JP2005213272A - 水系皮膚化粧料 - Google Patents
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Abstract
【課題】 使用の際の粉体の舞い上がり、塗布部位の白色化、衣類への付着などがない、粉体を含有する皮膚化粧料を提供する。
【解決手段】 水で濡れた肌に塗布して使用する水系ボディ用化粧料を製造するための、次の成分(A)〜(D):
(A)平均粒径0.1〜50μmの水不溶性粉体5〜60重量%、
(B)(A)成分に対する重量比が0.1〜1の油性物質、
(C)l−メントール又はその誘導体、
(D)(A)成分の0.4〜100重量倍の水
を含有する組成物の使用。
【選択図】 なし
【解決手段】 水で濡れた肌に塗布して使用する水系ボディ用化粧料を製造するための、次の成分(A)〜(D):
(A)平均粒径0.1〜50μmの水不溶性粉体5〜60重量%、
(B)(A)成分に対する重量比が0.1〜1の油性物質、
(C)l−メントール又はその誘導体、
(D)(A)成分の0.4〜100重量倍の水
を含有する組成物の使用。
【選択図】 なし
Description
本発明は、肌にスキンケア効果を与える皮膚化粧料に関し、さらに詳しくは、入浴後やシャワー後の濡れた肌に塗布して使用したとき、又は入浴後やシャワー後の濡れた肌に塗布し、洗い流して使用したとき、その肌に長時間に渡ってスキンケア効果を与える水系皮膚化粧料に関する。
従来、入浴後やシャワー後に使用されている皮膚化粧料としては、油性成分を含む栄養クリーム、天然保湿オイルやグリセリン等を含む化粧水などのスキンケア剤;タルクやカオリン等の無機粉体、制汗作用や収斂作用を有する粉体などの皮膚感触を高める(肌にさらさら感を与える)剤などがある。これらの皮膚化粧料は、いずれも入浴後やシャワー後の肌にスキンケア効果を与えることを目的として開発されたものではないが、入浴後やシャワー後に使用するとスキンケア効果や皮膚感触を高める効果が得られるので、古くから使用されている。
しかしながら、油性成分を含む栄養クリームや天然保湿オイル、グリセリン等を含む化粧水は皮膚の保湿効果は高いものの、汗をかいたときなどは皮膚上でのべたつきが著しく、夏季における使用は快適とはいえないものであった。また、タルク、カオリン等の無機粉体や制汗作用、収斂作用を有する粉体を浴後の肌に打粉すると、汗を吸い取り、皮膚にさらさら感を与えるため、あせもなどの予防に効果が高いとされている。しかし、これらの粉末製剤は、皮膚に打粉する際に粉体が舞い上がるので、吸気の際に粉体が肺内に入ってしまったり、眼に入ったりすることがあり、使用上の問題があった。
そこで、粉体に水を加えて液状パウダーにしたり、クリームや軟膏中に配合することにより、粉体の舞い上がりを抑えた製品が上市されている。しかし、これらの製品を使用した場合、塗布部位が白くなったり、製剤が衣類に付着してしまったりすることが多く、使用上の問題が残っている。
しかしながら、油性成分を含む栄養クリームや天然保湿オイル、グリセリン等を含む化粧水は皮膚の保湿効果は高いものの、汗をかいたときなどは皮膚上でのべたつきが著しく、夏季における使用は快適とはいえないものであった。また、タルク、カオリン等の無機粉体や制汗作用、収斂作用を有する粉体を浴後の肌に打粉すると、汗を吸い取り、皮膚にさらさら感を与えるため、あせもなどの予防に効果が高いとされている。しかし、これらの粉末製剤は、皮膚に打粉する際に粉体が舞い上がるので、吸気の際に粉体が肺内に入ってしまったり、眼に入ったりすることがあり、使用上の問題があった。
そこで、粉体に水を加えて液状パウダーにしたり、クリームや軟膏中に配合することにより、粉体の舞い上がりを抑えた製品が上市されている。しかし、これらの製品を使用した場合、塗布部位が白くなったり、製剤が衣類に付着してしまったりすることが多く、使用上の問題が残っている。
従って、本発明の目的は、使用の際の粉体の舞い上がり、塗布部位の白色化、衣類への付着などがない、粉体を含有する皮膚化粧料を提供することにある。
このような実情に鑑み、本発明者は鋭意検討を行った結果、平均粒径が0.1〜50μm の水不溶性粉体を水に分散させた水系皮膚化粧料は、入浴後やシャワー後の濡れた肌に塗布し、そのまま乾燥させた場合;塗布後タオルドライした場合、塗布後浴水やシャワー水などにより洗い流した場合のいずれの場合も、化粧料中の粉体が皮膚に吸着され、このため皮膚にさらさら感等の感触を与えることを見出した。また、この水系皮膚化粧料に油性物質を配合すればスキンケア効果が向上するとともに、粉体の舞い上がり、塗布部位の白色化、衣類への付着等がさらに良好に防止できることを見出した。さらに、この水系皮膚化粧料に冷感剤を配合すれば単に清涼感が得られるだけでなくその清涼感が飛躍的に長時間持続することを見出した。さらにまた、この水系皮膚化粧料に増粘剤を配合すれば、粉体の分散安定性が良好になるとともに皮膚に均一に塗布し易く、かつ塗布した際の感触がさらに向上することを見出した。
すなわち、本発明は、次の成分(A)〜(D):
(A)平均粒径0.1〜50μm の水不溶性粉体5〜60重量%、
(B)(A)成分に対する重量比が0.1〜1の油性物質、
(C)l−メントール又はその誘導体、
(D)(A)成分の0.4〜100重量倍の水
を含有する水系皮膚化粧料を提供するものである。
さらにまた、本発明は、さら増粘剤を含有する上記水系皮膚化粧料を提供するものである。
(A)平均粒径0.1〜50μm の水不溶性粉体5〜60重量%、
(B)(A)成分に対する重量比が0.1〜1の油性物質、
(C)l−メントール又はその誘導体、
(D)(A)成分の0.4〜100重量倍の水
を含有する水系皮膚化粧料を提供するものである。
さらにまた、本発明は、さら増粘剤を含有する上記水系皮膚化粧料を提供するものである。
さらに本発明は、上記水系皮膚化粧料を水で濡れた肌に塗布した後、タオルドライすることを特徴とするボディのスキンケア方法を提供するものである。
さらにまた、本発明は、上記水系皮膚化粧料を水で濡れた肌に塗布し、水で洗い流した後、タオルドライすることを特徴とするボディのスキンケア方法を提供するものである。
さらにまた、本発明は、上記水系皮膚化粧料を水で濡れた肌に塗布し、水で洗い流した後、タオルドライすることを特徴とするボディのスキンケア方法を提供するものである。
本発明の水系皮膚化粧料は、皮膚に塗布した後、洗い流すこともできるものである。従来、塗布後、洗い流す剤としては石鹸、液体石鹸、シャンプー、コンディショナー剤などがあるが、これらの製剤は界面活性剤を積極的に配合して身体の汚れを落とす目的や、カチオン化合物を配合して肌に吸着させたりして皮膚感触を変えたりするものであるのに対して、粉体を皮膚に吸着させる目的の本発明化粧料は洗浄を目的とせず、洗浄を目的とする界面活性剤を実質的に含まないものであり本質的に全く異なるものである。
本発明で用いる水不溶性粉体としては、通常化粧料に配合されるものであれば特に限定されるものではなく、例えばタルク、セリサイト、マイカ、カオリン、ベンガラ、クレー、ベントナイト、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、雲母、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、ミョウバン、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム等の無機粉体、ポリアミド、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、エチレン・アクリル酸共重合体、スチレン・アクリル酸共重合体、ポリウレタン、ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ナイロン、シルク、セルロース樹脂、シリコーン樹脂、ポリアクリル酸等の有機粉体などが挙げられる。これらの中でタルク、セリサイト、マイカ、カオリン、シリコーンパウダーが濡れ肌での感触、タオルドライ後の感触が高いので、本発明の水系皮膚化粧料には特に好ましい。
かかる粉体の形状は特に限定されず、板状、塊状、鱗片状、球状等のいずれであってもよいが、板状、鱗片状、球状等の粉体が皮膚感触を高める上でより好ましい。
粉体は、使用感を高める上から、平均粒径が0.1〜50μm のものを用いるが、平均粒径が1〜20μm のものが特に好ましい。平均粒径が0.1μm より小さい粉体では、皮膚のさらさら感が得られず、50μm より大きい粉体では、ざらざら感があるため本発明の効果を損う。
これらの粉体の配合量は、本発明の化粧料中1〜60重量%(以下、単に%で示す)が好ましく、5〜60%が使用感の点からより好ましく、5〜25%が特に好ましい。
本発明においては、粉体として球状粉体と板状粉体を組み合せて用いるのが好ましい。これにより皮膚化粧料を塗布した際、伸びが良好で、高温高湿度環境下においてもさらさら感を付与することができる。かかる効果は、本発明化粧料を発汗時、入浴時等の濡れた肌に塗布した際に顕著となる。すなわち伸びがよく、滑らかな感触を与えるとされる球状高分子粉体を単独で配合した化粧料を用いた場合、濡れた肌に塗布するとその効果は必ずしも十分ではなかった。球状粉体及び板状粉体の両者を組み合わせて配合することにより、濡れた肌に塗布した場合でも優れた伸びとさらさら感を付与することができる。
本発明において、球状粉体とは形状が略球状の粉体をいい、完全な球形であることを要しない。球状粉体の素材としては、シリコーンパウダー、ナイロン、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ塩化ビニル、アクリル酸又はアクリル酸エステル重合体、メタクリル酸又はメタクリル酸エステル重合体、アクリル酸/スチレン共重合体、及びスチレン/ジビニルベンゼン共重合体等を挙げることができる。これらのなかで板状粉体とともに皮膚に塗布した際、伸びのよさやさらさら感を付与する点で、シリコーンパウダーが特に好ましい。
シリコーンパウダーとは、シリコーン樹脂又はシリコーンゴムを粉末化したものであり、形状は略球状である。シリコーン樹脂等を粉末化したものであれば、オルガノポリシロキサンの種類、充填剤、硬化剤、有機基とケイ素のモル比等に特に制限はない。シリコーンパウダーの市販品としては、トスパール(東芝シリコーン社)、トレフィル(東レダウコーニング社)、シリコンパウダー(信越化学)等が挙げられる。
シリコーンパウダーとは、シリコーン樹脂又はシリコーンゴムを粉末化したものであり、形状は略球状である。シリコーン樹脂等を粉末化したものであれば、オルガノポリシロキサンの種類、充填剤、硬化剤、有機基とケイ素のモル比等に特に制限はない。シリコーンパウダーの市販品としては、トスパール(東芝シリコーン社)、トレフィル(東レダウコーニング社)、シリコンパウダー(信越化学)等が挙げられる。
板状粉体とは、形状が板状又は棒状の粉体をいい、例えばタルク、セリサイト、カオリン、ケイ酸マグネシウム等を挙げることができる。これらのなかで球状粉体とともに皮膚に塗布した際、伸びの良さやさらさら感を付与する点で、タルクが特に好ましい。
球状粉体と板状粉体の配合比(重量比)は、伸びの良さとさらさら感とを十分に向上させ、かつ高温高湿度環境下でのさらさら感の点から、20:1〜1:20が好ましく、10:1〜1:10が特に好ましく、5:1〜1:5が最も好ましい。
本発明化粧料には、球状粉体及び板状粉体を併用する場合であっても、他の形状の粉体を配合することもできる。粉体全配合量のうち、球状粉体及び板状粉体が合計で50〜100%、特に60〜100%占めるのが好ましい。
本発明化粧料においては、前記粉体は基本的には水に分散させているのが好ましく、水の配合量は前記総粉体量に対して0.4〜100重量倍、特に0.5〜50重量倍が好ましい。
なお、本発明において粉体の粒径は、顕微鏡を用いて測定でき、板状粉体の粒径は粉体の最も長い部分の長さである。
本発明の皮膚化粧料には、さらに肌にしっとり感を付与する目的で油性物質を配合することができ、該油性物質としては常温で液状のものであれば特に限定されるものではないが、使用感を高める上から、アボカド油、ツバキ油、タートル油、トウモロコシ油、オリーブ油、小麦胚芽油、大豆油、ホホバ油、落花生油、カカオ脂、ラノリン、流動パラフィン、スクワラン、スクワレン、ワセリン、コレステリルエステル類、シリコーン油などが好ましい例として挙げられる。
また、使用感、特に、濡れた肌に使用した場合のタオルドライ時における水分の拭き取り効果や発汗時における汗の拭き取り効果を高める上から、25℃における表面張力が30dyn/cm以下の油性物質の1種又は2種以上を配合することがより好ましい。このような油性物質としては、シリコーン油が挙げられ、具体的にはメチルポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン、メチルシクロポリシロキサン、ジエチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、脂肪酸変性ポリシロキサン、高級アルコール変性ポリシロキサン、アミノ変性ポリシロキサンが挙げられる。これらの中で、メチルポリシロキサン、ジメチルポリシロキサンが特に好ましく、25℃における粘度が200センチストークス(cs)以下のものが使用感を高める点から特に好ましい。
表面張力が30dyn/cm以下の油性物質は、全組成中に0.1〜20%配合するのが好ましく、1〜10%配合することが特に好ましい。
また、使用感、特に、濡れた肌に使用した場合のタオルドライ時における水分の拭き取り効果や発汗時における汗の拭き取り効果を高める上から、25℃における表面張力が30dyn/cm以下の油性物質の1種又は2種以上を配合することがより好ましい。このような油性物質としては、シリコーン油が挙げられ、具体的にはメチルポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン、メチルシクロポリシロキサン、ジエチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、脂肪酸変性ポリシロキサン、高級アルコール変性ポリシロキサン、アミノ変性ポリシロキサンが挙げられる。これらの中で、メチルポリシロキサン、ジメチルポリシロキサンが特に好ましく、25℃における粘度が200センチストークス(cs)以下のものが使用感を高める点から特に好ましい。
表面張力が30dyn/cm以下の油性物質は、全組成中に0.1〜20%配合するのが好ましく、1〜10%配合することが特に好ましい。
これらの油性物質と前記粉体との配合比は、高温高湿度環境下での使用感の点から重量比で1:20〜20:1が好ましく、粉体の皮膚上における残存率を高める点から1:1〜1:10が特に好ましい。
本発明においては、前記の如く、冷感剤を配合すれば化粧料を肌に塗布した際清涼感が得られるだけでなく、その清涼感が長時間持続する。
本発明に用いる冷感剤は、本発明の水系皮膚化粧料に混合して皮膚に塗布した際、刺激性、べたつき感を与えず、清涼感が長時間持続するものであれば特に制限はないが、l−メントール、及びその誘導体(例えば乳酸メンチル、酢酸メンチル、メントン等)、薄荷油、カンフル等が好ましく、l−メントール及びその誘導体が特に好ましい。
本発明に用いる冷感剤は、本発明の水系皮膚化粧料に混合して皮膚に塗布した際、刺激性、べたつき感を与えず、清涼感が長時間持続するものであれば特に制限はないが、l−メントール、及びその誘導体(例えば乳酸メンチル、酢酸メンチル、メントン等)、薄荷油、カンフル等が好ましく、l−メントール及びその誘導体が特に好ましい。
冷感剤の配合量は、清涼感を皮膚に十分与えるため、本発明の水系皮膚化粧料中0.05〜5重量%であることが好ましく、0.07〜1重量%であることが特に好ましく、0.1〜0.5重量%であることが最も好ましい。
上記の水不溶性粉体と冷感剤との配合比(重量比)は、冷感剤による清涼感を長時間持続させるため、200:1〜10:1であることが好ましく、180:1〜40:1であることが特に好ましい。
上記の水不溶性粉体と冷感剤との配合比(重量比)は、冷感剤による清涼感を長時間持続させるため、200:1〜10:1であることが好ましく、180:1〜40:1であることが特に好ましい。
本発明においては、増粘剤を配合することにより粉体の分散安定性が向上し、さらに皮膚に塗布した際の塗布性が良くなり、かつ感触も良好となる。かかる増粘剤としては、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸アルキル共重合体;(メタ)アクリル酸系ポリマー(カルボキシビニルポリマー等);メタクリル酸/アクリル酸共重合体;グアーガム、キサンタンガム、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の多糖類又はその誘導体;ポリビニルアルコール等のその他の水溶性高分子等が挙げられる。このうち(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸アルキル共重合体が特に好ましい。(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸アルキル共重合体は増粘剤としての機能に加えて乳化剤としての機能も有する。一般に、化粧料に配合する界面活性剤としては、ノニオン界面活性剤やカチオン界面活性剤が使用されているが、これらを使用するとべたつき感が増大する。これに対して、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸アルキル共重合体を使用すると、べとつかず、なめらかな使用感を得ることが可能となる。また、この(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸アルキル共重合体の使用により、ノニオン、カチオン界面活性剤等を使用することなく安定な乳化物を形成することができ、化粧料をゲル状に形成することが可能となる。
本発明で使用する(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸アルキル共重合体としては、次式(1)
本発明で使用する(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸アルキル共重合体としては、次式(1)
(式中、Rは炭素数10〜30のアルキル基を表し、XとYはそれぞれ共重合体における各ユニットのモル%を表し、X=80.0〜99.9モル%、Y=0.1〜20.0モル%である)の構造を有する共重合体が好ましい。このような共重合体としては、市販品を使用することができ、例えば、B.F.グッドリッチ社製のPEMULEN TR−1、PEMULEN TR−2等を挙げることができる。これらは単独でも2種以上を組み合わせて用いても良い。このうち、アクリル酸/メタクリル酸アルキル共重合体が特に好ましい。
本発明の化粧料における増粘剤の配合量は、粉体の分散安定性及び肌への感触の点から、好ましくは0.01〜5%、より好ましくは0.01〜2%である。
本発明の化粧料にはさらにアルコール類を配合することができる。アルコール類としては、エチルアルコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、ソルビトールなどが好ましい例として挙げられ、これらは1種を単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。これらのアルコール類の配合量は、使用感の点から0.01〜60%が好ましく、0.1〜20%が特に好ましい。
さらに本発明の化粧料には、生理的に有効な保湿成分、抗炎症剤、美白剤、UVケア剤、殺菌剤、制汗剤、香料等を配合することもできる。保湿成分としては、グリセリン、乳酸、セラミド、コレステリルエステルなどが挙げられる。保湿剤の配合量は本発明化粧料中0.1〜40%が好ましく、1〜10%が使用感の点から好ましい。
抗炎症剤としては、グリチルリチン酸塩、β−グリチルレチン酸、アラントイン、インドメタシン、グアイアズレン、グアイアズレンスルホン酸塩、生薬抽出液、薬草エキスなどが挙げられる。配合量は本発明化粧料中0.01〜10%が好ましく、特に0.1〜2%が効果の点から好ましい。
美白剤、UVケア剤としてはビタミンC誘導体(アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウムなど)、アルブチン、コウジ酸、カミツレエキス、バーソールMCX、エスカロール507、オキシベンゾン、ユビナール、などが挙げられる。配合量は本発明化粧料中0.01〜10%が好ましく、特に0.1〜5%が効果の点から好ましい。
殺菌剤としては、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、トリクロカルバミド、塩化セチルピリジニウム、イソプロピルメチルフェノールなどが挙げられる。配合量は本発明化粧料中0.01〜5%が好ましく、特に0.1〜1%が効果の点から好ましい。
制汗剤の例としては、塩化アルミニウム、クロロヒドロキシアルミニウム、乳酸アルミニウム、アラントインアルミニウム誘導体、p−フェノールスルホン酸亜鉛などが挙げられる。制汗剤の配合量は本発明化粧料中0.01〜10%が好ましく、特に0.05〜5%が効果の点から好ましい。
抗炎症剤としては、グリチルリチン酸塩、β−グリチルレチン酸、アラントイン、インドメタシン、グアイアズレン、グアイアズレンスルホン酸塩、生薬抽出液、薬草エキスなどが挙げられる。配合量は本発明化粧料中0.01〜10%が好ましく、特に0.1〜2%が効果の点から好ましい。
美白剤、UVケア剤としてはビタミンC誘導体(アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウムなど)、アルブチン、コウジ酸、カミツレエキス、バーソールMCX、エスカロール507、オキシベンゾン、ユビナール、などが挙げられる。配合量は本発明化粧料中0.01〜10%が好ましく、特に0.1〜5%が効果の点から好ましい。
殺菌剤としては、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、トリクロカルバミド、塩化セチルピリジニウム、イソプロピルメチルフェノールなどが挙げられる。配合量は本発明化粧料中0.01〜5%が好ましく、特に0.1〜1%が効果の点から好ましい。
制汗剤の例としては、塩化アルミニウム、クロロヒドロキシアルミニウム、乳酸アルミニウム、アラントインアルミニウム誘導体、p−フェノールスルホン酸亜鉛などが挙げられる。制汗剤の配合量は本発明化粧料中0.01〜10%が好ましく、特に0.05〜5%が効果の点から好ましい。
本発明の化粧料は、常法に従って上記成分を混合することにより製造することができる。
本発明の化粧料は、皮膚、特にボディ用化粧料として用いるのが好ましく、ボディのスキンケアを目的として使用するのがより好ましく、前述の如く高温高湿度環境下における感触に優れていることから、夏期のボディ用スキンケア剤、特に入浴やシャワー後の濡れた肌のスキンケア剤として使用するのが好ましい。
本発明化粧料の濡れた肌への使用法としては、入浴やシャワー後の濡れた肌に塗布後、そのまま乾燥させる方法、濡れた肌に塗布後、タオルドライする方法、塗布後、浴水やシャワー水で洗い流し、タオルドライする方法などが好ましい。
本発明化粧料を濡れた肌に適用した場合には、入浴後やシャワー後の膨潤した角質に対して粉体が特異的に吸着し、少量の塗布量で全身にくまなく広がり、そのまま乾燥させてもタオルドライしても粉体が肌から離脱することがなく、また、浴水やシャワー水で洗い流しても、十分な量の粉体が肌に残るため、適度なさらさらとした肌感触を長時間に渡って皮膚に与えることができる。また、保湿成分、抗炎症剤、美白剤、UVケア剤、殺菌剤、制汗剤、香料等を配合することにより、入浴後やシャワー後の肌を機能的にコンディショニングすることができ、潤いや香りを楽しむこともできる。
本発明化粧料の濡れた肌への使用法としては、入浴やシャワー後の濡れた肌に塗布後、そのまま乾燥させる方法、濡れた肌に塗布後、タオルドライする方法、塗布後、浴水やシャワー水で洗い流し、タオルドライする方法などが好ましい。
本発明化粧料を濡れた肌に適用した場合には、入浴後やシャワー後の膨潤した角質に対して粉体が特異的に吸着し、少量の塗布量で全身にくまなく広がり、そのまま乾燥させてもタオルドライしても粉体が肌から離脱することがなく、また、浴水やシャワー水で洗い流しても、十分な量の粉体が肌に残るため、適度なさらさらとした肌感触を長時間に渡って皮膚に与えることができる。また、保湿成分、抗炎症剤、美白剤、UVケア剤、殺菌剤、制汗剤、香料等を配合することにより、入浴後やシャワー後の肌を機能的にコンディショニングすることができ、潤いや香りを楽しむこともできる。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1〜11及び比較例1〜2
表1〜表4に示す成分をホモミキサーを用いて混合し、これに精製水を加えて100重量部とし、皮膚化粧料を調製した。比較例2は精製水を加えていないので粉末剤である。
得られた化粧料を20〜40歳の男女100名に以下の使用法で使用してもらい、以下の評価基準に従って使用感を評価してもらった。評価結果を人数で示す。
(使用方法)
シャワー後の濡れた肌に塗布した後、タオルドライを行う。
(評価項目)
塗布しやすさ
タオルドライのやりやすさ(水滴の拭いやすさ)
タオルドライ後の肌感触(さらさら感)
○:良い
△:やや悪い
×:悪い
肌への粉体付着(白く見えるかどうか)
衣類への粉体付着
粉体の舞い上がり
○:無い
△:ややある
×:ある
表1〜表4に示す成分をホモミキサーを用いて混合し、これに精製水を加えて100重量部とし、皮膚化粧料を調製した。比較例2は精製水を加えていないので粉末剤である。
得られた化粧料を20〜40歳の男女100名に以下の使用法で使用してもらい、以下の評価基準に従って使用感を評価してもらった。評価結果を人数で示す。
(使用方法)
シャワー後の濡れた肌に塗布した後、タオルドライを行う。
(評価項目)
塗布しやすさ
タオルドライのやりやすさ(水滴の拭いやすさ)
タオルドライ後の肌感触(さらさら感)
○:良い
△:やや悪い
×:悪い
肌への粉体付着(白く見えるかどうか)
衣類への粉体付着
粉体の舞い上がり
○:無い
△:ややある
×:ある
表1〜表4より、実施例1〜11のいずれもが比較例1〜2より、すべての項目について優れていることが確認された。
実施例12〜19
表5に示す成分をホモミキサーを用いて混合し、これに精製水を加えて100%とし、皮膚化粧料を調製した。
得られた化粧料を20〜40歳の男女100名に以下の使用法で使用してもらい、以下の評価基準に従って使用感を評価してもらった。評価結果を人数で示す。
(使用方法)
シャワー後の濡れた肌に塗布した後、タオルドライを行う。
(評価項目)
タオルドライ後、湿度75%で、温度20、30又は35℃の環境下にいた時の肌感触(さらさら感)を評価してもらい、良好と応えた人数を表5に示した。
表5に示す成分をホモミキサーを用いて混合し、これに精製水を加えて100%とし、皮膚化粧料を調製した。
得られた化粧料を20〜40歳の男女100名に以下の使用法で使用してもらい、以下の評価基準に従って使用感を評価してもらった。評価結果を人数で示す。
(使用方法)
シャワー後の濡れた肌に塗布した後、タオルドライを行う。
(評価項目)
タオルドライ後、湿度75%で、温度20、30又は35℃の環境下にいた時の肌感触(さらさら感)を評価してもらい、良好と応えた人数を表5に示した。
表5から、球状粉体と板状粉体を併用した本発明化粧料は、ボディに塗布したときの感触が良好であり、特に高温度環境下におけるさらさら感に優れたものであった。なお、球状粉体と板状粉体の重量比が1:20〜20:1のときは、高温高湿度環境下でのさらさら感が特に良好であった。また、本発明化粧料は、何れも塗布部の肌が白く見えたり、衣類へ粉体が付着したり、塗布時の粉体の舞い上がり等がなく使用性も良好であった。
実施例20〜27及び比較例3〜4
精製水を攪拌しながら表6及び表7に示す各成分を添加し、攪拌混合して水系皮膚化粧料を調製した。なお配合量の%は重量%を表わす。
また、20〜40才の男女100名が、得られた各水系皮膚化粧料をシャワー後の濡れた肌に塗布した後、タオルドライを行い、塗布直後、塗布15分後、塗布30分後の清涼感の有無を判定した。結果を表6及び表7に示す。
精製水を攪拌しながら表6及び表7に示す各成分を添加し、攪拌混合して水系皮膚化粧料を調製した。なお配合量の%は重量%を表わす。
また、20〜40才の男女100名が、得られた各水系皮膚化粧料をシャワー後の濡れた肌に塗布した後、タオルドライを行い、塗布直後、塗布15分後、塗布30分後の清涼感の有無を判定した。結果を表6及び表7に示す。
表6及び表7より、実施例20〜27のいずれもが、比較例3及び4より、塗布直後、塗布15分後及び30分後のいずれの場合にも清涼感を有することが確認された。
実施例28〜31
表8に示す成分をホモミキサーを用いて混合し、これに精製水を加え100重量部とし、水系皮膚化粧料を調整した。
得られた化粧料を20〜40才の男女100名にシャワー後の濡れ肌に塗布後、タオルドライする方法で使用してもらい、肌感触及び化粧料の分散状態を評価した。その結果、増粘剤である(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸アルキル共重合体であるペムレンTR−1を配合した化粧料は、これを配合しない化粧料に比べて肌感触、分散状態のいずれも顕著に優れていた。
表8に示す成分をホモミキサーを用いて混合し、これに精製水を加え100重量部とし、水系皮膚化粧料を調整した。
得られた化粧料を20〜40才の男女100名にシャワー後の濡れ肌に塗布後、タオルドライする方法で使用してもらい、肌感触及び化粧料の分散状態を評価した。その結果、増粘剤である(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸アルキル共重合体であるペムレンTR−1を配合した化粧料は、これを配合しない化粧料に比べて肌感触、分散状態のいずれも顕著に優れていた。
実施例32、33
表9に示す成分を用いて水系皮膚化粧料を調製した。得られた化粧料をシャワー後の濡れた肌に塗布し、その後タオルドライして、手に取り易さ、全身への塗り広げやすさ、及び肌感触の均一性について評価したところ、実施例32〜33の化粧料は、増粘剤を配合しないものに比べてすべて良好であった。
表9に示す成分を用いて水系皮膚化粧料を調製した。得られた化粧料をシャワー後の濡れた肌に塗布し、その後タオルドライして、手に取り易さ、全身への塗り広げやすさ、及び肌感触の均一性について評価したところ、実施例32〜33の化粧料は、増粘剤を配合しないものに比べてすべて良好であった。
Claims (3)
- 水で濡れた肌に塗布して使用する水系ボディ用化粧料を製造するための、次の成分(A)〜(D):
(A)平均粒径0.1〜50μm の水不溶性粉体5〜60重量%、
(B)(A)成分に対する重量比が0.1〜1の油性物質、
(C)l−メントール又はその誘導体、
(D)(A)成分の0.4〜100重量倍の水
を含有する組成物の使用。 - 水で濡れた肌に塗布した後、タオルドライして使用する水系ボディ用化粧料を製造するための、次の成分(A)〜(D):
(A)平均粒径0.1〜50μm の水不溶性粉体5〜60重量%、
(B)(A)成分に対する重量比が0.1〜1の油性物質、
(C)l−メントール又はその誘導体、
(D)(A)成分の0.4〜100重量倍の水
を含有する組成物の使用。 - 水で濡れた肌に塗布し、水で洗い流した後、タオルドライして使用する水系ボディ用化粧料を製造するための、次の成分(A)〜(D):
(A)平均粒径0.1〜50μm の水不溶性粉体5〜60重量%、
(B)(A)成分に対する重量比が0.1〜1の油性物質、
(C)l−メントール又はその誘導体、
(D)(A)成分の0.4〜100重量倍の水
を含有する組成物の使用。
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JP2010189366A (ja) * | 2009-02-20 | 2010-09-02 | Kao Corp | ボディーリンス剤 |
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- 2005-04-19 JP JP2005120646A patent/JP2005213272A/ja active Pending
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