JP2000178164A - 皮膚化粧料 - Google Patents

皮膚化粧料

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JP2000178164A
JP2000178164A JP10354396A JP35439698A JP2000178164A JP 2000178164 A JP2000178164 A JP 2000178164A JP 10354396 A JP10354396 A JP 10354396A JP 35439698 A JP35439698 A JP 35439698A JP 2000178164 A JP2000178164 A JP 2000178164A
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wet
weight
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Mitsutoshi Kimura
光利 木村
Tomoumi Ishii
智海 石井
Hirotaka Sato
広隆 佐藤
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Kao Corp
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Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 塗布部位の白色化、衣類への付着等がなく、
水洗等によっても簡単に皮膚から落ちることがなく、か
つシャワーや入浴後の高湿度下でも爽やかな肌感覚を持
続させる濡れ肌用皮膚化粧料の提供。 【解決手段】 (a)25℃における表面張力が15〜
22mN/mの油剤で表面処理された平均粒径0.5〜1
0μmの粉体1〜40重量%、(b)25℃における表
面張力が30mN/mであり、かつ25℃における粘度が
200mm2/s以下である油性物質1〜20重量%、及
び(c)水を含有する濡れ肌用皮膚化粧料。成分(a)
と成分(b)の重量比が1/10〜10/1であり、更
に平板状もしくは鱗片状又は不定形の粉体を1〜40重
量%、水溶性高分子を0.01〜2重量%含有しても良
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入浴後やシャワー
後の濡れた肌に直接塗布し、必要により水で洗い流した
後の肌に長時間に渡ってスキンケア効果を与える濡れ肌
用皮膚化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、入浴後やシャワー後に使用されて
いる皮膚化粧料としては、油性成分を含む栄養クリー
ム、天然保湿オイルやグリセリン等を含む化粧水などの
スキンケア剤;タルクやカオリン等の無機粉体、制汗作
用や収斂作用を有する粉体などの皮膚感触を高める(肌
にさらさら感を与える)製剤などがある。これらは、い
ずれも入浴後やシャワー後に使用するとスキンケア効果
や皮膚感触を高める効果が得られるので、古くから使用
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、油性成分を含
む栄養クリームや天然保湿オイル、グリセリン等を含む
化粧水は、皮膚上でのべたつきが著しく、夏季における
使用は快適とはいえない。また、タルク、カオリン等の
無機粉体や制汗作用、収斂作用を有する粉体を浴後の肌
に打粉すると、汗を吸い取り、皮膚にさらさら感を与え
るため、あせもなどの予防に効果が高いとされている
が、塗布後、発汗や水洗により、簡単に皮膚から落ちて
しまう。
【0004】そこで、粉体に水を加えて液状パウダーに
したり、クリームや軟膏中に配合した製品が上市されて
いるが、塗布部位が白くなったり、製剤が衣類に付着し
てしまったりすることが多く、使用上の問題が残ってい
る。
【0005】本発明は、塗布部位の白色化、衣類への付
着などがなく、水洗等によっても簡単に皮膚から落ちる
ことがなく、かつシャワーや入浴後の高湿度下でも爽や
かな肌感覚を持続させる、濡れ肌用皮膚化粧料を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、特定の油
剤で表面処理した粉体、特定物性の油性物質及び水を含
有した化粧料は、化粧料中の粉体が皮膚に付着し、この
ため皮膚にさらさら感等の爽やかな肌感覚を持続させる
ことができるとともに、塗布部位の白色化や衣類への付
着等が生じないことを見出した。
【0007】すなわち本発明は、次の成分(a)〜
(c): (a)25℃における表面張力が15〜22mN/mの油
剤で表面処理された平均粒径0.5〜10μm の粉体1
〜40重量%、(b)25℃における表面張力が30mN
/m以下であり、かつ25℃における粘度が200mm2
/s以下である油性物質1〜20重量%、(c)水を含
有する濡れ肌用皮膚化粧料を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の濡れ肌用皮膚化粧料は、
皮膚に塗布した後、水又は温水で流すこともできる。従
来、石鹸、液体石鹸、シャンプー、リンス剤などは、使
用時、身体又はスポンジ、タオルなどに製剤をつけ、身
体洗浄などの目的を達成した後、温水や水で剤を洗い流
して使用するが、これらの製剤は界面活性剤を積極的に
配合して身体の汚れを落とす目的や、カチオン化合物を
配合して肌に付着させたりして皮膚感触を変えたりする
ものであるのに対して、粉体を皮膚に付着させる目的の
本発明化粧料は洗浄を目的とせず、洗浄を目的とする界
面活性剤を実質的に含まないものであり本質的に全く異
なるものである。
【0009】本発明で用いる成分(a)の粉体は、球状
又は板状のものが好ましく、通常の化粧料に用いられる
ものであれば特に制限されないが、例えばシリカ、タル
ク等の無機粉体;シリコーン、アクリル酸、スチレン、
エチレン、メタクリル酸メチル等の重合体又は共重合体
などの有機粉体が挙げられる。これらの粉体を表面処理
するのに用いる油剤は、25℃における表面張力が15
〜22mN/mであることが必要である。これ以外の油剤
を用いても、粉体を皮膚に残留させることが困難であ
る。かかる油剤としては、例えばメチルポリシロキサン
を含む直鎖、分岐(架橋)又は環状シリコーン油;アル
キル、アミノ、(メタ)アクリル変性等の変性シリコー
ン類;フッ素変性シリコーンなどが挙げられる。
【0010】なお、本発明において表面張力は、25
℃、湿度60%の恒温室で、BVP式表面張力計(A−
3型、協和界面化学社製)により、白金プレート(2
3.8×0.15mm)を用いて測定したものである。
【0011】粉体を油剤で表面処理するには、粉体に油
剤を導入する場合、粉体を油剤で表面被覆する場合等の
いずれでも良い。粉体に油剤を導入するには、各モノマ
ーを仕込んで共重合体を合成すれば良く、また、表面被
覆するには、常法により、粉体表面に油剤を化学吸着又
は物理吸着させれば良い。
【0012】いずれの場合にも、油剤の表面処理量は、
粉体の0.1〜10重量%、特に0.5〜5重量%が好
ましい。
【0013】成分(a)の粉体の平均粒径は0.5〜1
0μm、好ましくは1.5〜7μmである。この範囲外
では、皮膚に残留し難くなる。
【0014】成分(a)の配合量は、1〜40重量%、
好ましくは1〜15重量%である。配合量を1〜40重
量%とすることにより、皮膚にさらさら感等の爽やかな
肌感触を付与することができる。
【0015】本発明に用いる成分(b)の油性物質は、
25℃における表面張力が30mN/m以下であり、かつ
25℃における粘度が200mm2/s以下のものであ
る。このような物性を有する油性物質を配合することに
より、球状粉体の皮膚への付着が容易となり、水洗等に
よっても落ちにくくなり、爽やかな肌感覚を持続させる
ことができる。このような油性物質としては、シリコー
ン油が挙げられ、具体的にはメチルポリシロキサン、ジ
メチルポリシロキサン、メチルシクロポリシロキサン、
ジエチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサ
ン、脂肪酸変性ポリシロキサン、高級アルコール変性ポ
リシロキサン、アミノ変性ポリシロキサン等が挙げられ
る。これらの中で、メチルポリシロキサン、ジメチルポ
リシロキサン、メチルシクロポリシロキサンが特に好ま
しい。
【0016】成分(b)の配合量は、1〜20重量%、
好ましくは2〜10重量%である。かかる配合量とする
ことにより、球状粉体の皮膚への付着が容易となり、水
洗等によっても落ちにくくなり、爽やかな肌感覚を持続
させることができる。
【0017】更に上記粉体と、上記油性物質との配合比
(重量比)は、1/10〜10/1が好ましく、1/1
〜5/1が特に好ましい。この範囲内であると、上記効
果が更に向上する。
【0018】本発明において成分(c)の水は、上記粉
体、油性物質を分散させるものであり、通常粉体と油性
物質との合計量に対して、0.5〜100重量倍配合す
るのが好ましく、1〜25重量倍配合するのが特に好ま
しい。
【0019】本発明においては、更に成分(a)以外の
平板状もしくは鱗片状又は不定形の粉体を、1〜40重
量%、特に1〜20重量%配合するのが好ましい。これ
らを配合することにより、入浴時等の濡れた肌に塗布し
た際、伸びが良好となり、爽やかな肌感覚が一層向上す
る。また、発汗した汗を広げ効率よく肌をドライな状態
に保つことができる。
【0020】平板状もしくは鱗片状又は不定形の粉体と
しては例えば、タルク、炭酸カルシウム、セピオライ
ト、クレー、ベントナイト、酸化チタン、マイカ、三酸
化アンチモン、セリサイト、炭酸マグネシウム、酸化亜
鉛、カオリンなどが好ましい例として挙げられるが、こ
れらの中で、タルク、カオリンが使用感に優れ特に好ま
しい。
【0021】本発明においては、更に分散剤として水溶
性高分子を配合することが好ましい。これにより粉体、
油性物質等を特定濃度(低くもなく高くもない使いやす
い濃度)で濡れ肌用皮膚化粧料中で均一に分散且つ安定
に存在させ、使用性が向上する。
【0022】かかる水溶性高分子としては、例えばカー
ボポール、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸Na、ヒド
ロキシセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチ
ルセルロース、カチオン化セルロース、ポリビニルピロ
リドン、ポリビニルアルコール、カチオン化ポリビニル
ピロリドン、アクリル酸/メタクリル酸アルキル共重合
体、結晶セルロース等が挙げられる。このうち、カーボ
ポール、アクリル酸/メタクリル酸アルキル共重合体、
カルボキシメチルセルロース、結晶セルロース等が好ま
しい。またかかる水溶性高分子の配合量は、0.01〜
2重量%、特に0.01〜1重量%が好ましい。
【0023】本発明の濡れ肌用皮膚化粧料は、常法に従
って上記成分を混合することにより製造できる。
【0024】本発明の濡れ肌用皮膚化粧料は、濡れた肌
の上に直接塗布する使用方法にも特徴があるが、乾いた
肌に用いてもさらさらした肌感触を得ることはできる。
しかしこの場合には剤を広範囲に塗布できず、部分的に
肌に付着した粉体が白く残ったり、衣類に粉体が付着場
合がある。また、入浴剤として適用することもできる。
【0025】本発明の濡れ肌用皮膚化粧料の使用法とし
ては、入浴やシャワー後の濡れた肌、好ましくはボディ
に塗布後、そのまま乾燥させる方法、濡れた肌に塗布
後、タオルドライする方法、塗布後、浴水やシャワー水
で流し、タオルドライする方法などが好ましい。
【0026】本発明の濡れ肌用皮膚化粧料は、入浴後や
シャワー後の膨潤した角質に対して粉体が特異的に付着
し、濡れた皮膚に用いることにより、少量の塗布量で全
身にくまなく広がり、そのまま乾燥させてもタオルドラ
イしても粉体が肌から離脱することがなく、また、浴水
やシャワー水で流しても、十分な量の粉体が肌に残るた
め、適度なさらさらとした肌感覚を長時間に渡って皮膚
に与えることができる。また、保湿成分、抗炎症剤、美
白剤、UVケア剤、殺菌剤、制汗剤、清涼剤、香料等を
配合することにより、入浴後やシャワー後の肌を機能的
にコンディショニングすることができ、潤いや清涼感、
香りを楽しむこともできる。
【0027】本発明の濡れ肌用皮膚化粧料には、本発明
の効果を害さない範囲で、アルコール、保湿成分、抗炎
症剤、美白剤、UVケア剤、殺菌剤、制汗剤、清涼剤、
温感剤、香料等を配合できる。
【0028】アルコール類としては、エチルアルコー
ル、プロピレンアルコール、1,3−ブチレンアルコー
ル、グリセリン、ソルビトールなどが挙げられる。保湿
成分としては、グリセリン、乳酸、セラミド、コレステ
リルエステルなどが挙げられる。抗炎症剤としては、グ
リチルリチン酸塩、β−グリチルレチン酸、アラントイ
ン、インドメタシン、グアイアズレン、グアイアズレン
スルホン酸塩などが挙げられる。美白剤、UVケア剤と
しては、ビタミンC誘導体(アスコルビン酸リン酸エス
テルマグネシウムなど)、アルブチン、コウジ酸、カミ
ツレエキス、バーソールMCX、エスカロール507、
オキシベンゾン、ユビナールなどが挙げられる。殺菌剤
としては、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウ
ム、トリクロカルバミド、塩化セチルピリジニウム、イ
ソプロピルメチルフェノールなどが挙げられる。制汗剤
としては、塩化アルミニウム、クロロヒドロキシアルミ
ニウム、乳酸アルミニウム、アラントインアルミニウム
誘導体、p−フェノールスルホン酸亜鉛などが挙げられ
る。温感剤としては、バニリルブチルエーテルなどが挙
げられ、清涼剤としては、メントールなどが挙げられ
る。これらは、いずれも1種以上を用いることができ
る。
【0029】
【発明の効果】本発明の濡れ肌用皮膚化粧料は、濡れた
肌に対して球状粉体が有効に付着し、かつ水滴除去後も
粉体が肌上に十分残り、長時間に渡って適度な肌感覚を
皮膚に与えるものであり、また塗布部が白くなったり、
製剤が衣類に付着することがない。また、水溶性高分子
の配合により製剤の再分散性を高め、使用感の良いもの
が得られた。
【0030】
【実施例】実施例1 表1に示す組成の濡れ肌用皮膚化粧料(化粧水)を常法
により製造し、これを使用したときの肌感触、清涼感の
持続性及び香りの持続性を評価した。結果を表1に併せ
て示す。
【0031】(評価方法)20〜40歳の男女100名
により、シャワー後の濡れた肌に、化粧料を塗布し、水
洗した後、タオルドライを行った。タオルドライ後の肌
感触(さらさら感)、清涼感の持続性及び香りの持続性
について官能評価し、各項目についてそれぞれ「感じ
た」、「やや感じた」、「感じない」と評価した人数で
示した。
【0032】
【表1】
【0033】実施例2 表2に示す組成の濡れ肌用皮膚化粧料(乳液)を常法に
より製造し、実施例1と同様にして、温感の持続性及び
香りの持続性を評価した。結果を表2に併せて示す。
【0034】
【表2】
【0035】実施例3 表3に示す組成の濡れ肌用皮膚化粧料(化粧水)を常法
により製造し、実施例1と同様にして、タオルドライ後
の肌感触(さらさら感)、清涼感の持続性及びデオドラ
ント効果の持続性を評価した。結果を表3に併せて示
す。
【0036】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 広隆 東京都墨田区文花2−1−3 花王株式会 社研究所内 Fターム(参考) 4C083 AB051 AB432 AC022 AC102 AC172 AC472 AD092 AD152 AD532 BB11 BB21 BB36 CC04 CC05 DD27 DD31 EE12

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の成分(a)〜(c): (a)25℃における表面張力が15〜22mN/mの油
    剤で表面処理された平均粒径0.5〜10μm の粉体1
    〜40重量%、(b)25℃における表面張力が30mN
    /m以下であり、かつ25℃における粘度が200mm2
    /s以下である油性物質1〜20重量%、(c)水を含
    有する濡れ肌用皮膚化粧料。
  2. 【請求項2】 成分(a)と成分(b)との重量比が1
    /10〜10/1である請求項1記載の濡れ肌用皮膚化
    粧料。
  3. 【請求項3】 更に成分(d):平板状もしくは鱗片状
    又は不定形の粉体を1〜40重量%含有する請求項1又
    は2記載の濡れ肌用皮膚化粧料。
  4. 【請求項4】 更に成分(e):水溶性高分子を0.0
    1〜2重量%含有する請求項1〜3のいずれか1項記載
    の濡れ肌用皮膚化粧料。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010235460A (ja) * 2009-03-30 2010-10-21 Kao Corp 水中油型皮膚化粧料
JP2012254941A (ja) * 2011-06-07 2012-12-27 Kao Corp 皮膚外用剤及びこれを用いた香料揮散促進方法
JP2013147461A (ja) * 2012-01-19 2013-08-01 Kao Corp ボディリンス剤

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