JP5531854B2 - 成型用積層体 - Google Patents
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Description
(1)基材フィルムと、基材フィルムの一方の面に積層された保護フィルムを有する成型用積層体であって、前記基材フィルムが少なくとも一方向に延伸されたポリエステル系フィルムであり、前記保護フィルムがポリプロピレン系フィルムであり、下記測定法による熱カール値が50mm以下であることを特徴とする成型用積層体。
(熱カール測定)
500mm×500mmの成型用積層体試料について、90℃、30分間加熱処理した後、室温で30分放置した後の成型用積層体の4隅の変形高さの平均値を算出する。
(2)前記基材フィルムが融点200〜245℃のポリエステル系フィルムであることを特徴とする前記成型用積層体。
(3)前記ポリプロピレン系フィルムがホモポリプロピレン樹脂もしくはα−オレフィン含有量が5質量%以下のポリプロピレン系ランダム共重合樹脂からなることを特徴とする前記成型用積層体。
(4)前記保護フィルムが、基材フィルム面側に粘着剤層、他面側に剥離処理層を有することを特徴とする前記成型用積層体。
(5)基材フィルムにハードコート層、印刷層もしくはゴム強化スチレン系樹脂層の少なくとも1種の機能層が積層されている前記成型用積層体。
(6)前記成型用積層体を成型して得られる成型体。
(7)前記成型用積層体を50〜120℃に加熱し、金型面側を真空とし、他面側を1気圧超10気圧以下の気圧とし圧空成型を行なうことを特徴とする成型体の製造方法。
本発明において、基材フィルムは製造工程において少なくとも一軸方向に延伸したポリエステル系フィルムであり、成型性を有することを特徴とする。ここで成型性とは、金型成型や圧空成型、真空成型などの成型加工により成型体を形成しうることをいう。具体的には成型によって局部的に伸長された部分において、部分的に高い応力が発生した際にも基材フィルムが破断せずに成型体を形成可能なフィルム応力特性を有するものである。
本発明の成型用積層体は、前記基材フィルムの一方の面にポリプロピレン系フィルムからなる保護フィルムを有することが重要である。基材フィルムと保護フィルムとは直接積層しても良いし、他の層を介して積層しても良い。
本発明の成型用積層体は、加熱加工によっても熱カールが生じにくく、かつ基材フィルム表面を傷や汚れから好適に保護しうる。そのため、本発明の成型積層体をそのまま、印刷や成型処理を施すことができる。
基材フィルムの片面に保護フィルムを積層した状態で500mm角に裁断した成型用積層体試料を用意した。この試料を保護フィルム面を下にして90℃に設定した乾燥オーブン中に投入し30分間加熱処理した。取り出した試料を室温下で30分放置し、試料の角の4点の垂直方向のカール変形高さを300mmステンレス定規で計測、平均値をカール値として示した。ここで、カールの向きが保護フィルム側になる場合と基材フィルム側になる場合との両方が発生するが、角が測定面から浮き上がる状態で静置し測定を実施した。
各フィルムの長手方向及び幅方向に対し、それぞれ長さ250mm及び幅20mmの短冊状試料を切り出す。各試料の長さ方向に200mm間隔で2つの印を付け、5gfの一定張力(長さ方向の張力)下で2つの印の間隔Aを測定する。続いて、短冊状の各試料の片側をカゴに無荷重下でクリップにて吊るし、150℃の雰囲気下のギアオーブンに入れると同時に時間を計る。30分後、ギアオーブンからカゴを取り出し、30分間室温で放置する。次いで、各試料について、5gfの一定張力(長さ方向の張力)下で、2つの印の間隔Bを金指により0.25mm単位で読み取る。読み取った間隔A及びBより、各試料の150℃での熱収縮率を下記式により算出する。
熱収縮率(%)=((A−B)/A)×100
示差走査熱量分析装置(マックサイエンス社製、DSC3100S)を用いて、サンプル約7mgをサンプルパンに入れ、パンのふたをし、窒素ガス雰囲気下で室温から300℃に20℃/分の昇温速度で昇温して測定し、9・1項に定義される融解ピーク温度にて求めた。
成型用積層体試料に5mm四方のマス目印刷を施した後、500℃に加熱した赤外線ヒーターでフィルムを10〜15秒加熱した後、金型温度80℃で、4気圧の加圧下で圧空成型を行った。なお、加熱条件は各フィルムに対し、上記範囲内で最適条件を選択した。金型の形状はカップ型で、開口部は直径が60mmであり、底面部は直径が55mmで、深さが50mmであり、全てのコーナーは直径0.5mmの湾曲をつけたものを用いた。この成型後、保護フィルムを剥がし、剥離の異常の有無を確認した。
(塗布液の調整)
イソプロパノール40質量%水溶液に共重合ポリエステル樹脂(東洋紡績社製、バイロナールMD−1250)を固形分で8.0質量%、平均粒径1.0μmのシリカ粒子を全樹脂に対し0.8質量%及び平均粒径0.05μmのシリカ粒子を全樹脂に対し10質量%含有するように、塗布液を調整した。次いで、バッグ式フィルター(住友スリーエム社製、リキッドフィルターバッグ)で濾過し、塗布液循環系ストックタンク内で、15℃で2時間撹拌した。
芳香族ジカルボン酸成分としてテレフタル酸単位100モル%、ジオール成分としてエチレングリコール単位40モル%及びネオペンチルグリコール単位60モル%を構成成分とする、固有粘度が0.69dl/gの共重合ポリエステルのチップ(A)と、固有粘度が0.69dl/gで、かつ平均粒子径(SEM法)が1.5μmの無定形シリカを0.04質量%含有するポリエチレンテレフタレートのチップ(B)をそれぞれ乾燥させた。さらに、チップ(A)とチップ(B)を25:75の質量比となるように混合した。次いで、これらのチップ混合物を押出し機によりTダイのスリットから270℃で溶融押出し、表面温度40℃のチルロール上で急冷固化させ、同時に静電印加法を用いてチルロールに密着させながら無定形の未延伸シートを得た。得られた未延伸シートを加熱ロールと冷却ロールの間で縦方向に90℃で3.3倍に延伸した。次いで、一軸延伸フィルムの片面に、上記塗布液をリバースキスコート法により延伸前の樹脂固形分の厚みが0.9μmとなるように塗布した。塗布層を有するフィルムを乾燥しつつテンターに導き、120℃で10秒間予熱し、横延伸の前半部を110℃、後半部を100℃で3.9倍延伸した。さらに、横方向に7%の弛緩処理を行いながら235℃で熱固定処理を行い、厚さ188μmの二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。本基材フィルムの融点は242℃であった。
エチレン含有量が0.5質量%のランダム共重合ポリプロピレン樹脂(MFR=7)100質量部およびアクリレート系酸化防止剤であるスミライザーGS(住友化学社製)5質量%を含むホモポリプロピレン樹脂(MFR=7)よりなるアクリレート系酸化防止剤を含むマスターバッチ樹脂2質量部をTダイ製膜機にて溶融押出しを行い、冷却ロール温度60℃で冷却時間2.0秒(製膜速度60m/分)、溶融樹脂の引取り時のドラフト比0.64(ダイスリップギャップ:0.5mm、ダイスリップ出口溶融樹脂速度:4.8m/分、エアーギャップ:8cm)の製膜条件にて厚み40μmの未延伸フィルムを得た。
実施例1と同様の方法で厚さ100μmの基材フィルムを作り使用した他は、実施例1と同じ保護フィルムを使用し成型用積層体を得た。
実施例1と同じ基材フィルムに対して、保護フィルムとして、エチレン含有量が4.0質量%のランダム共重合ポリプロピレン樹脂(MFR=7)100質量部およびアクリレート系酸化防止剤であるスミライザーGS(住友化学社製)5質量%を含むホモポリプロピレン樹脂(MFR=7)よりなるアクリレート系酸化防止剤を含むマスターバッチ樹脂2質量部を、実施例1と同様の方法で作り、成型用積層体を得た。
実施例1と同じ基材フィルムに対して、保護フィルムとして、エチレン含有量が8.0質量%のランダム共重合ポリプロピレン樹脂(MFR=10)100質量部およびアクリレート系酸化防止剤であるスミライザーGS(住友化学社製)5質量%を含むホモポリプロピレン樹脂(MFR=7)よりなるアクリレート系酸化防止剤を含むマスターバッチ樹脂2質量部を、実施例1と同様の方法で作り、成型用積層体を得た。
実施例1と同じ基材フィルムに市販のPET系保護フィルム(サンエー化研製、サニテクトH225E)25μmを貼り合わせ縦、横各々500mmで断裁し、成型用積層体とした。
実施例1と同じ基材フィルムに市販のPE系保護フィルム(大王加工紙製、FM−5300)50μmを貼り合わせ縦、横各々500mmで断裁し、成型用積層体とした。
Claims (7)
- 基材フィルムと、基材フィルムの一方の面に積層された保護フィルムを有する成型用積層体であって、
前記基材フィルムが少なくとも一方向に延伸されたポリエステル系フィルムであり、
前記保護フィルムがポリプロピレン系フィルムであり、
下記測定法による熱カール値が50mm以下であることを特徴とする成型用積層体。
(熱カール測定)
500mm×500mmの成型用積層体試料について、90℃、30分間加熱処理した後、室温で30分放置した後の成型用積層体の4隅の変形高さの平均値を算出する。 - 前記基材フィルムが融点200〜245℃のポリエステル系フィルムであることを特徴とする請求項1に記載の成型用積層体。
- 前記ポリプロピレン系フィルムがホモポリプロピレン樹脂もしくはα−オレフィン含有量が5質量%以下のポリプロピレン系ランダム共重合樹脂からなることを特徴とする請求項1または2に記載の成型用積層体。
- 前記保護フィルムが、基材フィルム面側に粘着剤層、他面側に剥離処理層を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の成型用積層体。
- 基材フィルムにハードコート層、印刷層もしくはゴム強化スチレン系樹脂層の少なくとも1種の機能層が積層されている請求項1〜4のいずれかに記載の成型用積層体。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の成型用積層体を成型して得られる成型体。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の成型用積層体を50〜120℃に加熱し、金型面側を真空とし、他面側を1気圧超10気圧以下の気圧とし圧空成型を行なうことを特徴とする成型体の製造方法。
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