JP5532144B2 - プロセッサ、電子制御装置、作成プログラム - Google Patents

プロセッサ、電子制御装置、作成プログラム Download PDF

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Description

本発明は、プログラムを実行するプロセッサに関し、特に、複数のコア又はCPUが実行するプログラムの実行履歴を記憶するプロセッサに関する。
車両には数多くの電子制御装置が搭載されており、各電子制御装置が各種のプログラムを実行して様々な車載装置を制御している。車両メーカはプログラムを含む車載装置を十分に検証した後、出荷するが、出荷後の車両から得られる情報によりさらにプログラムや車載装置の完成度を向上させることを継続的に行っている。
このため、車両になんらかのイベントが生じると、プログラムの実行履歴を記録する機能が電子制御装置に搭載されることがある。例えば、従来であればプログラムカウンタ(以下、PCという)の値を時系列に記憶する技術が知られている。しかしながら、PCの値をステップ毎に記憶するには多くの記憶容量が必要となり、十分な記憶容量のメモリを用意しないと、解析に必要なステップ(過去のある時刻)の実行履歴が上書きにより消去されていることが生じやすい。一方で、PCの記録のため十分な記憶容量のメモリを用意すると分析の対象が増えるため、分析時にイベントの原因やどのような処理が行われたかを特定することが困難になるという不都合をもたらす。
また、プログラムの実行時に条件分岐命令が検出されると、分岐命令のアドレスをトレースレジスタに書き込む技術も考案されている(例えば、特許文献1,2参照)。特許文献1には分岐条件が成功を示す場合に分岐条件ないしはその近傍のマイクロ命令アドレスをトレースレジスタに書き込むアドレストレース装置が開示されている。また、特許文献2には、分岐の発生時、すでに分岐アドレスが記憶されているか否かをチェックして、トレースされていない場合にだけ分岐アドレスをトレースレジスタに書き込むトレース方式が開示されている。
ところで、近年、車載される電子制御装置の数を抑制しようとそれまでは複数の電子制御装置に分散されていた機能を1つの電子制御装置に集約する試みがある。また、電子制御装置のCPUも一般のコンピュータと同様にマルチコア化が図られるようになってきている。すると、1つのCPU内の複数のコアが別々にプログラムを実行することになる。このような状況でイベントが発生すると、複数のコアのプログラムの分岐アドレスを別々に記憶するだけでは、イベントの発生に関連する不具合等の特定が困難であるという問題がある。すなわち、コアAが実行する命令A、コアBが実行する命令Bの実行履歴が別々に記録されていると、命令Aと命令Bの相対的な実行順序が分からないので、解析が困難になる。
特開昭63−257039号公報 特開昭61−290546号公報
本発明は、上記課題に鑑み、マルチコア又はマルチCPU型のCPUが搭載されたプロセッサにおいて、イベント発生の解析に有効な実行履歴を記録できるプロセッサを提供することを目的とする。
上記課題に鑑み、本発明は、複数のコアがそれぞれプログラムを実行するプロセッサであって、第1コアがプログラムの実行履歴記録ポイントに記述された実行履歴記録命令を実行した場合、前記第1コアが実行する一連の命令を1つのアドレスで指示する第1のコードブロック情報を取得する第1の自コア実行ポイント取得手段と、前記第1コアが前記実行履歴記録命令を実行した場合、第2コアが実行している命令の第1の実行アドレス情報を取得する第1の他コア実行ポイント取得手段と、前記実行履歴記録命令を実行したコアの識別情報、前記第1のコードブロック情報及び前記第1の実行アドレス情報を対応づけて共有メモリに時系列に記憶する第1の実行ポイント情報記録手段と、前記第2コアが前記実行履歴記録命令を実行した場合、前記第2コアが実行する一連の命令を1つのアドレスで指示する第2のコードブロック情報を取得する第2の自コア実行ポイント取得手段と、前記第2コアが前記実行履歴記録命令を実行した場合、前記第1コアが実行している命令の第2の実行アドレス情報を取得する第2の他コア実行ポイント取得手段と、前記実行履歴記録命令を実行したコアの識別情報、前記第2のコードブロック情報及び前記第2の実行アドレス情報を対応づけて前記共有メモリに時系列に記憶する第2の実行ポイント情報記録手段と、を有することを特徴とする。
マルチコア又はマルチCPU型のCPUが搭載されたプロセッサにおいて、イベント発生の解析に有効な実行履歴を記録できるプロセッサを提供することができる。
本実施形態のプロセッサによる実行履歴の記憶を模式的に説明する図の一例である。 プロセッサのハードウェア構成図の一例である。 プログラムへの発生要因記憶プログラムの埋め込み方法を説明する図の一例である。 プログラムバイナリコードの一部の一例を示す図である。 コードブロックアドレス一覧の一例を示す図である。 発生要因記憶プログラムが埋め込まれたプログラムバイナリコードの一例を示す図である。 シングルコアの場合のプログラムが実行履歴を記憶する手順を示すフローチャート図の一例である。 各コアの機能ブロック図の一例である。 マルチコアの場合のプログラムが実行履歴を記憶する手順を示すフローチャート図の一例である。 2つのコアによる1つのリングバッファへのコードブロックアドレスの記憶を模式的に説明する図の一例である。 マルチプロセッサマイコンの構成図の一例を示す。 2つのプロセッサ1,2がそれぞれリングバッファ40のコードブロックアドレスに記憶する手順を説明するフローチャート図の一例である プロセッサのハードウェア構成図の一例を示す。 コア3が実行履歴を記録する手順を示すフローチャート図の一例である
11 コア
12 CPU
13 INT
14 RAM
16 SDRAM
20 プログラム
40 リングバッファ
100 プロセッサ
以下、本発明を実施するための形態を図面を参照しながら説明する。
図1は本実施形態のプロセッサ100による実行履歴の記憶を模式的に説明する図の一例である。本実施形態のプロセッサ100は、何らかのイベントが生じた際に、車両メーカ等が後に解析するための診断情報を記録するEDR(Event Diag Recorder)という機能の一種を有する。
コア1はプログラム1を、コア2はプログラム2をそれぞれ別々に実行している。コア1が実行しているプログラム1の命令はポインタ1により特定され、コア2が実行しているプログラム2の命令はポインタ2により特定される。
本実施形態のプロセッサ100は、例えば分岐命令を実行する際にポインタ1又はポインタ2が指示するコードブロックアドレス(これについては後述する)を記憶する。コードブロックはいくつかの命令のブロックであるので、プログラムカウンタの値を記憶するよりも実行履歴の記憶容量を抑制することができる。
また、コア1が分岐命令を実行する際、コア1は自身のコードブロックアドレスだけでなくコア2の実行ポイント(ポインタ2に指示される)も共に記憶する。こうすることで、コア1が分岐命令を実行した際にコア2がどの命令を実行していたかを特定できる。コア2についても同様であり、コア2が分岐命令を実行する際、コア2は自身のコードブロックアドレスだけでなくコア1の実行ポイントも共に記憶する。
そして、コア1とコア2は、共有のリングバッファ40に実行履歴を時系列に記憶していき、古いものから上書きすることを繰り返す。こうすることで、コア1とコア2の命令の実行経路だけでなく、ブロック単位でコア1とコア2による相対的な命令の実行順序が明らかになり、イベント発生にコア1とコア2の命令実行がどのように作用したかの解析が容易になる。
〔機能統合について〕
本実施形態のプロセッサ100は電子制御装置(ECU:electronic control unit)に搭載される。本実施形態の電子制御装置は、従来は複数の電子制御装置が別々に提供していた機能を1つで提供することが想定されている。電子制御装置の機能統合は、ECUの数が少なくなることから開発費の低減に繋がり、この結果、車両の価格競争力が向上することも期待できる。また、プロセッサ100の設計にもよるが、開発済みのプログラムを大きく修正することなく機能統合後の電子制御装置に搭載できれば、プログラムの開発費を大きく削減することも期待できる。
しかしながら、電子制御装置に複数の機能を統合することは、複数の機能を提供するための命令が同時並行的に実行されることを意味するので、何らかの不具合が発生した場合の原因が複雑になることも予想される。また、統合前の複数のプログラムの実行タイミングと統合後のプログラムの実行タイミングが大きく異なることは望ましくないので、統合後の電子制御装置にマルチコアやマルチCPUを搭載して、マルチコアやマルチCPUが別々にプログラムを実行することが実用的である。
本実施形態のプロセッサ100は、機能統合した電子制御装置にマルチコアやマルチCPUが搭載されていても、適切に診断情報を記録することができる。
なお、統合する機能としては、例えば電子制御装置同士の他、CANゲートウェイとハイブリッドECUのように、制御系と情報処理系の電子制御装置同士を統合することも含まれる。しかし、本実施形態の実行履歴の記録方法は、特に、リアルタイム性の高い制御系のプログラムの解析に有効である(例えば、ハイブリッド制御、エンジン制御、ブレーキ制御、トランスミッション制御等)。
図2は、プロセッサ100のハードウェア構成図の一例を示す。プロセッサ100は、マルチレイヤーバス19を介して接続されたコア13(区別する場合コア1、コア2という)、DMAC15、SDRAM16、I/Oブリッジ17及びROM18を有する。
各コアはCPU12、INT15、及び、RAM14を有する。すなわち、コア1はCPU1、INT1、及び、RAM1を有し、コア2はCPU2、INT2、及び、RAM2を有する。コア1とコア2は、それぞれのコアに決まったOSとタスクを割り当てるAMP(Asymmetric Multi-processing)でもよく、コア1とコア2が共通のOSを実行してメモリ(例えば、SDRAM16)を共有するSMP(Symmetric Multi-processing)でもよい。または、AMPとSMPの中間的な性質のBMP(Bound Multi-processing)でもよい。
したがって、図1のプログラム1,2は同じプログラムの場合もあるし、互いに独立したプログラムの場合もある。独立したプログラムの場合でも、本実施形態のEDRは一方の命令の実行が他方の命令の実行に影響する可能性が高い場合に有効なので、コア11の実装がAMPの場合でも、プログラム1の処理がコア2に又はプログラム2の処理がコア1に何らかの影響(互いに演算結果を利用する、プログラム1とプログラム2に実行順依存関係がある、プログラム1とプログラム2が同期を取る等)を与える関係にあることが想定される。
CPU1,2は、それぞれ、IFU(Instruction Fetch Unit)、DEC(DECoder)、RF(Register Fetch)、REG(REGister)、LSU(Load Store Unit)、SH(SHifter)、ALU、MUL及びFPU等の演算回路を有し、パイプライン制御により1クロックで1命令を実行することができる。
RAM1はコア1に専用のメモリ(一次キャッシュ)であり、RAM2はコア2に専用のメモリ(一次キャッシュ)である。SMPの場合、キャッシュのコヒーレンシを維持するため、不図示のスヌープコントローラ(SNC)がRAM1とRAM2のデータの更新を監視して、更新データをRAM1とRAM2間で通信する。
INT1とINT2は、CPU間割り込みを制御すると共に、コア1からコア2又はコア2からコア1に、パラメータ等の送受信を制御する。また、INT1,INT2は、RAM1、RAM2、又は、SDRAM16を共有の通信用メモリにしてパラメータ等を送受信することもできる。INT1とINT2を使用したコア間のパラメータ通信はハードウェア的な実装であり、この他、OSが提供するコア間通信のAPIを利用してもコア1とコア2は通信することができる。
DMAC15は、コア1及びコア2から要求を受けてプログラム20をSDRAM16、RAM1、RAM2に読み込んだり、周辺機器からのメモリアクセス要求を調停すると共に、I/Oブリッジ17からSDRAM16へ、又は、SDRAM16からI/Oブリッジ17へ、コア1、コア2を介することなくデータを転送する。SDRAM16は、コア1及びコア2がプログラム20を実行している間、RAM1又はRAM2にミスヒットするとプログラム20又はデータを提供するためのメモリ(二次キャッシュ)である。SDRAM16の少なくとも一部はコア1とコア2により共有される。
ROM18には統合後の機能を提供する特徴的なプログラム20が記憶されているが、このプログラム20に発生要因記憶プログラムが埋め込まれている。埋め込み方法も本実施形態の特徴の1つである。なお、ROM18はプロセッサ100の外部に配置されていてもよく、容量に応じてOSやデバイスドライバ(プラットフォーム)も記憶されている。
I/Oブリッジ17は、マルチレイヤーバス19とI/Oバス21の間で相互に周波数や電圧値などを変換する。I/Oバス21には種々のI/O22が接続されている。I/O22はプロセッサ100と外部の機器を接続するインタフェースであり、例えば、CANコントローラ、各種のアクチュエータ、センサ、スイッチ等が接続される。
〔発生要因記憶プログラムの埋め込み〕
図3は、プログラム20の生成方法を説明する図の一例である。概略的には、
プログラムバイナリコード32に発生要因記憶プログラム33を埋め込むことでプログラム20が生成される。
図3の処理は、不図示のコンピュータが実行するプログラム(区別するために作成プログラム30という)が実行する。抽出処理部35とコード埋め込み部36は作成プログラム30が提供する機能である。なお、作成プログラム30を実行するコンピュータは、CPU、RAM,ROM、HDD、入出力装置等を備えた一般的なPC(パーソナルコンピュータ)でよい。
プログラムバイナリコード32は機能統合後のプログラムであり、プロセッサ100が提供する実行履歴を記録する機能(EDR機能)が含まれる前のプログラムである。
図4(a)は、プログラムバイナリコード32の一部の一例を示し、図4(b)のフローチャート図は分岐条件とプログラムバイナリコード32の対応を説明するための図である。例えば、C言語で記述されたソースコードをコンパイラがコンパイルすると機械語のオブジェクトコードが得られるが、図4はオブジェクトコードを可読なようにアセンブリ言語で示したものである。C言語では、一まとまりの機能を関数名と"{コード}"で記述しておき、その関数をmain関数から呼び出すような記述が多いが、このような記述がコンパイルされると、関数にラベルが付与される。したがって、図4のラベルから次のラベルの直前のアセンブラコードが関数に相当するかひとまとまりの機能とみなすことができる。
また、C言語などでは制御文としてIf〜Else文、Swich文、While文等が用意されており、ある条件が成立した場合又は不成立の場合に関数を呼び出す記述がなされることがある。このようなソースコードの記述はアセンブラコードでは、"Jmp ラベル名"と記述されている。
図4(b)のフローチャート図に示すように制御文で記述される分岐条件(ひし形)が成立した場合又は不成立の場合、命令がアドレス順に実行されなくなる。この処理の流れは、アセンブラコードの"Jmp"により表される。したがって、"Jmp"という記述の前後で処理(機能)が大きく異なるとみなすことができる。なお、以下、"Jmp"を条件分岐命令という場合がある。
以上のようなアセンブラコードの記述の特徴を考慮すると、ラベルからラベル、ラベルから"Jmp"、又は、"Jmp"〜から次の"Jmp"までが一つのまとまりのある機能が記述されており、1つの機能として抽出することが適切であると考えられる。本実施形態では、機能的1つと見なせる一連のコードをコードブロックと称す。
コードブロックの間は処理が分岐しないので、コードブロックを特定するアドレス(以下、コードブロックアドレスという)を1つ記録すれば、少ない情報で多くのコードを特定できることになる。上記の一まとまりの機能は、仮にラベルから始まってもその前に"Jmp"が実行されるので、この"Jmp"(条件分岐命令)のアドレスをコードブロックアドレスとすることができる。
そこで、作成プログラム30は、条件分岐命令を予め条件分岐命令一覧31を記憶しておいたり、HDDや作成プログラム30内に記述しておく。図4の例では"Jmp"が条件分岐命令である。なお、さらに、ラベル名を条件分岐命令一覧31に登録しておいてもよい。
また、条件分岐命令ではないが、サブルーチンをコールするために命令「Call」も実行履歴が変化するという意味では同じであるので、条件分岐命令一覧31に「Call」を登録することも有効である。
こうすることで、十分に細かい粒度でコードブロックを条件分岐命令一覧31に特定できたことになる。しかしながら、コードブロックの粒度を細かくすることは、次述するように埋め込むべき場所が多くなることを意味するので、プログラムのオーバーヘッドを大きくしてしまう。このため、コードブロックの粒度(条件分岐命令一覧32に登録する分岐命令やラベル)は、プロセッサ100の処理能力に応じて調整することが好ましい。
なお、コードブロックアドレスは条件分岐命令のアドレスであるが、ポインタにより指示されるアドレスという意味では、実行されている命令のアドレスを意味する実行ポイントの下位概念になる。本実施形態では両者を区別するが、大きな違いはない。
図3に戻り、抽出処理部35はプログラムバイナリコード32のオペコード(ニーモニック)を1つずつ読み出し、条件分岐命令一覧31に一致する場合、コードブロックアドレス一覧34に登録する。
図5は、コードブロックアドレス一覧34の一例を示す図である。コードブロックアドレス一覧34では、アドレスとニーモニックが対応づけられているが、ニーモニックは説明のために記載したものであり実際には不要である。抽出処理部35は、アセンブラコードをアドレスの順番に読んでいき、条件分岐命令一覧31に一致するアドレス「0x30,0x50,0xC0,0xE0」をコードブロックアドレス一覧34に登録する。これらの各アドレスが各コードブロックを指定するアドレスとなり、実行履歴の記録に利用されることになる。なお、このアドレスはプログラムの先頭からの相対アドレスである。
次に、図3のコード埋め込み部36は、プログラムバイナリコード32に発生要因記憶プログラム33を埋め込む。発生要因記憶プログラム33は、実行履歴を記録する従来のプログラムであり、特にイベントをトリガーに実行履歴を記録したり記録を停止することができる。発生要因記憶プログラム33は実行している命令のアドレスを記憶する。プロセッサ100がこの機能を提供するため、本実施形態で埋め込まれる記述は、例えば「Call SAVE_Log」という記述であるとする。
よって、コード埋め込み部36は、コードブロックアドレス一覧34に登録されたアドレスの手前に「Call SAVE_Log」を記述していく。
図6は、発生要因記憶プログラム33が埋め込まれたプログラムバイナリコード32の一例を示す。アドレス「0x30,0x50,0xC0,0xE0」の手前に「Call SAVE_Log」が記述されている。コア1又はコア2は「Call SAVE_Log」を実行すると、次の命令のアドレスをコードブロックアドレスとしてリングバッファ40に記憶する。なお、「Call SAVE_Log」の実行時には次のJmp命令のアドレスがPC(プログラムカウンタ)にすでに設定されているので、次の命令のアドレスは現在のPCの値である。作成プログラム30がこのように作成したプログラム20は、プロセッサ100のROM18に記憶して車両と共に出荷されるか、出荷後に上書きされる。
〔シングルコアの場合の動作手順〕
図7は、シングルコアの場合にプログラム20が実行履歴を記憶する手順を示すフローチャート図の一例である。図7の手順は、車両のイグニッションがオン(又は、ハイブリッド車や電気自動車の場合はメインシステムがオンの間)されると、繰り返し実行される。
プログラム20は、車両にイベントが発生したか否かを監視している(S10)。典型的なイベントは、エアバッグが展開したこと、閾値以上のGが検出されたこと、運転者が緊急サポートセンタへの通話ボタンを押下したこと、等である。すなわち、車両に比較的大きな異常が生じた可能性が高い状況が検出されることがイベントである。プロセッサ100が搭載された電子制御装置がイベントを検出した場合は、このプログラム20がイベントを検出し、他の電子制御装置がイベントを検出した場合はCAN通信などにより、プロセッサ100にイベントが通知される。
イベント発生が検出されない場合(S10のNo)、プロセッサ100はアドレスの順番にプログラム20を実行する(S20)。
そして、プロセッサ100はプログラム20に埋め込まれた「Call SAVE_Log」を実行すると(S30)、リングバッファ40にコードブロックアドレスを記憶する(S40)。プログラム20は、積極的にコードブロックアドレスの記憶ポイントに到達したか否かを判定しているわけではないが、結果的に、コードブロックアドレスに到達した場合にだけ、コードブロックアドレスを記憶する。
例えば、プロセッサ100の実行ポイント(PCの値)が「0x40」であるとすると、プログラム20はリングバッファ40の最も古いコードブロックアドレスが記憶されているアドレスに「0x40」を記憶する。コードブロックアドレスが分かれば、一まとまりの機能のコードを特定できるので、少ないリングバッファ40の容量で効率的に実行履歴を記録できる。なお、最も古いコードブロックアドレスが記憶されているリングバッファ40のアドレスは、ポインタにより指示されている。
次いで、処理はステップS10に戻るので、イベントが発生するまでプログラム20はコードブロックアドレスの記憶を繰り返す。ステップS10においてイベント発生が検出されると(S10のYes)、プログラム20はイベント発生に対応したイベント処理部(例えば図8に示す)を呼び出し、実行ポイントをリングバッファ40に記憶すると共に、それ以降の記憶を停止する(S50)。こうすることで、イベント発生よりも前のプログラム20の実行経路を保存することができる。イベント発生以後のコードブロックアドレスの記憶を停止するには、イベント処理部が例えば、リングバッファ40に記録禁止を意味するフラグを設定したり、ポインタに記録禁止を意味する所定値(例えば、NULLやFFFF)を設定しておく。プログラム20に埋め込まれた「Call SAVE_Log」は、リングバッファ40のフラグやポインタの値に基づきコードブロックアドレスを記録するか否かを判定することで、イベント発生以後のコードブロックアドレスの記憶を停止することができる。
〔マルチコアの場合の動作手順〕
図8は、各コアの機能ブロック図の一例であり、図9は、マルチコアの場合のプログラム20が実行履歴を記憶する手順を示すフローチャート図の一例であり、図10は2つのコアによる1つのリングバッファ40へのコードブロックアドレスの記憶を模式的に説明する図の一例である。
図8に示すように、コア1とコア2は、「SAVE_Log」に含まれる機能として、自コア実行ポイント取得部42、46、他コア実行ポイント取得部43、47、及び、リングバッファ記録部44,48、を有する。また、イベント発生に対応した処理としてイベント処理部45,49を有する。これらの各機能はフローチャート図と共に説明する。また、リングバッファ40は共有メモリ(RAM1,RAM2又はSDRAM16)に記憶されている。ポインタ41はコア1及びコア2の各レジスタで同じ値に維持されるか、又は、共有メモリで共有されている。ポインタ41によりリングバッファ40において次にコードブロックアドレスを記憶すべきアドレスが指示されている。
図9の手順はほぼ図7のシングルコアの場合の手順と同様であるが、図9ではコア1とコア2が別々に図7のフローチャート図を実行する。
・図9(a)のステップS40が実行される場合
コア1が実行する命令が「Call SAVE_Log」に到達すると、自コア実行ポイント取得部42はコードブロックアドレスとなる実行ポイントを取得する。実行ポイントはPCの値としてよい。図10によれば、コア1は次のステップで「0x11」のアドレスを実行するので、自コア実行ポイント取得部42は「0x11」というコードブロックアドレスを取得し、リングバッファ記録部44に通知する。
次に、コア1の他コア実行ポイント取得部43は、コア2にコア2の実行ポイントを問い合わせ、コア2の実行ポイントを取得する。他コア実行ポイント取得部43はハード的又はソフト的なコア間の通信方法を利用して、コア2から実行ポイントを取得する。コア2が「0x07」のアドレスの命令を実行していると仮定すると、他コア実行ポイント取得部43は「0x07」というアドレスを取得し、リングバッファ記録部44に通知する。
リングバッファ記録部44は、ポインタ41の指示するリングバッファ40のアドレスに、コア1のコードブロックアドレスとコア2の実行ポインタを対応づけて(1対に)記憶する。対応づけて記憶するとは、一方から他方を一意に特定できるような記憶態様をいい、所定のアドレスの上位バイトと下位バイトに記憶することや、連続したアドレスに記憶することや、同じ識別番号を付することなどをいう。なお、リングバッファ記録部44はポインタ41の値を1つ(アドレス長だけ)大きくし、リングバッファ40の最大アドレスまで到達したら初期値に戻す。
以上により、図10のリングバッファ40に示すように、「コア1条件分岐:コア1 0x11、コア2 0x07」と記録される。「コア1条件分岐」によりどちらのコアが記録したかが明らかになり、「コア1 0x11、コア2 0x07」により、コア1が0x11の条件分岐命令を実行する際、コア2が0x07の命令を実行していたことが明らかとなる。
・図9(b)のステップS40が実行される場合
コア2がステップS40を実行する際の手順も同じである。コア2の実行するステップが「Call SAVE_Log」に到達すると、自コア実行ポイント取得部46はコードブロックアドレスとして実行ポイントを取得する。ここでは、自コア実行ポイント取得部46は「0x06」というアドレスを取得し、リングバッファ記録部48に通知するものとする。
コア2の他コア実行ポイント取得部47は、コア1にコア1の実行ポイントを問い合わせ、コア1の実行ポイントを取得する。ここでは、他コア実行ポイント取得部47は「0x23」というアドレスを取得し、リングバッファ記録部48に通知するものとする。
リングバッファ記録部48は、ポインタ41の指示するリングバッファ40のアドレスに、コア1の実行ポインタとコア2のコードブロックアドレスを対応づけて記憶する。
以上により、図10のリングバッファ40に示すように、「コア2条件分岐:コア1 0x23、コア2 0x06」と記録される。「コア2条件分岐」によりどちらのコアが記録したかが明らかになり、「コア1 0x23、コア2 0x06」により、コア2が0x06の条件分岐命令を実行する際、コア1が0x23の命令を実行していたことが明らかとなる。
また、1つのリングバッファ40にコア1とコア2が時系列にコードブロックアドレスを記録するので、コア1とコア2が実行した条件分岐命令の相対的な実行順が明らかになる。すなわち、コア1だけが時系列にコードブロックアドレスを記憶し、コア2だけがコードブロックアドレスを記録すると、解析時にコア1の条件分岐命令とコア2の条件分岐命令を1つずつ取り出してもコア1の条件分岐命令とコア2の条件分岐命令ではどちらが先に実行されたかを判別することが困難である。リングバッファ40であればなおさらである。したがって、コア1とコア2の実行履歴を統合して再現できないことになる。これに対し、本実施形態のプロセッサ100は、コア1とコア2がそれぞれ単独に条件分岐命令を実行しても、コア1とコア2の実行履歴を同じリングバッファ40に時系列に記録するので、コア1の条件分岐命令とコア2の条件分岐命令の実行順が明らかになる。
なお、コードブロックアドレスの記録時にタイムスタンプを記録すればコア1とコア2が別々にコードブロックアドレスを記録してもコア1とコア2の条件分岐命令の実行順が判別できるが、処理負荷の増大やリングバッファ40の容量を増大させるという不都合がある。
・イベントが検出された場合
コア1とコア2は同じプロセッサ100に配置されているので、コア1とコア2はいずれもほぼ同時にイベント発生を検出する。よって、コア1のイベント処理部45とコア2のイベント処理部49とはいずれもコードブロックアドレスの記憶を行う。この場合、2つのイベント処理部45,49はほぼ同時にコードブロックアドレスの記録を開始すると考えられるが、リングバッファ40へのアクセスはハード的又はソフト的に排他制御されるので、いずれか早い方から順番にコードブロックアドレスを記憶する。
例えば、コア1のイベント処理部45は、自コア実行ポイント取得部42、他コア実行ポイント取得部43、及び、リングバッファ記録部44の一連の処理を実行して、実行ポイントとして「0x40」というコードブロックアドレスを取得し、コア2の実行ポイントとして「0x09」というアドレスを取得し、リングバッファ40に記憶する。これにより、「コア1イベント発生:コア1 0x40、コア2 0x09」と記録される。
コア2のイベント処理部49についても同様である。コア2のイベント処理部49は、自コア実行ポイント取得部46、他コア実行ポイント取得部47、及び、リングバッファ記録部48の一連の処理を実行して、実行ポイントとして「0x11」というコードブロックアドレスを取得し、コア1の実行ポイントとして「0x50」というアドレスを取得し、リングバッファ40に記憶する。これにより、「コア2イベント発生:コア1 0x50、コア2 0x11」と記録される。
コードブロックアドレスの記録を停止するため、例えば先にコードブロックアドレスを記録したコア1,2のイベント処理部45,49は、記録の完了を他方のコアに通知する。通知を取得したコア1,2のイベント処理部45,49はフラグをオンに設定するなどして、他方のコアがイベント発生によるコードブロックアドレスの記録を終了したことを記録する。他方のコアのイベント処理部45,49は、イベント発生によるコードブロックアドレスの記録を終了するとフラグを参照して記録を停止してよいか否かを判定する。記録を停止してよいと判定した場合、イベント処理部45,49はシングルコアの場合と同様に記録を停止する。
以上により、図10のリングバッファ40に示すように、イベント発生によるコードブロックアドレスと実行ポインタが「コア1イベント発生:コア1 0x40、コア2 0x09」「コア2イベント発生:コア1 0x50、コア2 0x11」のように記録される。
解析時には、車両メーカやディーラのサービスマンが外部ツールによりリングバッファ40を読み出す。リングバッファ40に「イベント発生」と記録されているアドレスの次のアドレスからアドレス順にコードブロックアドレスを読み出し、最後のアドレスまで到達したら先頭に戻り「イベント発生」のアドレスまでリングバッファ40の記録内容を読み出すことで、コア1とコア2の実行履歴が得られる。なお、「イベント発生」という情報が記録されていなくても、サービスマンや外部ツールはポインタ41が指示するアドレスによりイベント発生時のコードブロックアドレスが記録されたアドレスを特定できる。
サービスマン等はコア1とコア2のプログラム20の実行履歴を精査し、プログラム20が予定された順に実行されているか否かや、想定外の実行履歴がないか否かなどを判断する。このような判断により、イベント発生がプログラム20によるものなのかそうでないかの峻別が可能になり、イベント発生の原因の特定精度を向上させ又は特定までの時間を短縮できる。
〔アドレス以外に記憶することが有効な情報〕
コア1とコア2がリングバッファ40に記憶する情報としてコードブロックアドレスと実行ポインタを例示したが、イベント発生の原因を特定するため以下の情報をコードブロックアドレス及び実行ポインタと共に記憶してもよい。
(i) コア1とコア2の汎用レジスタ、フラグ、スタックポインタ、入力値
コア1、コア2は種々のレジスタを備えている。汎用レジスタだけでなく、フラグやスタックポインタもレジスタの一種である。汎用レジスタには演算中の値(作業中のデータの保存のために一時的に記憶される)が格納されるので、コードブロックアドレスと共にこの値を記憶しておくことで、サービスマン等は、演算結果がイベント発生に影響したか否か等を推測することが可能になる。
フラグは、CPU1、2が特定の命令を実行した際の実行結果を示す値が格納される。例えば、桁あふれした場合はオーバーフローフラグが、演算結果がゼロになった場合にはゼロフラグが、演算結果が負の値になった場合にはSFフラグが、それぞれ「1」に設定される。したがって、コードブロックアドレスと共にこの値を記憶しておくことで、サービスマン等は、演算結果が不測の値になったことがイベント発生に影響したか否か等を推測することが可能になる。
スタックには関数が実行された際の、レジスタの内容、関数のアドレス、引数、変数などが格納されるが、この関数が別の関数を呼び出すような場合、スタックには呼び出された関数のレジスタの内容、関数のアドレス、引数、変数などが格納される。スタックポインタは、これらの情報の最新の格納位置を示す。したがって、コードブロックアドレスと共にスタックポインタを記憶しておくことで、サービスマン等がその推移から実行履歴を検証することが可能になる。
入力値は、例えば、I/O22から入力されたセンサの検出値、他の電子制御装置から受信したデータなどである。入力値は例えばSDRAM16、RAM1,RAM2に記憶されているかコア1又はコア2に記憶されている。入力値は演算対象となるものなので、コードブロックアドレスと共にこの値を記憶しておくことで、サービスマン等は演算の対象として入力値が適当であったかな否かを検証することが可能になる。
(ii) 分岐先の情報
コードブロックアドレスは分岐元のアドレスであるが、分岐先のアドレスも記録すれば実行履歴をより詳細に記録できたことになる。分岐先のアドレスは例えば「Jmp a ELSE_STATE1」のようにオペランドに記述されている。したがって、コア1,2が「Call SAVE_Log」を実行することにより、実行ポインタだけでなく実行ポインタの命令のオペランドを読み出してコードブロックアドレスと共に記録すればよい。
また、分岐先に再度、「Call SAVE_Log」を記述しておき、分岐先においてコアが「Call SAVE_Log」を実行することで、PCに記憶された実行ポインタを読み出せば分岐先のアドレスを記憶することができる。
〔割込みについて〕
コア1又はコア2が互いに割り込みしたり、不図示の他のコアからコア1又はコア2が割込みを受ける場合がある。割込み発生時はINT1、2が割込み内容(割り込みベクター)に応じて割り込みハンドラを起動して所定の処理を実行するので、割込み発生時も実行する命令のアドレスが大きく変化することになる。しかし、条件分岐命令と違いコア1又はコア2にとっていつ割込みが発生するかは予測が困難である。
このため、割込み発生時にコードブロックアドレスを記録するには以下のよう方法がある。
・プログラムバイナリコード32の所定ステップ毎に「Call SAVE_Log」を記述する。
すなわち、いつ割込みが発生しても所定ステップ以内に割込みの直前のコードブロックアドレスを記録することができる。しかし、「Call SAVE_Log」が多くなるとオーバーヘッドになるので、どのくらいのステップ数の間隔で記述するかは最適化することが好ましい。
・割込みハンドラが起動するプログラムに「Call SAVE_Log」を記述する
割込みの発生時、PC等を含むコンテキストはスタックされているので、割込みの発生後に起動されるプログラムはスタックポインタにより割込み発生時のコンテキストを参照できる。コンテキストにはPCの値が記憶されるので、コア1やコア2は割込み発生時の実行ポインタを記憶することができる。
〔マルチプロセッサマイコンの場合〕
上記では、1つのプロセッサが複数のコア又はCPUを有する態様を説明したが、1つ以上のコア又はCPUを有する複数のプロセッサが搭載された態様でも、本実施形態の実行履歴の記録方法は有効である。
図11は、マルチプロセッサマイコンの構成図の一例を示す。プロセッサ1とプロセッサ2がバスを介して接続されている。プロセッサ1、2は1つ以上のコア又はCPUを有していればよい。プロセッサ1はプロセッサ1用のリングバッファ40を有し、プロセッサ2はプロセッサ2用のリングバッファ40を有している。リングバッファ40を別々にしたのは、メモリの共有の自由度を考慮したためで、いずれか一方のリングバッファ40を共有してもよい。
これまで説明したように条件分岐命令の手前に「SAVE_Log」が記述されており、「SAVE_Log」が実行されることによりコードブロックアドレスと実行ポインタが対応づけて記録される。プロセッサ1と2はDMACやデバッグポートなどのプロセッサ間通信手段を利用して通信する。これにより、プロセッサ1はプロセッサ2のPCの値を、プロセッサ2はプロセッサ1のPCの値を、それぞれ取得することができる。
また、図11では、リングバッファ40を別々にしたため、各プロセッサがPC応答タスク1,2を有する。PC応答タスク1,2は相手のプロセッサが「SAVE_Log」を実行した際に、自機のプロセッサの実行ポイントを記録するタスクである。
図12は2つのプロセッサ1,2がそれぞれリングバッファ40へコードブロックアドレスを記憶する手順を説明するフローチャート図の一例である。図12の処理は図9の処理とステップS40において異なる。
・図12(a)のS401
プロセッサ1が実行する命令が「Call SAVE_Log」に到達すると、自コア実行ポイント取得部42はコードブロックアドレスとなる実行ポイントを取得する。自コア実行ポイント取得部42は例えば「0x40」というコードブロックアドレスを取得し、リングバッファ記録部44に通知する。
次に、プロセッサ1の他コア実行ポイント取得部43は、DMA通信などを利用してプロセッサ2に実行ポイントを問い合わせ、プロセッサ2の実行ポイントを取得する。プロセッサ2が「0x09」のアドレスの命令を実行していると仮定すると、他コア実行ポイント取得部43は「0x09」というアドレスを取得し、リングバッファ記録部44に通知する。
リングバッファ記録部44は、ポインタ41の指示するリングバッファ40のアドレスに、プロセッサ1のコードブロックアドレスとプロセッサ2の実行ポインタを対応づけて(1対に)記憶する。以上により、図11のプロセッサ1のリングバッファ40に示すように、「プロセッサ1条件分岐:プロセッサ1 0x40、プロセッサ2 0x09」と記録される。
さらに、プロセッサ2は、プロセッサ1の他コア実行ポイント取得部43から実行ポイントの問い合わせを受けることで割込みを発生させ、PC応答タスク2を実行する。まず、プロセッサ2のPC応答タスク2は、PCの値である実行ポイントを取得する。また、PC応答タスク2は、DMA通信などを利用してプロセッサ1に実行ポイントを問い合わせ、プロセッサ1の実行ポイントを取得する。この実行ポイントはコードブロックアドレスと等しいかその周辺のアドレスとなる。この問い合わせを省略するため、プロセッサ1の他コア実行ポイント取得部43が実行ポイントの問い合わせる際に実行ポイント(この場合はコードブロックアドレスと等しい)をプロセッサ2に通知してもよい。
そして、プロセッサ2のPC応答タスク2は、リングバッファ40にプロセッサ1のコードブロックアドレスとプロセッサ2の実行ポインタを対応づけて記憶する。以上により、図11のプロセッサ2のリングバッファ40に示すように、「プロセッサ1条件分岐:プロセッサ1 0x40、プロセッサ2 0x09」と記録される。すなわち、リングバッファ40の複製が得られるので、プロセッサ1と2がリングバッファ40を共有する場合と同じ情報が得られる。
なお、イベント発生時の実行履歴の記録についても同様に、プロセッサ1と2が同じ(又はほぼ同じ)実行履歴をそれぞれリングバッファ40に記憶する(S501)。
・図12(b)のS401
プロセッサ2が起点となる以外は、図12(a)のS401と同様である。ただし、条件分岐命令を実行したのがプロセッサ2なので、実行履歴はプロセッサ1,2のどちらにおいても例えば「プロセッサ2条件分岐:プロセッサ1 0x50、プロセッサ2 0x11」と記録される。
以上のように、プロセッサ1が「SAVE_Log」を実行するとプロセッサ1と2が同じ(又はほぼ同じ)実行履歴をそれぞれリングバッファ40に記憶し、プロセッサ2が「SAVE_Log」を実行するとプロセッサ1と2が同じ(又はほぼ同じ)実行履歴をそれぞれリングバッファ40に記憶する。
このように、プロセッサ1,2のどちらが「SAVE_Log」を実行してもそれぞれが同じ実行履歴を記録するので、マルチプロセッサマイコンにおいても、プロセッサ1と2の命令の実行経路だけでなく、プロセッサ1と2の相対的な命令の実行順序が明らかになる。
以上のように、1つのプロセッサ内だけでなく複数のプロセッサが搭載されたマルチプロセッサにおいて、互いの実行履歴を対応づけて記録することができる。なお、プロセッサが3つ以上ある場合、全てのプロセッサが同じ実行履歴を記録することになるだけであり実行手順はプロセッサが2つの場合と同様である。
〔別の形態〕
プログラム20を実行するコア1やコア2が実行履歴を記憶すると、上記のように「Call SAVE_Log」など実行履歴を記録するための命令をプログラム20に予め埋め込んでおく必要が生じる。これは、コア1、コア2がプログラム20を実行しながら条件分岐命令を実行するか否かを判定すると仮定すると、全ステップを実行する毎に1つ先の命令が条件分岐命令か否かを判定する必要が生じるためである。
しかし、プログラム20を実行するコア1やコア2とは別に、実行履歴を記憶するコア3を設けることで、「Call SAVE_Log」など実行履歴を記録するための命令をプログラム20に予め埋め込んでおく必要性を低減できる。
図13は、プロセッサ100のハードウェア構成図の一例を示す。図13において図2と同一部の説明は省略する。コア3のINT3は、INT1及びINT2と接続されている。コア3は制御などのためのプログラム20の実行を受け持たず、実行履歴を記録する専用の実行履歴記録プログラムを実行する。
図14は、コア3の実行履歴プログラムが実行履歴を記録する手順を示すフローチャート図の一例である。コア3は、実行履歴プログラムを実行することで実現される命令監視部、実行ポイント取得部、リングバッファ記録部、及び、イベント処理部を有する。
命令監視部は、コア1及びコア2のPCが更新される毎にそれぞれの命令バッファ(又は命令デコーダ)の値をINT1〜3を介して取得し、コア1又はコア2が実行する命令がJmpなど予め登録されている(条件分岐命令一覧31と同じもの)命令と一致するか否かを監視している(S110)。一致する場合は、実行ポイント取得部に通知する。
実行ポイント取得部は、条件分岐命令を実行したコア1又はコア2にコードブロックアドレスを要求し、他方のコアに実行ポインタを要求する(S120)。
リングバッファ記録部は、コア1又はコア2から取得したコードブロックアドレス及び実行ポインタをリングバッファ40に記憶する(S130)。こうすることで、コア1とコア2のどちらが条件分岐命令を実行しても、コア3がコア1及びコア2のコードブロックアドレスと実行ポインタを記録できる。なお、どちらかのコアが条件分岐命令を実行したかも記録される。
なお、イベントが発生した場合のイベント処理部の処理はコアが2つの場合と同様であり、イベント発生を検出すると(S140)、イベント処理部はコア1とコア2に実行ポインタを要求し(S150)、互いに対応づけてリングバッファ40に記憶し(S160)、その後、記録を停止する(S170)。
したがって、3つめのコア3をEDR専用にすることで作成プログラム30がプログラム20に「Call SAVE_Log」を埋め込む必要がなくなり開発コストを低減できる。
〔3つ以上のコアのプロセッサ100について〕
上記ではコアが2つの場合を例に説明したが、プロセッサ100がコア1,2以外にコアを有する場合がある。しかしながら、コアが3つ以上存在しても、各コアの処理手順は大きく変わらない。すなわち、コア3が「Call SAVE_Log」を実行すると、コア3の自コア実行ポイント取得部は自コアのアドレスを取得し、他コア実行ポイント取得部は、コア1とコア2から実行ポイントを取得する。コア3のリングバッファ記録部は、ポインタ41の指示するリングバッファ40のアドレスに、コア3のコードブロックアドレスとコア1,2の実行ポイントを対応づけて記憶する。コア1,2についても同様である。
また、一方で、コアが3つ以上存在しても、例えばコア3がコア1,2と関係のない処理を実行している場合、コア1,2がコア3の実行ポイントを実行する必要がない。例えば、コア1,2とコア3が全く通信しない(INT13を有さない)場合、コア1,2がSMPなのに対しコア3はAMPのような場合、又は、コア1,2とコア3が処理上互いに全く影響しない(互いに演算結果を利用しない、プログラム1とプログラム2に実行順依存関係がない、プログラム1とプログラム2が同期を取ることがない等)プログラムを実行しているような場合、である。
このような場合、コア3がコア1,2の検出するイベントに影響する可能性が低いのでコア1,2がコア3の実行履歴を記録する必要性が小さい。
以上説明したように、本実施形態のプロセッサ100は、複数のコアがそれぞれプログラムを実行した際の実行履歴をコア間の命令の実行順を特定できるように記録することができる。また、一まとまりのコードブロックをより少ないコードブロックアドレスにより記録することができ、効率的に実行履歴を記録できる。

Claims (11)

  1. 複数のコアがそれぞれプログラムを実行するプロセッサであって、
    第1コアがプログラムの実行履歴記録ポイントに記述された実行履歴記録命令を実行した場合、前記第1コアが実行する一連の命令を1つのアドレスで指示する第1のコードブロック情報を取得する第1の自コア実行ポイント取得手段と、
    前記第1コアが前記実行履歴記録命令を実行した場合、第2コアが実行している命令の第1の実行アドレス情報を取得する第1の他コア実行ポイント取得手段と、
    前記実行履歴記録命令を実行したコアの識別情報、前記第1のコードブロック情報及び前記第1の実行アドレス情報を対応づけて共有メモリに時系列に記憶する第1の実行ポイント情報記録手段と、
    前記第2コアが前記実行履歴記録命令を実行した場合、前記第2コアが実行する一連の命令を1つのアドレスで指示する第2のコードブロック情報を取得する第2の自コア実行ポイント取得手段と、
    前記第2コアが前記実行履歴記録命令を実行した場合、前記第1コアが実行している命令の第2の実行アドレス情報を取得する第2の他コア実行ポイント取得手段と、
    前記実行履歴記録命令を実行したコアの識別情報、前記第2のコードブロック情報及び前記第2の実行アドレス情報を対応づけて前記共有メモリに時系列に記憶する第2の実行ポイント情報記録手段と、を有するプロセッサ。
  2. 前記共有メモリは、前記第1コア及び前記第2コアが、前記共有メモリのアドレス順に、前記第1のコードブロック情報と前記第1の実行アドレス情報、又は、前記第2のコードブロック情報と前記第2の実行アドレス情報を書き込むリングバッファである、
    ことを特徴とする請求項1記載のプロセッサ。
  3. 予め定められた事象の発生を検出した場合、前記第1の実行ポイント情報記録手段又は前記第2の実行ポイント情報記録手段は、前記共有メモリに、前記実行履歴記録命令を実行したコアの識別情報、前記第1のコードブロック情報及び前記第1の実行アドレス情報、又は、前記実行履歴記録命令を実行したコアの識別情報、前記第2のコードブロック情報及び前記第2の実行アドレス情報を記録することを停止する、
    ことを特徴とする請求項2記載のプロセッサ。
  4. 前記第1の実行ポイント情報記録手段は、前記実行履歴記録命令を実行したコアの識別情報、前記第1のコードブロック情報及び前記第1の実行アドレス情報に加え、前記第1コアの汎用レジスタの値、フラグレジスタの値、スタックポインタの値、又は、入力インターフェースを介して取得した入力値、の1つ以上を前記共有メモリに時系列に記憶する、
    ことを特徴とする請求項1項記載のプロセッサ。
  5. 前記第1の実行ポイント情報記録手段は、前記実行履歴記録命令を実行したコアの識別情報、前記第1のコードブロック情報及び前記第1の実行アドレス情報に加え、前記第1コアが前記実行履歴記録命令の次の命令を実行することで移動する移動先のアドレス情報を、前記共有メモリに時系列に記憶する、ことを特徴とする請求項1記載のプロセッサ。
  6. 前記実行履歴記録ポイントは、条件分岐命令又はサブルーチンコール命令の直前のステップである、ことを特徴とする請求項1記載のプロセッサ。
  7. 前記実行履歴記録ポイントは、一まとまりの機能を提供する一連の命令の終わり又は始まりの命令の直前のステップである、ことを特徴とする請求項1記載のプロセッサ。
  8. 前記事象はエアバッグの展開である、ことを特徴とする請求項3記載のプロセッサ。
  9. 請求項1記載のプロセッサが搭載された車両用の電子制御ユニット。
  10. 請求項1記載の前記プログラムを作成する作成プログラムであって、CPUに
    前記プログラムのバイナリコードを読み出すステップと、
    条件分岐命令一覧に登録された条件分岐命令のいずれかに一致する前記バイナリコードの命令のアドレスを抽出する抽出処理ステップと、
    前記第1の自コア実行ポイント取得手段、前記第1の他コア実行ポイント取得手段、及び、前記第1の実行ポイント情報記録手段、に対応する命令又は呼び出す命令を、前記抽出処理ステップで抽出したアドレスの直前に記述するコード埋め込みステップと、
    を実行させる作成プログラム。
  11. 複数のコアがそれぞれプログラムを実行するプロセッサであって、
    第1コア及び第2コアが実行する命令が、予め登録された命令と一致するか否かを判定する命令監視手段と、
    前記第1コアが実行する命令が予め登録された命令と一致する場合、前記第1コアが実行する一連の命令を1つのアドレスで指示する第1のコードブロック情報及び前記第2コアが実行している命令の第1の実行アドレス情報を取得し、
    前記第2コアが実行する命令が予め登録された命令と一致する場合、前記第2コアが実行する一連の命令を1つのアドレスで指示する第2のコードブロック情報及び前記第1コアが実行している命令の第2の実行アドレス情報、を取得する実行ポイント取得手段と、
    プログラムの実行履歴記録ポイントに記述された実行履歴記録命令を実行したコアの識別情報、前記第1のコードブロック情報及び前記第1の実行アドレス情報、又は、前記実行履歴記録命令を実行したコアの識別情報、前記第2のコードブロック情報及び前記第2の実行アドレス情報を、それぞれ対応づけて共有メモリに時系列に記憶する実行ポイント情報記録手段と、
    を有することを特徴とするプロセッサ。
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