JP5532873B2 - 耐食導電性皮膜とその製造方法、耐食導電材、固体高分子型燃料電池およびそのセパレータ - Google Patents

耐食導電性皮膜とその製造方法、耐食導電材、固体高分子型燃料電池およびそのセパレータ Download PDF

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Description

本発明は、耐食性または導電性に優れる耐食導電性皮膜、この耐食導電性皮膜を表面に有する耐食導電材、耐食導電材の一つである固体高分子型燃料電池用セパレータとそれを用いた固体高分子型燃料電池および耐食導電性皮膜の製造方法に関する。
固体高分子型燃料電池用の金属セパレータ等に代表されるように、最近では、耐食性と導電性とを高次元で両立できる部材が求められている。
もっとも、種々のことが要求される工業レベルで、それらを両立させる耐食導電性のある部材(耐食導電材)を得ることは容易ではない。例えば、Ti系またはステンレス系の金属材料は、表面に強固で安定な不働態皮膜を形成して優れた耐食性を発揮する。しかし、その不働態皮膜は安定な絶縁性化合物からなるため、通常は非常に抵抗が大きく導電性に乏しい。そこで、実用性のある耐食導電材を得るために、下記特許文献にあるような種々の提案がされている。
特表2006−524896号公報 特開2000−123850号公報 特開2009−203519号公報 特開2009−48788号公報 特開2009−200038号公報
特許文献1は、燃料電池の集電板をバルク凝固アモルファス合金製とすることを提案している。しかし特許文献1には、そのアモルファス合金が(Zr、Ti)a(Ni、Cu、Fe)b(Be、Al、Si、B)cを構成元素としていることは記載されているものの、その具体的な特性については何ら記載されていない。
特許文献2は、ステンレス鋼またはチタン合金等からなる基材に化学的に安定な貴金属めっき層を設けたセパレータを提案している。しかし、このような貴金属の使用は高コストである。また、貴金属の使用量を低減すると、密着性の悪化やめっき層の剥離などのおそれがある。さらに、基材がAl等の場合、めっき層のピンホール部分で局部電池が形成され、基材に孔食などの局部腐食が生じるおそれもある。
特許文献3は、鉄系金属材料の表面に形成され、耐食性および導電性に優れるFe−(Zr、Ti、Hf)酸化物層を提案している。しかし、その酸化物層は、接触抵抗が数十Ωから百数十Ωと高く、必ずしも十分に導電性に優れるものではない。
特許文献4は、Ni−Fe混合層とCrリッチ層とからなる保護層をセパレータ表面に設けた燃料電池を提案している。もっとも、その保護層の耐食性や導電性に関する具体的な開示はなされていない。
特許文献5は、耐食性および導電性に優れるTi−Fe−P−N系皮膜を提案している。本発明者の解析により、その皮膜は結晶構造を有する結晶性性皮膜であることが確認されている。
本発明は、このような事情に鑑みて為されたものであり、従来の皮膜等とは異なり、優れた耐食性または導電性を示す新たな耐食導電性皮膜およびその製造方法を提供することを目的とする。
また、その耐食導電性皮膜を基材表面に有する耐食導電材と、その一種である固体高分子型燃料電池用セパレータとそのセパレータを用いた固体高分子型燃料電池を提供することを目的とする。
本発明者はこの課題を解決すべく鋭意研究し試行錯誤を重ねた結果、Ti−PまたはTi−Fe−Pからなるアモルファス相を有する皮膜が非常に優れた耐食性および導電性を発現することを新たに見出した。さらに窒化処理が施された被膜は、より優れた耐食性および導電性を発現することも新たにわかった。本発明者はこれらの成果を発展させることで以降に述べる種々の発明を完成させるに至った。
《耐食導電性皮膜》
(1)すなわち本発明の耐食導電性皮膜は、リン(P)、チタン(Ti)および不可避不純物からなり、Pに対するTiの原子比(Ti/P)が2〜6であるアモルファス相を少なくとも一部に有し、基材の少なくとも一部の表面に形成された耐食性または導電性に優れることを特徴とする。また本発明の耐食導電性皮膜は、P、Ti、鉄(Fe)および不可避不純物からなるアモルファス相を少なくとも一部に有し、基材の少なくとも一部の表面に形成された耐食性および導電性に優れることを特徴とする。
(2)本発明の耐食導電性皮膜は、従来の皮膜とは構造が異なり、優れた耐食性または導電性を発現する。しかも本発明の耐食導電性皮膜は、貴金属元素などを必要としないので比較的安価に形成が可能であり、工業的な実用性が高い。
ところで、本発明の耐食導電性皮膜が耐食性または導電性に優れるのは、それを構成するアモルファス相が化学的安定性に優れ、大きな電気(電子)伝導性を有するためと考えられる。もっともそのアモルファス相が何故、化学的安定性や電気伝導性に優れるのか、その詳細は必ずしも定かではない。現状では次のように考えられる。
先ず本発明のアモルファス相は、Ti−PまたはFe−Ti−Pを構成元素としていることから、金属リン化物の特性と類似した電子電導性を発現していると考えられる。
もっとも金属とPとからなるアモルファス相の耐食性は、これまで殆ど着目されてこなかった。この理由として、例えば、Ni−Pのアモルファス相は酸化雰囲気でNiOを形成して耐食性が劣化することが知られていたためと考えられる。
これに対して本発明のアモルファス相は、理由は定かではないが、リン酸塩を形成し難く、耐食性および導電性の両立が確保されたと考えられる。
さらにアモルファス相の表面は、結晶性材料よりも表面が均質化されて滑らかである。このため、本発明の耐食導電性皮膜は、結晶性材料のみからなる従来の皮膜よりも耐食性が向上したと思われる。
(3)本発明の耐食導電性皮膜の耐食性および導電性は、高次元で同時に満足され得る。但し、本発明の耐食導電性皮膜は、耐食性または導電性の一方のみに特化したものでも良い。例えば、皮膜または部材の要求仕様に応じて、皮膜の組成や形成方法を適宜変更して、その耐食性または導電性のいずれか一方を他方に優先して高めてもよい。
(4)本発明の耐食導電性皮膜は、その少なくとも一部に上記のアモルファス相を有すれば足る。このため本発明の耐食導電性皮膜は、非結晶構造のアモルファス相と結晶構造の結晶相とが混在したものでもよい。さらにアモルファス相以外の部分は、構成元素が必ずしも上記のP、TiまたはFeである必要もない。勿論、本発明の耐食導電性皮膜の全体がアモルファス相で構成されていると、より好ましいことはいうまでもない。
《耐食導電材》
(1)本発明は、耐食導電性皮膜としてのみならず、基材の表面上にその耐食導電性皮膜を設けた耐食導電材としても把握される。すなわち、本発明は、基材と、該基材の少なくとも一部の表面に形成された本発明の耐食導電性皮膜と、からなることを特徴とする耐食導電材であってもよい。
(2)本明細書でいう基材は、材質、形状、大きさ等を問わない。例えば、所定形状をした部材であってもよいし、これから加工、成形等される素材、粉末などでもよい。従って、本発明でいう耐食導電材は、本発明の耐食導電性皮膜を有する部材のみならず、素材または原料(粉末など)なども含み得る。
また、本発明の耐食導電性皮膜が形成される限り、基材のベース(中核部分)は、Ti、Al、Fe(ステンレスを含む)、Mgなどの金属でも良いし、さらには樹脂、セラミック等でも良い。もっとも、基材自体が純チタン、チタン合金、ステンレスなどからなると、より耐食性に優れる耐食導電材が得られ易い。
《固体高分子型燃料電池およびそのセパレータ》
本発明は、上記の耐食導電材の代表的な一形態である固体高分子型燃料電池用セパレータとしても把握される。
すなわち、本発明は、中央に設けられた固体高分子電解質膜と該固体高分子電解質膜の一方側に接して設けられた燃料電極と該固体高分子電解質膜の他方側に接して設けられた酸化電極と該燃料電極および該酸化電極の外側に設けられたセパレータとからなる単位電池を積層してなり、
該セパレータと該燃料電極との間に燃料ガスを供給すると共に該セパレータと該酸化電極との間に酸化剤ガスを供給して直流電力を発生させる固体高分子型燃料電池において、前記セパレータは、少なくとも一部の表面に上述した本発明の耐食導電性皮膜を有することを特徴とする固体高分子型燃料電池用セパレータであってもよい。
さらに本発明は、そのセパレータを用いた固体高分子型燃料電池として把握してもよい。
《耐食導電性皮膜の製造方法》
本発明の耐食導電性皮膜(または耐食導電材)はその形成方法や製造方法等を問わないが、例えば、次のような本発明に係る方法により得られる。
すなわち本発明の耐食導電性皮膜(または耐食導電材)は、ターゲットから蒸発させた原子を基材上に付着させてアモルファス相を形成するアモルファス相形成工程により得られると好適である。つまり、蒸着などの物理的気相成長法(PVD)を用いることで、アモルファス相を有する耐食導電性皮膜を比較的容易に形成可能となる。
《その他》
(1)本明細書でいう「アモルファス相」は、適宜、「アモルファス層」といい得る。
(2)本発明の耐食導電性皮膜は、Ti、PまたはFe以外に、耐食導電性皮膜の特性を改善するか悪影響を与えない「改質元素」を含んでもよい。また、本発明の耐食導電性皮膜は、改質元素以外に「不可避不純物」を含有し得る。不可避不純物は、コスト的または技術的な理由等により除去することが困難な元素である。このような不可避不純物は、アモルファス相の構成元素の供給源などに元々含まれる場合の他、耐食導電性皮膜の形成時に不可避に混入等し得る。
但し、ある耐食導電性皮膜から観れば不可避不純物であっても、別の耐食導電性皮膜から観れば改質元素となる場合もある。例えば、Ti−Pからなるアモルファス相中に含まれるFeは、その耐食性または導電性に有利に作用し得ることが考えられる。
(3)本明細書でいう「耐食性」は、酸性雰囲気下や酸化雰囲気下や高電位雰囲気下でも腐食しない耐酸性、高温酸素雰囲気下でも酸化されない耐酸化性など、いずれでもよい。「導電性」は、皮膜自体の電気抵抗が小さい場合でも、他の導電材と接触したときの接触抵抗が小さい場合でも、いずれでもよい。
(4)特に断らない限り、本明細書でいう「x〜y」は、下限値xおよび上限値yを含む。さらにその「x〜y」に含まれる任意の数値を組合わせて、新たな任意の数値範囲「a〜b」が構成され得る。
ガラス基板上に製膜されたFe−Ti−P皮膜の外観を示す写真である。 各試験片のアノード分極曲線を示すグラフである。 本実施例に係る固体高分子型燃料電池の1セルを示す断面図である。 本実施例に係る固体高分子型燃料電池の1セルの分解斜視図である。
S 試験片
F 固体高分子型燃料電池
1 固体高分子電解質膜
2 燃料電極
3 酸化電極
5 セパレータ
発明の実施形態を挙げて本発明をより詳しく説明する。なお、以下の実施形態を含め、本明細書で説明する内容は、本発明に係る耐食導電性皮膜のみならず耐食導電材、それらの製造方法さらには耐食導電材の適用例等にも該当し得る。
上述した本発明の構成に、以降に示す構成中から任意に選択した一つまたは二つ以上の構成を付加することができる。製造方法に関する構成は、プロダクトバイプロセスとして理解すれば耐食導電性皮膜や耐食導電材に関する構成ともなり得る。なお、いずれの実施形態が最良であるか否かは、対象、要求性能等によって異なる。
《アモルファス相》
(1)組成
本発明の耐食導電性皮膜は、アモルファス相を有することにより優れた耐食性または導電性を発現し得る。このアモルファス相は、TiとP、またはTi、FeおよびP(以下適宜、これら元素を「基本元素」という。)を必須元素とする。もっとも、それらの組成範囲は特に限定されない。上記の基本元素を有するアモルファス相である限り、広い組成範囲で優れた耐食性または導電性を示し得ると考えられる。
もっとも、TiとPを基本元素とするアモルファス相(適宜「Ti−Pアモルファス相」という。)の場合、アモルファス相全体を100原子%としたときに、Pに対するTiの原子比(Ti/P)が2〜6であると好適である。
原子比(Ti/P)が過少でも過多でも、耐食導電性皮膜の耐食性または導電性の低下原因となり得る。その下限値はさらに2.3、2.5または2.7のいずれかでもよい。その上限値はさらに5、4または3.5のいずれかでもよい。
また、Ti、FeおよびPを基本元素とするアモルファス相(適宜「Ti−Fe−Pアモルファス相」という。)の場合、アモルファス相全体を100原子%としたときに、Pに対するTiの原子比(Ti/P)が1〜3、Tiに対するFeの原子比(Fe/Ti)が0.5〜2であると好適である。
原子比(Ti/P)または原子比(Fe/Ti)が過少でも過多でも、耐食導電性皮膜の耐食性または導電性の低下原因となり得る。原子比(Ti/P)の下限値はさらに1.2または1.3のいずれかでもよい。その上限値はさらに2.5または2のいずれかでもよい。原子比(Fe/Ti)の下限値はさらに0.6でもよい。その上限値はさらに1.5または1のいずれかでもよい。
原子比(Ti/P)が過小では、酸化性が増して皮膜の耐食性が低下し、過大では抵抗が増して皮膜の導電性が低下する。原子比(Fe/Ti)は1近傍が好ましく、Feが過少ではFeの存在意義が乏しく、過多では酸化し易くなり皮膜の耐食性が低下する。
さらに本発明のアモルファス相は、その耐食性や導電性が阻害されない範囲で、基本元素以外に、アモルファス相の特性改善に寄与する種々の改質元素を含み得る。このような改質元素として、例えば、窒素(N)、ボロン(B)、酸素(O)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、クロム(Cr)などがあり得る。
特に本発明の耐食導電性皮膜へNを導入した場合、理由は定かではないが、その耐食性または導電性、特に耐食性が急激に向上する。
(2)構造
アモルファス相は、明確な結晶構造をとらないため、基本的に均質的または等方的である。このため、腐食の起点などになる結晶粒界や格子欠陥などがほとんどなく、耐食性の向上が図られる。
もっとも本発明のアモルファス相は、X線回折装置(XRD)で強い回折が検出されない程度であれば足る。つまり本発明のアモルファス相は、結晶構造を完全にもたない非晶質でも、XRDで弱い回折が検出される潜晶質でもよい。
またアモルファス相は、最表層から基材に至る厚さ方向に、または領域により、組成範囲が変化してもよい。もっとも、本発明の耐食導電性皮膜は、基材の表面を薄く被覆するだけで十分な耐食性または導電性を発現し得る。そこで、耐食導電性皮膜の厚さ、特にアモルファス相の厚さを10〜1000nmさらには50〜300nmとすると、優れた特性の耐食導電性皮膜を効率よく得ることができて好ましい。
《耐食導電性皮膜》
本発明の耐食導電性皮膜は、アモルファス相を少なくとも一部に有し、基材の少なくとも一部の表面に形成されたものである。この耐食導電性皮膜は、組成の異なるアモルファス相が多層に積層されたもので良い。なお、基材の表面にアモルファス相の下地層または支持層となる中間層を設けてもよい。この場合、アモルファス相とそれらの中間層とを含めて本発明の耐食導電性皮膜と考えることができる。中間層として、例えば結晶構造をもつTiP層がある。
このTiP層は、それ自体が導電性を備えている。また、そのTiP層が何らかの原因で腐食環境下に露出しても、その表面には耐食性を有するTi−P−O皮膜が形成される。このため仮に本発明のアモルファス相が欠如または変態しても、本発明の皮膜の耐食導電性は確保され得る。従って、このような中間層をアモルファス相の下層に設けることにより、本発明の皮膜は一層安定した耐食導電性を発現し得ると考えられる。
《製造方法》
(1)アモルファス相形成工程
アモルファス相の形成には、基本元素の供給が必要である。この基本元素の供給は、基材とは独立した供給源から供給されてもよいし、基材側から基本元素の一部が供給されてもよい。基材と独立した供給源から基本元素が供給されると、種々の基材上に、所望組成の耐食導電性皮膜を形成することができて好ましい。
アモルファス相の形成方法は問わない。例えば、蒸着法、スパッタ法(スパッタリング)、反応性雰囲気下での蒸着法(CVDまたはPVD+CVD)を用いることができる。基材の材質・形態・特性、アモルファス相の組成、耐食導電性皮膜の厚さなどを考慮して適切な方法が選択される。そのなかでも、均一なアモルファス相を効率的に形成できる蒸着法、特に物理気相蒸着(PVD)法が好ましい。
PVDは、真空中で、蒸着原料(ターゲット)から発生させたアモルファス相の基本元素を基材表面に付着させる方法である。ターゲットのアブレーション(気化、昇華、剥離など)には、抵抗加熱、電子ビーム、高周波誘導、レーザーなどを用いることができる。このなかでも、真空チャンバー内に設置したターゲットに、チャンバー外部からレーザー光を照射して、ターゲットから発生させた基本元素の原子を基材上に堆積させるパルスレーザーデポジション(PLD)法が好ましい。PLDを用いると、ターゲットアモルファス相との成分元素のずれが少なく、所望組成のアモルファス相を有する耐食導電性皮膜を形成し易い。また(アブレーション)レーザーパルス数を調整することで、成膜速度の精密な制御が可能である。
また、PVD(特にPLD)で用いるターゲットは、形成されるアモルファス相ひいては耐食導電性皮膜の組成や均一性などに影響を与え得る。本発明のように、アモルファス相からなる耐食導電性皮膜を製膜する場合、放電プラズマ焼結(SPS)法により得られたターゲットを用いると好ましい。ちなみにSPSは、ターゲットとなる原料粉末の圧粉体の粒子間隙へ、低電圧でパルス状の大電流を投入し、粒子間に瞬時に発生する放電プラズマエネルギーにより、各粒子間を焼結させる方法である。
(2)窒化工程
本発明の耐食導電性皮膜へ窒化処理を施す窒化工程により、耐食導電性皮膜へNを導入したり、混入したOを還元除去したりできる。これにより本発明の耐食導電性皮膜は、さらに優れた耐食性または導電性を発揮し得る。なお、この窒化工程によりアモルファス相へNが導入された皮膜は、必ずしも、元のアモルファス状態が維持されていなくてもよい。
窒化方法には、ガス窒化(ガス軟窒化を含む)、イオン窒化、塩浴窒化(塩浴軟窒化(タフトライド)を含む)等がある。本発明の耐食導電性皮膜の形成にはガス窒化が好ましい。比較的容易な装置または工程で窒化処理を行えるからである。
ガス窒化に用いるガスは、NHガス、Nガスまたはそれらの混合ガスなどである。その場合、窒化ガスは流動していてもよい。処理温度や処理時間は、ガス組成や導入するN量により適宜調整される。例えば、NHガスまたはN2ガスにより窒化する場合、処理温度700〜1050℃、処理時間0.5〜2時間が好ましい。処理温度は基材の変態温度などを考慮して適宜選択される。
《用途》
本発明の耐食導電性皮膜の用途は特に限定されず、現状では種々の物へ利用が考えられる。また、この耐食導電性皮膜を基材上に有する耐食導電材は、最終製品またはそれに近い形態に限らず、インゴット状、棒状、管状または板状等の素材であっても良いし、さらには粉末等の原料的なものであってもよい。耐食導電材の好例は、前述した固体高分子型燃料電池用セパレータ等、腐食環境下で使用される通電部材などである。
実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
《試験片の製造》
(1)アルミナシリカガラスからなるガラス基板(基材)と、純チタン(JIS1種)からなるチタン基板を用意した。これら各基板上に、パルスレーザーデポジション(PLD)法を用いて、皮膜を製膜した(アモルファス相形成工程)。このPLDには、放電プラズマ焼結(SPS)法で製作した組成の異なる2種のターゲットを用いた。
ターゲットの一つは、TiP粉末(10〜100μm)とTi粉末(10〜100μm)をTi:P=3:1(つまりTiP)となるように配合し、その混合粉末の圧粉体をSPS法で焼結したTi−Pターゲットである。もう一つのターゲットは、純Fe粉(10〜100μm)とTiP粉末(10〜100μm)をFe:Ti:P=1:1.58:1(つまりFeTi1.58P)となるように配合し、その混合粉末の圧粉体をSPS法で焼結したFe−Ti−Pターゲットである。
なお、各粉末は揺動混合器を用いて均一な混合粉末とした。またSPSは、混合粉末の加圧力:50MPa、電流:〜2000A(最大値)、電圧:〜15V(最大値)の条件で行った。そしてTi−Pターゲットは1200℃x30分間の焼結により、Fe−Ti−Pターゲットは1300℃x15分間の焼結により得た。
これらの各ターゲットを用いて、各基板上にPLDにより薄膜を形成した。具体的には、1x10−5Paの真空チャンバー内で、波長532nmのパルスレーザーを各ターゲットに照射しつつ、1時間かけて製膜した。
こうして、Ti:P=3:1の薄膜(Ti−P皮膜)と、Fe:Ti:P=1:1.58:1の薄膜(Fe−Ti−P皮膜)が成膜された各試験片を得た。
(2)また、上記のTi−P皮膜が成膜されたチタン基板に、窒化処理を施した別の試験片も用意した(窒化工程)。この窒化処理は、試験片を850℃のアンモニアガス雰囲気中に2時間おいて行った。以降では便宜的に、このチタン基板上に形成された皮膜をTi−P窒化皮膜と呼ぶ。
《皮膜の観察》
(1) マスキング部との段差から各皮膜の厚さを求めたところ、成膜されたTi−P皮膜の厚さは160nm、成膜されたFeTiP皮膜の厚さは130nmであった。
(2)ガラス基板上にTi−P皮膜およびFe−Ti−P皮膜を成膜した試験片は、いずれも金属光沢を示した。ガラス基板上にFe−Ti−P皮膜を成膜した試験片の外観を図1に示す。
(3)ガラス基板上に成膜されたTi−P皮膜およびFe−Ti−P皮膜の結晶構造をX線回折装置(XRD)で解析したところ、いずれもシャープなピークが現れず、アモルファス状であることが確認された。
《導電性・耐食性》
(1)ガラス基板上に成膜されたTi−P皮膜およびFe−Ti−P皮膜の体積抵抗率を四端子法で測定した。その結果を表1に示した。この表1には、参考までに炭素の文献値の体積抵抗率も併せて示した。
この結果から明らかなように、本発明に係るTi−P皮膜およびFe−Ti−P皮膜は、いずれも体積抵抗率が炭素よりも十分に小さく、金属と同等な優れた導電性を示すことが確認された。
(2)チタン基板上にTi−P皮膜を成膜した試験片、チタン基板上にFe−Ti−P皮膜を成膜した試験片およびチタン基板上にTi−P窒化皮膜を成膜した試験片の耐食性試験を行った。
具体的には、硫酸(HSO)の1規定度(H:1mol/L)の水溶液(1NHSO:pH〜0)中に浸漬した各試験片のアノード分極を測定した。この際の掃引速度は50mV/分とし、参照電極には飽和塩化銀電極(SSE:Ag/AgCl/飽和KCl水溶液)を用いた。
なお、参考までに、製膜しなかったチタン基板単体からなる試験片と、グラファイト基板からなる試験片についても、同様にアノード分極を測定した。こうして得られた各試験片のアノード分極曲線を図2に併せて示した。
グラファイトの試験片では、SSEに対して約1Vの電位が印加されると、電流密度が増加して溶出を開始し、不働体性が崩れた。これに対して、Ti−P皮膜、Fe−Ti−P皮膜およびTi−P窒化皮膜が成膜された試験片は、いずれも印加電圧が増加しても電流密度が安定しており、優れた不働体性を示すことが明らかとなった。特に、窒化処理して形成されたTi−P窒化皮膜は優れた耐食性を示すことが明らかとなった。
《固体高分子型燃料電池》
本発明に係る耐食導電性皮膜または耐食導電材の一実施形態として、チタン基板の表面に耐食導電性皮膜を形成した固体高分子型燃料電池用セパレータを備える固体高分子型燃料電池を図3Aおよび図3Bに示す。
固体高分子型燃料電池は、分子中にプロトン交換基をもつ固体高分子電解質膜がプロトン導電性電解質として機能することを利用したものである。具体的には図3A、図3Bに示すように、固体高分子型燃料電池Fは、固体高分子電解質膜1の両側にそれぞれ酸化電極2と燃料電極3が接合されている。さらに、それら電極の外側に、ガスケット4を介しセパレータ5が配置される。酸化電極2側のセパレータ5には空気供給口6と空気排出口7が設けられ、燃料電極3側のセパレータ5には水素供給口8と水素排出口9が設けられる。
セパレータ5には、水素g及び空気oの導通及び均一分配のため、水素g及び空気oの流動方向に延びる複数の溝10が形成されている。また、給水口11から送り込んだ冷却水wはセパレータ5の内部を循環した後、排水口12から排出させる。このセパレータ5に内蔵された水冷機構により、発電時の発熱に依る固体高分子電解質膜等の過熱が抑制される。
水素供給口8から燃料電極3とセパレータ5との間隙に送り込まれた水素gは、電子を放出したプロトンとなって固体高分子電解質膜1を透過し、酸化電極2とセパレータ5との間隙を通過する空気o中の酸素と反応してによって燃焼する。そして、酸化電極2と燃料電極3との間の負荷に電力が供給され得る。
一般的に燃料電池は、1セル当りの発電量が極く僅かである。このため、一対のセパレータ5、5間を1単位としたセルを複数積層することで、所望の出力(電力量)が確保される。もっとも、多数のセルを積層した場合、セパレータ5と各電極2、3との間の接触抵抗が大きくなり、電力損失も大きくなって、固体高分子型燃料電池Fの発電効率が低下し易い。
ここで本実施例のセパレータ5は、その表層に導電性に優れた耐食導電性皮膜を有するため、その耐食性が確保されつつも、酸化電極2および燃料電極3との間の接触抵抗が低減される。従って、本実施例に係る耐食導電材を用いれば、加工性や耐衝撃性等に優れると共に、耐食性と導電性の両立を図った固体高分子型燃料電池用セパレータが容易に得られる。

Claims (9)

  1. リン(P)、チタン(Ti)および不可避不純物からなり、Pに対するTiの原子比(Ti/P)が2〜6であるアモルファス相を少なくとも一部に有し、基材の少なくとも一部の表面に形成された耐食性および導電性に優れることを特徴とする耐食導電性皮膜。
  2. 前記原子比(Ti/P)は、2〜4である請求項1に記載の耐食導電性皮膜。
  3. リン(P)、チタン(Ti)、鉄(Fe)および不可避不純物からなるアモルファス相を少なくとも一部に有し、基材の少なくとも一部の表面に形成された耐食性および導電性に優れることを特徴とする耐食導電性皮膜。
  4. 前記アモルファス相は、Pに対するTiの原子比(Ti/P)が1〜3であり、Tiに対するFeの原子比(Fe/Ti)が0.5〜2である請求項に記載の耐食導電性皮膜。
  5. ターゲットから蒸発させた原子を基材上に付着させてアモルファス相を形成するアモルファス相形成工程を有し、
    請求項1〜のいずれかに記載の耐食導電性皮膜を該基材上に形成することを特徴とする耐食導電性皮膜の製造方法。
  6. さらに、前記耐食導電性皮膜に窒化処理を施す窒化工程を備える請求項に記載の耐食導電性皮膜の製造方法。
  7. 基材と、
    該基材の少なくとも一部の表面に形成された請求項1〜のいずれかに記載の耐食導電性皮膜と、
    からなることを特徴とする耐食導電材。
  8. 中央に設けられた固体高分子電解質膜と該固体高分子電解質膜の一方側に接して設けられた燃料電極と該固体高分子電解質膜の他方側に接して設けられた酸化電極と該燃料電極および該酸化電極の外側に設けられたセパレータとからなる単位電池を積層してなり、
    該セパレータと該燃料電極との間に燃料ガスを供給すると共に該セパレータと該酸化電極との間に酸化剤ガスを供給して直流電力を発生させる固体高分子型燃料電池において、
    前記セパレータは、少なくとも一部の表面に請求項1〜のいずれかに記載の耐食導電性皮膜を有することを特徴とする固体高分子型燃料電池用セパレータ。
  9. 請求項に記載の固体高分子型燃料電池用セパレータを備えることを特徴とする固体高分子型燃料電池。
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