JP5540586B2 - 信号処理回路、agc回路、および記録再生装置 - Google Patents

信号処理回路、agc回路、および記録再生装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5540586B2
JP5540586B2 JP2009157254A JP2009157254A JP5540586B2 JP 5540586 B2 JP5540586 B2 JP 5540586B2 JP 2009157254 A JP2009157254 A JP 2009157254A JP 2009157254 A JP2009157254 A JP 2009157254A JP 5540586 B2 JP5540586 B2 JP 5540586B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
block
negative feedback
amplitude
main path
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009157254A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011013916A (ja
Inventor
裕治 源代
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2009157254A priority Critical patent/JP5540586B2/ja
Priority to US12/823,180 priority patent/US8521794B2/en
Publication of JP2011013916A publication Critical patent/JP2011013916A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5540586B2 publication Critical patent/JP5540586B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03GCONTROL OF AMPLIFICATION
    • H03G3/00Gain control in amplifiers or frequency changers
    • H03G3/20Automatic control
    • H03G3/30Automatic control in amplifiers having semiconductor devices
    • H03G3/3005Automatic control in amplifiers having semiconductor devices in amplifiers suitable for low-frequencies, e.g. audio amplifiers
    • H03G3/301Automatic control in amplifiers having semiconductor devices in amplifiers suitable for low-frequencies, e.g. audio amplifiers the gain being continuously variable

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Control Of Amplification And Gain Control (AREA)
  • Signal Processing Not Specific To The Method Of Recording And Reproducing (AREA)
  • Feedback Control In General (AREA)

Description

本発明は、AGC(Automatic Gain Control)やオフセット制御等のループ系回路に適用可能な信号処理回路、AGC回路、および記録再生装置に関するものである。
信号処理のアナログ実装からデジタル実装への移行により、従来困難だった複雑な処理が実現されるようになり、製造ばらつきの問題も根本的に解消できるようになった。
しかし他方で、デジタル処理により遅延(ディレイ)が増大してしまう傾向がある。
この増大は信号が一方向に流れてゆく分には余り問題ではないが、AGCやPLLといったループ処理では系が不安定になり易い。
制御理論では、このディレイを“無駄時間”と呼び、ローパスフィルタ等で発生する“遅れ時間”と区別する。
無駄時間によりフィードバック系が不安定になる現象は良く知られており、古くから研究されている。
その原点となるのが特許文献1に開示されたスミス(Smith)の方法である。また、同様の方法が特許文献2に開示されている。また、類似の方法は、非特許文献1に開示されている。
図1は、特許文献1に開示されたスミス(Smith)の方法を簡略化して示す図である。
図1において、1は制御信号生成部、2は被制御対象、3は無駄時間予測部3、4〜6は加算器(あるいは減算器)をそれぞれ示している。
このスミス(Smith)の方法(以下、Smith法)は、被制御対象2に無駄時間がある場合に、制御信号生成部1に無駄時間予測部3を設けることで、無駄時間分の遅れを見越した補正を加えるというものである。
Smith法が有効であるためには、基準信号rの変化が無駄時間Lに比べて十分ゆっくりしている必要がある。
なお、図1において、加算器6に入力するdは外乱入力を示し、本来的には系の外乱応答特性を解析するために用意されている。
図2は、非特許文献1に開示された無駄時間の制御システムの例を示す図である。
この実装は伝達関数的には、基本的に図1と同じであるが、被制御対象から無駄時間e−sLを省いたレプリカP(s)7と制御信号生成部C(s)1とを合わせて、無駄時間がない場合の理想的な閉ループ制御系を構成している、という見方ができる。
すると、“制御信号生成部の特性を修正する”というよりは、“理想フィードバック系の出力を無駄時間分遅らせたものと、実応答との差分を入力にフィードバックする”、と解釈できる。
Smith法は、出力信号yを、基準信号rにできるだけ精度良く追従させたいという問題意識の下に定式化されている。すなわち、y=rが目標である。
USP 3,141,982 “CONTROL SYSTEM FOR USE IN CONTROL OF LOOPS WITH DEAD TIME” 特開昭51-89083号公報
渡部慶二 著、"無駄時間システムの制御," コロナ社, 1993.
ところが、信号処理系では入出力で信号加工が目的であり、伝達特性y/rの設計が問題である。
ブロック構成的には、図3のような無駄時間系を考察する必要がある。
図3において、A(s)は信号のメインパスの伝達特性を示す。
フィードバック系は、無駄時間を含まない伝達特性、測定系M(s)、補償系K(s)、制御信号生成系C(s)と、それぞれのブロックの無駄時間により形成されている。
この系ではA(s)、M(s)、C(s)および各ブロックの無駄時間はシステムとして所与のもので、唯一の設計自由度であるK(s)で、全体の伝達特性y/rを調整する。
しかしながらK(s)だけでは、一巡伝達関数に対し無視できない無駄時間がある場合には、十分な応答特性が得られない。
オリジナルのSmith法は信号のメインパスのA(s)系の前に制御信号生成部1を入れるので、そのままではAGCなどには使い難い。
本発明は、無駄時間のループ特性に対する影響を応答性良く補償することが可能な信号処理回路、AGC回路、および記録再生装置を提供することにある。
本発明の第1の観点に信号処理回路は、入力信号を伝播し実信号を出力するメインパスと、上記実信号を上記メインパスの入力段に帰還させる負帰還ブロックを含む負帰還パスと、を有し、上記メインパスは、入力信号を受けて実信号を出力するメインパスブロックを、含み、上記メインパスの上記メインパスブロックならびに上記負帰還パスの上記負帰還ブロックを含んで形成される負帰還ループ内に、制御理論での無駄時間を含む負帰還型信号処理系として形成される信号処理回路であって、上記負帰還パスは、制御信号を生成して上記メインパスの入力信号の入力部に供給する上記負帰還ブロックと、上記負帰還ブロックの制御信号が供給され擬似実信号を出力する、上記メインパスブロックを模擬するレプリカブロックと、上記レプリカブロックの擬似実信号をループの無駄時間分遅延させる信号遅延ブロックと、を含み、上記負帰還ブロックと、上記レプリカブロックと、上記信号遅延ブロックとを含んで無駄時間を含む第1のローカル負帰還系ループが形成され、上記負帰還ブロックおよび上記レプリカブロックにより無駄時間のない第2のローカル負帰還系ループが形成され、上記第1のローカル負帰還系ループにおいて、上記信号遅延ブロックの出力信号と上記実信号とを合成し、合成信号を出力する合成部と、上記合成信号から上記第2のローカル負帰還系ループにおける上記レプリカブロックの擬似実信号を減算し、当該減算後の信号を上記負帰還ブロックに入力させる減算器と、を含む。
本発明の第2の観点にAGC回路は、入力信号の振幅を調整し実信号を出力するメインパスと、上記実信号の振幅情報を上記メインパスの振幅調整段に帰還させる負帰還ブロックを含む負帰還パスと、を有し、上記メインパスは、入力信号の振幅を制御信号に応じて可変する可変利得部を含み、入力信号を受けて実信号を出力するメインパスブロックを、含み、信号処理回路は、上記メインパスの上記メインパスブロックならびに上記負帰還パスの上記負帰還ブロックを含んで形成される負帰還ループ内に、制御理論での無駄時間を含む負帰還型信号処理系として形成され、上記負帰還パスは、上記メインパスから出力される実信号の振幅を検出する振幅検出器と、上記振幅検出器による振幅情報と目標振幅から上記制御信号を生成し、上記可変利得部に出力する制御ブロックと、を含み、上記制御ブロックは、制御信号を生成して上記メインパスの入力信号の入力部に供給する上記負帰還ブロックと、上記負帰還ブロックの制御信号が供給され擬似振幅信号を出力する、上記メインパスブロックを模擬するレプリカブロックと、上記レプリカブロックの擬似振幅信号をループの無駄時間分遅延させる信号遅延ブロックと、を含み、上記負帰還ブロックと、上記レプリカブロックと、上記信号遅延ブロックとを含んで無駄時間を含む第1のローカル負帰還系ループが形成され、負帰還ブロックおよび上記レプリカブロックにより無駄時間のない第2のローカル負帰還系ループが形成され、上記目標振幅から上記振幅検出器の検出振幅を減算する第1の減算器と、上記第1のローカル負帰還系ループにおいて、上記信号遅延ブロックの出力信号と上記第1の減算器の出力信号とを合成し、合成信号を出力する合成部と、上記合成信号から上記第2のローカル負帰還系ループにおける上記レプリカブロックの擬似実信号を減算し、当該減算後の信号を上記負帰還ブロックに入力させる第2の減算器と、を含む
本発明の第3の観点に情報再生装置は、記録媒体の情報をピックアップするピックアップ素子と、上記ピックアップ素子でピックアップされた信号レベルを調整するAGC回路と、を有し、上記AGC回路は、入力信号の振幅を調整し実信号を出力するメインパスと、上記実信号の振幅情報を上記メインパスの振幅調整段に帰還させる負帰還ブロックを含む負帰還パスと、を有し、上記メインパスは、入力信号の振幅を制御信号に応じて可変する可変利得部を含み、入力信号を受けて実信号を出力するメインパスブロックを、含み、信号処理回路は、上記メインパスの上記メインパスブロックならびに上記負帰還パスの上記負帰還ブロックを含んで形成される負帰還ループ内に、制御理論での無駄時間を含む負帰還型信号処理系として形成され、上記負帰還パスは、上記メインパスから出力される実信号の振幅を検出する振幅検出器と、上記振幅検出器による振幅情報と目標振幅から上記制御信号を生成し、上記可変利得部に出力する制御ブロックと、を含み、上記制御ブロックは、制御信号を生成して上記メインパスの入力信号の入力部に供給する上記負帰還ブロックと、上記負帰還ブロックの制御信号が供給され擬似振幅信号を出力する、上記メインパスブロックを模擬するレプリカブロックと、上記レプリカブロックの擬似振幅信号をループの無駄時間分遅延させる信号遅延ブロックと、を含み、上記負帰還ブロックと、上記レプリカブロックと、上記信号遅延ブロックとを含んで無駄時間を含む第1のローカル負帰還系ループが形成され、負帰還ブロックおよび上記レプリカブロックにより無駄時間のない第2のローカル負帰還系ループが形成され、上記目標振幅から上記振幅検出器の検出振幅を減算する第1の減算器と、上記第1のローカル負帰還系ループにおいて、上記信号遅延ブロックの出力信号と上記第1の減算器の出力信号とを合成し、合成信号を出力する合成部と、上記合成信号から上記第2のローカル負帰還系ループにおける上記レプリカブロックの擬似実信号を減算し、当該減算後の信号を上記負帰還ブロックに入力させる第2の減算器と、を含む
本発明によれば、無駄時間のループ特性に対する影響を応答性良く補償することができる。
特許文献1に開示されたスミス(Smith)の方法を簡略化して示す図である。 非特許文献1に開示された無駄時間の制御システムの例を示す図である。 無駄時間補償系を説明するための図である。 本発明の第1の実施形態に係る信号処理回路の構成例を示す図である。 本第1の実施形態の信号処理回路の構成過程を説明するための第1図である。 本第1の実施形態の信号処理回路の構成過程を説明するための第2図である。 本発明の第2の実施形態に係る信号処理回路の構成例を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係るAGC回路の構成例を示す図である。 AGCの非線形性について説明する単純モデルを示す図である。 AGC回路の線形化手法の一例を示す図である。 所定の入力範囲に対応する直線を組み合わせた折線関数の原理特性のグラフを示す図である。 図8のAGC回路を離散振幅ループとしてモデル化した例を示す図である。 図12のパラメータ例を示す図である。 図12のAGC回路の設計例の応答特性を示す図である。 比較のため無駄時間補償を外した応答特性を示す図である。 N(z)=1とした場合の応答特性を示す図である。 本発明の実施形態に係るAGC回路を適用した記録再生装置のブロック構成を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に関連付けて説明する。
なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施形態(信号処理回路の基本構成)
2.第2の実施形態(信号処理回路の好適な構成)
3.第3の実施形態(AGC回路の構成例)
4.第4の実施形態(記録再生装置の構成例)
<1.第1の実施形態>
図4は、本発明の第1の実施形態に係る信号処理回路の構成例を示す図である。
本第1の実施形態に係る信号処理回路100は、無駄時間を補償する信号処理系の基本構成となる。
信号処理回路100は、メインパス110と負帰還パス120によりフィードバックループLFDB1が形成されている。
信号処理回路100は、信号のメインパス110のメインパスブロック111ならびに負帰還パス120の負帰還ブロック121を有し、ループ内に無駄時間を持つ負帰還型信号処理系として形成されている。
メインパス110は、負帰還パス120の帰還部であって、メインパスブロック111の入力側に、基準信号(入力信号)rと制御信号uとのu減算を行う減算器112を有する。また、DLYはループ内に存在する無駄時間を集中させた実信号遅延ブロックを示している。一般性を損なうことなく、実際の系ではメインパスや検出系や制御系といったブロックに分散している遅延時間をDLYに集中させたモデルを考えることができるのである。
負帰還パス120は、負帰還ブロック121に加えて、メインパスブロック111のレプリカブロック122、無駄時間分の信号遅延ブロック123、減算器124、および加算器125を有する。
負帰還パス120において、負帰還ブロック121には減算器124の出力信号eが入力され、負帰還ブロック121は、制御信号uをレプリカブロック122および減算器112に出力する。
レプリカブロック122は、処理信号(擬似実信号)ypを信号遅延ブロック123および減算器124の(−)側端子に出力する。
減算器124は、(+)側端子に加算器125の出力信号rpが入力される。
加算器125は、一方の(+)端子にメインパスブロック111から出力される無駄時間を含む処理信号である実信号yが入力され、他方の(+)端子に信号遅延ブロック123の無駄時間を含む信号が入力される。
負帰還パス120において、負帰還ブロック121、レプリカブロック122、信号遅延ブロック123、減算器124、および合成部としての加算器125により無駄時間を含む第1のローカル負帰還系ループ126が形成されている。
さらに、負帰還パス120において、負帰還ブロック121、レプリカブロック122、および減算器124により、無駄時間のない理想系である第2のローカル負帰還系ループ127が形成されている。
このような構成を有する信号処理回路100は、図2に示す無駄時間を含む負帰還型信号処理系からSmith法を基に独自の発想により信号処理系として構成されている。この構成メカニズムを以下に示す。
図5は、本第1の実施形態の信号処理回路の構成過程を説明するための第1図である。
図6は、本第1の実施形態の信号処理回路の構成過程を説明するための第2図である。
なお、図5および図6は、理解を容易にするために簡略して示してある。
図5は、図2の無駄時間を、フィードバック側に集結させ、すなわち[L=L1+L2+L3+L4]とし、フィードバック特性をK(s)に集結させたものである。
実出力信号yのタイミングはL1分早く出てしまうが、ループ特性を考える上では無視して良い。
負帰還ブロックK(s)を、レプリカブロック122を用い無駄時間のない閉ループ系を形成したのが図6に示す構成である。これはまだ完成形ではない。
レプリカブロック12の出力信号ypを無駄時間分遅らせて、極性を考えてフィードバック経路に注入すると図4の構成を得る。
これが無駄時間を補償する信号処理系の基本構成となる。
図6の構成を有する信号処理回路100においては、メインパスブロック111で処理された実信号yと、そのレプリカブロック122の出力信号ypが信号遅延ブロック123で遅延された信号が加算器125で合成される。
そして、合成信号rpが無駄時間のないローカル負帰還系ループ127に入力される。 ローカル負帰還系ループ127には、減算器124を通して実信号の推定誤差rpと無駄時間のない擬似信号ypとの差分が含まれ、それを含む制御信号uがメインパス110の減算器112に入力される。
これにより、閉ループ特性の分母から無駄時間因子が無くなり、無駄時間のループ特性に対する影響を応答性良く補償することができる。
<2.第2の実施形態>
図7は、本発明の第2の実施形態に係る信号処理回路の構成例を示す図である。
本第2の実施形態に係る信号処理回路100Aの基本的な構成は第1の実施形態に係る信号処理回路100と同様である。
第2の実施形態に係る信号処理回路100Aは、信号検出器の伝達特性を表現するため、遅延ブロックに伝達特性を含めている。
等価変形の手法を用いると多くの信号処理系の無駄時間補償が図4の構成で可能であるが、応用を考えると若干拡張した図7の構成の方がモデルとして便利である。
実信号遅延ブロックDLYAにおいて、M(s)には、信号のメインパス110以外の伝達特性、たとえば検出系や駆動系の伝達特性を入れる。
またその無駄時間Lには、一巡無駄時間を全て足し込んでおく。
設計パラメータとして選択の余地があるのは、帰還ブロック121AのK(s)、レプリカブロック122AのA´(s)、信号遅延ブロック123AのN(s)である。
図7の信号処理回路100Aの伝達関数を計算すると、次のようになる。
Figure 0005540586
この式の分母から無駄時間因子e−sLを消す条件は、次のようになる。
Figure 0005540586
これを補償条件と呼ぶことにする。
補償条件を要求すると閉ループ伝達関数は、次のようになる。
Figure 0005540586
この式の右辺第一因子の形から、入力信号(基準信号)rの変化は瞬時にA(s)倍されて実信号yに伝わるが、制御の応答はL時間の遅延後から始まることが分かる。
右辺第一因子第二項を、次のように置く。
Figure 0005540586
最終残渣が0になるためにはF(s)e−sLが1に収束する必要がある。ステップ応答に対しては、ラプラス(Laplace)変換の最終値定理から次の条件が必要となる。
Figure 0005540586
これを残留誤差条件と呼ぶことにする。
もしK(s)が完全積分1/sなら残留誤差条件は、A(0)、M(0)が存在するとして、次のようになる。
Figure 0005540586
すなわち、次式のように置き換えられる。
Figure 0005540586
そこで補償条件とあわせて特解として、次の関係が得られる。
Figure 0005540586
この特解ではA’(s)は定数であり、N(s)の方にメインパス特性A(s)が移っている。
閉ループ特性は、K(s)が主要極を決める状況下では1次系に近い応答になる。後で具体例を示すが、経験した範囲では、この特解で十分である。
なお離散系の場合の残留誤差条件はz変換を用いて、次のように表される。
Figure 0005540586
以上説明した第2の実施形態に係る信号処理回路100Aは、第1の実施形態に比べ設計の自由度が大きく、かつ第1の実施形態と同様に、誤差をなくし安定な系として機能し、無駄時間のループ特性に対する影響を応答性良く的確に補償することができる。
<3.第3の実施形態>
図8は、本発明の第3の実施形態に係るAGC回路の構成例を示す図である。
本第3の実施形態のAGC回路200は、第1または第2の実施形態の無駄時間補償系を含む信号処理回路100,100Aを適用して構成される。
本AGC回路200は、メインパス210と負帰還パス220によりフィードバックループLFDB2が形成されている。
メインパス210には、可変利得部としてVCA(Voltage Controlled Amplifier)211、アナログデジタル変換器(ADC)212、および信号処理部としての等化器(Equalizer)213が配置されている。
負帰還パス220には、振幅検出器(Amplitude detector)221、制御ブロック(Controller)222、およびデジタルアナログ変換器(DAC)223が配置されている。
このように、AGC回路200は、フィードバックループLFDB2内にADC212を含んで構成されている。
フィードバックループLFDB2において、ADC212の出力からDAC223の入力までの経路においてはデジタル信号処理が行われる。
そして、AGC回路200において、制御ブロック222が無駄時間補償系の第1のローカル負帰還系ループおよび第2のローカル負帰還系ループを含んで構成される。
入力信号rはVCA211で、ADC212の入力レンジに合うように振幅調整される。このVCAブロックはVGA(Variable Gain Amplifier)という略称も良く用いられる。
ADC212でデジタル化された信号は等化器213を通って、後段の信号処理部に送られる。
実信号yはまた、振幅検出器221にも送られ、振幅情報が検出される。
この振幅情報と目標振幅(target amplitude)aから制御ブロック222が適切な制御信号uを生成し、DAC223経由でVCA211が制御される。
ここでDAC‐VCAのペアは必ずしもアナログ経由で結合されている必要はなく、両機能を合わせて直接DCA(Digital Controlled Amplifier)を構成していても良い。
また、振幅規範としては、pb(peak‐bottom)振幅、RMS(Root Mean Square)振幅、絶対値平均などが考えられる。
振幅検出の応答速度がAGCの応答速度限界を決めるため、その設計は重要である。
振幅検出手段として、ピーク検出器や平均値検出器があるが、ここではいずれの回路であっても良く、特に限定しないが高速応答なものが望まれる。
また、無駄時間補償系は線形系を前提とするため、AGCの非線形性対策が必要である。
図9は、AGCの非線形性について説明する単純モデルを示す図である。
図9のAGC回路モデル200Aでは、VCA211、振幅検出器221、減算器224、および積分器225を含んで形成されている。
このAGCモデルでは、振幅検出器221の実出力信号yの振幅と目標振幅aとの差分が減算器224で得られ、その差分が積分器225で完全積分され、制御信号uとなる。
VCA211は入力信号rと制御信号uの掛算器である。非線形性はこの掛算器により生じる。
AGCは広い引込み幅(多くの場合±6dB以上)が要求されるため、局所的な線形化ではうまく近似できない。
たとえば、入力が大きい方向からの整定と、小さい方向からの整定では、整定時間に大きな差が観測される。
図10は、AGC回路の線形化手法の一例を示す図である。
図10のAGC回路200Bは、AGCループを準線形化するため積分器225の前後に折線アンプ(g(x))226とdB−linear VCA211Aが配置されている。
折線アンプ(または折線関数発生器)226は、減算器224による誤差Δaを変数x=Δaまたは誤差Δaを目標振幅aで正規化したx=Δa/aとした折線関数f(x)の値を出力する。
折線アンプ(または折線関数発生器)226に適用される折線関数について考察する。
[折線関数の説明]
ここで、折線関数の原理について説明する。
図11は、所定の入力範囲に対応する直線を組み合わせた折線関数の原理特性のグラフを示す図である。
以下、折線関数の対象とする関数を対数型関数とするが、対数型関数に限定することなく一般の曲線を表す関数であっても良い。
上述したように、目標振幅をa、検出された実出力信号yの振幅をa+Δaとすると、図に示すように、対数化振幅誤差として積分器に入力される値は、
Figure 0005540586
である。
数10の右辺の表現から、この式の値(すなわち積分器の入力)は目標振幅aとこの目標振幅aからの差を示すΔaの値を別々に考える必要はなく、その比だけで決まることが分かる。そこでΔa/a=x(変数xと定義する)とおくことにする。
ここで用いる関数log(対数型関数)は、説明を簡単にするため以下自然対数として説明する。自然対数は常用対数に対してゲイン調整するだけの違いであるから、本質的には同じである。
数10において変数xは、AGC整定後は0付近の値をとる。ここで、AGCの引き込み範囲として信号処理で典型的な値±6dBを想定すると、変数xは、次の範囲となる。
Figure 0005540586
この範囲で上の式で表される関数log(1+x)に対し、折線近似する関数を定義する。
たとえば、折線関数f(x)を次式に定義する。
Figure 0005540586
図11に示すように、関数log(1+x)の示す曲線を符号hで示し、折線関数f(x)で表す折線を符合jで表す。
図11に示すように、変数xが−0.5から+1.0の範囲において、折線関数f(x)は関数log(1+x)を十分近似している。
また、数12で表される折線関数f(x)は傾きが2、1と1/2と2のべき乗であるため、特にデジタル演算処理においては入力値の変数xを掛算器を用いずにビットのシフトと条件判定だけで実現することができる。
すなわち、この条件に基づく折線関数はlog(ログ)テーブルを用いる装置(メモリ等とその制御回路)に比べると、大幅に簡素化することができる。
なお、上述した折線関数f(x)は一つの実施例に過ぎず、種々の変形が可能であり、AGCループはサーボ系を構成しているので、折線関数において横軸(変数x)の多少違う位置で線を折り曲げても、AGC特性はそれ程変わらない。
また、AGCの範囲が±6dBよりさらに広く、たとえば±12dBとする場合、変数xの値域として次の範囲が必要となる。
Figure 0005540586
この場合には折線関数f(x)の特性を示す(折)線を4本程度に折り曲げた方が、AGC特性としても有効である。
上述した原理に基づく実装では、logアンプを省略できたがこれに伴いΔa/aの割算器が必要になる。割算器はアナログで実現する場合でもデジタルで実現する場合でも重い(演算量が多く時間がかかる)演算となるから、log関数を簡略化した意味が少なくなってしまう。
この問題を解決するために、折線アンプ(折線関数発生器)をΔa/aに対してではなく、Δaを入力とする構成と方法がある。
このような折線アンプ(折線関数発生器)の特性は目標振幅aによって変ってくるが、あまり大きく変らない限りは設定範囲の中央値に対して設計しておけば、実用上十分であり問題は生じない。
すなわち、目標振幅aに対する誤差(偏移)をΔaと設定してa+Δaを代入した折線関数の演算結果が、相対的に1+Δa/aに対応する折線関数の値に成ればよい。
図10の回路においては、折線アンプ226の働きにより、積分器(Ki/s)225は対数領域で動作し、いわゆるdBリニアなVCA(より適切にはDCA)との組み合わせにより、広い振幅範囲で線形性が保たれる。
図12は、図8のAGC回路を離散振幅ループとしてモデル化した例を示す図である。
図12のAGC回路200Cは、制御ブロック22が振幅検出器221の実出力信号yの振幅と目標振幅aとの差分が減算器224と、無駄時間補償系230を含んでモデル化されている。
AGC回路200Cにおいては、折線アンプ(g(x))はゲイン1のアンプとして、省略した。ここではデジタルで実装を反映してz変換形式で図示した。
無駄時間補償系230は、図7の第1のローカル負帰還系ループ126および第2のローカル負帰還系ループ127と同様の構成を有する。
ここでは、理解を容易にするために、図7と同一符号をもって表している。
負帰還パス220において、無駄時間補償系230は、負帰還ブロック121、レプリカブロック122、信号遅延ブロック123、減算器124、および加算器125により無駄時間を含む第1のローカル負帰還系ループ126が形成されている。
さらに、無駄時間補償系230は、負帰還ブロック121、レプリカブロック122、および減算器124により、無駄時間のない理想系である第2のローカル負帰還系ループ127が形成されている。
デジタル信号では各部で必要とするビット幅や小数点位置が異なるが、ゲイン計算ではその意味、すなわち表現される値にのみ着目すれば良い。
ただし、ループ特性を見る場合、dB換算しないと線形にならないが、デジタル表記のLSBで見る方が分かり易い。
dBリニアなVCAがK0 dB/LSBのゲイン感度があるとする。これは制御コードが1LSB変ると出力振幅が、
Figure 0005540586
倍となる。たとえば、K0=0.2 dB/LSBとすると、
Figure 0005540586
倍である。
目標振幅aを64LSBとすると、制御コードの1LSB 64・0.0233 ≒1.5 LSBの変化になって現れることを意味する。すなわち、A0=1.5と求まる。
ここでの計算が、dBとLSBとの単位変換に相当する。その他のパラメータ例を図13に示す。
図13に示すように、全体の無駄時間LはL=L1+L2+L3+L4=48である。メインパス210の伝達関数はA=A0・A1・A2 =3と定数である。検出系の伝達関数M(z)にはA4の伝達関数も組み込んで、次のようにする。
Figure 0005540586
ただし、A4=1であることから見かけ上はA3と変らない。離散系の残渣条件から、
Figure 0005540586
すなわち
Figure 0005540586
が求まる。
完全積分系に対し先に述べたコメントからA´を定数
Figure 0005540586
とし、補償条件からN(z)が次のように決定される。
Figure 0005540586
図14は、この設計例の応答特性を示す図である。
図14は、Matlabによる方式シミュレーションの結果である。図14において、横軸はクロック数を、縦軸は振幅誤差で任意スケールをそれぞれ表している。
図14に示すように、Kiの設定にかかわらず、ほぼ1次の系で収束している様子が分かる。Kiが小さいうちは、時定数がKiにほぼ反比例しているが、Kiが大きくなると振幅検出器の時定数により高速化が制限されている。
図15は、比較のため無駄時間補償を外した応答特性を示す図である。
この場合、Ki>1/512では振動的になってしまう。
実質的に無駄時間により応答特性が制限され、図14の応答特性に及ばない。無駄時間が大きくなるほど、両者の差も開いてしまう。
実装時、N(z)を省略できれば、省規模化に有効である。
図16は、N(z)=1とした場合の応答特性を示す図である。
Kiを大きくすると、さすがに振動的になるが、無駄時間補償をしなかった場合よりは応答速度を改善でき、またアンダーシュートも小さい。同じKiならアンダーシュートがある分整定が早いということもあり、性能限界を追求しないのであれば、これで十分と言える。
残渣条件はできるだけ厳密に守るべきだが、補償条件は応答特性を見ながら緩和して行く柔軟性が望ましい。
違う視点から見ると、このような大きな理論値からのずれを許容できることから、実設計においては避けられないレプリカと実体のバラツキも、十分許容範囲にあることが期待できる。
以上述べたように、本実施形態によれば、ループ内に無駄時間を含む信号処理において、この無駄時間のループ特性に対する影響を補償することができる。このような状況で汎用に使える方法で、追加回路も大きくはないため、適用範囲は広い。
AGC回路の場合に詳細に説明したが、これに限らないことは明らかである。もうひとつ例を上げるとすれば、オフセットをキャンセルするような用途にも適用できる。
第3の実施形態にて説明したAGC回路は、光ディスク装置等の記録再生装置に適用することができる。その構成について第4の実施形態として説明する。
<4.第4の実施形態>
[記録再生装置の構成]
図17は、本発明の実施形態に係るAGC回路を適用した記録再生装置のブロック構成を示す図である。
記録再生装置300は、不図示のスピンドルモータ、記録媒体としての光ディスク310、光ピックアップ素子を含み光―電気変換IC(OEIC)320、AGC回路330、およびAGC回路330の後段に接続される不図示の信号処理回路等で構成される。
なお、AGC回路330は、第3の実施形態で説明したAGC回路と同様の構成および機能を有する。したがって、ここではその詳細な説明は省略する。
OEIC320は、フォトダイオードとアンプ(加算器)等で構成され、フォトダイオードで光信号を電気信号に変換し加算器に出力する。そして、加算器において入力された電気信号を演算処理して、高周波信号等を導出する。
また、不図示の信号処理回路では、入力された高周波信号がデ・インターリーブや誤り訂正された後信号処理されて映像信号や音声信号が再生される。一方、記録動作の場合は、上述の動作とほぼ逆の動作が行われ、フォーカス制御、トラッキング制御の動作を伴いながら映像情報、画像情報、音声情報等が変調されてレーザダイオードを介してディスクに書き込まれる。
この場合も、AGC回路330は、誤差をなくし安定な系として機能し、無駄時間のループ特性に対する影響を応答性良く的確に補償することができる。
100,100A・・・信号処理回路、110,110A・・・メインパス、111・・・メインパスブロック、112・・・減算器、120,120A・・・負帰還パス、121,121A・・・負帰還ブロック、122,122A・・・レプリカブロック、123,123A・・・信号遅延ブロック、124・・・減算器、125・・・加算器、126・・・第1のローカル負帰還系ループ、127・・・第2のローカル負帰還系ループ、LFDB1,LFDB2・・・フィードバックループ、200,200A〜200C・・・AGC回路、210・・・メインパス、211・・・VCA(可変利得部)、212・・・アナログデジタル変換器(ADC)、213・・・等化器、220・・・負帰還パス、221・・・振幅検出器、222・・・制御ブロック、223・・・デジタルアナログ変換器(DAC)、224・・・減算器、225・・・積分器、226・・・折線アンプ、230・・・遅延時間補償系。

Claims (6)

  1. 入力信号を伝播し実信号を出力するメインパスと、
    上記実信号を上記メインパスの入力段に帰還させる負帰還ブロックを含む負帰還パスと、を有し、
    上記メインパスは、
    入力信号を受けて実信号を出力するメインパスブロックを、含み、
    上記メインパスの上記メインパスブロックならびに上記負帰還パスの上記負帰還ブロックを含んで形成される負帰還ループ内に、制御理論での無駄時間を含む負帰還型信号処理系として形成される信号処理回路であって
    上記負帰還パスは、
    制御信号を生成して上記メインパスの入力信号の入力部に供給する上記負帰還ブロックと、
    上記負帰還ブロックの制御信号が供給され擬似実信号を出力する、上記メインパスブロックを模擬するレプリカブロックと、
    上記レプリカブロックの擬似実信号をループの無駄時間分遅延させる信号遅延ブロックと、を含み、
    上記負帰還ブロックと、上記レプリカブロックと、上記信号遅延ブロックとを含んで無駄時間を含む第1のローカル負帰還系ループが形成され、
    上記負帰還ブロックおよび上記レプリカブロックにより無駄時間のない第2のローカル負帰還系ループが形成され、
    上記第1のローカル負帰還系ループにおいて、上記信号遅延ブロックの出力信号と上記実信号とを合成し、合成信号を出力する合成部と、
    上記合成信号から上記第2のローカル負帰還系ループにおける上記レプリカブロックの擬似実信号を減算し、当該減算後の信号を上記負帰還ブロックに入力させる減算器と、を含む
    信号処理回路。
  2. 上記メインパスブロックの伝達関数をA(S)、上記レプリカブロックの伝達関数をA´(S)、上記信号遅延ブロックの伝達関数をN(S)、実信号遅延ブロックの伝達関数をM(S)とすると、次の関係を満足する
    請求項1記載の信号処理回路。
    Figure 0005540586
  3. 入力信号の振幅を調整し実信号を出力するメインパスと、
    上記実信号の振幅情報を上記メインパスの振幅調整段に帰還させる負帰還ブロックを含む負帰還パスと、を有し、
    上記メインパスは、
    入力信号の振幅を制御信号に応じて可変する可変利得部を含み、入力信号を受けて実信号を出力するメインパスブロックを、含み、
    信号処理回路は、上記メインパスの上記メインパスブロックならびに上記負帰還パスの上記負帰還ブロックを含んで形成される負帰還ループ内に、制御理論での無駄時間を含む負帰還型信号処理系として形成され、
    上記負帰還パスは、
    上記メインパスから出力される実信号の振幅を検出する振幅検出器と、
    上記振幅検出器による振幅情報と目標振幅から上記制御信号を生成し、上記可変利得部に出力する制御ブロックと、を含み、
    上記制御ブロックは、
    制御信号を生成して上記メインパスの入力信号の入力部に供給する上記負帰還ブロックと、
    上記負帰還ブロックの制御信号が供給され擬似振幅信号を出力する、上記メインパスブロックを模擬するレプリカブロックと、
    上記レプリカブロックの擬似振幅信号をループの無駄時間分遅延させる信号遅延ブロックと、を含み、
    上記負帰還ブロックと、上記レプリカブロックと、上記信号遅延ブロックとを含んで無駄時間を含む第1のローカル負帰還系ループが形成され、
    上記負帰還ブロックおよび上記レプリカブロックにより無駄時間のない第2のローカル負帰還系ループが形成され、
    上記目標振幅から上記振幅検出器の検出振幅を減算する第1の減算器と、
    上記第1のローカル負帰還系ループにおいて、上記信号遅延ブロックの出力信号と上記第1の減算器の出力信号とを合成し、合成信号を出力する合成部と、
    上記合成信号から上記第2のローカル負帰還系ループにおける上記レプリカブロックの擬似実信号を減算し、当該減算後の信号を上記負帰還ブロックに入力させる第2の減算器と、を含む
    AGC回路。
  4. 上記メインパスブロックの伝達関数をA(S)、上記レプリカブロックの伝達関数をA´(S)、上記信号遅延ブロックの伝達関数をN(S)、実信号遅延ブロックの伝達関数をM(S)とすると、次の関係を満足する
    請求項3記載のAGC回路。
    Figure 0005540586
  5. 上記可変利得部は、
    入力信号と上記制御信号を掛け算する掛算器を含み、
    上記制御ブロックは、
    上記掛算器の非線形性を補償する機能を有する
    請求項3または4記載のAGC回路。
  6. 記録媒体の情報をピックアップするピックアップ素子と、
    上記ピックアップ素子でピックアップされた信号レベルを調整するAGC回路と、を有し、
    上記AGC回路は、
    入力信号の振幅を調整し実信号を出力するメインパスと、
    上記実信号の振幅情報を上記メインパスの振幅調整段に帰還させる負帰還ブロックを含む負帰還パスと、を有し、
    上記メインパスは、
    入力信号の振幅を制御信号に応じて可変する可変利得部を含み、入力信号を受けて実信号を出力するメインパスブロックを、含み、
    信号処理回路は、上記メインパスの上記メインパスブロックならびに上記負帰還パスの上記負帰還ブロックを含んで形成される負帰還ループ内に、制御理論での無駄時間を含む負帰還型信号処理系として形成され、
    上記負帰還パスは、
    上記メインパスから出力される実信号の振幅を検出する振幅検出器と、
    上記振幅検出器による振幅情報と目標振幅から上記制御信号を生成し、上記可変利得部に出力する制御ブロックと、を含み、
    上記制御ブロックは、
    制御信号を生成して上記メインパスの入力信号の入力部に供給する上記負帰還ブロックと、
    上記負帰還ブロックの制御信号が供給され擬似振幅信号を出力する、上記メインパスブロックを模擬するレプリカブロックと、
    上記レプリカブロックの擬似振幅信号をループの無駄時間分遅延させる信号遅延ブロックと、を含み、
    上記負帰還ブロックと、上記レプリカブロックと、上記信号遅延ブロックとを含んで無駄時間を含む第1のローカル負帰還系ループが形成され、
    上記負帰還ブロックおよび上記レプリカブロックにより無駄時間のない第2のローカル負帰還系ループが形成され、
    上記目標振幅から上記振幅検出器の検出振幅を減算する第1の減算器と、
    上記第1のローカル負帰還系ループにおいて、上記信号遅延ブロックの出力信号と上記第1の減算器の出力信号とを合成し、合成信号を出力する合成部と、
    上記合成信号から上記第2のローカル負帰還系ループにおける上記レプリカブロックの擬似実信号を減算し、当該減算後の信号を上記負帰還ブロックに入力させる第2の減算器と、を含む
    記録再生装置。
JP2009157254A 2009-07-01 2009-07-01 信号処理回路、agc回路、および記録再生装置 Expired - Fee Related JP5540586B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009157254A JP5540586B2 (ja) 2009-07-01 2009-07-01 信号処理回路、agc回路、および記録再生装置
US12/823,180 US8521794B2 (en) 2009-07-01 2010-06-25 Signal processing circuit, AGC circuit, and recording and playback device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009157254A JP5540586B2 (ja) 2009-07-01 2009-07-01 信号処理回路、agc回路、および記録再生装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011013916A JP2011013916A (ja) 2011-01-20
JP5540586B2 true JP5540586B2 (ja) 2014-07-02

Family

ID=43412298

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009157254A Expired - Fee Related JP5540586B2 (ja) 2009-07-01 2009-07-01 信号処理回路、agc回路、および記録再生装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US8521794B2 (ja)
JP (1) JP5540586B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5540586B2 (ja) * 2009-07-01 2014-07-02 ソニー株式会社 信号処理回路、agc回路、および記録再生装置
JP5553876B2 (ja) * 2012-10-17 2014-07-16 株式会社神戸製鋼所 むだ時間を有する無定位系の制御装置
US10241483B2 (en) * 2013-02-21 2019-03-26 National University Corporation Nagoya University Control device design method and control device
JP5714622B2 (ja) 2013-02-21 2015-05-07 トヨタ自動車株式会社 制御装置
US10741429B2 (en) * 2018-06-21 2020-08-11 Lam Research Corporation Model-based control of substrate processing systems

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3141982A (en) * 1960-01-06 1964-07-21 Otto J M Smith Control system for use in control of loops with dead time
JPS62248902A (ja) * 1986-04-22 1987-10-29 石川島播磨重工業株式会社 蒸気温度制御装置
JPH0535306A (ja) * 1991-07-29 1993-02-12 Toshiba Corp むだ時間補償制御装置
JPH06243580A (ja) * 1993-02-15 1994-09-02 Hitachi Ltd Agc回路
JP3804061B2 (ja) * 2001-02-02 2006-08-02 株式会社安川電機 フィードバック制御装置
JP3970699B2 (ja) * 2002-06-18 2007-09-05 株式会社神戸製鋼所 モータ制御装置
JP5540586B2 (ja) * 2009-07-01 2014-07-02 ソニー株式会社 信号処理回路、agc回路、および記録再生装置
JP5251759B2 (ja) * 2009-07-01 2013-07-31 ソニー株式会社 Pll回路

Also Published As

Publication number Publication date
US20110001529A1 (en) 2011-01-06
JP2011013916A (ja) 2011-01-20
US8521794B2 (en) 2013-08-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5540586B2 (ja) 信号処理回路、agc回路、および記録再生装置
KR100822537B1 (ko) D급 증폭기
JP3750555B2 (ja) アシンメトリ補正回路およびそれを用いた情報再生装置
WO2012143982A1 (ja) ランプ生成回路、並びにそれを備えたイメージセンサーおよび撮像装置
US7649480B2 (en) Calibration circuit and associated method
JP2007081815A (ja) スピーカ装置
JP5733027B2 (ja) Ad変換装置および信号処理システム
JP4823517B2 (ja) 補償済センサ出力のための装置及び方法
JPWO2015029427A1 (ja) 角度位置検出装置
JP4772382B2 (ja) 任意波形発生器、試験装置、任意波形発生方法、及びプログラム
JP3918561B2 (ja) 黒レベル補正装置および黒レベル補正方法
JP3776392B2 (ja) D級増幅器
JP4726616B2 (ja) 赤外線撮像装置
JP5152728B2 (ja) トラッキング制御装置
JP3874116B2 (ja) 光ディスク再生装置及びオフセット調整方法
JP2005310310A (ja) トラッキングバランス調整装置
JP2013235625A (ja) 電磁駆動型アクチュエータの速度制御装置及び方法、並びに速度検出装置及び方法
JP2011034649A (ja) トラッキング制御装置
JP2003273671A (ja) アナログ型pwm信号生成回路
JP2006172587A (ja) 情報記録再生装置
JP2010061729A (ja) 信号制御回路、信号制御方法及びこれを用いた記録再生装置
JP2006287105A (ja) ステージ位置補正方法及び装置
JPH07184110A (ja) Agc出力オフセット調節回路
JP2007142916A (ja) クランプ回路
JP2003258636A (ja) Daコンバータの測定方法およびその装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120510

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130613

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130618

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130812

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131119

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140110

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140408

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140421

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees