JP2008221438A - ロボットハンド、及びロボット - Google Patents

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裕二 鎌田
Toshiaki Yasui
利秋 安井
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Abstract

【課題】異なる形状のワークを簡便に把持することができるロボットハンド、及びロボットを提供すること。
【解決手段】本発明の一態様にかかるロボットハンドは、ベースプレート38と、ベースプレート38に固定され、コンロッド20の位置を規制する可動基準ピン32と、可動基準ピン32によって位置決めされたコンロッドを両側から把持する1対の可動爪30と、1対の可動爪に対応して設けられ、可動爪30が固定された1対のスライド板39と、スライド板39を移動して、1対の可動爪30の間隔を変化させるアクチュエータ36と、を備え、ベースプレートに対する可動基準ピン32の固定位置が可変であり、スライド板39に対する可動爪30の固定位置が可変であるものである。
【選択図】図5

Description

本発明は、ロボットハンド、及びロボットに関し、ワークを把持するためのロボットハンド、及びそれを用いたロボットに関する。
自動車のエンジン組立工程において、コネクティングロッド(以下、コンロッド)を把持する把持装置(ロボットハンド)が用いられている(特許文献1)。コンロッド(連接棒)とは、クランクシャフトとの連動により、エンジンのピストンの往復直進運動を回転運動に変換する部品である。コンロッドの把持装置は、例えば、コンロッドの加工機からコンロッドを取り出す。
コンロッドの把持装置には、コンロッドを落下せずに把持することやコンロッドを傷つけずに把持することが要求される。そのため、把持装置のクランプ部は、コンロッドの形状に合わせて設計されている。
ところで、車種によって、異なる形状のコンロッドが用いられることがある。異なるサイズのコンロッドを把持する場合、クランプ部の形状をコンロッドの形状に合わせて、設計する必要がある。すなわち、異なる形状のコンロッドを把持する場合、クランプ部分の形状を変える必要がある。
特開平2−145279号公報
このように、異なる形状のコンロッドを把持する場合、クランプ形状を変える必要が生じてしまう。よって、一つのロボットハンドでは、異なる形状のコンロッドに対応することが困難である。すなわち、把持するコンロッドの形状が変わると、異なるロボットハンドを用意しなければならないという問題点がある。特に、自動車のエンジン組立工程の製造ラインでは、異なる車種のエンジンを組み立てることがある。この場合、コンロッドに応じてロボットハンドを交換しなければならないという問題が生じてしまう。
上述のように、従来のロボットハンドでは、異なる形状のコンロッドを把持することが困難であるという問題点があった。
本発明は、異なる形状のワークを簡便に把持することができるロボットハンド、及びロボットを提供することを目的とする。
本発明の第1の態様にかかるロボットハンドは、ワークを把持するためのロボットハンドであって、ベース部材と、前記ベース部材に固定され、前記ワークの位置を規制する位置決めピンと、前記位置決めピンによって位置決めされた前記ワークを両側から把持する1対の爪と、前記1対の爪に対応して設けられ、前記1対の爪が固定された1対の可動部材と、前記可動部材を移動して、前記1対の爪の間隔を変化させるアクチュエータと、を備え、前記ベース部材に対する前記位置決めピンの固定位置が可変であり、前記可動部材に対する前記爪の固定位置が可変であるものである。これにより、異なる形状のワークを簡便に把持することができる。
本発明の第2の態様にかかるロボットハンドは、上記のロボットハンドであって、前記爪の固定位置が、前記可動部材の移動方向に平行な方向に可変になっており、前記位置決めピンの固定位置が、前記移動方向と垂直な方向に可変になっていることを特徴とするものである。これにより、様々な形状のワークを把持することが可能である。
本発明の第3の態様にかかるロボットハンドは、上記のロボットハンドであって、前記1対の爪によって把持されたワークを上から付勢するワーク押さえと、前記ワーク押さえの位置に基づいて、把持しているコンロッドの数を確認するセンサと、をさらに備えるものである。これにより、ワークを安定して把持することができる。
本発明の第4の態様にかかるロボットハンドは、上記のロボットハンドであって、前記コンロッドを把持した際に、前記コンロッドの非加工部と接触する位置に前記爪が固定されていることを特徴とするものである。これにより、コンロッドの加工の損傷を防ぐことができる。
本発明の第5の態様にかかるロボットは、上記のいずれかに記載のロボットハンドと、前記ロボットハンドを移動させるロボットアームとを備えるものである。これにより、異なる形状のワークを把持、移動させることができる。
本発明の第6の態様にかかるロボットは、上記のロボットであって、前記ロボットアームが第1のワークを把持している前記ロボットハンドを移動して、第1のワークを第2のワークの上に重ね合わせ、前記第2のワークが前記第1のワークの上に重ね合わされている状態で、前記アクチュエータが駆動して、前記第1のワークの把持を開放し、前記ロボットアームが前記ロボットハンドを前記第2のワークを把持する位置に移動させた後、前記アクチュエータが駆動して、前記第1のワークが重ね合わされている第2のワークを把持するものである。これにより、異なる場所にある複数のワークを把持することができる。
本発明の第7 の態様にかかるロボットは、上記のロボットであって、前記第1のワークが重ね合わされている第2のワークを載置面に載置して、前記アクチュエータが駆動して、前記第1のワークの把持を開放し、前記ロボットアームがロボットハンドを移動した後、前記アクチュエータが駆動して、前記第1及び第2のワークを重ね合わせたときにできるワーク間の隙間に前記1対の爪を挿入するものである。これにより、複数のワークを異なる位置に載置することができる。
本発明によれば、異なる形状のワークを簡便に把持することができるロボットハンド、及びロボットを提供することが可能になる。
本実施の形態では、ロボットハンドが自動車エンジンの製造工程で用いられるコネクティングロッド(以下、コンロッド)を把持する例について説明する。コンロッド(連接棒)とは、クランクシャフトとの連動により、エンジンのピストンの往復直進運動を回転運動に変換する部品である。コンロッドは、通常、ビッグエンド(大端)、及びスモールエンド(小端)を有している。そして、ロボットハンドがコンロッドを把持することによって、コンロッドを所定の位置まで移動することができる。
本実施の形態にかかるロボットハンドは、ワークを把持するためのロボットハンドであって、ベース部材と、ベース部材に固定され、ワークの位置を規制する位置決めピンと、位置決めピンによって位置決めされたワークを両側から把持する1対の爪と、1対の爪に対応して設けられ、1対の爪が固定された1対の可動部材と、可動部材を移動して、1対の爪の間隔を変化させるアクチュエータと、を備えている。そして、ベース部材に対する位置決めピンの固定位置が可変であり、可動部材に対する爪の固定位置が可変である。
図1、及び図2を用いて、本実施の形態にかかるコンロッドを搬送するためのロボットについて説明する。図1は、コンロッドを搬送するロボットが用いられるコンロッド搬送システムの構成を模式的に示す図である。図2は、コンロッドを搬送するロボットの構成を示す側面図である。
図1に示すように、コンロッド搬送システムは、第1の加工機11から、第2の加工機12にコンロッド20を搬送するためのロボットシステムである。すなわち、ロボット10は、第1の加工機11内に配置されたコンロッド20を第2の加工機12に搬送する。具体的には、ロボット10は、第1の加工機11内にロボットハンドを挿入して、第1の加工機11で加工されたコンロッド20を把持する。そして、ロボット10は、第1の加工機11からコンロッド20を取り出す。コンロッド20を把持したまま、ロボット10を搬送レール13に沿って移動する。これにより、第1の加工機11の前に配置されていたロボット10が、第2の加工機12の前に移動する。第2の加工機12の中に、ロボットハンド15を挿入する。そして、コンロッド20の把持を開放して、第2の加工機12にコンロッド20を配置する。これにより、第1の加工機11から第2の加工機12にコンロッドを移動することができる。第1の加工機11、及び第2の加工機12では、例えば、コンロッドが鏡面加工される。
図2に示すように、ロボット10は、ロボットハンド15と、ロボットアーム16を有している。ロボットアーム16の先端には、ロボットハンド15が取り付けらている。ロボットアーム16は、複数の関節を有するマニピュレータである。このロボットアーム16を駆動することによって、ロボットハンド15が所定の位置まで移動する。具体的には、ロボット10に、ロボットハンド15の位置をティーチングする。これにより、例えば、ロボットハンド15がコンロッドの把持位置まで移動する。
次に、図3を用いて第1の加工機11内のコンロッドの配置について説明する。図3(a)は、第1の加工機11内のコンロッド20の配置を示す上面図であり、図3(b)はその側面図である。第1の加工機11内には、図3(a)に示すように、第1の加工機11内には、4つのコンロッド20が配設されている。4つのコンロッド20は、同じ形状になっている。コンロッド20は、大端21と小端22とを有している。コンロッド20の両端が第1の加工機11内に設けられた治具23上に載置されている。従って、コンロッド20の大端21と小端22とが治具23上に配置される。コンロッド20大端21と小端22との間の中央部分には、治具23が配置されていない。これにより、コンロッド20の中央部分の下側に隙間ができる。ロボットハンド15は、この隙間に爪を挿入する。そして、ロボットハンド15を上昇させると、コンロッド20が持ち上がる。これにより、コンロッド20を把持することができる。
ロボットハンド15は、4つのコンロッド20を一つずつ、把持していく。そして、4つのコンロッド20を把持したら、4つのコンロッド20を第2の加工機12に移動する。そして、ロボットハンド15はコンロッド20の把持を1つずつ開放していく。これにより、第2の加工機12内の治具上にコンロッド20が載置されていく。このように、ロボットハンド15が複数のコンロッド20を把持することができる。従って、一度に複数のコンロッド20を搬送することができるため、搬送時間を短縮することができる。
次に、本実施の形態にかかるロボットハンド15の構成について図4を用いて説明する。図4は、本実施の形態にかかるロボットハンド15の構成を模式的に示す側面図である。ロボットハンド15は、可動爪30、固定爪31、可動基準ピン32、固定基準ピン33、ワーク押さえ34、シリンダ35、アクチュエータ36、ベースプレート38、スライド板39、ワーク確認スイッチ45a〜45d、アンクランプ端確認スイッチ57、及びクランプ端確認スイッチ58を有している。
可動基準ピン32、及び固定基準ピン33は、コンロッド20の位置決めを行なうための位置決めピンである。すなわち、可動基準ピン32、及び固定基準ピン33の側面がコンロッド20と当接することによって、コンロッド20の水平方向の位置が規制される。可動基準ピン32、及び固定基準ピン33は、ベースプレート38に固定されている。さらに、ベースプレート38に対する可動基準ピン32の位置は可変になっている。これにより、コンロッド20の形状に応じて、可動基準ピン32の位置を変えることができる。
可動爪30、及び固定爪31がコンロッド20を把持する。可動爪30、及び固定爪31は、スライド板39に固定されている。アクチュエータ36がスライド板39を水平方向にスライドさせる。これにより、可動爪30、及び固定爪31が駆動して、コンロッド20を把持する。そして、ロボットハンド15を上方に移動させると、コンロッド20が可動爪30、及び固定爪31によって持ち上げられる。すなわち、コンロッド20は、可動爪30、及び固定爪31に引っかけられて、上昇する。アクチュエータ36は、可動爪30、及び固定爪31によるコンロッド20のクランプ、アンクランプを制御する。アクチュエータ36は、例えば、エア駆動式チャックである。なお、これらの構成については後述する。
さらに、スライド板39に対する可動爪30の位置が可変になっている。これにより、コンロッド20の形状に応じて、可動爪30の位置を変えることができる。なお、以下の説明では、ロボットハンド15が最大4つのコンロッド20を把持することができるものとして説明する。すなわち、可動爪30、及び固定爪31は1〜4個のコンロッド20を把持することができる。複数のコンロッド20は、重なり合った状態で把持される。すなわち、複数のコンロッド20は、段積み状態で、把持される。
このようにアクチュエータ36がスライド板39を駆動することによって、可動爪30、及び固定爪31がコンロッド20をクランプする。さらに、アンクランプ端を確認するためのアンクランプ端確認スイッチ57、クランプ端を確認するためのクランプ端確認スイッチ58が設けられている。アンクランプ端確認スイッチ57、及びクランプ端確認スイッチ58は、例えば、スライド板39と接触して、クランプ状態を確認する。すなわち、アンクランプ状態になると、スライド板39とアンクランプ端確認スイッチ57とが接触する。このとき、クランプ端確認スイッチ58は、スライド板39と接触していない。一方、クランプ状態になるとスライド板39とクランプ端確認スイッチ58とが接触する。このように、アンクランプ端確認スイッチ57、及びクランプ端確認スイッチ58によって、クランプ状態となっているか、又はアンクランプ状態になっているかを確実に確認することができる。例えば、クランプ状態では、クランプ端確認スイッチ58がON、アンクランプ端確認スイッチ57がOFFとなる。反対に、アンクランプ状態では、クランプ端確認スイッチ58がOFF、アンクランプ端確認スイッチ57がONとなる。
さらに、ワークであるコンロッド20を上方から押さえるワーク押さえ34が設けられている。ワーク押さえ34は、シリンダ35に取り付けられている。シリンダ35は、例えば、ベースプレート38に固定されている。シリンダ35には、スプリング(圧縮コイルバネ)などの弾性体が設けられている。この弾性体を有するシリンダ35は、ワーク押さえ34をコンロッド20の方向に付勢する。ワーク押さえ34は、可動爪30、及び固定爪31の間のコンロッド20を上方から押さえる。ワーク押さえ34は、1対の可動爪30、及び1対の固定爪31によって把持されたコンロッド20を弾性体の付勢力によって押さえる。これにより、コンロッド20の落下を防止することができる。
さらに、シリンダ35には、ワーク確認スイッチ45が設けられている。こここでは、ロボットハンド15が最大4個のコンロッド20を把持するため、4つのワーク確認スイッチ45a〜45dが設けられている。すなわち、ワーク確認スイッチ45の数は、把持可能なコンロッド20の数に対応している。4つのワーク確認スイッチ45a〜45dは、異なる高さで、シリンダ35に固定されている。ワーク確認スイッチ45a〜45dは、ワーク押さえ34と接触すると、そのスイッチのON/OFFを切換える。例えば、ワーク確認スイッチ45は、ワーク押さえ34と接触すると、OFFからONに切り換わる。すなわち、ワーク確認スイッチ45は、接触式のセンサである。
ワーク確認スイッチ45は、ワーク押さえ34の位置に基づいて、把持しているコンロッド20の個数を確認する。すなわち、シリンダ35内のスプリングによって付勢されているワーク押さえ34の高さは、コンロッド20の数によって変化する。例えば、把持するコンロッド20の数が4個になると、ワーク全体の厚さが増す。このため、ワーク押さえ34の高さが変わり、ワーク押さえ34の位置が上になる。一方、把持するコンロッド20の数が1個の場合、ワーク全体の厚さが薄くなる。このため、ワーク押さえ34の高さが変わり、ワーク押さえ34の位置が下になる。このように、コンロッド20の数によって、ワーク押さえ34のベースプレート38に対する高さが変わる。そして、ワーク確認スイッチ45がワーク押さえ34と接触することで、ワーク確認スイッチ45のON/OFFが切り換わる。ワーク確認スイッチ45a〜45dのON/OFF状態によって、把持されているコンロッド20の数を確認することができる。例えば、4つのコンロッドが把持されていると、4つのワーク確認スイッチ45が全てONとなる。
例えば、ワーク確認スイッチ45a〜45dの全てが、ワーク押さえ34と接触している場合、4つのコンロッド20を把持していると確認される。ワーク確認スイッチ45a〜45cの3つが、ワーク押さえ34と接触している場合、3つのコンロッド20を把持していると確認される。ワーク確認スイッチ45a、45bの2つが、ワーク押さえ34と接触している場合、2つのコンロッド20を把持していると確認される。さらに、ワーク確認スイッチ45aのみが、ワーク押さえ34と接触している場合、1つのコンロッド20を把持していると確認される。ワーク確認スイッチ45a〜45dの全てが、ワーク押さえ34と接触していない場合、コンロッド20を1つも把持していないと確認される。このように、把持されているコンロッド20のうち最も下に配置されてコンロッド20とワーク押さえ34の間隔が、コンロッド20の数によって変化する。これにより、ワーク押さえ34の高さがコンロッド20の数に基づいて変化する。ワーク押さえ34の高さを検知するセンサを設けることにより、ワーク押さえ34の高さに応じて、把持しているコンロッド20の数を確認することができる。よって、簡便な構成でコンロッド数を確認することができる。このセンサは、接触式のセンサに限らず、光学式のセンサなどを用いてもよい。
次に、図5乃至図9を用いてロボットハンド15の構成を詳細に説明する。図5は、ロボットハンド15の構成を示す側面図である。図6は、ロボットハンド15の構成を示す背面図である。図7は、ロボットハンド15の固定爪31部分の断面図である。図8は、ロボットハンド15固定基準ピン33の部分の断面図である。図9は、ロボットハンド15の固定爪31、及び可動爪30が取り付けられている部分の上面図である。なお、図6〜図9では、コンロッド20についても合わせて図示し、図5では、把持されているコンロッド20について省略して図示している。図5〜図9では、4つのコンロッド20を把持している状態を示している。図5〜図9では、コンロッド20の長手方向をX方向とし、鉛直方向をZ方向としている。さらに、X方向、及びZ方向と垂直なコンロッド20の短手方向をY方向としている。従って、コンロッド20のX方向の両端には、大端21と小端22とが配置される。コンロッド20の大端21から小端22に向かう方向がX方向となる。XY平面が水平面となる。
図7に示すように、コンロッド20の両側には、固定爪31がそれぞれ配置されている。すなわち、2つの固定爪31がY方向に配列されている。そして、1対の固定爪31によって両側からコンロッド20が挟まれる。1対の固定爪31がコンロッド20を挟んで向き合うように配置されている。それぞれの固定爪31の下端には、コンロッド20を持ち上げるための突出部41が設けられている。突出部41は、コンロッド20側に突出している。
コンロッド20を把持するときは、1対の固定爪31の間隔を近づける。これにより、コンロッド20の下方に、突出部41が移動する。一方、コンロッド20を開放するときは、1対の固定爪31の間隔を離す。これにより、コンロッド20の下方から、突出部41が取り除かれる。図9に示すように、固定爪31は、コンロッド20の小端22側に配置されている。2つの固定爪31は、X方向における中心線に対して対称に配置される。すなわち、Y方向に平行な中心線の両側に固定爪31がそれぞれ配置される。
また、図6に示すように、コンロッド20の両側には、可動爪30がそれぞれ配置されている。すなわち、2つの可動爪30がY方向に配列されている。そして、1対の可動爪30によって両側からコンロッドが挟まれる。よって、1対の固定爪30がコンロッド20を挟んで向き合う配置となっている。可動爪30の下端には、コンロッド20を持ち上げるための突出部40が設けられている。突出部40は、コンロッド20側に突出している。
コンロッド20を把持するときは、1対の可動爪30の間隔を近づける。これにより、コンロッド20の下方に、突出部40が移動する。可動爪30は、コンロッド20の大端21近傍に配置されている。2つの可動爪30は、X方向における中心線に対して対称に配置される。すなわち、Y方向に平行な中心線の両側に可動爪30がそれぞれ配置される。
このように、1対の可動爪30、及び1対の固定爪31によって、コンロッド20を把持することができる。すなわち、コンロッドを把持するときは、1対の可動爪30の間隔、及び1対の固定爪31の間隔を狭くする。これにより、突出部40、及び突出部41がコンロッド20の下に配置される。この状態で、ロボットアーム16を駆動して、ロボットハンド15を上昇させる。すると、コンロッド20が可動爪30、及び固定爪31に引っかかり、把持される。従って、コンロッド20を所定の位置まで移動することができる。一方、コンロッド20を開放するときは、1対の固定爪31の間隔を離す。これにより、コンロッド20の下方から、突出部41が取り除かれる。従って、コンロッド20の把持が解放される。これにより、コンロッド20を所定の位置に、載置することができる。突出部40の上面と、突出部41の上面が、コンロッド20を載置する載置面となる。突出部40の上面と、突出部41の上面とは、略同じ高さになっている。このように、本実施の形態では、4つの爪によって、コンロッド20を把持する。
1対の可動爪30、及び1対の固定爪31は、アクチュエータ36によって駆動される。具体的には、図5に示すように、可動爪30、及び固定爪31は、スライド板39に取り付けられている。1対の可動爪30に対応して、1対のスライド板39が設けられている。すなわち、図6に示すように、1対の可動爪30の一方が、1対のスライド板39の一方に固定され、1対の可動爪30の他方が、1対のスライド板39の他方に固定されている。同様に、1対の固定爪31に対応して、1対のスライド板39が設けられている。すなわち、図7に示すように、1対の固定爪31の一方が、1対のスライド板39の一方に固定され、1対の固定爪31の他方が、1対のスライド板39の他方に固定されている。ここでは、可動爪30と固定爪31を固定するスライド板39を共通にしている。すなわち、1つの可動爪30と1つの固定爪31とが1枚のスライド板39に固定されている。もちろん、それぞれ別のスライド板39に固定してもよい。この場合、4枚のスライド板39が設けられることになる。
スライド板39の上には、アクチュエータ36の動力を伝達するためのLMガイド44が設けられている。スライド板39は、LMガイド44によって移動可能に支持されている。LMガイド44は、スライド板39の直進運動を案内(ガイド)する。LMガイド44でガイドすることによって、スライド板39の直進性を向上することができる。アクチュエータ36が駆動すると、スライド板39がLMガイド44にガイドされて、Y方向にスライド移動する。これにより、可動爪30、固定爪31がY方向に移動する。
そして、1対のスライド板39の距離が変化するよう、アクチュエータ36を駆動する。すなわち、1対のスライド板39を反対方向に駆動する。1対の可動爪30の距離が変化し、1対の固定爪31の距離が変化する。1対の可動爪30の間隔、及び1対の固定爪31の間隔が変化する。ここで、アクチュエータ36による1対の可動爪30の移動量と1対の固定爪31の移動量とを同じにする。これにより、アクチュエータ36によって、4つの爪が同時に、同じ距離だけ移動する。このように、アクチュエータ36は、1対の可動爪30、及び1対の固定爪31を開閉する。すなわち、アクチュエータ36によって、1対の可動爪30並びに1対の固定爪31が近づいたクランプ状態と、離れたアンクランプ状態とが切換えられる。
ここで、スライド板39に対する可動爪30の固定位置は、可変になっている。すなわち、スライド板39に対する可動爪30の固定位置が変化する。ここでは、可動爪30の移動方向(Y方向)における固定位置が可変になっている。具体的には、スライド板39にY方向に延びた長穴52を設ける(図9参照)。また、可動爪30の上部に貫通穴を設ける。スライド板39の長穴52、及び可動爪30の貫通孔に図5に示すボルト50を挿入する。そして、ボルト50を図9に示すナット51に螺合させて、スライド板39と可動爪30を固定する。ナット51はスライド板39の上に配置される。ここで、ボルト50は長穴52を貫通しているため、スライド板39に対するボルト位置は、Y方向に可変になる。長穴52内の任意の位置で可動爪30の固定位置を変えることができる。このように、1対の可動爪30の固定位置がスライド方向に可変になる。ここでは、1つの可動爪30を2本のボルト50で固定している。
これにより、異なる形状のコンロッド20を簡便な構成で把持することができる。例えば、幅が広いコンロッド20を把持する場合、1対の可動爪30の固定位置を遠ざける。反対に、幅が狭いコンロッド20を把持する場合、1対の可動爪30の固定位置を近づける。なお、可動爪30の固定位置の最大ずれ量は、コンロッド20のサイズの違いに応じて設定することができる。すなわち、把持する予定の最大のコンロッド20と最小のコンロッド20との幅の差に応じて、長穴52の長さを決定することができる。これにより、幅が異なるコンロッド20を簡便に把持することができる。例えば、長穴52による固定位置の最大ずれ量を、20mm程度にすることができる。可動爪30の固定位置を変える場合、ボルト50を緩める。そして、可動爪30を所定の位置までずらしたら、ボルト50を締めて、再度、可動爪30を固定する。
さらに、ロボットハンド15には、位置決めを行なうための可動基準ピン32、及び固定基準ピン33が設けられている。可動基準ピン32、及び固定基準ピン33は、鉛直方向に延びた円柱状の部材である。可動基準ピン32、及び固定基準ピン33は、ベースプレート38から鉛直下方に延びている。そして、可動基準ピン32、及び固定基準ピン33の下端がテーパ形状になっている。
2つの可動基準ピン32と1つの固定基準ピン33がベースプレート38に対して固定されている。具体的には、2つの可動基準ピン32は、コンロッド20の小端22の外側に配置され、固定基準ピン33は、大端21の中に挿入される。可動基準ピン32、及び固定基準ピン33は、ロボットハンド15に対するコンロッド20の位置を規制する。すなわち、可動基準ピン32、及び固定基準ピン33の側面が、コンロッド20の側面と当接することによって、コンロッド20の位置が制限される。
ここで、2つの可動基準ピン32は、Y方向に一定間隔を隔てて配置されている。従って、2つの可動基準ピン32によって、コンロッド20のY方向の位置が制限される。2つの可動基準ピン32は、X方向における中心線に対して対称に配置される。すなわち、Y方向に平行な中心線の両側に可動基準ピン32がそれぞれ配置される。また、可動基準ピン32と固定基準ピン33とはX方向に一定間隔を隔てて配置されている。これにより、コンロッド20のX方向の位置が制限される。このように、コンロッド20は、可動基準ピン32と固定基準ピン33とによって、水平方向に位置決めされている。よって、把持を行なう場合、ベースプレート38に対するコンロッド20位置を正確な位置にすることができる。従って、可動爪30、及び固定爪31によってコンロッド20が確実に把持される。
可動基準ピン32、及び固定基準ピン33は、ベースプレート38に固定されている。ここで、ベースプレート38に対する可動基準ピン32の固定位置が可変になっている。すなわち、ベースプレート38に対する可動基準ピン32の固定位置が変化する。ここでは、可動基準ピン32のX方向における固定位置が可変になっている。具体的には、ベースプレート38にX方向に延びた長穴54を設ける(図5参照)。また、可動基準ピン32の上面にネジ穴を設ける。そして、図5に示すように、ベースプレート38の長穴54に上からボルト53を挿入し、可動基準ピン32のネジ穴と螺合させる。これにより、ベースプレート38に対して可動基準ピン32を固定することができる。ボルト53は長穴54を貫通しているため、ベースプレート38に対するボルト位置は、可変になる。2つの可動基準ピン32のそれぞれが、長穴54を貫通するボルト53で固定されている。よって、2つの可動基準ピン32の固定位置がX方向に変化する。
よって、異なる形状のコンロッド20を簡便な構成で把持することができる。例えば、長いコンロッド20を把持する場合、可動基準ピン32が固定基準ピン33から離れるように、固定位置を変える。反対に、短いコンロッド20を把持する場合、可動基準ピン32が固定基準ピン33と近づくように、固定位置を変える。これにより、長さの異なるコンロッド20を簡便に把持することができる。なお、可動基準ピン32の固定位置の最大ずれ量は、コンロッド20のサイズの違いに応じて設定することができる。すなわち、把持する予定の最大のコンロッド20と最小のコンロッド20との長さの差に応じて、長穴54の長さを決定することができる。例えば、長穴54による固定位置の最大ずれ量を、30〜40mm程度にすることができる。可動基準ピン32の固定位置を変える場合、ボルト53を緩める。そして、可動基準ピン32を所定の位置までずらしたら、ボルト53を締めて、可動基準ピンを再度固定する。
なお、ベースプレート38には、アクチュエータ36が取り付けられている。さらに、LMガイド44の固定体も、ベースプレート38に取り付けられている。従って、可動爪30、及び固定爪31は、ベースプレート38に対して移動する。LMガイド44の移動体は、スライド板39に取り付けられている。アクチュエータ36は、ベースプレート38に設けられた貫通穴を介して、LMガイド44、及びスライド板39にアクセスする。さらに、ベースプレート38には、ロボットアーム16と接続される接続部48が取り付けられている。接続部48は、例えば、ロボットアーム16とロボットハンド15を接続するフランジである。ロボットアーム16が駆動すると、ベースプレート38が移動する。そして、ベースプレート38に取り付けられているアクチュエータ36、LMガイド44などがロボットアーム16の動作に応じて移動する。
また、ベースプレート38には、シリンダ35が取り付けられている。シリンダ35の下方には、ワーク押さえ34が設けられている。ワーク押さえ34は、上述のように、シリンダ35内に設けられたスプリング(不図示)によって、ワークであるコンロッド20を上から付勢する。すなわち、コンロッド20は、ワーク押さえ34によって、下方に押さえられる。このようにシリンダ35のスプリングは、ワーク押さえ34をコンロッド20の方向に付勢する。従って、コンロッド20は上からワーク押さえ34によって押さえられた状態で、可動爪30、及び固定爪31によって持ち上げられる。このとき、ワーク押さえ34は、コンロッド20を突出部40、41に対して押さえている。従って、安定して把持することができ、コンロッド20の落下を防止することができる。
ここで、把持されているコンロッド20の数が変化すると、ワーク押さえ34の高さが変化する。すなわち、把持しているコンロッド20の数が増えると、コンロッド20全体の厚さが増す。このため、最も上のコンロッド20の上面と接触しているワーク押さえ34のZ方向の位置が、コンロッド20の数に応じて変化する。図5〜図9では、4つのコンロッド20を把持しているので、ワーク押さえ34が最も高くなっている。一方、1つのコンロッド20を把持する場合、ワーク押さえ34がコンロッド20aを押え付ける。この場合、ワーク押さえ34がコンロッド20aの上面と接触する。従って、ワーク押さえ34が低くなっている。
そして、把持しているコンロッド20の数を確認するためのワーク確認スイッチ45がシリンダ35に設けられている。ワーク確認スイッチ45は上述の通り、ワーク押さえ34の高さに基づいて、把持しているコンロッド20の数を確認する。
このように、ベースプレート38に対する可動基準ピン32の固定位置を可変としている。さらに、スライド板39に対する可動爪30の固定位置を可変としている。これにより、様々な形状のコンロッド20を把持することができる。すなわち、異なるタイプのコンロッド20を把持する場合、可動基準ピン32、及び可動爪30の固定位置を変えるだけでよい。例えば、ある形状のコンロッドがエンジン製造工程で流れている場合、そのコンロッド20に応じた固定位置で可動爪30、及び可動基準ピン32を固定する。そして、エンジン製造工程で流れているコンロッド20が異なるタイプに変わるときに、固定位置を変化させる。これにより、次に流れるコンロッドの形状に応じて位置に、可動爪30、及び可動基準ピン32が配置される。よって、コンロッド20を確実に把持することができる。
上述の構成によって、装置構成を複雑にせずに、様々なタイプのコンロッドを確実に把持することが可能になる。これにより、エンジン製造工程中で製造されるエンジンが異なる車種のものに切換えられる場合であっても、即座に対応することが可能になる。よって、自動車の生産性を向上することができる。さらに、長穴52、54によって固定位置を可変にしているため、細かな位置調整を行なうことができる。なお、固定位置の可変機構は、長穴以外であってもよい。
もちろん、スライド板39に対する固定爪31の固定位置を可変にしてもよい。なお、本実施の形態では、可動爪30がコンロッド20のタイプによって形状が変わりやすい大端21の近傍に配置されている。固定爪31は、コンロッド20のタイプによって形状が変わりにくい小端22の近傍に配置されている。よって、固定爪31の固定位置を可変としなくてもよい。さらには、ベースプレート38に対する固定基準ピン33の固定位置を可変にしてもよい。
次に、上記のロボットハンド15によって、複数のコンロッド20を把持して搬送する方法について説明する。ここでは、第1の加工機11のコンロッド20を把持して、第2の加工機12に移動させる。そして、第2の加工機12でコンロッド20を開放する。なお、アンクランプ状態とクランプ状態の切換えは、アクチュエータ36によって実施される。また、クランプ状態、及びアンクランプ状態の確認は、クランプ端確認スイッチ58、及びアンクランプ端確認スイッチ57によって行なわれる。
まず、1個目のコンロッド20を把持するための処理について説明する。ロボットアーム16を駆動して、ロボットハンド15を1番目に把持するコンロッド20の上方に移動させる。すなわち、1個目のコンロッド20のクランプポイントの上空にロボットハンド15を移動させる。これにより、治具23上のコンロッド20の真上にロボットハンド15が配置される。ここでは、例えば、コンロッド20の上空30cmに、ロボットハンド15が配置される。これにより、図3に示した第1の加工機11内のコンロッド20の上にロボットハンド15が配置される。また、可動爪30、及び固定爪31は、アンクランプ状態となっている。よって、アンクランプ端確認スイッチ57がON、クランプ端確認スイッチ58がOFFとなっている。
そして、ロボットアーム16を駆動して、ロボットハンド15の位置を下げていく。すなわち、ロボットハンド15を鉛直下方に移動して、クランプポイントまで移動させる。ここでは、可動爪30、及び固定爪31がコンロッド20を把持できる高さになる。すなわち、突出部40、41がコンロッド20よりも低くなるまでロボットハンド15を移動させる。また、ロボットハンド15を下に移動すると、ワーク押さえ34によって、コンロッド20が押さえられる。
そして、アクチュエータ36を駆動して、スライド板39をスライド移動させる。これにより、クランプ動作が行なわれる。よって、1対の可動爪30が近づくと同時に、1対の固定爪31が近づく。クランプ状態となることで、突出部40、及び突出部41がコンロッド20の真下に配置される。クランプ端確認スイッチ58、及びアンクランプ端確認スイッチ57のスイッチが切り換わる。
ロボットアーム16を駆動して、ロボットハンド15を上昇する。これにより、コンロッド20が突出部40、及び突出部41上に載置され、持ち上げられる。すなわち、ロボットハンド15を上昇すると、コンロッド20の下の突出部40と突出部41がコンロッド20と当接する。これにより、コンロッド20が把持される。また、コンロッド20は、ワーク押さえ34によって上から押されているため、ワーク押さえ34と突出部40、41の間に挟持されている。
このように、クランプ状態にした後、ロボットハンド15を上方に移動すると、突出部40がコンロッド20に当接する。これによって、突出部40の上にコンロッド20が載置され、コンロッド20を持ち上げることができる。さらに、ワーク押さえ34によって上からコンロッド20が押さえられている。よって、安定して把持することができる。そして、ロボットハンド15をクランプポイントの上空に戻す。この状態では、図4に示したワーク確認スイッチ45aのみONとなり、ワーク確認スイッチ45b〜45dがOFFとなっている。よって、1つのワークを把持していることを容易に確認することができる。このような手順で、1個目のコンロッド20の把持動作が完了する。
次に、2個目のコンロッド20の把持するための処理について説明する。ロボットアーム16を駆動して、2番目に把持するコンロッド20の上空にロボットハンド15を移動させる。これにより、2個目のコンロッド20に対するクランプポイントの上空位置にロボットハンド15が移動する。なお、他の物体が干渉しなければ、1個目のコンロッドに対するクランプポイントの上空位置から直接2個目のコンロッド20のクランプポイントの上空位置に水平移動してもよい。例えば、1個目のコンロッドに対するクランプポイントの上空位置から最短距離で2個目のコンロッド20のクランプポイントの上空位置で移動させてもよい。
ロボットアーム16を駆動して、ロボットハンド15の位置を下げていく。ここでは、まだ、2個目のコンロッド20のクランプポイントまでロボットハンド15を下げない。すなわち、クランプポイントよりも上でロボットハンド15を停止させる。具体的には、ロボットハンド15を鉛直下方に下げていき、2個目のコンロッド20の上に、既に把持しているコンロッド20を載置する。これにより、1個目のコンロッド20の下面と、2個目のコンロッド20の上面とが当接する。2個目のコンロッド20の上に1個目のコンロッド20が重ね合わされる。ここでは、図10に示すようにコンロッド間の隙間に突出部40、41が挿入された状態になっている。なお、図10は、図6に示すコンロッド間の隙間55周辺を拡大して示す図である。また、図10では、クランプ状態の可動爪30、固定爪31を可動爪30a、固定爪31とし、アンクランプ状態の可動爪30、固定爪31を可動爪30b、固定爪31bとして示している。
そして、アクチュエータ36によって、アンクランプ状態にする。すなわち、スライド板39をスライドさせて、1対の可動爪30の間隔を広くすると同時に、1対の固定爪31の間隔を広くする。これにより、1個目のコンロッド20が開放される。ここでは、1個目のコンロッド20が2個目のコンロッド20に載置されている。さらに、1個目のコンロッド20がワーク押さえ34によって押さえられているため、コンロッド20は安定する。ここで、アンクランプ端確認スイッチ57がONする。
アンクランプ状態のままで、ロボットアーム16を駆動して、ロボットハンド15をさらに下降させる。ここでは、2個目のコンロッド20のクランプポイントまで、ロボットハンド15を垂直に下げていく。よって、可動爪30、及び固定爪31が2個目のコンロッド20を把持できる高さになる。すなわち、突出部40、41が2個目のコンロッド20よりも低くなるまでロボットハンド15を下に移動させる。従って、1個目のコンロッドのクランプポイントと、2個目のコンロッド20のクランプポイントは略同じ高さになる。ここでも、ワーク押さえ34によって、コンロッド20が押さえられている。よって、重なり合っている2つのコンロッド20を安定させることができる。
アクチュエータ36を駆動して、スライド板39をスライド移動させる。これにより、1対の可動爪30の間隔を狭くすると同時に、1対の固定爪31の間隔が狭くなる。クランプ状態となることで、突出部40、及び突出部41がコンロッド20の下に配置される。これにより、クランプ端確認スイッチ58、及びアンクランプ端確認スイッチ57のスイッチが切り換わる。
そして、ロボットアーム16を駆動して、ロボットハンド15を上昇する。これにより、コンロッド20が突出部40、及び突出部41上に載置され、持ち上げられる。すなわち、ロボットハンド15を上昇すると、コンロッド20の真下の突出部40と突出部41がコンロッド20と当接する。これにより、コンロッド20が把持される。ここでは、2つのコンロッド20が重なった状態で把持される。また、コンロッド20は、ワーク押さえ34によって上から押されているため、ワーク押さえ34と突出部40、41の間に挟持されている。
このように、クランプ状態にした後、ロボットハンド15を上方に移動すると、突出部40がコンロッド20に当接する。これによって、突出部40の上にコンロッド20が載置され、コンロッド20を持ち上げることができる。さらに、ワーク押さえ34によって上からコンロッド20が押さえられている。よって、安定して把持することができる。そして、ロボットハンド15をクランプポイントの上空に戻す。さらに、この状態では、ワーク確認スイッチ45a、45bがONとなり、ワーク確認スイッチ45c、45dがOFFとなっている。よって、2つのワークを把持していることを容易に確認することができる。
上記の処理を繰り返し、3個目、4個目のコンロッド20を把持していく。すなわち、3個目、4個目のコンロッドに対しても同様の把持動作を行なう。具体的には、3個目のコンロッド20の上方にロボットハンド15を移動する。そして、2個目のコンロッド20を把持するための処理を再度実行する。さらに、4個目のコンロッド20に対しても同様の処理を実行する。これにより、4個のコンロッド20を段積み状態で把持することができる。ここでは、1番下に、4個目のコンロッド20が把持され、1番上に1個目のコンロッド20が把持されている。4個目のコンロッド20の上には、3個目のコンロッド20が載置され、3個目のコンロッド20の上には、2個目のコンロッド20が載置されている。また、ワーク確認スイッチ45によって、コンロッド20の数を確認することができる。
次に、第1の加工機11から第2の加工機12に移動させるための処理について説明する。まず、上述の処理により4つのコンロッド20を把持したロボットハンド15を原位置に移動させる。これにより、第1の加工機11から4つのコンロッド20が取り出される。そして、ロボットハンド15を第2の加工機12内のクランプポイント上空まで移動する。これにより、ロボットハンド15が第2の加工機12の中に挿入される。
ロボットアーム16を駆動して、ロボットハンド15を鉛直下方に移動させる。ここでは、コンロッド20が載置面に載置されるまでロボットハンド15を下げる。すなわち、治具23とコンロッド20とが当接する。さらに、コンロッド20は、ワーク押さえ34によって押さえられている。
そして、アクチュエータ36を駆動して、アンクランプ動作を行なう。1対の可動爪30の間隔を広くすると同時に、1対の固定爪31の間隔を広くする。これにより、コンロッド20の直下から突出部40、41が取り除かれる。すなわち、突出部40、41がコンロッド20から離れる。そして、アンクランプ端確認スイッチ57がONとなり、クランプ端確認スイッチ58がOFFとなる。
アンクランプ状態のまま、ロボットアーム16を駆動して、ロボットハンド15を上昇させる。ここでは、コンロッド20の厚み分だけ、鉛直上方にロボットハンド15を移動する。従って、突出部40、41は、図10に示すように、1番下のコンロッド20aと、下から2番目のコンロッド20bとの間の隙間の高さになる。
突出部40、41がコンロッド20間の隙間55の高さになったら、ロボットアーム16を停止する。そして、アクチュエータ36を駆動して、クランプ動作を行なう。1対の可動爪30の間隔を狭くすると同時に、1対の固定爪31の間隔を狭くする。これにより、コンロッド20aとコンロッド20b間の隙間55に突出部40、41が挿入される。なお、隙間55は、2つのコンロッド20を重ね合わせて配置することによって形成されている。ここでは、アンクランプ端確認スイッチ57がOFFとなり、クランプ端確認スイッチ58がONとなる。
そして、クランプ状態のまま、ロボットアーム16を駆動して、ロボットハンド15を上昇させる。ロボットハンド15は、クランプポイントの上空位置まで移動する。これにより、コンロッド20bが突出部40、41の上に載置される。すなわち、突出部40、41とコンロッド20bとが当接する。また、図10のコンロッド20aがコンロッド20bから離れる。このようにして、コンロッド20aが第2の加工機12内に載置される。そして、ワーク確認スイッチ45dがOFFに切り換わる。残りの3つのコンロッド20は、ロボットハンド15に把持されたままである。よって、ワーク確認スイッチ45a〜45cはONのままである。3つのコンロッド20を把持していることが確認される。
上記の処理を繰り返し、コンロッド20を1個ずつ降ろしていく。すなわち、コンロッド20を第2の加工機12の治具23に載置していく。下のコンロッド20から順番に、第2の加工機12に載置される。4つのコンロッド20が開放されたら、ロボットアーム16によってロボットハンド15を第2の加工機12から取り出す。これにより、4つのコンロッド20が第2の加工機12内の異なる位置に移動することができる。
上述の方法で、コンロッド20の把持、移動、開放を行なう。これにより、複数のコンロッド20を一度に移動することができるため、移動時間を短縮することができる。すなわち、移動のサイクルタイムを短縮することができる。さらに、簡易な構成で、複数のコンロッド20を把持することができる。よって、装置の小型化、及び軽量化を図ることができる。なお、ロボット10をティーチングすることによって、上記のロボットハンド15の移動が制御される。すなわち、ロボット10は、ロボットハンド15が上記した所定の位置に移動するように、ティーチングされている。
このように、ロボット10は、同一形状のコンロッド20を段積みにして搬送する。従って、簡便な構成で搬送時間を短縮することができる。そして、突出部40、41は、コンロッドを重ねて配置した際にできるコンロッド間の隙間55に挿入される。このとき、コンロッドが加工されていない箇所で、可動爪30、及び固定爪31がコンロッド20と接触することが好ましい。すなわち、コンロッドが鏡面加工されていない非加工部で、突出部40、41を接触させることが好ましい。これにより、第1の加工機11における加工箇所の損傷を防ぐことができる。すなわち、コンロッド20の鏡面加工された箇所に突出部40、41が接触するのを防ぐことができる。よって、コンロッド20の不良発生を防ぐことができ、エンジンの生産性を向上することができる。もちろん、コンロッド20以外のワークを把持することも可能である。
コンロッド搬送システムの構成を模式的に示す図である。 コンロッド搬送ロボットの構成を模式的に示す側面図である。 コンロッドの加工機内の構成を模式的に示す図である。 本実施の形態にかかるロボットハンドの構成を模式的に示す側面図である。 本実施の形態にかかるロボットハンドの構成を示す側面図である。 本実施の形態にかかるロボットハンドの構成を示す背面図である。 本実施の形態にかかるロボットハンドの固定爪部分を示す正面図である。 本実施の形態にかかるロボットハンドの可動基準ピン部分を示す正面図である。 本実施の形態にかかるロボットハンドのスライド板部分を示す上面図である。 本実施の形態にかかるロボットハンドがコンロッドを把持する様子を示す図である。
符号の説明
10 ロボット、11 第1の加工機、12 第2の加工機、13 搬送レール、
15 ロボットハンド、16 ロボットアーム、
20 コンロッド、21 大端、22 小端、23 治具、
30 可動爪、31 固定爪、32 可動基準ピン、33 固定基準ピン、
34 ワーク押え、35 シリンダ、36 駆動アクチュエータ、37 ガイド、
38 ベースプレート、39 スライド板、40 突出部、41 突出部、
44 LMガイド、45 ワーク確認スイッチ、
50 ボルト、51 ナット、52 長穴、53 ボルト、54 長穴
57 アンクランプ端確認スイッチ、58 クランプ端確認スイッチ

Claims (7)

  1. ワークを把持するためのロボットハンドであって、
    ベース部材と、
    前記ベース部材に固定され、前記ワークの位置を規制する位置決めピンと、
    前記位置決めピンによって位置決めされた前記ワークを両側から把持する1対の爪と、
    前記1対の爪に対応して設けられ、前記1対の爪が固定された1対の可動部材と、
    前記可動部材を移動して、前記1対の爪の間隔を変化させるアクチュエータと、を備え、
    前記ベース部材に対する前記位置決めピンの固定位置が可変であり、前記可動部材に対する前記爪の固定位置が可変であるロボットハンド。
  2. 前記爪の固定位置が、前記可動部材の移動方向に平行な方向に可変になっており、
    前記位置決めピンの固定位置が、前記移動方向と垂直な方向に可変になっていることを特徴とする請求項1に記載のロボットハンド。
  3. 前記1対の爪によって把持された1以上のワークを上から付勢するワーク押さえと、
    前記ワーク押さえの位置に基づいて、把持しているワークの数を確認するセンサと、をさらに備える請求項1、又は2に記載のロボットハンド。
  4. 前記ワークがコンロッドであり、
    前記コンロッドを把持した際に、前記コンロッドの非加工部と接触する位置に前記爪が固定されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のロボットハンド。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載のロボットハンドと、
    前記ロボットハンドを移動させるロボットアームとを備えるロボット。
  6. 前記ロボットアームが第1のワークを把持している前記ロボットハンドを移動して、第1のワークを第2のワークの上に重ね合わせ、
    前記第2のワークが前記第1のワークの上に重ね合わされている状態で、前記アクチュエータが駆動して、前記第1のワークの把持を開放し、
    前記ロボットアームが前記ロボットハンドを前記第2のワークを把持する位置に移動させた後、前記アクチュエータが駆動して、前記第1のワークが重ね合わされている第2のワークを把持する請求項5に記載のロボット。
  7. 前記第1のワークが重ね合わされている第2のワークを載置面に載置して、前記アクチュエータが駆動して、前記第1のワークの把持を開放し、
    前記ロボットアームがロボットハンドを移動した後、前記アクチュエータが駆動して、前記第1及び第2のワークを重ね合わせたときにできるワーク間の隙間に前記1対の爪を挿入する請求項6に記載のロボット。
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