JP5537046B2 - ボディーリンス剤 - Google Patents
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Description
(A)水不溶性無機粉体 1.5〜40質量%、
(B)25℃で液体の油性成分 0.5〜30質量%、
(C)γ高・ケ(水溶性高分子の水溶液−ケラチン間の界面自由エネルギー)が35mJ/m2以下の水溶性高分子 0.01〜5質量%、
(D)多価金属イオン 0.01〜2質量%、及び
(E)水
を含有するボディーリンス剤であって、成分(B)と成分(A)の質量比(B/A)が0.01/1〜5/1であるボディーリンス剤を提供するものである。
成分(A)の大きさは、使用感を高める点から、平均粒径が0.1〜50μmのもの、特に平均粒径が1〜20μmの粉体が好ましい。
成分(A)の含有量は、本発明のボディーリンス剤中1.5〜40質量%(以下、単に%で示す)であり、2〜40%が使用感の点からより好ましく、7〜25%が特に好ましい。
JIS K5101−13−2:2004に従って測定した。
すなわち、試料mg(例えば、タルク3gまたはカオリン3gまたはシリカ1g)を400mm×500mmの平滑なガラス板の中央に取り、煮亜麻仁油(JIS K5421)をビュレット(JIS R3505,10ml)に入れ、ビュレットから1回に4、5滴ずつ徐々に試料の中央に滴下し、その都度全体をパレットナイフ(先が細くなった銅製の刃が付いていて、長さが145mmで最大幅25mmで最小幅15mmのもの)で十分に練り合わせた。滴下及び練り合わせを繰り返し、全体が硬いパテ状の塊となったら、1滴ごとに練り合わせて、最後の1滴で、パレットナイフを用いてらせん形に巻くことができる状態または煮亜麻仁油1滴で急激に柔らかくなる直前を終点とした。粉体に煮亜麻仁油を滴下開始してから上記終点までの操作時間は9〜13分であった。終点に達したときのビュレット内の煮亜麻仁油滴下量を読み取った。
シリコーンパウダーとは、シリコーン樹脂又はシリコーンゴムを粉末化したものであり、形状は略球状が好ましい。シリコーン樹脂等を粉末化したものであれば、オルガノポリシロキサンの種類、充填剤、硬化剤、有機基とケイ素のモル比等に特に制限はない。シリコーンパウダーの市販品としては、トスパール(東芝シリコーン社)、トレフィル(東レダウコーニング社)、シリコーンパウダー(信越化学)等が挙げられる。
成分(A)と成分(J)の含有比(A:J、質量比)は、伸びの良さとさらさら感とを十分に向上させる点から、20:1〜1:20が好ましく、10:1〜1:10が特に好ましく、5:1〜1:5が最も好ましい。
このうち、使用感、特に、ベタツキを抑える点や発汗時における汗の水分の蒸発効果を高める点から、25℃における表面張力が30dyn/cm以下の油性成分の1種又は2種以上を含有することがより好ましい。このような油性成分としては、シリコーン油が挙げられ、具体的にはメチルポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン、メチルシクロポリシロキサン、ジエチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、脂肪酸変性ポリシロキサン、高級アルコール変性ポリシロキサン、アミノ変性ポリシロキサンが挙げられる。これらの中で、25℃における粘度が200センチストークス(cs)以下のものが使用感を高める点から特に好ましい。すなわち、25℃における粘度が200センチストークス(cs)以下のメチルポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン、メチルシクロポリシロキサンが使用感の点から最も好ましい。
γ高・ケ(水溶性高分子の水溶液−ケラチン間の界面自由エネルギー)とは、ケラチン粉体と水溶性高分子水溶液間の界面自由エネルギー値であり、肌と同等の物性を有するケラチンと水溶性高分子との親和性の指標となる値である。この界面自由エネルギーの測定及び算出方法は以下のとおりである。
γ高・ケ(水溶性高分子水溶液−ケラチン間の界面自由エネルギー)の算出方法:
ケラチン粉体に対する高分子水溶液の浸透現象を用いた浸透速度法により測定した。装置はFACE自動粉体接触角計PHW−S型(協和界面科学株式会社製)を用いた。装置の概念図は図1に示した。測定は以下の手順に従って行った。
測定:
(i)図1中の円筒充填管(断面積S=0.2827cm2)に、目開き500μmのふるいを通したケラチン粉体(東京化成,K0001)を1.7〜2.0g充填し、タッピングして空隙率を0.33〜0.37に調整した。
(ii)定性濾紙No.1(東洋濾紙製)の表面に穴を開けないように注意しながら表面を毛羽立たせ、毛羽立った面が高分子水溶液に接するように、3つの孔(直径1.45mm)があいている側の円筒充填管にセットした。濾紙の毛羽立った繊維を高分子水溶液に接触させて、その時間tにおける荷重Wtを測定し、粉体への高分子水溶液の浸透に伴う加重Wを式(1)より求めた。
これらの成分(D)多価金属イオンと成分(C)γ高・ケ(水溶性高分子の水溶液−ケラチン間の界面自由エネルギー)が35mJ/m2以下の水溶性高分子との質量比(D/C)は、ボディーリンス中にダマ等を発生せずにさらさら感およびその持続性を良好に保つ観点から1/500〜10/1であり、さらに1/20〜10/1、特に3/20〜7/1が好ましい。
さらに、本発明のボディーリンス剤には、清涼感を付与するため冷感剤(H)を含有していても良い。なお、冷感剤の例としては、l−メントール、及びその誘導体(例えば乳酸メンチル、酢酸メンチル、メントン等)、薄荷油、カンフルなどが挙げられる。中でもl−メントール、及びその誘導体がべたつき感抑制の点で好ましい。冷感剤(H)の含有量は、本発明ボディーリンス剤中に0.01〜5%、さらに0.05〜3%、特に0.07〜1%が好ましい。
本発明のボディーリンス剤の使用法としては、肌に塗布後、浴水やシャワー水などですすぎ、タオルドライする方法が好ましい。直接乾いた肌に塗布しても良いが、シャワー後や入浴後の濡れた肌に塗布すればボディーリンス剤がムラになりにくく、くまなく肌によく濡れ広がるため、少量でもすすぎ後十分なさらさら感が得られるため、より好ましい。
塗布方法としては、本発明のボディーリンス剤を乾いた肌又は水で濡れた肌に手または冶具により直接塗布してよく伸ばしても良いし、肌の一部分に塗布してからシャワー水や浴水などをかけることで濡れ広がらせてもよい。
本発明のボディーリンス剤を肌に適用した場合には、肌によく濡れ広がり浴水やシャワー水などですすいでも十分な量の粉体が肌に残り、適度なさらさらとした肌感触を長時間に渡って皮膚に与えることができる。
表1〜表8に示す原料をホモミキサーを用いて混合し、これに精製水を加えて100%とし、ボディーリンス剤を調製した。
[使用原料]
キサンタンガム:『ケルデント』、大日本住友製薬株式会社
λカラギーナン:『ソアギーナML300』、MRCポリサッカライド株式会社
ヒドロキシエチルセルロース:『HECダイセル SE850K』、ダイセル化学工業株式会社
ヒドロキシプロピルメチルセルロース:『メトローズ 90SH−100000』、信越化学工業株式会社
アクリル酸/アクリル酸アルキルコポリマー:『PEMULEN TR−1』、Lubrizol Advanced Materials, Inc.
カオリン:平均粒子径4μm,吸油量40mL/100g
シリカ:平均粒子径4μm,吸油量330mL/100g
シリコーンパウダー:ポリメチルシルセスキオキサン,平均粒子径2μm
ジメチルポリシロキサン(25℃):10mm2/s,20.1dyn/cm
デカメチルシクロペンタシロキサン(25℃):4mm2/s,18dyn/cm
ポリエーテル変性シリコーンオイル:ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体,HLB=13
使用原料由来の多価金属イオン量をIPC発光分析により求め、イオン量が不足している場合には、塩化カルシウム、塩化マグネシウムを加えて、調整した(これらの塩を加えた場合には水を減らして最終的に100%になるようにバランスをとった)。表1〜8には各イオン量の合計値を記載した。
「外観」、「タオルドライ後の肌感触(さらさら感)」、「さらさら感の持続」の3つの基準より評価した。なお、「外観」が不合格の場合は「タオルドライ後の肌感触(さらさら感)」及び「さらさら感の持続」の評価は行わなかった。同様に、「外観」が合格であっても「タオルドライ後の肌感触(さらさら感)」が不合格の場合は「さらさら感の持続」の評価は行わなかった。
(外観)
外観の評価方法:ボディーリンス剤を製造後直ぐに手に取り、目視観察した。
外観の判定方法:ダマ(大きな凝集物)の有無により判定した。
ダマ有 不合格
ダマ無 合格
タオルドライ後の肌感触(さらさら感)の評価方法:製品の外観が合格のものについて20〜40歳の男女5名に以下の(イ)または(ロ)の使用方法で使用してもらった。
使用方法(イ):摂氏27℃、相対湿度50−60%の部屋において、シャワー後の濡れた前腕(片腕)に検体2mLを全体に均一に塗布し、シャワーで軽くすすいだ後、タオルドライした。3分後に手のひらで前腕を軽く擦り、肌のさらさら感を下記の5段階で評価してもらった。
とてもさらさら :5
さらさら :4
どちらともいえない :3
あまりさらさらしない :2
全くさらさらしない :1
とてもさらさら :5
さらさら :4
どちらともいえない :3
あまりさらさらしない :2
全くさらさらしない :1
さらさら感の持続の評価方法:タオルドライ後の肌感触(さらさら感)が合格のものについて、20〜40歳の男女5名に以下の(イ)または(ロ)の使用法で使用してもらった。
とてもさらさら :5
さらさら :4
どちらともいえない :3
あまりさらさらしない :2
全く然さらさらしない :1
とてもさらさら :5
さらさら :4
どちらともいえない :3
あまりさらさらしない :2
全くさらさらしない :1
Claims (7)
- 次の成分(A)〜(E):
(A)水不溶性無機粉体 2〜40質量%、
(B)25℃で液体の油性成分 1.5〜10質量%、
(C)キサンタンガム及びカラギーナンから選ばれる1種又は2種以上の水溶性高分子 0.01〜5質量%、
(D)カルシウムイオン及び/又はマグネシウムイオン 0.01〜2質量%、及び
(E)水
を含有し、かつ
(F)HLBが13〜20である非イオン性界面活性剤を0.1質量%以下含有する又は含有しないボディーリンス剤であって、成分(B)と成分(A)の質量比(B/A)が0.01/1〜5/1であるボディーリンス剤。 - 成分(D)と成分(C)の質量比(D/C)が1/500〜10/1である請求項1記載のボディーリンス剤。
- さらに(J)水不溶性有機粉体を含有し、成分(A)と成分(J)の含有比(A:J、質量比)が5:1〜1:5である請求項1又は2記載のボディーリンス剤。
- さらに(G)一価の低級アルコールを含有する請求項1〜3のいずれか1項記載のボディーリンス剤。
- (C)水溶性高分子が、キサンタンガム及びカラギーナンから選ばれる1種又は2種以上である請求項1〜4のいずれか1項記載のボディーリンス剤。
- (A)水不溶性無機粉体が、タルク、カオリン及びシリカから選ばれる1種又は2種以上である請求項1〜5のいずれか1項記載のボディーリンス剤。
- (B)25℃で液体の油性成分が、シリコーン油である請求項1〜6のいずれか1項記載のボディーリンス剤。
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