JP5535901B2 - 高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブル - Google Patents

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Description

本発明は、高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブルに関する。
現在、画像装置の機器内の高速配線用に多心で短尺・高速の配線材としてフラットケーブルの適用が増加している。フラットケーブルとしては、FPC(フレキシブル プリンテッド サーキット)やFFC(フレキシブル フラット ケーブル)があるが、分岐や端末加工を考慮した取り扱いの容易性、コネクタ部の信頼性、価格面から従来のフラットケーブルの適用について検討がされている。従来のシールド形フラットケーブルとしては、例えば、実開平5−11217号公報に開示されているものがある。
図10は、従来のシールド形フラットケーブル1′の構造断面図である。図10に示すように、従来のシールド形フラットケーブル1′は、シールド材7′の外側に絶縁性のシース9′で被覆された構造であるので、圧接型コネクタを取り付ける際、シース9′を取り除かなければならず、端末処理作業に時間がかかり、加工工数がかかるという欠点があった。
また、従来のシールドフラットケーブル1′は、外周シールド7′が施されていることとグラウンド線がシールド7′と電気的に接続されていないので、グラウンド線とシールド7′との電気的接続加工の面で、端末加工性に難がある。また、グラウンド線を介してシールド7′と接続されていないため、各平衡対シールドおよび擬似同軸を構成できないので、高周波特性が劣るという問題があった。
さらに、従来のシールドフラットケーブル1′は、グラウンド線に導電性樹脂を使用していないため、グラウンド線を介して上下のシールド材7′とグラウンド線とが電気的に接続されておらず、信号線をシールド7′で覆った構造ではないので、特性インピーダンス整合、特性インピーダンスのバラツキ、線間・層間漏話、放射ノイズに問題があった。このように、従来のフラットケーブル1′をそのまま高速領域で適用するには、特性インピーダンス整合、特性インピーダンスのバラツキ、端末加工性、線間・層間漏話、放射ノイズのなどの問題を解決しなければ、使用できないという課題があった。
そこで、本発明は上記問題を解消し、シースを省いて、シールド材のみでフラットケーブルが絶縁される高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブルを提供することを目的とする。
請求項1に係る高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブルは、導体の外周が外周絶縁体で被覆された少なくとも1つの信号線と、複数のグラウンド線とが平面的に連接されて構成されたフラットケーブルと、前記フラットケーブルの上下に密着されたシールド材とを備えたものであって、前記グラウンド線は、導体の外周が導電性樹脂で被覆されて形成され、平衡伝送用として、中央部に2つの信号線が並べて配置され、これらの両側に前記グラウンド線がそれぞれ配置されて基本ユニットが構成され、前記基本ユニットが複数回並列に並べて配置されて、隣接する前記基本ユニットの対向する側部に位置する前記グラウンド線が2本並べて配置され、かつ隣接する前記信号線の外周絶縁体同士が接着または融着され、前記フラットケーブルの幅方向両側に前記グラウンド線がそれぞれ配置され、かつ前記グラウンド線が前記上下のシールド材と電気的に接続されている、ことを特徴とするものである。
請求項2に係る高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブルは、導体の外周が外周絶縁体で被覆された少なくとも1つの信号線と、複数のグラウンド線とが平面的に連接されて構成されたフラットケーブルと、前記フラットケーブルの上下に密着されたシールド材とを備えたものであって、前記グラウンド線は、導体の外周が導電性樹脂で被覆されて形成され、不平衡伝送用として、中央部に配置した1つの信号線の両側に前記グラウンド線がそれぞれ配置されて基本ユニットが構成され、前記基本ユニットが複数回並列に並べて配置されて、隣接する前記基本ユニットの対向する側部に位置する前記グラウンド線が2本並べて配置され、前記フラットケーブルの幅方向両側に前記グラウンド線がそれぞれ配置され、かつ前記グラウンド線が前記上下のシールド材と電気的に接続されている、ことを特徴とするものである。
請求項3に係る高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブルは、請求項1又は2に係る高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブルの末端が、前記上下のシールド材が圧接型コネクタを接続するのに必要な量を剥ぎ取られ、かつ内在する前記フラットケーブルの前記基本ユニットの隣接する前記グラウンド線の接着または融着している前記導電性樹脂同士が長手方向に引き裂かれて分岐され、前記分岐された末端部毎に圧接型コネクタが一括圧接接続された構成としたものである。
請求項4に係る高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブルは、請求項1乃至3のいずれか1つに係る高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブルの信号線が、前記導体と前記外周絶縁体との間に、前記外周絶縁体とは誘電率が異なる特性インピーダンスを調整するための中間絶縁体が形成された構成としたものである。
請求項1に係る発明によれば、フラットケーブルの両側のグラウンド線が上下のシールド材に電気的に接続されることで外部ノイズに対して上下左右が絶縁されるため、シールド材のみでフラットケーブルが絶縁される。従って、従来に比べてフラットケーブルを外覆していた絶縁性のシースを省くことができる。また、シースを設けていないので、フラットケーブルに圧接型コネクタを端末加工する際、末端部分の上下のシールド材の必要量を剥ぎ取るだけでよい。また、従来のケーブルは、圧接型コネクタと端末加工をする際、外周シールドとシースが施されているので、シースを剥ぎ取り、外周シールドを剥ぐなどのシールド処理をする必要があり、端末加工性に難があるのに対して、本発明は、グラウンド線を介してシールドと接続されているので、グラウンド線とシールド材との電気的接続加工をしなくて済むので、取り扱いが容易であって作業時間を短縮できる。
また、平衡伝送用の場合、基本ユニットGSSGの配列で並列化することにより、グラウンド線を介して上下のシールド材が接続するので、各平衡対シールド線を容易に構成することができる。
請求項に係る発明によれば、請求項1に係る発明が奏する効果に加えて、不平衡伝送用の場合、基本ユニットGSGの配列で並列化ことにより、グラウンド線を介して上下のシールド材が接続するので、擬似同軸線を容易に構成することができる。
請求項に係る発明によれば、フラットケーブルに圧接型コネクタを端末加工する際、引き裂いて分岐した部分に圧接型コネクタで接続すればよい。また、残された部分の両方のグラウンド線とシールド材の電気的接続加工をしなくて済むので、従来のケーブルに比べて、取り扱いが容易であって作業時間を短縮でき、基本ユニットの整数倍単位でケーブルを分岐して利用することができる。
請求項に係る発明によれば、請求項1乃至に係る発明が奏する効果に加えて、従来のシールドフラットケーブルよりも特性インピーダンスを調整することができ、特性インピーダンスの変更を自由に設定することが可能になるので、高速伝送に対応が可能となる。
本発明の高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブルの第1実施形態の構造断面図である。 第1参考例を示す高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブルの構造断面図である。 本発明の高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブルの第実施形態の構造断面図である。 第2参考例を示す高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブルの構造断面図である。 第3参考例を示す高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブルの構造断面図である。 第4参考例を示す高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブルの構造断面図である。 本発明の第1実施形態の高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブルを端末加工する際、シールド材を剥き出し、基本ユニット毎に分岐して内在するフラットケーブルを圧接型コネクタで一括圧接接続する場合の説明図である。 本発明の差動インピーダンスを示す図である。 従来の差動インピーダンスを示す図である。 本発明と従来品のクロストーク比較結果を示す図である。 本発明のアイパターン(1m 1Gbps)を示す図である。 従来のアイパターン(1m 1Gbps)を示す図である。 従来のシールド形フラットケーブルの構造を示す断面図である。
以下、本発明の高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブルの実施形態を添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブルの構造断面図である。なお、以下に説明する本発明の高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブルに係る各実施形態と参考例において、共通する特徴部分は、導体2の外周が外周絶縁体4で被覆された少なくとも1つの信号線S1と、導体2の外周が導電性樹脂5で被覆されて形成された複数のグラウンド線G1とが平面的に連接されて構成されたフラットケーブル6と、フラットケーブル6の上下に密着された外部ノイズに対するシールド材7、7とを備え、フラットケーブル7の幅方向両側にグラウンド線G1、G1がそれぞれ配置され、かつグラウンド線G1、G1が上下のシールド材7、7と電気的に接続されている構成を備えている点にある。
上記特徴部分の構成により、本発明の高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブルは、フラットケーブル6の両側のグラウンド線G1、G1が上下のシールド材7、7に電気的に接続されることで外部ノイズに対してフラットケーブルの上下左右が絶縁されるため、シールド材7、7のみでフラットケーブル6が絶縁される。従って、従来に比べてフラットケーブルを外覆していた絶縁性のシースを省くことができる。また、シースがないので、フラットケーブル6に圧接型コネクタを端末加工する際、末端部分の上下のシールド材7、7の必要量を剥ぎ取るだけでよい。さらに、グラウンド線G1とシールド材7との電気的接続加工が不要であるから、従来のケーブルに比べて、取り扱いが容易であって作業時間を短縮できる。
[第1実施形態]
図1に示すように、第1実施形態に係る高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブル1Aは、導体2の外周が外周絶縁体4で被覆された信号線S1と、導体2の外周が導電性樹脂5で被覆されたグラウンド線G1とを有し、平衡伝送(balanced transmission)用として、中央部に2つの信号線S1、S1が並べて配置され、これらの両側にグラウンド線G1、G1がそれぞれ並べて配置されて基本ユニット(G1、S1、S1、G1)が構成されている。さらに、前記基本ユニットが複数回並列に並べて配置されると共に、隣接する信号線S1、S1の外周絶縁体4同士が接着または融着されてフラットケーブル6が形成されている。そして、フラットケーブル6の上下にシールド材7、7がそれぞれ設けられ、かつ密着されて両側のグラウンド線G1、G1が上下のシールド材7、7と電気的に接続されている。
なお、平衡伝送は、1本の信号線に対して2本の対等な信号線のペアを用いて、信号をその信号線ペアの間の電位差として送り、その信号は、差動信号(differential signal)と呼ばれる。従って、平衡伝送は、高速で、長距離あるいは厳しい電磁環境のためのインターフェースとして、広く多用されている。
[第1参考例
図2は、第1参考例に係る高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブルの構造断面図である。図2に示すように、第1参考例に係る高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブル1Bは、第1実施形態と同じ構造の信号線S1及びグラウンド線G1を用いており、平衡伝送用として、中央部に2つの信号線S1、S1が並べて配置され、これらの両側にグラウンド線G1、G1がそれぞれ並べて配置されて基本ユニットが構成されている。前記基本ユニットは、隣接する信号線S1、S1の外周絶縁体4同士が接着または融着されてフラットケーブル6が形成されている。そして、フラットケーブル6の上下にシールド材7、7がそれぞれ設けられ、かつ密着されて両側のグラウンド線G1、G1が上下のシールド材7、7と電気的に接続されている。
第1参考例に係る高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブル1Bでは、さらに、互いに隣接する基本ユニット同士は、互いに隣接する基本ユニットに共通する1つの共通グラウンド線G1Kで連結されている点が、第1実施形態と異なっている
ここで、導電性樹脂5としては、代表的なものとしては導電性PVC(ポリ塩化ビニル)や導電性エラストマなどが挙げられ、一般的に、107Ω・cm以下のものをいう。本発明では導電性PVCを使用した。外部ノイズに対するシールド材7としては、代表的な例として、銅、アルミ、銀、ニッケルなどが挙げられるが、本発明では、銅テープを使用した。更に、外周絶縁体4としては、一般的には、通常誘電率εが3.0程度のもので、コンパウンドの組成により、大きく変わるが、代表的な例として、PVCを使用して行った。なお、本発明の高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブル1の構成表を下記の表1に示す。
Figure 0005535901
[第実施形態]
図3は、本発明の第実施形態に係る高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブルの構造断面図である。図3Aに示すように、第実施形態に係る高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブル1Cは、導体2の外周が外周絶縁体4で被覆された信号線S1と、導体2の外周が導電性樹脂5で被覆されたグラウンド線G1とを有し、不平衡伝送(unbalanced transmission)用として、中央部に配置した信号線S1の両側にそれぞれ並べてグラウンド線G1、G1が配置されて基本ユニット(G1、S1、G1)が構成されている。さらに、前記基本ユニットが複数回並列に並べて配置されてフラットケーブル6が形成され、フラットケーブル6の上下にシールド材7、7が設けられ、かつ密着されて両側のグラウンド線G1、G1が上下のシールド材7、7と電気的に接続されている。
なお、不平衡伝送は、それぞれの信号に対して1本の信号線を用いて、信号をその信号のグラウンドに対する電圧として送り、その信号は、シングルエンド(single end)信号と呼ばれる。
第2参考例
図3Bに示すように、第2参考例に係る高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブル1Dは、第実施形態と同じ構造の信号線S1及びグラウンド線G1を用いており、不平衡伝送用として、中央部に配置した信号線S1の両側にそれぞれ並べてグラウンド線G1、G1が配置されて基本ユニットが構成されている。さらに、前記基本ユニットが複数回並列に並べて配置されてフラットケーブル6が形成され、フラットケーブル6の上下にシールド材7、7が設けられ、かつ密着されて両側のグラウンド線G1、G1が上下のシールド材7、7と電気的に接続されている。
第2参考例に係る高速シールド形フラットケーブル1Dでは、さらに、互いに隣接する基本ユニット同士は、互いに隣接する基本ユニットに共通する1つの共通グラウンド線G1Kで連結されている点が、第実施形態と異なっている。先に説明した第2実施形態と同様、共通グラウンド線G1Kを使用した。ここで、外周絶縁体4としては、第1実施形態と同様、PVCを使用した。
第1及び実施形態における伝送モード(G1S1S1G1またはG1S1G1)の組み合わせは、並列のコア(G1線またはS1線)の組み合わせで如何様にも並列化が可能であるので、伝送モードに応じて自由に設定が可能になる。
[第3参考例
図4は、第3参考例に係る高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブルの構造断面図である。第3参考例に係る高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブル1Eは、フラットケーブルの信号線とグランド線の配列は、第1参考例と同様であるが、信号線の構造が第1参考例と異なっている。第3参考例における信号線S2は、導体2と外周絶縁体4との間に、外周絶縁体4とは誘電率が異なる中間絶縁体3が形成されたものである。中間絶縁体3は特性インピーダンスを調整するためのものである。
ここで、外周絶縁体4とは異なる誘電率の低誘電率の中間絶縁体3としては、代表的な例として、発泡PE(ポリエチレン)やPTFE樹脂(4フッ化エチレン)などが挙げられ、また、高誘電率絶縁体としては、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)などが挙げられるが、本発明では、低誘電率絶縁体の場合は、PTFE樹脂を使用し、高誘電率絶縁体の場合は、PVDFを使用した。
なお、フラットケーブルの末端に接続する圧接型コネクタの制約から導体径と信号ピッチが決められている。このような、制約条件で、特性インピーダンスは、(L/C)1/2で表される。ここで、Lは、導体径でほぼ一定である。従って、特性インピーダンスを調整するには、Cの値を調整するしかない。このために絶縁体の誘電率の組み合わせができることが必要になる。
第3参考例では、信号線として、導体2の上に外周絶縁体4とは誘電率の異なる中間絶縁体3を施し、その上に外周絶縁体4としてPVCなどの通常の絶縁体を被覆した構造とすることにより、個々のコアを接着または融着により接続したフラットケーブルを製造することが可能になる。これにより、従来のシールドフラットケーブルよりも特性インピーダンスを調整することができ、特性インピーダンスの変更を自由に設定することが可能になるので、高速伝送に対応が可能になる。
第4参考例
図5は、第4参考例に係る高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブルの構造断面図である。第4参考例に係る高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブル1Fは、図5に示すように、フラットケーブルの信号線とグランド線の配列は、第2参考例と同様であるが、信号線の構造が第2参考例と異なっている。第4参考例における信号線S2は、第3参考例と同じく、導体2と外周絶縁体4との間に、外周絶縁体4とは誘電率が異なる中間絶縁体3が形成されたものである。中間絶縁体3は特性インピーダンスを調整するためのものである。
次に、各実施形態及び各参考例において、シールド材7を密着させるには、熱ロールで接着させた場合の方が好ましいが、それ以外の真空引きによる方法でも構わない。このような方法で密着(接着や真空引きだけでなく、融着も可)させているため、シールド材7を引っ張ることにより、シールド材7を容易に剥ぎ取ることが可能になる。
図6は、第1実施形態の高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブルを端末加工する場合の説明図である。本発明は、このような構造であるので、図6に示すように、高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブル1Aを端末加工する際、シールド材7を剥ぎ取り、基本ユニット毎に隣接して接着または融着している導電性樹脂5を長手方向に引き裂いて分岐し、内在するフラットケーブル6を圧接型コネクタで一括圧接接続することが可能になる。
フラットケーブル6に圧接型コネクタを端末加工する際、引き裂いて分岐した部分に圧接型コネクタで接続すればよい。また、残された部分の両方のグラウンド線G1とシールド材7、7の電気的接続加工をしなくて済むので、従来のケーブルに比べて、取り扱いが容易であって作業時間を短縮でき、基本ユニットの整数倍単位でケーブルを分岐して利用することができる。なお、図6に示すように、基本ユニット毎に分岐し、基本ユニット毎に圧接型コネクタで接続する。
なお、圧接型コネクタとしては、例えば、特公平1−50078号公報、特許第3005813号公報、特開平11−288749号公報等に開示されているような従来公知のものを使用することができる。
本発明の高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブルは、図6から明らかなように、基本ユニットGSSGまたは基本ユニットGSGの両側の導電性樹脂を使用したグラウンド線G1と上下のシールド材7、7で覆った構造であるので、従来よりもシールド材の必要量が容易に剥き出せ更に、グラウンド線G1とシールド材7,7との電気的接続加工が不要になるので、従来のケーブルに比べて、取り扱いが容易であるだけでなく、内在するフラットケーブルに圧接型コネクタで一括圧接接続できるので、端末処理作業に要する時間を大幅に削減することが可能となり、高周波特性も大幅に改善される。
以上に説明したように、基本ユニットG1S1S1G1または基本ユニットG1S1G1の各基本ユニットを上下の2枚のシールド材を導電性樹脂を使用したグラウンド線を介して接続することで、複数のシールド2心または同軸線を容易に構成できる。なお、従来では、このような複数のシールド2心または同軸線をコネクタ付けする際には、各々のシールドを剥くなどのシールド処理をしてから、コネクタ付けをする必要があったが、本発明のフラットケーブルはグラウンド線を介して長手方向に上下のシールド材7、7が接続されているので、シールド材7の必要量を容易に剥き出すことが可能になり、容易に圧接することが可能になる。
次に、本発明の高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブルと従来のシールドなしフラットケーブルについて、差動インピーダンスについて、比較検討を行った。図7Aに示すように、本発明の高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブルの差動インピーダンスのばらつきは、4.6Ωであるのに対して、図7Bに示すように従来のシールドなしケーブルは、12.6Ωで、本発明の差動インピーダンスのばらつきが小さく、従来に比べて良好な結果が得られていることがわかった。
次に、本発明の高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブルと、従来のシールドなしフラットケーブルと、従来のシールドなしケーブルにシールドを施した従来のシールドありフラットケーブルとの3種類について、クロストークの比較検討結果を図8に示す。本発明の高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブルは、従来のシールドなしケーブルや従来のシールドありケーブルに比較して、特に、低周波数の領域で良好な結果を示していることがわかった。
最後に、本発明の高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブルと従来のシールドなしフラットケーブルのアイパターン(1m 1Gbps)についての比較検討を行った結果を図9に示す。図9Aに示すように、本発明の高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブルは、図9Bに示す従来のシールドなしフラットケーブルと比較して、ジッタの少ないアイパターン波形であり、良好な結果を示していることがわかった。
本発明の場合、代表的なケーブル構造として、例えば、導体の外周に外周絶縁体とは異なる誘電率の絶縁体を施し、さらにその周囲に外周絶縁体を被覆して2層構造とした信号線で説明したが、変形例として2層以上の構造にしたものでも構わない。また、隣接する絶縁体同士を接着または融着する方法としては、熱融着による方法が一般的であるが、接着による方法でも構わず、これに限るものではない。このように本発明は各種の変形を含むものであることはいうまでもない。
本発明の高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブルは、これ以外にも幅広い応用展開が可能になる。

Claims (4)

  1. 導体の外周が外周絶縁体で被覆された少なくとも1つの信号線と、複数のグラウンド線とが平面的に連接されて構成されたフラットケーブルと、
    前記フラットケーブルの上下に密着されたシールド材と、
    を備えた高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブルにおいて、
    前記グラウンド線は、導体の外周が導電性樹脂で被覆されて形成され、
    平衡伝送用として、中央部に2つの信号線が並べて配置され、これらの両側に前記グラウンド線がそれぞれ配置されて基本ユニットが構成され、
    前記基本ユニットが複数回並列に並べて配置されて、隣接する前記基本ユニットの対向する側部に位置する前記グラウンド線が2本並べて配置され、かつ隣接する前記信号線の外周絶縁体同士が接着または融着され、
    前記フラットケーブルの幅方向両側に前記グラウンド線がそれぞれ配置され、かつ前記グラウンド線が前記上下のシールド材と電気的に接続されている、
    ことを特徴とする高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブル。
  2. 導体の外周が外周絶縁体で被覆された少なくとも1つの信号線と、複数のグラウンド線とが平面的に連接されて構成されたフラットケーブルと、
    前記フラットケーブルの上下に密着されたシールド材と、
    を備えた高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブルにおいて、
    前記グラウンド線は、導体の外周が導電性樹脂で被覆されて形成され、
    不平衡伝送用として、中央部に配置した1つの信号線の両側に前記グラウンド線がそれぞれ配置されて基本ユニットが構成され、
    前記基本ユニットが複数回並列に並べて配置されて、隣接する前記基本ユニットの対向する側部に位置する前記グラウンド線が2本並べて配置され、
    前記フラットケーブルの幅方向両側に前記グラウンド線がそれぞれ配置され、かつ前記グラウンド線が前記上下のシールド材と電気的に接続されている、
    ことを特徴とする高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブル。
  3. 前記フラットケーブルの末端部は、前記上下のシールド材が圧接型コネクタを接続するのに必要な量を剥ぎ取られ、かつ内在する前記フラットケーブルの前記基本ユニットの隣接する前記グラウンド線の接着または融着している前記導電性樹脂同士が長手方向に引き裂かれて分岐され、前記分岐された末端部毎に圧接型コネクタが一括圧接接続された、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブル。
  4. 前記信号線は、前記導体と前記外周絶縁体との間に、前記外周絶縁体とは誘電率が異なる特性インピーダンスを調整するための中間絶縁体が形成された、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載された高速伝送が可能なシールド付きフラットケーブル。
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