JP5227908B2 - エアバッグ装置の配設構造 - Google Patents
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Description
このウエザストリップは、窓ガラスの内面に接触する第1リップシールや、ドアライニングの上端部やカバーの上端部を覆う第2リップシールを有している。
よって、第2リップシールに滴下した水滴(例えば、雨滴)が、ライニング隙間やカバー隙間からサイドドア内に浸入することを防ぐことができる。
ライニング隙間やカバー隙間からの水滴の浸入を防ぐことで、水滴がエアバッグ側に滴下することを防止できる。
さらに、第2リップシールでカバーの上端部を覆うために、エアバッグでカバーを押し上げる際に、カバーの押上げに第2リップシールが影響を与えることが考えられる。
よって、下向き張出部を経てドア内に浸入する水滴(雨滴など)を下向き張出部でドアパネルおよびリテーナ間に向けて滴下することができる。
これにより、ドア内に浸入した水滴をドアパネルおよびリテーナ間を経て車外(ドアの外部)に排水することができるので、エアバッグ側に水滴が滴下することを防ぐことができる。
このように、ドアライニングの上端部やカバーの上端部をリップシールで上方から覆う必要がないので、ドアの外観性を高めることができる。
加えて、カバーの上端部をリップシールで上方から覆う必要がないので、エアバッグが展開する場合に、展開するエアバッグでカバーを円滑に押し上げることができる。
よって、下向き張出部を経てドア内に浸入する水滴を、下向き張出部でショルダ部に滴下することができる。
これにより、下向き張出部から滴下した水滴の落下方向を、ショルダ部で規制することが可能になり、水滴がエアバッグ側に滴下することを防ぐことができる。
よって、ショルダ部に滴下した水滴の落下方向を、突出部で一層良好に規制することが可能になり、エアバッグ側に水滴が滴下することを一層確実に防ぐことができる。
なお、実施例においてはエアバッグ装置の配設構造15を取り付ける(配設する)車両用ドアとしてサイドドア10を例示するが、エアバッグ装置の配設構造15を取り付けるドアはサイドドア10に限定するものではない。
図1に示すように、サイドドア10は、サイドドア10の外装面がアウタパネル11で形成され、アウタパネル11の車室12側に窓ガラス13が昇降自在に設けられ、窓ガラス13の車室12側にエアバッグ装置の配設構造15を備えている。
このサイドドア10は、車両のルーフが開閉可能または着脱可能なコンバーチブルタイプの車両に用いられている。
外側シール部材17の外側リップシール18を窓ガラス13の外面13aに接触させることで、窓ガラス13の外面13aおよびアウタパネル11間が密封(シール)されている。
ドアライニング22は、上部に開口部35が形成されている。この開口部35は、インナパネル21の凹部31(すなわち、エアバッグ装置25)に相当する部位に形成されている。
このエアバッグ装置25は、インナパネル21の凹部31に設けられたリテーナ41と、リテーナ41に折畳状態で保持されたエアバッグ42と、エアバッグ42にガスを供給するインフレータ43と、インフレータ43およびエアバッグ42を覆うカバー44とを備えている。
よって、インナパネル21の凹部31(すなわち、インナパネル21の車室12側の側面21a)にリテーナ41が収容された状態に取り付けられている。
リテーナ41の収納空間55にエアバッグ42が折り畳まれた状態で収納されている。
ガス導入パイプ57は、インフレータ43に連通されている。
このインフレータ43は、高圧ガスを発生することで、発生した押圧ガスをガス導入パイプ57を経てエアバッグ42に充填するガス充填手段である。
エアバッグ42に高圧ガスが充填されることでエアバッグ42が開口部56から上方に向けて展開される。
カバー44は、ライニング心材63および表皮材64で2層に形成され、エアバッグ42およびインフレータ43の略上方に設けられ、エアバッグ42を上方に向けて展開可能な展開リッド74を備えている。
ライニング心材63の表面は表皮材64で覆われている。
カバー44をドアライニング22に設けることで、ドアライニング22の開口部35がカバー44で塞がれるとともに、カバー44が車体前後方向に向けて延出されている。
なお、下向き張出部45および水切溝部77については後で詳しく説明する。
後破断脆弱部72は、前破断脆弱部71と同様に、カバー44の裏面(すなわち、ライニング心材63)に略V字状に形成された切欠である。
図2に示すように、折曲脆弱部73は、カバー44の裏面(すなわち、ライニング心材63)に略V字状に形成された切欠である。
展開リッド74が上方に押し上げられることで、エアバッグ42を開口部56から窓ガラス13に沿って上方に展開させることができる。
この前変形許容部67は、サイドドア10に衝撃荷重が作用した場合に、作用した衝撃荷重で変形を許容するように形成された部位である。
この後変形許容部68は、サイドドア10に衝撃荷重が作用した場合に、作用した衝撃荷重で変形を許容するように形成された部位である。
同様に、後変形許容部68を衝撃荷重で変形させることで、展開開口手段66の後側(外側)の部位92を変形させることができる。
これにより、展開開口手段66が衝撃荷重で変形することを防ぐことができるので、展開開口手段66の展開リッド74を良好に開口することができる。
そして、車室12側の面82aのうち残りの面がリテーナ41の外壁46に接触されている。
この状態で、ショルダ部83がカバー44の下向き張出部45の下方に設けられている。
さらに、窓ガラス13の内面13bに内側リップシール84が接触して、窓ガラス13の内面13bおよびインナパネル21間が密封(シール)されている。
このショルダ部83に向けて下向き張出部45が張り出されている。
内突出部85の上端部85aは、リテーナ41の外壁46の上端部46aに対してHだけ下方に配置されている。
さらに、この内突出部85は、下向き張出部45に対して車幅方向内側に配置されている。
よって、規制凹部88に滴下した水滴が内突出部85を乗り越えた場合、乗り越えた水滴がリテーナ41内に浸入することを外壁46で防いで排水口87に導くことができる。
そして、排水口87に導いた水滴をインナパネル21およびリテーナ41間の空間79から車外に排水することができる。
さらに、この外突出部86は、下向き張出部45の外面に接触した状態で、下向き張出部45に対して車幅方向外側に配置されている。
規制凹部88は、上向きに開口するとともに車体前後方向に延びる空間89を備えた溝部である。
この規制凹部88の空間89に下向き張出部45の下端部が配置されている。
さらに、この下向き張出部45は、内突出部85に対して車幅方向外側で、かつ外突出部86に対して車幅方向内側の部位(すなわち、内外の突出部85,86間の部位)に配置され、ショルダ部83に向けて下方に張り出されている。
これにより、下向き張出部45から滴下する水滴の落下方向をショルダ部83で規制し、水滴がエアバッグ42側に滴下することを防止できる。
この水切溝部77は、下向き張出部45からカバー44の裏面44b側に回り込もうとする(流れ込もうとする)水滴を、水切溝部77の凸角部78から下方に向けて滴下することができる。
すなわち、下向き張出部45の内側基部に水切溝部77を設けることで、下向き張出部45からカバー44の裏面44bに水滴が回り込む(流れ込む)ことを防ぐことができる。
よって、水切溝部77の凸角部78から滴下した水滴をショルダ部83に滴下することができる。
これにより、水切溝部77の凸角部78から滴下する水滴の落下方向をショルダ部83で規制し、水滴がエアバッグ42側に滴下することを防止できる。
さらに、ショルダ部83から上方に向けて突出する外突出部86を設けた。よって、ショルダ部83に滴下した水滴の落下方向を、外突出部86で一層良好に規制することができる。
これにより、エアバッグ装置25(特に、エアバッグ42やインフレータ43)側に水滴が滴下することを防ぐことができる。
これにより、サイドドア10の外観性(特に、サイドドア10の内装における外観性)を高めることができる。
加えて、カバー44の上端部を水滴規制手段26で上方から覆う必要がないので、エアバッグ42が展開する場合に、展開するエアバッグ42でカバー44を円滑に押し上げることができる。
図6(a)に示すように、カバー44の車外側端部44aから下向き張出部45に沿って水滴(雨滴など)95が矢印Aの如く落下する。
落下した水滴(雨滴など)95の一部が、下向き張出部45および外突出部86間の隙間(接触部)に浸入してサイドドア10内の規制凹部88に向けて矢印Bの如く滴下することが考えられる。
裏面44bに回り込もうとする水滴95は、水切溝部77の凸角部78から規制凹部88に向けて矢印Cの如く滴下する。
一方、規制凹部88に滴下した水滴95のうち、内突出部85を乗り越えない水滴95は、規制凹部88に沿って車体前後方向に導かれる。
水滴95が矢印Fの如く導かれることで、水滴95がサイドドア10の前端部10aや後端部10bに到達する。
前端部10aや後端部10bに到達した水滴95は、前端部10aや後端部10bからサイドドア10の外部に矢印Gの如く排水される。
これにより、エアバッグ装置25(特に、エアバッグ42やインフレータ43)側に水滴95が滴下することを防ぐことができる。
図5に示すエアバッグ装置の配設構造15では、下向き張出部45や規制凹部88(ショルダ部83、内突出部85、外突出部86)を備え、これらの部材でサイドドア10内に浸入した水滴95の落下方向を規制する例について説明したが、これに限らないで、変形例1〜3のような構成で水滴95の落下方向を規制することも可能である。
変形例1のエアバッグ装置の配設構造は、下向き張出部45をインナパネル21およびリテーナ41間に向けて下方に張り出したもので、請求項1の構成を備えている。
よって、インナパネル21およびリテーナ41間の空間79からサイドドア10の外部に排水することができる。
これにより、エアバッグ装置25(特に、エアバッグ42やインフレータ43)側に水滴95(図6(a)参照)が滴下することを防ぐことができる。
これにより、サイドドア10の内装における外観性を高めることができる。
加えて、カバー44の上端部を水滴規制手段26で上方から覆う必要がないので、エアバッグ42が展開する場合に、展開するエアバッグ42でカバー44を円滑に押し上げることができる。
変形例2のエアバッグ装置の配設構造は、水滴規制手段26から内突出部85をカバー44へ向けて上方に突出させ、内突出部85をカバー44の車外側端部44aに対して車幅方向中心側に設けたもので、請求項4の構成を備えている。
すなわち、変形例2のエアバッグ装置の配設構造は、実施例のエアバッグ装置の配設構造15から下向き張出部45や外突出部86を除去したものである。
そして、滴下した水滴95の落下方向を内突出部85で車幅方向外側に規制できる。
これにより、エアバッグ装置25(特に、エアバッグ42やインフレータ43)側に水滴95が滴下することを内突出部85で防ぐことができる。
これにより、サイドドア10の内装における外観性を高めることができる。
加えて、カバー44の上端部を水滴規制手段26で上方から覆う必要がないので、エアバッグ42が展開する場合に、展開するエアバッグ42でカバー44を円滑に押し上げることができる。
変形例3のエアバッグ装置の配設構造は、水滴規制手段26から内突出部85をカバー44へ向けて上方に突出させ、カバー44の車外側端部44aから下向き張出部45を張り出し、下向き張出部45を内突出部85に対して車幅方向外側の部位に配置したもので、請求項5の構成を備えている。
すなわち、変形例3のエアバッグ装置の配設構造は、実施例のエアバッグ装置の配設構造15から外突出部86を除去したものである。
これにより、エアバッグ装置25(特に、エアバッグ42やインフレータ43)側に水滴95が滴下することを防ぐことができる。
これにより、サイドドア10の内装における外観性を高めることができる。
加えて、カバー44の上端部を水滴規制手段26で上方から覆う必要がないので、エアバッグ42が展開する場合に、展開するエアバッグ42でカバー44を円滑に押し上げることができる。
例えば、前記実施例では、コンバーチブルタイプの車両に用いたサイドドア10に本発明を適用する例について説明したが、これに限定するものではない。
例えば、クーペタイプの車両に用いたサイドドアに本発明を適用することも可能であり、リヤドアなどの他のドアに本発明を適用することも可能である。
例えば、その他の形態として、下向き張出部45をインナパネル21およびリテーナ41間の上方に設け、下向き張出部45をインナパネル21およびリテーナ41間の空間79に向けて下方に張り出すことも可能である。
Claims (3)
- ドアパネルのうち車室側の側面に設けられ、上方に向けて開口する開口部が形成されたリテーナと、
前記リテーナに折畳状態で保持され、前記開口部から展開可能なエアバッグと、
前記開口部を覆うとともに、前記エアバッグを上方に向けて展開可能なカバーと、
前記ドアパネルに設けられ、前記ドアパネルおよび窓ガラス間の隙間を塞ぐシール部材とを備え、
前記カバーは、車幅方向の車外側端部に、前記ドアパネルおよび前記リテーナ間に向けて下方に張り出された下向き張出部を有し、
前記シール部材は、
前記ドアパネルの上部の内外に位置する外側挟持片および内側挟持片と、
これらの内外側の挟持片の上端部を連結するとともに、前記下向き張出部の下方でかつ前記車室側に向けて張り出されたショルダ部と、
前記ショルダ部の車幅方向外側端から上方へ向けて突出する外突出部とを有し、
前記ショルダ部に向けて前記下向き張出部が張り出され、
前記外突出部は、前記下向き張出部に対して車幅方向外側に配置され、
前記リテーナの外壁と前記内側挟持片との間には排水口が形成されていることを特徴とするエアバッグ装置の配設構造。 - 前記シール部材は、前記ショルダ部の車幅方向内端部から上方へ向けて突出する内突出部を有し、
前記内突出部は、前記下向き張出部に対して車幅方向内側に配置されていることを特徴とする請求項1記載のエアバッグ装置の配設構造。 - 前記内突出部の上端部は、前記リテーナの前記外壁の上端部に対して下方に配置されていることを特徴とする請求項2記載のエアバッグ装置の配設構造。
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