JP5537433B2 - 触媒およびその製造方法ならびにその用途 - Google Patents

触媒およびその製造方法ならびにその用途 Download PDF

Info

Publication number
JP5537433B2
JP5537433B2 JP2010532922A JP2010532922A JP5537433B2 JP 5537433 B2 JP5537433 B2 JP 5537433B2 JP 2010532922 A JP2010532922 A JP 2010532922A JP 2010532922 A JP2010532922 A JP 2010532922A JP 5537433 B2 JP5537433 B2 JP 5537433B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
niobium
catalyst
oxide
fuel cell
carbonitride
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010532922A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2010041655A1 (ja
Inventor
隆二 門田
知典 山口
利一 獅々倉
卓也 今井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Denko KK filed Critical Showa Denko KK
Priority to JP2010532922A priority Critical patent/JP5537433B2/ja
Publication of JPWO2010041655A1 publication Critical patent/JPWO2010041655A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5537433B2 publication Critical patent/JP5537433B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/86Inert electrodes with catalytic activity, e.g. for fuel cells
    • H01M4/90Selection of catalytic material
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/10Fuel cells with solid electrolytes
    • H01M2008/1095Fuel cells with polymeric electrolytes
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Catalysts (AREA)
  • Inert Electrodes (AREA)

Description

本発明は触媒およびその製造方法ならびにその用途に関する。
燃料電池には、電解質の種類や電極の種類により種々のタイプに分類され、代表的なものとしては、アルカリ型、リン酸型、溶融炭酸塩型、固体電解質型、固体高分子型がある。この中でも低温(−40℃程度)から120℃程度で作動可能な固体高分子型燃料電池が注目を集め、近年、自動車用低公害動力源としての開発・実用化が進んでいる。固体高分子型燃料電池の用途としては、車両用駆動源や定置型電源が検討されているが、これらの用途に適用されるためには、長期間に渡る耐久性が求められている。
この高分子固体形燃料電池は、高分子固体電解質をアノードとカソードとで挟み、アノードに燃料を供給し、カソードに酸素または空気を供給して、カソードで酸素が還元されて電気を取り出す形式である。燃料には水素またはメタノールなどが主として用いられる。
従来、燃料電池の反応速度を高め、燃料電池のエネルギー変換効率を高めるために、燃料電池のカソード(空気極)表面やアノード(燃料極)表面には、触媒を含む層(以下「燃料電池用触媒層」とも記す。)が設けられていた。
この触媒として、一般的に貴金属が用いられており、貴金属の中でも高い電位で安定であり、活性が高い白金が、主として用いられてきた。しかし、白金は価格が高く、また資源量が限られていることから、代替可能な触媒の開発が求められていた。
また、カソード表面に用いる貴金属は酸性雰囲気下では、溶解する場合があり、長期間に渡る耐久性が必要な用途には適さないという問題があった。このため酸性雰囲気下で腐食せず、耐久性に優れ、高い酸素還元能を有する触媒の開発が強く求められていた。
白金に代わる触媒として、炭素、窒素、ホウ素等の非金属を含む材料が触媒として近年着目されている。これらの非金属を含む材料は、白金などの貴金属と比較して価格が安く、また資源量が豊富である。
非特許文献1では、ジルコニウムをベースとしたZrOxN化合物に、酸素還元能を示すことが報告されている。
特許文献1では、白金代替材料として長周期表4族、5族及び14族の元素群から選ばれる1種以上の元素の窒化物を含む酸素還元電極材料が開示されている。
しかしながら、これらの非金属を含む材料は、触媒として実用的に充分な酸素還元能が得られていないという問題点があった。
また、特許文献2では、炭化物、酸化物、窒化物を混合し、真空、不活性または非酸化性雰囲気下、500〜1500℃で加熱をした炭窒酸化物が開示されている。
しかしながら、特許文献2に開示されている炭窒酸化物は、薄膜磁気ヘッドセラミックス基板材料であり、この炭窒酸化物を触媒として用いることは検討されていない。
また、特許文献3では、超微粒子のコアの材料に、シェルの材料を被覆させて、階層的多孔質構造のコアシェルセラミック微粒子およびその製造方法を開示している。しかしながら、単一のコアシェルセラミック微粒子からなる材料では、触媒活性等の特性が充分でなく、2種以上の材料を組み合わせてコアシェルセラミック微粒子を製造しなければならない。
また、特許文献4では、白金または白金を含む貴金属合金からなる多孔質薄膜からなり、該多孔質薄膜が異なる2種類の細孔を有する固体高分子型燃料電池用電極触媒が開示されている。しかしながら、白金が必須成分として用いられており、価格および資源量の面から不利である。
なお、白金は、上記燃料電池用の触媒としてだけでなく、排ガス処理用触媒または有機合成用触媒としても有用であるが、白金は価格が高く、また資源量が限られているため、これらの用途においても代替可能な触媒の開発が求められていた。
特開2007−31781号公報 特開2003−342058号公報 特開2007−320847号公報 特開2006−147371号公報
S.Doi,A.Ishihara,S.Mitsushima,N.kamiya,and K.Ota、「Journal of The Electrochemical Society」、2007年、154 (3) B362-B369
本発明はこのような従来技術における問題点の解決を課題としており、本発明の目的は、酸性電解質中や高電位で腐食せず、耐久性に優れ、高い酸素還元能を有する触媒を提供することにある。
本発明者らは、上記従来技術の問題点を解決すべく鋭意検討した結果、特定のニオブ含有炭窒酸化物からなる触媒が、酸性電解質中や高電位で腐食せず、耐久性に優れ、高い酸素還元能を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、たとえば以下の(1)〜(17)に関する。
(1)
25〜80%の空隙率を有するニオブ含有炭窒酸化物から形成されることを特徴とする触媒。
(2)
前記触媒が、粉砕され微粒子化していることを特徴とする(1)に記載の触媒。
(3)
前記ニオブ含有炭窒酸化物が、ニオブ以外に、錫、インジウム、白金、タンタル、ジルコニウム、銅、鉄、タングステン、クロム、モリブデン、ハフニウム、チタニウム、バナジウム、コバルト、マンガン、セリウム、金、銀、イリジウム、パラジウム、イットリウムおよびニッケルからなる群より選択された少なくとも1種の金属(以下「金属M」または「M」とも記す。)を含有することを特徴とする(1)または(2)に記載の触媒。
(4)
前記ニオブ含有炭窒酸化物の組成式が、Nbabxyz(ただし、a、b、x、y、zは原子数の比を表し、0.01≦a<1、0<b≦0.99、0.01≦x≦2、0.01≦y≦2、0.01≦z≦3、a+b=1、かつx+y+z≦5である。)で表されることを特徴とする(3)に記載の触媒。
(5)
BET比表面積が1〜1000m2/gの範囲であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の触媒。
(6)
前記触媒が粒子であり、該粒子の粒子径が5〜200nmの範囲であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の触媒。
(7)
前記ニオブ含有炭窒酸化物が複数の相からなる混合物であって、粉末X線回折法(Cu−Kα線)によって前記ニオブ含有炭窒酸化物を測定した際に、Nb1229由来のピークが観測されることを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載の触媒。
(8)
酸素ガスおよび水素ガスを含む不活性ガス中で、ニオブ含有炭窒化物を加熱することにより、ニオブ含有炭窒酸化物を得る工程を含むことを特徴とする(1)〜(7)のいずれかに記載の触媒の製造方法。
(9)
前記ニオブ含有炭窒化物を解砕する工程をさらに含むことを特徴とする(8)に記載の触媒の製造方法。
(10)
前記加熱の温度が400〜1400℃の範囲であることを特徴とする(8)または(9)に記載の製造方法。
(11)
前記不活性ガス中の水素ガス濃度が4容量%以下であることを特徴とする(8)〜(10)のいずれかに記載の製造方法。
(12)
(1)〜(7)のいずれかに記載の触媒を含むことを特徴とする燃料電池用触媒層。
(13)
さらに電子伝導性粒子を含むことを特徴とする(12)に記載の燃料電池用触媒層。
(14)
燃料電池用触媒層と多孔質支持層とを有する電極であって、前記燃料電池用触媒層が(12)または(13)に記載の燃料電池用触媒層であることを特徴とする電極。
(15)
カソードとアノードと前記カソードおよび前記アノードの間に配置された電解質膜とを有する膜電極接合体であって、前記カソードおよび/または前記アノードが(14)に記載の電極であることを特徴とする膜電極接合体。
(16)
(15)に記載の膜電極接合体を備えることを特徴とする燃料電池。
(17)
(15)に記載の膜電極接合体を備えることを特徴とする固体高分子形燃料電池。
本発明の触媒は、酸性電解質中や高電位で腐食せず、安定であり、高い酸素還元能を有し、かつ白金と比べ安価である。したがって、前記触媒を備えた燃料電池は、比較的安価で性能が優れている。
図1は、実施例1の触媒(1)の粉末X線回折スペクトルである。 図2は、実施例1の燃料電池用電極(1)の酸素還元能を評価したグラフである。 図3は、実施例2の炭窒化物(2)の粉末X線回折スペクトルである。 図4は、実施例2の触媒(2)の粉末X線回折スペクトルである。 図5は、実施例2の燃料電池用電極(2)の酸素還元能を評価したグラフである。 図6は、実施例3の燃料電池用電極(3)の酸素還元能を評価したグラフである。 図7は、比較例1の触媒(4)の粉末X線回折スペクトルである。 図8は、比較例1の燃料電池用電極(4)の酸素還元能を評価したグラフである。 図9は、実施例1の触媒(1)のSEM写真である。 図10は、実施例1の触媒(1)のTEM断面写真である。 図11は、実施例1の触媒(1)のTEM断面写真のZコントラスト像である。 図12は、実施例1の触媒(1)のTEM断面写真の二次電子像である。 図13は、実施例1の触媒(1)のTEM断面写真の拡大二次電子像である。 図14は、実施例2の触媒(2)のSEM写真である。 図15は、実施例2の触媒(2)のTEM断面写真である。 図16は、図15におけるarea1の拡大図である。 図17は、実施例2の触媒(2)のTEM断面写真のZコントラスト像である。 図18は、実施例2の触媒(2)のTEM断面写真の二次電子像である。 図19は、実施例2の触媒(2)の元素マッピングである。 図20は、実施例3の触媒(3)のTEM断面写真である。 図21は、比較例1の触媒(4)のSEM写真である。 図22は、比較例1の触媒(4)のTEM断面写真である。 図23は、比較例1の触媒(4)の粒塊の格子像(図の左側)とNb2CNの格子像(図の右側)である。触媒(4)の格子像(電子線回折図形)は、Nb2CNの格子像(<110>入射)と一致したことを示す。
<触媒>
本発明の触媒は、25〜80%の空隙率を有する多孔質のニオブ含有炭窒酸化物から形成されることを特徴としている。前記空隙率は、25〜75%であることがより好ましく、30〜75%であることが特に好ましい。空隙率が前記範囲内であると、触媒の活性が高まる傾向があり、好ましい。なお、本発明において空隙率は後述する実施例に記載した測定方法で得られた値である。
本発明の触媒は、粉砕され微粒子化していることが好ましい。粉砕され微粒子化している触媒は、酸化還元能が高くなる傾向がある。粉砕法としては、例えば、ジェットミル、振動ミル、ボールミル、ロッドミル、アトリッションミル、ディスクミル、遊星ボールミル、モルターグラインダ、ジョークラッシャ、ビータミル(ハンマーミル)、ミキサーミル、カッティングミルまたは超遠心粉砕機による方法などが挙げられる。中でも、ジェットミル、遊星ボールミルによる粉砕法が粒子をより微細にする点で好ましい。
前記触媒が粒子である場合、その粒子径は、その90質量%以上が5〜200nmの範囲であることが好ましく、10〜200nmの範囲であることがより好ましく、10〜180nmの範囲であることが特に好ましい。触媒の粒子径が前記範囲内であると、触媒の酸化還元能が高くなる傾向がある。
触媒の粒子径は、後述するBET法で求めた比表面積を、触媒の粒子を球形に換算して、下記式(1)より求める。
D=6/ρS・・・(1)
触媒の粒子径:D(μm)
触媒の比重:ρ(g/cm3
触媒のBET比表面積:S(m2/g)。
前記ニオブ含有炭窒酸化物は、ニオブ以外に、錫、インジウム、白金、タンタル、ジルコニウム、銅、鉄、タングステン、クロム、モリブデン、ハフニウム、チタニウム、バナジウム、コバルト、マンガン、セリウム、金、銀、イリジウム、パラジウム、イットリウムおよびニッケルからなる群より選択された少なくとも1種の金属(以下「金属M」または「M」とも記す。)を含有していもよい。
ニオブおよびその他の金属Mを含有する前記炭窒酸化物の組成式は、Nbabxyz(ただし、a、b、x、y、zは原子数の比を表し、0.01≦a<1、0<b≦0.99、0.01≦x≦2、0.01≦y≦2、0.01≦z≦3、a+b=1、かつx+y+z≦5である。)で表される。前記組成式において、0.05≦a≦0.99、0.01≦b≦0.95、0.01≦x≦2、0.01≦y≦2、0.05≦z≦3、かつ0.07≦x+y+z≦5であることが好ましい。各原子数の比が前記範囲であると、酸素還元電位が高くなる傾向がある。
また、前記組成式において、0.50≦a≦0.99、0.01≦b≦0.50、かつa+b=1であることがさらに好ましく、0.80≦a≦0.99、0.01≦b≦0.20、かつa+b=1であることが特に好ましい。
本発明において、ニオブ含有炭窒酸化物からなる触媒とは、組成式がNbabxyzで表される化合物、または、金属Mの酸化物、金属Mの炭化物、金属Mの窒化物、金属Mの炭窒化物、金属Mの炭酸化物、金属Mの窒酸化物、ニオブの酸化物、ニオブの炭化物、ニオブの窒化物、ニオブの炭窒化物、ニオブの炭酸化物、ニオブの窒酸化物、金属Mおよびニオブを含有する酸化物、金属Mおよびニオブを含有する炭化物、金属Mおよびニオブを含有する窒化物、金属Mおよびニオブを含有する炭窒化物、金属Mおよびニオブを含有する炭酸化物、金属Mおよびニオブを含有する窒酸化物などを含み、組成式が全体としてNbabxyzで表される混合物(ただし、Nbabxyzで表される化合物を含んでいてもいなくてもよい。)、あるいはその両方を意味する。中でも、酸素欠陥を有するNb1229などのニオブの酸化物を含んでいると、得られる触媒の酸素還元能が高くなる傾向があり好ましい。
また、粉末X線回折法(Cu−Kα線)によって前記ニオブ含有炭窒酸化物を測定した際に、回折角2θ=33°〜43°の間に、回折線ピークが2つ以上観測されることが好ましい。
回折線ピークとは、試料(結晶質)に様々な角度でX線を照射した場合に、特異的な回折角度および回折強度で得られるピークのことをいう。本発明においては、信号(S)とノイズ(N)の比(S/N)が2以上で検出できるシグナルを一つの回折線ピークとしてみなす。ここで、ノイズ(N)は、ベースラインの幅とした。
X線回折法の測定装置としては、例えば粉末X線解析装置:リガク RAD-RXを用いて行うことができ、その測定条件としては、X線出力(Cu−Kα):50kV、180mA、走査軸 :θ/2θ、測定範囲(2θ):10°〜89.98°、測定モード:FT、読込幅 :0.02°、サンプリング時間:0.70秒、DS、SS、RS:0.5°、0.5°、0.15mm、ゴンオメーター半径:185mmで行うことができる。
また、前記ニオブ含有炭窒酸化物が複数の相からなる混合物であって、粉末X線回折法(Cu−Kα線)によって前記ニオブ含有炭窒酸化物を測定した際に、Nb1229由来のピークが観測されることが好ましい。その他にNbO、NbO2、Nb25、Nb2562、Nb47116、Nb2254などの酸化物由来のピークが観測されてもよい。
前記ニオブ含有炭窒酸化物中には、Nb1229などの酸化物からなる相が存在していると考えられる。このような酸素欠陥を有するNb1229などが存在するため、最終的に得られる触媒は高い酸素還元能を有すると、本発明者らは、推定している。
酸素還元能の発現のメカニズムは明らかではないが、酸素欠陥を有するNb1229が、各ユニットで重なり、このユニット間のNbとNbとの間で酸素がブリッジ配位(Nb-O-O-Nb)して酸素還元能の発現が起こると推定される。酸素欠陥を有するNb1229が各ユニットで重なると、ユニット間のNbとNbとの結合距離が短くなる。該結合距離が2Å以下の部分が15%以上であるような結晶構造をとっていることがより好ましい。
また、このユニットに、炭素または窒素が介在することで、Nb周辺の電子密度が変化し、触媒活性が向上すると推定する。炭素または窒素の介在で電子伝導性が向上しているとも推定できるが、性能向上の本当の理由は定かではない。
本発明に用いる触媒の、下記測定法(A)に従って測定される酸素還元開始電位は、可逆水素電極を基準として好ましくは0.5V(vs.NHE)以上である。
〔測定法(A):
電子伝導性粒子である炭素に分散させた触媒が1質量%となるように、該触媒および炭素を溶剤中に入れ、超音波で攪拌し懸濁液を得る。なお、炭素源としては、カーボンブラック(比表面積:100〜300m2/g)(例えばキャボット社製 XC−72)を用い、触媒と炭素とが質量比で95:5になるように分散させる。また、溶剤としては、イソプロピルアルコール:水(質量比)=2:1を用いる。
前記懸濁液を、超音波をかけながら30μlを採取し、すばやくグラッシーカーボン電極(直径:5.2mm)上に滴下し、120℃で1時間乾燥させる。乾燥することにより触媒を含む燃料電池用触媒層が、グラッシーカーボン電極上に形成される。
次いでNAFION(登録商標)(デュポン社 5%NAFION(登録商標)溶液(DE521))をイソプロピルアルコールで10倍に希釈したものを、さらに前記燃料電池用触媒層上に10μl滴下する。これを、120℃で1時間乾燥する。
このようにして、得られた電極を用いて、酸素雰囲気および窒素雰囲気で、0.5mol/dm3の硫酸溶液中、30℃の温度で、同濃度の硫酸溶液中での可逆水素電極を参照電極とし、5mV/秒の電位走査速度で分極することにより電流−電位曲線を測定した際の、酸素雰囲気での還元電流と窒素雰囲気での還元電流とに0.2μA/cm2以上の差が現れ始める電位を酸素還元開始電位とする。〕
上記酸素還元開始電位が0.7V(vs.NHE)未満であると、前記触媒を燃料電池のカソード用の触媒として用いた際に過酸化水素が発生することがある。また酸素還元開始電位は0.85V(vs.NHE)以上であることが、好適に酸素を還元するために好ましい。また、酸素還元開始電位は高い程好ましく、特に上限は無いが、理論値の1.23V(vs.NHE)である。
上記触媒を用いて形成された本発明の燃料電池用触媒層は酸性電解質中において0.4V(vs.NHE)以上の電位で使用されることが好ましく、電位の上限は、電極の安定性により決まり、酸素が発生する電位のおよそ1.23V(vs.NHE)まで使用可能である。
この電位が0.4V(vs.NHE)未満の場合、ニオブ含有炭窒酸化物の安定性という観点では全く問題はないが、酸素を好適に還元することができず、燃料電池に含まれる膜電極接合体の燃料電池用触媒層としての有用性は乏しい。
前記触媒のBET比表面積は、好ましくは1〜1000m2/gであり、より好ましくは10〜100m2/gである。BET比表面積が1m2/gより小さいと、触媒面積が小さく、1000m2/gよりと大きいと凝集しやすく扱いにくい。
なお、本発明におけるBET比表面積の値は、市販のBET測定装置で測定可能であり、たとえば、島津製作所株式会社製 マイクロメリティクス ジェミニ2360を用いて測定することができる。
<触媒の製造方法>
上記触媒の製造方法は特に限定されないが、例えば、ニオブ含有炭窒化物を、酸素ガスおよび水素ガスを含む不活性ガス中で加熱することにより、ニオブ含有炭窒酸化物を得る工程を含む製造方法が挙げられる。
このような製造方法により得られるニオブ含有炭窒酸化物は、25〜80%の空隙率を有し、該ニオブ含有炭窒酸化物から形成される触媒は、酸化還元能が高くなる傾向がある。
(ニオブ含有炭窒化物の製造方法)
上記工程に用いるニオブ含有炭窒化物を得る方法としては、酸化ニオブと炭素との混合物を、窒素雰囲気または窒素を含有する不活性ガス中で加熱することによりニオブ含有炭窒化物を製造する方法(I)や、炭化ニオブ、酸化ニオブおよび窒化ニオブの混合物を、窒素ガスなどの不活性ガス中で加熱することによりニオブ含有炭窒化物を製造する方法(II)、ニオブ塩またはニオブ錯体を加水分解することによりニオブ化合物を得て、該ニオブ化合物と炭素との混合物を窒素雰囲気または窒素を含有する不活性ガス中で加熱することによりニオブ含有炭窒化物を製造する方法(III)、炭化ニオブおよび窒化ニオブの混合物を、窒素ガスなどの不活性ガス中で加熱することによりニオブ含有炭窒化物を製造する方法(IV)が挙げられる。また、前記金属Mの酸化物、酸化ニオブ及び炭素との混合物を、窒素雰囲気または窒素を含有する不活性ガス中で加熱することによりニオブ含有炭窒化物を製造する方法(V)、前記金属Mの酸化物、炭化ニオブおよび窒化ニオブの混合物を、窒素ガスなどの不活性ガス中で加熱することによりニオブ含有炭窒化物を製造する方法(VI)、または前記金属Mの酸化物、炭化ニオブ、窒化ニオブおよび酸化ニオブの混合物を、窒素ガスなどの不活性ガス中で加熱することによりニオブ含有炭窒化物を製造する方法(VII)、または前記金属Mを含有する化合物(例えば有機酸塩、塩化物、炭化物、窒化物、錯体など)、炭化ニオブおよび窒化ニオブの混合物を、窒素ガスなどの不活性ガス中で加熱することによりニオブ含有炭窒化物を製造する方法(VIII)などが挙げられる。また、前記製造方法(V)〜(VIII)における原料、その他の原料を組み合わせた混合物を、窒素ガスなどの不活性ガス中で加熱することによりニオブ含有炭窒化物を製造する方法(IX)であってもよい。本発明においては、ニオブ含有炭窒化物を得ることができれば特に制限されず、いずれの製造方法を用いても構わない。
[製造方法(I)]
製造方法(I)は、酸化ニオブと炭素との混合物を、窒素雰囲気または窒素を含有する不活性ガス中で加熱することによりニオブ含有炭窒化物を製造する方法である。
ニオブ含有炭窒化物を製造する際の加熱の温度は600〜1800℃の範囲であり、好ましくは800〜1600℃の範囲である。前記加熱温度が前記範囲内であると、結晶性および均一性が良好な点で好ましい。前記加熱温度が600℃未満であると結晶性が悪く、均一性が悪くなる傾向があり、1800℃を超えると焼結しやすくなる傾向がある。
原料の酸化ニオブとしては、NbO、NbO2やNb25等が挙げられる。原料の酸化ニオブについては、特に限定されない。いずれの酸化ニオブを用いても、該酸化物から得られるニオブ含有炭窒化物を、酸素ガスおよび水素ガスを含む不活性ガス中で加熱することにより得られるニオブ含有炭窒酸化物からなる触媒は、酸素還元開始電位が高く、活性がある。
原料の炭素としては、カーボン、カーボンブラック、グラファイト、黒鉛、活性炭、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンナノホーン、フラーレンが挙げられる。カーボンの粉末の粒径がより小さいと、比表面積が大きくなり、酸化物との反応がしやすくなるため好ましい。例えば、カーボンブラック(比表面積:100〜300m2/g、例えばキャボット社製 XC−72)などが好適に用いられる。
2、4または5価といったニオブの価数に応じて、化学量論的に原料の酸化ニオブと炭素とのモル比を制御すると、適切なニオブ含有炭窒化物が得られる。例えば、2価の酸化ニオブでは、酸化ニオブ1モルに対して、炭素は1〜3モルが好ましい。4価の酸化ニオブでは、酸化ニオブ1モルに対して、炭素は2〜4モルが好ましい。5価の酸化ニオブでは、酸化ニオブ1モルに対して、炭素は3〜9モルが好ましい。これらの範囲の上限値を超えると炭化ニオブ、下限値を下回ると窒化ニオブが生成する傾向がある。
[製造方法(II)]
製造方法(II)は、炭化ニオブ、酸化ニオブおよび窒化ニオブの混合物を、窒素ガスなどの不活性ガス中で加熱することによりニオブ含有炭窒化物を製造する方法である。
ニオブ含有炭窒化物を製造する際の加熱の温度は600〜1800℃の範囲であり、好ましくは800〜1600℃の範囲である。前記加熱温度が前記範囲内であると、結晶性および均一性が良好な点で好ましい。前記加熱温度が600℃未満であると結晶性が悪く、均一性が悪くなる傾向があり、1800℃を超えると焼結しやすくなる傾向がある。
原料としては、炭化ニオブ、窒化ニオブおよび酸化ニオブを用いる。
原料の炭化ニオブとしては、NbC等が挙げられ、原料の窒化ニオブとしては、NbN等が挙げられる。原料の酸化ニオブとしては、NbO、NbO2やNb25等が挙げられる。原料の酸化ニオブについては、特に限定されない。いずれの酸化ニオブを用いても、該酸化物、炭化ニオブおよび窒化ニオブから得られるニオブ含有炭窒化物を、酸素ガスおよび水素ガスを含む不活性ガス中で加熱することにより得られるニオブ含有炭窒酸化物からなる触媒は、酸素還元開始電位が高く、活性がある。
炭化ニオブ、酸化ニオブ、窒化ニオブの配合量(モル比)を制御すると、適切なニオブ含有炭窒化物が得られる。前記配合量(モル比)は、通常、窒化ニオブを1モルに対して、炭化ニオブが0.01〜500モル、酸化ニオブが0.01〜50モルであり、好ましくは、窒化ニオブを1モルに対して、炭化ニオブが0.1〜300モル、酸化ニオブが0.1〜30モルである。上記範囲を満たす配合モル比で作られたニオブ含有炭窒化物を用いると、酸素還元開始電位が高く、活性があるニオブ含有炭窒酸化物が得られる傾向がある。
[製造方法(III)]
製造方法(III)は、ニオブ塩またはニオブ錯体を加水分解することによりニオブ化合物を得て、該ニオブ化合物と炭素との混合物を窒素雰囲気または窒素を含有する不活性ガス中で加熱することによりニオブ含有炭窒化物を製造する方法である。
製造方法(III)について、以下詳細に説明する。
まず、ニオブ塩またはニオブ錯体を溶媒に溶かす。得られた溶液を炭素に吸着させ、溶媒を除去すると、炭素表面上にニオブ塩またはニオブ錯体が均一に分散した状態で析出する。次に、析出したニオブ塩またはニオブ錯体を加水分解すると炭素表面上にニオブ化合物が得られる。得られたニオブ化合物と炭素との混合物を窒素雰囲気または窒素を含有する不活性ガス中で加熱することによりニオブ含有炭窒化物が得られる。このような製造方法で得られるニオブ含有炭窒化物は、より微粒子となる傾向がある。
上記ニオブ塩またはニオブ錯体としては、例えばニオブアルコキシド、ニオブカルボン酸塩、ニオブハロゲン化物およびニオブアセチルアセトナート錯体を挙げることができる。中でも、ニオブアルコキシド、ニオブカルボン酸塩およびニオブハロゲン化物からなる少なくとも1種のニオブ塩を用いることが安価で加水分解しやすいので好ましい。
ニオブアルコキシドとしては、エトキシド、プロポキシド、イソプロポキシド、ブトキシド、イソブトキシドなどの低級アルコキシドが好ましい。ニオブカルボン酸塩としては、酢酸塩、プロピオン酸塩などの低級脂肪酸塩が好ましい。またニオブハロゲン化物としては、塩化物が好ましい。
上記ニオブ塩またはニオブ錯体を加水分解して得られるニオブ化合物は通常、粒子表面に水酸基を有するニオブ酸化物であり、原料に由来するアルコキシ基やカルボン酸基等が残存していても良い。
上記溶媒としては、エタノール、メタノールまたはセルソルブ類などが挙げられる。また、上記炭素としては、カーボンブラック、グラファイト、黒鉛、活性炭、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンナノホーンまたはフラーレンなどが挙げられる。
加水分解法は、一般に粒子内部に水を取り込みやすい方法であり、表面にも欠陥が生じやすい。上記ニオブ塩またはニオブ錯体を加水分解して得られるニオブ化合物は、表面に形成された酸素欠陥を有するため、最終的に得られる触媒は高い酸素還元能を有すると、本発明者らは、推定している。
前記加熱の温度は600〜1800℃の範囲であり、好ましくは800〜1600℃の範囲である。前記加熱温度が前記範囲内であると、結晶性および均一性が良好な点で好ましい。前記加熱温度が600℃未満であると結晶性が悪く、均一性が悪くなる傾向があり、1800℃を超えると焼結しやすくなる傾向がある。
[製造方法(IV)]
製造方法(IV)は、炭化ニオブおよび窒化ニオブの混合物を、窒素ガスなどの不活性ガス中で加熱することによりニオブ含有炭窒化物を製造する方法である。
金属炭窒化物を製造する際の加熱の温度は600〜1800℃の範囲であり、好ましくは800〜1600℃の範囲である。前記加熱温度が前記範囲内であると、結晶性および均一性が良好な点で好ましい。前記加熱温度が600℃未満であると結晶性が悪く、均一性が悪くなる傾向があり、1800℃を超えると焼結しやすくなる傾向がある。
原料としては、炭化ニオブおよび窒化ニオブを用いる。
原料の炭化ニオブとしては、NbC等が挙げられ、原料の窒化ニオブとしては、NbN等が挙げられる。
上記いずれの原料を用いても、炭化ニオブおよび窒化ニオブから得られるニオブ含有炭窒化物を、酸素ガスおよび水素ガスを含む不活性ガス中で加熱することにより得られるニオブ含有炭窒酸化物からなる触媒は、酸素還元開始電位が高く、活性がある。
炭化ニオブおよび窒化ニオブの配合量(モル比)を制御すると、適切なニオブ含有炭窒化物が得られる。前記配合量(モル比)は、通常、窒化ニオブ1モルに対して、炭化ニオブが0.01〜500モル、好ましくは、窒化ニオブ1モルに対して、炭化ニオブが0.1〜300モルである。上記範囲を満たす配合モル比で作られたニオブ含有炭窒化物を用いると、酸素還元開始電位が高く、活性があるニオブ含有炭窒酸化物が得られる傾向がある。
[製造方法(V)]
製造方法(V)は、前記金属Mの酸化物、酸化ニオブおよび炭素との混合物を、窒素雰囲気または窒素を含有する不活性ガス中で加熱することによりニオブ含有炭窒化物を製造する方法である。
ニオブ含有炭窒化物を製造する際の加熱の温度は600〜1800℃の範囲であり、好ましくは800〜1600℃の範囲である。前記加熱温度が前記範囲内であると、結晶性および均一性が良好な点で好ましい。前記加熱温度が600℃未満であると結晶性が悪く、均一性が悪くなる傾向があり、1800℃を超えると焼結しやすくなる傾向がある。
原料の金属Mの酸化物は、酸化スズ、酸化インジウム、酸化白金、酸化タンタル、酸化ジルコニウム、酸化銅、酸化鉄、酸化タングステン、酸化クロム、酸化モリブデン、酸化ハフニウム、酸化チタニウム、酸化バナジウム、酸化コバルト、酸化マンガン、酸化セリウム、酸化金、酸化銀、酸化イリジウム、酸化パラジウム、酸化イットリウムまたは酸化ニッケル等が挙げられる。金属Mの酸化物は、1種類以上用いることができる。
原料の酸化ニオブとしては、NbO、NbO2やNb25等が挙げられる。
原料の炭素としては、カーボン、カーボンブラック、グラファイト、黒鉛、活性炭、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンナノホーン、フラーレンが挙げられる。カーボンの粉末の粒径がより小さいと、比表面積が大きくなり、酸化物との反応がしやすくなるため好ましい。例えば、カーボンブラック(比表面積:100〜300m2/g、例えばキャボット社製 XC−72)などが好適に用いられる。
上記いずれの原料を用いても、前記金属Mの酸化物、酸化ニオブおよび炭素から得られるニオブ含有炭窒化物を、酸素を含む不活性ガス中で加熱することにより得られるニオブ含有炭窒酸化物からなる触媒は、酸素還元開始電位が高く、活性がある。
前記金属Mの酸化物、酸化ニオブおよび炭素の配合量(モル比)を制御すると、適切なニオブ含有炭窒化物が得られる。
前記配合量(モル比)は、通常、酸化ニオブ1モルに対して、前記金属Mの酸化物が0.01〜10モル、炭素が1〜10モルであり、好ましくは、酸化ニオブ1モルに対して、前記金属Mの酸化物が0.01〜4モル、炭素が2〜6モルである。上記範囲を満たす配合モル比で作られたニオブ含有炭窒化物を用いると、酸素還元開始電位が高く、活性があるニオブ含有炭窒酸化物が得られる傾向がある。
[製造方法(VI)]
製造方法(VI)は、前記金属Mの酸化物、炭化ニオブおよび窒化ニオブの混合物を、窒素ガスなどの不活性ガス中で加熱することによりニオブ含有炭窒化物を製造する方法である。
ニオブ含有炭窒化物を製造する際の加熱の温度は600〜1800℃の範囲であり、好ましくは800〜1600℃の範囲である。前記加熱温度が前記範囲内であると、結晶性および均一性が良好な点で好ましい。前記加熱温度が600℃未満であると結晶性が悪く、均一性が悪くなる傾向があり、1800℃を超えると焼結しやすくなる傾向がある。
原料としては、前記金属Mの酸化物、炭化ニオブおよび窒化ニオブを用いる。
原料の金属Mの酸化物は、酸化スズ、酸化インジウム、酸化白金、酸化タンタル、酸化ジルコニウム、酸化銅、酸化鉄、酸化タングステン、酸化クロム、酸化モリブデン、酸化ハフニウム、酸化チタニウム、酸化バナジウム、酸化コバルト、酸化マンガン、酸化セリウム、酸化金、酸化銀、酸化イリジウム、酸化パラジウム、酸化イットリウムまたは酸化ニッケル等が挙げられる。金属Mの酸化物は、1種類以上用いることができる。
原料の炭化ニオブとしては、NbC等が挙げられ、原料の窒化ニオブとしては、NbN等が挙げられる。
上記いずれの原料を用いても、前記金属Mの酸化物、炭化ニオブおよび窒化ニオブから得られるニオブ含有炭窒化物を、酸素を含む不活性ガス中で加熱することにより得られるニオブ含有炭窒酸化物からなる触媒は、酸素還元開始電位が高く、活性がある。
前記金属Mの酸化物、炭化ニオブおよび窒化ニオブの配合量(モル比)を制御すると、適切なニオブ含有炭窒化物が得られる。前記配合量(モル比)は、通常、窒化ニオブ1モルに対して、炭化ニオブが0.01〜500モル、前記金属Mの酸化物が0.01〜50モルであり、好ましくは、窒化ニオブ1モルに対して、炭化ニオブが0.1〜300モル、前記金属Mの酸化物が0.1〜30モルである。上記範囲を満たす配合モル比で作られたニオブ含有炭窒化物を用いると、酸素還元開始電位が高く、活性があるニオブ含有炭窒酸化物が得られる傾向がある。
[製造方法(VII)]
製造方法(VII)は、前記金属Mの酸化物、炭化ニオブ、窒化ニオブおよび酸化ニオブの混合物を、窒素ガスなどの不活性ガス中で加熱することによりニオブ含有炭窒化物を製造する方法である。
ニオブ含有炭窒化物を製造する際の加熱の温度は600〜1800℃の範囲であり、好ましくは800〜1600℃の範囲である。前記加熱温度が前記範囲内であると、結晶性および均一性が良好な点で好ましい。前記加熱温度が600℃未満であると結晶性が悪く、均一性が悪くなる傾向があり、1800℃を超えると焼結しやすくなる傾向がある。
原料としては、前記金属Mの酸化物、炭化ニオブ、窒化ニオブおよび酸化ニオブを用いる。
原料の金属Mの酸化物は、酸化スズ、酸化インジウム、酸化白金、酸化タンタル、酸化ジルコニウム、酸化銅、酸化鉄、酸化タングステン、酸化クロム、酸化モリブデン、酸化ハフニウム、酸化チタニウム、酸化バナジウム、酸化コバルト、酸化マンガン、酸化セリウム、酸化金、酸化銀、酸化イリジウム、酸化パラジウム、酸化イットリウムまたは酸化ニッケル等が挙げられる。金属Mの酸化物は、1種類以上用いることができる。
原料の炭化ニオブとしては、NbC等が挙げられ、原料の窒化ニオブとしては、NbN等が挙げられる。原料の酸化ニオブとしては、NbO、NbO2やNb25等が挙げられる。
上記いずれの原料を用いても、前記金属Mの酸化物、炭化ニオブ、窒化ニオブおよび酸化ニオブから得られるニオブ含有炭窒化物を、酸素を含む不活性ガス中で加熱することにより得られるニオブ含有炭窒酸化物からなる触媒は、酸素還元開始電位が高く、活性がある。
前記金属Mの酸化物、炭化ニオブ、窒化ニオブおよび酸化ニオブの配合量(モル比)を制御すると、適切なニオブ含有炭窒化物が得られる。前記配合量(モル比)は、通常、窒化ニオブ1モルに対して、炭化ニオブが0.01〜500モル、前記金属Mの酸化物および酸化ニオブが合わせて0.01〜50モルであり、好ましくは、窒化ニオブ1モルに対して、炭化ニオブが0.1〜300モル、前記金属Mの酸化物および酸化ニオブが合わせて0.1〜30モルである。上記範囲を満たす配合モル比で作られたニオブ含有炭窒化物を用いると、酸素還元開始電位が高く、活性があるニオブ含有炭窒酸化物が得られる傾向がある。
[製造方法(VIII)]
製造方法(VIII)は、前記金属Mを含有する化合物、炭化ニオブおよび窒化ニオブの混合物を、窒素ガスなどの不活性ガス中で加熱することによりニオブ含有炭窒化物を製造する方法である。
ニオブ含有炭窒化物を製造する際の加熱の温度は600〜1800℃の範囲であり、好ましくは800〜1600℃の範囲である。前記加熱温度が前記範囲内であると、結晶性および均一性が良好な点で好ましい。前記加熱温度が600℃未満であると結晶性が悪く、均一性が悪くなる傾向があり、1800℃を超えると焼結しやすくなる傾向がある。
原料としては、前記金属Mを含有する化合物、炭化ニオブおよび窒化ニオブを用いる。
原料の金属Mを含有する化合物は、スズ、インジウム、白金、タンタル、ジルコニウム、銅、鉄、タングステン、クロム、モリブデン、ハフニウム、チタニウム、バナジウム、コバルト、マンガン、セリウム、金、銀、イリジウム、パラジウム、イットリウムまたはニッケル等の有機酸塩、炭酸塩、塩化物、有機錯体、炭化物、窒化物等が挙げられる。金属Mを含有する化合物は、1種類以上用いることができる。
原料の炭化ニオブとしては、NbC等が挙げられ、原料の窒化ニオブとしては、NbN等が挙げられる。
上記いずれの原料を用いても、前記金属Mを含有する化合物、炭化ニオブおよび窒化ニオブから得られるニオブ含有炭窒化物を、酸素を含む不活性ガス中で加熱することにより得られるニオブ含有炭窒酸化物からなる触媒は、酸素還元開始電位が高く、活性がある。
前記金属Mを含有する化合物、炭化ニオブおよび窒化ニオブの配合量(モル比)を制御すると、適切なニオブ含有炭窒化物が得られる。前記配合量(モル比)は、通常、窒化ニオブ1モルに対して、炭化ニオブが0.01〜500モル、前記金属Mを含有する化合物が0.001〜50モルであり、好ましくは、窒化ニオブ1モルに対して、炭化ニオブが0.1〜300モル、前記金属Mを含有する化合物が0.01〜30モルである。上記範囲を満たす配合モル比で作られたニオブ含有炭窒化物を用いると、酸素還元開始電位が高く、活性があるニオブ含有炭窒酸化物が得られる傾向がある。
[製造方法(IX)]
前記ニオブ含有炭窒化物を得ることができれば、原料としては特に制限されず、例えば、前記製造方法(V)〜(VIII)における原料、その他の原料を様々に組み合わせて用いることができる。
製造方法(IX)は、前記製造方法(V)〜(VIII)における原料の組み合わせ以外の原料混合物を、窒素ガスなどの不活性ガス中で加熱することによりニオブ含有炭窒化物を製造する方法である。
ニオブ含有炭窒化物を製造する際の加熱の温度は600〜1800℃の範囲であり、好ましくは800〜1600℃の範囲である。前記加熱温度が前記範囲内であると、結晶性および均一性が良好な点で好ましい。前記加熱温度が600℃未満であると結晶性が悪く、均一性が悪くなる傾向があり、1800℃を超えると焼結しやすくなる傾向がある。
原料としては、例えば、前記金属Mを含有する化合物、炭化ニオブ、窒化ニオブ、酸化ニオブ、ニオブ前駆体または炭素等を様々に組み合わせた混合物を原料混合物として用いることができる。
原料の金属Mを含有する化合物は、スズ、インジウム、白金、タンタル、ジルコニウム、銅、鉄、タングステン、クロム、モリブデン、ハフニウム、チタニウム、バナジウム、コバルト、マンガン、セリウム、金、銀、イリジウム、パラジウム、イットリウムまたはニッケル等の有機酸塩、炭酸塩、塩化物、有機錯体、炭化物、窒化物、前駆体等が挙げられる。金属Mを含有する化合物は、1種類以上用いることができる。
原料の炭化ニオブとしては、NbC等が挙げられ、原料の窒化ニオブとしては、NbN等が挙げられる。原料の酸化ニオブとしては、NbO、NbO2やNb25等が挙げられる。
ニオブ前駆体としては、ニオブの、有機酸塩、炭酸塩、塩化物、有機錯体、炭化物、窒化物、アルコキシ体等が挙げられる。
原料の炭素としては、カーボン、カーボンブラック、グラファイト、黒鉛、活性炭、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンナノホーン、フラーレンが挙げられる。カーボンの粉末の粒径がより小さいと、比表面積が大きくなり、酸化物との反応がしやすくなるため好ましい。例えば、カーボンブラック(比表面積:100〜300m2/g、例えばキャボット社製 XC−72)などが好適に用いられる。
上記いずれの原料を用いても、得られるニオブ含有炭窒化物を、酸素を含む不活性ガス中で加熱することにより得られるニオブ含有炭窒酸化物からなる触媒は、酸素還元開始電位が高く、活性がある。
例えば、前記金属Mを含有する化合物、炭化ニオブおよび窒化ニオブの配合量(モル比)を制御すると、適切なニオブ含有炭窒化物が得られる。前記配合量(モル比)は、通常、窒化ニオブ1モルに対して、炭化ニオブが0.01〜500モル、前記金属Mを含有する化合物が0.001〜50モルであり、好ましくは、窒化ニオブ1モルに対して、炭化ニオブが0.1〜300モル、前記金属Mを含有する化合物が0.01〜30モルである。上記範囲を満たす配合モル比で作られたニオブ含有炭窒化物を用いると、酸素還元開始電位が高く、活性があるニオブ含有炭窒酸化物が得られる傾向がある。
(ニオブ含有炭窒化物の解砕工程)
上記製造方法で得られたニオブ含有炭窒化物は、解砕されることが好ましい。解砕されることにより得られる触媒をより微細な粉末にすることができ、触媒を好適に分散して触媒層を形成することができる。また、得られる触媒面積が大きく、触媒能に優れるため好ましい。
ニオブ含有炭窒化物を解砕する方法としては、例えば、ロール転動ミル、ボールミル、媒体撹拌ミル、気流粉砕機、乳鉢、槽解機による方法等が挙げられ、ニオブ含有炭窒化物をより微粒とすることができる点では、気流粉砕機が好ましく、少量処理が容易となる点では、乳鉢による方法が好ましい。
(ニオブ含有炭窒酸化物の製造工程)
次に、ニオブ含有炭窒化物を、酸素ガスおよび水素ガスを含む不活性ガス中で加熱することにより、ニオブ含有炭窒酸化物を得る工程について説明する。
上記不活性ガスとしては、窒素ガス、ヘリウムガス、ネオンガス、アルゴンガス、クリプトンガス、キセノンガスまたはラドンガスが挙げられる。窒素ガス、アルゴンガスまたはヘリウムガスが、比較的入手しやすい点で特に好ましい。
前記不活性ガス中の酸素ガス濃度は、加熱時間と加熱温度に依存するが、0.1〜5容量%が好ましく、0.1〜4容量%が特に好ましい。前記酸素ガス濃度が前記範囲内であると、均一な炭窒酸化物が形成する点で好ましい。また、前記酸素ガス濃度が0.1容量%未満であると未酸化状態になる傾向があり、5容量%を超えると酸化が進み過ぎてしまう傾向がある。
また、前記不活性ガスは、さらに水素ガスを含んでいる。
前記不活性ガス中の水素ガス濃度は、加熱時間、加熱温度及び酸素ガス濃度に依存するが、4容量%以下であることが好ましく、0.1〜4容量%であることが特に好ましい。前記水素ガス濃度が前記範囲内であると、酸化が進み過ぎないように均一な炭窒酸化物が形成する点で好ましい。
当該工程における加熱の温度は、通常は400〜1400℃の範囲であり、好ましくは600〜1200℃の範囲である。前記加熱温度が前記範囲内であると、均一な炭窒酸化物が形成する点で好ましい。前記加熱温度が400℃未満であると酸化が進まない傾向があり、1400℃を超えると酸化が進み、結晶成長する傾向がある。
当該工程における加熱方法としては、静置法、攪拌法、落下法、粉末捕捉法などが挙げられる。
静置法とは、静置式の電気炉などに、ニオブ含有炭窒化物を置き、加熱する方法である。また、ニオブ含有炭窒化物を量りとったアルミナボード、石英ボードなどを置いて加熱する方法もある。静置法の場合は、大量のニオブ含有炭窒化物を加熱することができる点で好ましい。
攪拌法とは、ロータリーキルンなどの電気炉中にニオブ含有炭窒化物を入れ、これを攪拌しながら加熱する方法である。攪拌法の場合は、大量のニオブ含有炭窒化物を加熱することができ、ニオブ含有炭窒化物の粒子の凝集および成長を抑制することができる点で好ましい。
落下法とは、誘導炉中に微量の酸素ガスおよび水素ガスを含む不活性ガスを流しながら、炉を所定の加熱温度まで加熱し、該温度で熱的平衡を保った後、炉の加熱区域である坩堝中にニオブ含有炭窒化物を落下させ、加熱する方法である。落下法の場合は、ニオブ含有炭窒化物の粒子の凝集および成長を最小限度に抑制することができる点で好ましい。
粉末捕捉法とは、微量の酸素ガスおよび水素ガスを含む不活性ガス雰囲気中で、ニオブ含有炭窒化物を飛沫にして浮遊させ、所定の加熱温度に保たれた垂直の管状炉中にニオブ含有炭窒化物を捕捉して、加熱する方法である。
落下法の場合、ニオブ含有炭窒化物の加熱時間は、通常0.5〜10分であり、好ましくは0.5〜3分である。前記加熱時間が前記範囲内であると、均一な炭窒酸化物が形成される傾向があり好ましい。前記加熱時間が0.5分未満であると炭窒酸化物が部分的に形成される傾向があり、10分を超えると酸化が進みすぎる傾向がある。
粉末捕捉法の場合、ニオブ含有炭窒化物の加熱時間は、0.2秒〜1分、好ましくは0.2〜10秒である。前記加熱時間が前記範囲内であると、均一な炭窒酸化物が形成される傾向があり好ましい。前記加熱時間が0.2秒未満であると炭窒酸化物が部分的に形成される傾向があり、1分を超えると酸化が進みすぎる傾向がある。管状炉で行なう場合、ニオブ含有炭窒化物の加熱時間は、0.1〜10時間、好ましくは0.5時間〜5時間である。前記加熱時間が前記範囲内であると、均一な炭窒酸化物が形成される傾向があり好ましい。前記加熱時間が0.1時間未満であると炭窒酸化物が部分的に形成される傾向があり、10時間を超えると酸化が進みすぎる傾向がある。
本発明の触媒としては、上述の製造方法等により得られるニオブ含有炭窒酸化物を、そのまま用いてもよいが、得られるニオブ含有炭窒酸化物をさらに粉砕し、微粒子化したものを用いることが好ましい。粉砕され微粒子化しているニオブ含有炭窒酸化物からなる触媒は、酸化還元能が高くなる傾向がある。
ニオブ含有炭窒酸化物を粉砕する方法としては、例えば、ジェットミル、振動ミル、ボールミル、ロッドミル、アトリッションミル、ディスクミル、遊星ボールミル、モルターグラインダ、ジョークラッシャ、ビータミル(ハンマーミル)、ミキサーミル、カッティングミルまたは超遠心粉砕機による方法などが挙げられる。中でも、ジェットミル、遊星ボールミルによる粉砕法が粒子をより微細にする点で好ましい。
得られるニオブ含有炭窒酸化物を粉砕し、微粒子化した場合、該微粒子の粒子径は、その90質量%以上が5〜200nmの範囲であることが好ましく、10〜200nmの範囲であることがより好ましく、10〜180nmの範囲であることが特に好ましい。ニオブ含有炭窒酸化物の粒子径が前記範囲内であると、該ニオブ含有炭窒酸化物から形成される触媒の酸化還元能が高くなる傾向がある。なお、粒子径の算出方法は、上述したとおりである。
<用途>
本発明の触媒は、白金触媒の代替触媒として使用することができる。
例えば、燃料電池用触媒、排ガス処理用触媒または有機合成用触媒として使用できる。
本発明の燃料電池用触媒層は、前記触媒を含むことを特徴としている。
燃料電池用触媒層には、アノード触媒層、カソード触媒層があるが、前記触媒はいずれにも用いることができる。前記触媒は、耐久性に優れ、酸素還元能が大きいので、カソード触媒層に用いることが好ましい。
本発明の燃料電池用触媒層には、さらに電子伝導性粒子を含むことが好ましい。前記触媒を含む燃料電池用触媒層がさらに電子伝導性粒子を含む場合には、還元電流をより高めることができる。電子伝導性粒子は、前記触媒に、電気化学的反応を誘起させるための電気的接点を生じさせるため、還元電流を高めると考えられる。
前記電子伝導性粒子は通常、触媒の担体として用いられる。
電子伝導性粒子としては、炭素、導電性高分子、導電性セラミクス、金属または酸化タングステンもしくは酸化イリジウムなどの導電性無機酸化物が挙げられ、それらを単独または組み合わせて用いることができる。特に、炭素は比表面積が大きいため、炭素単独または炭素とその他の電子伝導性粒子との混合物が好ましい。すなわち燃料電池用触媒層としては、前記触媒と、炭素とを含むことが好ましい。
炭素としては、カーボンブラック、グラファイト、黒鉛、活性炭、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンナノホーン、フラーレンなどが使用できる。カーボンの粒径は、小さすぎると電子伝導パスが形成されにくくなり、また大きすぎると燃料電池用触媒層のガス拡散性が低下したり、触媒の利用率が低下する傾向があるため、10〜1000nmの範囲であることが好ましく、10〜100nmの範囲であることがよりに好ましい。なお、本発明において、カーボンの粒径は、BET比表面積測定法または動的光散乱法により測定した値である。
電子伝導性粒子が、炭素の場合、前記触媒と炭素との質量比(触媒:電子伝導性粒子)は、好ましくは4:1〜1000:1であり、より好ましくは4:1〜750:1であり、さらに好ましくは4:1〜500:1である。
導電性高分子としては特に限定は無いが、例えばポリアセチレン、ポリ−p−フェニレン、ポリアニリン、ポリアルキルアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリインドール、ポリ−1,5−ジアミノアントラキノン、ポリアミノジフェニル、ポリ(o−フェニレンジアミン)、ポリ(キノリニウム)塩、ポリピリジン、ポリキノキサリン、ポリフェニルキノキサリン等が挙げられる。これらの中でも、ポリピロール、ポリアニリン、ポリチオフェンが好ましく、ポリピロールがより好ましい。
高分子電解質としては、燃料電池用触媒層において一般的に用いられているものであれば特に限定されない。具体的には、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体(例えば、NAFION(登録商標)(デュポン社 5%NAFION(登録商標)溶液(DE521)など))、スルホン酸基を有する炭化水素系高分子化合物、リン酸などの無機酸をドープさせた高分子化合物、一部がプロトン伝導性の官能基で置換された有機/無機ハイブリッドポリマー、高分子マトリックスにリン酸溶液や硫酸溶液を含浸させたプロトン伝導体などが挙げられる。これらの中でも、NAFION(登録商標)(デュポン社 5%NAFION(登録商標)溶液(DE521))が好ましい。
本発明の燃料電池用触媒層は、アノード触媒層またはカソード触媒層のいずれにも用いることができる。本発明の燃料電池用触媒層は、高い酸素還元能を有し、酸性電解質中において高電位であっても腐蝕しがたい触媒を含むため、燃料電池のカソードに設けられる触媒層(カソード用触媒層)として有用である。特に固体高分子型燃料電池が備える膜電極接合体のカソードに設けられる触媒層に好適に用いられる。
前記触媒を、担体である前記電子伝導性粒子上に分散させる方法としては、気流分散、液中分散等の方法が挙げられる。液中分散は、溶媒中に触媒および電子伝導性粒子を分散したものを、燃料電池用触媒層形成工程に使用できるため好ましい。液中分散としては、オリフィス収縮流による方法、回転せん断流による方法または超音波による方法等があげられる。液中分散の際、使用される溶媒は、触媒や電子伝導性粒子を浸食することがなく、分散できるものであれば特に制限はないが、揮発性の液体有機溶媒または水等が一般に使用される。
また、触媒を、前記電子伝導性粒子上に分散させる際、さらに上記電解質と分散剤とを同時に分散させてもよい。
燃料電池用触媒層の形成方法としては、特に制限はないが、たとえば、前記触媒と電子伝導性粒子と電解質とを含む懸濁液を、後述する電解質膜またはガス拡散層に塗布する方法が挙げられる。前記塗布する方法としては、ディッピング法、スクリーン印刷法、ロールコーティング法、スプレー法などが挙げられる。また、前記触媒と電子伝導性粒子と電解質とを含む懸濁液を、塗布法またはろ過法により基材に燃料電池用触媒層を形成した後、転写法で電解質膜に燃料電池用触媒層を形成する方法が挙げられる。
本発明の電極は、前記燃料電池用触媒層と多孔質支持層とを有することを特徴としている。
本発明の電極はカソードまたはアノードのいずれの電極にも用いることができる。本発明の電極は、耐久性に優れ、触媒能が大きいので、カソードに用いるとより効果を発揮する。
多孔質支持層とは、ガスを拡散する層(以下「ガス拡散層」とも記す。)である。ガス拡散層としては、電子伝導性を有し、ガスの拡散性が高く、耐食性の高いものであれば何であっても構わないが、一般的にはカーボンペーパー、カーボンクロスなどの炭素系多孔質材料や、軽量化のためにステンレス、耐食材を被覆したアルミニウム箔が用いられる。
本発明の膜電極接合体は、カソードとアノードと前記カソードおよび前記アノードの間に配置された電解質膜とを有する膜電極接合体であって、前記カソードおよび/または前記アノードが、前記電極であることを特徴としている。
電解質膜としては、例えば、パーフルオロスルホン酸系を用いた電解質膜または炭化水素系電解質膜などが一般的に用いられるが、高分子微多孔膜に液体電解質を含浸させた膜または多孔質体に高分子電解質を充填させた膜などを用いてもよい。
また本発明の燃料電池は、前記膜電極接合体を備えることを特徴としている。
燃料電池の電極反応はいわゆる3相界面(電解質−電極触媒−反応ガス)で起こる。燃料電池は、使用される電解質などの違いにより数種類に分類され、溶融炭酸塩型(MCFC)、リン酸型(PAFC)、固体酸化物型(SOFC)、固体高分子型(PEFC)等がある。中でも、本発明の膜電極接合体は、固体高分子形燃料電池に使用することが好ましい。
以下に、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
また、実施例および比較例における各種測定は、下記の方法により行なった。
[分析方法]
1.粉末X線回折
理学電機株式会社製 ロータフレックスを用いて、試料の粉末X線回折を行った。
各試料の粉末X線回折における回折線ピークの本数は、信号(S)とノイズ(N)の比(S/N)が2以上で検出できるシグナルを1つのピークとしてみなして数えた。なお、ノイズ(N)は、ベースラインの幅とした。
2.元素分析
炭素:試料約0.1gを量り取り、CS分析装置(堀場製作所 EMIA−110)で測定を行った。
窒素・酸素:試料約0.1gを量り取り、Ni−Cupに封入後、ON分析装置(LECO社製、TC600型)で測定を行った。
ニオブおよび鉄:試料約0.1gを白金皿に量り取り、硝酸−フッ酸を加えて加熱分解した。この加熱分解物を定容後、希釈し、ICP−MS(Agilent technologies社製、7500型)で定量を行った。
3.BET比表面積測定
島津製作所株式会社製 マイクロメリティクス ジェミニ2360を用いて触媒のBET比表面積を測定した。
4.粒子径の測定
触媒の粒子径は、BET法で求めた比表面積を、触媒の粒子を球形に換算して、下記式(1)より求めた。
D=6/ρS・・・(1)
触媒の粒子の粒子径:D(μm)
触媒の粒子の比重:ρ(g/cm3
触媒の粒子のBET比表面積:S(m2/g)
5.空隙率の測定
水銀ポロシメーター(島津製作所製、オートポアIV9520)を用い、試料の空隙率を測定した。
[実施例1]
1.触媒の調製
炭化ニオブ5.88g(NbC、高純度化学研究所製)(56mmol)および窒化ニオブ(NbN、添川理化学社製)5.14g(48mmol)を充分に混合した。この混合物を、1600℃で3時間、窒素雰囲気中で加熱することにより、炭窒化ニオブ(1)10.82gが得られた。この炭窒化ニオブ(1)は、焼結体になるためボールミルで解砕した。
得られた炭窒化ニオブ(1)1.05gを、1容量%の酸素ガスおよび1容量%の水素ガスを含む窒素ガスを流しながら、管状炉で、900℃で6時間加熱することにより、ニオブ含有炭窒酸化物(以下「触媒(1)」とも記す。)1.33gが得られた。
触媒(1)の粉末X線回折スペクトルを図1に示す。また、触媒(1)の元素分析結果を表1に示す。また、触媒(1)のBET比表面積は、2.1m2/gであった。
この触媒(1)を走査型電子顕微鏡(以下「SEM」とも記す。)により観察した。この観察結果を図9に示す。また、この触媒(1)を樹脂に包埋して透過型電子顕微鏡(以下「TEM」とも記す。)によりその断面を観察した。この観察結果を図10〜13に示す。この結果、触媒(1)には多くの空隙が存在し、空隙率は48%であった。さらにその空隙の中には、微粒子が集合したような形態を示していた。
また、元素分析の結果から、前記加熱による酸化工程後、炭素および窒素の原子数の割合が少なくなることで、系外にガスとして放出すると考えられる。これらのガスの発泡現象により、得られるニオブ含有炭窒酸化物には空隙が存在すると考えられる。
2.燃料電池用電極の製造
酸素還元能の測定は、次のように行った。触媒(1)0.095gとカーボン(キャボット社製 XC−72)0.005gとを、イソプロピルアルコール:純水=2:1の質量比で混合した溶液10gに入れ、超音波で撹拌、懸濁して混合した。この混合物30μlをグラッシーカーボン電極(東海カーボン社製、直径:5.2mm)に塗布し、120℃で1時間乾燥した。さらに、NAFION(登録商標)(デュポン社 5%NAFION(登録商標)溶液(DE521))を10倍にイソプロピルアルコールで希釈したもの10μlを塗布し、120℃で1時間乾燥し、燃料電池用電極(1)を得た。
3.酸素還元能の評価
このようにして作製した燃料電池用電極(1)の触媒能(酸素還元能)を以下の方法で評価した。
まず、作製した燃料電池用電極(1)を、酸素雰囲気および窒素雰囲気で、0.5mol/dm3の硫酸溶液中、30℃、5mV/秒の電位走査速度で分極し、電流−電位曲線を測定した。その際、同濃度の硫酸溶液中での可逆水素電極を参照電極とした。
上記測定結果から、酸素雰囲気での還元電流と窒素雰囲気での還元電流とに0.2μA/cm2以上差が現れ始める電位を酸素還元開始電位とし、両者の差を酸素還元電流とした。
この酸素還元開始電位および酸素還元電流により作製した燃料電池用電極(1)の触媒能(酸素還元能)を評価した。
すなわち、酸素還元開始電位が高いほど、また、酸素還元電流が大きいほど、燃料電池用電極(1)の触媒能(酸素還元能)が高いことを示す。
図2に、上記測定により得られた電流−電位曲線を示す。
実施例1で作製した燃料電池用電極(1)は、酸素還元開始電位が0.85V(vs.NHE)であり、高い酸素還元能を有することがわかった。
[実施例2]
1.触媒の調製
炭化ニオブ(NbC、高純度化学研究所製)5.88g(56mmol)、酢酸鉄(Fe(CH3CO22、シクマ−アルドリッチ社製)0.87g(5mmol)および窒化ニオブ(NbN、添川理化学社製)5.14g(48mmol)を充分に混合した。この混合物を、1600℃で3時間、窒素雰囲気中で加熱することにより、鉄およびニオブを含有する炭窒化物(2)10.89gが得られた。この炭窒化物(2)は、焼結体になるためボールミルで解砕した。
得られた炭窒化物(2)の粉末X線回折スペクトルを図3に示す。
得られた炭窒化物(2)1.05gを、1容量%の酸素ガスおよび1容量%の水素ガスを含む窒素ガスを流しながら、管状炉で、900℃で6時間加熱することにより、鉄およびニオブを含有する炭窒酸化物(以下「触媒(2)」とも記す。)1.34gが得られた。
触媒(2)の粉末X線回折スペクトルを図4に示す。また、触媒(2)の元素分析結果を表1に示す。また、触媒(2)のBET比表面積は、3.3m2/gであった。
この触媒(2)をSEMにより観察した。この観察結果を図14に示す。また、この触媒(2)を樹脂に包埋してTEMによりその断面を観察した。この観察結果を図15〜18に示す。この結果、触媒(2)には多くの空隙が存在し、空隙率は63%であった。さらにその空隙の中には、微粒子が集合したような形態を示していた。
また、元素分析の結果から、前記加熱による酸化工程後、炭素および窒素の原子数の割合が少なくなることがわかった。このことから、炭窒化ニオブにおける炭素および窒素は、加熱による酸化工程で、系外にガスとして放出すると考えられる。これらのガスの発泡現象により、得られるニオブ含有炭窒酸化物には空隙が存在すると考えられる。
2.燃料電池用電極の製造
前記触媒(2)を用いた以外は実施例1と同様にして燃料電池用電極(2)を得た。
3.酸素還元能の評価
前記燃料電池用電極(2)を用いた以外は実施例1と同様にして酸素還元能を評価した。図5に当該測定により得られた電流−電位曲線を示す。
実施例2で作製した燃料電池用電極(2)は、酸素還元開始電位が0.90V(vs.NHE)であり、高い酸素還元能を有することがわかった。
[実施例3]
実施例2において得られた空隙を有する鉄およびニオブを含有する炭窒化酸化物1gを、ジェットミルで粉砕して微粒子化した。鉄およびニオブを含有する炭窒化酸化物の微粒子(以下「触媒(3)」とも記す。)400mgが得られた。この触媒(3)を樹脂に包埋してTEMによりその断面を観察した。この観察結果を図20に示す。この結果、この触媒(3)は、30nm〜150nmの一次粒子であることがわかった。また、触媒(3)のBET比表面積は、5.1m2/gであった。
2.燃料電池用電極の製造
前記触媒(3)を用いた以外は実施例1と同様にして燃料電池用電極(3)を得た。
3.酸素還元能の評価
前記燃料電池用電極(3)を用いた以外は実施例1と同様にして酸素還元能を評価した。図6に当該測定により得られた電流−電位曲線を示す。
実施例3で作製した燃料電池用電極(3)は、酸素還元開始電位が0.94V(vs.NHE)であり、高い酸素還元能を有することがわかった。また、粉砕して微粒子化することにより、酸素還元電流量が向上することがわかった。
[比較例1]
1.触媒の調製
実施例1で得られた炭窒化ニオブ(1)を触媒(4)とした。
触媒(4)の粉末X線回折スペクトルを図7に示す。また、触媒(4)の元素分析結果を表1に示す。さらに触媒(4)をSEMにより観察した。この観察結果を図21に示す。また、この触媒(4)を樹脂に包埋してTEMによりその断面および格子像を観察した。この観察結果を図22および23に示す。図23から、触媒(4)の格子像は、Nb2CNの格子像と一致していることがわかった。また、触媒(4)の空隙率は7%であった。
2.燃料電池用電極の製造
触媒(4)を用いた以外は実施例1と同様にして燃料電池用電極(4)を得た。
3.酸素還元能の評価
前記燃料電池用電極(4)を用いた以外は実施例1と同様にして触媒能(酸素還元能)を評価した。
図8に、当該測定により得られた電流−電位曲線を示す。
比較例1で作製した燃料電池用電極(4)は、酸素還元開始電位が0.45V(vs.NHE)であり、酸素還元能が低いことがわかった。
本発明の触媒は、酸性電解質中や高電位で腐食せず、耐久性に優れ、高い酸素還元能を有するので、燃料電池用触媒層、電極、電極接合体または燃料電池に用いることができる。
A:包埋樹脂が占める部分である。

Claims (16)

  1. 25〜80%の空隙率を有するニオブ含有炭窒酸化物から形成され
    前記ニオブ含有炭窒酸化物が、ニオブの炭窒酸化物、またはニオブおよび鉄(以下「金属M」または「M」とも記す。)を含有する炭窒酸化物であ
    ことを特徴とする燃料電池用触媒。
  2. 前記ニオブおよび鉄を含有する炭窒酸化物の組成式が、Nbabxyz(ただし、a、b、x、y、zは原子数の比を表し、0.01≦a<1、0<b≦0.99、0.01≦x≦2、0.01≦y≦2、0.01≦z≦3、a+b=1、かつx+y+z≦5である。)で表されることを特徴とする請求項に記載の燃料電池用触媒。
  3. 前記触媒が、粉砕され微粒子化していることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池用触媒。
  4. BET比表面積が1〜1000m2/gの範囲であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の燃料電池用触媒。
  5. 前記触媒が粒子であり、該粒子の粒子径が5〜200nmの範囲であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の燃料電池用触媒。
  6. 前記ニオブ含有炭窒酸化物が複数の相からなる混合物であって、粉末X線回折法(Cu−Kα線)によって前記ニオブ含有炭窒酸化物を測定した際に、Nb1229由来のピークが観測されることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の燃料電池用触媒。
  7. 酸素ガスおよび水素ガスを含む不活性ガス中で、ニオブの炭窒化物、またはニオブおよび金属Mを含有する炭窒化物であるニオブ含有炭窒化物を加熱することにより、ニオブ含有炭窒酸化物を得る工程を含むことを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の触媒の製造方法。
  8. 前記ニオブ含有炭窒化物を解砕する工程をさらに含むことを特徴とする請求項に記載の触媒の製造方法。
  9. 前記加熱の温度が400〜1400℃の範囲であることを特徴とする請求項またはに記載の製造方法。
  10. 前記不活性ガス中の水素ガス濃度が4容量%以下であることを特徴とする請求項のいずれかに記載の製造方法。
  11. 請求項1〜のいずれかに記載の触媒を含むことを特徴とする燃料電池用触媒層。
  12. さらに電子伝導性粒子を含むことを特徴とする請求項11に記載の燃料電池用触媒層。
  13. 燃料電池用触媒層と多孔質支持層とを有する電極であって、前記燃料電池用触媒層が請求項11または12に記載の燃料電池用触媒層であることを特徴とする電極。
  14. カソードとアノードと前記カソードおよび前記アノードの間に配置された電解質膜とを有する膜電極接合体であって、前記カソードおよび/または前記アノードが請求項13に記載の電極であることを特徴とする膜電極接合体。
  15. 請求項14に記載の膜電極接合体を備えることを特徴とする燃料電池。
  16. 請求項14に記載の膜電極接合体を備えることを特徴とする固体高分子形燃料電池。
JP2010532922A 2008-10-06 2009-10-06 触媒およびその製造方法ならびにその用途 Expired - Fee Related JP5537433B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010532922A JP5537433B2 (ja) 2008-10-06 2009-10-06 触媒およびその製造方法ならびにその用途

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008259778 2008-10-06
JP2008259778 2008-10-06
JP2010532922A JP5537433B2 (ja) 2008-10-06 2009-10-06 触媒およびその製造方法ならびにその用途
PCT/JP2009/067406 WO2010041655A1 (ja) 2008-10-06 2009-10-06 触媒およびその製造方法ならびにその用途

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2010041655A1 JPWO2010041655A1 (ja) 2012-03-08
JP5537433B2 true JP5537433B2 (ja) 2014-07-02

Family

ID=42100605

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010532922A Expired - Fee Related JP5537433B2 (ja) 2008-10-06 2009-10-06 触媒およびその製造方法ならびにその用途

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5537433B2 (ja)
WO (1) WO2010041655A1 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8399451B2 (en) 2009-08-07 2013-03-19 Bristol-Myers Squibb Company Heterocyclic compounds
JP2011240242A (ja) * 2010-05-18 2011-12-01 Showa Denko Kk 触媒、その製造方法およびその用途
WO2012172823A1 (ja) * 2011-06-14 2012-12-20 昭和電工株式会社 燃料電池用電極触媒およびその製造方法
JP6124871B2 (ja) * 2012-04-05 2017-05-10 昭和電工株式会社 燃料電池用電極触媒の製造方法、燃料電池用電極触媒およびその用途
CN110573249B (zh) 2017-04-25 2023-03-24 铃丰精钢株式会社 多孔性催化剂、燃料电池用催化剂层、电极、膜电极组件、及燃料电池以及多孔性催化剂的制备方法

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003012375A (ja) * 2001-06-29 2003-01-15 Sumitomo Special Metals Co Ltd セラミックス焼結体および磁気ヘッドスライダ
JP2003342058A (ja) * 2002-05-23 2003-12-03 Sumitomo Special Metals Co Ltd 薄膜磁気ヘッド用セラミックス基板材料
JP2006134603A (ja) * 2004-11-02 2006-05-25 Bridgestone Corp 触媒構造体及びそれを用いた固体高分子型燃料電池用膜電極接合体
JP2007257888A (ja) * 2006-03-20 2007-10-04 Allied Material Corp 固体高分子形燃料電池用酸素極触媒およびそれを用いた酸素還元電極およびそれらの製造方法
JP2008108594A (ja) * 2006-10-26 2008-05-08 Yokohama National Univ 電極活物質及びそれを用いた正極用酸素還元電極
WO2009091047A1 (ja) * 2008-01-18 2009-07-23 Showa Denko K.K. 触媒およびその製造方法ならびにその用途
WO2009091043A1 (ja) * 2008-01-18 2009-07-23 Showa Denko K.K. 触媒およびその製造方法ならびにその用途
JP2009226311A (ja) * 2008-03-24 2009-10-08 Showa Denko Kk 触媒およびその製造方法ならびにその用途

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003012375A (ja) * 2001-06-29 2003-01-15 Sumitomo Special Metals Co Ltd セラミックス焼結体および磁気ヘッドスライダ
JP2003342058A (ja) * 2002-05-23 2003-12-03 Sumitomo Special Metals Co Ltd 薄膜磁気ヘッド用セラミックス基板材料
JP2006134603A (ja) * 2004-11-02 2006-05-25 Bridgestone Corp 触媒構造体及びそれを用いた固体高分子型燃料電池用膜電極接合体
JP2007257888A (ja) * 2006-03-20 2007-10-04 Allied Material Corp 固体高分子形燃料電池用酸素極触媒およびそれを用いた酸素還元電極およびそれらの製造方法
JP2008108594A (ja) * 2006-10-26 2008-05-08 Yokohama National Univ 電極活物質及びそれを用いた正極用酸素還元電極
WO2009091047A1 (ja) * 2008-01-18 2009-07-23 Showa Denko K.K. 触媒およびその製造方法ならびにその用途
WO2009091043A1 (ja) * 2008-01-18 2009-07-23 Showa Denko K.K. 触媒およびその製造方法ならびにその用途
JP2009226311A (ja) * 2008-03-24 2009-10-08 Showa Denko Kk 触媒およびその製造方法ならびにその用途

Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN7014001092; 南景敦 他: 'PEFC用カソード触媒としての部分酸化したニオブ炭窒化物の酸素還元触媒能' 電気化学会第76回大会 講演要旨集 , 20090329, page.499 *
JPN7014001093; NAM Kyung Don et al.: 'Partially Oxidized Niobium Carbonitride as Non-Platinum Cathode for PEFC' Electrochem Solid-State Lett Vol.12,No.11, 20090910, page.B158-B160 *

Also Published As

Publication number Publication date
WO2010041655A1 (ja) 2010-04-15
JPWO2010041655A1 (ja) 2012-03-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5578849B2 (ja) 触媒およびその製造方法ならびにその用途
JP5462150B2 (ja) 触媒及びその製造方法ならびにその用途
JP5411123B2 (ja) 燃料電池用触媒およびその製造方法ならびにその用途
WO2009091043A1 (ja) 触媒およびその製造方法ならびにその用途
JP5374387B2 (ja) 触媒およびその製造方法ならびにその用途
JP5475245B2 (ja) 触媒およびその製造方法ならびにその用途
WO2010131636A1 (ja) 触媒およびその製造方法ならびにその用途
US20120083407A1 (en) Catalyst for fuel cell and polymer electrolyte fuel cell using the same
JP5037696B2 (ja) 触媒およびその製造方法ならびにその用途
JP5537433B2 (ja) 触媒およびその製造方法ならびにその用途
WO2011049173A1 (ja) 直接液体型燃料電池用触媒および該触媒を用いた燃料電池
JP5419864B2 (ja) 燃料電池用触媒の製造方法および燃料電池用触媒
JP5106342B2 (ja) 触媒及びその製造方法ならびにその用途
Ji et al. Hollow La0. 5Sr0. 5MnO3 nanospheres as an electrocatalyst for the oxygen reduction reaction in alkaline media

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120903

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140107

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140310

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140408

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140425

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5537433

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees