしまうためである。一方、銅イオン濃度が40g/L、又は鉄イオン濃度が70g/Lを超えると、逆抽出反応が阻害され、逆抽出率が低い。また、塩素濃度が80g/L未満では、抽出剤中に含まれている銅又は鉄の沈殿が生じ、溶液状態として回収することができなくなる。一方、塩素濃度が300g/Lを超えると、銅又は鉄が銅電解陰極廃液中へ移行されなくなる。なお、上記塩素イオン濃度は、塩酸、NaCl等の塩化物イオンを加えることにより調整することができる。
上記方法に係る湿式銅製錬法としては、銅原料を塩素浸出する工程、得られた銅と鉄を含む塩化物水溶液中の銅を1価に還元する工程、還元後の塩化物水溶液から溶媒抽出方法により銅を分離する工程、及び得られた1価の銅イオンを含む塩化物水溶液から銅イオンを電解採取して金属銅と銅電解陰極廃液を得る工程を含むものであるが、例えば、硫化銅鉱物を含む銅原料から銅イオンを含む浸出生成液を得る塩素浸出工程、該浸出生成液を還元して1価の銅イオンを含む還元生成液を得る銅イオン還元処理工程、該還元生成液を溶媒抽出に付し、銅を含む逆抽出終液と抽出残液とを得る溶媒抽出工程、該逆抽出終液を電解採取に付し、電着銅を得る銅電解採取工程、及び該溶媒抽出工程で得られる抽出残液を鉄電解採取に付し、電着鉄を得る鉄電解採取工程を含む一連の工程からなる湿式プロセスが挙げられる。
上記湿式プロセスを図面を用いて説明する。図1は、硫化銅鉱物を含む銅原料から銅と鉄を回収するプロセス工程図の一例を表す。
図1において、銅原料8は、最初に塩素浸出工程1に付され、銅、鉄等を含有する浸出生成液とイオウ含有残渣とに分離される。浸出生成液は、銅イオン還元処理工程2に付され、浸出生成液中の銅イオンは還元され、1価の銅イオンを含む還元生成液が得られる。ここで、還元剤として硫化銅鉱物を含む銅原料を用いる場合は、この残渣は塩素浸出工程1へ循環される。還元生成液は、溶媒抽出工程3に付され、抽出及び逆抽出により1価の銅イオンを含有する逆抽出終液と抽出残液に分離される。逆抽出終液は、銅電解採取工程4に付され、銅は電着銅9として回収される。
また、製錬処理の原料の種類にもよるが、通常硫化銅鉱物を含む銅鉱石は、銅とほぼ同量に近い鉄を含有しており、前記溶媒抽出工程3における抽出残液には、多量の鉄イオンが含まれる。したがって、溶媒抽出工程3における抽出残液は、必要に応じて浄液工程5に付され、鉄イオン含有精製液と鉄以外の有価金属固形物とに分離される。鉄イオン含有精製液は、鉄電解採取工程6に付され、鉄は電着鉄10として回収される。
また、銅電解採取工程4で分離された電解廃液は、陰極廃液が逆抽出液として溶媒抽出工程3に、陽極廃液が浸出液として塩素浸出工程1に再循環される。また、鉄電解採取工程6で得られる電解廃液は陽極給液として銅電解採取工程4へ送られる。
上記湿式製錬法の銅原料としては、硫化銅鉱物を含む銅原料に限定されるものではなく、例えば、銅メッキ被覆鉄系材料、自動車、家電製品等のシュレッダー処理産出物等のリサイクル工程から産出する合金など、銅及び鉄を含む銅原料が用いられる。ここで、硫化銅鉱物を含む銅原料としては、黄銅鉱(CuFeS)、輝銅鉱(CuS)、斑銅鉱(CuFeS)などの硫化銅鉱物を含む銅鉱石、硫化銅鉱物を含む鉱石から浮遊選鉱法などによって硫化銅鉱物を濃集した銅精鉱および銅精鉱など濃集物から乾式溶錬法で得られる銅マットが含まれ、さらには、これらと同時処理される硫化物状、酸化物状、金属状の各種含銅原料がある場合も含まれる。
上記塩素浸出工程は、硫化銅鉱物を含む銅原料を塩化第2銅、塩化第2鉄などを含む酸性塩化物水溶液中に懸濁させ、塩素を吹きこんで主に硫化銅鉱物を浸出して銅、鉄等を溶出させ、銅イオン、鉄イオンを含む浸出生成液と元素状イオウを含む残渣とを形成する工程である。
上記銅イオン還元処理工程は、2価の銅イオン、2価の鉄イオン及び3価の鉄イオン等を含有する浸出生成液に還元剤を添加してイオンの還元処理を行い、浸出生成液に含有される2価の銅イオンを1価の銅イオンに還元し、同時に3価の鉄イオンも2価の鉄イオンに還元する工程である。得られる還元生成液は、通常、酸化還元電位(銀/塩化銀電極基準)が0〜400mVに調整される。
上記銅電解採取工程は、上記溶媒抽出工程で得られる1価の銅イオンを含む逆抽出終液から銅を電解採取し、陰極上に析出された電着銅と陰極廃液とを形成する工程である。
ここで、銅の電解採取方法としては、例えば、陰極室、陽極室、及び前記両室を分離する隔膜から構成される電解槽を用いて、該陰極室に溶媒抽出工程からの逆抽出終液を給液して銅を電析させ、かつ該陽極室に鉄電解採取工程からの鉄電解廃液(塩化鉄水溶液)を給液して陽極酸化させるとともに、該陽極室への給液が隔膜を通じて該陰極室へ流入するのを防止することを含む隔膜電解による方法を用いる。さらに、上記方法で陰極廃液を溶媒抽出の逆抽出始液として溶媒抽出工程へ戻すとともに、陽極廃液を浸出液として塩素浸出工程へ戻すことができる。
上記鉄電解採取工程は、溶媒抽出工程の抽出残液から鉄を電解採取して、陰極に析出された電着鉄と銅電解採取工程に好適な陽極給液を形成する工程である。鉄の電解採取方法は、特に限定されるものではないが、例えば、通常の隔膜電解法を用いて前記溶媒抽出工程の抽出残液を鉄電解給液として電解槽の陰極給液とし、陽極室から陽極廃液を得る。
上記湿式プロセスの溶媒抽出工程に、本発明の溶媒抽出方法を適用する場合、溶媒抽出工程の抽出段には、還元後の塩化物水溶液として銅イオン還元処理工程からの還元生成液が用いられ、逆抽出段には、逆抽出始液として銅電解採取工程からの陰極廃液が用いられる。溶媒抽出工程においては、還元生成液は、溶媒抽出に付され、銅イオンの大部分は逆抽出終液に、鉄イオンは抽出残液に分離される。次いで、逆抽出終液と抽出残液は、それぞれの電解採取工程に供給される。
以下、本発明の実施例及び比較例によって本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。なお、実施例及び比較例で用いた金属の分析は、X線蛍光分析法で行った。
(実施例1)
チタン製の角型ミキサーセトラー(ミキサー部:170ml、セトラー部:860ml)を用いた。図2は、ミキサーセトラー方式の溶媒抽出装置を構成する抽出段と逆抽出段の配置と液流れの概略を表す図である。
図2において、溶媒抽出装置には、抽出段11及び逆抽出段12を設け、各段において、前記ミキサーセトラーを3段使用した。また、各ミキサーセトラーのミキサー部の滞留時間を4分とした。
各段の給、排液としては、抽出段11では、抽出剤14をその最終の3段目から30ml/分で挿入し、1段目から排出させて、逆抽出段12へ流送した。一方、抽出始液15を1段目から10ml/分で挿入し、3段目から抽出残液16を排出させた。逆抽出段12では、抽出段11からの抽出剤をその最終の3段目から挿入し、1段目から排出させて、逆抽出済み抽出剤13を得た。一方、逆抽出始液17をその1段目から15ml/分で挿入し、3段目から逆抽出終液18を排出させた。
まず、抽出段で、上記湿式銅製錬法からの還元生成液にあたる抽出始液(表1に示す。)と濃度80容量%のトリブチルフォスフェイトからなる使用前抽出剤(表1に示す。)を接触混合し、銅を抽出して抽出後抽出剤と抽出残液を得た。
続いて、逆抽出段で、上記湿式銅製錬法からの銅電解陰極廃液にあたる逆抽出始液(表1に示す。)により抽出後抽出剤中の銅を逆抽出して、逆抽出後抽出剤と逆抽出終液を得た。ここで、一連の操作を7時間連続して、その後各段からの終液と抽出剤の分析を行った。結果を表2に示す。
なお、抽出段は35℃、及び逆抽出段は60℃に保温した。また、抽出段のミキサー部では、酸化防止のための窒素ガスパージを行ったが、逆抽出段のミキサー部では、窒素ガスパージを行った後、空気を挿入して逆抽出後液の酸化還元電位を所定値に制御した。このとき、逆抽出後液の酸化還元電位(銀/塩化銀電極基準)は、平均値として323mVに制御された。
Figure 0005181684
Figure 0005181684
(実施例2)
抽出始液、使用前抽出剤及び逆抽出始液として、表3に表すものを用いたこと、及び逆抽出段で逆抽出後液の酸化還元電位の制御を、空気の混入に代えて、逆抽出液と抽出剤の混合状態下に酸化剤として過酸化水素溶液を投入して行ったこと以外は実施例1と同様に行い、その後各段からの終液と抽出剤の分析を行った。結果を表4に示す。なお、このときの抽出後液の酸化還元電位(銀/塩化銀電極基準)は、平均値として342mVであった。
Figure 0005181684
Figure 0005181684
(比較例1)
抽出始液、使用前抽出剤及び逆抽出始液として、表5に表すものを用いたこと、及び逆抽出段のミキサー部でも、酸化防止のための窒素ガスパージを行ったこと以外は実施例1と同様に行い、その後各段からの終液と抽出剤の分析を行った。結果を表6に示す。なお、このときの抽出後液の酸化還元電位(銀/塩化銀電極基準)は、平均295mVであった。
Figure 0005181684
Figure 0005181684
表2、4より、実施例1、2では、逆抽出段で逆抽出後液の酸化還元電位を300〜400mVになるように制御し、本発明の方法に従って行われたので、残留銅濃度が低い逆抽出後抽出剤が得られることが分かる。これに対して、表6より比較例1では、逆抽出段での酸化状態の調整がなされなかったため、逆抽出後抽出剤中の残留銅濃度において満足すべき結果が得られないことが分かる。
以上より明らかなように、本発明の塩化物水溶液の溶媒抽出方法は、銅と鉄等の共存元素を含む塩化物水溶液の溶媒抽出工程において、抽出の効率を上げるため、逆抽出後抽出剤中の銅濃度を低下する方法として、効率的、かつ安定的に実施することができるので好適である。
硫化銅鉱物を含む銅原料から銅と鉄を回収する湿式プロセスの一例を表す工程図である。 実施例及び比較例で用いたミキサーセトラー方式の溶媒抽出装置を構成する抽出段と逆抽出段の配置と液流れを表す概略図である。
符号の説明
1 塩素浸出工程
2 銅イオン還元処理工程
3 溶媒抽出工程
4 銅電解採取工程
5 浄液工程
6 鉄電解採取工程
7 浸出残渣処理工程
8 銅原料
9 電着銅
10 電着鉄
11 抽出段
12 逆抽出段
13 逆抽出後抽出剤
14 抽出剤
15 抽出始液
16 抽出残液
17 逆抽出始液
18 逆抽出終液

Claims (4)

  1. 銅原料を塩素浸出する工程、得られた銅と鉄を含む塩化物水溶液中の銅を1価に還元する工程、還元後の塩化物水溶液から溶媒抽出方法により銅を分離する工程、及び得られた1価の銅イオンを含む塩化物水溶液から銅イオンを電解採取して金属銅と銅電解陰極廃液を得る工程を含む湿式銅製錬法に用いる、抽出段と逆抽出段からなる溶媒抽出方法であって、
    前記抽出段において、還元後の塩化物水溶液とトリブチルフォスフェイトを含む抽出剤を接触混合し、次いで前記逆抽出段において、該抽出段で得られた1価の銅イオンを含む抽出剤からなる有機相と前記銅電解陰極廃液からなる水相を接触混合して銅を逆抽出する際に、逆抽出後の水相の酸化還元電位(銀/塩化銀電極基準)を300〜400mVになるように、逆抽出段を酸化性雰囲気とすることにより、又は逆抽出段に酸化剤を投入することにより、制御することを特徴とする塩化物水溶液の溶媒抽出方法。
  2. 前記抽出剤中のトリブチルフォスフェイト濃度は、40容量%以上であることを特徴とする請求項1に記載の塩化物水溶液の溶媒抽出方法。
  3. 前記逆抽出段の温度は、50〜90℃であることを特徴とする請求項1に記載の塩化物水溶液の溶媒抽出方法。
  4. 前記逆抽出段の装置は、ミキサーセトラーであることを特徴とする請求項1に記載の塩化物水溶液の溶媒抽出方法。
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