JP5530795B2 - エアバッグ装置の配設構造 - Google Patents

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Description

本発明は、ドア内に折畳状態のエアバッグが設けられ、エアバッグがカバーで覆われ、このエアバッグを窓ガラスに沿って展開可能なエアバッグ装置の配設構造に関する。
エアバッグ装置の配設構造として、サイドドアの内部にエアバッグおよびインフレータが設けられ、ドアライニングのうちエアバッグに対応する部位に開口部が形成され、開口部にカバーが設けられ、カバーでエアバッグを覆うドアマウント型のものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
このエアバッグ装置の配設構造によれば、インフレータから発生したガスでエアバッグが展開する場合に、エアバッグでカバーを押し上げ、エアバッグを開口部から窓ガラスに沿って上方に展開させることが可能である。
特開2007−62497号公報
ところで、特許文献1のエアバッグ装置の配設構造は、サイドドアのインナパネル(詳しくは、インナパネルの上端部)にウエザストリップが設けられている。
このウエザストリップは、窓ガラスの内面に接触する第1リップシールや、ドアライニングの上端部やカバーの上端部を覆う第2リップシールを有している。
このように、第2リップシールでドアライニングの上端部やカバーの上端部を覆うことで、ドアライニングの上端部およびインナパネルの上端部間のライニング隙間を塞ぐとともに、カバーの上端部およびインナパネルの上端部間のカバー隙間を塞ぐことができる。
よって、第2リップシールに滴下した水滴(例えば、雨滴)を第2リップシールに沿ってサイドドアの前端部側や後端部側に導くことが可能である。
そして、導かれた水滴を前端部側や後端部側(すなわち、エアバッグの前端部側や後端部側)からサイドドア内に滴下させることができる。
しかし、前端部側からの水滴の滴下中に、例えば、車両が上り勾配の坂道を走行する場合、前端部側から滴下した水滴がインナパネルに沿ってエアバッグ側に浸入することが考えられる。
一方、後端部側からの水滴の滴下中に、例えば、車両が下り勾配の坂道を走行する場合に、後端部側から滴下した水滴がインナパネルに沿ってエアバッグ側に浸入することが考えられる。
本発明は、ドア内に滴下した水滴がドアパネルに沿ってエアバッグ側に浸入することを防止できるエアバッグ装置の配設構造を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、車室側のドアパネルの側面に設けられ、上方に向けて開口する開口部が形成されたリテーナと、前記リテーナに折畳状態で保持され、前記開口部から展開可能なエアバッグと、前記開口部を覆うとともに、前記エアバッグを上方に向けて展開可能なカバーと、を備え、前記ドアパネルに前記車室側へ向けて張り出した段差部が設けられ、前記段差部に前記エアバッグが前記リテーナを介して取り付けられ、前記段差部および前記リテーナ間にシール部材が介装され、前記シール部材は、該シール部材の上辺が前記段差部より上方に張り出され、かつ、前記シール部材27の前辺27c、後辺27dの少なくとも一方が前記段差部より外方に張り出されたことを特徴とする。
請求項は、前記ドアパネルは、前記段差部の車外側に設けられたスティフナを備え、前記スティフナおよび前記段差部で閉断面を形成することを特徴とする。
請求項は、前記ドアパネルの上端部に前記エアバッグ側への水滴の浸入を規制する水滴規制手段が設けられ、前記水滴規制手段は、車室側上部に上方に向けて突出する内突出部を有し、前記内突出部の上端部が前記段差部に沿って設けられた前記リテーナの外壁の上端部より下方に配置されたことを特徴とする。
請求項1に係る発明では、ドアパネルに車室側へ向けて張り出した段差部を設けることで、ドア内に滴下した水滴(例えば、雨滴)の流れを段差部で規制することができる。
よって、ドア内に滴下した水滴を段差部に沿って下方に流してドアの外に排水することができる。
この段差部にエアバッグを設けることで、ドア内に滴下した水滴がドアパネルに沿ってエアバッグ側に浸入することを防止できる。
また、請求項に係る発明では、段差部およびリテーナ間にシール部材を介装し、シール部材の上辺を段差部より上方に張り出した。
よって、ドア内に滴下した水滴が段差部を乗り越えることを、シール部材の上辺で規制することができる。
これにより、ドア内に滴下した水滴がドアパネルに沿ってエアバッグ側に浸入することを一層確実に防止できる。
さらに、前記シール部材27の前辺27c、後辺27dの少なくとも一方を段差部より外方に張り出した。これにより、車両が比較的大きな上り勾配の坂道を走行する場合や、車両が比較的大きな下り勾配の坂道を走行する場合に、水滴がエアバッグ装置側に浸入することをシール部材の前辺、後辺で防止できる。
請求項に係る発明では、段差部の車外側にスティフナを設けることで、スティフナおよび段差部で閉断面を形成した。
これにより、ドアパネル(特に、段差部)の剛性を確保することが可能になり、ドアパネル(特に、段差部)でエアバッグを好適に保持することができる。
請求項に係る発明では、ドアパネルの上端部に水滴規制手段を設けることで、エアバッグ側への水滴の浸入を規制することができる。
加えて、水滴規制手段に備えた内突出部の上端部をリテーナの外壁の上端部より下方に配置した。
これにより、水滴規制手段に滴下した水滴が内突出部を乗り越えた場合、乗り越えた水滴がリテーナ内に浸入することをリテーナの外壁で防いで、ドアパネルおよびリテーナ間の空間から車外に排水することができる。
本発明に係るエアバッグ装置の配設構造を備えたサイドドアを示す斜視図である。 図1の2−2線断面図である。 図1のサイドドアを示す分解斜視図である。 図3の4−4線断面図である。 図3のサイドドアを分解した状態を示す分解図である。 図2の6部拡大図である。 図3の7−7線断面図である。 本発明に係るエアバッグ装置の配設構造で水滴(雨滴など)をサイドドアの前後の端部まで導く例を説明する図である。 本発明に係るエアバッグ装置の配設構造で水滴(雨滴など)がエアバッグ装置側に浸入することを防ぐ例を説明する図である。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、「前」、「後」、「左」、「右」は運転者から見た方向にしたがい、前側をFr、後側をRr、左側をL、右側をRとして示す。
なお、実施例においてはエアバッグ装置の配設構造15を取り付ける(配設する)車両用ドアとしてサイドドア10を例示するが、エアバッグ装置の配設構造15を取り付けるドアはサイドドア10に限定するものではない。
実施例に係るエアバッグ装置の配設構造15について説明する。
図1に示すように、サイドドア10は、サイドドア10の外装面がアウタパネル11で形成され、アウタパネル11の車室12側に窓ガラス13が昇降自在に設けられ、窓ガラス13の車室12側にエアバッグ装置の配設構造15を備えている。
このサイドドア10は、車両のルーフが開閉可能または着脱可能なコンバーチブルタイプの車両に用いられている。
図2に示すように、アウタパネル11の上端部11aに外側シール部材17が設けられている。
外側シール部材17の外側リップシール18を窓ガラス13の外面13aに接触させることで、窓ガラス13の外面13aおよびアウタパネル11間が密封(シール)されている。
図2、図3に示すように、エアバッグ装置の配設構造15は、窓ガラス13の車室12側に設けられたインナパネル(ドアパネル)21と、インナパネル21の車室12側に設けられて車室12の側壁を形成するドアライニング22と、ドアライニング22およびインナパネル21に設けられたエアバッグ装置25と、エアバッグ装置25およびインナパネル21間に介装されたシール部材27と、エアバッグ装置25側への水滴(例えば、雨滴)の浸入を規制する水滴規制手段(内側シール部材)26とを備えている。
インナパネル21は、上部に車室12側に向けて張り出した(膨出する)段差部(すなわち、膨出部)28が設けられている(形成されている)。
段差部28にエアバッグ装置25が車室12側から設けられている。
段差部28およびエアバッグ装置25間にシート状のシール部材27が介装されている。
なお、段差部28およびシート状のシール部材27については図5〜図7で詳しく説明する。
ドアライニング22は、上部に開口部35が形成されている。この開口部35は、インナパネル21の段差部28(すなわち、エアバッグ装置25)に相当する部位に形成されている。
エアバッグ装置25は、ドアライニング22およびインナパネル21に設けられることでサイドドア10の上部に配設されている。
このエアバッグ装置25は、インナパネル21の段差部28に設けられたリテーナ41と、リテーナ41に折畳状態で保持されたエアバッグ42と、エアバッグ42にガスを供給するインフレータ43と、インフレータ43およびエアバッグ42を覆うカバー44とを備えている。
リテーナ41は、車室12側のインナパネル21の側面21a(インナパネル21のうち車室12側の側面21a)に設けられ、段差部28に沿って設けられた外壁46と、外壁46に対して車室12側に所定間隔をおいて設けられた内壁47と、内壁47および外壁46の各下端部を連結する底部48と、底部48に設けられた複数の取付片49とを有する。
リテーナ41の取付片49がインナパネル21の段差部28にボルト51・ナット52で取り付けられている。また、リテーナ41の外壁46がインナパネル21の段差部28にクリップ53で取り付けられている。
これにより、車室12側のインナパネル21の側面21aで、かつ、段差部28にリテーナ41が取り付けられている。
このリテーナ41は、外壁46、内壁47および底部48で収納空間55が形成されるとともに、外壁46および内壁47の上端部で開口部56が形成されている。
開口部56は、収納空間55を上方に向けて開口し、上方がカバー44で覆われている。
リテーナ41の収納空間55にエアバッグ42が折り畳まれた状態で収納されている。
すなわち、エアバッグ42は段差部28にリテーナ41を介して取り付けられている。
エアバッグ42は、ガス導入パイプ57に連通され、収納空間55に折り畳まれた状態で収納されることで、展開端部42aが開口部56に臨むように配置されている。
ガス導入パイプ57は、インフレータ43に連通されている。
インフレータ43は、インナパネル21の段差部28のうち、リテーナ41の車体前方側の部位28a(図5参照)にボルト61・ナット(図示せず)で取り付けられている。
このインフレータ43は、高圧ガスを発生することで、発生した押圧ガスをガス導入パイプ57を経てエアバッグ42に充填するガス充填手段である。
エアバッグ42に高圧ガスが充填されることでエアバッグ42が開口部56から上方に向けて展開される。
ここで、インフレータ43およびエアバッグ42がカバー44で覆われている。
カバー44は、ライニング心材63および表皮材64で2層に形成され、エアバッグ42およびインフレータ43の略上方に設けられ、エアバッグ42を上方に向けて展開可能な展開リッド74を備えている。
ライニング心材63の表面は表皮材64で覆われている。
カバー44は、ドアライニング22の開口部35に嵌合した状態で係止されることで、ドアライニング22に設けられている。
カバー44をドアライニング22に設けることで、ドアライニング22の開口部35がカバー44で塞がれるとともに、カバー44が車体前後方向に向けて延出されている。
このカバー44は、車幅方向の車外側端部44aから下方へ向けて下向き張出部45が張り出され、下向き張出部45の内側基部に凹状の段差となる水切溝部77(図6参照)が形成されている。
また、カバー44は、リテーナ41の開口部56の上方に設けられた展開開口手段66と、展開開口手段66の前端部66a前方に隣接して設けられた前変形許容部67と、展開開口手段66の後端部66b後方に隣接して設けられた後変形許容部68とを備えている。
展開開口手段66は、エアバッグ42の膨張時に破断可能な前後の破断脆弱部71,72と、エアバッグ42の膨張時に折曲可能な折曲脆弱部73とで展開リッド74が区画されている。
図4に示すように、前破断脆弱部71は、カバー44の裏面(すなわち、ライニング心材63)に略V字状に形成された切欠である。
後破断脆弱部72は、前破断脆弱部71と同様に、カバー44の裏面(すなわち、ライニング心材63)に略V字状に形成された切欠である。
図2に示すように、折曲脆弱部73は、カバー44の裏面(すなわち、ライニング心材63)に略V字状に形成された切欠である。
この展開開口手段66は、エアバッグ42が展開して展開リッド74を押圧したとき、前後の破断脆弱部71,72(図4参照)が破断して、展開リッド74が折曲脆弱部73を中心(支点)として上方に押し上げられる。
展開リッド74が上方に押し上げられることで、エアバッグ42を開口部56から窓ガラス13に沿って上方に展開させることができる。
図3に示すように、前変形許容部67は、カバー44の一部が略V字状に切欠形成された切欠部である。
この前変形許容部67は、サイドドア10に衝撃荷重が作用した場合に、作用した衝撃荷重で変形を許容するように形成された部位である。
後変形許容部68は、前変形許容部67と同様に、カバー44の一部が略V字状に切欠形成された切欠部である。
この後変形許容部68は、サイドドア10に衝撃荷重が作用した場合に、作用した衝撃荷重で変形を許容するように形成された部位である。
前変形許容部67を衝撃荷重で変形させることで、展開開口手段66の前側(外側)の部位91を変形させることができる。
同様に、後変形許容部68を衝撃荷重で変形させることで、展開開口手段66の後側(外側)の部位92を変形させることができる。
これにより、展開開口手段66が衝撃荷重で変形することを防ぐことができるので、展開開口手段66の展開リッド74を良好に開口することができる。
図5〜図7に示すように、インナパネル21は、上部に車室12側に向けて張り出した(膨出する)段差部28が設けられ(形成され)、段差部28の車外側にスティフナ(補強部材)29が設けられている。
段差部28は、インナパネル21の前端部近傍21bから後端部近傍21cまで略水平に略延出されている。
この段差部28は、インナパネル21の上端部21dに設けられた上張出壁31と、インナパネル21の前端部近傍21bに設けられた前張出壁32と、インナパネル21の後端部近傍21cに設けられた後張出壁33と、上端部21dの下方部位21eに設けられた下張出壁34と、それぞれの張出壁31〜34に設けられた平坦部36とを備えている。
上張出壁31は、インナパネル21の上端部21dから車室12側に張り出された略水平状の壁部である。
前張出壁32は、インナパネル21の前端部近傍21bから車室12側に張り出された略鉛直状の壁部である。
後張出壁33は、インナパネル21の後端部近傍21cから車室12側に張り出された略鉛直状の壁部である。
下張出壁34は、インナパネル21の下方部位21eから車室12側に張り出された略水平状の壁部である。
平坦部36は、インナパネル21の前端部近傍21b、後端部近傍21c、上端部21dや下方部位21eに対してH1だけ車室12内側に設け(H1だけ高い位置に設け)られるとともに、前端部近傍21b、後端部近傍21c、上端部21dや下方部位21eに対して略平行に形成された部位である。
ところで、車室12側のインナパネル21の側面21a(具体的には、段差部28および段差部28の下方部位21f)にシート状のシール部材27が車室12側から設けられている。
すなわち、段差部28の上辺に沿って上溝37aが形成され、段差部28の前辺に沿って前溝37bが形成され、段差部28の後辺に沿って後溝37cが形成されている。
また、下方部位21fの下辺に下溝37dが形成されている。下溝37dは、前端部が前溝37bに連通され、後端部が後溝37cに連通されている。
上溝37a、前溝37b、後溝37cおよび下溝37dで略矩形枠状の溝部37が形成されている。
ここで、シート状のシール部材27は、外周27aが略矩形枠状の溝部37に比して略一回り大きく形成されている。
よって、略矩形枠状の溝部37に充填した接着剤38に、シール部材27の外周27a近傍が接着される。
これにより、車室12側のインナパネル21の側面21a(具体的には、段差部28および段差部28の下方部位21f)にシール部材27が取り付けられている。
シール部材27で、インナパネル21の下方部位21fに形成された開口部39が覆われている。
図6に示すように、シール部材27の上辺27bは、段差部28の上張出壁31よりH2だけ上方に張り出されている。
また、図7に示すように、シール部材27の前辺27cは、段差部28の前張出壁32よりH2だけ車体前方に張り出されている。
さらに、シール部材27の後辺27dは、段差部28の後張出壁33よりH2だけ車体後方に張り出されている。
すなわち、シール部材27の上辺27b、前辺27cおよび後辺27dを段差部28からH2だけ張り出させることができる。
車室12側のインナパネル21の側面21aに取り付けられたシール部材27にエアバッグ装置25が車室12側から取り付けられている。
すなわち、図5、図6に示すように、リテーナ41の取付片49が段差部28にボルト51・ナット52で取り付けられ、リテーナ41の外壁46が段差部28にクリップ53で取り付けられている。
さらに、インフレータ43が段差部28にボルト61・ナット(図示せず)で取り付けられている。
よって、エアバッグ装置25がシート状のシール部材27を介して段差部28に取り付けられている。
すなわち、段差部28およびエアバッグ装置25間にシート状のシール部材27が介装されている。
ここで、前述したように、段差部28の平坦部36は、インナパネル21の前端部近傍21b、後端部近傍21c、上端部21dや下方部位21eに対してH1だけ車室12内側に設けられている。
よって、サイドドア10内に滴下した水滴(雨滴など)の流れを段差部28で規制し、段差部28に沿って下方に流してサイドドア10の外に排水できる。
ここで、エアバッグ装置25をシール部材27を介して段差部28に取り付けることで、インナパネル21の前端部近傍21b、後端部近傍21c、上端部21dや下方部位21eに対してエアバッグ装置25をH3だけ車室12内側に設け(H3だけ高い位置に設け)ることができる。
これにより、サイドドア10内に滴下した水滴がインナパネル21に沿ってエアバッグ装置25側に浸入することを防止できる。
さらに、シール部材27の上辺27b、前辺27cおよび後辺27dを段差部28からH2だけ張り出させることで、サイドドア10内に滴下した水滴が段差部28を乗り越えることをシール部材27で規制できる。
これにより、サイドドア10内に滴下した水滴がインナパネル21に沿ってエアバッグ装置25側に浸入することを一層確実に防止できる。
図5〜図7に示すように、段差部28の車外側にスティフナ29が設けられている。
スティフナ29は、インナパネル21の前端部近傍21bから後端部近傍21cまで略水平に延出され、前端部近傍21bに前端部29aが接合され、後端部近傍21cに後端部29bが接合されている(図7参照)。
さらに、スティフナ29は、インナパネル21の上端部21dに上端部29cが接合され、段差部28の下張出壁34に下端部29dが接合されている(図6参照)。
よって、スティフナ29および段差部28で、車体前後方向に延びる閉断面を形成することができる。
これにより、インナパネル21(特に、段差部28)の剛性を確保することが可能になり、段差部28でエアバッグ装置25を好適に保持することができる。
図6に示すように、水滴規制手段26は、スティフナ29の上端部29cの外側に配置された外側挟持片81と、インナパネル21の上端部21dの内側に配置された内側挟持片82と、内外側の挟持片81,82の上端部を連結するショルダ部83と、外側挟持片81から車外側に張り出された内側リップシール84と、ショルダ部83の車幅方向内端部から上方へ向けて突出する内突出部85と、ショルダ部83の車幅方向外端部から上方へ向けて突出する外突出部86とを有する内側シール部材である。
内側挟持片82は、車室12側の面82aのうち少なくとも一部が、リテーナ41の外壁46に対して排水口(隙間)87が空くように形成されている。
そして、車室12側の面82aのうち残りの面がリテーナ41の外壁46に接触されている。
外側挟持片81および内側挟持片82がインナパネル21の上端部21d(スティフナ29の上端部29cも含む)に嵌め込まれている。よって、インナパネル21の上端部21d(スティフナ29の上端部29cも含む)に水滴規制手段26が取り付けられている。
この状態で、ショルダ部83がカバー44の下向き張出部45の下方に設けられている。
さらに、窓ガラス13の内面13bに内側リップシール84が接触して、窓ガラス13の内面13bおよびインナパネル21間が密封(シール)されている。
ショルダ部83は、外側挟持片81の上端部から内側挟持片82の上端部まで車室12側に向けて張り出され、下向き張出部45の下方に配置されている。
このショルダ部83に向けて下向き張出部45が張り出されている。
内突出部85は、ショルダ部83の車幅方向内端部から上方へ向けて突出することにより車室12側の上部に設けられ、ショルダ部83の車幅方向内端部からカバー44の車外側端部44a近傍へ向けて上方に突出されている。
内突出部85の上端部85aは、リテーナ41の外壁46の上端部46aに対してH4だけ下方に配置されている。
さらに、この内突出部85は、下向き張出部45に対して車幅方向内側に配置されている。
このように、リテーナ41の外壁46および内側挟持片82間に排水口87を形成し、内突出部85の高さを外壁46に対してH4だけ低くした。
よって、規制凹部88に滴下した水滴が内突出部85を乗り越えた場合、乗り越えた水滴がリテーナ41内に浸入することを外壁46で防いで排水口87に導くことができる。
そして、排水口87に導いた水滴をインナパネル21およびリテーナ41間の空間79から車外に排水することができる。
外突出部86は、ショルダ部83の車幅方向外端部から上方へ向けて突出されている。さらに、この外突出部86は、下向き張出部45の外面に接触した状態で、下向き張出部45に対して車幅方向外側に配置されている。
ショルダ部83、内突出部85および外突出部86で規制凹部88が形成されている。
規制凹部88は、上向きに開口するとともに車体前後方向に延びる空間89を備えた溝部である。
この規制凹部88の空間89に下向き張出部45の下端部が配置されている。
下向き張出部45は、カバー44の車外側端部44aからインナパネル21およびリテーナ41間の空間79に向けて下方に張り出され、水滴を所定方向に誘導する水滴誘導部である。
さらに、この下向き張出部45は、内突出部85に対して車幅方向外側で、かつ外突出部86に対して車幅方向内側の部位(すなわち、内外の突出部85,86間の部位)に配置され、ショルダ部83に向けて下方に張り出されている。
また、下向き張出部45の内側基部に水切溝部77が設けられている。
水切溝部77は、下向き張出部45からカバー44の裏面側に回り込もうとする(流れ込もうとする)水滴を、水切溝部77の凸角部78から下方に向けて滴下することができる。
この水切溝部77は、下向き張出部45と同様に、内突出部85に対して車幅方向外側で、かつ外突出部86に対して車幅方向内側の部位(すなわち、内外の突出部85,86間の部位)に配置されている。
よって、下向き張出部45に沿って下降した水滴や、水切溝部77の凸角部78から下降した滴下を規制凹部88に滴下することができる。
そして、下向き張出部45や水切溝部77の凸角部78から滴下する水滴の落下方向を規制凹部88(ショルダ部83、内突出部85、外突出部86)で規制することができる。
これにより、エアバッグ装置25(特に、エアバッグ42やインフレータ43)側に水滴が滴下することを防ぐことができる。
つぎに、水滴規制手段26および段差部28で水滴(雨滴など)95がエアバッグ42側に滴下(浸入)することを防ぐ例を図8〜図9に基づいて説明する。
図8(a)に示すように、カバー44の車外側端部44aから下向き張出部45に沿って水滴(雨滴など)95が矢印Aの如く落下する。
落下した水滴(雨滴など)95の一部が、下向き張出部45および外突出部86間の隙間(接触部)に浸入してサイドドア10内の規制凹部88に向けて矢印Bの如く滴下することが考えられる。
あるいは、下向き張出部45および外突出部86間の隙間(接触部)に浸入した水滴95が下向き張出部45の下端部からカバー44の裏面44bに回り込もうとすることが考えられる。
裏面44bに回り込もうとする水滴95は、水切溝部77の凸角部78から規制凹部88に向けて矢印Cの如く滴下する。
このように、サイドドア10内に浸入した水滴95を規制凹部88に向けて滴下することで、滴下した水滴95の落下方向を規制凹部88(ショルダ部83、内突出部85、外突出部86)で良好に規制することができる。
具体的には、規制凹部88に滴下した水滴95のうち、内突出部85を乗り越えない水滴95は、規制凹部88に沿って車体前後方向に導かれる。
一方、規制凹部88に滴下した水滴95のうち、内突出部85を乗り越えた水滴95は、排水口87に矢印Dの如く導かれる。排水口87に導かれた水滴95は、排水口87を経て段差部28の上張出壁31に矢印Eの如く滴下する。
上張出壁31に滴下した水滴95のうち、シール部材27の上辺27bを乗り越えない水滴95は、上張出壁31に沿って車体前後方向に導かれる。
一方、上張出壁31に滴下した水滴95のうち、シール部材27の上辺27bを乗り越えた水滴95は、インナパネル21およびリテーナ41間の空間79に矢印Fの如く排水される。
図8(b)に示すように、規制凹部88や上張出壁31(図8(a)参照)で車体前後方向に導かれる水滴95は、サイドドア10の前端部10aや後端部10bまで矢印Gの如く導かれる。
前端部10aや後端部10bに到達した水滴95は、前端部10aや後端部10bから矢印Hの如く下方に落下する。
図9(a)に示すように、前端部10aに水滴95が落下することで、水滴95が段差部28の前張出壁32および後張出壁33に導かれる。
前張出壁32に導かれた水滴95は、前張出壁32に沿って下方に流れてサイドドア10の外に排水される。
このように、水滴95を前張出壁32に沿って下方に流すことで、例えば、車両が比較的緩やかな上り勾配の坂道を走行する場合に、水滴95がインナパネル21に沿ってエアバッグ装置25(特に、インフレータ43)側に浸入することを防止できる。
一方、後張出壁33に導かれた水滴95は、後張出壁33に沿って下方に流れてサイドドア10の外に排水される。
このように、水滴95を後張出壁33に沿って下方に流すことで、例えば、車両が比較的緩やかな下り勾配の坂道を走行する場合に、水滴95がインナパネル21に沿ってエアバッグ装置25(特に、エアバッグ42)側に浸入することを防止できる。
つぎに、図9(b)において、車両が比較的大きな上り勾配の坂道を走行する場合や、比較的大きな下り勾配の坂道を走行する場合について説明する。
図9(b)に示すように、車両が比較的大きな上り勾配の坂道を走行する場合、水滴95が前張出壁32に沿って矢印Iの如く流れることが考えられる。
ここで、シール部材27の前辺27cが前張出壁32から車体前方側に張り出されている。よって、矢印Iの如く流れた水滴95が段差部28の平坦部36側に浸入することをシール部材27の前辺27cで規制できる。
これにより、水滴95がインナパネル21に沿ってエアバッグ装置25(特に、インフレータ43)側に浸入することを一層確実に防止できる。
なお、車両が比較的大きな下り勾配の坂道を走行する場合にも、図9(b)の比較的大きな上り勾配の場合と同様に、水滴95が段差部28の平坦部36側に浸入することをシール部材27の後辺27d(図7参照)で規制できる。
これにより、水滴95がインナパネル21に沿ってエアバッグ装置25(特に、インフレータ43)側に浸入することを一層確実に防止できる。
なお、本発明に係るエアバッグ装置の配設構造15は、前述した実施例に限定されるものではなく適宜変更、改良などが可能である。
例えば、前記実施例では、コンバーチブルタイプの車両に用いたサイドドア10に本発明を適用する例について説明したが、これに限定するものではない。
例えば、クーペタイプの車両に用いたサイドドアに本発明を適用することも可能であり、リヤドアなどの他のドアに本発明を適用することも可能である。
また、前記実施例では、スティフナ29の前後の端部29a,29bおよび上下の端部29c,29dをインナパネル21に接合した例について説明したが、これに限らないで、スティフナ29の前後の端部29a,29bのみをインナパネル21に接合することも可能である。
あるいは、スティフナ29の上下の端部29c,29dのみをインナパネル21に接合することも可能である。
さらには、スティフナ29を備えない構成とすることも可能である。
さらに、前記実施例では、段差部28にシール部材27を設けた例について説明したが、これに限らないで、段差部28にシール部材27を設けない例とすることも可能である。
また、前記実施例で示した窓ガラス13、インナパネル21、車室側のインナパネルの側面21a、エアバッグ装置25、段差部28、シール部材27、スティフナ29、リテーナ41、エアバッグ42、カバー44および開口部56などの形状や構成は例示したものに限定するものではなく適宜変更が可能である。
本発明は、ドア内のエアバッグをカバーで覆い、このエアバッグを窓ガラスに沿って展開可能なエアバッグ装置の配設構造を備えた自動車への適用に好適である。
10…サイドドア、12…車室、13…窓ガラス、15…エアバッグ装置の配設構造、21…インナパネル(ドアパネル)、21a…車室側のインナパネルの側面、25…エアバッグ装置、27…シール部材、27b…シール部材の上辺、27c…シール部材の前辺、27d…シール部材の後辺、28…段差部(膨出部)、29…スティフナ、41…リテーナ、42…エアバッグ、44…カバー、56…開口部。

Claims (3)

  1. 車室側のドアパネルの側面に設けられ、上方に向けて開口する開口部が形成されたリテーナと、
    前記リテーナに折畳状態で保持され、前記開口部から展開可能なエアバッグと、
    前記開口部を覆うとともに、前記エアバッグを上方に向けて展開可能なカバーと、を備え、
    前記ドアパネルに前記車室側へ向けて張り出した段差部が設けられ、
    前記段差部に前記エアバッグが前記リテーナを介して取り付けられ
    前記段差部および前記リテーナ間にシール部材が介装され、
    前記シール部材は、
    該シール部材の上辺が前記段差部より上方に張り出され、かつ、前記シール部材27の前辺27c、後辺27dの少なくとも一方が前記段差部より外方に張り出されたことを特徴とするエアバッグ装置の配設構造。
  2. 前記ドアパネルは、
    前記段差部の車外側に設けられたスティフナを備え、
    前記スティフナおよび前記段差部で閉断面を形成することを特徴とする請求項1記載のエアバッグ装置の配設構造。
  3. 前記ドアパネルの上端部に前記エアバッグ側への水滴の浸入を規制する水滴規制手段が設けられ、
    前記水滴規制手段は、
    車室側上部に上方に向けて突出する内突出部を有し、
    前記内突出部の上端部が前記段差部に沿って設けられた前記リテーナの外壁の上端部より下方に配置されたことを特徴とする請求項1または請求項2記載のエアバッグ装置の配設構造。
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