JP5532674B2 - 電磁流量計 - Google Patents

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Description

本発明は、電磁流量計に関し、特に、2周波励磁方式において、安定な流量を選択し出力する電磁流量計に関するものである。
化学プラントなどで行われる流量制御において、被測定流体の流量測定に用いられる電磁流量計の励磁方式として、高い周波数(第1周波数)の励磁電流成分とこれより低い周波数(第2周波数)の励磁電流成分とを励磁コイルに同時に流して複合磁場を形成する複合励磁方式(以下、「2周波励磁方式」という)が一般に知られている。図7は、2周波励磁方式を行う電磁流量計1の構成図であり、これを用いて電磁流量計1の構成および動作について説明する。
図7において、電磁流量計1は、検出器10、励磁回路20、増幅回路30、A/D(アナログ/デジタル)変換器31およびCPU(セントラルプロセッシングユニット)50を備える。
また、検出器10は、励磁コイル11および電極12、13を備え、CPU50は、高周波流量演算手段51、低周波流量演算手段52、2周波流量演算手段53および流量切替手段54を備える。
電極12、13は検出器10内部に設けられ、励磁コイル11は、これから発生する磁場が検出器10内部の被測定流体に印加されるように設けられている。
電極12、13の出力は増幅回路30に入力され、増幅回路30は、電極12、13の出力の差動増幅信号をA/D変換器31へ出力する。A/D変換器31は、差動増幅信号を変換したデジタル信号をCPU50へ出力する。
励磁回路20は、CPU50からの励磁制御信号に基づいて励磁コイル11へ励磁電流を流し、励磁コイル11から磁場を発生させる。
CPU50内の高周波流量演算手段51および低周波流量演算手段52は、A/D変換器31からデジタル信号を受け取り、それぞれの励磁周波数に対応した被測定流体の流量を演算する。
2周波流量演算手段53は、高周波流量演算手段51および低周波流量演算手段52によって演算された各流量値を受け取り、2周波励磁に対応した被測定流体の流量を演算する。
流量切替手段54は、低周波流量演算手段52および2周波流量演算手段53から受け取った各流量値を、いずれか一方の流量値に切り替えて出力する。
つぎに、電磁流量計1の流量測定および切替動作について説明する。励磁回路20は、CPU50からの励磁制御信号に基づいて、高周波励磁電流と低周波励磁電流とを加算した励磁電流(2周波励磁電流)を励磁コイル11へ流し、励磁コイル11は、励磁電流に対応した磁場を被測定流体に印加する。
電極12、13は、高周波励磁電流および低周波励磁電流に対応した磁場によって発生する、流速および磁場に応じた信号(起電力)を検出して出力する。
CPU50は、増幅回路30およびA/D変換器31を介して電極12、13の出力信号を受け取る。
CPU50内の高周波流量演算手段51は、高周波数に同期したタイミングで、受け取った信号に所定演算を行って、高周波励磁に対応した流量eH(n)(第1流量、以下「高周波流量」という)を算出する。さらに、高周波流量演算手段51は、高周波流量eH(n)に低域濾波演算を行って、高周波低域濾波流量FH(n)を算出する。なお、nは、タイミングの順番を表す番号である。
また、低周波流量演算手段52は、低周波数に同期したタイミングで、受け取った信号に所定演算を行って、低周波励磁に対応した流量eL(n)(第2流量、以下「低周波流量」という)を算出する。さらに、低周波流量演算手段52は、低周波流量eL(n)に低域濾波演算を行って、低周波低域濾波流量FL(n)を算出する。
2周波流量演算手段53は、高周波数に同期したタイミングで、高周波低域濾波流量FH(n)と低周波低域濾波流量FL(n)とを加算して、2周波励磁に対応した流量eA(n)(第3流量、以下「2周波流量」という)を算出する。
流量切替手段54は、低周波流量eL(n)と2周波流量eA(n)との差が所定値以下で流量が安定な場合、低周波流量eL(n)に切り替えて出力し、所定値以上で流量が不安定な場合、2周波流量eA(n)に切り替えて出力する。
なお、特許文献1には、2周波励磁方式を用いた電磁流量計、特許文献2には、低周波流量eL(n)と2周波流量eA(n)の切り替えを行う電磁流量計、について記載されている。
特開平5−75339号公報 特開平6−137916号公報
励磁電流値が大きい場合には、磁場の値も大きくなるため、電極12、13の検出信号は大きくなる。このため、検出信号(S)とノイズ(N)との比(以下、「S/N比」という)は大きくなり、高周波流量eH(n)および低周波流量eL(n)は安定するとともに、高周波流量eH(n)と低周波流量eL(n)との差が小さくなって2周波流量eA(n)も安定する。これによって、安定した流量測定が可能となる。
しかし、例えば、外部から供給される4〜20mAの電流で動作する2線式電磁流量計の場合、電磁流量計は約4mA以下の電流で動作させなければならないため、励磁電流値を小さくする必要がある。
このように、励磁電流値が小さい場合には、磁場の値も小さくなるため、電極12、13の検出信号は小さくなり、S/N比は小さくなる(悪化する)。
特に、被測定流体がスラリーを含む流体または低導電率の流体の場合、1/f特性(fは周波数)を有するノイズ(以下、「フローノイズ」という)が発生する。フローノイズによって、低周波に対するノイズが大きくなって、S/N比は小さくなる。一方、高周波に対するノイズは、低周波に対するノイズより小さくなるため、高周波流量eH(n)と低周波流量eL(n)との差が大きくなる。
従って、S/N比は小さくなるとともに、高周波流量eH(n)と低周波流量eL(n)との差が大きくなるため、高周波流量eH(n)、低周波流量eL(n)および2周波流量eA(n)は不安定になるという問題がある。
本発明の目的は、2周波励磁方式を用いた電磁流量計において、励磁電流値が小さい場合でも、安定した流量測定を実現する電磁流量計を提供することである。
このような目的を達成するために、請求項1の発明は、
第1周波数とこれより低い第2周波数の2つの異なった周波数を有する磁場を被測定流体に印加し、前記第1周波数を有する磁場によって発生する信号に基づいて第1流量を演算し、前記第2周波数を有する磁場によって発生する信号に基づいて第2流量を演算し、前記第1流量と前記第2流量とに基づいて第3流量を演算する電磁流量計において、
前記第1乃至第3流量それぞれの安定度を判定する安定度判定手段と、
前記安定度判定手段によって判定されたそれぞれの安定度に基づいて前記第1乃至第3流量のいずれかを選択する流量選択手段と、
を備えたことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記安定度判定手段は、前記第1および第2流量の変動値を複数の判定値と比較して前記第1および第2流量の安定度のレベルを判定し、前記第1流量と前記第2流量との差を複数の判定値と比較して前記第3流量の安定度のレベルを判定し、
前記流量選択手段は、前記安定度のレベルの高い前記第1乃至第3流量のいずれかを選択する、
ことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記安定度判定手段は、前記第1流量と前記第2流量との差を判定値と比較して前記第3流量の安定度を判定し、この第3流量を不安定と判定した場合には前記第1および第2流量の変動値を判定値と比較して前記第1および第2流量の安定度を判定し、
前記流量選択手段は、前記第3流量が安定と判定された場合には前記第3流量を選択し、不安定と判定された場合には、安定な前記第1および第2流量のいずれかを選択する、
ことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項2または3に記載の発明において、
前記安定度判定手段は、所定周期毎に前記比較を行い、複数の比較結果から前記安定度を判定することを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記安定度判定手段は、前記第1および第2流量の変動値を前記第1および第2流量の安定度とし、前記第1流量と前記第2流量との差を前記第3流量の安定度とし、
前記流量選択手段は、前記安定度の高い前記第1乃至第3流量のいずれかを選択する、
ことを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1から5のいずれか一項に記載の発明において、
前記安定度判定手段は、前記第1および第2流量として、前記第1および第2流量を低域濾波した演算値を用いることを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項1から6のいずれか一項に記載の発明において、
前記第1および第2流量のいずれかを設定し選択する流量設定手段と、
この流量設定手段によって前記第1および第2流量のいずれも設定されない場合、前記安定度判定手段および前記流量選択手段を用いて前記第1乃至第3流量のいずれかを選択する、
ことを特徴とする。

本発明によれば、2周波励磁方式を用いた電磁流量計において、高周波流量、低周波流量および2周波流量の安定度を判定し、この安定度に基づいて高周波流量、低周波流量および2周波流量のいずれかを選択することによって、安定した流量測定を実現できる。
本発明を適用した電磁流量計の構成図の例である。 本発明を適用した安定度判定及び流量選択処理の動作フローチャートの例である。 本発明を適用した安定度判定及び流量選択処理の動作フローチャートの他の例である。 本発明を適用した安定度判定及び流量選択処理の動作フローチャートの他の例である。 本発明を適用した電磁流量計の構成図の他の例である。 本発明を適用した流量設定及び選択処理の動作フローチャートの例である。 背景技術で示した電磁流量計の構成図の例である。
[第1の実施例]
図1は、本実施例を適用した電磁流量計100の構成図、図2は、安定度判定手段111および流量選択手段112による安定度判定および流量選択処理の動作フローチャート図である。本実施例について図1、2を用いて説明する。なお、図1において、図7と同一のものは同一符号を付し説明を省略する。
図1において、CPU110は、流量切替手段54(図7参照)に代えて、安定度判定手段111および流量選択手段112を備えている点が、図7と相違する。
安定度判定手段111は、高周波流量演算手段51、低周波流量演算手段52および2周波流量演算手段53から各流量値を受け取り、各流量値の安定度を判定する。
流量選択手段112は、安定度判定手段111から各流量値の安定度を受け取り、安定度に基づいて、いずれかの流量値を選択して出力する。
電磁流量計100の安定度判定および流量選択処理動作について、図2を用いて説明する。
図2の処理動作は、高周波流量演算手段51、低周波流量演算手段52および2周波流量演算手段53で各流量値を演算(図7の説明参照)した後に行われる。安定度判定手段111は、図2のステップS100〜S124の処理を行い、流量選択手段112は、ステップS130の処理を行う。
まず、安定度判定手段111が高周波流量eH(n)の安定度判定を行う。ステップS100において、高周波流量eH(n)の時間経過に対する変動値として、例えば、今回の演算タイミングでの高周波流量eH(n)と前回の高周波流量eH(n−1)との差を用いる。そして、この差の絶対値|eH(n)−eH(n−1)|と所定の判定値HL(第1低判定値)とを、安定度判定手段111内の比較手段(図示しない)によって比較する。
|eH(n)−eH(n−1)|が、判定値HLより小さい又は以下であれば(ステップS100の「はい」)、ステップS101に移行し、高周波流量eH(n)の安定度を表す安定度レベルHSをレベル3(値「3」)と算出する。
一方、判定値HLより大きい又は以上であれば(ステップS100の「いいえ」)、ステップS102に移行し、|eH(n)−eH(n−1)|と、判定値HLより大きい所定の判定値HM(第1高判定値)とを比較手段によって比較する。
|eH(n)−eH(n−1)|が、判定値HMより小さい又は以下であれば(ステップS102の「はい」)、ステップS103に移行し、安定度レベルHSをレベル2(値「2」)と算出する。
一方、判定値HMより大きい又は以上であれば(ステップS102の「いいえ」)、ステップS104に移行し、安定度レベルHSをレベル1(値「1」)と算出する。
判定値として複数の判定値HL、HMを用いており、大小関係はHL<HMである。このため、安定度レベルHSのレベル3の方が、レベル1より高周波流量eH(n)の変動値は小さく、安定度は高い。すなわち、安定度判定手段111により判定される安定度の高さは、レベル3、2、1の順になる。なお、判定値HL、HMは、例えば、流量出力スパンの割合(%)を用いることができ、設定により変更可能である。また、高周波流量eH(n)の変動値は、今回値と前回値との差のほかに、今回値と前々回値との差など、現在の値と過去の値との差を用いることができる。なお、これらは、後で説明を行う、判定値LL、LM、AL、AM、安定度レベルLS、AS、低周波流量eL(n)の変動値にも適用できる。
続いて、低周波流量eL(n)の安定度判定を行う。ステップS110において、低周波流量eL(n)の時間経過に対する変動値として、例えば、今回の演算タイミングでの低周波流量eL(n)と前回の低周波流量eL(n−1)との差を用いる。そして、この差の絶対値|eL(n)−eL(n−1)|と所定の判定値LL(第2低判定値)とを、比較手段によって比較する。
|eL(n)−eL(n−1)|が、判定値LLより小さい又は以下であれば(ステップS110の「はい」)、ステップS111に移行し、低周波流量eL(n)の安定度を表す安定度レベルLSをレベル3(値「3」)と算出する。
一方、判定値LLより大きい又は以上であれば(ステップS110の「いいえ」)、ステップS112に移行し、|eL(n)−eL(n−1)|と、判定値LLより大きい所定の判定値LM(第2高判定値)とを比較手段によって比較する。
|eL(n)−eL(n−1)|が、判定値LMより小さい又は以下であれば(ステップS112の「はい」)、ステップS113に移行し、安定度レベルLSをレベル2(値「2」)と算出する。
一方、判定値LMより大きい又は以上であれば(ステップS112の「いいえ」)、ステップS114に移行し、安定度レベルLSをレベル1(値「1」)と算出する。なお、判定値LL、LMの大小関係はLL<LMである。
続いて、2周波流量eA(n)の安定度判定を行う。ステップS120において、高周波流量eH(n)と低周波流量eL(n)との差の絶対値|eH(n)−eL(n)|と、所定の判定値AL(第3低判定値)とを比較手段によって比較する。
|eH(n)−eL(n)|が、判定値ALより小さい又は以下であれば(ステップS120の「はい」)、ステップS121に移行し、2周波流量eA(n)の安定度を表す安定度レベルASをレベル3(値「3」)と算出する。
一方、判定値ALより大きい又は以上であれば(ステップS120の「いいえ」)、ステップS122に移行し、|eH(n)−eL(n)|と、判定値ALより大きい所定の判定値AM(第3高判定値)とを比較手段によって比較する。
|eH(n)−eL(n)|が、判定値AMより小さい又は以下であれば(ステップS122の「はい」)、ステップS123に移行し、安定度レベルASをレベル2(値「2」)と算出する。
一方、判定値AMより大きい又は以上であれば(ステップS122の「いいえ」)、ステップS124に移行し、安定度レベルASをレベル1(値「1」)と算出する。なお、判定値AL、AMの大小関係はAL<AMである。
なお、判定値HL、LL、AL同士、判定値HM、LM、AM同士は、それぞれ同じ値でも異なる値でもよい。また、判定値の数は2つずつで説明したが、これ以上の数であってもよい。
続いて、流量選択を行う。ステップS130において、流量選択手段112は、安定度レベルLS、HS、ASを、流量選択手段112内の比較手段(図示しない)によって相互に比較し、最も安定度の高い低周波流量eL(n)、高周波流量eH(n)、2周波流量eA(n)のいずれかを選択して出力する。
例えば、安定度レベルの値(「3」、「2」、「1」)を相互に比較し、値の大きい方が安定度は高い。なお、比較した結果、安定度が同じ場合、任意にいずれかの流量を選択することができる。以上で、安定度判定および流量選択処理を終了する。
上述した実施例によれば、安定度判定手段が、複数の判定値(HL、HMなど)を用いて、高周波流量、低周波流量および2周波流量の安定度を安定度レベルとして段階的に判定し、流量選択手段が、この安定度から高安定な高周波流量、低周波流量および2周波流量のいずれかを選択することによって、安定した流量測定を実現できる。
また、流量出力スパンの割合(%)を判定値に用いることによって、流量出力の大きさに応じた安定度の判定を行えることができる。さらに、判定値は、設定により変更可能であるため、被測定流体の種類(例えば、導電率の違い)または測定アプリケーションの状態(例えば、スラリーを含む)に応じた安定度の判定を行えることができる。
つぎに、安定度判定および流量選択処理動作の他の例について、図3のフローチャート図を用いて説明する。安定度判定手段111は、図3のステップS200〜S222の処理を行い、流量選択手段112は、ステップS230、S231の処理を行う。
まず、安定度判定手段111が2周波流量eA(n)の安定度判定を行う。ステップS200において、高周波流量eH(n)と低周波流量eL(n)との差の絶対値|eH(n)−eL(n)|と、所定の判定値A(第4判定値)とを比較手段によって比較する。
|eH(n)−eL(n)|が、判定値Aより小さい又は以下であれば(ステップS200の「はい」)、ステップS201に移行し、2周波流量eA(n)を「安定」と判定する。
一方、判定値Aより大きい又は以上であれば(ステップS200の「いいえ」)、ステップS202に移行し、2周波流量eA(n)を「不安定」と判定する。
なお、判定値Aおよび後述する判定値H、Lは、例えば、流量出力スパンの割合(%)を用いることができ、設定により変更可能である。
続いて、高周波流量eH(n)の安定度判定を行う。ステップS210において、高周波流量eH(n)の時間経過に対する変動値、例えば、|eH(n)−eH(n−1)|と所定の判定値H(第5判定値)とを比較手段によって比較する。
|eH(n)−eH(n−1)|が、判定値Hより小さい又は以下であれば(ステップS210の「はい」)、ステップS211に移行し、高周波流量eH(n)を「安定」と判定する。
一方、判定値Hより大きい又は以上であれば(ステップS210の「いいえ」)、ステップS212に移行し、高周波流量eH(n)を「不安定」と判定する。
続いて、低周波流量eL(n)の安定度判定を行う。ステップS220において、低周波流量eL(n)の時間経過に対する変動値、例えば、|eL(n)−eL(n−1)|と所定の判定値L(第6判定値)とを比較手段によって比較する。
|eL(n)−eL(n−1)|が、判定値Lより小さい又は以下であれば(ステップS220の「はい」)、ステップS221に移行し、低周波流量eL(n)を「安定」と判定する。
一方、判定値Lより大きい又は以上であれば(ステップS220の「いいえ」)、ステップS222に移行し、低周波流量eL(n)を「不安定」と判定する。
なお、判定値A、H、L同士は、それぞれ同じ値でも異なる値でもよい。
続いて、流量選択を行う。ステップS201において、2周波流量eA(n)が「安定」と判定された場合、ステップS230に移行し、流量選択手段112は、2周波流量eA(n)を選択して出力する。
一方、ステップS201において、2周波流量eA(n)が「不安定」と判定され、ステップS210〜S222が行われた場合、ステップS231に移行し、流量選択手段112は、低周波流量eL(n)および高周波流量eH(n)のいずれかのうち、安定な流量を選択して出力する。
なお、両方とも安定な場合、任意にいずれかの流量を選択することができる。また、両方とも不安定な場合、流量を選択しないで、流量が不安定であることを示す異常信号(アラーム信号)を出力する。以上で、安定度判定および流量選択処理を終了する。
図3で説明した実施例によれば、安定度判定手段は、高周波流量および低周波流量より先に2周波流量の安定度を判定し、流量選択手段は、2周波流量が安定な場合に2周波流量を選択することによって、フローノイズの影響を受け難いとともにゼロ点が安定な2周波流量を、高周波流量および低周波流量より優先的に選択して、より安定した流量測定を実現できる。
また、流量出力スパンの割合(%)を判定値に用いることによって、流量出力の大きさに応じた安定度の判定を行えることができる。さらに、判定値は、設定により変更可能であるため、被測定流体の種類または測定アプリケーションの状態に応じた安定度の判定を行えることができる。
つぎに、安定度判定手段111は、図2、3で説明した比較手段による比較(図2のS100、S102、S110、S112、S120、S122、図3のS200、S210、S220)を、安定度判定処理の所定処理周期毎に行い、複数の比較結果(例えば、前回および今回の比較結果)から安定度を判定してもよい。
例えば、同一の安定度レベル(図2)、安定状態または不安定状態(図3)がN回(Nは2以上の整数)連続した場合に、安定度(レベル)を決定する。このように、複数の比較結果から安定度を判定することによって、各流量の演算過程に突発的または一時的にノイズが混入しても、ノイズ混入による誤判定を防止することができる。
つぎに、安定度判定および流量選択処理の他の動作例について、図4のフローチャート図を用いて説明する。安定度判定手段111は、図4のステップS300〜S320の処理を行い、流量選択手段112は、ステップS330〜S350の処理を行う。
ステップS300において、安定度判定手段111が、高周波流量eH(n)の時間経過に対する変動値、例えば、|eH(n)−eH(n−1)|を算出し、この値を高周波流量eH(n)の安定度HSVとする。
ステップS310において、低周波流量eL(n)の時間経過に対する変動値、例えば、|eL(n)−eL(n−1)|を算出し、この値を低周波流量eL(n)の安定度LSVとする。
ステップS320において、高周波流量eH(n)と低周波流量eL(n)との差の絶対値|eH(n)−eL(n)|を算出し、この値を2周波流量eA(n)の安定度ASVとする。
ステップS330において、流量選択手段112は、安定度HSV、LSVおよびASVを、比較手段によって相互に比較する。比較した結果、3つの値のうち、安定度HSVが最小値であれば(ステップS330の「はい」)、ステップS331に移行し、最も安定度の高い高周波流量eH(n)を選択して出力する。
安定度HSVが最小値でなければ(ステップS330の「いいえ」)、ステップS340に移行し、安定度LSVが最小値であれば(ステップS340の「はい」)、ステップS341に移行し、最も安定度の高い低周波流量eL(n)を選択して出力する。
安定度LSVが最小値でなければ(ステップS340の「いいえ」)、安定度ASVが最小値であるので、ステップS350に移行し、最も安定度の高い2周波流量eA(n)を選択して出力する。
なお、最小値となる安定度が2つ以上ある場合、任意にいずれかの流量を選択することができる。
図4で説明した実施例によれば、安定度判定手段は安定度HSV、LSVおよびASVを算出し、流量選択手段は、安定度が最小の値を有する高周波流量、低周波流量および2周波流量のいずれかを選択することによって、安定した流量測定を実現できる。
つぎに、図2〜4で説明した高周波流量eH(n)および低周波流量eL(n)として、高周波低域濾波流量FH(n)および低周波低域濾波流量FL(n)を用いてもよい。
ローパスフィルタ(低域濾波)処理を行った高周波低域濾波流量FH(n)および低周波低域濾波流量FL(n)を用いることによって、各流量の演算過程に突発的または一時的にノイズが混入しても、ノイズ混入による誤判定を防止することができる。
[第2の実施例]
図5は、本実施例を適用した電磁流量計200の構成図、図6は、流量設定手段211、安定度判定手段111および流量選択手段112による流量設定および選択処理の動作フローチャート図である。本実施例について図5、6を用いて説明する。なお、図5において、図1と同一のものは同一符号を付し説明を省略する。
図5において、CPU210は、CPU110(図1参照)内の構成要素に加えて、流量設定手段211を備えている点が、図1と相違する。
流量設定手段211は、ユーザーなどが選択する流量の設定指示信号を受け、高周波流量eH(n)および低周波流量eL(n)のいずれかを設定した場合、設定した流量を選択して出力する。
また、高周波流量eH(n)および低周波流量eL(n)のいずれも設定されない場合、これを示す信号(以下、「否設定信号」という)を安定度判定手段111へ送る。
電磁流量計200の流量設定および選択処理動作について、図6を用いて説明する。
図6の処理動作は、高周波流量演算手段51、低周波流量演算手段52および2周波流量演算手段53で各流量値を演算(図7の説明参照)した後に行われる。流量設定手段211は、図6のステップS410〜S421の処理を行い、安定度判定手段111および流量選択手段112は、ステップS430の処理を行う。
まず、ステップS400において、CPU210が、流量値の出力電流に応じた励磁電流値を算出し、この値の励磁電流を励磁コイル11に流すために、励磁回路20に励磁制御信号を送る。
例えば、出力電流の範囲が4〜20mAの場合、CPU210は、出力電流値の大、中、小に応じて、大、中、小の励磁電流値を算出する。
続いて、ステップS410において、流量設定手段211は、ユーザーなどから低周波流量eL(n)の設定指示信号を受けた場合、低周波流量eL(n)を設定し(ステップS410の「はい」)、ステップS411に移行し、低周波流量eL(n)を選択して出力する。
流量設定手段211は、低周波流量eL(n)を設定しない場合(ステップS410の「いいえ」)、ステップS420に移行する。そして、ユーザーなどから高周波流量eH(n)の設定指示信号を受けた場合、高周波流量eH(n)を設定し(ステップS420の「はい」)、ステップS421に移行し、高周波流量eH(n)を選択して出力する。
流量設定手段211は、高周波流量eH(n)を設定しない場合(ステップS420の「いいえ」)、否設定信号を安定度判定手段111へ送る。
ステップS430において、安定度判定手段111は、否設定信号を受け取った後、第1の実施例で説明した安定度判定処理を行う。その後、流量選択手段112は、第1の実施例で説明した流量選択処理を行い、高周波流量eH(n)、低周波流量eL(n)および2周波流量eA(n)の安定度に基づいて、いずれかの流量値を選択して出力する。以上で、流量設定および選択処理を終了する。
例えば、ユーザーなどは、出力電流値が小の場合には低周波流量eL(n)を設定指示し、出力電流値が中の場合には高周波流量eH(n)を設定指示することができる。
この実施例によれば、安定度判定手段および流量選択手段112が安定した流量を選択できるとともに、流量を設定し選択する流量設定手段によって、ユーザーなどは自ら、被測定流体の種類または測定アプリケーションの状態に応じて安定な流量を選択できるため、安定した流量測定を実現できる。
なお、高周波流量演算手段51、低周波流量演算手段52、2周波流量演算手段53、安定度判定手段111、流量選択手段112および流量設定手段211は、CPU110、210内に設け所定のプログラムに従って実行されるが、CPU110、210とは独立に設けてもよい。
なお、本発明は、前述の実施例に限定されることなく、その本質を逸脱しない範囲で、さらに多くの変更および変形を含む。また、前述した各手段の組み合わせ以外の組み合わせを含むことができる。
51 高周波流量演算手段
52 低周波流量演算手段
53 2周波流量演算手段
100、200 電磁流量計
110、210 CPU
111 安定度判定手段
112 流量選択手段
211 流量設定手段

Claims (7)

  1. 第1周波数とこれより低い第2周波数の2つの異なった周波数を有する磁場を被測定流体に印加し、前記第1周波数を有する磁場によって発生する信号に基づいて第1流量を演算し、前記第2周波数を有する磁場によって発生する信号に基づいて第2流量を演算し、前記第1流量と前記第2流量とに基づいて第3流量を演算する電磁流量計において、
    前記第1乃至第3流量それぞれの安定度を判定する安定度判定手段と、
    前記安定度判定手段によって判定されたそれぞれの安定度に基づいて前記第1乃至第3流量のいずれかを選択する流量選択手段と、
    を備えたことを特徴とする電磁流量計。
  2. 前記安定度判定手段は、前記第1および第2流量の変動値を複数の判定値と比較して前記第1および第2流量の安定度のレベルを判定し、前記第1流量と前記第2流量との差を複数の判定値と比較して前記第3流量の安定度のレベルを判定し、
    前記流量選択手段は、前記安定度のレベルの高い前記第1乃至第3流量のいずれかを選択する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電磁流量計。
  3. 前記安定度判定手段は、前記第1流量と前記第2流量との差を判定値と比較して前記第3流量の安定度を判定し、この第3流量を不安定と判定した場合には前記第1および第2流量の変動値を判定値と比較して前記第1および第2流量の安定度を判定し、
    前記流量選択手段は、前記第3流量が安定と判定された場合には前記第3流量を選択し、不安定と判定された場合には、安定な前記第1および第2流量のいずれかを選択する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電磁流量計。
  4. 前記安定度判定手段は、所定周期毎に前記比較を行い、複数の比較結果から前記安定度を判定することを特徴とする請求項2または3に記載の電磁流量計。
  5. 前記安定度判定手段は、前記第1および第2流量の変動値を前記第1および第2流量の安定度とし、前記第1流量と前記第2流量との差を前記第3流量の安定度とし、
    前記流量選択手段は、前記安定度の高い前記第1乃至第3流量のいずれかを選択する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電磁流量計。
  6. 前記安定度判定手段は、前記第1および第2流量として、前記第1および第2流量を低域濾波した演算値を用いることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の電磁流量計。
  7. 前記第1および第2流量のいずれかを設定し選択する流量設定手段と、
    この流量設定手段によって前記第1および第2流量のいずれも設定されない場合、前記安定度判定手段および前記流量選択手段を用いて前記第1乃至第3流量のいずれかを選択する、
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の電磁流量計。
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