(第1実施形態)
以下、本発明をパチンコ遊技機に具体化した一実施形態を図1〜図13にしたがって説明する。
図1に示すように、パチンコ遊技機の遊技盤10のほぼ中央には、液晶ディスプレイ型の画像表示部GHを有する演出表示装置11が配設されている。演出表示装置11では、複数列(本実施形態では、3列)の図柄を変動させて行う図柄変動ゲームと、該ゲームに関連して実行される各種の表示演出が実行される。本実施形態の図柄変動ゲームでは、複数列(本実施形態では、3列)の図柄からなる図柄組み合わせを導出する。なお、演出表示装置11で実行される図柄変動ゲームでは、表示演出を多様化するための飾り図柄を用いて行われる。
また、演出表示装置11の左下には、それぞれ7つのLEDから構成される第1特図表示装置12と第2特図表示装置14が配設されている。第1特図表示装置12及び第2特図表示装置14では、各LEDの点灯及び消灯によって構成される複数種類の特別図柄(特図)を変動させて表示する図柄変動ゲームが行われる。特別図柄は、大当りか否か(大当り抽選)及び小当りか否か(小当り抽選)などの内部抽選の結果を示す報知用の図柄である。以下、第1特図表示装置12で行われる図柄変動ゲームを「第1図柄変動ゲーム」と示し、第2特図表示装置14で行われる図柄変動ゲームを「第2図柄変動ゲーム」と示す場合がある。また、単に「図柄変動ゲーム」と示す場合には、第1図柄変動ゲームと第2図柄変動ゲームの何れも指し示す。
本実施形態において第1特図表示装置12には、複数種類(本実施形態では、121種類)の特図の中から、大当り抽選及び小当り抽選の抽選結果に対応する1つの特図が選択され、その選択された特図が確定停止表示される。121種類の特図は、大当りを認識し得る図柄となる100種類の大当り図柄と、小当りを認識し得る図柄となる20種類の小当り図柄と、はずれを認識し得る図柄となる1種類のはずれ図柄と、に分類される。また、本実施形態において第2特図表示装置14には、複数種類(本実施形態では、101種類)の特図の中から、大当り抽選の抽選結果に対応する1つの特図が選択され、その選択された特図が確定停止表示される。101種類の特図は、大当りを認識し得る図柄となる100種類の大当り図柄と、はずれを認識し得る図柄となる1種類のはずれ図柄と、に分類される。また、大当り図柄が確定停止表示された場合、遊技者には、大当り遊技が付与される。また、小当り図柄が確定停止表示された場合、遊技者には、小当り遊技が付与される。
また、本実施形態において演出表示装置11には、各列毎に[1]〜[8]の8種類の数字が飾り図柄として表示されるようになっている。そして、演出表示装置11には、第1特図表示装置12及び第2特図表示装置14の表示結果に応じた表示結果が表示される。具体的には、第1特図表示装置12及び第2特図表示装置14に大当り図柄が確定停止表示される場合、原則として、演出表示装置11にも大当り図柄(大当りの図柄組み合わせ)が確定停止表示されるようになっている。本実施形態の大当りの図柄組み合わせは、全列の飾り図柄が同一の図柄組み合わせ([222][777]など)である。また、第1特図表示装置12及び第2特図表示装置14にはずれ図柄が確定停止表示される場合、原則として、演出表示装置11にもはずれ図柄(はずれの図柄組み合わせ)が確定停止表示されるようになっている。本実施形態のはずれの図柄組み合わせは、全列の飾り図柄が異なる図柄組み合わせ([123]など)、又は1列の飾り図柄が他の2列の飾り図柄と異なる図柄組み合わせ([122][767]など)である。
また、第1特図表示装置12に小当り図柄が確定停止表示される場合、演出表示装置11にも小当り図柄(確変示唆の図柄組み合わせ)が確定停止表示されるようになっている。なお、本実施形態では、第2特図表示装置14に小当り図柄が確定停止表示されないようになっている。また、第1特図表示装置12に大当り図柄が確定停止表示される場合でも、演出表示装置11に確変示唆の図柄組み合わせが確定停止表示される場合がある。なお、この確変示唆の図柄組み合わせは、大当り抽選の抽選確率が低確率(通常状態)から高確率に変動する確率変動状態(以下、「確変状態」と示す)が付与される可能性を示唆する図柄組み合わせである。本実施形態の確変示唆の図柄組み合わせは、1列の飾り図柄が他の2列の飾り図柄と異なる図柄組み合わせの中の所定の図柄組み合わせ(本実施形態では、[121][232][343][454][565][676][787][818])である。なお、本実施形態において、第1図柄変動ゲームと第2図柄変動ゲームは、同時に実行されないようになっている。
また、本実施形態において、演出表示装置11における各列の飾り図柄は、図柄変動ゲームが開始すると、予め定めた変動方向(縦スクロール方向)に沿って変動表示されるようになっている。そして、図柄変動ゲームが開始すると(各列の飾り図柄が変動を開始すると)、演出表示装置11において遊技者側から見て左列(左図柄)→右列(右図柄)→中列(中図柄)の順に、変動表示された飾り図柄が一旦停止表示されるようになっている。そして、一旦停止表示された左図柄と右図柄が同一の場合には、その図柄組み合わせ([1↓1]など、「↓」は変動中を示す)からリーチ状態を認識できる。リーチ状態は、複数列のうち、特定列(本実施形態では、左列と右列)の飾り図柄が同一となって一旦停止表示され、かつ前記特定列以外の列(本実施形態では、中列)の飾り図柄が変動表示されている状態である。このリーチ状態を認識できる図柄組み合わせが飾り図柄によるリーチの図柄組み合わせとなる。
なお、「変動表示」とは、演出表示装置11と、第1特図表示装置12又は第2特図表示装置14に定める表示領域内において表示される図柄の種類が変化している状態である。一方で、「一旦停止表示」とは、前記表示領域内において図柄がゆれ変動状態で表示されている状態である。また、「確定停止表示」とは、前記表示領域内において図柄が確定停止している状態である。そして、第1特図表示装置12又は第2特図表示装置14における図柄変動ゲームと、演出表示装置11における図柄変動ゲームは、その図柄変動ゲームに係る表示演出が同時に開始されるとともに、同時に終了する(すなわち、同時に特別図柄と飾り図柄が確定停止表示される)。
また、本実施形態のパチンコ遊技機には、発射装置としての発射ハンドルが装備されている(図示しない)。この発射ハンドルは、パチンコ遊技機において遊技者が操作可能な位置に配置されている。そして、遊技者が発射ハンドルを操作することにより、遊技球が、遊技盤10の左側(演出表示装置11の左側)より遊技領域16に発射されるようになっている。
また、第2特図表示装置14の右下方には、複数個(本実施形態では、2個)の第1特図保留発光部を備えた第1特図保留記憶表示装置13が配設されている。第1特図保留記憶表示装置13は、機内部で記憶した特別図柄用の第1始動保留球の記憶数(以下、「第1保留記憶数」と示す)を遊技者に報知する。第1保留記憶数は、遊技盤10に配設した第1始動入賞口19に遊技球が入球(入賞)することで1加算される一方で、第1図柄変動ゲームの開始により1減算される。したがって、図柄変動ゲーム中に第1始動入賞口19へ遊技球が入球すると、第1保留記憶数は更に加算されるとともに、所定の上限数(本実施形態では、4個)まで累積される。そして、本実施形態における2個の第1特図保留発光部は、第1保留記憶数に応じて点灯、点滅又は消灯する。具体的には、第1保留記憶数が「0」の場合、2個の第1特図保留発光部は消灯し、第1保留記憶数が「1」の場合、下方の第1特図保留発光部が点灯して、上方の第1特図保留発光部が消灯するようになっている。また、第1保留記憶数が「2」の場合、2個の第1特図保留発光部が点灯し、第1保留記憶数が「3」の場合、下方の第1特図保留発光部が点滅して、上方の第1特図保留発光部が点灯するようになっている。また、第1保留記憶数が「4」の場合、2個の第1特図保留発光部が点滅するようになっている。なお、第1保留記憶数は、実行が保留されている第1図柄変動ゲームの数を示す。
また、第1特図保留記憶表示装置13の右下方には、複数個(本実施形態では、2個)の第2特図保留発光部を備えた第2特図保留記憶表示装置15が配設されている。第2特図保留記憶表示装置15は、機内部で記憶した特別図柄用の第2始動保留球の記憶数(以下、「第2保留記憶数」と示す)を遊技者に報知する。第2保留記憶数は、遊技盤10に配設した第2始動入賞口21に遊技球が入球(入賞)することで1加算される一方で、第2図柄変動ゲームの開始により1減算される。したがって、図柄変動ゲーム中に第2始動入賞口21へ遊技球が入球すると、第2保留記憶数は更に加算されるとともに、所定の上限数(本実施形態では、4個)まで累積される。そして、本実施形態における2個の第2特図保留発光部は、第2保留記憶数に応じて点灯、点滅又は消灯する。具体的には、第2保留記憶数が「0」の場合、2個の第2特図保留発光部は消灯し、第2保留記憶数が「1」の場合、下方の第2特図保留発光部が点灯して、上方の第2特図保留発光部が消灯するようになっている。また、第2保留記憶数が「2」の場合、2個の第2特図保留発光部が点灯し、第2保留記憶数が「3」の場合、下方の第2特図保留発光部が点滅して、上方の第2特図保留発光部が点灯するようになっている。また、第2保留記憶数が「4」の場合、2個の第2特図保留発光部が点滅するようになっている。なお、第2保留記憶数は、実行が保留されている第2図柄変動ゲームの数を示す。
また、第2特図保留記憶表示装置15の右下方には、2つのLEDから構成される普通図柄表示装置17が配設されている。普通図柄表示装置17では、各LEDの点灯及び消灯によって構成される複数種類の普通図柄(以下、「普図」と示す)を変動させて表示する普通図柄変動ゲーム(以下、「普図ゲーム」と示す)が行われる。普図は、普図当りか否かの内部抽選(普図当り抽選)の結果を示す報知用の図柄である。普通図柄表示装置17には、普図当り抽選に当選した場合、普図当り抽選に当選したことを認識できる普通当り図柄が確定停止表示される。また、普通図柄表示装置17には、普図当り抽選に当選しなかった場合(非当選)、普図当り抽選に当選しなかったことを認識できる普通はずれ図柄が確定停止表示される。
また、演出表示装置11の下方には、遊技球の入賞口としての第1入賞口18を有する第1始動入賞手段としての第1始動入賞口19が配設されている。また、第1始動入賞口19の下方には、遊技球の入賞口としての第2入賞口20を有する第2始動入賞手段としての第2始動入賞口21が配設されている。第2始動入賞口21は普通電動役物とされ、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う開閉部材としての開閉羽根22を備えている。第2始動入賞口21は、開閉羽根22の開動作により入口が拡大されて遊技球が入賞し易い開放状態(図1に示す)とされる一方で、開閉羽根22の閉動作により入口が拡大されずに遊技球が入賞しない閉鎖状態(図2に示す)とされる。すなわち、開閉羽根22は、第2始動入賞口21の第2入賞口20を、遊技球が入球しない閉鎖状態から遊技球が入球し易い開放状態に可変させる。そして、第1始動入賞口19の奥方には、入賞した遊技球を検知する第1始動口スイッチSW1(図5に示す)が配設されている。また、第2始動入賞口21の奥方には、入賞した遊技球を検知する第2始動口スイッチSW2(図5に示す)が配設されている。本実施形態では、第1始動口スイッチSW1で、第1始動入賞口19に入賞した遊技球を検知することにより、第1図柄変動ゲームの始動条件と予め定めた個数(本実施形態では、3個)の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。また、本実施形態では、第2始動口スイッチSW2で、第2始動入賞口21に入賞した遊技球を検知することにより、第2図柄変動ゲームの始動条件と予め定めた個数(本実施形態では、3個)の賞球としての遊技球の払い出し条件を付与し得る。
なお、本実施形態において、遊技盤10の左側より発射された遊技球が、符号Yに示すように遊技盤10の右側(演出表示装置11の右側)から転動するときには、遊技盤10の左側(演出表示装置11の左側)から転動するときよりも、第1始動入賞口19に遊技球が入賞し難くなるように、障害釘等が配設されている。その一方で、本実施形態において、遊技盤10の左側より発射された遊技球が、符号Yに示すように遊技盤10の右側から転動するときには、遊技盤10の左側から転動するときよりも、第2始動入賞口21に遊技球が入賞し易くなるように障害釘等が配設されている。
また、第2始動入賞口21の右方には、ゲート27が配設されている。ゲート27の奥方には、通過(入賞)した遊技球を検知する普通図柄変動スイッチSW3(図5に示す)が配設されている。ゲート27は、通過した遊技球を普通図柄変動スイッチSW3で検知することにより、普図ゲームの始動条件を付与し得る。普図ゲームは、第2始動入賞口21の開閉羽根22を開放状態とするか否かの抽選結果を導出するために行われる演出である。そして、普図当り抽選に当選すると(普通当り図柄が確定停止表示されると)、開閉羽根22を開放する普図当り遊技が付与される。また、普図当り遊技における開閉羽根22の開放によって、第2始動入賞口21に遊技球を入賞させ易くなり、遊技者は、第2図柄変動ゲームの始動条件と賞球を容易に獲得できる機会を得ることができる。
また、第2始動入賞口21の下方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う第1大入賞口扉23を備えた特別入賞手段としての第1大入賞口24が配設されている。第1大入賞口24の奥方には、入賞した遊技球を検知する第1カウントスイッチSW4(図5に示す)が配設されている。第1大入賞口24は、入賞した遊技球を検知することにより、予め定めた個数(例えば、14個)の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。第1大入賞口24は、大当り遊技中に第1大入賞口扉23の開動作によって開放されることで遊技球の入賞が許容される。このため、大当り遊技中、遊技者は、賞球を獲得できるチャンスを得ることができる。なお、本実施形態において、遊技盤10の左側より発射された遊技球が、符号Yに示すように遊技盤10の右側から転動するときには、遊技盤10の左側から転動するときよりも、第1大入賞口24に遊技球が入賞し易くなるように、障害釘等が配設されている。
また、図2に示すように、演出表示装置11の右下方には、図示しないアクチュエータ(ソレノイド、モータなど)の作動により開閉動作を行う第2大入賞口扉25を備えた特別入賞手段としての第2大入賞口26が配設されている。第2大入賞口26の奥方には、入賞した遊技球を検知する第2カウントスイッチSW5(図5に示す)が配設されている。第2大入賞口26は、入賞した遊技球を検知することにより、予め定めた個数(例えば、14個)の賞球としての遊技球の払出条件を付与し得る。第2大入賞口26は、大当り遊技中に第2大入賞口扉25の開動作によって開放されることで遊技球の入賞が許容される。このため、大当り遊技中、遊技者は賞球を獲得できるチャンスを得ることができる。
なお、本実施形態において、遊技盤10の左側より発射された遊技球が、符号Yに示すように遊技盤10の右側から転動するときには、遊技盤10の左側から転動するときよりも、第2大入賞口26に遊技球が入賞し易くなるように、障害釘等が配設されている。また、本実施形態では、遊技盤10の左側より発射された遊技球が、遊技盤10の右側から転動して開放された第2大入賞口26へ入賞する確率が、遊技盤10の左側又は右側から転動して開放された第1大入賞口24へ入賞する確率よりも高くなるように、障害釘等が配設されている。すなわち、本実施形態では、第2大入賞口26の方が、第1大入賞口24と比較して、遊技盤10の左側より発射される遊技球を効率的に入賞させることができるようになっている。そのため、当り遊技中の大入賞口24,26の開放態様が同じである場合には、第1大入賞口24が開放するよりも、第2大入賞口26が開放した方が遊技者にとって有利となる。
因みに、本実施形態では、第1図柄変動ゲームが大当りとなった場合、当該図柄変動ゲームの終了後に付与される大当り遊技中に第1大入賞口扉23が開動作する一方で、第2大入賞口扉25は開動作しないようになっている。また、本実施形態では、第2図柄変動ゲームが大当りとなった場合、当該図柄変動ゲームの終了後に付与される大当り遊技中に第2大入賞口扉25が開動作する一方で、第1大入賞口扉23は開動作しないようになっている。すなわち、本実施形態では、大当り遊技中は第1大入賞口扉23と第2大入賞口扉25のうちの何れか一方が開動作するようになっており、第1大入賞口24と第2大入賞口26の何れか一方に遊技球が入賞することが許容されるようになっている。
本実施形態のパチンコ遊技機では、遊技者にとって有利な確率変動状態(以下、「確変状態」と示す)が付与される場合がある。確変状態が付与された場合、大当り抽選の当選確率(抽選確率)を低確率(通常確率)から高確率へ変動(向上)させる。また、確変状態は、次に大当り遊技が付与されるまでの間、付与される。このように確変状態が付与された場合は、大当り抽選の当選確率が高確率に変動して大当り遊技が生起され易くなるため、遊技者にとって有利な状態となる。
また、本実施形態では、遊技者にとって有利な変動時間短縮(以下、「変短」と示す)状態が付与される場合がある。変短状態が付与された場合、普図ゲームの変動時間が短縮されるとともに、ゲート27の通過に基づく普図当り抽選の当選確率(抽選確率)を低確率(通常確率)から高確率へ変動(向上)させる。また、普図当り抽選に当選したとき、変短状態が付与されている場合は、変短状態が付与されていない場合と比較して、開閉羽根22を長い時間開放させる。このため、変短状態が付与されている場合、単位時間当りの開閉羽根22の開放時間が増加することになる。すなわち、変短状態が付与されている場合は、単位時間当りの第2始動入賞口21への遊技球の入球率が向上するため、遊技者にとって有利な状態となる。また、変短状態は、次に大当り遊技が付与されるまでの間、若しくは、所定回数(本実施形態では、100回)の図柄変動ゲームの実行が終了するまでの間、付与される。
次に、本実施形態のパチンコ遊技機に規定する大当り遊技及び小当り遊技について、図3に基づき説明する。
大当り遊技は、図柄変動ゲームにて、第1特図表示装置12又は第2特図表示装置14に大当り図柄が確定停止表示され、該図柄変動ゲームの終了後に開始される。大当り遊技が開始すると、最初に大当り遊技の開始を示すオープニング演出が行われる。オープニング演出終了後には、第1大入賞口24又は第2大入賞口26が開放されるラウンド遊技が予め定めた規定ラウンド数を上限(本実施形態では、16ラウンド)として複数回行われる。1回のラウンド遊技中に大入賞口24,26は、規定個数(入球上限個数(本実施形態では、10個))の遊技球が入賞するまでの間、又は規定時間(ラウンド遊技時間)が経過するまでの間、開放される。また、ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、予め定めた規定ラウンド数のラウンド遊技の終了後には、大当り遊技の終了を示すエンディング演出が行われ、大当り遊技は終了される。
本実施形態のパチンコ遊技機では、大当り抽選に当選した場合、図3に示す6種類の大当り遊技の中から1つの大当り遊技が決定され、その決定された大当り遊技が付与されるようになっている。そして、6種類の大当り遊技のうち、何れの大当り遊技が付与されるかは、大当り抽選に当選した場合に決定する特図(大当り図柄)の種類に応じて決定されるようになっている。
本実施形態において第1特図表示装置12に確定停止表示される100種類の特図の大当り図柄は、図柄A、図柄D及び図柄Eに分類される。具体的には、図柄Aには第1特図表示装置12に確定停止表示される大当り図柄のうち45種類の大当り図柄が振り分けられている。また、図柄Dには第1特図表示装置12に確定停止表示される大当り図柄のうち30種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄Eには第1特図表示装置12に確定停止表示される大当り図柄のうち25種類の大当り図柄が振り分けられている。また、図柄Gには、小当り遊技に対応する20種類の特図(小当り図柄)が振り分けられている。
また、本実施形態において第2特図表示装置14に確定停止表示される100種類の特図の大当り図柄は、図柄a、図柄b、図柄c及び図柄fに分類される。具体的には、図柄aには第2特図表示装置14に確定停止表示される大当り図柄のうち63種類の大当り図柄が振り分けられている。また、図柄bには第2特図表示装置14に確定停止表示される大当り図柄のうち7種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄cには第2特図表示装置14に確定停止表示される大当り図柄のうち5種類の大当り図柄が振り分けられている。図柄fには第2特図表示装置14に確定停止表示される大当り図柄のうち25種類の大当り図柄が振り分けられている。なお、本実施形態における第2図柄変動ゲームでは、小当り抽選が行われない。そのため、第2特図表示装置14には、小当り図柄が確定停止表示されず、大当り図柄又ははずれ図柄が確定停止表示される。
図柄Aに分類される大当り図柄が第1特図表示装置12に確定停止表示されたとき、又は図柄aに分類される大当り図柄が第2特図表示装置14に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定され、該遊技終了後に確変状態が付与される大当り遊技(以下、「16R確変大当り」と示す)である。また、図柄Eに分類される大当り図柄が第1特図表示装置12に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定され、該遊技終了後に確変状態が付与されない(非確変状態が付与される)大当り遊技(以下、「16R非確変大当り」と示す)である。16R確変大当り及び16R非確変大当りでは、オープニング時間として「8(秒)」が、エンディング時間として「15(秒)」がそれぞれ設定されている。また、16R確変大当り及び16R非確変大当りでは、各ラウンド遊技時間として「25(秒)」がそれぞれ設定されている。また、図示しないが、16R確変大当り及び16R非確変大当りにおける各ラウンド間のインターバル時間(ラウンド間インターバル)は、「2.5(秒)」にそれぞれ設定されている。
また、16R確変大当り終了後、当該16R確変大当り当選時の遊技状態に関係なく、次の大当り遊技が付与されるまで(図3では、「次回まで」と示す)の間、変短状態が付与される。一方、16R非確変大当り終了後、当該16R非確変大当り当選時の遊技状態に関係なく、「100回」の図柄変動ゲームの実行が終了するまで(図3では、「100回」と示す)の間、変短状態が付与される。
図柄bに分類される大当り図柄が第2特図表示装置14に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定され、当該遊技終了後に確変状態が付与される大当り遊技(以下、「ステップアップ大当り」と示す)である。ステップアップ大当りは、9ラウンド目のラウンド遊技における第2大入賞口26の開放態様が16R確変大当り(又は、16R非確変大当り)と異なる。ステップアップ大当りでは、9回目のラウンド遊技において第2大入賞口26の第2大入賞口扉25を複数回(本実施形態では、9回)開放させるとともに、9ラウンド目以外のラウンド遊技において第2大入賞口26の第2大入賞口扉25を「1回」開放させるように設定されている。
ステップアップ大当りでは、オープニング時間として「8(秒)」が、エンディング時間として「15(秒)」がそれぞれ設定されている。また、ステップアップ大当りにおいて9ラウンド目の第2大入賞口26の開放態様として、開放1回目〜8回目の開放時間が「0.5(秒)」に、9回目の開放時間が「21秒」にそれぞれ設定されている。また、開放1回目〜開放7回目の開放後には、インターバル時間として「2.5(秒)」が、それぞれ設定されている。また、開放8回目の開放後には、インターバル時間として「4(秒)」が設定されている。これにより、ステップアップ大当りの9ラウンド目のラウンド遊技時間は、「(0.5(秒)+2.5(秒))×7+0.5(秒)+4(秒)+21(秒)」からなる「46.5(秒)」に設定されていることになる。その一方で、ステップアップ大当り遊技において9ラウンド目以外(1ラウンド目〜8ラウンド目及び10ラウンド目〜16ラウンド目)のラウンド遊技では、第2大入賞口26の開放回数が「1回」とされ、ラウンド演出時間として「25(秒)」がそれぞれ設定されている。9ラウンド目以外のラウンド遊技の各ラウンド遊技時間(25秒)は、9ラウンド目の大入賞口26の合計開放時間((0.5(秒)×8)+21(秒)=25秒)と同一時間に設定されている。各ラウンド遊技のラウンド遊技時間は、各ラウンド遊技が入球上限個数分の遊技球が入球することにより終了する場合もあることから、それぞれ最大時間となる。なお、図示しないが、ステップアップ大当りにおける各ラウンド間のインターバル時間(ラウンド間インターバル)は、「2.5(秒)」にそれぞれ設定されている。また、ステップアップ大当り終了後、当該ステップアップ大当り当選時の遊技状態に関係なく、次の大当り遊技が付与されるまで(図3では、「次回まで」と示す)の間、変短状態が付与される。
図柄cに分類される大当り図柄が第2特図表示装置14に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定され、当該遊技終了後に確変状態が付与される大当り遊技(以下、「実質8R確変大当り」と示す)である。また、図柄fに分類される大当り図柄が第2特図表示装置14に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定され、当該遊技終了後に確変状態が付与されない大当り遊技(以下、「実質8R非確変大当り」と示す)である。実質8R確変大当り及び実質8R非確変大当りでは、9ラウンド目〜16ラウンド目のラウンド遊技における第2大入賞口26の開放態様が、16R確変大当り(又は、16R非確変大当り)と異なる。実質8R確変大当り及び実質8R非確変大当りでは、オープニング時間として「8(秒)」が、エンディング時間として「8(秒)」がそれぞれ設定されている。また、実質8R確変大当り及び実質8R非確変大当りでは、1ラウンド目〜8ラウンド目のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25(秒)」がそれぞれ設定され、9ラウンド目〜16ラウンド目のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「0.5(秒)」がそれぞれ設定されている。なお、図示しないが、実質8R確変大当り及び実質8R非確変大当りにおける各ラウンド間のインターバル時間(ラウンド間インターバル)は、「2.5(秒)」にそれぞれ設定されている。これにより、実質8R確変大当り及び実質8R非確変大当りにおいて、9ラウンド目のラウンド遊技で第2大入賞口26が開放してから16ラウンド目で第2大入賞口26が閉鎖するまでの時間(21.5(秒))は、ステップアップ大当りの9ラウンド目において第2大入賞口26の1回目の開放から8回目の閉鎖までの時間と同一時間とされる。
なお、各ラウンド遊技のラウンド遊技時間は、各ラウンド遊技が入球上限個数分の遊技球が入球することにより終了する場合もあることから、それぞれ最大時間となる。しかしながら、9ラウンド目以降のラウンド遊技時間(0.5(秒))は、1回のラウンド遊技において、第2大入賞口26に入球する遊技球の個数が、入球上限個数(10個)を満たさないような時間に設定されている。因みに、パチンコ遊技機では、1分間あたりの遊技球の発射個数が約「100球」に設定されているので、遊技球を1球発射させるために要する時間は、「0.6(秒)」となる。すなわち、実質8R確変大当り及び実質8R非確変大当りの9ラウンド目〜16ラウンド目のラウンド遊技において、ラウンド遊技時間(0.5(秒))内に、入球上限個数となる「10球」の遊技球を発射して、入球させるのは困難である。
また、実質8R確変大当り終了後、当該実質8R確変大当り当選時の遊技状態に関係なく、次の大当り遊技が付与されるまでの間、変短状態が付与される。一方、実質8R非確変大当り終了後、当該実質8R非確変大当り当選時の遊技状態に関係なく、「100回」の図柄変動ゲームの実行が終了するまでの間、変短状態が付与される。すなわち、本実施形態では、実質8R確変大当り又は実質8R非確変大当り終了後は、少なくとも100回の図柄変動ゲームが行われるまでの間、何れの大当り遊技が付与されたか(確変状態が付与されたか)について、変短状態の付与態様からは認識できないようになっている。
図柄Dに分類される大当り図柄が第1特図表示装置12に確定停止表示されたときに付与される大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定され、該遊技終了後に確変状態が付与される大当り遊技(以下、「16R短縮確変大当り」と示す)である。また、16R短縮確変大当りでは、オープニング時間として「0.04(秒)」が、エンディング時間として「2.86(秒)」が設定されている。また、16R短縮確変大当りでは、各ラウンド遊技時間として「0.04(秒)」がそれぞれ設定されている。また、16R短縮確変大当りにおける各ラウンド間のインターバル時間は、「1.5(秒)」がそれぞれ設定されている。また、16R短縮確変大当りが付与されたとき、当該16R短縮確変大当り当選時に確変状態と変短状態の少なくとも一方が付与されている場合には、16R短縮確変大当り終了後、次の大当り遊技が付与されるまでの間、変短状態が付与される。その一方で、16R短縮確変大当りが付与されたとき、大当り当選時に確変状態と変短状態の何れもが付与されていない場合には、16R短縮確変大当り終了後に変短状態が付与されない(図3では、「0回」と示す)。
本実施形態において、16R確変大当りと16R短縮確変大当りでは、合計のラウンド遊技時間(大入賞口24,26の開放時間)を異ならせたことによって、遊技者に与えられる価値(獲得を期待できる賞球の数)が異なる。具体的に本実施形態では、16R確変大当りと16R短縮確変大当りでは、16R確変大当りの方が遊技者に与えられる価値が高く、遊技者にとって有利な大当り遊技となる。また、実質8R確変大当りと16R短縮確変大当りにおいても、合計のラウンド遊技時間を異ならせたことによって、遊技者に与えられる価値が異なる。本実施形態では、実質8R確変大当りと16R短縮確変大当りでは、実質8R確変大当りの方が遊技者に与えられる価値が高く、遊技者にとって有利な大当り遊技となる。
そして、本実施形態では、第2特図表示装置14に確定停止表示される大当り図柄のうち16R確変大当り(図柄a)に分類される図柄の数(種類)は、第1特図表示装置12に確定停止表示される大当り図柄のうち16R確変大当り(図柄A)に分類される図柄の数よりも多くなっている。すなわち、第1図柄変動ゲームで大当りとなった場合よりも、第2図柄変動ゲームで大当りとなった場合の方が、16R確変大当りが付与される可能性が高くなっている。その結果、第1図柄変動ゲームと第2図柄変動ゲームを比較した場合、第2図柄変動ゲームの方が、遊技者にとって有利な図柄変動ゲームとなる。
また、本実施形態では、第2特図表示装置14に確定停止表示される大当り図柄の中に16R短縮確変大当りに分類される図柄がないため、第2図柄変動ゲームで大当りとなった場合には16R短縮確変大当りが付与されない。つまり、大当りとなっても16R短縮確変大当りが付与される可能性がある第1図柄変動ゲームよりも、大当りとなった場合には16R短縮確変大当りよりも価値の高い(例えば、実質8R確変大当り)が付与される第2図柄変動ゲームの方が、遊技者にとって有利な図柄変動ゲームとなる。また、変短状態が付与されているときには、変短状態が付与されていないときよりも第2始動入賞口21に遊技球を入賞させ易くなり、第2図柄変動ゲームが実行され易くなるので、変短状態が付与されていることは遊技者にとって有利な状態である。
また、図柄Gに分類される小当り図柄が第1特図表示装置12に確定停止表示されたときに付与される小当り遊技では、オープニング時間として「0(秒)」が、エンディング時間として「2.90(秒)」がそれぞれ設定されている。また、小当り遊技では、第1大入賞口24の開放回数として「16回」が設定されている。また、小当り遊技では、開放1回目〜16回目の開放時間が「0.04(秒)」に設定されているとともに、各開放の間(例えば、2回目の開放から3回目の開放までの間)にはインターバル時間として「1.5(秒)」が設定されている。これにより、小当り遊技において1回目の開放から16回目の閉鎖までの開閉時間は、「0.04(秒)+1.5(秒)+0.04(秒)+1.5(秒)+…+1.5(秒)+0.04(秒)」からなる「23.14(秒)」に設定されていることになる。このように、16R短縮確変大当りにおける1ラウンド目の開放から16ラウンド目の閉鎖までと、小当り遊技における1回目の開放から16回目の閉鎖までと、では、第1大入賞口24の開放態様が同じとなっている。そのため、第1大入賞口24の開放態様及び演出時間からは、16R短縮確変大当りと小当り遊技の何れが付与されたかを認識できない。
また、小当り遊技では、当該小当り遊技の終了後の遊技状態を、小当り抽選の当選時における遊技状態で継続させるようになっている(図3では、「現状維持」と示す)。すなわち、小当り遊技では、小当り抽選の当選時に確変状態が付与されていれば小当り遊技の終了後も確変状態が継続して付与される一方、確変状態が付与されていなければ小当り遊技の終了後にも確変状態が付与されない。また、小当り遊技では、小当り抽選の当選時に変短状態が付与されていれば小当り遊技の終了後も変短状態が継続して付与される一方、変短状態が付与されていなければ小当り遊技の終了後にも変短状態が付与されない。
また、本実施形態では、図4に示すように、確変状態が付与されていることを遊技者に報知する「確変確定モード」を演出表示装置11で実行可能に構成されている。また、本実施形態では、確変状態が付与されていることに対して期待できることを遊技者に報知する「確変示唆モード」を演出表示装置11で実行可能に構成されている。また、本実施形態では、主に確変状態が付与されていないときに実行され、確変状態が付与されている可能性が低いことを遊技者に報知する「通常演出モード」を演出表示装置11で実行可能に構成されている。なお、本実施形態のパチンコ遊技機において通常演出モード滞在中、実際には、確変状態が付与されているか否かを遊技者に把握させていない秘匿状態であるので、確変状態が付与されている可能性が皆無であるというわけではない。
また、本実施形態において、演出表示装置11では、背景画像に重なるように各列の飾り図柄が表示されて、これら飾り図柄が変動表示されることで図柄変動ゲームが実行されるようになっている。そして、本実施形態のパチンコ遊技機では、演出表示装置11に表示される背景画像の種類から遊技者に現在滞在している演出モードの種類を遊技者に把握させて確変状態が付与されていることに対して期待できるか否かを報知したり、確変状態が付与されていることを報知したりするようになっている。本実施形態のパチンコ遊技機における背景画像は、図柄変動ゲームで表示される飾り図柄を除いて構成し得る画像である。なお、図4では、破線部の内部を変短状態が付与されていない場合のモード移行態様を示しており、破線部の外部を変短状態が付与されている場合のモード移行態様を示している。
図4に示すように、通常演出モードは、変短状態が付与されていないときに実行される(滞在する)演出モードである。実行中(滞在中)の演出モードが通常演出モードである場合、図柄aに基づく16R確変大当り又はステップアップ大当りが付与されると、当該大当り遊技終了後、確変確定モードへ移行する。また、実行中の演出モードが通常演出モードである場合、図柄Aに基づく16R確変大当りが付与されると、当該大当り遊技終了後、確変示唆モード又は確変確定モードへ移行する。また、実行中の演出モードが通常演出モードである場合、実質8R確変大当り、16R非確変大当り又は実質8R非確変大当りが付与されると、当該大当り遊技終了後、確変示唆モードへ移行する。また、実行中の演出モードが通常演出モードである場合、16R短縮確変大当りが付与されると、当該大当り遊技終了後、確変確定モードへ移行する場合と通常演出モードが引き続き実行される場合がある。また、実行中の演出モードが通常演出モードである場合、小当り遊技が付与されると、当該小当り遊技終了後、通常演出モードが引き続き実行される。
また、確変確定モードは、変短状態が付与されているときに実行され、確変状態が付与されていることを認識できる演出モードである。実行中の演出モードが確変確定モードである場合、16R確変大当り(図柄A及び図柄aに基づく大当り遊技)又はステップアップ大当りが付与されると、当該大当り遊技終了後、確変確定モードが引き続き実行される。また、実行中の演出モードが確変確定モードである場合、実質8R確変大当り、16R非確変大当り又は実質8R非確変大当りが付与されると、当該大当り遊技終了後、確変示唆モードへ移行する。また、実行中の演出モードが確変確定モードである場合、16R短縮確変大当り又は小当り遊技が付与されると、当該当り遊技終了後、確変確定モードが引き続き実行される。
また、確変示唆モードは、変短状態が付与されているときに実行される演出モードである。実行中の演出モードが確変示唆モードである場合、16R確変大当り又はステップアップ大当りが付与されると、当該大当り遊技終了後、確変確定モードへ移行する。また、実行中の演出モードが確変示唆モードである場合、実質8R確変大当り、16R非確変大当り又は実質8R非確変大当りが付与されると、当該大当り遊技終了後、確変示唆モードが引き続き実行される。また、実行中の演出モードが確変示唆モードである場合、16R短縮確変大当り又は小当り遊技が付与されると、当該当り遊技終了後、引き続き確変示唆モードが実行される。また、実行中の演出モードが確変示唆モードである場合、変短状態の付与が終了すると、通常演出モードへ移行する。
次に、パチンコ遊技機の制御構成を図5にしたがって説明する。
機裏側には、パチンコ遊技機全体を制御する主制御基板30が装着されている。主制御基板30は、パチンコ遊技機全体を制御するための各種処理を実行するとともに、該処理結果に応じた各種の制御指令(制御コマンド)を出力する。また、機裏側には、演出制御基板31が装着されている。演出制御基板31は、主制御基板30が出力した制御信号(制御コマンド)に基づき、演出表示装置11の表示態様(図柄、背景、文字などの表示画像など)や各種の演出装置を制御する。
以下、主制御基板30及び演出制御基板31の具体的構成を説明する。
主制御基板30には、制御動作を所定の手順で実行する主制御用CPU30aと、主制御用CPU30aの制御プログラムを格納する主制御用ROM30bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM30cが設けられている。そして、主制御用CPU30aには、各種スイッチSW1〜SW5が遊技球を検知して出力する検知信号を入力可能に接続されている。また、主制御用CPU30aには、第1特図表示装置12、第2特図表示装置14、第1特図保留記憶表示装置13、第2特図保留記憶表示装置15及び普通図柄表示装置17が接続されている。
また、主制御用CPU30aは、当り判定用乱数、特図振分用乱数、リーチ判定用乱数、変動パターン振分用乱数及び普図当り判定用乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数更新処理(乱数生成処理)を実行する。当り判定用乱数は、大当り抽選(大当り判定)及び小当り抽選(小当り判定)で用いる乱数である。特図振分用乱数は、大当り抽選に当選した場合に、付与する大当り遊技の種類を決定する際に用いる乱数である。リーチ判定用乱数は、大当り抽選及び小当り抽選で非当選の場合に、図柄変動ゲームにてリーチ演出を実行するか否かを決定するためのリーチ抽選(リーチ判定)で用いる乱数である。変動パターン振分用乱数は、変動パターンを選択する際に用いる乱数である。また、普図当り判定用乱数は、普図当り抽選(普図当り判定)で用いる乱数である。また、主制御用RAM30cには、パチンコ遊技機の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。
主制御用ROM30bには、メイン制御プログラム、各種の判定値(大当り判定値など)や、複数種類の変動パターンが記憶されている。変動パターンは、図柄変動ゲームが開始してから図柄変動ゲームが終了するまでの間の演出(表示演出、発光演出、音声演出)のベースとなるパターンであって、図柄変動ゲームの演出内容及び演出時間(変動時間)を特定し得る。また、変動パターンには、大当りのときに決定される大当り演出用の変動パターンと、大当りのとき及び小当りのときに決定される確変示唆演出用の変動パターンと、はずれのときに決定されるはずれ演出用の変動パターンがある。また、はずれ演出用の変動パターンには、リーチ演出を演出内容に含むはずれリーチ演出用の変動パターンと、リーチ演出を演出内容に含まないはずれ通常演出用の変動パターンがある。
また、リーチ演出は、演出表示装置11の飾り図柄による図柄変動ゲームにおいて、リーチの図柄組み合わせが表示されてから、最終的に図柄組み合わせ(大当り、はずれ又は確変示唆の図柄組み合わせ)が導出されるまでの間に行われる演出である。なお、はずれ通常演出用の変動パターンに基づいて行われる図柄変動ゲームでは、リーチ演出を経ることなく最終的にはずれの図柄組み合わせが確定停止表示させるように展開される。また、はずれリーチ演出用の変動パターンに基づいて行われる図柄変動ゲームでは、リーチ演出を経て、最終的にはずれの図柄組み合わせが確定停止表示させるように展開される。また、大当り演出用の変動パターンに基づいて行われる図柄変動ゲームでは、リーチ演出を経て、最終的に大当りの図柄組み合わせが確定停止表示させるように展開される。また、確変示唆演出用の変動パターンに基づいて行われる図柄変動ゲームでは、リーチ演出を経て、最終的に確変示唆の図柄組み合わせが確定停止表示されるように展開される。
主制御用ROM30bには、大当り判定値が記憶されている。大当り判定値は、大当りか否かの内部抽選で用いる判定値であり、当り判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。また、主制御用ROM30bには、小当り判定値が記憶されている。小当り判定値は、小当りか否かの内部抽選で用いる判定値であり、当り判定用乱数の取り得る数値の中から大当り判定値とは異なる値が定められている。また、主制御用ROM30bには、リーチ判定値が記憶されている。リーチ判定値は、リーチ抽選で用いる判定値であり、リーチ判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。なお、本実施形態では、第1保留記憶数及び第2保留記憶数の合計値によって、リーチ判定値の個数が変わるようになっている。因みに、本実施形態では、第1保留記憶数及び第2保留記憶数の合計値が多い値である場合には、少ない値である場合よりもリーチ判定値の個数が少ない又は同一となるよう、各保留記憶数の合計値毎のリーチ判定値の個数が定められている。すなわち、本実施形態では、各保留記憶数の合計値が多い場合には、各保留記憶数の合計値が少ない場合と比較して、リーチ演出が実行される確率が低い又は同一となるよう、各保留記憶数の合計値毎のリーチ判定値が定められている。また、主制御用ROM30bには、普図当り判定値が記憶されている。普図当り判定値は、普図当りか否かの内部抽選で用いる判定値であり、普図当り判定用乱数の取り得る数値の中から定められている。
次に、図5に示す演出制御基板31について説明する。
演出制御基板31には、制御動作を所定の手順で実行する演出制御用CPU31aと、演出制御用CPU31aの制御プログラムを格納する演出制御用ROM31bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる演出制御用RAM31cが設けられている。演出制御用CPU31aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数更新処理(乱数生成処理)を実行する。また、演出制御用CPU31aには、演出表示装置11が接続されている。また、演出制御用ROM31bには、各種の画像表示用データ(図柄、背景、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。また、演出制御用RAM31cには、パチンコ遊技機の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)される。
以下、主制御基板30及び演出制御基板31が実行する制御内容を説明する。
まず、主制御基板30の主制御用CPU30aが、メイン制御プログラムに基づき実行する特別図柄入力処理や特別図柄開始処理、普図ゲーム処理などの各種処理について説明する。本実施形態において主制御用CPU30aは、所定の制御周期(例えば、4ms)毎に特別図柄入力処理や特別図柄開始処理、普図ゲーム処理などの各種処理を実行する。
最初に、特別図柄入力処理について、図6に基づき説明する。
主制御用CPU30aは、第1始動口スイッチSW1から検知信号を入力しているか否かに基づき、第1始動入賞口19に遊技球が入賞したか否かを判定する(ステップS1)。ステップS1の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、ステップS5の処理へ移行する。一方、ステップS1の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている第1保留記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップS2)。ステップS2の判定結果が否定(第1保留記憶数=4)の場合、主制御用CPU30aは、ステップS5の処理へ移行する。一方、ステップS2の判定結果が肯定(第1保留記憶数<4)の場合、主制御用CPU30aは、記憶された第1保留記憶数に1加算し、加算後の第1保留記憶数を主制御用RAM30cに記憶する(ステップS3)。続いて、主制御用CPU30aは、各種乱数の値(本実施形態では、当り判定用乱数、特図振分用乱数及び変動パターン振分用乱数の値)を主制御用RAM30cから読み出して取得し、当該乱数の値を第1保留記憶数に対応付けられた主制御用RAM30cの所定の記憶領域に設定する(ステップS4)。
次に、ステップS5の処理として、主制御用CPU30aは、第2始動口スイッチSW2から検知信号を入力しているか否かに基づき、第2始動入賞口21に遊技球が入球したか否かを判定する。ステップS5の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。一方で、ステップS5の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cに記憶されている第2保留記憶数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップS6)。ステップS6の判定結果が否定(第2保留記憶数=4)の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄入力処理を終了する。一方、ステップS6の判定結果が肯定(第2保留記憶数<4)の場合、主制御用CPU30aは、記憶された第2保留記憶数に1加算し、加算後の第2保留記憶数を主制御用RAM30cに記憶する(ステップS7)。続いて、主制御用CPU30aは、各種乱数の値(本実施形態では、当り判定用乱数、特図振分用乱数及び変動パターン振分用乱数の値)を主制御用RAM30cから読み出して取得し、当該乱数の値を第2保留記憶数に対応付けられた主制御用RAM30cの所定の記憶領域に設定し(ステップS8)、特別図柄入力処理を終了する。
次に、特別図柄開始処理について、図7〜図9に基づき説明する。
まず、特別図柄開始処理において、主制御用CPU30aは、図7に示すように、図柄変動ゲーム中又は当り遊技(大当り遊技及び小当り遊技)中であるか否かを判定する(ステップS11)。ステップS11の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。一方、ステップS11の判定結果が否定の場合、つまり、図柄変動ゲーム中でなく、且つ当り遊技中でもない場合、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数を読み出し(ステップS12)、当該第2保留記憶数が「0(零)」よりも大きいか否かを判定する(ステップS13)。ステップS13の判定結果が否定(第2保留記憶数=0)の場合、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数を読み出し(ステップS14)、当該第1保留記憶数が「0(零)」よりも大きいか否かを判定する(ステップS15)。ステップS15の判定結果が否定(第1保留記憶数=0)の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。
また、ステップS15の判定結果が肯定(第1保留記憶数>0)の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄変動処理フラグに、第1図柄変動ゲームを実行することを示す値(本実施形態では、「0」)を設定する(ステップS16)。次に、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数から1減算し(ステップS17)、第1保留記憶数「1」に対応する記憶領域に記憶されている当り判定用乱数、特図振分用乱数及び変動パターン振分用乱数の値を取得する(ステップS18)。ステップS18において、第1保留記憶数「1」に対応する記憶領域に記憶されている各種乱数の値を取得した主制御用CPU30aは、当該取得した各種乱数の値を現在実行中の図柄変動ゲームに係る各種乱数を記憶する主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶する。その後、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数「2」に対応する記憶領域に記憶されている各種乱数の値を、第1保留記憶数「1」に対応する記憶領域に記憶する。次に、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数「3」に対応する記憶領域に記憶されている各種乱数の値を、第1保留記憶数「2」に対応する記憶領域に記憶する。その次に、主制御用CPU30aは、第1保留記憶数「4」に対応する記憶領域に記憶されている各種乱数の値を、第1保留記憶数「3」に対応する記憶領域に記憶し、第1保留記憶数「4」に対応する記憶領域に記憶されている各種乱数の値を消去する。
また、ステップS18の処理を終了した主制御用CPU30aは、図8に示すように、取得した当り判定用乱数の値が、主制御用ROM30bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定して大当り判定(大当り抽選)を行う(ステップS19)。このとき、主制御用CPU30aは、確変状態が付与されている場合には確変時の大当り判定値と取得した当り判定用乱数の値が一致するか否かを判定し、確変状態が付与されていない場合には非確変時の大当り判定値と取得した当り判定用乱数の値が一致するか否かを判定する。なお、確変時の大当り判定値の個数は、非確変時の大当り判定値の個数よりも多く設定されている。
また、ステップS19の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、取得した特図振分用乱数の値に基づき、特別図柄による大当り図柄の中から第1特図表示装置12に確定停止表示させる最終停止図柄を決定する(ステップS20)。また、主制御用CPU30aは、決定した最終停止図柄と、変動パターン振分用乱数の値に基づいて1つの変動パターンを決定する(ステップS21)。具体的には、主制御用CPU30aは、最終停止図柄として図柄A又は図柄Eを決定した場合、複数種類の大当り演出用の変動パターンの中から、変動パターン振分用乱数の値に基づいて1つの変動パターンを決定する。また、主制御用CPU30aは、最終停止図柄として図柄Dを決定した場合、複数種類の確変示唆演出用の変動パターンの中から、変動パターン振分用乱数の値に基づいて1つの変動パターンを決定する。
変動パターン及び最終停止図柄を決定した主制御用CPU30aは、演出制御用CPU31aに対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第1図柄変動ゲームに関する各種処理を実行する(ステップS22)。具体的には、主制御用CPU30aは、変動パターンを指定するとともに、図柄変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドと、特別図柄変動処理フラグに設定されている値を特定可能なゲーム指定コマンドを最初に出力する。同時に、主制御用CPU30aは、特別図柄を変動表示させるように第1特図表示装置12の表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、図柄変動ゲームの演出時間の計測を開始するとともに、最終停止図柄を指定する特別図柄指定コマンドを出力する。そして、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。その後、特別図柄開始処理とは別の処理において、主制御用CPU30aは、指定した変動パターンに定められている演出時間の経過時、決定した最終停止図柄を確定停止表示させるように第1特図表示装置12の表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、指定した変動パターンに定められている演出時間の経過時、飾り図柄の変動表示を停止させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS19の判定結果が否定の場合、つまり、大当りでない場合、主制御用CPU30aは、ステップS18で取得した当り判定用乱数の値が主制御用ROM30bに記憶されている小当り判定値と一致するか否かを判定して小当り判定(小当り抽選)を行う(ステップS23)。ステップS23の判定結果が肯定の場合、最終停止図柄として小当り図柄を決定する(ステップS24)。その後、主制御用CPU30aは、複数種類の確変示唆演出用の変動パターンの中から、取得した変動パターン振分用乱数の値に基づいて1つの変動パターンを決定する(ステップS25)。変動パターン及び最終停止図柄を決定した主制御用CPU30aは、ステップS22の処理へ移行し、前述同様、演出制御用CPU31aに対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第1図柄変動ゲームに関する各種処理を実行し、特別図柄開始処理を終了する。その後、特別図柄開始処理とは別の処理において、主制御用CPU30aは、指定した変動パターンに定められている演出時間の経過時、決定した最終停止図柄を確定停止表示させるように第1特図表示装置12の表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、指定した変動パターンに定められている演出時間の経過時、飾り図柄の変動表示を停止させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS23の判定結果が否定の場合、つまり、大当りでも小当りでもない場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cからリーチ判定用乱数の値を取得し、リーチ演出を実行するか否かを判定するリーチ判定(リーチ抽選)を行う(ステップS26)。このとき、主制御用CPU30aは、ステップS17において1減算する前の第1保留記憶数と第2保留記憶数の合計値に基づくリーチ判定値と、取得したリーチ判定用乱数の値が一致するか否かのリーチ判定を行う。そして、ステップS26の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、最終停止図柄としてはずれ図柄を決定し(ステップS27)、複数種類のはずれリーチ演出用の変動パターンの中から、取得した変動パターン振分用乱数の値に基づいて1つの変動パターンを決定する(ステップS28)。変動パターン及び最終停止図柄を決定した主制御用CPU30aは、ステップS22の処理へ移行し、前述同様、演出制御用CPU31aに対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第1図柄変動ゲームに関する各種処理を実行し、特別図柄開始処理を終了する。その後、特別図柄開始処理とは別の処理において、主制御用CPU30aは、指定した変動パターンに定められている演出時間の経過時、決定した最終停止図柄を確定停止表示させるように第1特図表示装置12の表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、指定した変動パターンに定められている演出時間の経過時、飾り図柄の変動表示を停止させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS26の判定結果が否定の場合、つまり、リーチ演出をはずれの図柄変動ゲームで実行しない場合、主制御用CPU30aは、最終停止図柄としてはずれ図柄を決定する(ステップS29)。その後、主制御用CPU30aは、複数種類のはずれ通常演出用の変動パターンの中から、取得した変動パターン振分用乱数の値に基づいて1つの変動パターンを決定する(ステップS30)。変動パターン及び最終停止図柄を決定した主制御用CPU30aは、ステップS22の処理へ移行し、前述同様、演出制御用CPU31aに対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第1図柄変動ゲームに関する各種処理を実行し、特別図柄開始処理を終了する。その後、特別図柄開始処理とは別の処理において、主制御用CPU30aは、指定した変動パターンに定められている演出時間の経過時、決定した最終停止図柄を確定停止表示させるように第1特図表示装置12の表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、指定した変動パターンに定められている演出時間の経過時、飾り図柄の変動表示を停止させるための全図柄停止コマンドを出力する。
また、図7に示すように、ステップS13の判定結果が肯定(第2保留記憶数>0)の場合、主制御用CPU30aは、特別図柄変動処理フラグに、第2図柄変動ゲームを実行することを示す値(本実施形態では、「1」)を設定する(ステップS31)。次に、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数から1減算し(ステップS32)、第2保留記憶数「1」に対応する記憶領域に記憶されている当り判定用乱数、特図振分用乱数及び変動パターン振分用乱数の値を取得する(ステップS33)。ステップS33において、第2保留記憶数「1」に対応する記憶領域に記憶されている各種乱数の値を取得した主制御用CPU30aは、当該取得した各種乱数の値を現在実行中の図柄変動ゲームに係る各種乱数を記憶する主制御用RAM30cの所定の記憶領域に記憶する。その後、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数「2」に対応する記憶領域に記憶されている各種乱数の値を、第2保留記憶数「1」に対応する記憶領域に記憶する。次に、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数「3」に対応する記憶領域に記憶されている各種乱数の値を、第2保留記憶数「2」に対応する記憶領域に記憶する。その次に、主制御用CPU30aは、第2保留記憶数「4」に対応する記憶領域に記憶されている各種乱数の値を、第2保留記憶数「3」に対応する記憶領域に記憶し、第2保留記憶数「4」に対応する記憶領域に記憶されている各種乱数の値を消去する。
また、ステップS33の処理を終了した主制御用CPU30aは、図9に示すように、取得した当り判定用乱数の値が、主制御用ROM30bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定して大当り判定(大当り抽選)を行う(ステップS34)。このとき、主制御用CPU30aは、確変状態が付与されている場合には確変時の大当り判定値と取得した当り判定用乱数の値が一致するか否かを判定し、確変状態が付与されていない場合には非確変時の大当り判定値と取得した当り判定用乱数の値が一致するか否かを判定する。
また、ステップS34の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、取得した特図振分用乱数の値に基づき、特別図柄による大当り図柄の中から第2特図表示装置14に確定停止表示させる最終停止図柄を決定する(ステップS35)。また、主制御用CPU30aは、決定した最終停止図柄と、変動パターン振分用乱数の値に基づいて1つの変動パターンを決定する(ステップS36)。具体的には、主制御用CPU30aは、最終停止図柄として図柄a、図柄b、図柄c又は図柄fを決定した場合、複数種類の大当り演出用の変動パターンの中から、取得した変動パターン振分用乱数の値に基づいて1つの変動パターンを決定する。
変動パターン及び最終停止図柄を決定した主制御用CPU30aは、演出制御用CPU31aに対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第2図柄変動ゲームに関する各種処理を実行する(ステップS37)。具体的には、主制御用CPU30aは、変動パターンを指定するとともに、図柄変動ゲームの開始を指示する変動パターン指定コマンドと、特別図柄変動処理フラグに設定されている値を特定可能なゲーム指定コマンドを最初に出力する。同時に、主制御用CPU30aは、特別図柄を変動表示させるように第2特図表示装置14の表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、図柄変動ゲームの演出時間の計測を開始するとともに、最終停止図柄を指定する特別図柄指定コマンドを出力する。そして、主制御用CPU30aは、特別図柄開始処理を終了する。その後、特別図柄開始処理とは別の処理において、主制御用CPU30aは、指定した変動パターンに定められている演出時間の経過時、決定した最終停止図柄を確定停止表示させるように第2特図表示装置14の表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、指定した変動パターンに定められている演出時間の経過時、飾り図柄の変動表示を停止させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS34の判定結果が否定の場合、つまり、大当りでない場合、主制御用CPU30aは、主制御用RAM30cからリーチ判定用乱数の値を取得し、リーチ演出を実行するか否かを判定するリーチ判定(リーチ抽選)を行う(ステップS38)。このとき、主制御用CPU30aは、ステップS32において1減算する前の第2保留記憶数と第1保留記憶数の合計値に基づくリーチ判定値と、取得したリーチ判定用乱数の値が一致するか否かのリーチ判定を行う。そして、ステップS38の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、最終停止図柄としてはずれ図柄を決定し(ステップS39)、複数種類のはずれリーチ演出用の変動パターンの中から、取得した変動パターン振分用乱数の値に基づいて1つの変動パターンを決定する(ステップS40)。変動パターン及び最終停止図柄を決定した主制御用CPU30aは、ステップS37の処理へ移行し、前述同様、演出制御用CPU31aに対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第2図柄変動ゲームに関する各種処理を実行し、特別図柄開始処理を終了する。その後、特別図柄開始処理とは別の処理において、主制御用CPU30aは、指定した変動パターンに定められている演出時間の経過時、決定した最終停止図柄を確定停止表示させるように第2特図表示装置14の表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、指定した変動パターンに定められている演出時間の経過時、飾り図柄の変動表示を停止させるための全図柄停止コマンドを出力する。
一方、ステップS38の判定結果が否定の場合、つまり、リーチ演出をはずれの図柄変動ゲームで実行しない場合、主制御用CPU30aは、最終停止図柄としてはずれ図柄を決定する(ステップS41)。その後、主制御用CPU30aは、複数種類のはずれ通常演出用の変動パターンの中から、取得した変動パターン振分用乱数の値に基づいて1つの変動パターンを決定する(ステップS42)。変動パターン及び最終停止図柄を決定した主制御用CPU30aは、ステップS37の処理へ移行し、前述同様、演出制御用CPU31aに対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する等、第2図柄変動ゲームに関する各種処理を実行し、特別図柄開始処理を終了する。その後、特別図柄開始処理とは別の処理において、主制御用CPU30aは、指定した変動パターンに定められている演出時間の経過時、決定した最終停止図柄を確定停止表示させるように第2特図表示装置14の表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、指定した変動パターンに定められている演出時間の経過時、飾り図柄の変動表示を停止させるための全図柄停止コマンドを出力する。このように、本実施形態において図柄変動ゲームが大当りとなった場合に、当該図柄変動ゲームの終了後に付与する大当り遊技の種類(特別図柄)を決定する主制御用CPU30aが、大当り遊技決定手段として機能する。また、本実施形態において、第1図柄変動ゲーム及び第2図柄変動ゲームの実行開始及び終了を指示する主制御用CPU30aがゲーム実行手段として機能する。
次に、大当り抽選(又は小当り抽選)に当選した図柄変動ゲーム終了後に主制御用CPU30aが実行する当り遊技処理を説明する。
当り遊技処理において主制御用CPU30aは、最初にオープニング演出の実行を指示するオープニングコマンドを演出制御用CPU31aに出力する。次に、主制御用CPU30aは、大当り抽選に当選した場合には、オープニング演出の終了後、各ラウンド遊技(小当り遊技の場合には、第1大入賞口24の1回目〜16回目の開閉時間における演出)を制御する。すなわち、主制御用CPU30aは、各ラウンド遊技の開始時にラウンド遊技の開始を指示するラウンドコマンドを演出制御用CPU31aに出力するとともに、第1大入賞口24又は第2大入賞口26の開放及び閉鎖を制御する。そして、主制御用CPU30aは、最終回のラウンド遊技(小当り遊技の場合には、16回目の第1大入賞口24の開放)が終了すると、エンディング演出の実行を指示するエンディングコマンドを演出制御用CPU31aに出力する。その後、主制御用CPU30aは、エンディング演出の終了によって大当り遊技又は小当り遊技を終了させる。
また、主制御用CPU30aは、はずれの図柄変動ゲーム終了後、若しくは、当り遊技終了後、主制御用RAM30cに記憶されている各種主制御用設定フラグや主制御用回数リミッタの値を設定する。主制御用回数リミッタには、変短状態の付与が終了するまでに実行される図柄変動ゲームの回数が設定される。また、主制御用設定フラグには、確変状態の付与態様を特定するための主制御用確変フラグと、変短状態の付与態様を特定するための主制御用作動フラグと、主制御用回数リミッタの値を減算するか否かを特定するための主制御用減算フラグと、がある。そして、主制御用CPU30aは、図柄A、図柄D、図柄a、図柄b又は図柄cを決定した場合、当該図柄に基づく大当り遊技終了後に、主制御用確変フラグに確変状態が付与されていることを示す値(本実施形態では、「1」)を設定する。一方で、主制御用CPU30aは、図柄E又は図柄fを決定した場合、当該図柄に基づく大当り遊技終了後に、主制御用確変フラグに確変状態が付与されていないことを示す値(本実施形態では、「0」)を設定する。また、主制御用CPU30aは、はずれ図柄又は小当り図柄(図柄G)を決定した場合、主制御用確変フラグに新たな値を設定しない。
また、主制御用CPU30aは、図柄A、図柄a、図柄b又は図柄cを決定した場合、大当り遊技開始前に主制御用作動フラグに設定されていた値に関係なく、大当り遊技終了後に主制御用作動フラグに変短状態が付与されていることを示す値(本実施形態では、「1」)を設定する。それとともに、主制御用CPU30aは、主制御用減算フラグに主制御用回数リミッタの値を減算しないことを示す値(本実施形態では、「1」)を設定する。
また、主制御用CPU30aは、図柄E又は図柄fを決定した場合、大当り遊技開始前に主制御用作動フラグに設定されていた値に関係なく、大当り遊技終了後に主制御用作動フラグに「1」を設定する。それとともに、主制御用CPU30aは、主制御用減算フラグに主制御用回数リミッタの値を減算することを示す値(本実施形態では、「0」)を設定し、主制御用回数リミッタに「100」を設定する。
また、主制御用CPU30aは、図柄Dを決定した場合、大当り遊技開始前に主制御用作動フラグ及び主制御用確変フラグの何れかに設定されていた値が「1」であるときには、大当り遊技終了後に主制御用作動フラグに「1」を設定する。それとともに、主制御用CPU30aは、主制御用減算フラグに「1」を設定する。一方で、主制御用CPU30aは、図柄Dを決定した場合、大当り遊技開始前に主制御用作動フラグ及び主制御用確変フラグの何れにも「0」が設定されていたときには、大当り遊技終了後に主制御用作動フラグに変短状態が付与されていないことを示す値(本実施形態では、「0」)を設定する。
また、主制御用CPU30aは、はずれ図柄又は小当り図柄(図柄G)を決定した場合、主制御用減算フラグに「0」が設定されているときには、はずれの図柄変動ゲーム終了時又は小当り遊技終了時、主制御用回数リミッタに設定された値から1減算する。そして、減算後の主制御用回数リミッタの値が「0」となった場合、主制御用CPU30aは、主制御用減算フラグに「1」を設定するとともに、主制御用作動フラグに変短状態が付与されていないことを示す値(本実施形態では、「0」)を設定する。また、主制御用CPU30aは、はずれ図柄又は小当り図柄を決定した場合、主制御用減算フラグに「1」が設定されているときには、主制御用回数リミッタ及び主制御用作動フラグに新たな値を設定しない。また、主制御用CPU30aは、大当り遊技中及び小当り遊技中は、主制御用確変フラグ及び主制御用作動フラグに、それぞれ「0」を設定する。
このように、主制御用CPU30aは、主制御用確変フラグ及び主制御用作動フラグを参照することにより、現時点での確変状態の付与態様及び変短状態の付与態様を特定することができる。また、主制御用CPU30aは、主制御用減算フラグと主制御用回数リミッタに設定された値を参照することにより、残り何回の図柄変動ゲームが実行されると変短状態の付与が終了するかについて特定することができる。
次に、普図ゲーム処理について説明する。
まず、普図ゲーム処理において主制御用CPU30aは、ゲート27へ遊技球が入球し、該遊技球を検知した普通図柄変動スイッチSW3が出力する検知信号を入力したか否かの実行判定を行う。実行判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、普図ゲーム処理を終了する。一方で、実行判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、普図ゲーム中又は普図当り遊技中であるか否かを判定する。普図ゲーム中又は普図当り遊技中であると判定した場合、主制御用CPU30aは、普図ゲーム処理を終了する。一方、普図ゲーム中でなく、且つ普図当り遊技中でないと判定した場合、主制御用CPU30aは、普図当り判定用乱数の値を主制御用RAM30cから取得する。そして、主制御用CPU30aは、取得した普図当り判定用乱数の値が普図当り判定値と一致するか否かの普図当り判定を行う。このとき、変短状態が付与されているとき、主制御用CPU30aは、変短時の普図当り判定値と、取得した普図当り判定用乱数の値が一致するか否かの普図当り判定を行う。一方、変短状態が付与されていないとき、主制御用CPU30aは、非変短時の普図当り判定値と、取得した普図当り判定用乱数の値が一致するか否かの普図当り判定を行う。なお、変短時の普図当り判定値の個数は、非変短時の普図当り判定値の個数よりも多く設定されている。また、本実施形態では、大当り遊技及び小当り遊技中、当り遊技開始前及び終了後の変短状態の付与態様に係らず非変短状態が付与される(変短状態が付与されない)ようになっている。そのため、大当り遊技(及び小当り遊技)中、主制御用CPU30aは、非変短状態時の普図当り判定値と、取得した普図当り判定用乱数の値が一致するか否かの普図当り判定を行う。
普図当り判定の判定結果が肯定の場合、主制御用CPU30aは、普通図柄表示装置17に確定停止表示させる普通当り図柄を決定し、普図ゲーム処理を終了する。一方、普図当り判定の判定結果が否定の場合、主制御用CPU30aは、普通図柄表示装置17に確定停止表示させる普通はずれ図柄を決定し、普図ゲーム処理を終了する。
普通図柄表示装置17に確定停止表示させる普通図柄を決定し、普図ゲーム処理を終了すると、主制御用CPU30aは、普図を変動表示させるように普通図柄表示装置17の表示内容を制御する。また、主制御用CPU30aは、普図ゲームの変動時間が経過すると、普図ゲーム処理にて決定した普図を普通図柄表示装置17に確定停止表示させる。なお、本実施形態における普図ゲームの変動時間は、普図ゲーム開始時において、変短状態が付与されているときには「1.1(秒)」、変短状態が付与されていないときには「5(秒)」が設定されている。また、本実施形態では、第1図柄変動ゲームと第2図柄変動ゲームは同時に実行可能でない一方、図柄変動ゲーム(第1図柄変動ゲーム又は第2図柄変動ゲーム)と普図ゲームは、同時に実行可能である。
次に、普図当り抽選に当選した場合に主制御用CPU30aが実行する普図当り遊技に係る制御について説明する。
主制御用CPU30aは、普図当りの普図ゲーム終了時(普通当り図柄を確定停止表示させた時)、変短状態が付与されている(主制御用作動フラグに「1」が設定されている)場合には、開閉羽根22を2回開放させ、各回の開放において開放してから「2.8(秒)」が経過するまで開放状態を維持するように開閉羽根22の開放を制御する。一方、主制御用CPU30aは、普図当りの普図ゲーム終了時、変短状態が付与されていない(主制御用作動フラグに「0」が設定されている)場合には、開閉羽根22を1回開放させ、開放してから「0.3(秒)」が経過するまで開放状態を維持するように開閉羽根22の開放を制御する。
ところで、本実施形態におけるパチンコ遊技機では、大当り遊技中に開放する大入賞口が第1大入賞口24と第2大入賞口26のうち何れであったとしても、遊技球を遊技盤10の右側に転動させた方が、発射した遊技球を大入賞口に入賞させやすい。しかしながら、大当り遊技中は、変短状態が付与されていないために開閉羽根22が開放されることが少なく、大当り遊技中に遊技球を発射し続けたとしても、第2始動入賞口21に遊技球が入賞しない場合もある。そのため、大当り遊技開始時に第2保留記憶数が「0」である場合には、大当り遊技終了後も第2保留記憶数が「0」の可能性がある。特に、変短状態が付与されていないときには第2始動入賞口21に遊技球が入賞し難いので、変短状態が付与されていないときに大当り遊技が付与されると、当該大当り遊技終了後には第1図柄変動ゲームが実行される可能性が高い。
次に、演出制御基板31の演出制御用CPU31aが制御プログラムに基づき実行する各種の処理について説明する。
演出制御基板31の演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンド及び特別図柄指定コマンドを入力すると、当該コマンドの指示内容に応じて演出表示装置11に確定停止表示させる飾り図柄を決定する。以下、演出表示装置11に確定停止表示させる飾り図柄の決定について、図10に基づき説明する。
演出制御用CPU31aは、図10に示すように、図柄A又は図柄aが指定された場合、奇数の図柄から構成される大当りの図柄組み合わせ[111][333][555][777]と、偶数の図柄から構成される大当りの図柄組み合わせ[222][444][666][888]の中から確定停止表示させる飾り図柄を決定する。なお、演出制御用CPU31aは、図柄A又は図柄aが指定された場合、50%の確率で奇数の図柄から構成される大当りの図柄組み合わせを確定停止表示させる飾り図柄として決定し、50%の確率で偶数の図柄から構成される大当りの図柄組み合わせを確定停止表示させる飾り図柄として決定する。また、演出制御用CPU31aは、図柄E,図柄b、図柄c又は図柄fが指定された場合、偶数の図柄から構成される大当りの図柄組み合わせ[222][444][666][888]の中から確定停止表示させる飾り図柄を決定する。なお、演出制御用CPU31aは、確定停止表示させる飾り図柄として大当りの図柄組み合わせを決定した場合、当該大当りの図柄組み合わせを構成する図柄を特定可能な飾り図柄情報を、大当り遊技が終了するまでの間、演出制御用RAM31cに記憶する。
また、演出制御用CPU31aは、図柄D又は小当り図柄(図柄G)が指定された場合、確変示唆の図柄組み合わせ[121][232][343][454][565][676][787][818]の中から確定停止表示させる飾り図柄を決定する。また、演出制御用CPU31aは、はずれ図柄が指定されるとともに、はずれリーチ演出用の変動パターンが指定された場合、リーチの図柄組み合わせを含むはずれの図柄組み合わせ(例えば、[323][656]など)の中からはずれの図柄組み合わせを決定する。また、演出制御用CPU31aは、はずれ図柄が指定されるとともに、はずれ通常演出用の変動パターンが指定された場合、リーチの図柄組み合わせを含まないはずれの図柄組み合わせ(例えば、[234][566]など)の中からはずれの図柄組み合わせを決定する。
また、演出制御用CPU31aは、変動パターン指定コマンドを入力すると、各列の飾り図柄を変動表示させて図柄変動ゲームを開始するように、演出表示装置11の表示内容を制御する。そして、演出制御用CPU31aは、全図柄停止コマンドを入力すると、決定した飾り図柄の図柄組み合わせを演出表示装置11に確定停止表示させる。また、演出制御用CPU31aは、ゲーム指定コマンドを入力すると、当該コマンドが指定する特別図柄変動処理フラグに設定された値から、実行中の図柄変動ゲームが第1図柄変動ゲームと第2図柄変動ゲームのうち何れの図柄変動ゲームであるかについて特定することができる。
また、演出制御用CPU31aは、特別図柄指定コマンドを入力すると、演出制御用RAM31cに記憶される各種演出制御用設定フラグや演出制御用回数リミッタの値を設定する。演出制御用回数リミッタには、変短状態の付与が終了するまでに実行される図柄変動ゲームの回数が設定される。また、演出制御用設定フラグには、確変状態の付与態様を特定するための演出制御用確変フラグと、変短状態の付与態様を特定するための演出制御用作動フラグと、演出制御用回数リミッタの値を減算するか否かを特定するための演出制御用減算フラグと、がある。そして、演出制御用CPU31aは、図柄A、図柄D、図柄a、図柄b又は図柄cが指定された場合、当該図柄に基づく大当り遊技終了後に、演出制御用確変フラグに確変状態が付与されていることを示す値(本実施形態では、「1」)を設定する。一方で、演出制御用CPU31aは、図柄E又は図柄fが指定された場合、当該図柄に基づく大当り遊技終了後に、演出制御用確変フラグに確変状態が付与されていないことを示す値(本実施形態では、「0」)を設定する。また、演出制御用CPU31aは、はずれ図柄又は小当り図柄(図柄G)が指定された場合、演出制御用確変フラグに新たな値を設定しない。
また、演出制御用CPU31aは、図柄A、図柄a、図柄b又は図柄cが指定された場合、大当り遊技開始前に演出制御用作動フラグに設定されていた値に関係なく、大当り遊技終了後に演出制御用作動フラグに変短状態が付与されていることを示す値(本実施形態では、「1」)を設定する。それとともに、演出制御用CPU31aは、演出制御用減算フラグに演出制御用回数リミッタの値を減算しないことを示す値(本実施形態では、「1」)を設定する。
また、演出制御用CPU31aは、図柄E又は図柄fが指定された場合、大当り遊技開始前に演出制御用作動フラグに設定されていた値に関係なく、大当り遊技終了後に演出制御用作動フラグに「1」を設定する。それとともに、演出制御用CPU31aは、演出制御用減算フラグに演出制御用回数リミッタの値を減算することを示す値(本実施形態では、「0」)を設定し、演出制御用回数リミッタに「100」を設定する。
また、演出制御用CPU31aは、図柄Dが指定された場合、大当り遊技開始前に演出制御用作動フラグ及び演出制御用確変フラグの何れか一方に「1」が設定されていたときには、大当り遊技終了後に演出制御用作動フラグに「1」を設定する。それとともに、演出制御用CPU31aは、演出制御用減算フラグに「1」を設定する。一方で、演出制御用CPU31aは、図柄Dが指定された場合、大当り遊技開始前に演出制御用作動フラグ及び演出制御用確変フラグの何れにも「0」が設定されていたときには、大当り遊技終了後に演出制御用作動フラグに変短状態が付与されていないことを示す値(本実施形態では、「0」)を設定する。
また、演出制御用CPU31aは、はずれ図柄又は小当り図柄(図柄G)が指定された場合、演出制御用減算フラグに「0」が設定されているときには、はずれの図柄変動ゲーム終了時又は小当り遊技終了時、演出制御用回数リミッタに設定された値から1減算する。そして、減算後の演出制御用回数リミッタの値が「0」となった場合、演出制御用CPU31aは、演出制御用減算フラグに「1」を設定するとともに、演出制御用作動フラグに変短状態が付与されていないことを示す値(本実施形態では、「0」)を設定する。また、演出制御用CPU31aは、はずれ図柄又は小当り図柄が指定された場合、演出制御用減算フラグに「1」が設定されているときには、演出制御用回数リミッタ及び演出制御用作動フラグに新たな値を設定しない。
このように、演出制御用CPU31aは、演出制御用確変フラグ及び演出制御用作動フラグを参照することにより、現時点での確変状態の付与態様及び変短態様の付与態様を特定することができる。また、演出制御用CPU31aは、演出制御用減算フラグと演出制御用回数リミッタに設定された値を参照することにより、残り何回の図柄変動ゲームが実行されると変短状態の付与が終了するかについて特定することができる。
また、本実施形態では、大当り遊技又は小当り遊技におけるオープニング演出、ラウンド演出(小当り遊技では、第1大入賞口24の1回目の開放から16回目の閉鎖までの演出)、エンディング演出中に、表示上の演出が実行される。また、本実施形態では、16R確変大当り、16R非確変大当り、ステップアップ大当り、実質8R確変大当り又は実質8R非確変大当りが付与された場合、当該大当り遊技におけるラウンド演出中、演出表示装置11にて昇格演出を実行するようになっている。昇格演出では演出結果が導出されるようになっており、当該昇格演出で導出された演出結果に応じて、付与されている大当り遊技の終了後に確変状態が付与されるか否かについて報知する。本実施形態における昇格演出の演出結果には、付与されている大当り遊技終了後に確変状態が付与されることを認識可能な演出結果(以下、「第1演出結果」と示す場合がある)と、付与されている大当り遊技終了後に確変状態が付与されるか否かについて認識できない演出結果(以下、「第2演出結果」と示す場合がある)の2種類の演出結果がある。また、本実施形態における昇格演出の演出内容には、第1図柄変動ゲームが大当りとなって付与された大当り遊技中に実行される第1昇格演出と、第2図柄変動ゲームが大当りとなって付与された大当り遊技中に実行される第2昇格演出と、の2種類がある。つまり、本実施形態では、図柄Aに基づく大当り遊技(16R確変大当り)又は図柄Eに基づく大当り遊技(16R非確変大当り)が付与された場合、第1昇格演出が演出表示装置11にて実行されるようになっている。一方で、図柄aに基づく大当り遊技(16R確変大当り)、図柄bに基づく大当り遊技(ステップアップ大当り)、図柄cに基づく大当り遊技(実質8R確変大当り)又は図柄fに基づく大当り遊技(実質8R非確変大当り)が付与された場合、第2昇格演出が演出表示装置11にて実行されるようになっている。
第1昇格演出では、味方キャラクタMCと敵キャラクタTC1が登場し、対決する演出内容となっている。そして、第1昇格演出では、味方キャラクタMCが敵キャラクタTC1に攻撃して対決に勝利する演出結果が第1演出結果となり、味方キャラクタMCが敵キャラクタTC1の攻撃を受けて対決に敗北する演出結果が第2演出結果となる。また、第2昇格演出では、味方キャラクタMCと敵キャラクタTC2が登場し、対決する演出内容となっている。そして、第2昇格演出では、味方キャラクタMCが敵キャラクタTC2に攻撃して対決に勝利する演出結果が第1演出結果となり、味方キャラクタMCが敵キャラクタTC2の攻撃を受けて対決に敗北する演出結果が第2演出結果となる。なお、第2昇格演出における第1演出結果には、味方キャラクタMCが敵キャラクタTC2に攻撃して対決に勝利する内容(完全勝利型の第1演出結果)と、味方キャラクタMCが敵キャラクタTC2の攻撃を受けた後に味方キャラクタMCが敵キャラクタTC2を攻撃して対決に勝利する内容(逆転勝利型の第1演出結果)の2種類がある。
以下、昇格演出の演出結果の決定態様について説明する。
演出制御用CPU31aは、図柄A又は図柄Eが指定された場合、大当り遊技開始時(オープニングコマンド入力時)に、当該大当り遊技中に実行する第1昇格演出の演出結果を第1演出結果と第2演出結果の何れの演出結果とするかについて決定する。具体的には、図11に示すように、演出制御用CPU31aは、演出制御用作動フラグに「0」が設定されている場合であって、図柄Aが指定され、且つ飾り図柄情報から大当りの図柄組み合わせを構成する図柄が奇数の図柄であることを特定したとき、第1昇格演出の演出結果として第1演出結果(「勝利」)を決定する。一方で、演出制御用CPU31aは、演出制御用作動フラグに「0」が設定されている場合であって、図柄Aが指定され、飾り図柄情報から大当りの図柄組み合わせを構成する図柄が偶数の図柄であることを特定したとき、第1昇格演出の演出結果として、56%の確率で第1演出結果を決定し、44%の確率で第2演出結果(「敗北」)を決定する。また、演出制御用CPU31aは、演出制御用作動フラグに「0」が設定されている場合であって、図柄Eが指定されているとき、第1昇格演出の演出結果として第2演出結果を決定する。なお、図柄Eが指定されている場合、飾り図柄情報から特定可能な大当りの図柄組み合わせを構成する図柄は偶数の図柄である。
演出制御用CPU31aは、演出制御用作動フラグに「1」が設定されている場合(大当り抽選当選時に変短状態が付与されている場合)であって、図柄Aが指定されているとき、飾り図柄情報から特定可能な大当りの図柄組み合わせを構成する図柄の種類に関係なく、第1昇格演出の演出結果として第1演出結果を決定する。また、演出制御用CPU31aは、演出制御用作動フラグに「1」が設定されている場合であって、図柄Eが指定されているとき、第1昇格演出の演出結果として第2演出結果を決定する。また、演出制御用CPU31aは、第1昇格演出の演出結果を決定すると昇格演出の演出結果を特定可能な昇格情報を、再び昇格情報が記憶されるまでの間、演出制御用RAM31cに記憶する。
このように、本実施形態では、大当り遊技終了後に確変状態が付与される16R確変大当りが付与される際には第1昇格演出の演出結果として第1演出結果が決定され得る一方で、大当り遊技終了後に確変状態が付与されない16R非確変大当りが付与される際には第1昇格演出の演出結果として第1演出結果が決定されないようになっている。そのため、第1昇格演出の演出結果が第1演出結果である場合には、付与されている大当り遊技の終了後に確変状態が付与されることを認識することができるようになっている。なお、本実施形態では、第1演出結果を導出する第1昇格演出及び第2昇格演出の実行が、「報知演出の実行」となる。
また、演出制御用CPU31aは、図柄a、図柄b、図柄c又は図柄fが指定された場合、大当り遊技開始時に、当該大当り遊技中に実行する第2昇格演出の演出結果を第1演出結果(完全勝利型及び逆転勝利型の第1演出結果)と第2演出結果の何れの演出結果とするかについて決定する。具体的には、演出制御用CPU31aは、図12に示すように、図柄aが指定された場合、演出制御用作動フラグに設定された値や飾り図柄情報から特定可能な大当りの図柄組み合わせを構成する図柄の種類に関係なく、第2昇格演出の演出結果として、完全勝利型の第1演出結果を決定する。また、演出制御用CPU31aは、図柄bが指定された場合、演出制御用作動フラグに設定された値や飾り図柄情報から特定可能な大当りの図柄組み合わせを構成する図柄の種類に関係なく、第2昇格演出の演出結果として、逆転勝利型の第1演出結果を決定する。また、演出制御用CPU31aは、図柄c又は図柄fが指定された場合、演出制御用作動フラグに設定された値や飾り図柄情報から特定可能な大当りの図柄組み合わせを構成する図柄の種類に関係なく、第2昇格演出の演出結果として第2演出結果を決定する。また、演出制御用CPU31aは、第2昇格演出の演出結果を決定すると昇格演出の演出結果を特定可能な昇格情報を、再び昇格情報が記憶されるまでの間、演出制御用RAM31cに記憶する。
このように、1ラウンド目から16ラウンド目までの全てのラウンド遊技において第2大入賞口26が開放される最大時間として、入球上限個数分の遊技球を第2大入賞口26に入賞させることの可能な時間が設定された16R確変大当り又はステップアップ大当りが付与される際には、第2昇格演出の演出結果として第1演出結果が決定される。その一方で、9ラウンド目〜16ラウンド目までのラウンド遊技において第2大入賞口26が開放される最大時間として、入球上限個数分の遊技球を第2大入賞口26に入賞させることの困難な時間が設定された実質8R確変大当り又は実質8R非確変大当りが付与される際には、第2昇格演出の演出結果として第2演出結果が決定される。そのため、第2昇格演出の演出結果が第1演出結果である場合には、付与されている大当り遊技の全てのラウンド遊技において、入球上限個数分の遊技球を第2大入賞口26に入賞させることが可能な大当りが付与されていることを認識することができるようになっている。また、第2昇格演出の演出結果として第1演出結果が決定される大当り遊技(図柄a及び図柄b)は、当該大当り遊技の終了後に確変状態が付与される。
これにより、第2昇格演出の演出結果が第1演出結果である場合、付与されている大当り遊技の終了後に確変状態が付与されることを認識することができる。その一方で、第2昇格演出の演出結果として第2演出結果が決定される大当り遊技(図柄c及び図柄f)の中には、大当り遊技終了後に確変状態が付与される大当り遊技(図柄c)と、大当り遊技終了後に確変状態が付与されない大当り遊技(図柄f)がある。つまり、第2昇格演出の演出結果が第2演出結果である場合、付与されている大当り遊技の終了後に確変状態が付与されるか否かについて認識することができない。本実施形態において演出制御用CPU31aは、第2昇格演出の演出結果を、特別図柄の種類毎に対応する1種類の演出結果を決定するようになっている。変短状態の付与態様に応じて付与される大当り遊技の種類が変わらないことから、第2図柄変動ゲームが実行されたときに変短状態が付与されているか否かに応じて、第2昇格演出の演出結果の選択態様は変更されない。以上のように、本実施形態において、昇格演出の演出結果として第1演出結果を導出するか否かについて決定する演出制御用CPU31aが、演出実行決定手段として機能する。
以下、演出制御用CPU31aが行う、昇格演出を含む大当り遊技中の演出の実行に係る制御について説明する。
演出制御用CPU31aは、オープニングコマンドを入力すると、予め決められた演出内容のオープニング演出を実行するように、演出表示装置11の表示内容を制御する。また、演出制御用CPU31aは、最初のラウンドコマンドを入力すると、最終回のラウンド遊技が終了(小当り遊技では、第1大入賞口24の16回目の閉鎖)するまでの間、昇格演出を含む予め定めた演出内容のラウンド演出を実行するように、演出表示装置11の表示内容を制御する。演出制御用CPU31aは、図柄A又は図柄Eが指定された場合、各ラウンド遊技中に第1昇格演出を実行する。また、演出制御用CPU31aは、図柄a、図柄b、図柄c又は図柄fが指定された場合、各ラウンド遊技中に第2昇格演出を実行する。以下、昇格演出(第1昇格演出及び第2昇格演出)の実行に係る具体的な制御について説明する。
演出制御用CPU31aは、第1昇格演出を実行する場合、図柄A又は図柄Eに基づく大当り遊技における1ラウンド目〜10ラウンド目のラウンド遊技中、予め決められた第1昇格演出専用の演出を実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。具体的には、演出制御用CPU31aは、1ラウンド目〜10ラウンド目のラウンド遊技中、味方キャラクタMCが敵キャラクタTC1との対決に勝利すると、大当り遊技終了後に確変状態が確実に付与されることを説明する内容の演出を実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。
そして、演出制御用CPU31aは、図柄A又は図柄Eに基づく大当り遊技における11ラウンド目〜16ラウンド目までのラウンド遊技中、昇格情報から特定可能な演出結果に応じた内容の演出を実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。具体的には、演出制御用CPU31aは、昇格情報から特定可能な演出結果が第1演出結果である場合には、味方キャラクタMCが敵キャラクタTC1を攻撃して対決に勝利する内容の演出を実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。その一方で、演出制御用CPU31aは、昇格情報から特定可能な演出結果が第2演出結果である場合には、味方キャラクタMCが敵キャラクタTC1の攻撃を受けて対決に敗北する内容の演出を実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。
また、演出制御用CPU31aは、第2昇格演出を実行する場合、図柄a、図柄b、図柄c又は図柄fに基づく大当り遊技における1ラウンド目〜6ラウンド目のラウンド遊技中、予め決められた第2昇格演出専用の演出を実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。具体的には、演出制御用CPU31aは、1ランド目〜6ラウンド目のラウンド遊技中、味方キャラクタMCが敵キャラクタTC2との対決に勝利すると、大当り遊技終了後に確変状態が確実に付与されることを説明する内容の演出を実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。
そして、演出制御用CPU31aは、図柄a、図柄b、図柄c又は図柄fに基づく大当り遊技における7ラウンド目〜8ラウンド目までのラウンド遊技中、昇格情報から特定可能な演出結果に応じた内容の演出を実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。具体的には、演出制御用CPU31aは、昇格情報から特定可能な演出結果が完全勝利型の第1演出結果である場合には、味方キャラクタMCが敵キャラクタTC2に対して攻撃する内容の演出を実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。その一方で、演出制御用CPU31aは、昇格情報から特定可能な演出結果が逆転勝利型の第1演出結果又は第2演出結果である場合には、味方キャラクタMCが敵キャラクタTC2の攻撃を受ける内容の演出を実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。
また、演出制御用CPU31aは、図柄aに基づく大当り遊技における9ラウンド目以降のラウンド遊技中、大当り遊技終了後に確変状態が付与されることを報知する内容の演出を実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。具体的には、演出制御用CPU31aは、味方キャラクタMCが敵キャラクタTC2との対決に勝利したことを報知する内容の演出を実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。また、演出制御用CPU31aは、図柄bに基づく大当り遊技における9ラウンド目のラウンド遊技の第2大入賞口26の1回目の開放から9回目の開放が行われるまでの間と、図柄c又は図柄fに基づく大当り遊技における9ラウンド目〜16ラウンド目のラウンド遊技において、同じ内容の演出を行うように演出表示装置11の表示内容を制御する。具体的には、演出制御用CPU31aは、味方キャラクタMCが攻撃を受けて敗北する内容の演出を実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。そして、演出制御用CPU31aは、図柄bに基づく大当り遊技の9ラウンド目のラウンド遊技における第2大入賞口26の9回目の開放が開始してから大当り遊技が終了するまでの間、大当り遊技終了後に確変状態が付与されることを報知する内容の演出を実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。具体的には、演出制御用CPU31aは、味方キャラクタMCが立ち上がって敵キャラクタTC2を攻撃して対決に勝利する内容の演出を実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。
また、演出制御用CPU31aは、エンディングコマンドを入力すると、予め決められた演出内容のエンディング演出を実行するように、演出表示装置11の表示内容を制御する。
また、演出制御用CPU31aは、演出表示装置11で実行する各演出モードの実行を制御する。以下、演出制御用CPU31aが実行する演出モードの実行に係る制御について説明する。
演出制御用CPU31aは、実行中の演出モードが通常演出モードであるとき(演出モードとして通常演出モードが設定されているとき)、図柄a又は図柄bが指定された場合、大当り遊技終了後、演出モードとして確変確定モードを設定し、確変確定モードを実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。なお、このとき昇格情報から特定可能な昇格演出の演出結果は、第1演出結果である。また、演出制御用CPU31aは、実行中の演出モードが通常演出モードであるとき、図柄Aが指定され、且つ昇格情報から昇格演出の演出結果が第1演出結果であったことを特定可能な場合には、16R確変大当り終了後、演出モードとして確変確定モードを設定し、確変確定モードを実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。その一方で、演出制御用CPU31aは、実行中の演出モードが通常演出モードであるとき、図柄Aが指定され、且つ昇格情報から昇格演出の演出結果が第2演出結果であったことを特定可能な場合には、16R確変大当り終了後、演出モードとして確変示唆モードを設定し、確変示唆モードを実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。
また、演出制御用CPU31aは、実行中の演出モードが通常演出モードであって確変状態が付与されているときに、図柄Dが指定された場合、大当り遊技終了後、演出モードとして確変確定モードを設定し、確変確定モードを実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。一方、演出制御用CPU31aは、実行中の演出モードが通常演出モードであって確変状態が付与されていないときには、大当り遊技終了後、演出モードとして通常演出モードを設定し、通常演出モードを引き続き実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。また、演出制御用CPU31aは、実行中の演出モードが通常演出モードであるとき、図柄E、図柄c又は図柄fが指定された場合、大当り遊技終了後、演出モードとして確変示唆モードを設定し、確変示唆モードを実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。なお、このとき昇格情報から特定可能な昇格演出の演出結果は、第2演出結果である。また、演出制御用CPU31aは、実行中の演出モードが通常演出モードであるとき、小当り図柄(図柄G)が指定された場合、小当り遊技終了後、演出モードとして通常演出モードを設定し、通常演出モードを引き続き実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。
また、演出制御用CPU31aは、実行中の演出モードが確変確定モードであるとき、図柄A、図柄a又は図柄bが指定された場合、大当り遊技終了後、演出モードとして確変確定モードを設定し、引き続き確変確定モードを実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。なお、このとき昇格情報から特定可能な昇格演出の演出結果は、確変確定モードが実行されているときには変短状態が付与されているため、第1演出結果である。また、演出制御用CPU31aは、実行中の演出モードが確変確定モードであるとき、図柄D又は小当り図柄が指定された場合、当り遊技終了後、演出モードとして確変確定モードを設定し、確変確定モードを引き続き実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。また、演出制御用CPU31aは、実行中の演出モードが確変確定モードであるとき、図柄E、図柄c又は図柄fが指定された場合、大当り遊技終了後、演出モードとして確変示唆モードを設定し、確変示唆モードを実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。なお、このとき昇格情報から特定可能な昇格演出の演出結果は、第2演出結果である。
また、演出制御用CPU31aは、実行中の演出モードが確変示唆モードであるとき、図柄A、図柄a又は図柄bが指定された場合、大当り遊技終了後、演出モードとして確変確定モードを設定し、確変確定モードを実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。なお、このとき昇格情報から特定可能な昇格演出の演出結果は、確変示唆モードが実行されているときには変短状態が付与されているため、第1演出結果である。また、演出制御用CPU31aは、実行中の演出モードが確変示唆モードであるとき、図柄D又は小当り図柄が指定された場合、当り遊技終了後、演出モードとして確変示唆演出モードを設定し、確変示唆演出モードを引き続き実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。また、演出制御用CPU31aは、実行中の演出モードが確変示唆モードであるとき、図柄E、図柄c又は図柄fが指定された場合、大当り遊技終了後、演出モードとして確変示唆モードを設定し、確変示唆モードを引き続き実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。なお、このとき昇格情報から特定可能な昇格演出の演出結果は、第2演出結果である。また、演出制御用CPU31aは、実行中の演出モードが確変示唆モードであるとき、減算後の演出制御用回数リミッタの値が「0」となったことを契機に、演出モードとして通常演出モードを設定し、通常演出モードを実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。このように、本実施形態において各種演出モードの設定を行う演出制御用CPU31aが演出モード設定手段として機能する。
ここで、本実施形態のパチンコ遊技機において、大当り遊技終了後に確変状態が付与されるとともに昇格演出が行われる大当り遊技(以下、単に「確変大当り遊技」と示す)が付与されたとき、当該確変大当り遊技中の昇格演出にて第1演出結果が導出される確率について、図13に基づき説明する。
本実施形態のパチンコ遊技機では、変短状態が付与されていないときに実行された第1図柄変動ゲームが大当りとなって、当該大当りを契機に16R確変大当りが付与されても、第1昇格演出の演出結果として第2演出結果が導出される場合がある。その一方で、変短状態が付与されているときに実行された第1図柄変動ゲームが大当りとなって、当該大当りを契機に16R確変大当りが付与された場合には、第1昇格演出の演出結果として必ず第1演出結果が導出される。すなわち、変短状態が付与されているときに実行された第1図柄変動ゲームが大当りとなり、当該大当りを契機に付与された大当り遊技にて第1昇格演出が実行されたとき(16R確変大当り又は16R非確変大当りが付与されたとき)、大当り遊技終了後の確変状態の付与態様を、第1昇格演出の演出結果から確実に認識することができる。つまり、変短状態が付与されているときに実行された第1図柄変動ゲームが大当りとなり、当該大当りを契機に16R確変大当り又は16R非確変大当りが付与された場合、大当り遊技終了後の確変状態の付与態様が秘匿される確率は0%である。換言すると、変短状態が付与されているときに第1図柄変動ゲームが大当りとなって確変大当り遊技が付与され、当該大当り遊技中の昇格演出の演出結果として第1演出結果が導出され、大当り遊技終了後に確変状態が付与されることが報知される確率は、図13に示すように100%となる。
一方で、変短状態が付与されていないときに実行された第1図柄変動ゲームが大当りとなり、16R非確変大当りが付与される確率は25%である。変短状態が付与されていないときに第1図柄変動ゲームが大当りとなり、確変大当り遊技が付与された際に、第1昇格演出の演出結果として第1演出結果が導出されない(第2演出結果が導出される)確率は、22%(0.5×0.44×100%)である。因みに、計算式において「0.5」という値は、確定停止表示させる飾り図柄として偶数の図柄によって構成される大当りの図柄組み合わせが決定される確率(50%)である。
そして、変短状態が付与されていないときに第1図柄変動ゲームが大当りとなり、確変大当り遊技が付与された際に、第1昇格演出の演出結果として第2演出結果が導出される確率が22%ということは、第1演出結果が導出される確率は、78%となる。つまり、変短状態が付与されていないときに第1図柄変動ゲームが大当りとなって確変大当り遊技が付与され、当該大当り遊技中の昇格演出の演出結果として第1演出結果が導出され、大当り遊技終了後に確変状態が付与されることが報知される確率は、図13に示すように78%となる。
このように、第1図柄変動ゲームが大当りとなって確変大当り遊技が付与され、当該大当り遊技中の昇格演出の演出結果として第1演出結果が導出される確率は、前記第1図柄変動ゲームが、変短状態が付与されていないときに実行される場合よりも、変短状態が付与されているときに実行される場合の方が高くなっている。
また、本実施形態のパチンコ遊技機では、第2図柄変動ゲームが大当りとなったとき、実質8R確変大当り及び実質8R非確変大当りの付与が決定される確率は30%(5%+25%)である。すなわち、第2図柄変動ゲームが大当りとなったとき、当該大当りを契機に付与された大当り遊技終了後の確変状態の付与態様が秘匿される確率は30%となる。換言すると、第2図柄変動ゲームが大当りとなった際、当該大当りを契機に付与される大当り遊技の終了後に確変状態が付与されることが報知される確率(第1演出結果が導出される確率)は、70%となる。
また、第2図柄変動ゲームが大当りとなったときに、確変大当り遊技となる図柄a、図柄b又は図柄cに分類される大当り図柄が決定される確率は、75%である(図柄a、図柄b及び図柄cに分類される大当り図柄は75種類)。また、第2図柄変動ゲームが大当りとなったときに、図柄c(第2昇格演出の演出結果として第2演出結果を導出することが決定される大当り図柄)が決定される確率は、5%である(図柄cに分類される大当り図柄は5種類)。これにより、第2図柄変動ゲームが大当りとなり、確変大当り遊技が付与された際に、第2昇格演出にて第1演出結果が導出されず、大当り遊技の終了後に確変状態が付与されることが報知されない確率は、約7%((0.05/0.75)×100)である。換言すると、第2図柄変動ゲームが大当りとなり、確変大当り遊技が付与されたときに、第2昇格演出にて第1演出結果が導出され、大当り遊技の終了後に確変状態が付与されることが報知される確率は、図13に示すように約93%である。
このように、確変大当り遊技が付与されて、当該大当り遊技中の昇格演出にて第1演出結果が導出される確率は、前記確変大当り遊技が付与される契機となった図柄変動ゲームが、変短状態が付与されていないときに実行された第1図柄変動ゲームである場合よりも、第2図柄変動ゲームである場合の方が高くなっている。また、確変大当り遊技が付与されて、当該大当り遊技中の昇格演出にて第1演出結果が導出される確率は、前記確変大当り遊技が付与される契機となった図柄変動ゲームが、変短状態が付与されているときに実行された第1図柄変動ゲームである場合よりも、第2図柄変動ゲームである場合の方が低くなっている。
以上詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)第1図柄変動ゲームが大当りとなり、確変大当り遊技(図柄Aに基づく大当り遊技)が付与されるとき、前記第1図柄変動ゲーム実行時に変短状態が付与されている場合には、前記第1図柄変動ゲーム実行時に変短状態が付与されていない場合と比較して、報知演出が実行され易い(昇格演出にて第1演出結果が導出され易い)。このため、第2図柄変動ゲームの方が第1図柄変動ゲームよりも有利な大当り遊技が付与されやすく構成され、且つ、変短状態が付与されているときには変短状態が付与されていないときよりも第2図柄変動ゲームが実行されやすい遊技機において、変短状態が付与されているときに第1図柄変動ゲームにて確変大当り遊技が付与される場合、変短状態が付与されていないときに第1図柄変動ゲームにて確変大当り遊技が付与される場合と比較して、報知演出が実行されやすいといったメリットがある。そのため、変短状態が付与されているときに第1図柄変動ゲームが実行されたときであっても、当該第1図柄変動ゲームが大当りとなることを期待させることができるとともに、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(2)変短状態が付与されていないときに実行された第1図柄変動ゲームにて確変大当り遊技(図柄Aに基づく大当り遊技)が付与されたときは、第2図柄変動ゲームにて確変大当り遊技(図柄a、図柄b又は図柄cに基づく大当り遊技)が付与されたときよりも、報知演出が実行される(昇格演出にて第1演出結果が導出される)確率が低い。その一方で、変短状態が付与されているときに実行された第1図柄変動ゲームにて確変大当り遊技(図柄Aに基づく大当り遊技)が付与されたときには、第2図柄変動ゲームにて確変大当り遊技(図柄a、図柄b又は図柄cに基づく大当り遊技)が付与されたときよりも、報知演出が実行される確率が高い。すなわち、通常(変短状態が付与されていないとき)では、第2図柄変動ゲームにて確変大当り遊技が付与された場合の方が、昇格演出にて第1演出結果が導出されやすい。その一方で、変短状態が付与されているとき(第2図柄変動ゲームが実行されやすい状態)には、第2図柄変動ゲームよりも不利な第1図柄変動ゲームにて確変大当り遊技が付与された場合の方が、昇格演出にて第1演出結果が導出されやすい。すなわち、変短状態が付与されているときに実行された第1図柄変動ゲームにて確変大当り遊技が付与されたときには、昇格演出にて第1演出結果が導出される確率が、第1図柄変動ゲームよりも有利な第2図柄変動ゲームにて確変大当り遊技が付与された場合よりも高くなるといったメリットがある。このため、変短状態が付与されているときに第1図柄変動ゲームが実行されたときであっても、当該第1図柄変動ゲームが大当りとなることを期待させることができるとともに、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(3)変短状態が付与されていない場合、第2図柄変動ゲームにて確変大当り遊技(図柄a、図柄b又は図柄cに基づく大当り遊技)が付与されるときには、第1図柄変動ゲームにて確変大当り遊技(図柄Aに基づく大当り遊技)が付与されるときよりも報知演出が実行されやすい(昇格演出にて第1演出結果が導出されやすい)ようにした。すなわち、変短状態が付与されていないときには、第2図柄変動ゲームにて確変大当り遊技が付与されると、「変短状態が付与されていない場合に実行された第1図柄変動ゲームにて確変大当り遊技が付与されるときよりも報知演出が実行されやすい」といった特典が与えられる。また、変短状態が付与されているときには、第1図柄変動ゲームにて確変大当り遊技が付与されると、変短状態が付与されていないときに実行された第2図柄変動ゲームにて確変大当り遊技が付与されたときと似たように「変短状態が付与されていない場合に実行された第1図柄変動ゲームにて確変大当り遊技が付与されるときよりも報知演出が実行されやすい」といった特典が与えられる。つまり、変短状態が付与されているときに第1図柄変動ゲームにて確変大当り遊技が付与された場合には、第1図柄変動ゲームよりも有利な第2図柄変動ゲームにて確変大当り遊技が付与された場合と似たような特典が与えられるため、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(4)第2図柄変動ゲームにて確変大当り遊技(図柄a、図柄b又は図柄cに基づく大当り遊技)が付与されたときには、当該第2図柄変動ゲームが実行されたときに変短状態が付与されているか否かに関係なく、予め決められた同じ確率で報知演出の実行(昇格演出にて第1演出結果を導出すること)が決定されるようにした。因みに、予め決められた確率とは、報知演出の実行が決定される特別図柄(図柄a及び図柄b)が決定される確率である。このようにしたため、大当りとなる図柄変動ゲームの実行時に変短状態が付与されているか否かに応じて確変大当り遊技が付与されるときの報知演出の実行確率が異なることは、第2図柄変動ゲームにはない、第1図柄変動ゲーム特有の仕様となる。したがって、変短状態が付与されているときに第1図柄変動ゲームが大当りとなったとしても、第1図柄変動ゲームでしか体験することのできない仕様を体験できるといったメリットがあるため、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
(5)確変状態の付与契機となる大当り遊技中に報知演出が実行される(第1演出結果が導出される)ようにしたので、どの大当り遊技を契機に確変状態が付与されるかについて認識させやすくなる。また、報知演出が実行される(第1演出結果が導出される)ことで確変状態が付与されることを認識できるので、変短状態が付与されているときに第1図柄変動ゲームが大当りとなって付与された大当り遊技中であっても、遊技者の興趣を向上させることができる。
(第2実施形態)
次に、発明を具体化した第2実施形態を図14〜図16に基づき説明する。なお、第1実施形態と同様の構成は、第1実施形態と同じ符号を付してその詳細な説明及び図面は省略する。
第2実施形態において付与される大当り遊技の種類は、第1実施形態と同様である一方で、各大当り遊技終了後に変短状態が付与される期間が異なる。以下、第2実施形態において、各大当り遊技終了後に変短状態が付与される期間について、図14に基づき説明する。
図柄A又は図柄aに基づく大当り遊技(16R確変大当り)が付与された場合、当該大当り遊技終了後、100回の図柄変動ゲームの実行が終了するまでの間、変短状態が付与されるようになっている。また、図柄Eに基づく大当り遊技(16R非確変大当り)が付与された場合、当該大当り遊技終了後、100回の図柄変動ゲームの実行が終了するまでの間、変短状態が付与されるようになっている。すなわち、大当り遊技中の大入賞口24の開放態様が同じである図柄A又は図柄Eに基づく大当り遊技が付与された場合、大当り遊技終了後に付与される変短状態の付与態様からは、図柄Aと図柄Eのうち何れの特別図柄に基づく大当り遊技が付与されたかについて認識できないようになっている。すなわち、大当り遊技終了後の変短状態の付与態様からは、確変状態が付与されたか否かについて認識できないようになっている。また、図柄bに基づく大当り遊技(ステップアップ大当り)が付与された場合、当該大当り遊技終了後、100回の図柄変動ゲームの実行が終了するまでの間、変短状態が付与されるようになっている。
また、図柄cに基づく大当り遊技(実質8R確変大当り)が付与された場合、当該大当り遊技終了後、100回の図柄変動ゲームの実行が終了するまでの間、変短状態が付与されるようになっている。また、図柄fに基づく大当り遊技(実質8R非確変大当り)が付与された場合、当該大当り遊技終了後、100回の図柄変動ゲームの実行が終了するまでの間、変短状態が付与されるようになっている。すなわち、大当り遊技中の第2大入賞口26の開放態様が同じである図柄c又は図柄fに基づく大当り遊技が付与された場合、大当り遊技終了後に付与される変短状態の付与態様からは、図柄cと図柄fのうち何れの特別図柄に基づく大当り遊技が付与されたかについて認識できないようになっている。すなわち、大当り遊技終了後の変短状態の付与態様からは、確変状態が付与されたか否かについて認識できないようになっている。
また、図柄Dに基づく大当り遊技(16R短縮確変大当り)が付与された場合、当該大当り遊技を付与する契機となった第1図柄変動ゲームが実行されたときに変短状態が付与されていないときには、大当り遊技終了後、変短状態が付与されない。その一方で、図柄Dに基づく大当り遊技が付与された場合、当該大当り遊技を付与する契機となった第1図柄変動ゲームが実行されたときに変短状態が付与されているときには、大当り遊技終了後、100回の図柄変動ゲームの実行が終了するまでの間、変短状態が付与されるようになっている。
次に、はずれの図柄変動ゲーム終了後、若しくは、当り遊技終了後、主制御用CPU30aが行う、主制御用作動フラグ、主制御用減算フラグ及び主制御用回数リミッタの値の設定に係る制御について説明する。
主制御用CPU30aは、図柄A、図柄E、図柄a、図柄b、図柄c又は図柄fを決定した場合、大当り遊技開始前に主制御用作動フラグに設定されていた値に関係なく、大当り遊技終了後に主制御用作動フラグに「1」を設定する。それとともに、主制御用CPU30aは、主制御用減算フラグに「0」を設定し、主制御用回数リミッタに「100」を設定する。また、主制御用CPU30aは、図柄Dを決定した場合、大当り遊技開始前に主制御用作動フラグに設定されていた値が「1」であるときには、大当り遊技終了後に主制御用作動フラグに「1」を設定する。それとともに、主制御用CPU30aは、主制御用減算フラグに「0」を設定し、主制御用回数リミッタに「100」を設定する。また、主制御用CPU30aは、図柄Dを決定した場合、大当り遊技開始前に主制御用作動フラグに設定されていた値が「0」であるときには、大当り遊技終了後に主制御用作動フラグに「0」を設定する。
また、はずれの図柄変動ゲーム終了後、若しくは、当り遊技終了後、演出制御用CPU31aが行う、演出制御用作動フラグ、演出制御用減算フラグ及び演出制御用回数リミッタの値の設定に係る制御について説明する。
演出制御用CPU31aは、図柄A、図柄E、図柄a、図柄b、図柄c又は図柄fが指定された場合、大当り遊技開始前に演出制御用作動フラグに設定されていた値に関係なく、大当り遊技終了後に演出制御用作動フラグに「1」を設定する。それとともに、演出制御用CPU31aは、演出制御用減算フラグに「0」を設定し、演出制御用回数リミッタに「100」を設定する。また、演出制御用CPU31aは、図柄Dが指定された場合、大当り遊技開始前に演出制御用作動フラグに設定されていた値が「1」であるときには、大当り遊技終了後に演出制御用作動フラグに「1」を設定する。それとともに、演出制御用CPU31aは、演出制御用減算フラグに「0」を設定し、演出制御用回数リミッタに「100」を設定する。また、演出制御用CPU31aは、図柄Dが指定された場合、大当り遊技開始前に演出制御用作動フラグに設定されていた値が「0」であるときには、大当り遊技終了後に演出制御用作動フラグに「0」を設定する。
また、本実施形態では、図15に示すように、変短状態が付与されていること又は確変状態が付与されていることを報知する「特別演出モード」を演出表示装置11で実行可能に構成されている。また、本実施形態では、主に確変状態が付与されていないときに実行され、確変状態が付与されている可能性が低いことを遊技者に報知する「通常演出モード」を演出表示装置11で実行可能に構成されている。なお、本実施形態のパチンコ遊技機において通常演出モード滞在中、実際には、確変状態が付与されているか否かを遊技者に把握させていない秘匿状態であるので、確変状態が付与されている可能性が皆無であるというわけではない。
本実施形態において、通常演出モードは、変短状態が付与されていないときに実行される(滞在する)演出モードである。実行中(滞在中)の演出モードが通常演出モードである場合、図柄A、図柄E、図柄a、図柄b、図柄c又は図柄fに基づく大当り遊技が付与されると、大当り遊技終了後、特別演出モードへ移行する。また、実行中の演出モードが通常演出モードである場合、図柄Dに基づく大当り遊技又は図柄Gに基づく小当り遊技が付与されると、当り遊技終了後、通常演出モードが引き続き実行される。
また、特別演出モードは、変短状態が付与されているときに実行されるとともに、変短状態が付与されていないときにも実行され得る演出モードである。実行中の演出モードが特別演出モードである場合、図柄A、図柄E、図柄a、図柄b、図柄c又は図柄fに基づく大当り遊技が付与されると、大当り遊技終了後、特別演出モードが引き続き実行される。また、実行中の演出モードが特別演出モードである場合、図柄Dに基づく大当り遊技又は図柄Gに基づく小当り遊技が付与されると、当り遊技終了後、特別演出モードが引き続き実行される。また、実行中の演出モードが特別演出モードであって、且つ変短状態の付与が終了した場合、前回の図柄A、図柄E、図柄a、図柄b、図柄c又は図柄fに基づく大当り遊技中に実行された昇格演出にて導出された演出結果が第1演出結果であるときには、特別演出モードが引き続き実行される。その一方で、実行中の演出モードが特別演出モードであって、且つ変短状態の付与が終了した場合、前回の図柄A、図柄E、図柄a、図柄b、図柄c又は図柄fに基づく大当り遊技中に実行された昇格演出にて導出された演出結果が第2演出結果であるときには、通常演出モードへ移行する。
以下、演出制御用CPU31aが行う、各種演出モードの設定に係る制御について説明する。
演出制御用CPU31aは、実行中の演出モードが通常演出モードであるとき(演出モードとして通常演出モードが設定されているとき)、図柄A、図柄E、図柄a、図柄b、図柄c又は図柄fが指定された場合、大当り遊技終了後、演出モードとして特別演出モードを設定し、特別演出モードを実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。また、演出制御用CPU31aは、実行中の演出モードが通常演出モードであるとき、図柄D又は小当り図柄(図柄G)が指定された場合、当り遊技終了後、演出モードとして通常演出モードを設定し、通常演出モードを引き続き実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。
また、演出制御用CPU31aは、実行中の演出モードが特別演出モードであるとき、図柄A、図柄D、図柄E、図柄a、図柄b、図柄c、図柄f又は図柄Gが指定された場合、大当り遊技終了後、演出モードとして特別演出モードを設定し、特別演出モードを引き続き実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。また、演出制御用CPU31aは、実行中の演出モードが特別演出モードであるとき、減算後の演出制御用回数リミッタの値が「0」となったことを契機に、演出制御用RAM31cに記憶された昇格情報を参照する。そして、演出制御用CPU31aは、昇格情報から昇格演出にて第1演出結果が導出されたことを特定可能な場合、演出モードとして特別演出モードを設定し、特別演出モードを引き続き実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。一方で、演出制御用CPU31aは、昇格情報から昇格演出にて第2演出結果が導出されたことを特定可能な場合、演出モードとして通常演出モードを設定し、通常演出モードを実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。
ここで、本実施形態において昇格演出が実行された後の演出態様について、図16に基づき説明する。また、図16(a)〜(c)では、大当り遊技終了後、少なくとも100回を超える図柄変動ゲームが実行されても大当りとならなかった場合の演出態様を示す。なお、図16(a)は、昇格演出の演出結果として第1演出結果が導出された16R確変大当り終了後の演出態様を示す。また、図16(b)は、昇格演出の演出結果として第2演出結果が導出された16R非確変大当り終了後の演出態様を示す。また、図16(c)は、昇格演出の演出結果として第2演出結果が導出された16R確変大当り終了後の演出態様を示す。
図16(a)に示すように、16R確変大当りが付与され、当該大当り遊技中の昇格演出にて第1演出結果が導出された場合、大当り遊技終了後から100回の図柄変動ゲームの実行が終了すると、変短状態の付与が終了する。その一方で、100回の図柄変動ゲームの実行が終了しても、特別演出モードが引き続き実行される。
また、図16(b)に示すように、16R非確変大当りが付与され、当該大当り遊技中の昇格演出にて第2演出結果が導出された場合、大当り遊技終了後から100回の図柄変動ゲームの実行が終了すると、変短状態の付与が終了するとともに、特別演出モードから通常演出モードへ移行するようになっている。また、16R非確変大当りが付与された場合には、当該大当り遊技中の昇格演出では必ず第2演出結果が導出される。そのため、大当り遊技終了後から100回の図柄変動ゲームの実行が終了した後も、特別演出モードが引き続き実行された場合には、確変状態が付与されていることを認識することができるようになっている。
また、図16(c)に示すように、16R確変大当りが付与され、当該大当り遊技中の昇格演出にて第2演出結果が導出された場合、大当り遊技終了後から100回の図柄変動ゲームの実行が終了すると、変短状態の付与が終了するとともに、特別演出モードから通常演出モードへ移行するようになっている。つまり、昇格演出が実行されるとともに大当り遊技終了後に確変状態が付与される確変大当り遊技が付与されても、昇格演出にて第2演出結果が導出された場合には、確変大当り遊技以外の大当り遊技(確変状態が付与されない大当り遊技)が付与された後と同様の演出態様となる。すなわち、確変大当り遊技が付与されても、当該大当り遊技における昇格演出にて第1演出結果が導出されなかった場合には、以降、変短状態の付与態様及び演出モードの移行態様などから確変状態が付与されているか否かについて認識できないようになっている。
以上、詳述したように、本実施形態は、第1実施形態と同様の効果に加えて、以下の効果を有する。
(6)確変大当り遊技(図柄A、図柄a、図柄b又は図柄cに基づく大当り遊技)終了後に変短状態が付与される期間と、非確変大当り遊技(図柄E又は図柄fに基づく大当り遊技)終了後に変短状態が付与される期間と、を同じ期間(100回の図柄変動ゲームの実行が終了するまでの間)とした。これにより、大当り遊技終了後の変短状態の付与態様からは確変状態が付与されたか否かについて認識することができない。そのため、報知演出が実行された場合(昇格演出にて第1演出結果が導出された場合)には、変短状態の付与態様からは確変状態の付与態様を認識できなくても、報知演出の有無(第1演出結果が導出されたか否か)によって確変状態の付与態様を認識できるので、報知演出が実行されることのメリットが大きくなる。よって、変短状態が付与されているときに有利な大当り遊技が付与され難い第1図柄変動ゲームが実行された場合であっても、報知演出が実行されることへの期待感を持って遊技を行わせることができる。
(7)大当り遊技が終了してから所定回数(100回)の図柄変動ゲームが実行された後に設定される演出モードの種類を、報知演出の実行有無(昇格演出にて第1演出結果が導出されたか否か)に応じて異ならせた。すなわち、確変状態が付与されることを報知演出が実行されることによって報知された場合(昇格演出にて第1演出結果が導出された場合)には、大当り遊技終了後から所定回数の図柄変動ゲームが実行された後にも、演出モードの設定態様(引き続き特別演出モードが実行されること)によって確変状態が付与されていることを報知するようにした。これにより、演出モードからも報知演出が実行されたこと、つまり、確変状態が付与されていることを認識することができる。
なお、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
・上記第1実施形態及び第2実施形態において、普図当りの普図ゲーム開始時の遊技状態で、当該普図ゲーム終了後の普図当り遊技における開閉羽根22の開放態様を決定するようにしても良い。具体的には、主制御用CPU30aは、普図当りの普図ゲーム開始時に変短状態が付与されている場合、当該普図ゲーム終了後、普図ゲーム終了時における遊技状態に係らず、開閉羽根22を2回開放させるとともに、各回の開放において開放してから「2.8(秒)」が経過するまで開放状態を維持するように開閉羽根22を開放する制御を行う。一方、主制御用CPU30aは、普図当りの普図ゲーム開始時に変短状態が付与されていない場合、当該普図ゲーム終了後、普図ゲーム終了時における遊技状態に係らず、開閉羽根22を1回開放させ、開放してから「0.3(秒)」が経過するまで開放状態を維持するように開閉羽根22の開放を制御する。
・上記第1実施形態及び第2実施形態において、昇格演出の演出内容を1種類(例えば、第1昇格演出のみ)としても良い。例えば、昇格演出の演出内容を上記実施形態における第1昇格演出のみとした場合、大当りとなった図柄変動ゲームが第1図柄変動ゲームと第2図柄変動ゲームのうち何れの図柄変動ゲームであっても、第1昇格演出が実行されることになる。
・上記第1実施形態及び第2実施形態において、第2大入賞口26に遊技球が入賞した場合に払い出される賞球としての遊技球の個数を、第1大入賞口24に遊技球が入賞した場合に払い出される賞球としての遊技球の個数よりも多く設定しても良い。例えば、第2大入賞口26に遊技球が1個入賞した場合には「15個」の遊技球が賞球として払い出される一方で、第1大入賞口24に遊技球が1個入賞した場合には「11個」の遊技球が賞球として払い出されるように変更しても良い。
・上記第1実施形態及び第2実施形態において、演出モードを実行可能に構成しなくても良い。
・上記第1実施形態及び第2実施形態において、小当り抽選を行わなくても良い。この場合、小当り遊技が付与されることがなくなるため、小当り遊技を備える必要もない。
・上記第1実施形態及び第2実施形態において、確定停止表示される大当りの図柄組み合わせを構成する図柄の種類から、大当り遊技終了後に確変状態が付与されることを認識可能に構成しなくても良い。このようにした場合、上記実施形態では、確定停止表示された大当りの図柄組み合わせを構成する図柄が偶数の図柄であるときに決定する確率で、各昇格演出における演出結果を決定するようにすれば良い。
・上記第1実施形態及び第2実施形態において、図柄A又は図柄aが指定された場合、確定停止表示させる飾り図柄として、奇数の図柄によって構成される大当りの図柄組み合わせと、偶数の図柄によって構成される大当りの図柄組み合わせのうち何れを決定するかについての確率(上記実施形態では、50%と50%)を変更しても良い。但し、奇数の図柄によって構成される大当りの図柄組み合わせを100%の確率で決定した場合には、大当り遊技終了後の確変状態の付与態様を秘匿することができないので、100%の確率で奇数の図柄によって構成される図柄組み合わせを決定してはならない。
・上記第1実施形態及び第2実施形態において、大当り遊技及び小当り遊技中、変短状態を付与し続けても良い。また、どちらか一方(例えば、小当り遊技中のみ)、変短状態を付与し続けても良い。
・上記第1実施形態及び第2実施形態において、大当り遊技及び小当り遊技中、普図ゲームを実行しなくても良い。
・上記第1実施形態及び第2実施形態において、各大当り遊技が付与される割合を変更しても良い。但し、第1図柄変動ゲームで大当りとなった場合よりも、第2図柄変動ゲームで大当りとなった場合の方が、遊技者にとって有利でなければならない。
・上記第1実施形態及び第2実施形態において、確定停止表示された大当りの図柄組み合わせを構成する図柄が奇数の図柄である場合には、大当り遊技中に昇格演出を実行しなくても良い。但し、上記実施形態では、大当り遊技終了後の演出モード設定時において、昇格情報から特定可能な昇格演出の演出結果を参照する場合があるので、奇数の図柄で構成される大当りの図柄組み合わせが確定停止表示されたときには、昇格演出の演出結果が第1演出結果であることを特定可能な昇格情報を記憶することが望ましい。
・上記第1実施形態及び第2実施形態において、第2図柄変動ゲームで大当りとなった場合、つまり、図柄a、図柄b、図柄c又は図柄fに基づく大当り遊技が付与された場合、昇格演出を行わなくても良い。この場合、大当り遊技毎に、予め大当り遊技中の演出を定め、当該演出を大当り遊技中のラウンド遊技にて実行するようにしても良い。
・上記第1実施形態及び第2実施形態において、変短状態が付与されているときに実行された第1図柄変動ゲームにて確変大当り遊技が付与された場合に昇格演出で第1演出結果が導出される確率を、第2図柄変動ゲームにて確変大当り遊技が付与された場合に昇格演出で第1演出結果が導出される確率と同じ又は低くても良い。但し、変短状態が付与されているときに実行された第1図柄変動ゲームにて確変大当り遊技が付与された場合、変短状態が付与されていないときに実行された第1図柄変動ゲームにて確変大当り遊技が付与された場合よりも、昇格演出にて第1演出結果が導出される確率が高くなければならない。
・上記第1実施形態において、演出制御用CPU31aは、図柄A、図柄E、図柄a、図柄b、図柄c又は図柄fが指定されたとき、昇格情報から特定可能な昇格演出の演出結果に応じて、大当り遊技終了後の演出モードを設定するようにしても良い。具体的には、演出制御用CPU31aは、図柄A、図柄E、図柄a、図柄b、図柄c又は図柄fが指定されたとき、昇格情報から特定可能な昇格演出の演出結果が第1演出結果である場合には、大当り遊技終了後、演出モードとして確変確定モードを設定し、確変確定モードを実行するように演出表示装置11の表示内容を制御する。一方で、演出制御用CPU31aは、図柄A、図柄E、図柄a、図柄b、図柄c又は図柄fが指定されたとき、昇格情報から特定可能な昇格演出の演出結果が第2演出結果である場合には、大当り遊技終了後、演出モードとして確変示唆モードを設定し、確変示唆モードを実行するように演出表示装置11の表示内容を制御するようにしても良い。
・上記第2実施形態において、変短状態の付与が終了したときであって、昇格情報から前回の昇格演出にて導出された演出結果が第1演出結果であることを特定可能な場合、特別演出モードとは演出態様の異なる特殊演出モードへ移行するようにしても良い。なお、第2実施形態では、前記特殊演出モードを実行可能に構成していないので、新たな特殊演出モードを実行可能に構成する必要がある。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記演出実行決定手段は、前記第2図柄変動ゲームが大当りとなり、前記確変大当り遊技の付与が決定された場合には、前記大当りとなった第2図柄変動ゲーム実行時に変短状態が付与されているか否かに関係なく、予め決められた確率で前記報知演出の実行を決定することを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
(ロ)前記報知演出は、前記演出実行決定手段によって報知演出の実行が決定されている場合、前記確変大当り遊技の付与中に実行されることを特徴とする請求項1〜請求項4のうち何れか一項に記載の遊技機。