JP5538003B2 - 多軸加工装置 - Google Patents

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Description

本発明は、多軸加工装置に関し、一層詳細には、例えば、クランクシャフト等からなるワークの受入口と払出口とを有する搬送手段を備え、前記ワークの受入口と払出口との間にワークを位置決め固定するワーク位置決め固定手段を設けるとともに、このワーク位置決め固定手段の配置位置に対応して、複数の回転工具を備えた多軸加工ユニットを変位させてワークに切削加工等を施す多軸加工置に関する。
本出願人は、特開昭61−103713号(特許文献1)において、多軸工作機械に係る技術的思想を提案している。この従来技術に係る多軸工作機械では、基台上にワークを着脱自在とする回転テーブルを設け、この回転テーブルに対して一組のタレットヘッドユニットが対向して配置される構成を採用している。それぞれのタレットヘッドユニットは、X軸方向に移動自在な第1インデックステーブルと、Y軸方向に移動自在な第2インデックステーブルを備え、第2インデックステーブル上に約45°の傾斜面を有するベースフレームが設けられている。このベースフレームに回転自在にタレットヘッドが設けられ、前記傾斜面に沿って複数の種類の異なる回転工具を装着したギャングヘッドが回転自在に支持されている。従って、回転工具自体はX軸方向とY軸方向に移動可能であり、しかも、タレットヘッドを回転させることによって異なる工具を回転テーブル上に位置決めされたワークに対して臨ませることが可能である。
特開昭61−103713号公報
ところで、前記のような多軸工作機械では、回転テーブルの両側に互いに対峙するように複数のギャングヘッドが配置されており、これらの複数のギャングヘッドをインデックスさせて1つのワークを互いに反対方向から複数回にわたって切削加工を行う。このため、ワークに対するギャングヘッドのインデックス位置がずれることによって、ワークに対して精度高く加工をすることができないという難点がある。すなわち、ギャングヘッドに装着された回転工具でワークを加工しようとするとき、該ギャングヘッドのインデックス位置がずれてしまうと、全ての切削加工が所望の位置からずれて行なわれることになり、所定の品質を備えた製品を提供できなくなるばかりか、材料や加工時間を浪費するという不都合が露呈する。
また、作業者により、またはローダを用いて自動的にワークを搬送して該ワークを加工位置に正確に位置決めしようとすると、その取付作業や位置決め作業に相当長時間を必要とし、その結果、一台当たりの切削加工のためのサイクルタイムが増加する難点が露呈する。
一方、回転テーブルを用い、前記回転テーブルにワークを複数載置した上で、それぞれのワーク毎に個々のクランプ手段で位置決めし、1つのワークに対する加工が終了する毎に該回転テーブルを回転させ、次なる加工を行ない、その間に他のワークの投入又は払出しを行なう工程を営む場合もある。これによって加工のサイクルタイムが短縮する利点がある。しかしながら、回転テーブル上に複数配置されるクランプ手段のワークに対する位置決め精度にばらつきが生ずることが避けられず、それによってワークに対する加工精度が悪化せざるを得ない欠点もある。
本発明は、前記の不都合を克服するためになされたものであって、上流側にワークの投入口を設け、下流側にワークの払出口を供えたワーク搬送手段を有し、前記投入口と払出口との間に、ワークを位置決め固定するワーク位置決め固定手段を設けるとともに、このワーク位置決め固定手段に対応した位置に、複数種類の回転工具を装着した多軸加工ユニットを配置し、多軸加工ユニットは、前記ワーク搬送手段の長手方向に沿って移動可能であるとともに、前記長手方向に直交する方向にも移動可能とし、これによって全体として、多軸加工ユニットによる全ての切削加工等が精度良く行われることになり、しかも加工時間を短縮できるとともに製造コストも低廉になる多軸加工装置を提供することを目的とする。
請求項で特定される発明は、複数の回転工具が設けられた単一の多軸加工ユニットにより1つのワークの複数個所に加工を行なう多軸加工装置であって、
前記多軸加工装置は、前記多軸加工ユニットに対面して前記ワークを搬送する搬送機構を備え、
前記搬送機構は、長尺な筐体と、前記筐体上の前記ワークの搬送方向上流側に設けられたワーク投入手段前記筐体上の前記ワークの搬送方向下流側に設けられたワーク払出手段を有するとともに、前記ワーク投入手段とワーク払出手段との間の前記筐体上に、単一のワーク位置決め固定手段と前記ワーク投入手段とワーク位置決め固定手段とワーク払出手段との間で順次ワークを搬送する搬送手段とを備え、
前記筐体の底部は下方へ向けて傾斜角を有し、
前記多軸加工ユニットは前記ワーク位置決め固定手段に対応する位置に配置されたベースフレーム上で少なくとも前記ワークの搬送方向と平行に変位可能であるとともに、該ワークの搬送方向に直交して変位可能であることを特徴とする。
請求項記載の発明によれば、ワーク位置決め固定手段によって位置決めされた単一のワークに対して多軸加工ユニットが変位し、しかも、ワーク位置決め固定手段に対応する位置にベースフレームが配置され、このベースフレーム上で多軸加工ユニットが2軸方向に移動可能であるために、ワークの固定された位置に対して、多軸加工ユニットは確実に変位することができ、しかも、精緻にワークに対する加工を施すことができるため、品質に優れた製品を得ることができる。
請求項で特定される発明は、請求項記載の多軸加工装置において、前記ワーク投入手段と前記ワーク位置決め固定手段との間に第1のワーク保持手段を配設し、該ワーク位置決め固定手段と前記ワーク払出手段との間に第2のワーク保持手段を配設し、前記ワーク入手段と第1のワーク保持手段との第1の間隔と、前記第1のワーク保持手段と前記ワーク位置決め固定手段との第2の間隔と、該ワーク位置決め固定手段と前記第2のワーク保持手段の第3の間隔と、前記第2のワーク保持手段と前記ワーク払出手段との第4の間隔とがそれぞれ等距離に設定されていることを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、請求項記載の多軸加工装置において、ワーク投入手段と、第1のワーク保持手段と、ワーク位置決め固定手段と、第2のワーク保持手段と、ワーク払出手段との間で、等間隔に離間した距離が確保できるため、単一の搬送手段によって容易且つ確実にワークを順次送り出すことができ、加工工程中に他のワークの搬入、搬出が行なわれるため、搬送のためのサイクルタイムも短縮できる。
請求項で特定される発明は、請求項又は記載の多軸加工装置において、前記ワークは前記ワーク位置決め固定手段に載置される軸部を有し、前記ワーク位置決め固定手段は前記ワークを前記ワークの前記軸部の軸方向で位置決めする位置決めブロックと該ワークを前記ワークの前記軸部の軸方向に直交する垂直方向で位置決め固定する第1のクランプ手段と、該ワークを水平方向で位置決め固定する第2のクランプ手段と、を備えることを特徴とする。
請求項記載の多軸加工装置によれば、第1のクランプ手段と、第2のクランプ手段によって、垂直方向と水平方向でワークをクランプすることができるため、例えば、クランクシャフトのようなワークを確保するのに位置決め精度が十分に得られ好適である。
請求項で特定される発明は、請求項乃至のいずれかに記載の多軸加工装置において、前記ワークはクランクシャフトであることを特徴とする。また、請求項5で特定される発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の多軸加工装置において、前記ワーク位置決め固定手段は、前記筐体上に配置される固定台を有し、前記固定台は、所定角度傾斜する傾斜面を上面に有するプレートを備えることを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、特に、クランクシャフトの軸部を垂直方向から位置決めし、クランクシャフトのウエイト部を水平方向から位置決めできるため、位置決め精度が極めてよく加工可能である。
本発明に係る多軸加工装置によれば、ワークの位置決めと多軸加工ユニットの位置とが一対一の対応する関係で確実に固定できるため、多軸加工ユニットを構成する複数の工具で精度の優れた切削加工をワークに施すことができ、品質に優れ、加工時間も短縮されるとともにワーク搬送のためのサイクルタイムも短く、且つ低廉な製品を得ることが可能となる。
図1は、本発明の一実施形態である多軸加工装置の斜視説明図である。 図2は、図1に示す多軸加工装置を構成する位置決め固定部の斜視説明図である。 図3は、シリンダとリンク部材とワークとの関係を示す一部省略斜視図である。 図4は、図3で示されるワークを取り除いたシリンダとリンク部材との関係を示す一部省略斜視図である。 図5は、図1に示す多軸加工装置を用いてワークに対して加工を施す際のワーク投入部にワークが載置された状態の概略正面説明図である。 図6は、図5に示すワークが、ワーク位置決め固定部方向に移送される際の概略正面説明図である。 図7は、ワークが位置決め固定部に移送され、さらにワーク保持部に対して次なるワークが載置された状態の正面説明図である。 図8は、ワークであるクランクシャフトと加工穴の関係を示す一部省略斜視説明図である。
次に本発明に係る多軸加工装について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら、以下詳細に説明する。
本実施の形態に係る多軸加工装置10は、ワーク搬送機構12と、多軸加工ユニット14とを備える。ワーク搬送機構12は、長尺な基台16を有し、すなわち、基台16は、鉄等の堅牢な金属体からなり、矩形形状を有する。基台16の頂部には、前記基台16よりも長尺な筐体18が固着されており、該筐体18の底部は下方へと指向する傾斜角を有する。加工時の切削油を回収するためである。前記筐体18上にワーク投入手段としてのワーク投入部20aと、第1のワーク保持手段としての第1ワーク保持部20bと、ワーク位置決め固定手段としてのワーク位置決め固定部20cと、第2のワーク保持手段としての第2ワーク保持部20dと、ワーク払出手段としてのワーク払出部20eが互いに等間隔に立設されている。
ワーク投入部20aは、互いに対向して所定間隔離間して立設された支柱22a、22bを有する。実際、支柱22a、22bは、筐体18の上面に固着された固定台24に保持され、この固定台24から支柱22a、22bは、垂直方向上方へと延在する。支柱22a、22bの頂部には、保持板26a、26bが固着され、これら保持板26a、26bのそれぞれにワークWを保持するためのV字状の溝が刻設された保持ブロック28a、28bが設けられている。
第1ワーク保持部20bは、ワーク投入部20aに対し、固定台の形状が異なる。すなわち、第1ワーク保持部20bは、下方に開放された断面コ字状の固定台30を有し、残余の支柱22a、22b、保持板26a、26b、保持ブロック28a、28bは、前記ワーク投入部20aと同様の構成を採用する。従って、簡単のために、これら支柱22a、22b、保持板26a、26b及び保持ブロック28a、28bに関して、第1ワーク保持部20bの詳細な説明を省略する。なお、第2ワーク保持部20dは、第1ワーク保持部20bと同一の構造を採用し、また、ワーク払出部20eも、第2ワーク保持部20dと同一の構成を採用する。従って、簡単のために、前記第2ワーク保持部20d及びワーク払出部20eについての詳細な説明を省略する。
次に、ワーク位置決め固定部20cについて説明する。ワーク位置決め固定部20cは、筐体18上に配置される固定台32を有する。固定台32には、支持台34が固着され、この支持台34は、複数の垂直方向上方へと延在する脚部36a、36bによって支持される屈曲したプレート40を備え(図2参照)、前記プレート40の水平な上面には、図示しないシリンダによって筐体18の長手方向と直交する方向へと変位自在な第1位置決めブロック42が設けられる。第1位置決めブロック42は、図示しないシリンダの付勢作用下に一対のガイドロッド43a、43bによって筐体18の長手方向に直交する方向に変位自在である。第1位置決めブロック42に近接して、多軸加工ユニット14側にV字状の溝が刻設された載置ブロック45が設けられる。
前記プレート40は、所定角度傾斜する傾斜面を有し、この傾斜面には、シリンダ44が固着されている。シリンダ44のシリンダロッド46には、回動自在にクランプ部材48が枢着されている。クランプ部材48は、支点50を介して回動し、その先端部は、後述するワークW(例えば、クランクシャフト)を構成する軸部を押圧し、あるいは該軸部から離脱する。すなわち、シリンダ44の付勢作用下に、シリンダロッド46が図1において上方へと変位すると、クランプ部材48は、支点50を中心にして、その先端部が垂直方向下方へと変位する。一方、シリンダ44のシリンダロッド46を退動動作すれば、クランプ部材48は、支点50を中心にして、その先端部が図1において垂直方向上方へと変位する。
図2に詳細に示すように、プレート40は、多軸加工ユニット14側へと延在し、前記プレート40の下方では、脚部36a、36b間に橋架部54が設けられる。橋架部54の略中央部には、図2に示すように上方へと湾曲する膨出部56が設けられ、この膨出部56は、後述するシリンダ82のシリンダロッドに連結されたロッド84が、その下方空間を貫通するよう配設されている。
プレート40に固着された第1位置決めブロック42に対向して、第2位置決めブロック60が設けられる。第2位置決めブロック60は、所定間隔離間する一対のガイドロッド62a、62bに沿って変位自在である。すなわち、第2位置決めブロック60は、第1位置決めブロック42と同様に、図示しないシリンダの付勢作用下に、筐体18の長手方向に直交する方向で変位自在である。
第2位置決めブロック60に近接して、V字状の溝が切り込まれた載置ブロック66が設けられる。前記第1位置決めブロック42と共働してワークWの軸部を載置するためである。載置ブロック66は、第1位置決めブロック42側の載置ブロック45と対向配置される。
前記第2位置決めブロック60に近接して、シリンダ68が固設される。シリンダ68のシリンダロッド70は、その先端部にクランプ部材72を有し、このクランプ部材72は、支点74を中心に揺動自在である。換言すれば、図2に示す通り、クランプ部材72の先端部は、ワークW、すなわち、クランクシャフトのウェイト部分に対して、筐体18の長手方向に直交する方向へと揺動して、第2位置決めブロック60側に押圧力を付与し、または、その押圧力を解除する。
次に、前記のように構成されるワーク投入部20a、第1ワーク保持部20b、第2ワーク保持部20dの支柱22a、22b間に配設される搬送手段について説明する。
図1に示されるように、筐体18上において、ワーク投入部20aに近接して架台80が立設され、この架台80の内部に形成される空間を利用して、筐体18の長尺な軸線に平行にシリンダ82が配設される。シリンダ82は、後述するリンク機構を上下方向へと変位させるためのアクチュエータである。シリンダ82のシリンダロッドには、長尺なロッド84が連結部材86を介して結合されている。連結部材86は、その長手方向の途上において第1の軸88を介して後述するアーム90を支承する。前記ロッド84は、橋架部54に形成された膨出部56の内部空間を貫通し、連結ロッド87に連結され、前記連結ロッド87の先端部は第2の軸89を介してアーム90を回動自在に支承する。
具体的には、図3乃至図5に示すように、第1軸88と第2軸89は、その途上において、それぞれ屈曲するアーム90の中央部を軸支し、アーム90の一端部は連結部材86(連結部材87)に枢支され、その他端部は、短尺で且つ垂直方向に延在する第1のリンク部材92と回動自在に連結されている。
前記第1リンク部材92は、実質的に垂直方へと延在する一対の平行な板体91a、91bを有し、前記板体91a、91b間に枢軸93を橋架している。前記アーム90の先端部は、前記枢軸93に係合する。前記板体91a、91bの垂直方向の途上には、それぞれローラ対95a、95bが軸支される(図4参照)。それぞれのローラ対95a、95bのローラ間には軸97が橋架され、この軸97により該ローラ間は所定距離離間する。前記第1リンク部材92の上端部には、一組のローラ110a、110bが回転自在に軸支されている。
一方、架台80の頂部には、長尺なシリンダ100がその中央部分を揺動自在に保持されて配設される。図5から容易に了解されるように、シリンダ82とシリンダ100は、その長手方向が略平行に延在する。シリンダ100から外部へと延在するシリンダロッド102の先端部は横架部材106に回転自在に係合する。すなわち、横架部材106は、前記ワーク投入部20a、第1ワーク保持部20b、ワーク位置決め固定部20c及び第2ワーク保持部20dに渡って延在する平行なロッド状の第2リンク部材104a、104b間に橋架される。前記横架部材106は、その中央部分に垂下する係合部112を有し、前記シリンダロッド102の先端部は前記係合部112に回転自在に係合する。
前記第2リンク部材104aは、前記ローラ対95a、95bを構成するローラ間の軸97に載置されることにより該ローラ対95a、95bによって保持される。前記第2リンク部材104bも、同様に、前記ローラ対95a、95bに保持される。
前記第1リンク部材92を構成する板体91a、91bのローラ110a、110bは前記第2リンク部材104a、104bの上面に接して前記ローラ対95a、95bとともに該第2リンク部材104a、104bを変位自在に挟持する。
多軸加工ユニット14について説明すれば、該多軸加工ユニット14は、ギャングヘッド120を備えた従来技術に係る機構を有し、当然ながら、ギャングヘッド120は多種類の複数の切削工具122を有し、図1において示すように矢印X−Y方向に、すなわち、筐体18の長手方向に沿い、あるいは該長手方向に直交して変位自在である。実際、本実施の形態では、ワーク位置決め固定部20cに対応して多軸加工ユニット14は、単一のベースフレーム130をXY方向に変位可能である。
本発明に係る多軸加工装置は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその動作について説明する。
まず、ワーク搬送機構12にワークW1を載置する。この場合、ワークW1としては、前記のようにクランクシャフトを選択する。図8に示されるように、ワークには、参照符号200a、200b及び200cで示されるように、ねじ穴が切削加工されるとともに、参照符号202で示すキー溝への切削加工、そして参照符号204で示すザグリ加工が施される。これらの加工はギャングヘッド120に固着された切削工具122のうち、適宜の切削工具を選択して行われることは言うまでもない。
実際、ワークW1をワーク搬送機構12に固定する場合に、ワーク投入部20aの保持ブロック28a、28bに対し、ワークW1の両端部が、そのV字状の溝を用いて位置決め固定される(図5参照)。そこで、シリンダ82を付勢すると、このシリンダ82から延在するシリンダロッドは、連結部材86を変位させ、この連結部材86に連結されたロッド84は、図1において、矢印X1方向へと変位する。この結果、連結部材86、87に揺動自在に連結されたアーム90は、図6に示すように、その他端部を上方へと変位させるように回動する。これによって、第1リンク部材92も上昇し、ローラ対95a、95bに支承された第2リンク部材104a、104bも上方へと移動する。第2リンク部材104a、104bに係合するローラ110a、110bは、前記アーム90の回動動作が上昇動作に変わる際に、前記第2リンク部材104a、104bの上面を滑動する。
このように第2リンク部材104a、104bが上昇すると、ワークW1は、第2リンク部材104a、104bによって上方へと変位し、すなわち、ワーク投入部20a上の保持ブロック28a、28bより離脱する。そこで、架台80に揺動自在に保持されたシリンダ100が付勢されると、シリンダロッド102は、その先端部が横架部材106に係合しているので、上昇した第2リンク部材104a、104bを矢印X1方向へ変位させる。その際、シリンダ100は、その中心部分が前記架台80によって揺動自在に保持されているために、矢印X2方向の端部が下降し、矢印X1方向の端部が上昇するように回動する(図6参照)。そして、第2リンク部材104a、104bをワークW1とともに、矢印X1方向へと変位せしめ、ワークW1は、第1ワーク保持部20bに接近する。そこで、シリンダ82を退動動作させると、アーム90は、第2リンク部材104a、104bを下降させ、この結果、ワークW1を第1ワーク保持部20bの保持ブロック28a、28b上へと載置する。ワークW1が移動することによって、空いた状態のワーク投入部20aには、さらにワークW2が供給され、該ワークW2は保持ブロック28a、28b上に載置される。
シリンダ82、シリンダ100及びそれにともなって揺動するアーム90の動作下に、次の工程では、ワークW1がワーク位置決め固定部20cの載置ブロック45、66上に載置され、且つワークW2は、第1ワーク保持部20bの保持ブロック28a、28b上に載置される。ワーク位置決め固定部20c上では、載置ブロック45、66上のワークW1が第1位置決めブロック42及び第2位置決めブロック60の図示しないシリンダの付勢作用下に互いに接近するように変位すると、ワークW1の両端部がしっかりと位置決め固定される。次いで、シリンダ44が付勢されて、そのシリンダロッド46の上昇作用下にクランプ部材48が下降し、ワークW1の軸部を上方から押圧する。一方、シリンダ68が同時に付勢されて、そのシリンダロッド70の水平方向への回転によりクランプ部材72はワークW1のウエイト部分を第2位置決めブロック60側へ押圧する。すなわち、ワークW1は、垂直方向と水平方向で固定されることになる。
そこで、多軸加工ユニット14が付勢されて、矢印X2方向に沿って変位するとともに、矢印Y1方向に沿って変位する。この結果、ギャングヘッド120に固着された切削工具122のうち、選択された工具により、まず、ねじ加工が施される。すなわち、ねじ穴200a、200b、200cがギャングヘッド120の矢印XY方向の変位によって、形成されるに至る。
次いで、別異の切削工具122が選択され、キー溝202や、ザグリ204がワークW1に形成されることになる。もちろん、この間、多軸加工ユニット14は、矢印X及びY方向に変位して、ねじ穴200a、200b、200c、キー溝202、ザグリ204の部位に対応するように移動制御される。前記多軸加工ユニット14によって、ねじ穴200a、200b、200c、キー溝202及びザグリ204の加工が完了すると、シリンダ44が付勢されて、そのシリンダロッド46の下降作用下にクランプ部材48が上昇し、ワークW1の軸部から離脱せしめると同時に、シリンダ68が付勢されて、そのシリンダロッド70が回動してワークW1の第2位置決めブロック60への押圧を解除する。次に、ワークW1は、第1位置決めブロック42、第2位置決めブロック60から図示しないシリンダの退動動作下に位置決め固定動作が解除され、自由な状態となる。そこで、再び、シリンダ82及びシリンダ100が付勢されて、ワークW1は、第2ワーク保持部20d側へと変位し、次にワーク位置決め固定部20c上にワークW2が位置決め固定され、多軸加工ユニット14による加工に供されることになる。
このように複数のワークWが、順次、ワーク搬送機構12によって搬送されながら、ワーク位置決め固定部20cでは、多軸加工ユニット14を付勢することにより、切削工具122の回転動作下にねじ穴200a、200b、200c、キー溝202及びザグリ204の加工が施される。ワーク払出部20eに至ったワークW1は、次いで、図示しないロボット等によって別異の加工工程へと移送される。
本実施の形態によれば、ワーク位置決め固定部20cに対して、ギャングヘッド120を含む多軸加工ユニット14は、その位置を変位自在に制御されながら、前記ワーク位置決め固定部20c上のワークWに臨むことが可能となる。すなわち、ワーク位置決め固定部20cと多軸加工ユニット14とは、一対一の関係にある。従って、ワークWについての位置決め精度がしっかりと確保でき、この結果、必要とされる加工工程をワークWに対して全て営むことができる。これによって、サイクルタイムを短縮できるという効果が得られる。特に、ギャングヘッド120を用いる加工では、ワークに対するクランプ位置との関係で、クランプ精度が確保されないことにより、全ての加工部位がずれて加工されてしまい、穴明け加工の場合、単にその1つをバカ穴にするだけで、加工精度が確保されるものではない。前記のように、多軸加工ユニットのギャングヘッドをXとYの2軸方向に移動させながら、異なる工具で異なる加工工程を営ませるため、各切削工具の位置決め精度がずれると、そのずれは、重畳されて拡大される懸念がある。特に、加工穴の間隔が互いに極く接近したワーク、例えば、クランクシャフトの場合には、ねじ穴、キー溝、ザグリのような加工部位について、多軸加工ユニットをXY方向に変位させる必要が生じた場合、位置決めされたワークに対し、一度に複数の加工を行なうことができないため、より一層加工位置精度のずれを発生させることのないように、慎重な制御が必要とされる。
これに対して、本発明のように、位置決めされたワークと複数の切削工具を保持する多軸加工ユニットとが一対一の関係であるために、位置ずれなく容易に且つ短時間に加工をすることができ、製造コストを低廉にすることが可能となるという効果が得られる。
しかも、1つのワークに対して単一の多軸加工ユニットが複数の加工工程を営む間、他のワークの投入や払出が行なわれるため、全体としてサイクルタイムが短縮されるという効果も奏する。
10…多軸加工装置 12…ワーク搬送機構
14…多軸加工ユニット 18…筐体
20a…ワーク投入部 20b…第1ワーク保持部
20c…ワーク位置決め固定部 20d…第2ワーク保持部
20e…ワーク払出部 28a、28b…保持ブロック
42…第1位置決めブロック 44、68、82、100…シリンダ
45、66…載置ブロック 48、72…クランプ部材
60…第2位置決めブロック 84…ロッド
86…連結部材 90…アーム
92…第1リンク部材 104a、104b…第2リンク部材
120…ギャングヘッド 122…切削工具

Claims (5)

  1. 複数の回転工具が設けられた単一の多軸加工ユニットにより1つのワークの複数個所に加工を行なう多軸加工装置であって、
    前記多軸加工装置は、前記多軸加工ユニットに対面して前記ワークを搬送する搬送機構を備え、
    前記搬送機構は、長尺な筐体と、前記筐体上の前記ワークの搬送方向上流側に設けられたワーク投入手段前記筐体上の前記ワークの搬送方向下流側に設けられたワーク払出手段を有するとともに、前記ワーク投入手段とワーク払出手段との間の前記筐体上に、単一のワーク位置決め固定手段と前記ワーク投入手段とワーク位置決め固定手段とワーク払出手段との間で順次ワークを搬送する搬送手段とを備え、
    前記筐体の底部は下方へ向けて傾斜角を有し、
    前記多軸加工ユニットは前記ワーク位置決め固定手段に対応する位置に配置されたベースフレーム上で少なくとも前記ワークの搬送方向と平行に変位可能であるとともに、該ワークの搬送方向に直交して変位可能であることを特徴とする多軸加工装置。
  2. 請求項記載の多軸加工装置において、前記ワーク投入手段と前記ワーク位置決め固定手段との間に第1のワーク保持手段を配設し、該ワーク位置決め固定手段と前記ワーク払出手段との間に第2のワーク保持手段を配設し、前記ワーク投入手段と第1のワーク保持手段との第1の間隔と、前記第1のワーク保持手段と前記ワーク位置決め固定手段との第2の間隔と、該ワーク位置決め固定手段と前記第2のワーク保持手段の第3の間隔と、前記第2のワーク保持手段と前記ワーク払出手段との第4の間隔とがそれぞれ等距離に設定されていることを特徴とする多軸加工装置。
  3. 請求項又は記載の多軸加工装置において、前記ワークは前記ワーク位置決め固定手段に載置される軸部を有し、前記ワーク位置決め固定手段は前記ワークを前記ワークの前記軸部の軸方向で位置決めする位置決めブロックと該ワークを前記ワークの前記軸部の軸方向に直交する垂直方向で位置決め固定する第1のクランプ手段と、該ワークを水平方向で位置決め固定する第2のクランプ手段と、を備えることを特徴とする多軸加工装置。
  4. 請求項乃至のいずれかに記載の多軸加工装置において、前記ワークはクランクシャフトであることを特徴とする多軸加工装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の多軸加工装置において、前記ワーク位置決め固定手段は、前記筐体上に配置される固定台を有し、前記固定台は、所定角度傾斜する傾斜面を上面に有するプレートを備えることを特徴とする多軸加工装置。
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