JP6487662B2 - ボディリンス剤 - Google Patents

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本発明は、肌に塗布してから水ですすいで使用するボディリンス剤に関する。
従来より、肌に塗布してから水ですすいで使用するボディリンス剤として、冷涼感や香気等、種々の使用感をもたらすものが開発されている。こうしたボディリンス剤は、肌に塗布した後、水ですすいだ際に快適な使用感をもたらすだけでなく、すすいだ後もその使用感を可能な限り持続して実感できることが望まれる。
このような所望の使用感を持続させる手段として、例えば、特許文献1に記載のコンディショナー組成物では、種々の効果をもたらす有益剤を封入したポリアクリレートマイクロカプセルと、付着補助剤、カチオン界面活性剤等を含有することにより、かかるカプセルの表面に粘弾性を示すアニオン性微細構造体を形成させて、カプセルの毛髪や皮膚への接着性を高め、有益剤の送達効率の改善を図る技術を採用している。
特表2014−510140号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術を採用して、所望の効果をもたらす有効成分を封入したカプセルをボディリンス剤に用いた場合、特に濡れた肌へのカプセルの吸着性を十分に高めることができず、有効成分が発揮する効果の持続性を向上させることは困難であることが判明した。
したがって、本発明は、肌に塗布した後、水ですすいだ際に快適な使用感をもたらすだけでなく、すすいだ後も持続して良好な使用感を実感することのできるボディリンス剤に関する。
そこで本発明者が種々検討したところ、油溶性有効成分を内包してなるポリメチル(メタ)アクリレート粒子を特定の粉体、油性成分及びカチオン性ポリマーとともに特定の質量比で含有させることにより、かかる粒子の皮膚への吸着性を飛躍的に高め、当該粒子を徐々に崩壊させることによって、油溶性有効成分による効果を持続させることのできるボディリンス剤が得られることを見出した。
すなわち、本発明は、次の成分(A)〜(E):
(A)水不溶性粉体
(B)25℃で液体の油性成分
(C)油溶性有効成分を内包してなるポリメチル(メタ)アクリレート粒子
(D)カチオン性ポリマー
(E)水
を含有し、成分(A)及び成分(C)の合計量と成分(D)の質量比({(A)+(C)}/(D))が1以上100以下であるボディリンス剤に関する。
本発明のボディリンス剤によれば、塗れた肌に塗布した際にも、上記粒子が肌に良好に吸着し、その後も外界からの刺激等により、かかる粒子を崩壊させて内包する油溶性有効成分を徐々に放出することが可能となり、かかる油溶性有効成分による効果の持続性の向上を図ることができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のボディリンス剤は、成分(A)として、水不溶性粉体を含有する。かかる成分(A)は、成分(B)の25℃で液体の油性成分を担持する性質を有するとともに、本発明のボディリンス剤中において負に帯電する傾向にある成分である。こうした成分(A)は、本発明のボディリンス剤において、後述する成分(B)の油性成分を担持しながら、同じく負に帯電する成分(C)のポリアクリレート粒子とともに静電相互作用により成分(D)のカチオン性ポリマーに吸着し、良好に絡み合うと共に成分(B)により包埋されることにより疎水性複合体を形成するものと考えられる。すなわち、かかる疎水性複合体は、これを包埋する成分(B)を介して疎水性相互作用により皮膚に良好に吸着することができるので、疎水性複合体中に内在する油溶性有効成分を内包してなる成分(C)も皮膚上での残留性が高められ、外界からの刺激等により成分(C)の粒子が崩壊することで徐々に油溶性有効成分を放出することが可能となり、かかる油溶性有効成分による効果の持続性の向上を図ることができると考えられる。
本発明に用いられる水不溶性粉体(A)としては、水不溶性無機粉体、水不溶性有機粉体が挙げられる。かかる水不溶性無機粉体としては、水不溶性の無機粉体であればいずれのものでもよく、例えば、タルク、セリサイト、マイカ、カオリン、ベンガラ、クレー、ベントナイト、珪藻土、シリカ(ケイ酸、無水ケイ酸)、ケイ酸マグネシウム、雲母、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、ミョウバン、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム等の粉体、及びこれらの粉体表面をシランカップリング剤等で化学的に改質したものが挙げられる。これらの水不溶性無機粉体は、1種又は2種以上を用いることができる。これらのなかでも、成分(B)を良好に担持し、疎水性複合体の皮膚への吸着性を高めて油溶性有効成分の効果を持続させる観点から、タルク、カオリン、ベントナイト及びシリカから選ばれる1種又は2種以上が好ましく、タルクがより好ましい。
また、水不溶性有機粉体としては、シリコーンパウダー、ナイロン、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ塩化ビニル、アクリル酸又はアクリル酸エステル重合体、メタクリル酸又はメタクリル酸エステル重合体、アクリル酸/スチレン共重合体、及びスチレン/ジビニルベンゼン共重合体等の粉体から選ばれる1種又は2種以上を挙げることができる。これらのなかでも、成分(B)を良好に担持し、疎水性複合体の皮膚への吸着性を高める観点から、シリコーンパウダー及びナイロンから選ばれる1種又は2種が好ましく、シリコーンパウダーがより好ましい。
シリコーンパウダーとは、シリコーン樹脂又はシリコーンゴムを粉末化したものであり、シリコーン樹脂及びシリコーンゴムを形成するオルガノポリシロキサンの種類、充填剤、硬化剤、有機基とケイ素のモル比等に制限されない。かかるシリコーンパウダーの形状としては、略球状が好ましい。シリコーンパウダーの市販品としては、トスパール(東芝シリコーン(株)製)、トレフィル(東レ・ダウコーニング(株)製)、シリコーンパウダー(信越化学工業(株)製)等が挙げられる。
成分(A)として、これら水不溶性無機粉体と水不溶性有機粉体を各々単独で用いてもよく、また併用してもよいが、皮膚への良好な塗布性を付与し、皮膚への吸着性を高めて油溶性有効成分の効果を持続させる観点から、水不溶性無機粉体と水不溶性有機粉体とを併用するのが好ましい。水不溶性無機粉体と水不溶性有機粉体とを併用する場合、これら水不溶性無機粉体と水不溶性有機粉体との質量比(無機粉体/有機粉体)は、同様の観点から、1〜9であることが好ましく、1.5〜6であることがより好ましく、1.8〜4であることがさらに好ましい。成分(A)の形状は、特に限定されず、板状、塊状、鱗片状、球状等のいずれであってもよく、塗布した際における皮膚感触を高める観点から、板状、鱗片状、球状等の粉体がより好ましい。成分(A)の大きさは、使用感を高める観点から、メジアン径が0.1〜50μmのものが好ましく、メジアン径が1〜20μmの粉体がより好ましい。ここでいうメジアン径は、レーザー回折法により測定して体積基準換算したものである。
成分(A)は、成分(B)を良好に担持しつつ、静電相互作用により成分(C)とともに成分(D)に良好に絡み合って疎水性複合体を形成させ、皮膚への吸着性を高める観点から、適度な吸油性を有するものであるのが好ましい。ここで吸油性とは、水と相溶しない液体成分を吸収する性質のことであり、吸油量とはその最大量を表す。成分(A)の吸油量は、成分(B)を有効に担持しつつ、成分(C)及び成分(D)とともに良好に疎水性複合体を形成させ、皮膚への吸着性を高める観点から、好ましくは10ml/100g以上であり、より好ましくは20ml/100g以上である。そして、成分(A)の吸油量は、成分(B)を必要以上に取り込むことによるべたつきの発生を抑制して塗布した際における皮膚感触を高める観点から、好ましくは200ml/100g以下であり、より好ましくは100ml/100g以下である。また、成分(A)の吸油量は、好ましくは10〜200ml/100gであり、より好ましくは20〜100ml/100gである。なお、上記吸油量は、JIS K5101−13−2:2004に準拠して測定される値であり、具体的な吸油量の測定方法は、以下のとおりである。
吸油量の測定方法:
JIS K5101−13−2:2004に従って測定する。
すなわち、試料7g(例えば、タルク3g、カオリン3g及びシリカ1g)を400mm×500mmの平滑なガラス板の中央に取り、煮亜麻仁油(JIS K5421)をビュレット(JIS R3505,10ml)に入れ、ビュレットから1回に4、5滴ずつ徐々に試料の中央に滴下し、その都度全体をパレットナイフ(先が細くなった銅製の刃が付いていて、長さが145mm、最大幅25mmで最小幅15mmのもの)で充分に練り合わせる。滴下及び練り合わせを繰り返し、全体が硬いパテ状の塊となったら、1滴ごとに練り合わせて、最後の1滴で、パレットナイフを用いてらせん形に巻くことができる状態または煮亜麻仁油1滴で急激に柔らかくなる直前を終点とする。粉体に煮亜麻仁油を滴下開始してから上記終点までの操作時間は9〜13分である。終点に達したときのビュレット内の煮亜麻仁油滴下量を読み取る。
Figure 0006487662
成分(A)の含有量は、成分(B)を有効に担持し、成分(C)及び成分(D)とともに良好に疎水性複合体を形成させ、皮膚への吸着性を高めて油溶性有効成分の効果の持続性を向上させる観点から、本発明のボディリンス剤中に、好ましくは1.5質量%以上であり、より好ましくは4質量%以上であり、さらに好ましくは7質量%以上である。そして、成分(A)の含有量は、塗布のし易さや良好な使用感の観点から、本発明のボディリンス剤中に、好ましくは40質量%以下であり、より好ましくは35質量%以下であり、さらに好ましくは25質量%以下である。また、成分(A)の含有量は、好ましくは1.5〜40質量%であり、より好ましくは4〜35質量%であり、さらに好ましくは7〜25質量%である。
本発明のボディリンス剤は、成分(B)として、25℃で液体の油性成分を含有する。かかる成分(B)を含有することにより、静電相互作用により成分(D)に絡み合う成分(A)及び成分(C)を良好に包埋することができ、形成された疎水性複合体の皮膚への吸着性を高めることができる。
成分(B)の油性成分としては、25℃で液状であれば特に限定されないが、具体的には、例えば、皮膚への吸着性や塗布性を付与しつつ良好な使用感をも保持する観点から、アボカド油、ツバキ油、トウモロコシ油、オリーブ油、小麦胚芽油、大豆油、ホホバ油、落花生油、なたね油、ひまわり油、ひまし油、流動パラフィン、スクワラン、スクワレン、シリコーン油、及びエステル油等から選ばれる1種又は2種以上が好ましい。また、成分(B)の5℃における粘度が2cm2/s以下のものがより好ましい。これらのなかでも、成分(A)に担持されながら疎水性複合体を良好に包埋する観点から、シリコーン油が好ましく、なかでも、ジメチルポリシロキサン、メチルシクロポリシロキサン、ジエチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、脂肪酸変性ポリシロキサン、高級アルコール変性ポリシロキサン、及びアミノ変性ポリシロキサン等から選ばれる1種又は2種以上が好ましい。また、ジメチルポリシロキサン、及びメチルシクロポリシロキサンから選ばれる1種又は2種以上であって、25℃における粘度が2cm2/s以下のものが好ましく、1cm2/s以下のものがより好ましく、0.5cm2/s以下のものがさらに好ましい。
成分(B)の含有量は、成分(A)に良好に担持され、形成された疎水性複合体を有効に包埋して皮膚への吸着性を高める観点から、本発明のボディリンス剤中に、好ましくは0.5質量%以上であり、より好ましくは1.5質量%以上であり、さらに好ましくは2.5質量%以上である。そして、成分(B)の含有量は、皮膚への塗布時におけるべたつき等を抑制して使用感を向上させる観点から、本発明のボディリンス剤中に、好ましくは30質量%以下であり、より好ましくは20質量%以下であり、さらに好ましくは10質量%以下である。また、成分(B)の含有量は、好ましくは0.5〜30質量%であり、より好ましくは1.5〜20質量%であり、さらに好ましくは2.5〜10質量%である。
成分(A)と成分(B)との質量比((A)/(B))は、成分(B)を成分(A)に良好に担持させて疎水性複合体を良好に形成させる観点、及び塗布のし易さや使用感を向上させる観点から、好ましくは0.5以上であり、より好ましくは1以上であり、さらに好ましくは1.5以上である。そして、成分(A)と成分(B)との質量比((A)/(B))は、疎水性複合体を良好に形成させつつ、皮膚への吸着性を高める観点から、好ましくは20以下であり、より好ましくは10以下であり、さらに好ましくは5以下である。また、成分(A)と成分(B)との質量比((A)/(B))は、好ましくは0.5〜20であり、より好ましくは1〜10であり、さらに好ましくは1.5〜5である。
本発明のボディリンス剤は、成分(C)として、油溶性有効成分を内包してなるポリメチル(メタ)アクリレート粒子を含有する。ポリメチル(メタ)アクリレート粒子は、アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルのポリマーが形成してなる粒子であり、かかるポリマーが粒子の壁材となって、粒子内部で分散した油溶性有効成分を包囲してなる。また、成分(C)は、本発明のボディリンス剤中において、成分(A)と同様、負に帯電する性質を有しているため、静電相互作用により成分(A)とともに成分(D)と絡み合って疎水性複合体を形成することができる。これにより、塗布された皮膚上で粒子として油溶性有効成分を内包したまま、長時間存在することが可能となり、外界から刺激等を与えることによって次第に崩壊し、徐々に油溶性有効成分を放出してその効果の持続性を高めることができる。
成分(C)に内包される油溶性有効成分としては、冷感剤、香料、薬効成分等が挙げられる。冷感剤としては、メントール、乳酸メンチル、メントングリセリンアセタール、3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール、メンチルエチルアミノシュウ酸、N−エチル−3−p−メンタンカルボキシアミド、イソプレゴール、メンチルアセテート、ボルネオール、カンファー、チモール、及びこれらの誘導体が挙げられる。香料としては、上記メントール等のほか、リモネン、カルボン、アネトール、ペパーミントオイル、メンチルラクテート等が挙げられる。薬効成分としては、非水溶性ビタミン(A,D,E,F,K,P等)及びその誘導体、グリチルレチン酸、アズレン誘導体、ステロイド、抗プラスミン剤、非水溶性殺菌剤、フタライド類、ニコチン酸誘導体、マロニエ、バーチ、カミツレ、オトギリソウ、センブリ、ヒバマタ等の生薬の有機溶剤抽出物等が挙げられる。これら油溶性有効成分は、1種又は2種以上を組み合せて用いることができる。なかでも、油溶性有効成分による効果の持続性を心地よく実感できる観点から、メントール、乳酸メンチル、メントングリセリンアセタール、3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール、メンチルエチルアミノシュウ酸、N−エチル−3−p−メンタンカルボキシアミド、イソプレゴール、メンチルアセテート、ボルネオール、カンファー、チモール、及びこれらの誘導体から選ばれる1種又は2種以上の冷感剤が好ましい。
成分(C)に内包される油溶性有効成分の含有量(内包率)は、油溶性有効成分による効果を十分に発揮させる観点から、成分(C)中に、好ましくは1質量%以上であり、より好ましくは5質量%以上であり、さらに好ましくは10質量%以上である。そして、成分(C)に内包される油溶性有効成分の含有量は、成分(C)の粒子内に油溶性有効成分を良好に内包させる観点から、成分(C)中に、好ましくは97質量%以下であり、より好ましくは95質量%以下であり、さらに好ましくは90質量%以下である。また、成分(C)に内包される油溶性有効成分の含有量は、成分(C)中に、好ましくは1〜97質量%であり、より好ましくは5〜95質量%であり、さらに好ましくは10〜90質量%である。
成分(C)の含有量は、内包された油溶性有効成分による効果の持続性を十分に高める観点から、本発明のボディリンス剤中に、好ましくは0.1質量%以上であり、より好ましくは0.5質量%以上であり、さらに好ましくは1質量%以上である。そして、成分(C)の含有量は、塗布のし易さ、使用感を向上させる観点から、本発明のボディリンス剤中に、好ましくは20質量%以下であり、より好ましくは10質量%以下であり、さらに好ましくは5質量%以下である。また、成分(C)の含有量は、本発明のボディリンス剤中に、好ましくは0.1〜20質量%であり、より好ましくは0.5〜10質量%であり、さらに好ましくは1〜5質量%である。
油溶性有効成分を内包してなる成分(C)は、例えば、乳化剤と水を投入した後、(メタ)アクリル酸及び(メタ)アクリル酸メチルのモノマー、架橋剤、油溶性有効成分、及び重合開始剤を添加し、これらを撹拌して乳化させ、次いで40〜90℃の温度で1〜10時間かけて重合させ、その後、熟成及び冷却することにより製造することができる。
乳化させる際、適宜撹拌速度を選択することにより、成分(C)の粒径を調整することができる。成分(C)のメジアン径は、油溶性有効成分を良好に内包する観点から、好ましくは1μm以上であり、より好ましくは3μm以上である。そして、成分(C)のメジアン径は、肌を擦りあわせる等の刺激により良好に崩壊させる観点から、好ましくは100μm以下であり、より好ましくは70μm以下である。また、成分(C)のメジアン径は、好ましくは1〜100μmであり、より好ましくは3〜70μmである。
なお、乳化剤としては、水への溶解性の観点から、ポリビニルアルコールを用いるのが好ましいが、油溶性有効成分の分散性を高める観点から、冷却後の段階で成分(C)を濾過することによって、ポリビニルアルコールの量を低減するのが望ましい。具体的には、例えば、ポリビニルアルコールの含有量は、成分(C)中に、好ましくは10質量%以下であり、より好ましくは5質量%以下である。
本発明のボディリンス剤は、成分(D)として、カチオン性ポリマーを含有する。かかる成分(D)は、本発明のボディリンス剤中において正に帯電する成分であり、これを含有することによって、静電相互作用により負に帯電してなる成分(A)及び成分(C)とともに疎水性複合体を形成しながら、成分(A)に担持された成分(B)をも取り込むことができるので、成分(B)を介して疎水性複合体を皮膚に効果的に吸着させることができる。
成分(D)のカチオン性ポリマーとしては、アミノ基、イミダゾリル基、ピリジル基、これらの塩又は4級化塩等を含有するポリマーが挙げられ、具体的には、例えば、ジメチルジアリルアンモニウムクロリドのホモポリマー;ジメチルジアリルアンモニウムクロリドと(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリルアミド等、他のモノマーとの共重合体;ポリ塩化メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド等から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。例えば、かかる成分(D)として、ジメチルジアリルアンモニウムクロリドのホモポリマーであるマーコート100(NALCO社製)、ジメチルジアリルアンモニウムクロリドとアクリル酸の共重合体であるマーコート295)、ジメチルジアリルアンモニウムクロリドとアクリル酸の共重合体であるマーコート280(NALCO社製)、ジメチルジアリルアンモニウムクロリドとアクリルアミドの共重合体であるマーコート550(NALCO社製)、塩化メチルビニルイミダゾリウムとビニルピロリドンの共重合体であるルビカットexcellenceやルビカットFC550(BASF社製)等の市販品を用いることができる。なかでも、成分(A)及び成分(C)とともに疎水性複合体を容易に形成する観点から、ジメチルジアリルアンモニウムクロリドとアクリルアミドの共重合体が好ましい。
成分(D)の含有量は、成分(A)〜(C)と相まって静電相互作用により良好に疎水性複合体を形成し、皮膚への吸着性を高めて油溶性有効成分の効果の持続性を向上させる観点から、本発明のボディリンス剤中に、好ましくは0.1質量%以上であり、より好ましくは0.5質量%以上であり、さらに好ましくは1質量%以上である。そして、成分(D)の含有量は、皮膚への塗布時におけるべたつき等を抑制して良好な使用感を確保する観点から、本発明のボディリンス剤中に、好ましくは5質量%以下であり、より好ましくは4質量%以下であり、さらに好ましくは3質量%以下である。また、成分(D)の含有量は、本発明のボディリンス剤中に、好ましくは0.1〜5質量%であり、より好ましくは0.5〜4質量%であり、さらに好ましくは1〜3質量%である。
成分(A)及び成分(C)の合計量と成分(D)の質量比({(A)+(C)}/(D))は、油溶性有用成分を内包してなる成分(C)を疎水性複合体内に有効に取り込みつつ皮膚への吸着性を高め、かかる油溶性有用成分による効果の持続性の向上を図る観点から、1以上であって、好ましくは2以上であり、より好ましくは5以上である。そして、成分(A)及び成分(C)の合計量と成分(D)の質量比({(A)+(C)}/(D))は、成分(A)に担持された成分(B)を介して、形成された疎水性複合体を皮膚に良好に吸着させる観点から、100以下であって、好ましくは50以下であり、より好ましくは30以下である。また、成分(A)及び成分(C)の合計量と成分(D)の質量比({(A)+(C)}/(D))は、1〜100であって、好ましくは2〜50であり、より好ましくは5〜30である。
成分(A)と成分(D)の質量比((A)/(D))は、静電相互作用により成分(C)とともに良好に疎水性複合体を形成させ、皮膚への吸着性を高める観点から、好ましくは2以上であり、より好ましくは5以上であり、好ましくは50以下であり、より好ましくは30以下である。また、成分(A)と成分(D)の質量比((A)/(D))は、好ましくは2〜50であり、より好ましくは5〜30である。
成分(C)と成分(D)の質量比((C)/(D))は、静電相互作用により成分(A)とともに良好に疎水性複合体を形成させ、皮膚への吸着性を高める観点から、好ましくは0.1以上であり、より好ましくは0.5以上であり、好ましくは30以下であり、より好ましくは10以下である。また、成分(C)と成分(D)の質量比((C)/(D))は、好ましくは0.1〜30であり、より好ましくは0.5〜10である。
本発明のボディリンス剤は、水(E)を含有する。成分(E)の含有量は、成分(B)により包埋された上記疎水性複合体の均一な分散性、塗布性、及び使用感を向上させる観点から、好ましくは23〜96質量%であり、より好ましくは40〜88質量%であり、さらに好ましくは55〜75質量%である。
本発明のボディリンス剤は、本発明の効果を害さない範囲で、上記成分のほか、キサンタンガムやカラギーナン等の水溶性高分子;カルシウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン、鉄イオン、コバルトイオン、ニッケルイオン、銅イオン、亜鉛イオン等の多価金属塩;保湿成分等を含有することもできる。なお、静電相互作用による成分(A)、成分(C)及び成分(D)によって良好に疎水性複合体を形成させる観点から、アニオン界面活性剤の含有量は、本発明のボディリンス剤中に、好ましくは0.1質量%以下であり、より好ましくは0.01質量%以下であり、或いは不可避的に混入する場合を除き、アニオン界面活性剤を含有しないのが好ましい。
本発明のボディリンス剤は、予め油溶性有効成分を内包してなる上記成分(C)を製造した後、常法に従ってその他の成分を混合することにより製造することができる。
本発明のボディリンス剤は、肌に塗布後シャワー水や浴水などで軽くすすぐ肌のリンス剤として使用することができる。
本発明のボディリンス剤の使用法としては、肌に塗布後、浴水やシャワー水などですすぎ、タオルドライする方法が好ましい。直接乾いた肌に塗布しても良いが、シャワー後や入浴後の濡れた肌に塗布すればボディリンス剤がムラになりにくく、くまなく肌によく濡れ広がるため、少量でもすすぎ後充分なさらさら感が得られるため、より好ましい。
塗布方法としては、本発明のボディリンス剤を乾いた肌又は水で濡れた肌に手または冶具により直接塗布してよく伸ばしても良いし、肌の一部分に塗布してからシャワー水や浴水などをかけることで濡れ広がらせてもよい。
本発明のボディリンス剤を適用した肌には、上記疎水性複合体に取り込まれた成分(C)が十分な量で吸着しているため、随時肌を擦りあわせる等の刺激を与えることにより、ほどなく成分(C)を崩壊させて油溶性有効成分を放出させることができ、浴水やシャワー水などですすいだ後、長時間に亘って油溶性有効成分による効果を十分に享受することができる。
以下、本発明について、実施例に基づき具体的に説明する。なお、表中に特に示さない限り、各成分の含有量は質量%を示す。
[製造例1]
ポリビニルアルコール水溶液(2%)30.4gと水95.0gを500mlの四つ口フラスコに仕込み、メタクリル酸2.57g、エチレングリコールジメタクリレート2.29g、メタクリル酸メチル0.86g、メントール溶液(メントール:流動パラフィン=1:1)22.84g、及び2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.08gを投入して、室温で5分間撹拌して乳化させ、窒素雰囲気下、65℃で5時間重合反応させた。反応終了後、75℃で3時間熟成させ、40℃まで冷却して、l−メントールを内包してなるポリメチルメタクリレート粒子(C)を得た。なお、0.2μmのセルロースアセテートタイプのメンブレンフィルターで減圧濾過することにより、ポリビニルアルコールを除去した。
かかる粒子(C)のメジアン径は13.1μm、メントールの含有量は38.4質量%、ポリビニルアルコールの含有量は1.6質量%であった。メジアン径は、レーザー回折式粒度分布測定装置(HORIBA社製、商品名:LA−920)を用いて測定し、体積基準換算した。
[実施例1〜19、比較例1〜5]
表1〜2における成分(C)以外の原料を混合し、ホモミキサーを用いて均一に分散するまで攪拌した。その後、比較例2及び5以外は成分(C)を添加し、成分(C)が崩壊しない程度の撹拌力で混合し、ボディリンス剤を調製した。なお、成分(C)として、上記製造例1で得られた粒子(C)を用いた。
得られたボディリンス剤を用い、以下の方法にしたがって各評価を行った。結果を表1〜2に示す。
なお、成分(A)のメジアン径は、前記成分(C)のメジアン径と同じ方法及び装置により測定した。
《使用直後の冷涼感及び冷涼感の持続性》
20〜40歳の男女5名に以下の使用方法で使用してもらった。
摂氏27℃、相対湿度50〜60%の部屋において、シャワー後の濡れた前腕(片腕)に検体2mlを全体に均一に塗布し、シャワーで軽くすすいだ後、タオルドライした。タオルドライ直後、及びタオルドライから1時間後の双方において、手のひらで前腕を軽く擦り、冷涼感を下記の5段階で評価してもらった。
冷涼感を非常に強く感じた :5
冷涼感を強く感じた :4
冷涼感をやや強く感じた :3
冷涼感を感じた :2
全く冷涼感が感じられなかった :1
次いで、得られた5人の評価から平均を算出し、冷涼感の持続性の評価の指標とした。
Figure 0006487662
Figure 0006487662
表1〜2の結果より、本発明のボディリンス剤は、肌に塗布した後、水ですすいだ後も持続して、油溶性有効成分による良好な使用感を実感できることがわかる。

Claims (8)

  1. 次の成分(A)〜(E):
    (A)水不溶性粉体 1.5質量%以上40質量%以下
    (B)25℃で液体の油性成分 0.5質量%以上30質量%以下
    (C)油溶性有効成分を内包してなるポリメチル(メタ)アクリレート粒子
    (D)ジメチルジアリルアンモニウムクロリドのホモポリマー、ジメチルジアリルアンモニウムクロリドとアクリル酸の共重合体、及びジメチルジアリルアンモニウムクロリドとアクリルアミドの共重合体から選ばれる1種又は2種以上のカチオン性ポリマー
    (E)水
    を含有し、成分(A)及び成分(C)の合計量と成分(D)の質量比({(A)+(C)}/(D))が1以上100以下であり、かつ成分(C)と成分(D)の質量比((C)/(D))が0.5以上30以下であるボディリンス剤。
  2. 成分(A)と成分(B)との質量比((A)/(B))が、0.5以上20以下である請求項1に記載のボディリンス剤。
  3. 成分(A)と成分(D)の質量比((A)/(D))が、2以上50以下である請求項1又は2に記載のボディリンス剤。
  4. 成分(C)の含有量が、0.1質量%以上20質量%以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載のボディリンス剤。
  5. 成分(A)の吸油量が、10ml/100g以上500ml/100g以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載のボディリンス剤。
  6. 成分(B)の25℃における粘度が、2cm2/s以下である請求項1〜5のいずれか1項に記載のボディリンス剤。
  7. 成分(C)に内包された油溶性有効成分が、メントール、乳酸メンチル、メントングリセリンアセタール、3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール、メンチルエチルアミノシュウ酸、N−エチル−3−p−メンタンカルボキシアミド、イソプレゴール、メンチルアセテート、ボルネオール、カンファー、チモール、及びこれらの誘導体から選ばれる1種又は2種以上の冷感剤である請求項1〜6のいずれか1項に記載のボディリンス剤。
  8. 成分(C)のメジアン径が、1μm以上100μm以下である請求項1〜7のいずれか1項に記載のボディリンス剤。
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