JP5532391B2 - シート搬送装置及び画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、画像形成装置の転写部にシートを搬送するシート搬送装置、及び、これを採用する複写機、ファクシミリ、プリンタ、オフセット印刷機等の画像形成装置に関するものである。
画像形成装置では、シート収容部内に積載して収容したシートをシート搬送装置により分離して順次一枚づつ搬送し転写部に供給する。シート搬送装置の一つとしてエアー吸引式のシート搬送装置が知られている。エアー吸引式のシート搬送装置は、積載された複数枚のシート(以下、シート束という)のうち鉛直方向の一番上となる最上位シートを、エアー吸引して上方に設けられたシート吸着搬送体に吸着させ、シート吸着搬送体の表面移動により所定の位置へ搬送するものである。このシート搬送装置では、シート搬送方向におけるシート束の下流側端部で、最上位シートの鉛直方向位置が、シート吸着搬送体に吸着するために適した鉛直方向位置をとるように、シート束を鉛直方向に移動させることが重要である。このため、最上位シートの鉛直方向位置を検出する位置検出センサを設け、位置検出センサによる検出結果に基づいて、シート束を昇降させている。位置検出センサは、エアー吸引による浮き上がりの影響を受け難いシート搬送方向におけシート束の上流側に設けられることが一般的である。
しかしながら、積載されるシートにカール癖がついていることがあり、最上位シートの鉛直方向位置が下流側と上流側とで異なる場合がある。この場合、最上位シートの鉛直方向位置を、上流側に設けられた位置検出センサで検出してシート束を昇降させると、シート吸着搬送体に吸着される最上位シートの下流側はそのような位置にはならない。この結果、シート搬送時に複数枚のシートを一度に搬送してしまう重送や、シート吸着搬送体にシートを吸着できない吸着ミスが発生するといった問題が生じてしまう。
特許文献1には、カール癖により最上位シートの鉛直方向位置が下流側と上流側とで異なる場合でも、最上位シート下流側をシート吸着搬送体に吸着されるのに適した鉛直方向位置に移動させるシート搬送装置が記載されている。
図8は、特許文献1に記載されるエアー吸引式のシート搬送装置の概略構成図である。このシート搬送装置は、複数枚のシート(以下、シート束という)2を水平な積載板11A上に積載して収容するシート収容部11の上方に、表面に多数の吸引孔(不図示)が形成されたシート搬送ベルト12Cを設ける。シート搬送ベルト12Cの内部空間にはエアー吸引装置13を設け、吸引孔(不図示)を介して、積載板11A上に積載されたシート束2のうち鉛直方向の一番上となる最上位シート2Aをエアー吸引して、1枚ずつシート搬送ベルト12Cに吸着する。そして、ベルト駆動手段17によりシート搬送ベルト12Cを表面移動させ、吸着したシート2Aを所定の位置へ搬送する。
積載板11Aは、シート昇降駆動手段18により昇降可能に構成されている。シート束2よりシート搬送方向の下流側(図5中右側)には、最上位シート2A近傍位置のシート束2下流側端部にエアーを吐出するエアー吐出装置14が設けられている。エアー吐出装置14は、最上位シート2A近傍位置のシート束2下流側端部にエアーを吐出することにより、シート束2の最上位位置近傍のシートをさばいて分離し、エアー吸引装置13のエアー吸引によりシート搬送ベルト12Cに吸着されやすいようにする。
エアー吸引装置13やエアー吐出装置14のエアーによるシート2の浮き上がり等の影響を受け難いシート搬送方向上流側(図8中左側)には、最上位シート2Aの鉛直方向位置を検出する、接触型の上流側位置検出センサ116を設ける。上流側位置検出センサ116は、位置検出部116Aと、上面位置検出レバー116Bとを有している。上面位置検出レバー116Bは、最上面シート2A上流側端部上面に載置するよう設けられており、最上位シート2A上流側端部の鉛直方向位置の移動に伴い、鉛直方向に移動可能である。上面位置検出レバー116Bの鉛直方向位置を位置検出部116Aで常時検出し続けることで、最上面シート2A上流側端部の鉛直方向位置を常時検出することができる。
一方、シート搬送方向下流側(図8中左側)には、最上位シート2Aがシート搬送ベルト12Cに吸着されるのに好適な位置に達したことを検出する、非接触型の下流側位置センサ15とが設ける。
図8の構成のシート搬送動作を、図9を用いて説明する。
まず、エアー吸引装置13、エアー吐出装置14を停止した状態で、シート昇降駆動手段18により、積載板11Aを上昇させる。そして、下流側位置検出センサ15により、シート昇降駆動手段18により上昇した最上位シート2A下流側端部がシート搬送ベルト12Cに吸着されるのに好適な位置に達したことを検出させて積載板11を停止させる。この時の最上位シート2A上流側端部の位置を基準位置として、上流側位置検出センサ116で検出し、上流側位置検出センサ116に標準位置データとして記憶させる。
次に、下流側のエアー吐出装置14より、シート束2下流側端部にエアーを吹き付け、最上位シート2Aを含む近傍のシートを浮揚させ1枚ずつ分離する。浮揚した最上位シート2Aを、エアー吸引装置13からのエアー吸引によりシート搬送ベルト12Cに吸着させ、シート搬送ベルト12Cをベルト駆動手段17により回転させることにより、吸着された最上位シート2Aを所定の位置まで搬送する。このように最上位シート2Aが順次搬送されていき、シート束2のシートが減少するとともに、最上位シート2Aの鉛直方向位置は低下していく。シート搬送動作中は、上流側位置検出センサ116により最上位シート2Aの位置検出を続け、位置検出センサ116で検出した位置データと、記憶した標準位置データとの差が所定の値以上であるときに、シート昇降駆動手段18を作動させて、積載板11Aを基準位置まで上昇させる。これにより、最上位シート2Aの鉛直方向位置が下流側と上流側とで異なる場合でも、上流側位置検出センサ116による鉛直方向位置検出をおこない、下流側位置検出センサ15の鉛直方向位置検出によって設定した基準位置になるよう制御することで、最上位シート2A下流側をシート搬送ベルト12Cに吸着されるのに適した鉛直方向位置に移動させることができる。
上記特許文献1は、シート束全体がカールした状態で積載された場合、すなわち、シート束の下方でも、下流側と上流側とで最上位シートと同じように鉛直方向位置が異なる場合に、重送や吸着ミスを抑制することができる。しかし、シート束は、シート束全体がカールした状態のほかに、最上位シート近傍の数枚のみがカールした状態で積載される場合がある。図10は、最上位シート1枚のみにカール癖がついており、下流側端部が上向きにカールしている場合の模式図である。
特許文献1のシート搬送装置では、図10の場合、下流側位置検出センサ15により、1枚のみカールした最上位シート2Aの上向きにカールした部分がシート搬送ベルト12Cに吸着されるのに適した位置に達したことを検出すると、積載板を停止させる。そして、この時の最上位シート102A上流側端部の位置を標準位置として記憶させる基準位置設定を行う。このため、上流側位置検出センサ116により位置検出を行い、この基準位置との比較により積載板11Aを基準位置となるよう上昇させても、2枚目以降ずっと、最上位シート2A下流側は、上記吸着されるのに適した鉛直方向位置よりも下方なってしまう。このため、エアー吸引装置13によりエアー吸引力が不足し、吸着ミスを多発させるおそれがある。
なお、下流側位置検出センサ15の給紙方向に関して検出できる範囲にもよるが、最上位シート2Aのみ下流側が下向きにカールしている場合も、同様に2枚目以降のシート搬送時に吸着ミスを発生させるおそれがある。これは、位置基準センサ15により、下向きにカールして盛り上がっている最上部がシート搬送ベルト12Cに吸着されるのに好適な位置に達したことを検出して、上記基準位置が設定されるためである。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、エアー吸引方式のシート搬送装置において、最上位シート近傍がカールした状態で積載されていても、安定して最上位シートをシート吸着搬送体に吸着させて、重送や吸着ミスのない良好なシート搬送性能を得ることのできるシート搬送装置及び画像形成装置を提案することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、シート束を積載する積載部と、該積載部を鉛直方向に昇降させる昇降駆動手段と、該シート束の最上位シートを表面に吸着して自らの表面移動により搬送するシート吸着搬送体と、該最上位シートをエアー吸引によってシート吸着搬送体に吸着させる吸引手段と、該積載部に積載されたシート束の最上位シート近傍位置のシート搬送方向における下流側で該シート束の少なくとも一端にエアーを吐出することにより、最上位シート及び最上位シート近傍のシートを浮揚させて該シートの該一端を分離させるエアー吐出手段と、該シート搬送方向におけるシート束の下流側端部で該最上位シートの鉛直方向位置を検出する下流側最上位シート検出手段と、該シート搬送方向におけるシート束の上流側端部で該最上位シートの鉛直方向位置を検出する上流側最上位シート検出手段とを備え、
上記吸引手段によるエアー吸引と、上記エアー吐出手段によるエアー吐出を停止した状態で、該下流側最上位シート検出手段により該最上位シートの鉛直方向位置を検出し、該最上位シートが該吸引手段によるエアー吸引に適した位置までシート束を上昇し、その位置を該上流側最上位シート検出手段に基準位置として記憶させると共に、シート搬送動作中は該上流側最上位シート検出手段で検出される該最上位シートの鉛直方向位置が、該上流側最上位シート検出手段に記憶された基準位置になるように該積載部の昇降を制御する制御手段とを備えるシート搬送装置において、
上記シート搬送方向におけるシート束の下流側端部で最上位シートの上面を鉛直方向下方に向かって加圧する加圧手段を備え、
上記制御手段が、上記上流側最上位シート検出手段に上記基準位置を記憶させるまでの基準位置設定動作中は、該加圧手段により該最上位シートの上面を加圧し、基準位置設定後は、該加圧手段による加圧を解除するよう制御し、上記加圧手段は、基準位置設定動作中は、上記最上位シートが上記吸引手段による吸引に適した位置と略同一の鉛直方向位置に配置され、上記シート束の上昇により接触した最上位シート上面位置を規制することで上面を鉛直方向下方に向かって加圧する上面規制部材であり、基準位置設定後は該上面規制部材を該最上位シートの上記シート吸着搬送体への吸着を妨げない退避位置に移動させることを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項のシート搬送装置において、上記シート給紙方向に直交する幅方向に関して上記シート吸着搬送体よりも外側で、かつ、シート吸着搬送体よりも下方に、上記吸引手段により吸引される最上位シートの端部の上方への移動を規制する端部規制部材を設け、上記制御手段により、基準位置設定動作中は、該端部規制部材を上記最上位シートが上記吸引手段による吸引に適した位置と略同じ鉛直方向位置に移動させ、該端部規制部材が上記上面規制部材を兼ねることを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、シート束を積載する積載部と、該積載部を鉛直方向に昇降させる昇降駆動手段と、該シート束の最上位シートを表面に吸着して自らの表面移動により搬送するシート吸着搬送体と、該最上位シートをエアー吸引によってシート吸着搬送体に吸着させる吸引手段と、該積載部に積載されたシート束の最上位シート近傍位置のシート搬送方向における下流側で該シート束の少なくとも一端にエアーを吐出することにより、最上位シート及び最上位シート近傍のシートを浮揚させて該シートの該一端を分離させるエアー吐出手段と、該シート搬送方向におけるシート束の下流側端部で該最上位シートの鉛直方向位置を検出する下流側最上位シート検出手段と、該シート搬送方向におけるシート束の上流側端部で該最上位シートの鉛直方向位置を検出する上流側最上位シート検出手段とを備え、
上記吸引手段によるエアー吸引と、上記エアー吐出手段によるエアー吐出を停止した状態で、該下流側最上位シート検出手段により該最上位シートの鉛直方向位置を検出し、該最上位シートが該吸引手段によるエアー吸引に適した位置までシート束を上昇し、その位置を該上流側最上位シート検出手段に基準位置として記憶させると共に、シート搬送動作中は該上流側最上位シート検出手段で検出される該最上位シートの鉛直方向位置が、該上流側最上位シート検出手段に記憶された基準位置になるように該積載部の昇降を制御する制御手段とを備えるシート搬送装置において、
上記シート搬送方向におけるシート束の下流側端部で最上位シートの上面を鉛直方向下方に向かって加圧する加圧手段を備え、
上記制御手段が、上記上流側最上位シート検出手段に上記基準位置を記憶させるまでの基準位置設定動作中は、該加圧手段により該最上位シートの上面を加圧し、基準位置設定後は、該加圧手段による加圧を解除するよう制御し、上記加圧手段として、基準位置設定動作中は上記吸引手段が最上位シート上面に向かってエアー吐出して加圧するよう構成することを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1または3のシート搬送装置において、上記下流側最上位シート検出手段は、位置検出部と、上面位置検出部材とを備え、上記制御手段は、基準位置設定動作中は、該上面位置検出部材を上記最上位シートが上記吸引手段による吸引に適した位置に達したときに上面位置検出部材下面に接触するような位置に配置し、基準位置設定後は、最上位シートの上記シート吸着搬送体への吸着を妨げない退避位置に移動するよう制御して、該上面位置検出部材が上記加圧手段を兼ねるように構成することを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1、2、3または4の何れかのシート搬送部材において、上記上流側最上位シート検出手段は、上記最上位シートの上面に載置され、該最上位シートの鉛直方向位置を接触状態で検出することを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、像担持体と、該像担持体上に可視像を形成する画像形成手段と、複数枚のシートを収容して、収容されたシートを1枚づつ搬送するシート搬送手段と、該シート搬送手段により搬送されたシートに該像担持体上の可視像を転写する転写手段とを有する画像形成装置において、上記シート搬送手段として請求項1、2、3、4または5の何れかのシート搬送装置を採用することを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項の画像形成装置は、デジタルコピー機、プリンタ、ファクシミリ、または、オフセット印刷機であることを特徴とするものである。
本発明においては、最上位近傍の数枚のシートのみがカールして浮き上がっていても、基準位置設定動作中は、加圧手段により最上位シート下流側の上面を鉛直方向下方に加圧して、浮き上がった部分を下方のシート束に沿うように押さえている。この加圧手段よる加圧力は、最上位近傍の数枚のシートの浮き上がりのみを押さえることができればよく、シート束全体のカールを補正できる大きなものではない。具体的には、後述するような、上面に載置される上面接触部材の自重により発生する加圧力、浮き上がった部分が接触して位置規制されることにより発生する加圧力、エアーを吐出されることにより発生する加圧力等である。このため、下方のシート束全体にカールがある場合は、浮き上がった部分はそのカールに沿うように押さえられる。下方のシート束全体にカールがなく、シート束の上流側端部と下流側端部とが水平な場合は、浮き上がった部分はその水平面に沿うように押さえられる。このような状態で、下流側位置検出センサによる位置検出をおこない、最上位シートが上記エアー吸引に適した位置となるようシート束を上昇させて、基準位置を記憶させるので、基準位置を上記浮き上がりの影響を受けず、且つ、シート束全体のカールの影響は加味した位置に設定することができる。シート搬送動作中は、上流側最上位シート検出手段で検出し、この基準位置と比較してシート束を昇降させるので、浮き上がりのない下方のシート搬送時に、最上位シートの下流側を上記エアー吸引に適した鉛直方向位置まで移動させることができる。よって、吸着ミスが多発することはない。また、最上位シート近傍がカールの影響を受けず、シート束全体のカールの影響を加味して、最上位シートの下流側を上記エアー吸引に適した鉛直方向位置まで移動させることができるので、安定して重送や吸着ミスのない良好なシート搬送性能を得ることができる。また、シート搬送動作時は、加圧手段による加圧は解除されるので、最上位シートのシート吸着搬送体への吸着を妨げることはない。なお、最上位シート近傍のカールしている数枚のシートの搬送動作中は、下流側端部がシート吸着搬送体に吸着されるのに適した鉛直方向位置よりも浮き上がっているため、エアー吸引力が不足して吸着ミスを発生する虞はない。
本発明によれば、エアー吸引方式のシート搬送装置において、エアー吸引方式のシート搬送装置において、最上位シート近傍がカールした状態で積載されていても、安定して最上位シートをシート吸着搬送体に吸着させて、重送や吸着ミスのない良好なシート搬送性能を得ることができるという優れた効果がある。
本実施形態に係るプリンタの概略構成図。 本発明のシート搬送装置の概略構成を示す断面図。 図2のシート搬送装置で最上位シートがシート搬送ベルトに吸着される様子の説明図。 図3を矢印Z方向から見た図。 実施例1の加圧手段を備えたシート搬送装置の概略構成を示す断面図。 実施例2の加圧手段を備えたシート搬送装置の概略構成を示す断面図。 実施例3の加圧手段を備えたシート搬送装置の概略構成を示す断面図。 特許文献1のシート搬送装置の構成を示す断面図。 図8のシート搬送装置で最上位シートがシート搬送ベルトに吸着される様子の説明図。 最上位シートのみにカール癖がついて下流側端部が上向きにカールしている場合の模式図。
以下、本発明を適用した画像形成装置として電子写真方式のプリンタを用いた一実施形態について説明する。まず、プリンタの全体構成及び動作について説明する。
図1は、本実施形態に係るプリンタの概略構成図である。
プリンタの画像形成部30として、潜像担持体として感光体31のまわりに、帯電装置32、現像装置34、転写装置35、感光体クリーニング装置36等を備えている。また、画像形成部30は、感光体31にレーザー光33を照射するための光書込ユニット(不図示)、用紙上のトナー画像を定着する定着装置37等を備えている。画像形成部30の下方には、画像形成部で形成された画像を転写するためのシートPを積載して収容し、順次、画像形成部30に供給するよう搬送するシート搬送装置1を備えている。
上記構成の画像形成部30では、感光体31の回転とともに、まず帯電装置32で感光体31の表面を一様に帯電する。次いで、画像データに基づく光書込ユニット(不図示)からのレーザー光33を照射して感光体31上に静電潜像を形成する。その後、現像装置34によりトナーを付着させ静電潜像を可視像化することで感光体31上にトナー画像を形成する。一方、シート搬送装置1は、シートを1枚づつ分離して搬送して、用紙搬送経路44に入れ、用紙搬送経路44の搬送ローラ45で搬送してレジストローラ46に突き当てて止める。そして、画像形成部30のトナー画像形成のタイミングに合わせて、レジストローラ46に突き当てて止めた用紙Pを感光体31と転写装置35とが対向する転写部に送り出す。転写部では、感光体31上のトナー画像は供給されたシートに転写される。トナー画像が転写されたシートは、定着装置37によりトナー画像を定着後、機外へ排出される。一方、トナー画像転写後の感光体31の表面は感光体クリーニング装置36で残留トナーを除去して清掃して再度の画像形成に備える。
次に、本実施形態のプリンタの特徴部であるシート搬送装置1について説明する。
図2は本発明のシート搬送装置の構成を示す断面図であり、図3は最上位シートがシート搬送ベルトに吸着される様子を説明する図であり、図4は図3を矢印Z方向から見た図である。
図2に示すように、シート搬送装置1は、シート収容部11と、シート吸着搬送手段12と、エアー吸引装置(吸引手段)13と、エアー吐出装置(吐出手段)14と、ベルト駆動手段17と、シート昇降駆動手段18と、下流側最上位シート検出手段15と、上流側最上位シート検出手段16とを備え、さらに制御手段(図示せず)を備えている。
シート収容部11は、水平である積載板11Aに積層された複数枚のシートからなるシート束2を積載可能である。シート収納部11の積載板11Aには、制御手段に接続されたシート昇降駆動手段18が連結されており、シート昇降駆動手段18が駆動することにより積載板11Aが昇降し、シート収納部11内のシート束2が昇降する。
シート吸着搬送手段12は、制御手段に接続されたベルト駆動手段17、シート吸着搬送体としての無端のシート搬送ベルト12C、シート搬送ベルト12Cを張架するローラ12A及び12を備え、シート搬送ベルト12Cには、図4に示すように、全体にわたって多数の吸引孔12Dが形成されている。また、シート搬送ベルト12Cで囲まれる内部空間には、吸引孔12Dからエアーを吸引するためのエアー吸引装置13が設けられている。
エアー吸引装置13は制御手段に接続されており、吸引は制御手段によって制御される。エアー吸引装置13からエアー吸引が行われることにより、図3に示すように積載板11Aに積層された複数枚のシート束2のうち、鉛直方向の一番上にある最上位シート2Aが、一枚ずつシート搬送ベルト12Cに吸着される。シート搬送ベルト12Cは、ベルト駆動手段17によりローラが回転するのに伴い、最上位シート2Aを吸着した状態で回転し、最上位シート2Aを所望の位置へと搬送する。ベルト駆動手段17は、制御手段により制御されている。
また、図4に示すようにシート給紙方向に直交する幅方向に関してシート搬送ベルト12Cよりも外側に一対のシート腰付け部材26を備えている。シート腰付け部材26は、シート搬送ベルト12Cより鉛直方向下側に突き出させることで、シート搬送ベルト12Cに吸着した最上シート2Aの幅方向端部の上方への移動を規制して、吸着した最上シート2Aに腰をつけ、2枚目のシートとの間に間隔を持たせることでシートの重送を防止するものである。図2の断面図に示すように、シート腰付け部材26は最上位シート2A下流側端部で最上位シート2A幅方向端部の上方への移動を規制して腰をつけ、分離性能を向上させるようにしている。
ここで、シート束の4つの側面(側端部)を説明の便宜上2B、2C、2D、及び2Eと表す。それぞれの側面は、図3に示すように、シート搬送方向の下流側の側面(図において右側の端部)2Bと、シート搬送方向の上流側の側面(図において左側の端部)2Cとが対向し、図4に示すように、図の左側端部の2Dと右側端部の2Eとが対向している。
エアー吐出装置14は、図2に示すように、シート束2の2B側に配置されている。なお、エアー吐出装置14は、制御手段に接続されている。図3に示すように、エアー吐出装置14からシート束2の2Bの上位部分にエアーを吐出することにより、少なくとも最上位シート2Aを含む上位のシートを浮揚させ、シート間を分離させることができる。なお、本実施態様では、エアー吐出装置14を、2Bに吐出するように配置したが、2Dや2Eに吐出する位置に配置してもよい。
下流側最上位シート検出手段15は、最上位シート2Aの位置を検出する手段であり、例えば、反射型光学式フォトセンサ等の非接触タイプのデジタルセンサなどである。下流側最上位シート検出手段15は、制御手段に接続されている。下流側最上位シート検出手段15は、図2に示すようにシート束2の辺2B側で最上位シート2Aの垂直上方に設けられている。制御手段は、エアー吸引装置13により最上位シート2Aの下流側2Bが吸引されるのに最適な鉛直方向の位置に達するまでシート束2を、シート昇降駆動手段18により積載板11Aとともに上昇する。下流側最上位シート検出手段15が当該位置に最上位シート2Aの下流側2Bが達したことを検出することにより、シート昇降駆動手段18が停止する。
上流側最上位シート検出手段16は、接触により最上位シート2Aの位置を検出する手段であり、例えば、一端が回転可能に支持された支点16C、他端が最上位シート2A上に載置される最上位シート接触部16D、及び、アーム16Bからなる上面位置検出部材と、上面位置検出部材のアーム16Bの支点16Cを中心とした回転角度を検出する角度検出手段16Aとを有する手段である。角度検出手段16Aは、例えば、アナログ電圧出力の角度検出センサである。上流側最上位シート検出手段16は、制御手段に接続されている。
上面位置検出部材は、支点16Cを支点にアーム16Bが回転する構成であり、常時、上流側2Cで最上位シート2A上面に接触している最上位シート接触部16Dは、アームの回転運動により鉛直方向上下に移動できるように構成されている。この最上位シート接触部16Dの上下動に伴うアームの回転角度を、角度検出手段16Aによって検出する。このシート搬送装置においては、最上位シート2Aの2C側の位置情報を、角度検出手段16Aにより検出された角度情報として制御手段に記憶させる。また、アーム16Bに、最上位シート接触部16Dが最上位シート2Aの上流側端部を鉛直方向下方に押圧するよう付勢する付勢手段23を設けている。この付勢手段23は、最上位シート接触部16Dを介して上流側2Cで最上位シート2Aを鉛直方向下方に押圧して浮揚を抑える効果があり、最上位シート接触部16Dが押し上げられて微動作することによる最上位置の誤検出を防止する。
上述のように、下流側最上位シート検出手段15が当該位置に最上位シート2Aの下流側2Bが達したことを検出することにより、シート昇降駆動手段18が停止する。次いで、その位置を上流側最上位シート検出手段16で検出し、最上位シート2Aが基準位置にあることを示す基準位置データとして記憶する。このS−と搬送装置では、このような一連の基準位置設定動作を行う。そして、シート搬送動作中は、上流側最上位シート検出手段16により、吸着していない上流側2Cの最上位シート2Aの位置を検出する。そして、制御手段が記憶した基準位置データと比較して、シート昇降駆動手段18を駆動させて積載板11Aを昇降し、シート収納部11内のシート束2をエアー吸引装置13により最上位シート2Aが吸引されるのに最適な鉛直方向の位置まで昇降する。
また、本実施形態のシート搬送装置1では、最上シート2Aの下流側(辺2B)近傍で、最上位シート2A上面を鉛直方向下方に加圧する加圧手段を設ける。加圧手段は制御手段に接続されている。制御手段により上述のような一連の基準位置設定動作が行われている間は、加圧手段により最上位シートの上面を加圧する。この加圧手段よる加圧力は、最上位近傍の数枚のシートの浮き上がりのみを押さえることができればよく、シート束2全体のカールを補正できる大きなものではない。具体的には、後述する実施例1乃至4のように、上面に載置される上面接触部材の自重により発生する加圧力、浮き上がった部分が接触して位置規制されることにより発生する加圧力、エアーを吐出されることにより発生する加圧力等である。下方のシート束2全体にカールがある場合は、浮き上がった部分はそのカールに沿うように押さえられる。下方のシート束2全体にカールがなく、シート束2の上流側端部と下流側端部とが水平な場合は、浮き上がった部分はその水平面に沿うように押さえられる。このような状態で、下流側位置検出センサ15による位置検出をおこない、最上位シート2Aが上記エアー吸引に適した位置となるようシート束2を上昇させて、基準位置を記憶させるので、基準位置を上記浮き上がりの影響を補正しながら、シート束全体のカールの影響は加味した基準位置設定をおこなう。シート搬送動作中は、上流側最上位シート検出手段16で検出し、この基準位置と比較してシート束2を昇降させるので、浮き上がりのない下方のシート搬送時に、最上位シートの下流側を上記エアー吸引に適した鉛直方向位置まで移動させることができる。よって、下方のシート搬送時に吸着ミスが多発することはない。また、最上位シート近傍がカールの影響を受けず、シート束全体のカールの影響を加味して、最上位シートの下流側を上記エアー吸引に適した鉛直方向位置まで移動させることができるので、安定して重送や吸着ミスのない良好なシート搬送性能を得ることができる。
一方、基準位置設定後であるシート搬送動作時は、制御手段により、最上位シート2Aのシート搬送ベルト12Cへの吸着を妨げないように加圧手段による押さえを解除するよう制御する。これにより、シート搬送動作中は、加圧手段により最上位シートのシート吸着搬送体への吸着を妨げることはない。
なお、最上位シート近傍のカールしているシートの搬送動作中は、下流側端部がシート搬送ベルト12Cに吸着されるのに適した鉛直方向位置よりも浮き上がっているため、エアー吸引力が不足して吸着ミスを発生する虞はない。
次に、最上位シート2A上面を鉛直方向下方に加圧する加圧手段の具体的構成を、以下の実施例に基づき説明する。
<実施例1>
図5は、実施例1の加圧手段を備えたシート搬送装置の概略構成図である。実施例1の加圧手段は、シート束2の下流側(辺2B側)で、最上位シート2A上面に接触して、上面を鉛直方向下方に向かって押圧する上面押圧部材27である。基準位置設定動作中は、この上面押圧部材27は、最上位シート2A下流側端部の鉛直方向位置の移動に伴い、鉛直方向に移動可能で上面への接触を維持して浮き上がりを押さえつづける。上面押圧部材27は、板状のもの、さらにはバネ状のものを用いることができる。また、上面押圧部材27は移動可能に構成され、基準位置設定後は、上面押圧部材27を最上位シート2Aから離間させ、最上位シートのシート搬送ベルト12Cへの吸着を妨げない退避位置に移動させる。
<実施例2>
図6は、実施例2の加圧手段を備えたシート搬送装置の概略構成図である。実施例2は、加圧手段として、シート搬送ベルト12Cの両端部に設けられたシート腰付け部材26を用いて加圧をおこなうものである。シート腰付け部材26は、シート搬送ベルト12Cに、下流端を支点として回動可能に取り付けられている。シート腰付け部材26を回動させ、シート腰付け部材26の最下部を、上記エアー吸引に適した位置と略同一の鉛直方向位置に配置する。基準位置設定動作中は、このような位置に配置されたシート腰付け部材26に、シート束2の上昇により最上位シート2Aの浮き上がった部分が接触して、浮き上がった部分を鉛直方向下方に向かって加圧する力が発生する。浮き上がった部分は、シート腰付け部材26により上記エアー吸引に適した位置と略同一の鉛直方向位置に規制されて、浮き上がりを押さえられる。また、基準位置設定後は、シート腰付け部材26を回動させ、図2に示すように、シート腰付け部材26の最下部を、基準位置設定動作中よりも上方の、シート搬送ベルト12Cより下側に突き出した位置に配置する。これにより、シート腰付け部材26は、シート搬送ベルト12Cに吸着した最上シート2Aの幅方向端部の上方への移動を規制して、吸着した最上シート2Aに腰をつけ、2枚目のシートとの間に間隔を持たせることでシートの重送を防止する。もちろん、図2の位置では、シート腰付け部材26は最上位シート2Aのシート搬送ベルト12Cへの吸着を妨げない位置である。なお、図6では、シート腰付け部材26が上面規制部材を兼ねるものを説明したが、別途同様の機能を有する上面規制部材を設けるものであっても構わない。
<実施例3>
図7は、実施例3の加圧手段を備えたシート搬送装置の概略構成図である。実施例3の加圧手段は、エアー吸引装置13を用いて加圧を行うものである。基準位置設定動作中は、エアー吸引装置13で発生させるエアーを逆向きにし、エアーが最上位シート2A向かって吐出するように構成する。エアーの吹付けで最上位シートの浮き上がり部を加圧して、浮き上がりを押さえる。
<実施例4>
実施例4の加圧手段は、図2の下流側位置検出センサ15として、非接触型ではなく、接触型のものを用いる。この下流側位置検出センサは、検出部と、上面接触部材とを有している。上面接触部材が最上面シート2A下流側端部上面に載置するよう設けられ、最上位シート2A上流側端部の鉛直方向位置の移動に伴い鉛直方向に移動可能である。上面接触部材の鉛直方向位置を位置検出部で常時検出し続けることで、最上面シート2Aの鉛直方向位置を常時検出することができる。この上面接触部材は、最上位シート2A上面を自重により鉛直方向下方に向かって加圧することで、浮き上がりを押さえつづける。また、基準位置設定後は、下流側位置検出センサ15を最上位シート2Aから離間させ、最上位シートのシート搬送ベルト12Cへの吸着を妨げない退避位置に移動させる。
実施例1,2,3,4の加圧手段によりはカールによる浮き上がりを押さえつつ、制御手段により上述のように積載板11Aを上昇させて、下流側最上位シート検出手段15により上記吸着に適した位置に最上位シート2Aの下流側2Bが達したことを検出して積載板11Aを停止させ、その位置を上流側最上位シート検出手段16で検出し、最上位シート2Aが基準位置と設定する。これにより、最上位近傍の数枚のシートのみがカールして浮き上がっていても、このカールを補正して、基準位置設定をおこなう。この基準位置に基づき、シート積載部11Aを昇降させるので、下方のシート搬送時は、最上位シート2Aの下流側を上記吸着されるのに適した鉛直方向位置まで移動させることができる。
また、本実施形態では、上流側最上位シート検出手段16として、一端が回転可能に支持された支点16C、他端が最上位シート接触部16D、アーム16Bからなる上面位置検出部材と、上面位置検出部材のアーム16Bの支点16Cを中心とした回転角度を検出する角度検出手段16Aとを有するものを用いて本発明を説明した。このような構成の上流側最上位シート検出手段16は、特許文献1に記載される上流側最上位シート検出手段116(図8参照)に比べ、大型化することなく幅広い検出範囲が得られるというメリットがある。詳しくは、本実施形態の上流側最上位シート検出手段16は、角度検出手段16Aにより上面位置検出部材のアーム16Bの支点16Cを中心とした回転角度を検出する。これに対して、図8の上流側最上位シート検出手段116は、位置部検出部116Aは、上面位置検出レバー116Bの鉛直方向の位置を検出するため、検出範囲を広くするためには位置部検出部116Aを長くする必要があり、大型化してしまう。
なお、本実施形態では、本発明を適用した画像形成装置として、電子写真方式のプリンタを用いて説明をしたが、これに限らず、デジタルコピー機、ファクシミリ、または、オフセット印刷機にも適用可能であり、同様の効果が得られる。
以上、本実施形態によれば、シート束2を積載する積載板11Aと、積載板11Aを鉛直方向に昇降させるシート昇降駆動手段18と、シート束の最上位シート2Aを表面に吸着して自らの表面移動により搬送するシート搬送ベルト12Cと、最上位シート2Aをエアー吸引によってシート搬送ベルト12C吸着させるエアー吸引装置13と、最上位シート近傍位置のシート搬送方向の下流側2Bでシート束2にエアーを吐出することにより最上位シート2Aを浮揚させて分離させるエアー吐出装置14と、下流側2Bで最上位シートの鉛直方向位置を検出する下流側最上位シート検出手段15と、上流側2Cで最上位シートの上面に載置され、最上位シートの鉛直方向位置を検出する上流側最上位シート検出手段16とを備える。また、制御手段により。下流側最上位シート検出手段15により最上位シート2Aの下流側の鉛直方向位置を検出し、最上位シート2Aがエアー吸引装置13による吸引に適した位置までシート束2を上昇し、その位置を上流側最上位シート検出手段16に記憶させると共に、シート搬送動作中は上流側最上位シート検出手段16で検出される最上位シートの上流側2Cの鉛直方向位置が、上流側最上位シート検出手段16に記憶された位置になるように積載板11Aの昇降を制御する。さらに、最上シート2Aの下流側近傍で、最上位シート2A上面を鉛直方向下方に押さえる加圧手段を設け、基準位置設定動作中は、加圧手段により最上位シート2Aの上面を押さえ、基準位置設定後は、該加圧手段による加圧を解除するよう制御する。
基準位置設定動作中は、加圧手段により最上位シート2Aの上面を加圧することで、最上位近傍の数枚のシートのみがカールして浮き上がっていてもそれよりも下方のシート束2に沿った位置まで押さえている。この加圧手段よる加圧力は、最上位近傍の数枚のシートの浮き上がりのみを押さえることができればよく、シート束2全体のカールを補正できる大きなものではない。具体的には、後述する実施例1乃至4のように、上面に載置される上面接触部材の自重により発生する加圧力、浮き上がった部分が接触して位置規制されることにより発生する加圧力、エアーを吐出されることにより発生する加圧力等である。下方のシート束2全体にカールがある場合は、浮き上がった部分はそのカールに沿うように押さえられる。下方のシート束2全体にカールがなく、シート束2の上流側端部と下流側端部とが水平な場合は、浮き上がった部分はその水平面に沿うように押さえられる。このような状態で、下流側位置検出センサ15による位置検出をおこない、最上位シート2Aが上記エアー吸引に適した位置となるようシート束2を上昇させて、基準位置を記憶させるので、基準位置を上記浮き上がりの影響を補正しながら、シート束全体のカールの影響は加味した基準位置設定をおこなう。シート搬送動作中は、上流側最上位シート検出手段16で検出し、この基準位置と比較してシート束2を昇降させるので、浮き上がりのない下方のシート搬送時に、最上位シートの下流側を上記エアー吸引に適した鉛直方向位置まで移動させることができる。よって、下方のシート搬送時に吸着ミスが多発することはない。また、最上位シート近傍がカールの影響を受けず、シート束全体のカールの影響を加味して、最上位シートの下流側を上記エアー吸引に適した鉛直方向位置まで移動させることができるので、安定して重送や吸着ミスのない良好なシート搬送性能を得ることができる。一方、基準位置設定後であるシート搬送動作時は、制御手段により、最上位シート2Aのシート搬送ベルト12Cへの吸着を妨げないように加圧手段による押さえを解除するよう制御する。これにより、シート搬送動作中は、加圧手段により最上位シートのシート吸着搬送体への吸着を妨げることはない。なお、最上位シート近傍のカールしているシートの搬送動作中は、下流側端部がシート搬送ベルト12Cに吸着されるのに適した鉛直方向位置よりも浮き上がっているため、エアー吸引力が不足して吸着ミスを発生する虞はない。
また、本実施形態によれば、加圧手段として、シート束2の下流側で、最上位シート2A上面に載置され、上面を鉛直方向下方に向かって押圧する上面押圧部材26を用いる。基準位置設定動作中は、この押圧部材26は、最上位シート2A下流側端部の鉛直方向位置の移動に伴い、鉛直方向に移動可能であり、上面への接触を維持して自重による浮き上がりを押さえることができる。また、基準位置設定後は、押圧部材26を最上位シート2Aから離間させ、最上位シートのシート搬送ベルト12Cへの吸着を妨げない退避位置に移動させる。
また、本実施形態によれば、加圧手段として、上記エアー吸引に適した位置と略同一の鉛直方向位置に配置され、シート束の上昇により接触した最上位シート上面位置を規制することで上面を鉛直方向下方に向かって加圧する上面規制部材を用いる。これにより、上面への接触を維持して浮き上がりを押さえることができる。また、基準位置設定後は、上面規制部材を最上位シートの上記シート吸着搬送体への吸着を妨げない退避位置に移動させる。
また、本実施形態によれば、上記上面規制部材として、シート給紙方向に直交する幅方向に関してシート搬送ベルト12よりも外側に設けられ、シート搬送ベルト体よりも下方で吸引される最上位シートの端部の上方への移動を規制する端部規制部材としてのシート腰付け部材26を用いる。基準位置設定動作中は、シート腰付け部材26を上記エアー吸引に適した位置と略同一の鉛直方向位置に移動させ、シート束の上昇により接触した最上位シート上面位置を鉛直方向下方に向かって加圧することで、浮き上がりを押さえる。また、基準位置設定後は、上記エアー吸引に適した位置と略同一の鉛直方向位置よりも上方の、シート搬送ベルト12Cより下側に突き出した位置に配置することで、腰付け部材として機能さえるように移動する。この位置はシート腰付け部材26により最上位シート2Aのシート搬送ベルト12Cへの吸着を妨げない位置である。
また、本実施形態によれば、加圧手段として、エアー吸引装置13を用いて加圧を行うものである。基準位置設定動作中は、エアー吸引装置13で発生させるエアーの方向を変え、エアーが最上位シート2A向かって吐出するように構成する。エアーの吹付けで最上位シートの浮き上がり部を加圧して、浮き上がりを押さえる。
また、本実施形態では、下流側位置検出センサ15として、非接触型ではなく、接触型のものを用いる。下流側位置検出センサ15の上面接触部材が接触部最上面シート2A下流側端部上面に載置するよう設け、最上位シート2A上流側端部の鉛直方向位置の移動に伴い、鉛直方向に移動可能しながら、最上位シート2A上面を自重により鉛直方向下方に向かって加圧することで、浮き上がりを押さえつづける。また、基準位置設定後は、下流側位置検出センサ15を最上位シート2Aから離間させ、最上位シートのシート搬送ベルト12Cへの吸着を妨げない退避位置に移動させる。
また、本実施形態では、上流側最上位シート検出手段16として、一端が回転可能に支持された支点16C、他端が最上位シート接触部16D、アーム16Bからなる上面位置検出部材と、上面位置検出部材のアーム16Bの支点16Cを中心とした回転角度を検出する角度検出手段16Aとを有するものを用いている。このような構成の上流側最上位シート検出手段16は、小型で幅広い検出範囲が得られるというメリットがある。一方、最上位シートの上流側がカールにより浮き上がっていても、自重により浮き上がりを押さえるという効果がある。
また、本実施形態によれば、感光体31上にトナー像を形成する画像形成手段と、複数枚のシートを収容して、収容されたシートを1枚づつ搬送するシート搬送手段と、該シート搬送手段により搬送されたシートに感光体31上のトナー像を転写する転写手段とを有する画像形成装置において、上記シート搬送装置1を採用することにより、転写部の所定位置に正確に一枚づつ用紙を送り出すことができる。
1 シート搬送装置
2 シート束
2A 最上位シート
2B 下流側
2C 上流側
11 シート収容部
11A 積載板
12 シート搬送手段
12A 張架ローラ(駆動ローラ)
12B 張架ローラ(従動ローラ)
12C シート搬送ベルト
12D 吸引孔
13 エアー吸引装置
14 エアー吐出装置
15 下流側最上位シート検出手段
16 上流側最上位シート検出手段
16A 角度検出手段
16B アーム
16C 支点
16D 最上位シート接触部
17 ベルト駆動手段
18 シート昇降駆動手段
22 上流側端部規制部材(エンドフェンス)
23 付勢手段
26 シート腰付け部材
27 上面押圧部材
30 画像形成部
31 感光体
35 転写装置
44 用紙搬送路
45 搬送ローラ
46 レジストローラ
115 基準位置検出センサ
116 位置検出センサ
116A 位置検出部
116B 上面位置検出レバー216B
特開2007−045630号公報

Claims (7)

  1. シート束を積載する積載部と、該積載部を鉛直方向に昇降させる昇降駆動手段と、該シート束の最上位シートを表面に吸着して自らの表面移動により搬送するシート吸着搬送体と、該最上位シートをエアー吸引によってシート吸着搬送体に吸着させる吸引手段と、該積載部に積載されたシート束の最上位シート近傍位置のシート搬送方向における下流側で該シート束の少なくとも一端にエアーを吐出することにより、最上位シート及び最上位シート近傍のシートを浮揚させて該シートの該一端を分離させるエアー吐出手段と、該シート搬送方向におけるシート束の下流側端部で該最上位シートの鉛直方向位置を検出する下流側最上位シート検出手段と、該シート搬送方向におけるシート束の上流側端部で該最上位シートの鉛直方向位置を検出する上流側最上位シート検出手段とを備え、
    上記吸引手段によるエアー吸引と、上記エアー吐出手段によるエアー吐出を停止した状態で、該下流側最上位シート検出手段により該最上位シートの鉛直方向位置を検出し、該最上位シートが該吸引手段によるエアー吸引に適した位置までシート束を上昇し、その位置を該上流側最上位シート検出手段に基準位置として記憶させると共に、シート搬送動作中は該上流側最上位シート検出手段で検出される該最上位シートの鉛直方向位置が、該上流側最上位シート検出手段に記憶された基準位置になるように該積載部の昇降を制御する制御手段とを備えるシート搬送装置において、
    上記シート搬送方向におけるシート束の下流側端部で最上位シートの上面を鉛直方向下方に向かって加圧する加圧手段を備え、
    上記制御手段が、上記上流側最上位シート検出手段に上記基準位置を記憶させるまでの基準位置設定動作中は、該加圧手段により該最上位シートの上面を加圧し、基準位置設定後は、該加圧手段による加圧を解除するよう制御し、
    上記加圧手段は、基準位置設定動作中は、上記最上位シートが上記吸引手段による吸引に適した位置と略同一の鉛直方向位置に配置され、上記シート束の上昇により接触した最上位シート上面位置を規制することで上面を鉛直方向下方に向かって加圧する上面規制部材であり、基準位置設定後は該上面規制部材を該最上位シートの上記シート吸着搬送体への吸着を妨げない退避位置に移動させることを特徴とするシート搬送装置
  2. 求項のシート搬送装置において、上記シート給紙方向に直交する幅方向に関して上記シート吸着搬送体よりも外側で、かつ、シート吸着搬送体よりも下方に、上記吸引手段により吸引される最上位シートの端部の上方への移動を規制する端部規制部材を設け、上記制御手段により、基準位置設定動作中は、該端部規制部材を上記最上位シートが上記吸引手段による吸引に適した位置と略同じ鉛直方向位置に移動させ、該端部規制部材が上記上面規制部材を兼ねることを特徴とするシート搬送装置。
  3. シート束を積載する積載部と、該積載部を鉛直方向に昇降させる昇降駆動手段と、該シート束の最上位シートを表面に吸着して自らの表面移動により搬送するシート吸着搬送体と、該最上位シートをエアー吸引によってシート吸着搬送体に吸着させる吸引手段と、該積載部に積載されたシート束の最上位シート近傍位置のシート搬送方向における下流側で該シート束の少なくとも一端にエアーを吐出することにより、最上位シート及び最上位シート近傍のシートを浮揚させて該シートの該一端を分離させるエアー吐出手段と、該シート搬送方向におけるシート束の下流側端部で該最上位シートの鉛直方向位置を検出する下流側最上位シート検出手段と、該シート搬送方向におけるシート束の上流側端部で該最上位シートの鉛直方向位置を検出する上流側最上位シート検出手段とを備え、
    上記吸引手段によるエアー吸引と、上記エアー吐出手段によるエアー吐出を停止した状態で、該下流側最上位シート検出手段により該最上位シートの鉛直方向位置を検出し、該最上位シートが該吸引手段によるエアー吸引に適した位置までシート束を上昇し、その位置を該上流側最上位シート検出手段に基準位置として記憶させると共に、シート搬送動作中は該上流側最上位シート検出手段で検出される該最上位シートの鉛直方向位置が、該上流側最上位シート検出手段に記憶された基準位置になるように該積載部の昇降を制御する制御手段とを備えるシート搬送装置において、
    上記シート搬送方向におけるシート束の下流側端部で最上位シートの上面を鉛直方向下方に向かって加圧する加圧手段を備え、
    上記制御手段が、上記上流側最上位シート検出手段に上記基準位置を記憶させるまでの基準位置設定動作中は、該加圧手段により該最上位シートの上面を加圧し、基準位置設定後は、該加圧手段による加圧を解除するよう制御し、
    上記加圧手段として、基準位置設定動作中は上記吸引手段が最上位シート上面に向かってエアー吐出して加圧するよう構成することを特徴とするシート搬送部材。
  4. 請求項1または3のシート搬送装置において、上記下流側最上位シート検出手段は、位置検出部と、上面位置検出部材とを備え、上記制御手段は、基準位置設定動作中は、該上面位置検出部材を上記最上位シートが上記吸引手段による吸引に適した位置に達したときに上面位置検出部材下面に接触するような位置に配置し、基準位置設定後は、最上位シートの上記シート吸着搬送体への吸着を妨げない退避位置に移動するよう制御して、該上面位置検出部材が上記加圧手段を兼ねるように構成することを特徴とするシート搬送装置。
  5. 請求項1、2、3または4の何れかのシート搬送部材において、上記上流側最上位シート検出手段は、上記最上位シートの上面に載置され、該最上位シートの鉛直方向位置を接触状態で検出することを特徴とするシート搬送装置。
  6. 像担持体と、該像担持体上に可視像を形成する画像形成手段と、複数枚のシートを収容して、収容されたシートを1枚づつ搬送するシート搬送手段と、該シート搬送手段により搬送されたシートに該像担持体上の可視像を転写する転写手段とを有する画像形成装置において、上記シート搬送手段として請求項1、2、3、4または5の何れかのシート搬送装置を採用することを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項の画像形成装置は、デジタルコピー機、プリンタ、ファクシミリ、または、オフセット印刷機であることを特徴とする画像形成装置。
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