JP5529726B2 - 光学活性なα−アミノアセタールのラセミ化の方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ラセミ体のα−アミノアセタールを得るための、光学活性なα−アミノアセタールのラセミ化のための方法に関する。
詳細には、この方法は、穏やかな条件下で、α−アミノアセタールのラセミ化を可能にするための、光学活性なα−アミノアセタールのアミン官能基の誘導を用いる。
過去数年における不斉合成の進歩にもかかわらず、ラセミ混合物の分離は、光学的に純粋な化合物の工業的な合成のために最も一般的に用いられるアプローチに留まっている。というのは、それが、純粋なエナンチオマーを調製するために実施されるべき、最も経済的且つ最も経験的な手段であることが多いからである。エナンチオ選択的合成に関する上記方法の主要な欠点は、所望の生成物に対して50%に等しい理論光学収率が得られることである。従って、この種の方法が、費用対効果が高くなるように、分離すべきラセミ混合物のリサイクルにより、望ましくないエナンチオマーを再生するように、ラセミ化の方法を改良する必要がある。工業的な分離工程の進歩において、ラセミ化に関する経済的な利害は重大であるが、上記ラセミ化は、多くの困難性をもたらすことが多い:必要であることが多い厳しい操作条件、分解生成物の生成の可能性、追加の合成ステップにより反映される基材の大きすぎる改良により、直接のリサイクルを想定することができないこと等。
文献は、ラセミ化の方法への引用を改良し、そして用いられる公知のラセミ化技術の制限を反映する化合物の系統の選択に一般的に適用する。最も一般的に用いられるラセミ化方法の中で、例えば、下記に言及することができる:塩基(キラル中心に十分に酸性の水素を有する化合物向け)により、酵素(本質的に、α−アミノ酸及び誘導体のラセミ化に関係する)により、酸(互変異性のケト−エノール形態を有する化合物向け)により触媒されたラセミ化、アルデヒドを用いたシッフ塩基型中間体の生成によるラセミ化(α−アミノ酸及び誘導体向けに開発された技法)、又はレドックス反応によるラセミ化(これは、本質的に、キラルアミンに関する)。
これらのラセミ化方法の検討において最も広く検討され、そして含まれる化合物の系統は、α−アミノ酸及びその誘導体、アミン、並びにより少ない程度では、アルコール及びエーテル、アセテート及びアルコキシ誘導体である。
残念ながら、α−アミノ酸及び誘導体の系統(塩基又は酸を用いた触媒作用、シッフ塩基型中間体の生成)又はキラル芳香族アミン(塩基を用いた触媒作用、還元条件)に関して記載された従来法のラセミ化の大部分は、穏やかな操作条件の下におけるα−アミノアセタールのラセミ化に有効ではなかった。
従って、解決すべき技術的課題は、穏やかな条件(すなわち、特に、アセタール官能基を損なうことなく)を用いて満足な収率を有する、光学活性なα−アミノアセタールのラセミ化のための方法、及び簡易に実施される、新規な分離方法におけるラセミ混合物の処理及びリサイクルのための方法にある。
光学的に豊富なα−アミノアセタールを、触媒の存在下で、対応するオキシムに酸化するステップと、そのようにして得られたオキシムを還元するステップとの組み合わせにより、上記課題を解決することができることが見出された。
従って、本発明の主題は、次の式(I):
Figure 0005529726
(式中、
1及びR2は、同一又は異なってもよく、直鎖又は分岐鎖のC1〜C12アルキル基を表わすか、あるいはR1及びR2は、未置換であるか若しくは4及び/若しくは5位上が1つ若しくは2つ以上の直鎖若しくは分岐鎖のC1〜C6アルキル置換基で置換されている1,3−ジオキソラン−2−イル基、又は未置換であるか若しくは4及び/若しくは5及び/若しくは6位上が1つ若しくは2つ以上の直鎖若しくは分岐鎖のC1〜C6アルキル置換基で置換されている1,3−ジオキサン−2−イルを形成するように結合し、
3は、直鎖又は分岐鎖のC1〜C12アルキル基;C3〜C10シクロアルキル基;シクロアルキルアルキル基(当該シクロアルキル及びアルキル基は、上記規定の通りである);3〜10個の原子を含むヘテロシクロアルキル基;ヘテロシクロアルキルアルキル基(当該ヘテロシクロアルキル及びアルキル基は、上記規定の通りである);単環式、二環式又は三環式のC6〜C14アリール基;5〜14個の原子を含むヘテロアリール基;アリールアルキル基又はヘテロアリールアルキル基(当該アリール、ヘテロアリール及びアルキル基は、上記規定の通りである);C(=O)R4基(R4は、OR5基を表わし、R5は、H、直鎖又は分岐鎖のC1〜C12アルキル基、C3〜C10シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、アリール基又はヘテロアリール基を、上記規定の通り表わすか、あるいはR4は、−NHR6基を表わし、R6は、H、直鎖又は分岐鎖のC1〜C12アルキル基、C3〜C10シクロアルキル基、ヘテロシクロアルキル基、アリール基又はヘテロアリール基を、上記規定の通り表わす)を表わし;全てのアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル及びヘテロアリールアルキル基は、未置換であるか、又は置換されている、
アステリスク*は、C原子が不斉炭素であることを表わす)
の実質的にラセミ形態におけるα−アミノアセタールを、
次の式(R)−(I)又は(S)−(I):
Figure 0005529726
(式中、R1、R2、R3及びアステリスク*は、式(I)において規定される通りである)
の光学的に豊富なα−アミノアセタールのラセミ化により調製するための方法であって、
式(R)−(I)又は(S)−(I)の光学的に豊富な化合物を、触媒の存在下で、次の式(II):
Figure 0005529726
(式中、R1、R2及びR3は、上記規定の通りである)
のオキシム化合物を得るように酸化するステップ;そして
還元剤を用いて、式(II)の化合物を、式(I)の化合物に還元するステップ:
を含む各ステップを含むことを特徴とする、
上記方法。
本発明において、表現「式(R)−(I)又は(S)−(I)の光学的に豊富なα−アミノアセタールのラセミ化」は、アステリスク*を含有するC原子のラセミ化を意味する。
次の式(R)−(I)又は(S)−(I):
(式中、
1及びR2は、同一又は異なってもよく、直鎖又は分岐鎖のC1〜C6アルキル基、特にメチル又はエチルを表わし;
3は、置換又は未置換の、直鎖又は分岐鎖のC1〜C6アルキル基;置換又は未置換の、単環式、二環式又は三環式のC6〜C14アリール基、好ましくはフェニル;置換又は未置換の、アリールアルキル基(当該アリール及びアルキル基は、上記規定の通りである)、好ましくはベンジル;置換又は未置換の、C3〜C10シクロアルキル基、好ましくはシクロヘキシル;置換又は未置換の、シクロアルキルアルキル基(当該シクロアルキル基及びアルキル基は、上記規定の通りである)、好ましくはシクロブチルメチルから選択される基を表わす)
の化合物を用いることが好ましい。
基R3、R4、R5及びR6の所望による置換基は、基ハロゲン、OH(所望により保護されている、例えば、テトラヒドロピランとのエーテルの状態、又はアセチル基とのエステルの状態)、NH2、CO2H、SO3H、CF3、アルコキシカルボニル(又はアルキル−O−CO−)、アミド、アルキル−N−CO−、アルキレンジオキシ(又は−O−アルキレン−O−)、アルキルスルホニル(又はアルキル−SO2−)、アルキルスルホニルカルバモイル(又はアルキル−SO2−NH−C(=O)−),−O−シクロアルキル、アシルオキシ、アシルアミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、アリールアルキルアミノ、環式又は非環式ケタールの状態において保護されているオキソ、環式又は非環式アセタールの状態において保護されているホルミル、アリールオキシ、アルキル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール及びアルコキシから独立して選択されうる。
式(I)、(S)−(I)、(R)−(I)及び(II)の生成物において、並びに置換基に関して、示される基は、続く意味を有する;
ハロゲン基は、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素原子を表わす;
アルキル基は、直鎖又は分岐鎖のC1〜C12基、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、sec−ペンチル、tert−ペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、sec−ヘキシル、tert−ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル又はドデシル基を表わし、直鎖又は分岐鎖のC1〜C6アルキル基が好ましい;
アルコキシ基は、直鎖又は分岐鎖のC1〜C12基、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、直鎖の第2級又は第3級ブトキシ、ペントキシ、ヘキソキシ(hexoxy)又はヘプトキシ(heptoxy)基を表わし、直鎖又は分岐鎖のC1〜C6アルコキシ基が好ましい;
シクロアルキル基は、単環式又は二環式のC3〜C10炭素環式基、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシル基を表わす;
シクロアルキルアルキル基は、シクロアルキル及びアルキル残基が、上述の意味を有する基、例えば、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘプチルメチル、シクロプロピルエチル又はシクロヘキシルエチル基を表わす;
アリール基は、不飽和の単環式又は二環式のC6〜C14炭素環式基、例えば、フェニル、ナフチル、インデニル又はアントラセニル基、特にフェニル基を表わす;
アリールアルキル基は、アリール及びアルキル残基が上述の意味を有する基、例えば、ベンジル、フェニルエチル、2−フェニルエチル又はナフチルメチル基を表わす;
ヘテロシクロアルキル基は、3〜10個の原子を含み、1又は2以上のヘテロ原子(酸素又は窒素原子から選択され、同一又は異なってもよい)で中断された単環式又は二環式の炭素環式基、例えば、ジオキソラニル、ジオキサニル(dioxanyl)、オキシラニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、モルホリニル又はテトラヒドロフリル基を表わす;
ヘテロシクロアルキルアルキル基は、ヘテロシクロアルキル及びアルキル残基が上述の意味を有する基を表わす;
ヘテロアリール基は、5〜14個の原子を含む、単環式、二環式又は三環式の芳香族炭素環式基、又は環の1つが芳香族であり且つ他の環が完全に水素化されている二環式炭素環式基、あるいは少なくとも1つの環が芳香族であり且つ一又は複数の他の環が完全に水素化されており且つ炭素環式基が1又は2以上のヘテロ原子(酸素又は窒素原子から選択され、同一又は異なってもよい)で中断されている三環式の炭素環式基、例えば、フリル(例えば、2−フリル)、ピロリル、オキサゾリル、オキサジアゾリル、3−又は4−イソオキサゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、ピリジル(例えば、2−又は3−又は4−ピリジル)、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、テトラゾリル、ベンゾフラニル、インドリル、プリニル、キノリル、イソキノリル、クロマニル(chromanyl)又はナフチリジニル基を表わす;
ヘテロアリールアルキル基は、ヘテロアリール及びアルキル残基が上述の意味を有する基を表わす;
アルキル−O−CO−基は、アルキル基が上述の意味を有する直鎖又は分岐鎖のC2〜C12基を表わす;
アルキレン基は、直鎖又は分岐鎖のC1〜C6の二価の炭化水素系基、例えば、メチレン、エチレン、プロピレン又はイソプロピレンを表わす;
−O−アルキレン−O−基は、アルキレン基が上述の意味を有する直鎖又は分岐鎖のC1〜C6基を表わす;
アルキル−SO2−基は、アルキル基が上述の意味を有する直鎖又は分岐鎖のC1〜C12基を表わす;
アルキルスルホニルカルバモイル基は、アルキル基が上述の意味を有する直鎖又は分岐鎖のC2〜C12基を表わす;
−O−シクロアルキル基は、シクロアルキル基が上述の意味を有する基を表わす;
アシルオキシ基は、r−CO−O−基(式中、rは、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール又はヘテロアリール基を表わし、これらの基は上述の値を有する)、例えば、アセトキシ又はプロピオニルオキシを表わす;
アシルアミノ基は、r−CO−N−基(式中、rは、上述の意味を有する)、例えば、アセトアミドを表わす;
アルキル−N−CO−基は、アルキル基が上述の意味を有する基を表わす;
アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ及びアリールアルキルアミノ基は、アルキル及びアリール基が上述の意味を有する基を表わす:
アリールオキシ基は、アリール基が上述の意味を有するアリール−O−基、例えば、フェノキシ又はナフチルオキシを表わす。
表現「光学的に豊富な」は、式(R)−(I)又は(S)−(I)の化合物が、他のエナンチオマーに対して、1%〜100%の範囲内で、好ましくは50%〜100%の範囲内で、そしてさらに好ましくは70%〜100%の範囲内で、エナンチオマー過剰率を有することを意味する。
表現「実質的にラセミ体の」は、エナンチオマー過剰率が、20%未満、好ましくは10%未満、さらに好ましくは5%未満であること、そして特にエナンチオマー過剰率がないことを意味する。
表現「エナンチオマー過剰率」は、過剰の所望のエナンチオマーの、所望でないエナンチオマーに対する比を意味することを意図する。
この比は、次の方程式:
%ee.(R)=([R]−[S]/[R]+[S])×100
%ee.(S)=([S]−[R]/[R]+[S])×100
(式中、
%ee.(R)は、R異性体のエナンチオマー過剰率を表わし、
%ee.(S)は、S異性体のエナンチオマー過剰率を表わし、
[R]は、R異性体の濃度を表わし、そして
[S]は、S異性体の濃度を表わす)
の1つに従って計算される。
本発明の方法は、酸化ステップを含む。一般に、無機又は有機過酸化物及び過酸化物を含む錯体を、酸化剤として用いることができる。例として、水性過酸化水素、過ホウ酸ナトリウム、過炭酸ナトリウム、ウレア−H22錯体又はtert−ブチルヒドロペロキシドに言及することができ、水性過酸化水素が好ましい。
酸化ステップにおける適切な触媒は、タングステン、モリブデン及びバナジウムの金属酸化物のアルカリ金属塩から特に選択される。例として、タングステン酸ナトリウム、タングステン酸カリウム、モリブデン酸ナトリウム、モリブデン酸カリウム、バナジン酸ナトリウム及びバナジン酸カリウム、及びそれらの混合物、特にタングステン酸ナトリウムの二水和物形態(Na2WO4・H2O)に言及することができる。
他の種類の触媒、例えば、チタンシリカライト(TS−1及びTS−2)、パーオキソタングストホスフェート及びメチルトリオキソレニウム(MTO)を用いることができる。
式(I)の化合物を形成するための酸化ステップに関する好ましい条件は、下記から選択されうる;
酸化が、1〜10モル当量、好ましくは3〜4モル当量の量において、過酸化水素の水性溶液(好ましくは30%溶液)の存在下で実施される;
触媒、例えば、タングステン酸ナトリウム二水和物(Na2WO4.2H2O)が、1〜30モル%、そして好ましくは12モル%の量で存在する;
酸化が、不活性溶媒又は不活性溶媒の混合物、例えば、水若しくはアルコール又は水/アルコール混合物、そして好ましくは水/メタノールの当量における混合物内で実施される;
温度が、−5℃〜50℃、好ましくはほぼ室温である;
持続時間が、1h〜48hである。
本発明に従う方法を実施するために好ましい条件の下、式(II)のオキシム誘導体を、追加の精製なしで、還元ステップに用いることができる。
上記還元を、金属水素化物、例えば、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム又はリチウムアルミニウムボロヒドリド(LiAlH4)を用いて、又は接触水素化、例えば、担持貴金属(Pd−C/H2又はPt−C/H2)の存在下若しくはラネーニッケル(Ra−Ni/H2)の存在下における水素化により実施することができる。
当業者は、それらの一般的な知識の効力により、式(II)のオキシム誘導体に従う還元の適切な方法を選択する位置にいる。
式(I)の化合物を実質的にラセミ形態で得るために、式(II)の化合物を還元するステップを実施するための好ましい条件の下、当該還元は、次の条件の下、ラネーニッケルの存在下で水素化することにより実施される;
反応は、50%において、ラネーニッケルの水性懸濁液を用いて実施されることが好ましい;
ラネーニッケルの量は、式(II)のオキシム化合物に対して、1〜10モル当量のニッケル原子、好ましくは3モル当量のニッケル原子である;
反応は、不活性溶媒又は不活性溶媒の混合物、例えば、水若しくはアルコール又は水/アルコール混合物、及び好ましくはエタノール内で実施される;
反応は、100kPa〜5000kPaの水素の水素圧、好ましくは2000kPaの水素の下で実施される;
温度は、0℃〜50℃、好ましくはほぼ室温である:
反応時間は、1h〜48hである。
式(R)−(I)又は(S)−(I)の光学的に豊富なα−アミノアセタールは、Tetrahedron Lett.,2000,41(32),6131−6135、国際公開第98/22496号パンフレット及び同第96/14857号パンフレットに記載されるように、例えば、アミノ酸、続いてワインレブアミドの形成、水素化物を用いた還元、及びアセタール化により、又はTetrahedron Lett.,2000,41(32),6131−6135、欧州特許第291234号明細書及び同第249349号明細書に記載されるように、アルコールの還元、アルデヒドへの再酸化及びアセタール化により、文献から公知の方法を適合することにより得られうる。
欧州特許第374647号明細書に記載されるように、光学活性イミンの不斉還元をまた、用いることができる。不斉誘導による他のアプローチ、例えば、SAMP/RAMP方法(Angew.Chem.Int.Ed.Engl.,(1993),32(3),418−421)又はキラルアミノトリアゾールの使用(仏国特許第2843112号明細書)がまた記載されている。
一般に、光学的に豊富なα−アミノアセタールを調製するための公知の方法、特に、Tetrahedron(1974),30(23/24),4233−4237に記載される、例えば、ローゼンムント還元方法が、本発明に好適である。
次の例は、非限定的な様式において本発明を具体的に説明する。
α−アミノアセタール(R)−(I)又は(S)−(I)の光学濃度を、直接又は誘導体に対してのどちらかで、好ましくは、次の式(III):
Figure 0005529726
(式中、
アステリスク*は、C原子が不斉炭素であることを表わし、そして
1、R2、及びR3は、上述の意味を有する)
のN−Cbz型(Cbz=ベンジルオキシカルボニル)のカルバメート誘導体に対して、キラルHPLCにより測定することができる。
核磁気共鳴(NMR)による分析を、一般的な重水素化溶媒(CDCl3,DMSOd6等)内で、Brucker AC200装置上で実施した。ガスクロマトグラフィー(GC)分析を、Chrompackカラム(30m/CP−SIL 8 CB−low bleed MS/1μm/0.25mm)を用いて、そして分析の方法:T°注入器 250℃/T°検出器 300℃/オーブンプログラミング:80℃,1分、次いで15℃/分,最大300℃及び300℃で維持として、Varian 3900装置(FID検出)上で実施した。
[例1]
1−ベンジル−2,2−ジメトキシエチルアミン
(式(I):R1=R2=メチル;R3=ベンジル)
[1.酸化]
冷却器、滴下漏斗、磁気スターラー及び温度計を備えている50mLの三首フラスコ内に、0.62gの光学的に豊富な(R)−1−ベンジル−2,2−ジメトキシエチルアミン(83%ee,キラルHPLC分析により測定)(3.2ミリモル,1モル当量)を溶解し、10gのH2O内で攪拌した。0.08gのタングステン酸ナトリウム二水和物(0.24ミリモル,7.5%モル当量)を、攪拌しながらこの媒体に添加した。
上記媒体の温度を0℃にし、次いで過酸化水素の30%水性溶液(9.6ミリモル,3モル当量)を、液滴として添加した。添加が完了したら、上記媒体を攪拌し続け、そしてゆっくりと室温に戻した。攪拌を一晩中続けた。
反応媒体を、Na2SO3の飽和の水性溶液8mLを用いて洗浄し、そしてCH2Cl2で抽出した。有機層を濃縮した後、1,1−ジメトキシ−3−フェニルプロパン−2−オンオキシムの塊0.52gを得た(黄色のオイル)(収率未精製=78%)。
経験式:C1115NO3
モル質量:209.25g.モル-1
GC分析:tr=15分
NMR(200MHz/CDCl3):
1H NMR:δ3.2(s,6H,CH3);3.65(s,2H,CH2);4.58(s,H,CH)及び7.1−7.35(m,5H,H芳香族)ppm.
13C NMR:δ30.15(CH2);54.2(CH3);103.4(CH);126.17−128.22−129.4(CH芳香族);136.6(C芳香族)及び155.7(C=N)ppm.
[2.還元]
機械的スターラー、熱電対及びガス供給路を備えているオートクレーブ反応器内に、0.5gの1,1−ジメトキシ−3−フェニルプロパン−2−オンオキシム(2.4ミリモル,1モル当量)と、50%におけるラネーニッケルの水性懸濁液(2.5g)とを、95%エタノール64g内で懸濁させた。上記反応器を窒素で押し流した後、上記媒体を、室温で40時間、攪拌しながら、5000kPa(50バール)の水素下に置いた。反応の進行を、GCにより追跡した。当初の生成物の消失がGCにより観察されたら、還元を止めた。
反応媒体を、Celite(商標)によりろ過した。ろ過物を濃縮し、そして1−ベンジル−2,2−ジメトキシエチルアミンのラセミ体0.35gを得た(黄色のオイル、収率未精製=75%)。
ラセミ混合物が得られたことを確認するために、キラルHPLC分析を行った。
経験式:C1117NO2
モル質量:195.26g.モル-1
沸点:Bp=115〜120℃,5mmHg下
GC分析:tr=13.65分
EI MS m/z(相対強度(%)):164(M−31,11);120(M−75,96);104(M−91,39);91(62);75(100).
NMR(200MHz/CDCl3):
1H NMR:δ1.3(s,2H,NH2);2.5(dd,1H,syst AB CH2);3(dd,1H,syst AB CH2);3.15(m,1H,CH);3.49(s,6H,CH3);4.14(d,J=5.6Hz,1H,CH)及び7.19−7.4(m,6H,CH芳香族)ppm.
13C NMR:δ38.7(CH2);54.2(CH);55.05及び55.19(CH3);107.9(CH);126.3−128.3−128.56−129.1−129.4(CH芳香族)及び139.1(C芳香族)ppm.
キラルHPLC分析:Chiralcel(商標)OD−H,90/10 ヘキサン/イソプロパノール;1mL/分;UV 254nm及び旋光計
エナンチオマー(−)tR=5.6分
エナンチオマー(+)tR=6.5分
[例2]
1−ジメトキシメチル−3−メチルブチルアミン
(式(I):R1=R2=メチル;R3=イソブチル)
[1.酸化]
冷却器、滴下漏斗、磁気スターラー及び温度計を備えている100mLの三首フラスコ内に、0.5gの光学的に豊富な1−イソブチル−2,2−ジメトキシエチルアミン(76%ee)(3.1ミリモル,1モル当量)を、タングステン酸ナトリウム二水和物(0.12g,0.36ミリモル,12モル%)の存在下で、メタノール(1g)/H2O(1g)の混合物内で、攪拌しながら溶解させた。反応物質を接触させたところ、わずかな発熱が観察された。上記媒体を室温で攪拌し続けた。過酸化水素の30%水性溶液(1.06g,9.3ミリモル,3モル当量)を、液滴として、約1時間の間、この反応媒体に添加した。わずかな発熱量がまた、添加の際に生じた。この添加が完了したら、上記媒体を、室温で1時間攪拌し続け、次いでメタノール(ほぼ3mL)を、均質の媒体を得るために添加した。反応の進行を、GC分析により追跡した。当初のα−アミノアセタールの消失がGCにより観察されるまで(約5〜7時間)、上記媒体を処理した。
10mLのメチルtert−ブチルエーテル(MTBE)を、残渣に添加し、次いで、Na2SO3の飽和水性溶液8mLを添加した。水性相を、沈殿により分離し、そして抽出した。得られた有機相を、MgSO4上で乾燥し、そして濃縮した。0.4gの1,1−ジメトキシ−4−メチルペンタン−2−オンオキシムを得た(黄色のオイル)(収率未精製=70%)。
経験式:C817NO3
モル質量:175.23g.モル-1
GC分析:tr=10.5分
NMR(200MHz/CDCl3):
1H NMR:δ0.95(m,6H,CH3); 2.15(m,1H,CH);2.3(m,2H,CH2);3.4−3.45(m,6H,CH3);及び4.7(s,1H,CH)ppm.
13C NMR:δ23.05(CH3);26.2(CH);32.9(CH2);54.43(CH3);104.40(CH)及び157.20(C=N)ppm.
[2.還元]
機械的スターラー、熱電対及びガス供給路を備えているオートクレーブ反応器内に、3.28gの1,1−ジメトキシ−4−メチル−ペンタン−2−オンオキシム(18.7ミリモル,1モル当量)及び6.6gの50%(3モル当量,Ni)におけるラネーニッケルの水性懸濁液を、95%エタノール64g内で懸濁させた。上記反応器を窒素で押し流した後、上記媒体を、室温で、2000kPa(20バール)の水素下に置いた。反応の進行を、GCにより追跡し、そして当初の生成物の消失がGCにより観察されたら(15〜24時間)、還元を止めた。
反応媒体を、セライトによりろ過した。ろ過物を濃縮した。1−ジメトキシメチル−3−メチルブチルアミンのラセミ体2.30gを得た(無色のオイル)(収率未精製=77%)。
経験式:C819NO2
モル質量:161.25g.モル-1
沸点:Bp=75℃,10mmHg下
GC分析:tr=8.65分
EI MS m/z(相対強度(%)):130(M−31,7);86(M−75,100);75(67);43(80).
NMR(200MHz/CDCl3):
1H NMR:δ0.85(dd,6H,CH3);1.2(m,4H,CH2+NH2);1.7(m,1H,CH);2.82(m,1H,CH);3.33(s,3H,CH3);3.36(s,3H,CH3)及び3.92(d,J=5.6Hz,1H,CH)ppm.
13C NMR:δ21.5(CH3);23.97(CH3);24.5(CH);41.5(CH2);50.6(CH);54.8(CH3);55.2(CH3)及び108.9(CH)ppm.
[3.光学純度の測定]
光学純度を、式(III)のN−Cbz型の対応するカルバメートに対して、キラルHPLCにより測定した。
経験式:C1625NO4
モル質量:295.38g.モル-1
GC分析:tr=18.1分
NMR(200MHz/CDCl3):
1H NMR:δ0.84(m,6H,CH3);1.27(m,2H,CH2);1.59(m,1H,CH);3.34(s,6H,CH3);3.8(m,1H,CH);4.1(sひずみ,1H,CH);4.75(d,1H,NH2);5.03(s,2H,CH2)及び7.1−7.3(m,5H,H芳香族)ppm.
13C NMR:δ21.82(CH3);23.6(CH3);24.59(CH);38.5(CH2);50.8(CH);56.01(CH3);56.16(CH3);66.73(CH2);106.63(CH);128.05−128.54−128.79(CH芳香族);136.72(C芳香族)及び156.37(C=O)ppm.
キラルHPLC分析:Chiralcel(商標)OD−H,90/10ヘキサン/イソプロパノール,1mL/分,UV 254nm及び旋光計
エナンチオマー(−)tR=4.8分
エナンチオマー(+)tR=7.9分
[比較例1]
温度計、磁気スターラー及び冷却器を備えている50mLの3首フラスコ内で、0.14gの光学的に豊富な(R)−1−ベンジル−2,2−ジメトキシエチルアミン(91%ee,キラルHPLCにより測定)(0.71ミリモル,1モル当量)と、0.09gのサリチルアルデヒド(0.71ミリモル,1モル当量)とを、トルエン1g内に導入した。この媒体を、室温で、2〜3時間、攪拌し続けた。濃縮後、2−[(1−ベンジル−2,2−ジメトキシエチルイミノ)メチル]フェノールの未精製の塊0.21gを得た。
温度計、磁気スターラー及び冷却器を備えている50mLの3首フラスコ内に、上記得られたイミンと、80mgのtert−ブトキシドカリウム((CH33OK)(0.71ミリモル,1モル当量)とを、テトラヒドロフラン(THF)0.9gに導入した。この媒体を、室温で、72時間攪拌し続け、次いで、NH4Clの飽和水性溶液を添加した。沈降により分離した後、有機相を濃縮した。
得られた残差のキラルHPLC分析により、当初のα−アミノアセタールのラセミ化が存在しないことを意味する、90%のエナンチオマー過剰率を示した。
THF内の、3モル当量のナトリウムエタノエート(EtONa)塩基の10%溶液を用いたところ、同一の結果が得られた。
[比較例2]
温度計、磁気スターラー及び冷却器を備えている50mLの3首フラスコにおいて、比較例1において得られたイミン0.28gを、酢酸0.8g内に導入した。この媒体を、室温で24時間攪拌し続けた。試料のキラルHPLC分析により、90%のエナンチオマー過剰率が得られた。次いで、上記媒体を、50℃で6h30加熱し、次いで、80℃で7時間加熱した。キラルHPLC分析によりまた、ラセミ化が無いことを意味する、90%のエナンチオマー過剰率が得られた。

Claims (17)

  1. 次の式(I):
    Figure 0005529726
    (式中、
    1 及びR 2 は、同一又は異なってもよく、直鎖又は分岐鎖のC 1 〜C 6 アルキル基を表わし;
    3 は、置換又は未置換の、直鎖又は分岐鎖のC 1 〜C 6 アルキル基;置換又は未置換の、単環式、二環式又は三環式のC 6 〜C 14 アリール基;置換又は未置換の、アリールアルキル基(当該アリール及びアルキル基は、上記規定の通りである);置換又は未置換の、C 3 〜C 10 シクロアルキル基;置換又は未置換の、シクロアルキルアルキル基(当該シクロアルキル基及びアルキル基は、上記規定の通りである)から選択される基を表わし、
    3 の置換基が、ハロゲン、保護されていてもよいOH、NH 2 、CO 2 H、SO 3 H、CF 3 、アルコキシカルボニル、アミド、アルキル−N−CO−、アルキレンジオキシ、アルキルスルホニル、アルキルスルホニルカルバモイル、−O−シクロアルキル、アシルオキシ、アシルアミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、アリールアルキルアミノ、環式又は非環式ケタールの状態において保護されているオキソ、環式又は非環式アセタールの状態において保護されているホルミル、アリールオキシ、アルキル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール及びアルコキシから成る群から選択され、
    アステリスク*は、C原子が不斉炭素であることを表わす)
    の、実質的にラセミ形態におけるα−アミノアセタールを、次の式(R)−(I)又は(S)−(I):
    Figure 0005529726
    (式中、R1、R2、R3及びアステリスク*は、式(I)において規定される通りである)
    の光学的に豊富なα−アミノアセタールのラセミ化により調製する方法であって、
    式(R)−(I)又は(S)−(I)の光学的に豊富な化合物を、次の式(II):
    Figure 0005529726
    (式中、R1、R2及びR3は、上記規定の通りである)
    のオキシム化合物が得られるように、タングステン、モリブデン及びバナジウムの金属酸化物のアルカリ金属塩、若しくはそれらの混合物、チタンシリカライト、パーオキソタングストホスフェート又はメチルトリオキソレニウムから選択される触媒の存在下で酸化するステップ;そして
    還元剤として金属水素化物を用いて、式(II)の化合物を、式(I)の化合物に還元するステップ:
    を含むことを特徴とする、前記方法。
  2. 前記酸化するステップが、無機又は有機過酸化物の存在下で実施されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記過酸化物が、水性過酸化水素、過ホウ酸ナトリウム、過炭酸ナトリウム、ウレア−H22錯体又はtert−ブチルヒドロペロキシドから選択されることを特徴とする、請求項に記載の方法。
  4. 前記過酸化物が水性過酸化水素であることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
  5. 前記過酸化物が、1〜10モル当量の量において存在することを特徴とする、請求項2〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記過酸化物が、3〜4モル当量の量において存在することを特徴とする、請求項2〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記触媒が、タングステン酸ナトリウム、タングステン酸カリウム、モリブデン酸ナトリウム、モリブデン酸カリウム、バナジン酸ナトリウム及びバナジン酸カリウム、又はそれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記触媒が、タングステン酸ナトリウムであることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記タングステン酸ナトリウムが、二水和物形態である、請求項8に記載の方法。
  10. 前記触媒が、1〜30モル%の量で存在することを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記触媒が、12モル%の量で存在することを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記金属水素化物が、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム又は水素化アルミニウムリチウムであることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記還元するステップが、前記金属水素化物の代わりに、ラネーニッケル又は担持貴金属の存在下における水素化により実施されることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記還元するステップが、ラネーニッケルの存在下における水素化により実施される、請求項13に記載の方法。
  15. ラネーニッケルの量が、1〜10モル当量のニッケル原子であることを特徴とする、請求項13又は14に記載の方法。
  16. ラネーニッケルの量が、3モル当量のニッケル原子であることを特徴とする、請求項13〜15に記載に記載の方法。
  17. 前記担持貴金属が、木炭上のパラジウム又は木炭上の白金であることを特徴とする、請求項13に記載の方法。
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