JP5539284B2 - 微細構造の製造方法及びその微細構造 - Google Patents

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Description

本発明は、微細構造の製造方法に関し、特に機械的手段あるいは化学的手段による接触をせず加工される表面に微細構造を形成することができる微細構造の製造方法及びその微細構造に関する。
微細構造は、例えば表示装置、タッチパネル、センサー、電子ペーパー、光学素子、集積回路部品などの光電子デバイスによく適用されている。
現在では、例えば特許文献1、特許文献2に開示されているような機械的手段あるいは化学的手段により加工される表面にフォトリソグラフィーエッチング法、熱エンボスなどの加工処理を施して微細構造が得られる。
米国特許第6036579号明細書 台湾特許第I222925号明細書
特許文献1に開示されるようにフォトリソグラフィーエッチング(加工される表面との化学的手段による接触を含む)を使用する場合、使用されるエッチング液が高価であるのみならず、環境汚染をきたす虞れもある。一方、特許文献2に開示されるように熱エンボスを使用する場合、加工される表面へのエンボス力が均一でないと、微細構造の精度と粗さに悪影響を及ぼし、歩留まりが良くないという問題点がある。また、カッターのようなツールを使って機械加工(加工される表面との機械的手段による接触を含む)を施す場合、使用につれてツールが変形してしまい、歩留まりが低下する一因となる。更に、この方法によって形成される微細構造には残留物が付着する問題点もある。
本発明は、上記問題点に鑑みて提案されたもので、機械的手段あるいは化学的手段による接触をせず加工される表面に微細構造を形成することができる微細構造の製造方法及びその微細構造を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は、複数の官能基を有すると共に官能基当量が70〜700g/molの光硬化性化合物を少なくとも一つ含む光硬化性層を基板に形成する形成工程と、前記光硬化性層の一部を遮蔽するように前記光硬化性層にパターンマスクを配置する配置工程と、前記パターンマスクを介して第一の光源を用いて前記光硬化性層を露光して、該光硬化性層における露光された第一の領域を硬化させると共に露光されていない第二の領域における未反応の前記光硬化性化合物が前記第一の領域へ拡散し、前記第一の領域が突出し前記第二の領域が凹むようになる第1の露光工程と、前記パターンマスクを除去する除去工程と、第二の光源を用いて前記パターンマスクが除去された前記光硬化性層の前記第一の領域および前記第二の領域を共に露光して、該光硬化性層において硬化されていない前記第二の領域を硬化させる第2の露光工程とを備え、前記第一の領域と前記第二の領域とは、それぞれの表面高度が異なり、微細構造のための表面粗さを付与するように形成される微細構造を提供する。
この構成によれば、機械的手段あるいは化学的手段による接触をせず加工される表面に微細構造を形成することができる微細構造の製造方法及びその微細構造を提供することができる。
本発明の好ましい実施形態に係る微細構造の製造方法の最初の工程を示す概略側面図である。 図1の微細構造の次の工程を示す製造方法の概略側面図である。 図2の微細構造の次の工程を示す製造方法の概略側面図である。 図3の微細構造の次の工程を示す製造方法の概略側面図である。 図4の微細構造の次の工程を示す製造方法の概略側面図である。
図1〜5に示すように、本発明の好ましい実施形態に係る微細構造の製造方法は、
(1)まず、図示しないが、基板21にペーストを塗布しペースト層を形成する。該ペーストとしては、少なくとも一種の光硬化性化合物と溶媒を含むものを用いる工程;
(2)例えば加熱によりペースト層を乾燥させてベースト層に含まれた溶媒を除去し、基板21に光硬化性層22が形成される形成工程(図1参照);
(3)光硬化性層22の一部を遮蔽するように光硬化性層22にパターンマスク31を配置する配置工程;
(4)パターンマスク31を介して第一の光源11を用いて光硬化性層22を露光して、該光硬化性層22における第一の領域221を硬化させる第1の露光工程(即ち架橋)(図2、3参照);
(5)パターンマスク31を除去する除去工程(図4参照);及び
(6)第二の光源12を用いて光硬化性層22を露光して、該光硬化性層22において工程(4)で硬化されていない第二の領域222を硬化させる第2の露光工程(図4及び5参照)を有する。以上の工程を行うと、第一の領域221と第二の領域222とは、それぞれの表面高度が異なり、表面粗さ(Rz)を付与するように微細構造が形成される。
前記工程(1)において、基板21にペーストを塗布しペースト層を形成する方法としては、これらに限定されるものではないが、例えばスピンコーティング法、バーコーティング法、ディップコーティング法、スロットダイコーティング法またはロールツーロールコーティング法を用いてもよい。
第1の露光工程において、パターンマスク31を介して光硬化性層22における第一の領域221が露光されるとき、光硬化性層22における第一の領域221の未反応の光硬化性化合物の濃度が低くなる。そのため、光硬化性層22における第二の領域222の未反応の光硬化性化合物の濃度が相対的に高くなる。物質には濃度の高いところから低いところへ拡散するという特性があるので、第二の領域222における未反応の光硬化性化合物は露光された第一の領域221へ拡散する。図3に示すように、第1の露光工程の後、光硬化性層22は第一の領域221において突出すると共に、第二の領域222において凹むように凹凸状に形成される。
パターンマスク31は、第一の光源11からの光が透過できる一つもしくは複数の光透過領域と、第一の光源11からの光を遮断、吸収または反射するための一つもしくは複数の光不透過領域とが設けられるものを用いればよく、パターンマスク31を構成する材料は限定されない。
配置工程において、パターンマスク31が光硬化性層22の上に配置された例を示したが、基板21の下に配置されてもよい。パターンマスク31が基板21の下に配置される場合、基板21は光透過性を有するものでなければならず、即ち、基板21の下から第1の光源11を用いてパターンマスク31を介して照射すると、基板21を透過して光硬化性層22を露光できるようになっている。また、光硬化性化合物は、複数の官能基を有することが好ましい。該複数の官能基は、光硬化性化合物であればよく、特に限定されるものではない。前記官能基の例として、アルケニル基とエポキシ基などが挙げられる。前記官能基がアルケニル基である場合、当該光硬化性化合物は、アクリル系化合物、ビニル基を含有するエーテル系化合物、スチレン系化合物、及びチオレン系化合物などとなるが、それらに限定されるのではない。
前記光硬化性化合物は、モノマーまたはオリゴマーであってもよく、もしくはそれらの組み合わせであってもよい。また、前記光硬化性化合物として、官能基当量が70g/mol以上であればよく、その分子量は特に限定されない。
前記光硬化性化合物の官能基当量は、該光硬化性化合物の分子量を官能基の数で割ることにより定義される。その光硬化性化合物の官能基当量が小さいほど、光硬化性層22の硬化反応が活発化するので、第二の領域222における未反応の光硬化性化合物がより速く第一の領域221へ拡散する。前記光硬化性化合物の官能基当量は、好ましくは70〜700g/molの範囲にあり、より好ましくは80〜600g/molの範囲にあり、更に好ましくは85〜400g/molの範囲にある。
微細構造の表面粗さ(Rz)は、第2の露光工程の後、プロービング方式の表面粗さ計(微細形状測定機、株式会社小坂研究所製、型番:ET4000A)を用いて求めた隣り合う硬化された第一領域221と第二領域222との表面高度の差(H)の十点平均値によって定義されるものである(図5参照)。本発明に係る微細構造の表面粗さ(Rz)は、所望の値になるよう光硬化性化合物の官能基当量と第一の光源11の露光量とを要求に基づいて調整して得ることができる。微細構造の表面粗さ(Rz)は、好ましくは0.05μm以上であり、より好ましくは0.15μm〜8μmの範囲にあり、更に好ましくは0.2μm〜7μmの範囲にある。
なお、形成工程において、光硬化性層22としては、好ましくは更に光開始剤を含有するもの(即ち前記ペースト層も光開始剤を含有する)を用いる。
ペーストに用いられる溶媒としては、光硬化性化合物と光開始剤を十分に溶解することができるものであればよく、例えばアルコール、ケトン、エステル、ハロゲン溶剤、炭化水素などを用いる。より具体的に、アセトン、アセトニトリル、クロロホルム、クロロフェノール、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、ジクロロメタン、酢酸ジエチル、炭酸ジメチル、エタノール、酢酸エチル、N,N−ジメチルアセトアミド、1,2−プロパンジオール、2−ヘキサノン、メタノール、酢酸メチル、酢酸ブチル、トルエン及びテトラヒドロフランなどが挙げられる。
光硬化性層22即ちペーストに使用される光開始剤は、光硬化性化合物の光硬化性を促進するものであればよく、例えば、ビニルフェノン誘導体(vinyl phenone derivatives)、ベンゾフェノン誘導体、ミヒラーケトン、ベンザイン、ベンジル誘導体、ベンゾイン誘導体、ベンゾインメチルエーテル誘導体、α−アシルオキシエステル、チオキサントン誘導体及びアントラキノン誘導体の群から選択されたものを用いることができる。ペーストに使用される光開始剤の量は特に限定されないが、光硬化性化合物と光開始剤との全重量に基づいて0.01wt%以上であることが好ましい。
第一の光源11としては、UV光線、可視光線、電子ビームあるいはX線から選んで用いることができるが、UV光線はより好ましい。第一の光源11の露光量は、特に限定されないが、露光量が多いほど、微細構造を良好に形成することができる。しかし、露光量が多いほど、エネルギー消費とコストが高くなる。一方、露光量が少ないと、光硬化性化合物の硬化に掛かる時間が長くなる。コストも作業時間も考慮に入れると、第一の光源11の露光量は好ましくは70mJ/cm以上であり、より好ましくは100〜650mJ/cm以上である。更に、第二の光源12としても、好ましくはUV光線、可視光線、電子ビームあるいはX線から選んで用いることができるが、特にUV光線はより好ましい。第二の光源12の露光量は、特に限定されないが、光硬化性層22(特に第二の領域222)を完全に硬化することができるものであればよい。また、第一の光源11と第二の光源12は、同じものであってもよく、異なるものであってもよい。
以下、好ましい実施例により、本発明を詳細に説明する。以下の実施例は、本発明の実施形態を説明するが、本発明の範囲は、それらの実施例に限られるものではない。
<実施例1>
88g/molの官能基当量を有するアクリル系光硬化性化合物(Pentaerythritol tetraacrylate、共栄社化学株式会社製、商品名:PE4A)0.4gを、トルエン0.6gと光開始剤(米国Ciba社製、商品名:I−184)0.02gとを混合して、固形分40%であるペースト(1.02g)を得た。特記すると、光硬化性化合物であるPE4Aは、下記の化学式[化1]で表されるものである:
Figure 0005539284
該ペーストをポリエステル系基板(日本Toyobo社製、商品名:A4300、5cm×5cm×100μm)に滴下し、スピンコーティング法により回転数500rpm、40秒の条件で該ペーストを該基板上に均一に塗布した。次に、ペーストが塗布された基板を、80℃の温度に維持されたオーブンに3分間放置して溶媒(即ちトルエン)を除去してから、100℃の温度に維持された他のオーブンに移して2分間の焼き戻し処理を施した。その後、該基板を室温に冷まして膜厚4.65μmである光硬化性層を該基板に形成した。パターンマスクはスペース幅が110μm、ライン幅が110μmのものを用いて光硬化性層に配置する。窒素雰囲気においてUV露光装置(米国Fusion社製)によって第一のUV光源(第一の光源)を650mJ/cmの露光量で光硬化性層を露光した。これにより、光硬化性層は露光された第一の領域においては硬化されて突出すると共に、露光されていない第二の領域においては硬化されずに凹むように凹凸状に形成される。パターンマスクが除去されると、窒素雰囲気にて更に450mJ/cmの第二のUV光源(第二の光源)を用いて光硬化性層を露光した。第一の領域と第二の領域との表面高度が異なるように硬化されたことにより、微細構造が得られた。プロービング方式の表面粗さ計(微細形状測定機、株式会社小坂研究所製、型番:ET4000A)を用いて求めたその微細構造の表面粗さ(Rz)は、3.56μmである。
<実施例2〜5と比較例1>
実施例2〜5と比較例1では、それらの微細構造の製造工程と評価方法は、ほぼ前記実施例1と同様で、前記実施例1との相違点は、実施例2〜5と比較例1の光硬化層における光硬化性化合物の官能基当量が異なることにある。実施例2〜5に用いられた光硬化性化合物の官能基当量は、それぞれ96.3g/mol(ドイツCognis社製、型番:4600)、99.3g/mol(米国Sartomer社製、型番:SR444)、132g/mol(ドイツCognis社製、型番:4172F)及び400g/mol(米国Sartomer社製、型番:CN9006)であった。比較例1に用いられた光硬化性化合物の官能基当量は、750g/mol(台湾Double Bond社製、型番:DOUBLEMER(登録商標) 176−TF,アクリル系ポリマー)である。実施例2〜5と比較例1の微細構造の表面粗さ(Rz)の結果は、表1に示す。
光硬化性化合物である4600、SR444、4172Fはそれぞれ下記の化学式化[2]、[化3]及び[化4]で表されるものである:
Figure 0005539284
Figure 0005539284
Figure 0005539284
<実施例6〜7と比較例2>
実施例6〜7と比較例2では、それらの微細構造の製造工程と評価方法は、前記実施例1とほぼ同様で、前記実施例1との相違点は、実施例6〜7と比較例2に用いられた第一の光源11の露光量が異なることにある。実施例6〜7と比較例2に用いられた第一の光源11の露光量、微細構造の表面粗さ(Rz)は、表1に示す。
<実施例8>
実施例8では、その微細構造の製造工程と評価方法は、前記実施例3とほぼ同様で、前記実施例3との相違点は、(1)ペーストがスピンコーティング法により回転数800rpm、40秒の条件で該基板上に均一に塗布されたことと、(2)光硬化性層が膜厚9.01μmであるように該基板に形成されたことにある。実施例8の微細構造の表面粗さ(Rz)の結果は、表1に示す。なお、光硬化性層の膜厚は主にスピンコーティング法における回転速度によって制御される。
<実施例9>
実施例9では、その微細構造の製造工程と評価方法は、前記実施例3とほぼ同様で、前記実施例3との相違点は、(1)ペーストがスピンコーティング法により回転数500rpm、30秒の条件で該基板上に均一に塗布されたことと、(2)光硬化性層が膜厚5.2μmであるように該基板に形成されたことにある。実施例9の微細構造の表面粗さ(Rz)の結果は、表1に示す。
<実施例10>
実施例10では、その微細構造の製造工程と評価方法は、前記実施例1とほぼ同様で、前記実施例1との相違点は、(1)ペーストがスピンコーティング法により回転数500rpm、30秒の条件で該基板上に均一に塗布されたことと、(2)光硬化性層が膜厚5.3μmであるように該基板に形成されたことにある。実施例10の微細構造の表面粗さ(Rz)の結果は、表1に示す。
Figure 0005539284
*当量は、光硬化層における光硬化性化合物の官能基当量(g/mol)を指す。
*膜厚は、硬化されていない光硬化層の膜厚を指す。
*第一の露光量は、第一の光源の露光量を指す。
*第二の露光量は、第二の光源の露光量を指す。
表1から、第一の光源11と第二の光源12の露光量が同じであり且つ硬化されていない光硬化層の膜厚もほぼ同様である場合(実施例2〜5と比較例1)、光硬化層における光硬化性化合物の官能基当量が小さいほど、表面粗さ(Rz)の値が大きくなることが分かる。また、光硬化性化合物の官能基当量が700g/mol(比較例1参照)以上のとき、微細構造の表面粗さ(Rz)が0.05μmより小さくなる。表面粗さ(Rz)の値がこのように小さくなったことは、第一の光源の照射において光硬化性層22の第二の領域222から第一の領域221への光硬化性化合物の拡散が不十分であったからである。
また、表1から、第二の光源12の露光量が同じであり、光硬化層22における光硬化性化合物の官能基当量も同じで且つ硬化されていない光硬化層の膜厚もほぼ同様である場合(実施例1、6と7及び比較例2)、第一の光源11の露光量が多いほど、表面粗さ(Rz)の値がより大きくなることが分かる。また、第一の光源11の露光量が70mJ/cm以下である場合(比較例2)、そうでない場合と比べて、第一の領域221が比較的遅い速度で硬化されるので、第二の領域222における未反応の光硬化性化合物が比較的遅い速度で第一の領域221へ拡散する。したがって、微細構造の表面粗さ(Rz)が0.05μmより小さくなる。
表1における実施例1と10の結果、及び3、8、9の結果をそれぞれ比較すると、同じ第一の光源11と第二の光源12の露光量と、同じ光硬化性層22における光硬化性化合物の官能基当量の条件では、硬化されていない光硬化性層の膜厚が大きいほどRzの値も大きいことが分かる。
以上のように、光硬化性層22における光硬化性化合物の官能基当量と、第一の光源11の露光量とを適当に設定することにより、所望の微細構造のRzの値を得ることができる。
更に、光硬化性化合物の官能基当量及び第一の光源11と第二の光源12の露光量が本発明により示された所定の範囲内であれば、微細構造のRzの値は光硬化層の膜厚を調整することにより制御できる。つまり、光硬化層の膜厚を増やせば、Rzの値も増やすことができる。なぜならば光硬化層の膜厚が増大すれば、更に多くの硬化されていない光硬化性化合物が領域221(図3)へと拡散し、表面突出を形成するからである。
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
本発明による微細構造の製造方法は、特に機械的手段あるいは化学的手段による接触をせず加工される表面に微細構造を形成することができるので、従来技術のような環境汚染をきたす虞れや残留物の付着などの問題点を解消することができる。
21…基板
22…光硬化性層
221…第一の領域
222…第二の領域
31…パターンマスク

Claims (16)

  1. 複数の官能基を有すると共に官能基当量が70〜700g/molの光硬化性化合物を少なくとも一つ含む光硬化性層を基板に形成する形成工程と、
    前記光硬化性層の一部を遮蔽するように前記光硬化性層にパターンマスクを配置する配置工程と、
    前記パターンマスクを介して第一の光源を用いて前記光硬化性層を露光して、該光硬化性層における露光された第一の領域を硬化させると共に露光されていない第二の領域における未反応の前記光硬化性化合物が前記第一の領域へ拡散し、前記第一の領域が突出し前記第二の領域が凹むようになる第1の露光工程と、
    前記パターンマスクを除去する除去工程と、
    第二の光源を用いて前記パターンマスクが除去された前記光硬化性層の前記第一の領域および前記第二の領域を共に露光して、該光硬化性層において硬化されていない前記第二の領域を硬化させる第2の露光工程とを備え、
    前記第一の領域と前記第二の領域とは、それぞれの表面高度が異なり、微細構造のための表面粗さを付与するように形成されることを特徴とする微細構造の製造方法。
  2. 前記第1の露光工程において、前記第一の光源としては、UV光線、可視光線、電子ビームあるいはX線から選んで用いることを特徴とする請求項1に記載の微細構造の製造方法。
  3. 前記第2の露光工程において、前記第二の光源としては、UV光線、可視光線、電子ビームあるいはX線から選んで用いることを特徴とする請求項1または2に記載の微細構造の製造方法。
  4. 前記第1の露光工程において、前記第一の光源としては、露光量が70mJ/cm2以上のUV光線を用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれかの一項に記載の微細構造の製造方法。
  5. 前記形成工程において、前記光硬化性化合物としては、官能基当量が80〜600g/molであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの一項に記載の微細構造の製造方法。
  6. 前記形成工程において、前記光硬化性化合物としては、官能基当量が85〜400g/molであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかの一項に記載の微細構造の製造方法。
  7. 前記形成工程において、前記光硬化性層としては、更に光開始剤を含有するように形成されることを特徴とする請求項1〜6のいずれかの一項に記載の微細構造の製造方法。
  8. 前記形成工程において、前記光硬化性層としては、前記光硬化性化合物を含有するペーストを前記基板に塗布して形成されることを特徴とする請求項1〜7のいずれかの一項に記載の微細構造の製造方法。
  9. 前記形成工程において、前記ペーストとしては、更に溶媒を含有するものを用いることを特徴とする請求項8に記載の微細構造の製造方法。
  10. 前記形成工程において、前記光硬化性化合物としては、アルケニル基及びエポキシ基からなる群から選ばれる官能基を有するものであることを特徴とする請求項1〜9のいずれかの一項に記載の微細構造の製造方法。
  11. 前記形成工程において、前記光開始剤としては、ビニルフェノン誘導体、ベンゾフェノン誘導体、ミヒラーケトン、ベンザイン、ベンジル誘導体、ベンゾイン誘導体、ベンゾインメチルエーテル誘導体、α−アシルオキシエステル、チオキサントン誘導体及びアントラキノン誘導体からなる群より選ばれるものを用いることを特徴とする請求項7に記載の微細構造の製造方法。
  12. 前記形成工程において、前記溶媒としては、アセトン、アセトニトリル、クロロホルム、クロロフェノール、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、ジクロロメタン、酢酸ジエチル、炭酸ジメチル、エタノール、酢酸エチル、N,N−ジメチルアセトアミド、1,2−プロパンジオール、2−ヘキサノン、メタノール、酢酸メチル、酢酸ブチル、トルエン及びテトラヒドロフランからなる群より選ばれるものを用いることを特徴とする請求項9に記載の微細構造の製造方法。
  13. 前記第一の領域と前記第二の領域とは、前記表面粗さが0.05μm以上であるように形成されることを特徴とする請求項1〜12のいずれかの一項に記載の微細構造の製造方法。
  14. 前記第一の領域と前記第二の領域とは、前記表面粗さが0.15μm〜8μmであるように形成されることを特徴とする請求項1〜13のいずれかの一項に記載の微細構造の製造方法。
  15. 前記第一の領域と前記第二の領域とは、前記表面粗さが0.2μm〜7μmであるように形成されることを特徴とする請求項1〜14のいずれかの一項に記載の微細構造の製造方法。
  16. 請求項1〜15のいずれかの一項に記載の微細構造の製造方法によって製造されたことを特徴とする微細構造。
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