JP5534764B2 - 間欠接結二重織物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は二重織物の織成方法に関するものであって、特に数少ない綜絖で二重織物を織成し、その二重織物を接結すると共に、その接結を間欠的に形成することのできる織成方法に関するものである。
従来二重織物を織成する場合には、最低でも四枚の綜絖を必要としていた。すなわち二重織物における表組織と裏組織とがそれぞれ平織り組織である場合においては、表組織と裏組織を織成するためにそれぞれ二枚ずつの綜絖が必要であり、且つその両者を兼ねることができないため、四枚の綜絖が必要となるのである。
また表組織と裏組織に綾織りや朱子織りを使用する場合には、綾織り組織は三枚以上、朱子織り組織は五枚以上の綜絖が必要であるから、これらの組織で二重織物を織成する場合には、その二倍の綜絖が必要となる。
また表組織と裏組織とを接結たて糸で接結する場合には、表組織を織成するための綜絖と裏組織を織成するための綜絖の他に、接結たて糸を操作するための別の綜絖がさらに一枚乃至二枚必要となり、綜絖の枚数がさらに増える。
これらの事情に鑑み、出願人は先に綜絖の枚数を減少させて二重織りを織成する方法を発明して、当該方法について特許出願をしており、特開2009−68144号として公開されている。
この方法は、綜絖に上半部に長孔を穿設した表たて糸ヘルドと、下半部に長孔を穿設した裏たて糸ヘルドとを設け、その綜絖の上下動に伴ってたて糸を二段に開口せしめ、その上部開口によこ糸を打ち込むことにより表組織を織成し、下部開口によこ糸を打ち込むことにより裏組織を織成するものであって、二枚の綜絖で二重織り組織の織物を織成することができるものである。
また前記綜絖に、中央にメールを形成した接結たて糸ヘルドを取りつけ、当該接結たて糸ヘルドのメールに接結たて糸を挿通することにより、綜絖の枚数を増やすことなく表組織と裏組織とを接結たて糸で接結することができる。
またこの発明の方法は、通常の平織機を使用して扁平な二重織物を織成する場合に限らず、環状織機により内外二重の筒状織物を織成する場合においても、当該発明をそのまま適用することが可能である。
一方出願人は、筒状織物を二本並列し、その二本の筒状織物を間欠的に接結した二連筒状織物を発明し、2009−36409号として特許出願している。またこの二連筒状織物は、環状織機により内外二重の筒状織物を織成すると共にその二重の筒状織物を接結し、その外側の筒状織物を内外反転することにより内側の筒状織物を外に出し、二連の筒状織物とすることができる。
しかしながら前記出願の間欠的に接結した二連筒状織物を、先に述べた公開公報に示された方法で織成しようとすると、接結糸が並列した筒状織物を完全に接結してしまうため、間欠的に接結することができない。
またこの並列した筒状織物を間欠的に接結するためには、接結するときとしないときとで接結糸の挙動を異ならしめる必要があるため、接結糸のために別に一乃至二枚の綜絖を必要とし、先の公報に示された方法の利点が失われる。
特開2009−68144号
本発明はかかる事情に鑑みなされたものであって、先の公報に示された方法を改良することにより、ことさらに綜絖の枚数を増すことなく、間欠的に接結する方法を提供することを目的とするものである。
而して本発明は、複数の綜絖にそれぞれ、上半部に長孔を穿設した表たて糸ヘルドと、下半部に長孔を穿設した裏たて糸ヘルドとを設け、表たて糸ヘルドの長孔に表たて糸を裏たて糸ヘルドの長孔に裏たて糸をそれぞれ挿通し、前記複数の綜絖の一又は二以上のものに、上半部又は下半部に長孔を穿設した接結たて糸ヘルドを設けて当該長孔に接結たて糸を挿通し、当該接結たて糸ヘルドの長孔の中央寄り端部に前記接結たて糸を解除可能に拘束する拘束手段を設け、当該拘束手段による拘束を解除した状態で、前記綜絖を所定の順序で上下動せしめることにより、上動した綜絖の表たて糸ヘルドがそれに挿通された表たて糸を上動せしめると共に、当該綜絖の裏たて糸ヘルドに挿通された裏たて糸を前記長孔の中間位置で中立に保持し、下動した綜絖の裏たて糸ヘルドがそれに挿通された裏たて糸を下動せしめると共に、当該綜絖の表たて糸ヘルドに挿通された表たて糸を前記長孔の中間位置で中立に保持して、上下二段の開口を形成し、所定の順序で形成された開口状態において、上部開口に表よこ糸を挿入することにより表たて糸と表よこ糸とにより表組織を織成する工程と、下部開口に裏よこ糸を挿入することにより裏たて糸と裏よこ糸とにより裏組織を織成する工程とを所定の順序で行うと共に、前記接結たて糸を拘束することなく、それを挿通した接結たて糸ヘルドに相当するたて糸ヘルドに挿通されたたて糸と同様に挙動させて表組織又は裏組織に織り込む非接結工程と、前記拘束部材で接結たて糸を長孔の中央寄り端部に拘束した状態で、前記綜絖を所定の順序で上下動せしめ、形成された上下二段の開口に前記と同様に表よこ糸及び裏よこ糸を挿入して表組織及び裏組織を織成すると共に、前記接結たて糸ヘルドがその上下動により接結たて糸に上動位置及び下動位置を採らせ、当該接結たて糸により表組織と裏組織とを接結する接結工程とを、所定の間隔で繰り返すことを特徴とするものである。
本発明においては、前記表よこ糸を挿入する表シャトルが、その挿入方向の先端が中心より高い位置で突出しており、中立位置のたて糸を押し下げながら上部開口を通過し、前記裏よこ糸を挿入する裏シャトルが、その挿入方向の先端が中心より低い位置で突出しており、中立位置のたて糸を押し上げながら下部開口を通過することにより、上下の開口を選択してよこ糸を挿入するのが好ましい。
本発明によれば、接結たて糸を接結たて糸ヘルドの長孔の中央寄りの端部に拘束することにより、当該糸条は接結たて糸として挙動して二重の織物を接結すると共に、接結たて糸の前記拘束を解除することにより、当該糸条はそれを挿通したヘルドの長孔に応じたいずれかの織物のたて糸として挙動してその織物に織り込まれ、二重の織物が接結されることはない。従って前記拘束の有無により接結したりしなかったりすることができ、綜絖の枚数を増すことなく、間欠的に接結した二重織物を織成することができる。
本発明に使用する綜絖及び、よこ糸を打ち込む状態を示す正面図 本発明において非接結部を織成する工程を示す図面 本発明において接結部を織成する工程を示す図面
図1は本発明における綜絖1を示すものである。この綜絖1は二重織物の表組織及び裏組織がいずれも平織り組織で織成される場合におけるものであって、第一及び第二の綜絖1A、1Bよりなっている。
そして各綜絖1A、1Bにはそれぞれ、綜絖枠2に表たて糸ヘルド3a及び裏たて糸ヘルド3bが設けられており、表たて糸ヘルド3aは上半部に、裏たて糸ヘルド3bには下半部に、それぞれ長孔4が穿設されている。
そしてこれらのヘルド3の長孔4には、表たて糸ヘルド3aに表たて糸5aが、裏たて糸ヘルド3bに裏たて糸5bがそれぞれ挿通されており、綜絖1A、1Bが中立状態にあるときには、表たて糸5aは表たて糸ヘルド3aの長孔4の下端に位置し、裏たて糸5bはヘルド3bの長孔4の上端に位置する。
そして図1においては、第一の綜絖1Aが上動し、第二の綜絖1Bが下動している。この状態においては上動した第一の綜絖1Aに取り付けられた表たて糸ヘルド3aは表たて糸5aを上動せしめると共に、裏たて糸ヘルド3bは長孔4に挿通された裏たて糸5bを中立位置に保持する。
また第二の綜絖1Bが下動することにより、それに取り付けられた表たて糸ヘルド3aは表たて糸5aを中立位置に保持すると共に、裏たて糸ヘルド3bは裏たて糸5bを下動せしめる。これによりたて糸5は上動した位置、下動した位置及び中立位置の三種の位置を取り、上下二段に開口している。
また6は接結たて糸ヘルドである。この接結たて糸ヘルド6は図面の例においては第一の綜絖1A及び第二の綜絖1Bに各一本ずつ設けられ、表たて糸ヘルド3aと同様に上半部に長孔4が形成されており、その長孔4に沿って上下にスライドするスライダー7が設けられている。
当該スライダー7を図面に示すように上方にスライドさせた状態においては、接結たて糸ヘルド6は表たて糸ヘルド3aと同様に作動すると共に、スライダー7を下方にスライドさせた状態においては、当該スライダー7が接結たて糸8を長孔4の下端末すなわち接結たて糸ヘルド6の中央部に拘束する。なおスライダー7の位置及びそのときの織成状態については後に詳述する。
図1の左右に示す9a及び9bはそれぞれ表シャトル及び裏シャトルである。これらのシャトル9は全体として紡錘形をなしており、表シャトル9aはその両端が中央より高い位置で両方向に突出しており、裏シャトル9bの両端はその中央より低い位置で両方向に突出している。
そのため表シャトル9aを開口に打ち込むと、その先端が上動したたて糸5と中立位置のたて糸5との間の上段の開口内に進入し、当該開口に表よこ糸10aを織り込む。また開口に裏シャトル9bを打ち込んだときには、その先端が下段の開口内に侵入し、裏よこ糸10bを織り込む。
なお図面においては説明のために、表シャトル9a及び裏シャトル9bを同時に描き、それらのシャトル9が同時に表よこ糸10a及び10bを織り込むように描いているが、実際の織成工程においては当然のことながら、よこ糸10は表裏のいずれかに一本ずつ織り込まれる。
次に図2に基づいて、二重織物を織成する工程を説明する。なお図2においては、前記接結たて糸ヘルド6のスライダー7は、図1に示したのと同様に長孔4の上端に位置しており、接結たて糸8は長孔4内を移動し得る。
先ず図2(a)においては、先の図1において示したのと同様に、二枚の綜絖1A、1Bのうちの第一の綜絖1Aは上動しており、第二の綜絖1Bは下動した状態にあってたて糸5は開口している。
この状態においては、第一の綜絖1Aに設けられた表たて糸ヘルド3aは、それに挿通された表たて糸5aを上動せしめており、裏たて糸ヘルド3bに挿通された裏たて糸5bは、裏たて糸ヘルド3bの下半部が長孔4であるため上動せしめられることはなく、長孔4の中間位置で中立状態に保持される。
また第二の綜絖1Bが下動することにより、それに設けられた裏たて糸ヘルド3bはそれに挿通された裏たて糸5bを下動せしめ、表たて糸ヘルド3aの上半部が長孔4であるためそれに挿通された表たて糸5aが下動せしめられることはなく、長孔4の中間位置で中立状態に保持される。
これによりたて糸5群は、表たて糸5aの一部が上動し、裏たて糸5bの一部が下動し、他のたて糸5は中立位置に保持されることとなり、上動したたて糸と中立位置のたて糸と及び、中立位置と下動したたて糸との、上下二段に開口した状態となる。
また接結たて糸ヘルド6は、表たて糸ヘルド3aと同様に上半部に長孔4が形成されており、スライダー7は長孔4の上端末に位置しているので、表たて糸ヘルド3aと全く同様に作動する。すなわち第一の綜絖1Aに設けられた接結たて糸ヘルド6は接結たて糸8を上動せしめており、第二の綜絖1Bに設けられた接結たて糸ヘルド6は接結たて糸8を中立位置に保持している。
この状態で、開口に図中左側から表シャトル9aを通し、表よこ糸10aを挿入する。表シャトル9aは先に述べたようにその前後両端はその中央より高い位置で両方向に突出しているので、その表シャトル9aを図中左方から右方に向かって打ち込むと、その先端が上段の開口に入り、当該先端より下方の湾曲部が中立位置のたて糸5を下方に押し下げつつ進行する。
このとき中立位置のたて糸5はヘルド3の長孔4の中央位置にあるため、表シャトル9aに押し下げられて容易に下動し、上段の開口が拡がって表シャトル9aは容易に通過することができ、上段の開口に表よこ糸10aが挿入されるのである。
この状態においては、第一の綜絖1Aの表たて糸ヘルド3aに挿通された表たて糸5aは上動しており、第二の綜絖1Bの表たて糸ヘルド3aに挿通された表たて糸5aは中立位置にあり、裏たて糸5bは全て中立位置又は下動位置にあるので、表よこ糸10aは表たて糸5aにのみ織成され、表組織が織成されることとなる。
次に図2(b)に示すように、第一の綜絖1Aを下動させると共に第二の綜絖1Bを上動させると、表たて糸5aは上動位置と中立位置とのたて糸が入れ替わり、また裏たて糸5bは中立位置と下動位置のたて糸が入れ替わる。この状態で表シャトル9aを右方から左方に通すと、先と異なった位置で表たて糸5aに対して表よこ糸10aが織り込まれ、表組織が織成される。
次に図2(c)に示すように、第一の綜絖1Aを上動させると共に第二の綜絖1Bを下動させ、再度図2(a)と同様の綜絖配置とし、この状態で裏シャトル9bを左方から右方に向かって通す。
裏シャトル9bは前述のように、その前後両端が中心より低い位置で両方向に突出しているので、その裏シャトル9bを図中左方から右方に向かって打ち込むと、その先端が下段の開口に入り、当該先端より上方の湾曲部が中立位置のたて糸5を上方に押し上げつつ進行する。
このとき先に図2(a)について述べたと同様に、中立位置のたて糸5はヘルド3の長孔4の中央位置にあるため、裏シャトル9bに押し上げられて容易に上動し、下段の開口が拡がって裏シャトル9bは容易に通過することができ、下段の開口に裏よこ糸10bが挿入されるのである。
この状態においては、第二の綜絖1Bの裏たて糸ヘルド3bに挿通された裏たて糸5bは下動しており、第一の綜絖1Aの裏たて糸ヘルド3bに挿通された裏たて糸5bは中立位置にあり、また表たて糸5aは全て中立位置又は上動位置にあるので、裏よこ糸10bは裏たて糸5bにのみ織成され、裏組織が織成される。
次いで図2(d)に示すように綜絖1A、1Bの上下を入れ換え、再度裏シャトル9bを右方から左方に通すことにより、図2(c)とは異なった位置で裏たて糸5bに対して裏よこ糸10bが織り込まれ、裏組織が織成される。
これらの工程を通して表たて糸5aと表よこ糸10aとよりなる表組織と、裏たて糸5bと裏よこ糸10bとよりなる裏組織とを織成する一つのサイクルが完了し、さらにこれらのサイクルを繰り返すことにより、表組織と裏組織とよりなる二重織物が織成されるのである。
図2においては、図2(a)と図2(c)とは綜絖の開口状態は同一であり、また図2(b)と図2(d)も綜絖は同一の状態に開口している。そしてこれらの開口状態においてたて糸5は上下二段に開口しており、そのいずれによこ糸10を挿入するかは、シャトル9の形状に基づいて決定されるのである。
従来二重織物Aを織成する場合には、よこ糸10の挿入位置によって開口状態を変えなければならず、最低でも四枚の綜絖を必要としていたのであるが、本発明によれば同一の開口状態でもシャトル9により異なる位置によこ糸10を挿入することができ、二枚の綜絖で二重織物Aを織成することができるのである。
またこれらの工程において、前記接結たて糸ヘルド6はスライダー7が長孔4の上端部にあり、接結たて糸8を拘束していないので、接結たて糸ヘルド6は表たて糸ヘルド3aと全く同様に作動し、接結たて糸8を表たて糸5aと同様に上動した位置と中立位置との間で開口させることとなる。
従って表よこ糸10aは接結たて糸8に対しても表たて糸5aに対するのと同様に織り込まれるが、裏よこ糸10bは常に接結たて糸8の下を通ることとなるので接結たて糸8に対して織り込まれることはなく、結局接結たて糸8は表たて糸5aの一部として表組織に織り込まれ、表組織と裏組織とが接結されることはない。
次に図3に示すように、接結たて糸ヘルド6におけるスライダー7をスライドさせて、接結たて糸ヘルド6の中央部すなわち長孔4における下端末に位置せしめる。これにより接結たて糸8は接結たて糸ヘルド6の中央部に拘束され、長孔4に沿って移動することはなくなる。
この状態で図3に示すように、第一の綜絖1A及び第二の綜絖1Bを上下動せしめ、表たて糸ヘルド3a及び裏たて糸ヘルド3bを図2において述べたと同様に作動させ、たて糸5を上下二段に開口させ、上段の開口に表シャトル9aにより表よこ糸10aを、下段の開口に裏シャトル9bにより裏よこ糸10bを織り込んで、表組織及び裏組織よりなる二重織物を織成する。このときのたて糸5とよこ糸10との織成状態は図2において述べたのと全く同様である。
而して図3においては、前述のように接結たて糸8が接結たて糸ヘルド6における長孔4の中央寄りの端部に拘束されているので、接結たて糸8は接結たて糸ヘルド6における長孔4に沿って移動することはなく、第一の綜絖1A及び第二の綜絖1Bの上下動に伴って、上動位置又は下動位置のいずれかを採り、接結たて糸8が長孔4の中央部で中立位置を採ることはない。
すなわち図3(a)、(b)、(c)、(d)のいずれにおいても、上動した綜絖1に設けられた接結たて糸ヘルド6に挿通された接結たて糸8は上動位置にあり、下動した綜絖1に設けられた接結たて糸ヘルド6に挿通された接結たて糸8はすべて下動位置にあって、図2におけるように中立位置にある接結たて糸8はない
そのためシャトル9はそれが表シャトル9aであるか裏シャトル9bであるかに関わらず常に上動位置にある接結たて糸8と下動位置にある接結たて糸8との間を通過し、それらの接結たて糸8の間によこ糸10を織り込む。換言すれば、接結たて糸8はその上下動に伴って、表よこ糸10aの上と裏よこ糸10bの下との間を往復することとなり、当該接結たて糸8により表組織と裏組織とが接結される。
従って表組織と裏組織とを織成して二重織物を織成しながら、適宜の間隔でスライダー7を接結たて糸ヘルド6の長孔4に沿ってスライドさせ、当該スライダー7による接結たて糸8の拘束と解除を切り替えることにより、綜絖1の枚数を増すことなく、前記二重織物の接結と非接結とを繰り返し、間欠的に接結することができるのである。
以上の説明においては、もっとも単純な織組織として表組織及び裏組織が共に平織りであるものとして述べたが、本発明においてはこの組織に限られるものではなく、綾織りや朱子織などの組織に適用することもできる。この場合においては、その織組織に対応して綜絖1の枚数は増加させる必要がある。
また以上の説明では二重織物全体が二重であるものについて述べているが、綜絖1の幅方向の一部において通常のメールを有する通常のヘルドを設けることにより、当該ヘルドは綜絖1の上下動に伴ってたて糸5を開口させるので、綜絖1の枚数を増すことなく部分的に一重の織物とすることも可能である。
またシャトル9として表シャトル9aと裏シャトル9bとが異なるものとして説明したが、一つのシャトル9の一端が中央より上部で突出し、他端が中央より下部で突出したものを使用することにより、当該シャトル9を左右に往復させることで表組織と裏組織とを交互に織成し、縦口袋織物を織成すると共に、当該縦口袋織物の表裏を間欠的に接結することもできる。
また本発明において、接結たて糸8を接結たて糸ヘルド6の長孔4の中央寄りの端部に拘束する手段としては、以上の説明のスライダー7に限られるものではなく、接結たて糸8の拘束及び解除が可能な機構であればよい。例えば適宜の個所で織成を止めて、接結たて糸ヘルド6に接結たて糸8を拘束し得る適宜の金具を着脱することにより、接結たて糸8の拘束及び解除をすることもできる。
また以上の説明では接結たて糸ヘルド6として表たて糸ヘルド3aと同じように上半部に長孔4を形成したものを使用しているが、下半部に長孔4を形成したものを使用することもできる。この場合には非接結状態においては、接結たて糸8は裏たて糸5bと同様に裏組織に織り込まれ、当該裏組織の一部を構成する。
また接結たて糸ヘルド6の一部を上半部に長孔4を形成したものとし、他の一部を下半部に長孔4を形成したものとすることも可能であり、この場合には非接結状態においては、上半部に長孔4を形成した接結たて糸ヘルド6に挿通された接結たて糸8は表組織の一部を構成し、下半部に長孔4を形成した接結たて糸ヘルド6に挿通された接結たて糸8は、裏組織の一部を構成することとなる。
また以上の説明では、通常の平織機で扁平な二重織物を織成する場合について述べているが、前述のように環状織機により内外二重の筒状織物を織成する場合においても、本発明をそのまま適用することが可能である。環状織機においてはシャトルは一方向に回転してよこ糸を織り込むが、通常環状織機にはシャトルが二つ以上設けられるので、そのうちの一部を表(外)シャトルとし、他の一部を裏(内)シャトルとすることにより、内外二重の筒状織物を織成することができる。
1 綜絖
3 ヘルド
3a 表たて糸ヘルド
3b 裏たて糸ヘルド
4 長孔
5 たて糸
5a 表たて糸
5b 裏たて糸
6 接結たて糸ヘルド
7 拘束手段
8 接結たて糸
9 シャトル
9a 表シャトル
9b 裏シャトル
10 よこ糸
10a 表よこ糸
10b 裏よこ糸

Claims (2)

  1. 複数の綜絖(1A、1B)にそれぞれ、上半部に長孔(4)を穿設した表たて糸ヘルド(3a)と、下半部に長孔(4)を穿設した裏たて糸ヘルド(3b)とを設け、表たて糸ヘルド(3a)の長孔(4)に表たて糸(5a)を裏たて糸ヘルド(3b)の長孔(4)に裏たて糸(5b)をそれぞれ挿通し、前記複数の綜絖(1A、1B)の一又は二以上のものに、上半部又は下半部に長孔(4)を穿設した接結たて糸ヘルド(6)を設けて当該長孔(4)に接結たて糸(8)を挿通し、当該接結たて糸ヘルド(6)の長孔(4)の中央寄り端部に前記接結たて糸(8)を解除可能に拘束する拘束手段(7)を設け、当該拘束手段(7)による拘束を解除した状態で、前記綜絖を所定の順序で上下動せしめることにより、上動した綜絖(1A、1B)の表たて糸ヘルド(3a)がそれに挿通された表たて糸(5a)を上動せしめると共に、当該綜絖(1A、1B)の裏たて糸ヘルド(3b)に挿通された裏たて糸(5b)を前記長孔(4)の中間位置で中立に保持し、下動した綜絖(1B、1A)の裏たて糸ヘルド(3b)がそれに挿通された裏たて糸(5b)を下動せしめると共に、当該綜絖(1B、1A)の表たて糸ヘルド(3a)に挿通された表たて糸(5a)を前記長孔(4)の中間位置で中立に保持して、上下二段の開口を形成し、所定の順序で形成された開口状態において、上部開口に表よこ糸(10a)を挿入することにより表たて糸(5a)と表よこ糸(10a)とにより表組織を織成する工程と、下部開口に裏よこ糸(10b)を挿入することにより裏たて糸(5b)と裏よこ糸(10b)とにより裏組織を織成する工程とを所定の順序で行うと共に、前記接結たて糸(8)を拘束することなく、それを挿通した接結たて糸ヘルド(6)に相当するたて糸ヘルド(3)に挿通されたたて糸(5)と同様に挙動させて表組織又は裏組織に織り込む非接結工程と、前記拘束部材で接結たて糸(8)を長孔(4)の中央寄り端部に拘束した状態で、前記綜絖(1A、1B)を所定の順序で上下動せしめ、形成された上下二段の開口に前記と同様に表よこ糸(10a)及び裏よこ糸(10b)を挿入して表組織及び裏組織を織成すると共に、前記接結たて糸ヘルド(6)がその上下動により接結たて糸(8)に上動位置及び下動位置を採らせ、当該接結たて糸(8)により表組織と裏組織とを接結する接結工程とを、所定の間隔で繰り返すことを特徴とする、間欠接結二重織物の製造方法
  2. 前記表よこ糸(10a)を挿入する表シャトル(9a)が、その挿入方向の先端が中心より高い位置で突出しており、中立位置のたて糸(5)を押し下げながら上部開口を通過し、前記裏よこ糸(10b)を挿入する裏シャトル(9b)が、その挿入方向の先端が中心より低い位置で突出しており、中立位置のたて糸(5)を押し上げながら下部開口を通過することを特徴とする、請求項1に記載の間欠接結二重織物の織成方法
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