JP5266882B2 - 電磁流量計 - Google Patents

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Description

本発明は、電磁流量計に関し、特に流量測定精度の向上に関するものである。
化学プラントなどの流量制御において、被測定流体の流量測定に用いられる電磁流量計の励磁方式として、高い周波数(第1周波数)の励磁電流成分とこれより低い周波数(第2周波数)の励磁電流成分とを励磁コイルに同時に流して複合磁場を形成する複合励磁方式(以下、「2周波励磁方式」という)が一般に知られている。図3は、2周波励磁方式を行う電磁流量計1の構成図であり、これを用いて電磁流量計1の構成および動作について説明する。
図3において、電磁流量計1は、検出器10、電極11a、11b、励磁コイル12、励磁回路13、前置増幅器14、アナログ/デジタル変換器(A/DL)16、アナログ/デジタル変換器(A/DH)17、バス18、CPU21(プロセッサ)、クロック発生器22、分周器23、タイミング信号出力ポート(TO)24、デジタル/アナログ変換器25、出力端26、RAM30(ランダムアクセスメモリ)、ROM31(リードオンリーメモリ)を備えている。また、励磁回路13は、スイッチSW1、SW2、SW3、SW4、基準電圧E1、Es、増幅器Q1、トランジスタQ2を備えている。
電極11a、11bは検出器10内部に設けられ、励磁コイル12は、これから発生する磁場が検出器10内部の被測定流体に印加されるように設けられている。
電極11a、11bの出力は、前置増幅器14に入力される。前置増幅器14は、電極11a、11bの各出力をインピーダンス変換する各バッファおよび各バッファ出力を差動増幅する差動増幅器を備えている。前置増幅器14の差動増幅器の出力は、アナログ/デジタル変換器16、17に入力される。
アナログ/デジタル変換器16、17、CPU21、タイミング信号出力ポート24、デジタル/アナログ変換器25、RAM30およびROM31は、バス18に接続される。クロック発生器22の出力は分周器23に入力され、分周器23の出力はアナログ/デジタル変換器17およびCPU21に入力される。
タイミング信号出力ポート24は、各種タイミング信号S2、S3、S4、S5、SLを、励磁回路13のスイッチSW2、SW3、SW4、SW5、アナログ/デジタル変換器16へ出力する。
励磁回路13において、基準電圧Esの一端とトランジスタQ2のコレクタとの間に、直列接続されたスイッチSW2、SW3と直列接続されたスイッチSW4、SW5とが並列に接続される。基準電圧Esの他端は回路コモンCOMに接続される。トランジスタQ2のエミッタは、抵抗Rfを介して回路コモンCOMに接続される。増幅器Q1の出力はトランジスタQ2のベースに接続され、増幅器Q1の反転入力端子(−)はトランジスタQ2のエミッタと抵抗Rfとの接続点に接続されるとともに、増幅器Q1の非反転入力端子(+)は基準電圧E1を介して回路コモンCOMに接続される。
つぎに、電磁流量計1の流量測定動作について説明する。励磁回路13が励磁コイル12に励磁電流Ifを供給することによって、励磁コイル12から発生する磁場が検出器10内部の被測定流体に印加される。この磁場と直交方向に設けられた一対の電極11a、11bは、磁場によって被測定流体中に発生する起電力(信号電圧)を検出する。
励磁電流Ifは、タイミング信号S2、S5によってスイッチSW2、SW5が閉じることによって、励磁コイル12の+から−に流れ(以下、この電流を「正方向励磁電流」という)、タイミング信号S4、S3によってスイッチSW4、SW3が閉じることによって、励磁コイル12の−から+に流れる(以下、この電流を「負方向励磁電流」という)。
電極11a、11bによって検出された各起電力は、前置増幅器14によって差動増幅され、差動増幅信号がアナログ/デジタル変換器16、17に入力される。アナログ/デジタル変換器16、17は、差動増幅信号をデジタル信号に変換し、変換したデジタル信号データをRAM30に格納する。
ROM31には所定の演算プログラムおよび初期デ−タが格納されており、CPU21の制御のもとにROM31に格納された演算プログラムに従って演算され、その結果はRAM30に格納される。クロック発生器22はクロック信号を発生し、クロック信号を分周器23へ出力する。分周器23はクロック信号を分周して、分周信号をシステムクロックShとして、アナログ/デジタル変換器17およびCPU21へ出力する。
CPU21は、ROM31に格納された演算プログラムに従い、バス18を介してタイミング信号出力ポ−ト24へ、励磁電流Ifの波形を決める制御信号を出力する。タイミング信号出力ポ−ト24は、この制御信号に従い、励磁電流Ifの流れ方向を切換えるタイミング信号S2〜S5をスイッチSW2〜SW5へ出力する。また、タイミング信号出力ポ−ト24は、CPU21からの制御信号に従いタイミング信号SLをアナログ/デジタル変換器16に出力し、アナログ/デジタル変換器16は、タイミング信号SLに従い前置増幅器14の出力信号をサンプリングして、アナログ/デジタル変換を行う。
CPU21は、ROM31に格納された演算プログラム(後述する各演算手段)に従い、RAM30に格納されたアナログ/デジタル変換データを含むデ−タを用いて所定の演算を実行し、その演算結果をRAM30に格納するとともに、バス18およびデジタル/アナログ変換器25を介して出力端26に被測定流体の流量出力として出力する。
つぎに、前述した電磁流量計1の動作を、図4〜図6を用いて詳しく説明する。図4は動作フローチャート図、図5は各信号のタイミングチャート図、図6は各演算手段(高周波復調演算手段、高域濾波演算手段、低周波復調演算手段、低域濾波演算手段、加算手段)で行う演算式を示す図である。
図4(a)のステップ1において、CPU21は、システムクロックShの割込タイミング(図5の割込タイミング(g))に同期して、ROM31に格納された所定のプログラムに従い、バス18を介してタイミング信号出力ポ−ト24に励磁電流Ifの波形を決める制御信号を出力する。
ステップ2において、タイミング信号出力ポ−ト24は、この制御信号に従い、励磁電流Ifの流れ方向を切換えるタイミング信号S2〜S5(図5のタイミング信号S2〜S5(e)〜(b))を、スイッチSW2〜SW5へ出力する。なお、各タイミング信号がH電圧の場合に各スイッチは閉じ、タイミング信号がL電圧の場合に各スイッチは開く。励磁電流If(図5の励磁電流If(f))は、タイミング信号S2〜S5に従い、正方向励磁電流または負方向励磁電流を励磁コイル12に流す。
なお、励磁波形電流If(f)の波形は、図5のサイクル番号N(h)およびタイミング番号i(i)に示すように、タイミング番号i(i)が0〜15で1サイクルを構成してこれを繰り返す波形であり、図5ではnサイクルの部分を中心にして示してある。この励磁波形電流If(f)の波形は2周波励磁方式、すなわち低周波の波形と高周波の波形とを乗算した乗算形の波形をしている。
そして、図4(a)に戻り、ステップ3において、システムクロックSh(図5のシステムクロックSh(a))に同期して、図5の高周波側の読込みタイミング(j)の各サイクル毎に、アナログ/デジタル変換器17から出力されるデ−タが、CPU21の制御によってバス18を介して、RAM30の所定のデ−タ領域Hiに格納される。
そして、ステップ4において、読み込んだタイミング番号iが0か否かを判断し、0でなければステップ6に移行し、0ならばステップ5に移行する。ステップ6において、読み込んだタイミング番号iが8か否かを判断し、8でなければステップ8に移行し、8ならばステップ7に移行する。
そして、ステップ5において、タイミング信号出力ポ−ト24から出力されたタイミング信号SL(図5のタイミング信号SL(k))によるサンプルタイミングにより、アナログ/デジタル変換器16から出力されるデ−タが、CPU21の制御に従いバス18を介して、図5の低周波側の読込みタイミング(L)に示すように、RAM30の所定のデ−タ領域L0(n−1)、L0(n)、L0(n+1)などに格納され、ステップ8に移行する。
そして、ステップ7において、タイミング信号出力ポ−ト24から出力されたタイミング信号SL(図5のタイミング信号SL(k))によるサンプルタイミングにより、アナログ/デジタル変換器16から出力されるデ−タが、CPU21の制御に従いバス18を介して、図5の低周波側の読込みタイミング(L)に示すように、RAM30の所定のデ−タ領域L1(n−1)、L1(n)、L1(n+1)などに格納され、ステップ8に移行する。
そして、ステップ8において、タイミング番号iが奇数か否かを判断し、奇数ならばステップ9に移行し、奇数でないならばステップ11に移行する。
そして、ステップ9において、高周波復調演算手段によって、電極から出力される起電力の高周波信号成分を復調する。高周波復調演算手段は、RAM30に格納されたデ−タHiを用い、図5の高周波側の復調のタイミング信号(m)に示すタイミングで、CPU21の制御に従い、ROM31に格納された図6に示す高周波復調演算eHiの欄で示す演算式で演算をして、その結果である高周波復調信号の瞬時値eH(n)をRAM30に格納する。つぎにステップ10へ移行する。
そして、ステップ10において、高域濾波演算手段によって高域濾波演算を行う。高域濾波演算手段は、高周波復調信号の瞬時値eH(n)とRAM30に格納された前回の高域濾波演算結果FHとを用い、CPU21の制御に従い、ROM31に格納された図6に示す高域濾波演算FHiの欄で示す演算式で演算をして、その結果である高周波信号FHをRAM30に格納する。つぎにステップ11へ移行する。なお、図6の高域濾波演算FHiで用いられるA(定数)は、Txを微分定数、ΔTcを図5の励磁電流If(f)に示す演算周期とすれば、A=Tx/(Tx+ΔTc)で示される。
そして、ステップ11において、タイミング番号iが0または8か否かを判断し、0または8ならばステップ12に移行し、0または8でないならばステップ14に移行する。従って、ステップ12は、低周波の半周期TSごとに実行される。
そして、ステップ12において、低周波復調演算手段によって、電極から出力される起電力の低周波信号成分を復調する。低周波復調演算手段は、RAM30に格納されたデ−タL0(n−1)、L0(n)、L0(n+1)、・・・L1(n−1)、L1(n)、L1(n+1)などを用い、図5の低周波側の復調のタイミング信号(n)に示すタイミングで、CPU21の制御に従い、ROM31に格納された図6に示す低周波復調演算eLiの欄で示す演算式で演算をして、その結果である低周波復調信号の瞬時値eL(n)をRAM30に格納する。つぎにステップ13へ移行する。
そして、ステップ13において、低域濾波演算手段によって低域濾波演算を行う。低域濾波演算手段は、低周波復調信号の瞬時値eL(n)とRAM30に格納された前回の低域濾波演算結果FLとを用い、CPU21の制御に従い、ROM31に格納された図6に示す低域濾波演算FLiの欄で示す演算式で演算をして、その結果である低周波信号FLをRAM30に格納する。つぎにステップ14へ移行する。なお、図6の低域濾波演算FLiで用いられるB(定数)は、Tyを積分定数、低周波の周期をΔTとすれば、B=ΔT/(Ty+ΔT)で示される。
そして、ステップ14において、タイミング番号iが奇数か否かを判断し、奇数ならばステップ15に移行し、奇数でないならば図示しないダンピング演算(時定数TD)を実行して演算経過点T1へ進む。
そして、ステップ15において、加算演算手段によって流量信号を演算する。加算演算手段は、RAM30に格納された高周波信号FHと低周波信号FLとを用い、CPU21の制御に従い、ROM31に格納された図6に示す加算演算eAの欄で示す演算式で加算演算をして、その結果である流量信号eAをRAM30に格納する。そして、図示しないダンピング演算(時定数TD)を実行して演算経過点T1へ進む。そして、演算経過点T1から図4(b)に示すステップAへ移行する。
ここで、流量が変化したとき、高周波復調信号の瞬時値eH(n)に微分ノイズが含まれるため、2周波励磁方式により測定した流量出力が揺動し、誤差を生じる。図4(b)は、この揺動および誤差を低減するためのステップである。すなわち、図7において、流量が変化したとき(図7(a))、設定スパンVSが大きくても、2周波励磁方式から直ちに低周波励磁方式に切り換えて、流量出力の揺動および誤差を低減する(図7(b))。
図4(b)に戻り、ステップAにおいて、2周波励磁方式と低周波励磁方式との切り換え判定値COMPを設定する。具体的には、判定値COMP(m/s)は、高周波に対する低周波側のスパンのズレをB(%)、設定スパンをVS(m/s)、許容されるノイズの流速換算の絶対値をC(m/s)とすれば、(B×VS+C)として設定される。判定値COMPはRAM30の所定領域に格納される。つぎにステップBへ移行する。
そして、ステップBにおいて、判定手段は、下記の判定式(式(1))に従い、低周波の半周期TSごとに、低周波復調信号の瞬時値eL(n)と低周波の半周期TSの1回前でサンプリングされた流量信号の瞬時値eA(n−1)と低周波の半周期TSとダンピング時定数TDとから導かれる値(式(1)の左辺)と判定値COMPとを比較し判定する。
TS×(eL(n)−eA(n−1))/TD<B×VS+C (1)
比較判定結果に基づき、判定式を満足するときはステップDに移行し、満足しないときはステップCに移行する。ステップDにおいて、第1選択手段は、流量出力として、低周波復調信号eL(n)を選択する。ステップCにおいて、第1選択手段は、流量出力として、加算演算手段によって演算された流量信号eA(=FH+FL)を選択する。
なお、低周波復調信号eL(n)は低周波励磁方式による流量出力を表し、流量信号eAは2周波励磁方式による流量出力を表す。この判定手段および第1選択手段によって、図7(a)の流量変化前(時間t=0の前)では2周波励磁方式が選択され、流量変化後(時間t=0の後)では直ちに低周波励磁方式が選択されて、流量出力の揺動および誤差を低減する(図7(b))。
図4(b)に戻り、ステップCまたはDを実行した後、演算経過点T2を介して、図4(a)のステップ16に移行する。ステップ16において、次の割り込みのタイミングまで待機し、次の割り込みのタイミングが来たらステップ1からステップ16までを再び実行する。
なお、特許文献1には、図3〜図7の構成および動作を実現する電磁流量計について記載されている。
特開平6−137916号公報
ところで、50Hzなどの商用電源周波数に起因するノイズ(以下、「商用電源ノイズ」という)が電磁流量計に混入しないとき、フローノイズ(低周波数のランダムノイズ)が重畳される低周波復調信号eL(n)の揺動の方が、高周波復調信号eH(n)の揺動より大きい。
しかしながら、商用電源ノイズが電磁流量計に混入したとき、高周波復調信号eH(n)の揺動の方が、低周波復調信号eL(n)の揺動より大きくなることがある。
例えば、低周波の周波数が6.25Hz、高周波の周波数が75Hz、商用電源周波数が50Hzの場合、商用電源周波数は低周波の周波数の整数倍になるが、高周波の周波数の整数倍にならない。このような周波数において、電極で検出される起電力に商用電源ノイズが混入したとき、低周波側では商用電源ノイズを打ち消して、低周波復調信号eL(n)の揺動は小さくなる。一方、高周波側では商用電源ノイズを十分に打ち消せずに、高周波復調信号eH(n)の揺動は大きくなるため、高周波復調信号eH(n)を用いる2周波励磁方式の流量信号eAの揺動が大きくなる。
従って、図4(b)のステップBにおいて、判定式(式(1))の左辺(絶対値)が大きくなり判定値COMPを超えるため、2周波励磁方式の流量信号eAが流量出力として選択されて(ステップC)、流量出力の揺動が大きくなる。
本発明の目的は、商用電源ノイズが電磁流量計に混入しても、流量出力の揺動を低減し、流量測定精度を向上する電磁流量計を提供することである。
このような目的を達成するために、請求項1の発明は、
第1周波数とこれより低い第2周波数の2つの異なった周波数を有する磁場が被測定流体に印加され、これによって発生する信号電圧を高周波復調演算手段および高域濾波演算手段を介して得た高周波信号と低周波復調演算手段および低域濾波演算手段を介して得た低周波信号とを加算して流量信号とするとともに、前記第2周波数の半周期TSごとに前記低周波復調演算手段によって演算された低周波復調信号の瞬時値eL(n)と前記半周期TSの1回前でサンプリングされた前記流量信号の瞬時値eA(n−1)とから導かれる流量に係る値と設定スパンVSから導かれる判定値とを比較して、この比較結果に基づいて前記低周波復調信号または前記流量信号を選択する第1選択手段、を備えた電磁流量計において、
前記高周波復調演算手段によって演算された高周波復調信号の瞬時値eH(n)の揺動が、前記低周波復調信号の瞬時値eL(n)の揺動より大きいときに前記低周波復調信号を選択する第2選択手段を備えた、
ことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記第2選択手段は、前記高周波復調信号の瞬時値eH(n)の揺動が前記低周波復調信号の瞬時値eL(n)の揺動より所定値以上大きいときに前記低周波復調信号を選択する、
ことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載の発明において、
前記高周波復調信号の瞬時値eH(n)の揺動は、今回のサンプリングと1回前のサンプリングで得られた前記瞬時値eH(n)の差であり、前記低周波復調信号の瞬時値eL(n)の揺動は、今回のサンプリングと1回前のサンプリングで得られた前記瞬時値eL(n)の差である、
ことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の発明において、
前記高周波復調信号の瞬時値eH(n)の揺動にフィルタ演算を行う第1フィルタ演算手段と、前記低周波復調信号の瞬時値eL(n)の揺動にフィルタ演算を行う第2フィルタ演算手段とを備え、
前記第2選択手段は、前記第1フィルタ演算手段の出力と前記第2フィルタ演算手段の出力とを用いて選択を行う、
ことを特徴とする。
本発明によれば、高周波側の信号の揺動が低周波側の信号の揺動より大きいとき、低周波側の信号を流量出力として選択することによって、商用電源ノイズが電磁流量計に混入しても、流量出力の揺動を低減し、流量測定精度を向上する電磁流量計を実現できる。
[第1の実施例]
第1の実施例を適用した電磁流量計の構成は図3と同様であり、その動作は図4(a)と同様に実行され、各信号のタイミングチャートは図5と同様であり、図4(a)で実行される高周波復調演算などは図6と同様の演算を行う。なお、図3、図4(a)、図5、図6については、すでに説明したので説明を省略する。
本実施例の特徴部分は、図1で表した動作フローチャートであり、図4(b)の代わりに実行される。すなわち、図1の動作フローチャートは、図4(a)の演算通過点T1とT2との間で実行される。
図1において、図4(a)のステップ15から、演算経過点T1を介してステップS10へ移行する。まず、図4(b)のステップAと同様に、判定値COMPが設定され、RAM30の所定領域に格納される(ステップS10)。
そして、高周波側揺動演算手段は、高周波復調信号の瞬時値eH(n)の揺動YH(n)を、下記の式(2)に従って演算する(ステップS20)。
YH(n)=(eH(n)−eH(n−1)) (2)
式(2)で表わされた揺動YH(n)は、今回のサンプリングで得られた高周波復調信号の瞬時値eH(n)と1回前のサンプリングで得られたeH(n−1)との差である。なお、揺動YH(n)は2つの値を用いて演算するが、2回前のサンプリングで得られたeH(n−2)などを含めた3つ以上の値を用いて演算してもよい。なお、これらの値(eH(n)、eH(n−1)、eH(n−2))は、RAM30に記憶させることができる。
そして、低周波側揺動演算手段は、低周波復調信号の瞬時値eL(n)の揺動YL(n)を、下記の式(3)に従って演算する(ステップS30)。
YL(n)=(eL(n)−eL(n−1)) (3)
式(3)で表わされた揺動YL(n)は、今回のサンプリングで得られた低周波復調信号の瞬時値eL(n)と1回前のサンプリングで得られたeL(n−1)との差である。なお、揺動YL(n)は2つの値を用いて演算するが、2回前のサンプリングで得られたeL(n−2)などを含めた3つ以上の値を用いて演算してもよい。なお、これらの値(eL(n)、eL(n−1)、eL(n−2))は、RAM30に記憶させることができる。
そして、第2選択手段S40は、つぎのステップS50、S60を実行する。高周波復調信号の瞬時値eH(n)の揺動YH(n)が、低周波復調信号の瞬時値eL(n)の揺動YL(n)より所定値以上大きいとき(ステップS50の「はい」)、低周波復調信号eL(n)を流量出力として選択する(ステップS60)。
具体的には、第2選択手段S40は、高周波側の揺動YH(n)の絶対値から低周波側の揺動YL(n)の絶対値を減算し、減算結果を所定値と比較する(ステップS50)。そして、減算結果が所定値より大きいとき(ステップS50の「はい」)、図4(b)のステップDと同様に、低周波復調信号eL(n)を流量出力として選択する(ステップS60)。
また、減算結果が所定値より小さいとき、図4(b)のステップBと同様に、判定手段は、判定式(式(1))に従って比較し判定する(ステップS70)。なお、所定値はRAM30に記憶される。
そして、判定式を満足するときは、図4(b)のステップDと同様に、低周波復調信号eL(n)を流量出力として選択する(ステップS60)。判定式を満足しないときは、図4(b)のステップCと同様に、加算演算手段によって演算された流量信号eA(=FH+FL)を流量出力として選択する(ステップS80)。なお、ステップS50は、ステップS70とステップS80との間で実行されてもよい。
そして、ステップS60またはS80を行った後、演算経過点T2をを介して、図4(a)のステップ16に移行する。
前述したように、商用電源ノイズが電磁流量計に混入した場合、高周波復調信号の瞬時値eH(n)の揺動YH(n)が、低周波復調信号の瞬時値eL(n)の揺動YL(n)より大きくなることがある。この場合、所定値が0(ゼロ)であれば、図1のステップS50、S60によって、揺動の大きい流量信号eA(2周波)ではなく、揺動の小さい低周波復調信号eL(n)を流量出力として選択するため、流量出力の揺動を低減することができる。
すなわち、本実施例によれば、高周波側の信号の揺動が低周波側の信号の揺動より大きいとき、低周波側の信号を流量出力として選択することによって、商用電源ノイズが電磁流量計に混入しても、流量出力の揺動を低減し、流量測定精度を向上する電磁流量計を実現できる。
また、ユーザーは、所定値を変更し、RAM30に記憶させることによって、商用電源ノイズの状況(ノイズの大きさ、混入頻度など)に応じて柔軟に、流量出力の揺動低減に対応することができる。
また、高周波側揺動演算において、高周波復調信号の瞬時値eH(n)の揺動YH(n)が、式(2)のように、2つの値(eH(n)、eH(n−1))によって演算される場合、高周波側揺動演算の負荷が低減され、演算速度が向上するとともに、RAM30には2つの値を記憶させればよく、記憶容量を低減することができる。これは、式(3)の低周波側揺動演算においても同様である。
[第2の実施例]
第2の実施例を図2を用いて説明する。図2は、本実施例の特徴部分を表した動作フローチャートである。図1との相違は、ステップS30の後にフィルタ演算(ステップS100、S110)を追加したほか、第2選択手段の比較式が異なる(ステップS130)ことである。図1と同一のものは同一符号を付し説明を省略し、図1との相違点を中心に説明する。
図2において、ステップS10〜S30を実行した後、ステップS100に移行する。高周波側揺動フィルタ演算手段(第1フィルタ演算手段)は、式(2)で示した高周波復調信号の瞬時値eH(n)の揺動YH(n)にフィルタ演算を行う(ステップS100)。
例えば、高周波側揺動フィルタ演算手段は、下記の式(4)に従って、複数個(m個)の揺動YH(n)の平均演算を行う。ここで、高周波側揺動フィルタ演算手段の出力をAHとする。
AH=(Σ(eH(n)−eH(n−1)))/m (4)
また、高周波側揺動フィルタ演算手段は、下記の式(5)に従って、揺動YH(n)にローパスフィルタ演算を行ってもよい。
AH=TS×(eH(n)−eH(n−1))/TD (5)
そして、ステップS110に移行し、低周波側揺動フィルタ演算手段(第2フィルタ演算手段)は、式(3)で示した低周波復調信号の瞬時値eL(n)の揺動YL(n)にフィルタ演算を行う(ステップS110)。
例えば、低周波側揺動フィルタ演算手段は、下記の式(6)に従って、複数個(m個)の揺動YL(n)の平均演算を行う。ここで、低周波側揺動フィルタ演算手段の出力をALとする。
AL=(Σ(eL(n)−eL(n−1)))/m (6)
また、低周波側揺動フィルタ演算手段は、下記の式(7)に従って、揺動YL(n)にローパスフィルタ演算を行ってもよい。
AL=TS×(eL(n)−eL(n−1))/TD (7)
そして、ステップS130に移行する。第2選択手段S120は、つぎのステップS130、S60を実行する。高周波側揺動フィルタ演算手段の出力AHが、低周波側揺動フィルタ演算手段の出力ALより所定値以上大きいとき(ステップS130の「はい」)、低周波復調信号eL(n)を流量出力として選択する(ステップS60)。
具体的には、第2選択手段S120は、高周波側揺動フィルタ演算手段の出力AHの絶対値から低周波側揺動フィルタ演算手段の出力ALの絶対値を減算し、減算結果を所定値と比較する(ステップS130)。そして、減算結果が所定値より大きいとき(ステップS130の「はい」)、図4(b)のステップDと同様に、低周波復調信号eL(n)を流量出力として選択する(ステップS60)。
また、減算結果が所定値より小さいとき、図4(b)のステップBと同様に、判定手段は、判定式(式(1))に従って比較し判定する(ステップS70)。ステップS70、S80は図1と同様であるので説明を省略する。なお、ステップS130は、ステップS70とステップS80との間で実行されてもよい。
本実施例によれば、フィルタ演算手段は式(4)(6)のように複数個の揺動を用いて平均演算を行い、第2選択手段はフィルタ演算手段の出力を用いて選択を行うことによって、より安定で信頼性の高い選択をすることができる。また、瞬時のノイズが電磁流量計に混入した場合でも、このノイズはフィルタ演算手段で低減されることによって、第2選択手段は、このノイズの影響を受けにくく、より安定で信頼性の高い選択をすることができる。
なお、例えば、第2選択手段S40、S120、高周波側揺動演算手段S20、低周波側揺動演算手段S30、高周波側揺動フィルタ演算手段S100、低周波側揺動フィルタ演算手段S110は、ROM31に格納されたプログラムを実行するCPU21(プロセッサ)によって実現でき、また論理回路などによって実現されてもよい。
なお、本発明は、前述の実施例に限定されることなく、その本質を逸脱しない範囲で、さらに多くの変更および変形を含む。また、前述した各手段の組み合わせ以外の組み合わせを含むことができる。
本発明を適用した電磁流量計の特徴部分の動作フローチャート図の例である。 本発明を適用した電磁流量計の特徴部分の動作フローチャート図の他の例である。 背景技術で示した電磁流量計の構成図の例である。 図3に示す電磁流量計の動作フローチャート図の例である。 図3に示す電磁流量計の各信号のタイミングチャート図の例である。 図3に示す電磁流量計の各演算手段で行う演算式を示す図の例である。 流量変化(a)と、これに伴う流量出力(b)の波形図の例である。
符号の説明
1 電磁流量計
10 検出器
11a、11b 電極
12 励磁コイル
13 励磁回路
16 アナログ/デジタル変換器(A/DL)
17 アナログ/デジタル変換器(A/DH)
21 CPU
24 タイミング信号出力ポート(TO)
30 RAM
31 ROM
S40、S120 第2選択手段
S100 高周波側揺動フィルタ演算手段(第1フィルタ演算手段)
S110 低周波側揺動フィルタ演算手段(第2フィルタ演算手段)

Claims (4)

  1. 第1周波数とこれより低い第2周波数の2つの異なった周波数を有する磁場が被測定流体に印加され、これによって発生する信号電圧を高周波復調演算手段および高域濾波演算手段を介して得た高周波信号と低周波復調演算手段および低域濾波演算手段を介して得た低周波信号とを加算して流量信号とするとともに、前記第2周波数の半周期TSごとに前記低周波復調演算手段によって演算された低周波復調信号の瞬時値eL(n)と前記半周期TSの1回前でサンプリングされた前記流量信号の瞬時値eA(n−1)とから導かれる流量に係る値と設定スパンVSから導かれる判定値とを比較して、この比較結果に基づいて前記低周波復調信号または前記流量信号を選択する第1選択手段、を備えた電磁流量計において、
    前記高周波復調演算手段によって演算された高周波復調信号の瞬時値eH(n)の揺動が、前記低周波復調信号の瞬時値eL(n)の揺動より大きいときに前記低周波復調信号を選択する第2選択手段を備えた、
    ことを特徴とする電磁流量計。
  2. 前記第2選択手段は、前記高周波復調信号の瞬時値eH(n)の揺動が前記低周波復調信号の瞬時値eL(n)の揺動より所定値以上大きいときに前記低周波復調信号を選択する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電磁流量計。
  3. 前記高周波復調信号の瞬時値eH(n)の揺動は、今回のサンプリングと1回前のサンプリングで得られた前記瞬時値eH(n)の差であり、前記低周波復調信号の瞬時値eL(n)の揺動は、今回のサンプリングと1回前のサンプリングで得られた前記瞬時値eL(n)の差である、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の電磁流量計。
  4. 前記高周波復調信号の瞬時値eH(n)の揺動にフィルタ演算を行う第1フィルタ演算手段と、前記低周波復調信号の瞬時値eL(n)の揺動にフィルタ演算を行う第2フィルタ演算手段とを備え、
    前記第2選択手段は、前記第1フィルタ演算手段の出力と前記第2フィルタ演算手段の出力とを用いて選択を行う、
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の電磁流量計。
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