JP5532574B2 - 焼結鉱製造用凝結材の製造方法 - Google Patents

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本発明は、鉄鋼製造プロセスにおける焼結鉱の製造に使用する凝結材の製造方法に関し、特に、亜瀝青炭や褐炭を使用する焼結鉱製造用凝結材の製造方法に関する。
焼結鉱製造プロセスでは、粉鉄鉱石、並びに焼結工場系内及び焼結工場系外で発生する篩下粉、ダストやミルスケール等の鉄分を含む原料(雑鉄源)、石灰石などの造滓材(副原料)を焼結原料としている。前記焼結原料はそれぞれ異なった化学成分からなるので、高炉操業に適した化学成分の焼結鉱を製造するために、前記焼結原料それぞれの使用割合を適切に配合している。前記焼結原料を適切に配合したものにコークス、無煙炭等の凝結材を加えて配合原料とする。現在、一般に行われているドワイトロイド(DL)式焼結機では、前記配合原料からなる充填層の下方を負圧とし、上方から下方に空気を流通させて配合原料中の凝結材を燃焼させて、発生した燃焼熱により粉鉱石等の鉄分を含む原料と副原料を焼結して塊成化した焼結鉱を製造する。この焼結鉱を高炉では主要な原料として使用する。
亜瀝青炭や褐炭を含む揮発分の高い石炭を焼結鉱製造プロセスの凝結材として使用すると、石炭中の揮発分が燃焼過程で十分に利用されずに焼結機排ガス中に混じるため、焼結鉱製造プロセスの排ガス処理系の負荷が大きくなるので、揮発分の高い石炭は焼結鉱製造プロセスの凝結材としてそのまま使用することは困難である。そこで、揮発分の低いコークス又は無煙炭が凝結材として使用される。凝結材に使用するコークスは、粒径が小さくて高炉に使用するには不適当なコークスを、さらに粉砕して凝結材として適当な粒径にして焼結鉱製造プロセスで使用する。粒径が小さく高炉使用に不適当とされるコークスの量は、焼結プロセスで必要とされる凝結材量に対して少ないため、不足する量を無煙炭で補ったり、高炉で使用可能な粒径のコークスを粉砕して補ったりしている。
なお、石炭は、石炭化度、用途、形状(粒度)により分類される。石炭化度による分類では、非特許文献1に記載されているように、発熱量(無水無鉱物基)と燃料比(固定炭素÷揮発分)を用い、無煙炭、半無煙炭、瀝青炭、亜瀝青炭、褐炭に分類される。無煙炭は燃料比(固定炭素%/揮発分%)が9より大きい石炭であると分類されている。ここで、固定炭素%及び揮発分%はJIS M8812に規定されている石炭類の工業分析方法による。
非特許文献2には、石炭を乾留したとき塊状のコークスとなる性質を粘結性とよび、粘結性は石炭化の度合いが瀝青炭程度の石炭に見られる性質である、と記載されている。コークス製造プロセスでは、良質な高炉用コークスを製造するために石炭の粘結性を考慮して種々の石炭を配合してコークス炉炭化室に装入して乾留する。この配合した石炭をコークス製造用装入炭とよぶ。炭化室に装入されたコークス製造用装入炭は、1000〜1300℃に加熱された炭化室壁を構成する硅石レンガから伝えられた熱により乾留が進行し、13〜18時間経過すると乾留が終了し、1〜2時間炭化室内で静置されて、赤熱したコークス塊となる。このコークス塊は押出機の押出ラムで炭化室内から排出される。排出された高温のコークスは冷却後にコークスカッター及び篩い分け装置により、粒度が調節されて高炉用コークスと焼結鉱製造用凝結材向けの粉コークスとに分けられる。さらに、粉コークスの一部又は全部を焼結鉱製造用凝結材として使用するのに適正な粒度まで粉砕する。
燃料協会編、「新版 燃料便覧」、コロナ社、1974年発行、P.61〜71 日本鉄鋼協会編、「鉄鋼製造法(第1分冊、製銑・製鋼)」、丸善、1972発行、P.265〜268 日本鉄鋼協会編、「第3版 鉄鋼便覧 第II巻、製銑・製鋼」、丸善、1979発行、P.190〜193
無煙炭の埋蔵量は瀝青炭、亜瀝青炭または褐炭に比較して少なく、市場が小さいため、無煙炭を安定的に購入することが難しく、将来的にはその絶対量が不足すると考えられる。無煙炭供給量が不足すると、高価な粘結性の高い原料炭を使用して製造した高炉で使用可能な大きさのコークスを粉砕して凝結材量を確保することになり、経済的でない。
したがって、安価で大量に賦存する亜瀝青炭や褐炭を焼結鉱製造用の凝結材として使用することが好ましい。
非特許文献1に記載されている石炭化度による分類では、亜瀝青炭は無水無鉱物基の発熱量が8、100kcal/kg以下で7,300kcal/kgより大きい石炭、褐炭は同じく発熱量が7,300kcal/kg以下で5,800kcal/kgより大きい石炭であると分類されている。なお、無水無鉱物基の発熱量Hd.m.fは、JIS M8814に規定されている発熱量HJISから次式で計算して求める。
Figure 0005532574
ここで、灰分補正率は1.08を使用し、灰分及び水分はJIS M8812に規定されている石炭類の工業分析方法による。
しかしながら、亜瀝青炭や褐炭は揮発分を多く含むため、そのままでは焼結鉱製造用の凝結材として使用することはできない。亜瀝青炭や褐炭を乾留することにより得られる乾留後の固体生成物(以後チャーと呼ぶ)は、乾留により揮発分が低下しているので、焼結鉱製造用の凝結材として使用することが可能となる。チャー中の揮発分は5%程度以下にすることが望ましいが、専用の乾留炉で処理すると乾留炉の設備投資額が大きく経済的でない。
既存のコークス炉を利用して亜瀝青炭や褐炭を乾留することができれば、新たに乾留炉を建設することに伴う設備投資を必要とせず、経済的に好ましい。
コークス炉に装入する原料炭に亜瀝青炭や褐炭を混合して配合すると、コークス強度が低下して粉コークス割合が増え、焼結鉱製造用の凝結材として使用できる粉コークス量が増える。しかしながら、高炉で使用するコークスの強度も低下するため高炉の操業が不安定となり好ましくない。
コークス炉には炭化室が複数存在する。その一部の炭化室を、亜瀝青炭や褐炭を乾留する専用の炭化室とすることにより、その他の炭化室で製造する高炉用コークスの強度を低下することなく焼結鉱製造用の凝結材として使用するチャーを製造することが可能となる。しかしながら、亜瀝青炭や褐炭は粘結性が乏しいので、炭化室内で乾留されたチャーは塊状とならずに粉状となりコークス塊とならない。そのため、粉状のチャーを押出機の押出ラムで炭化室外に排出しようとするとき、コークス塊と異なり粉体に押し出す力がうまく伝わらないために、排出するための力が異常に大きくなり排出できなくなる現象、すなわち押し詰まりとよぶ現象が発生する。
本発明においては、安価で大量に賦存する亜瀝青炭や褐炭を原料炭に加えて有効利用し、コークス炉を用いて、高炉用コークスを製造すると共に、焼結鉱製造用凝結材を製造する方法を提供することを目的とする。
(1)コークス製造用装入炭をコークス炉炭化室に装入後、10mm以下80%以上に粉砕した亜瀝青炭又は褐炭の少なくともいずれかを前記装入炭の上に装入して乾留し、乾留後のコークスを篩い分けて、篩下を焼結鉱製造用凝結材として回収することを特徴とする焼結鉱製造用凝結材の製造方法。
(2)コークス炉炭化室の底部に、10mm以下80%以上に粉砕した亜瀝青炭又は褐炭の少なくともいずれかを装入後、コークス製造用装入炭を前記亜瀝青炭又は褐炭の少なくともいずれかの上に装入して乾留し、乾留後のコークスを篩い分けて、篩下を焼結鉱製造用凝結材として回収することを特徴とする焼結鉱製造用凝結材の製造方法。
(3) 前記、乾留後のコークスの篩い分けにおいて、既存の篩い分け装置の後段に、更に目の細かい篩い分け装置を設置して、当該後段の篩い分け装置の篩下は粉砕せずに焼結鉱製造用凝結材として使用できる目の細かさとして、篩下をそのまま焼結鉱製造用凝結材として使用し、当該後段の篩い分け装置の篩上は、粉砕して焼結鉱製造用凝結材として使用することを特徴とする請求項1または2に記載の焼結鉱製造用凝結材の製造方法。
本発明によれば、安価で大量に賦存する亜瀝青炭や褐炭を原料炭に加えて有効利用し、コークス炉を使用して、高炉用コークスの強度を確保しつつ、コークス炉での押し詰まりを発生させることなく焼結鉱製造用凝結材の製造を可能にする。
図1の例に基づいて、本発明の第一の実施形態である、コークス製造用装入炭をコークス炉炭化室に装入後、亜瀝青炭又は褐炭の少なくともいずれかを前記装入炭の上に装入する方法について説明する。
コークス炉炭化室1から石炭乾留後の赤熱コークス塊を排出した後に、コークス炉炭化室1に炭化室上部に設けた装入孔4よりコークス製造用装入炭2を装入する。その後に、亜瀝青炭又は褐炭の少なくともいずれか3を、前記コークス製造用装入炭2の上に装入する。コークス製造用装入炭2が乾留されて生成するコークス塊と、亜瀝青炭又は褐炭の少なくともいずれか3が乾留されて生成する粉状のチャーとを、押出機の押出ラム(図示せず)で炭化室外に排出しようとするとき、粉状のチャーがコークス塊の上に乗った状態であるために、コークス塊の移動に伴って粉状のチャーが移動し、押し詰まり無くコークス塊と粉状のチャーがともに排出される。
コークス製造用装入炭と、亜瀝青炭又は褐炭の少なくともいずれかとを、時間差をおいて、別々に投入する方法の一例を以下に説明する。装入炭槽(図示せず)に貯留されたコークス製造用装入炭は、コークス炉の炉上に設置された装入車(図示せず)に積み込まれ、装入車から装入孔4を通してコークス炉炭化室1に装入される。亜瀝青炭又は褐炭の少なくともいずれかを専用の装入炭槽に貯留し、これをコークス製造用装入炭の入っていない状態の装入車に積み込み、装入車から装入孔4を通してコークス炉炭化室1に、コークス製造用装入炭装入の前もしくは後に装入する。このような方法により、コークス製造用装入炭と亜瀝青炭又は褐炭の少なくともいずれかを、時間差をおいて、別々に投入することが可能である。
亜瀝青炭又は褐炭の少なくともいずれか3の装入割合は、必要とする焼結鉱製造用凝結材の量、及び、必要とする高炉用コークスの量を考慮して適宜定めればよい。
但し、押し詰まりの発生を抑制し排出をより円滑にするためには、亜瀝青炭又は褐炭の少なくともいずれか3の質量を、コークス炉炭化室1に装入するコークス製造用装入炭2と亜瀝青炭又は褐炭の少なくともいずれか3の合計質量の20mass%以下にすることが望ましい。また、瀝青炭又は褐炭の少なくともいずれか3とコークス製造用装入炭とを時間差をおいて装入する際に、炭槽から装入車に装入する際の装入車の停止位置調節等の作業時間及び装入車が装入孔まで移動する時間や停止位置を調節する時間は、瀝青炭又は褐炭の少なくともいずれか3の質量にかかわらず一定であり、瀝青炭又は褐炭の少なくともいずれか3の質量が極端に少ないと装入にかかる石炭単位質量当たりの時間が長くなり効率が悪くなるので、瀝青炭又は褐炭の少なくともいずれか3の質量を、コークス炉炭化室1に装入するコークス製造用装入炭2と亜瀝青炭又は褐炭の少なくともいずれか3の合計質量の1mass%以上にすることが望ましい。瀝青炭又は褐炭の少なくともいずれか3の質量が1mass%よりも少ないときは、コークス炉の複数の炭化室の一部を使用することにより装入割合を調節して1mass%以上にすることが望ましい。
次に、図2の例に基づいて、本発明の第二の実施形態である、コークス炉炭化室の底部に亜瀝青炭や褐炭の少なくともいずれかを装入後、コークス製造用装入炭を前記亜瀝青炭又は褐炭の少なくともいずれかの上に装入する方法について説明する。
コークス炉炭化室1から石炭乾留後の赤熱コークス塊を排出した後に、コークス炉炭化室1に炭化室上部に設けた装入孔4より亜瀝青炭又は褐炭の少なくともいずれか3を装入する。その後に、コークス製造用装入炭2を、前記亜瀝青炭又は褐炭の少なくともいずれか3の上に装入する。亜瀝青炭や褐炭の少なくともいずれか3が乾留されて生成する粉状のチャーとコークス製造用装入炭2が乾留されて生成するコークス塊とを押出機の押出ラム(図示せず)で炭化室外に排出しようとするとき、粉状のチャーがコークス塊の下に堆積した状態であるために、コークス塊の移動に伴って粉状のチャーが引きずられて移動し、コークス塊と粉状のチャーがともに排出される。
コークス製造用装入炭と、亜瀝青炭又は褐炭の少なくともいずれかとを、時間差をおいて、別々に投入する方法は、上記第一の実施形態に記載した方法と同様の方法を用いることができる。
亜瀝青炭又は褐炭の少なくともいずれか3の装入割合は、必要とする焼結鉱製造用凝結材の量、及び、必要とする高炉用コークスの量を考慮して適宜定めればよい。
但し、押し詰まりの発生を抑制し排出を円滑にするためには、亜瀝青炭や褐炭の少なくともいずれか3の質量を、コークス炉炭化室1に装入するコークス製造用装入炭2と亜瀝青炭又は褐炭の少なくともいずれか3の合計質量の20mass%以下にすることが望ましい。また、瀝青炭又は褐炭の少なくともいずれか3とコークス製造用装入炭とを時間差をおいて装入する際に、炭槽から装入車に装入する際の装入車の停止位置調節等の作業時間及び装入車が装入孔まで移動する時間や停止位置を調節する時間は、瀝青炭又は褐炭の少なくともいずれか3の質量にかかわらず一定であり、瀝青炭又は褐炭の少なくともいずれか3の質量が極端に少ないと装入にかかる石炭単位質量当たりの時間が長くなり効率が悪くなるので、瀝青炭又は褐炭の少なくともいずれか3の質量を、コークス炉炭化室1に装入するコークス製造用装入炭2と亜瀝青炭又は褐炭の少なくともいずれか3の合計質量の1mass%以上にすることが望ましい。瀝青炭又は褐炭の少なくともいずれか3の質量が1mass%よりも少ないときは、コークス炉の複数の炭化室の一部を使用することにより装入割合を調節して1mass%以上にすることが望ましい。
図1および図2の例で示した第一の実施形態および第二の実施形態の方法により乾留され排出された赤熱状態のコークス塊と粉状のチャーを、コークス乾式消火設備等で冷却した後、コークスカッター及び篩い分け装置によって処理し、篩上と篩下に分けて回収する。篩上のコークス塊は高炉用コークスとして回収し、篩下のコークス塊から発生する粉コークスと粉状のチャーは焼結鉱製造用凝結材として回収する。
篩下として回収した粉コークスと粉状のチャーは、焼結鉱製造用凝結材として焼結炉で使用するに当たっては、適正な粒度まで粉砕してから使用する。
なお、コークスカッター及び篩い分け装置は、既設のコークス製造設備に備わっているので、それを使用すれば良い。また、既存の篩い分け装置の後段に、更に目の細かい篩い分け装置を設置して、当該後段の篩い分け装置の篩下は粉砕せずに焼結鉱製造用凝結材として使用できる目の細かさとして、篩下をそのまま焼結鉱製造用凝結材として使用し、当該後段の篩い分け装置の篩上は、粉砕して焼結鉱製造用凝結材として使用するようにしてもよい。この場合、粉砕量が少なくて済む利点がある。
また、非特許文献3には、通常わが国では装入炭は3mm以下80〜90%に粉砕して使用する、装入炭はある程度粉砕した方がコークス品質によい影響をもたらす、と記載されている。本発明の亜瀝青炭や褐炭の使用においては、そもそも亜瀝青炭や褐炭は粘結性が無く亜瀝青炭や褐炭を使用して品質のよいコークスを製造することを目的としないので、閉塞等のハンドリング上の問題がなければ、装入前に亜瀝青炭や褐炭を粉砕する必要はないが、亜瀝青炭や褐炭の少なくともいずれか3が乾留されて生成するチャーの一部が高炉用コークスに混入することを防ぐために、亜瀝青炭や褐炭を10mm以下80%以上に粉砕することが望ましい。
なお、亜瀝青炭や褐炭の代わりに、廃プラスチックや木質系バイオマスを使用した場合は、(a)乾留により、大部分が、油分(タール、軽油)及びガスとなってしまい、固体の炭素質は僅かな量となってしまうこと(例えば、質量割合で2割程度以下)や、(b)廃プラスチックや木質系バイオマスは、コークス炉装入前に破砕しても通常数十mmの大きさであるため、生じた固体の炭素質も塊状のものが多くなってしまうことから、廃プラスチックや木質系バイオマスを石炭とともにコークス炉で乾留する方法は、焼結鉱製造用凝結材の製造には適さない。但し、亜瀝青炭又は褐炭の少なくともいずれか3の一部として、廃プラスチックや木質系バイオマスを混入する場合は、必要とする焼結鉱製造用凝結材の量を確保できる限りにおいて、実施可能である。
コークス製造用装入炭をコークス炉炭化室に装入する通常のコークス製造方法と比較して、本発明の、コークス製造用装入炭の上に亜瀝青炭を装入して乾留する焼結鉱製造用凝結材の製造方法(第一の実施形態)、及びコークス炉炭化室の底部に褐炭を装入し次いでコークス製造用装入炭を装入して乾留する焼結鉱製造用凝結材の製造方法(第二の実施形態)の実施例を以下に示す。
(比較例)
コークス製造用装入炭のみをコークス炉炭化室に装入して乾留する通常のコークス製造方法では、コークスカッター及び篩い分けした後の篩下である10mm以下のコークスは4.8mass%であった。その後、この10mm以下のコークスを粉砕して、焼結鉱製造用凝結材として使用することができた。
(実施例1)
比較例で使用したコークス製造用装入炭の量に対して、実施例1では、比較例で使用したコークス製造用装入炭と同じ配合のコークス製造用装入炭を80mass%と、10mm以下80mass%以上に粉砕した表1に示すインドネシア産の亜瀝青炭20mass%とを使用した。図1に示すように、コークス製造用装入炭をコークス炉炭化室に装入し、その上に表1に示す亜瀝青炭を装入して乾留した。その結果、コークスカッター及び篩い分けした後の篩下である10mm以下のコークス(インドネシア産の亜瀝青炭の乾留により得られるチャーを含む)は10.6mass%となった。これは、比較例の10mm以下のコークスに対し2倍以上の割合であるが、粉砕して焼結鉱製造用凝結材として使用することができた。また、コークス炉炭化室から排出時に、押し詰まり現象は生じなかった。
Figure 0005532574
(実施例2)
比較例で使用したコークス製造用装入炭の量に対して、実施例2では、比較例で使用したコークス製造用装入炭と同じ配合のコークス製造用装入炭を80mass%と、10mm以下80%以上に粉砕した表2に示すインドネシア産の褐炭20mass%とを使用した。図2に示すように、褐炭をコークス炉炭化室に装入し、その上にコークス製造用装入炭を装入して乾留した。その結果、コークスカッター及び篩い分けした後の篩下である10mm以下のコークス(インドネシア産の褐炭の乾留により得られるチャーを含む)は9.7mass%となった。これは、比較例に対し2倍以上の割合であるが、粉砕して焼結鉱製造用凝結材として使用することができた。また、コークス炉炭化室から排出時に、押し詰まり現象は生じなかった。
Figure 0005532574
本発明の第一の実施形態に係るコークス炉炭化室内の石炭堆積状態の一例を示した図である。 本発明の第二の実施形態に係るコークス炉炭化室内の石炭堆積状態の一例を示した図である。
符号の説明
1:コークス炉炭化室
2:コークス製造用装入炭
3:亜瀝青炭又は褐炭の少なくともいずれか
4:装入孔

Claims (3)

  1. コークス製造用装入炭をコークス炉炭化室に装入後、10mm以下80%以上に粉砕した亜瀝青炭又は褐炭の少なくともいずれかを前記装入炭の上に装入して乾留し、乾留後のコークスを篩い分けて、篩下を焼結鉱製造用凝結材として回収することを特徴とする焼結鉱製造用凝結材の製造方法。
  2. コークス炉炭化室の底部に、10mm以下80%以上に粉砕した亜瀝青炭又は褐炭の少なくともいずれかを装入後、コークス製造用装入炭を前記亜瀝青炭又は褐炭の少なくともいずれかの上に装入して乾留し、乾留後のコークスを篩い分けて、篩下を焼結鉱製造用凝結材として回収することを特徴とする焼結鉱製造用凝結材の製造方法。
  3. 前記、乾留後のコークスの篩い分けにおいて、既存の篩い分け装置の後段に、更に目の細かい篩い分け装置を設置して、当該後段の篩い分け装置の篩下は粉砕せずに焼結鉱製造用凝結材として使用できる目の細かさとして、篩下をそのまま焼結鉱製造用凝結材として使用し、当該後段の篩い分け装置の篩上は、粉砕して焼結鉱製造用凝結材として使用することを特徴とする請求項1または2に記載の焼結鉱製造用凝結材の製造方法。
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