JP5528741B2 - 電気接続箱の取付構造 - Google Patents

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本発明は、例えば自動車のパネルにワイヤハーネスを貫通すると共に電気接続箱を固定する電気接続箱の取付構造に関するものである。
図9は、従来の電気接続箱の取付構造の一形態を示すものである。
この構造は、自動車のエンジンルームに電気接続箱としてのメインヒューズボックス71を配設し、メインヒューズボックス71から導出されたワイヤハーネス72を、エンジンルームと車室とを隔てる金属製のダッシュパネル73の孔部に貫通させると共に、ワイヤハーネス72の外周に固定した合成ゴム製の防水用グロメット74をパネル73の孔部に嵌合固定させたものである。
図10〜図12はグロメットの各形態例を示すものである(図10〜図11は特許文献1、図12は特許文献2参照)。
図10のグロメット81は、大径なカップ状部82と小径な筒状部83とで成り、カップ状部82の外周にパネル84の孔部に嵌合する周溝85を有したものである。グロメット81にワイヤハーネス86を挿通固定した状態で、矢印の如く筒状部83側を引っ張って周溝85をパネル84の孔部に嵌合させる。
図11のグロメット87は、図11(b)の如く大径なカップ状部88と小径な筒状部89とカップ状部88の外周面から筒状部89とは反対側に向けて放射状に突設された複数の押さえ片90とで構成されたものである。
図11(a)のように押さえ片90をカップ状部88と共にグロメット先端側に反転させた状態で、押さえ片90をパネル91の孔部に挿入し、筒状部89に固定したワイヤハーネス92を矢印方向に引っ張ることで、カップ状部88の外周面を起点にカップ状部88と押さえ片90を復元させつつ、図11(b)のようにパネル91の孔部にカップ状部88の外周の周溝を嵌合させ、押さえ片90をパネル面に弾性的に密着(押接)させる。
図12のグロメット93は、図12(b)の如く大径なカップ状部94と先端側の中径な筒状部95と、カップ状部内を通って筒状部95とは反対方向に突出した小径な筒状部96と、カップ状部94の外周面から筒状部95の方向に放射状に突設された複数の鍔部97とで構成されたものである。
図12(a)のように鍔部97をカップ状部94と共にグロメット先端側に反転させた状態で、鍔部97をパネル98の孔部に挿入し、中径な筒状部95を矢印方向に引っ張って、鍔部97を起点にカップ状部94と鍔部97を復元させつつ、図12(b)のようにパネル98の孔部にカップ状部94の外周の周溝を嵌合させ、鍔部97をパネル98から中径な筒状部側に突出させる。
グロメットを用いた機器の取付構造(図示せず)としては、特許文献3に、自動車の合成樹脂製の空調ケースを蛇腹状のグロメットを介してエンジンルームと車室との境のダッシュパネルの孔部に連結させ、空調ケースとケース内の蒸発器等とで空調ユニットを構成し、グロメットを経て蒸発器に続く流体(冷媒)配管をエンジンルーム側に貫通させたことが記載されている。
また、特許文献4には、グロメットを用いずに、フューエルリッドのロック用のアクチュエータの外周に合成ゴム製の防水カバーを配設し、防水カバーを車両のインナパネルに密着させた状態で、ロックシャフトを貫通させたアクチュエータの先端部分を締結部材でインナパネルに締付固定したことが記載されている。
特開平8−212857号公報(図2,図3) 特開2001−197638号公報(図2,図3) 特開2004−66926号公報(図1) 特開2006−183421号公報(図1)
上記従来の図9の電気接続箱の取付構造にあっては、メインヒューズボックス71をボルト75で車両ボディに固定し、それとは別の工程でグロメット74をダッシュパネル73に貫通固定させなければならないために、作業の効率が悪く、また、グロメット74とメインヒューズボックス71との間に長いワイヤハーネス72が必要で、ワイヤハーネス72を保護するプロテクタ76も必要となってコスト高になるという問題があった。
また、特許文献3の機器の取付構造にあっては、蛇腹状のグロメットを用いて空調ユニットとダッシュパネルとの間を連結することで、空調ユニットの取付位置誤差を吸収させているが、空調ユニットが重いために、空調ユニットをダッシュパネルにしっかりと締結固定しなければならず、しかも屈曲自在な蛇腹状のグロメットでは空調ユニットを何ら支えることができず、空調ユニットの固定作業に多くの手間を要するという懸念があった。
また、特許文献4の機器の取付構造にあっては、ワイヤハーネスをパネル孔に貫通させることができず、電気接続箱の取付構造とは構成・目的を異にするものである。
本発明は、上記した点に鑑み、メインヒューズボックス等といった比較的軽量な電気接続箱から導出したワイヤハーネスを車両等のパネルの孔部に貫通させ、電気接続箱を車両等に固定するという二つの作業を少ない工数で効率的に行わせることのできる電気接続箱の取付構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る電気接続箱の取付構造は、接続箱本体の口部から導出したワイヤハーネスがパネルの孔部に挿通され、該口部に固定部材が設けられ、該固定部材で該接続箱本体が該パネルに固定され、該固定部材が弾性のグロメットであり、該グロメットの先端側に該パネルの孔部が固定され、該グロメットの基端側に該接続箱本体の該口部が固定され、該グロメットの先端側の部分が該パネルの孔部に挿通されて折り返され、この折り返し部と該グロメットの中間の環状壁との間に該パネルの孔部が嵌合固定されたことを特徴とする。
上記構成により、接続箱本体から導出されたワイヤハーネスがパネルの孔部に挿通(貫通)され、次いで連続して、パネルに向けてワイヤハーネスの挿通方向に接続箱本体が移動され、固定部材で接続箱本体がパネルに固定される。接続箱本体はワイヤハーネスをガイドとしてパネルの孔部にスムーズに接近する
また、接続箱本体がパネルに向けて移動されつつ、接続箱本体に固定されたグロメットがパネルの孔部に挿入嵌合される。グロメットはパネルの孔部や接続箱本体の口部を塞ぐシール部材としても作用する。
また、グロメットの折り返し部が弾性的に強くパネルに押接して、接続箱本体がしっかりとパネルに固定されると共に、孔部からのグロメットの抜け出しすなわちパネルからの接続箱本体の離脱が折り返し部で阻止される。
請求項に係る電気接続箱の取付構造は、接続箱本体の口部から導出したワイヤハーネスがパネルの孔部に挿通され、該口部に固定部材が設けられ、該固定部材で該接続箱本体が該パネルに固定され、該固定部材が、雌ねじ部を有する硬質のロックキャップであり、該ロックキャップが二つの分割キャップで構成され、該二つの分割キャップが相互に合体するための係止手段を有し、該接続箱本体の筒状の該口部に、該雌ねじ部に螺合する雄ねじ部が設けられ、該ロックキャップの回動操作で、該ロックキャップと該接続箱本体との間に該パネルが挟着されたことを特徴とする。
請求項に係る電気接続箱の取付構造は、接続箱本体の口部から導出したワイヤハーネスがパネルの孔部に挿通され、該口部に固定部材が設けられ、該固定部材で該接続箱本体が該パネルに固定され、該固定部材が硬質のロックキャップであり、該ロックキャップが二つの分割キャップで構成され、該二つの分割キャップが相互に合体するための係止手段を有し、該二つの分割キャップがガイド部を有し、該接続箱本体の筒状の該口部に、該ガイド部に係合する従動部が設けられ、該ロックキャップの回動操作で、該ロックキャップと該接続箱本体との間に前記パネルが挟着されたことを特徴とする。
上記構成により、接続箱本体から導出されたワイヤハーネスがパネルの孔部に挿通(貫通)され、次いで連続して、パネルに向けてワイヤハーネスの挿通方向に接続箱本体が移動され、固定部材で接続箱本体がパネルに固定される。接続箱本体はワイヤハーネスをガイドとしてパネルの孔部にスムーズに接近する。また、ワイヤハーネスがパネルの孔部に挿通された後、連続して接続箱本体の筒状の口部が孔部に挿入され、口部にロックキャップが嵌合して、接続箱本体がパネルに固定される。
請求項に係る電気接続箱の取付構造は、請求項又は記載の電気接続箱の取付構造において、前記パネルと前記接続箱本体との間にシール部材が挟着されたことを特徴とする。
上記構成により、ロックキャップを接続箱本体の口部に嵌合することで、シール部材が圧縮されて、シール部材で接続箱本体側からパネル内への水等の侵入が防止される。
請求項1記載の発明によれば、ワイヤハーネスをパネルの孔部に挿通させた後、連続して電気接続箱をワイヤハーネスの挿通方向に移動させることで、固定部材でパネルに作業性良く少ない工数で固定することができる。
また、ワイヤハーネスの挿通方向にグロメットを押圧してパネルの孔部にスムーズ且つ迅速に嵌合固定させることができる。
請求項記載の発明によれば、グロメットの折り返し部で電気接続箱をパネルにしっかりと固定することができると共に、パネルからの電気接続箱の離脱を防ぐことができる。
請求項記載の発明によれば、ワイヤハーネスをパネルの孔部に挿通させた後、連続して電気接続箱をワイヤハーネスの挿通方向に移動させることで、固定部材でパネルに作業性良く少ない工数で固定することができる。また、剛性の高いロックキャップで電気接続箱をパネルの孔部に強固に固定することができる。
請求項記載の発明によれば、ロックキャップを接続箱本体の口部に嵌合すると同時に、シール部材で接続箱本体側からパネル内への水等の侵入を防止することができる。
本発明に係る電気接続箱の取付構造の第一の実施形態を示す要部を断面とした上面図である。 同じくグロメットの取付構造の一形態を示す分解斜視図である。 電気接続箱の取付構造の第二の実施形態を示す要部を断面とした上面図である。 電気接続箱の取付構造の第三の実施形態を示す要部を断面とした上面図である。 第三の実施形態におけるロックキャップの取付構造の一形態を示す斜視図である。 同じくロックキャップの一形態を示す、(a)は分割状態、(b)は接合状態をそれぞれ示す斜視図である。 第三の実施形態におけるロックキャップの取付構造の他の形態を示す斜視図である。 同じくロックキャップの一形態を示す、(a)は分割状態、(b)は接合状態をそれぞれ示す斜視図である。 従来の電気接続箱の取付構造の一形態を示す斜視図である。 従来のグロメットの一形態を示す平面図である。 (a)(b)は従来のグロメットの他の形態を取付順に示す要部を断面とした平面図である。 (a)(b)は従来のグロメットのその他の形態を取付順に示す断面図である。
図1は、本発明に係る電気接続箱の取付構造の第一の実施形態を示すものである。
この構造は、自動車のエンジンルーム5に配置されるメインヒューズボックス(電気接続箱)1の絶縁樹脂製のボックス本体(接続箱本体)2の孔部(口部)3に合成ゴム製の弾性の防水用グロメット(固定部材)4を装着し、エンジンルーム5と車室6との境の金属製のダッシュパネル7の孔部8にグロメット4を嵌合固定させると共に、メインヒューズボックス1のブラケット9をエンジンルーム側の車両ボディ10にねじ締め結合11,12で固定したものである。
メインヒューズボックス1は車両への電源分配を目的としたもので、箱形のヒュージブルリンク(大ヒューズ)やブレード型の小ヒューズ等の電気部品(図示せず)を有して小型軽量に形成されている。これら各ヒューズに負荷接続用の各電線11aが端子やバスバー等(図示せず)を介して接続され、複数本の電線11aでワイヤハーネス11を構成している。エンジンルーム内のバッテリ(図示せず)からの電線(図示せず)は大ヒューズ(図示せず)に接続されている。
これらヒューズや端子やバスバー等は絶縁樹脂製のボックス本体2内に収容され、ボックス本体2はアッパカバーとロアカバー(図示せず)とに分割され、例えば両カバーの垂直な後壁(一壁部)12に半割状の分割孔が設けられ、両分割孔が接合して円形の孔部3を成し、孔部3にグロメット4の前端部13が嵌合固定されている。明細書で「前後」は車両の前後の方向に一致させている。
例えば図2にグロメット4の固定構造の一例を示す如く、ワイヤハーネス11を挿通したグロメット4をボックス本体2のロアカバー(ベース)14とアッパカバー(蓋)15とで上下に挟んで固定する。図2の例の孔部3を成す分割孔3a,3bはロアカバー14側が大きく、アッパカバー15側が小さい。アッパカバー15はロアカバー14に可撓性の係止枠と係合突起等といった係止手段(図示せず)で係止される。ボックス本体2の形状や分割孔3a,3bの形状等は適宜設定可能である。
図1の例で分割孔3a,3bを用いずにロアカバー14に設けた円形の孔部(3)にグロメット4を縮径させながら嵌合させることも可能である(但し作業性は悪い)。図1のメインヒューズボックス1は従来例の図9のメインヒューズボックス71と類似のものである。
図1の例のグロメット4は、比較的剛性の高いもので、蛇腹部はなく、前側の鍔部(前端部)13と中間の環状壁16と後側の傘状の傾斜壁17と、鍔部13と環状壁16との間の前側の周溝18と、環状壁16と傾斜壁17との間の後側の周溝19とで構成されている。鍔部13は環状壁16よりも大径で、傾斜壁17は先端側のテーパ状の傾斜面17aを有して環状壁16と同程度の外径になっている。鍔部13と環状壁16と傾斜壁17とは環状(円筒状)の周壁20の外側に突出形成され、周壁20の内側に断面円形のハーネス挿通空間21が形成されている。
ボックス本体2のアッパカバー(図2の例の符号15)を開けた状態で、グロメット4の前側の周溝18の下半側をロアカバー(図2の例の符号14)の垂直な後壁12の分割孔(図2の例の3a)に挿入係合させ、アッパカバー(15)を閉じて、アッパカバー(15)の垂直な後壁12の分割孔(図2の例の3b)にグロメット4の前側の周溝18の上半側を挿入係合させる。前側の周溝18はボックス本体2の孔部3に隙間なく密着嵌合する(図1では便宜上隙間をあけて図示している)。孔部3に嵌合させる前にグロメット4には予めワイヤハーネス11を挿通させておく。その状態でグロメット4付きのメインヒューズボックス1が構成される。
グロメット4付きのメインヒューズボックス1の状態で、グロメット4の後端(先端)の傾斜壁17を垂直なダッシュパネル7の円形の孔部8に矢印Aの如く軸方向に押し込んで、後側の周溝19をパネル孔8に隙間なく密着嵌合させる(図1では便宜上隙間をあけて図示している)。押し込み時に傾斜壁17の先端側の傾斜面17aがパネル孔8の周縁にスムーズに摺接して、パネル孔8への周溝19の係合を容易化する。
パネル孔8へのグロメット4の押し込み操作は、メインヒューズボックス1を作業者が手で持ってパネル孔8に向けて押すことで行われる。その際、環状壁16の前端面16aがボックス本体2の後壁12に当接して、ボックス本体内へのグロメット4の入り込みを阻止する。グロメット4の後側の周溝19がパネル孔8に嵌合した後は、ボックス本体2の後壁12が鍔部13の後面13aに当接して、グロメット4からのメインヒューズボックス1の外れ(離脱)が阻止される。
パネル7とボックス本体2の後壁12とは各周溝18,19に前後方向(板厚方向)の隙間なく嵌合していることが好ましい。これにより、グロメット4の下向きの撓みが少なく抑えられ、メインヒューズボックス1がグロメット4でパネル7にしっかりと支持(固定)される。
ワイヤハーネス11は例えばグロメット4の先端から延設した小径(周溝19よりも小径)な図示しない筒部にテープ巻き等で固定しておくことが好ましい。
図1の例では、グロメット4以外にブラケット9でメインヒューズボックス1を車両ボディ10に補助的に固定している。本例ではボックス本体3の垂直な前壁22に略垂直なブラケット9が一体に設けられ、車両ボディ10のサスペンションタワー23の略垂直な壁部24にボルト11が溶接で水平に固定され、ブラケット9の孔部25がボルト11に矢印Bの如く挿通され、ボルト11にナット12を螺合して、ナット12でブラケット9を車両ボディ10の壁部24に締付結合する。
ボルト11を溶接する代わりにナット12を車両ボディ10に溶接し、ボルト11を側方からブラケット9の孔部25を経てナット12に螺挿することも可能である。ブラケット9の向きやブラケット9を設けるボックス本体2の壁部(22)の向きやボルト11の突出方向等は適宜設定可能である。グロメット4とパネル7との固定が強固であれば、ブラケット9を排除することも可能である。
また、グロメット4をボックス本体2にインサート成形等で一体に設けることも可能である。この場合、グロメット4の前側の鍔部13と中間の環状壁16とがボックス本体2の後壁12に固着される。これは図3の実施形態においても同様である。
図3は、本発明に係る電気接続箱の取付構造の第二の実施形態を示すものである。
この構造は、図1の例のメインヒューズボックス1のブラケット9を排除し、合成ゴム製のグロメット(固定部材)26のみでメインヒューズボックス1を車両のダッシュパネル7に固定するものである。
本例のグロメット26は先端側に鎖線のような鍔部27を有し、鍔部27をパネル孔8に挿入した後、後向きに折り返して(復元させて)実線のような折り返し部27としてパネル7の後面7aに強く押接させることで、パネル7へのメインヒューズボックス1の固定力を高めている。
グロメット26の折り返し部27の折り返し構造は、例えば従来例の図11に示したグロメット87の押さえ片90や、図12に示したグロメット93の鍔部97の構造を適用可能である。
すなわち、図3のグロメット26の筒状の周壁28の外面に、図11(b)の自由状態で実線の如く前向きに傾斜した複数の押さえ片90を放射状に突設して折り返し部27となし、押さえ片90(折り返し部27)を後方に図3の鎖線のように反転させた状態で、パネル孔8に挿入し、押さえ片90(折り返し部27)を復元力で実線の如く前方に弾性的に復元させてパネル後面7aに押接させる。
あるいは、図3のグロメット26の筒状の周壁28の外面に、図12(b)の自由状態で実線の如く後向きに傾斜した複数の鍔部97を放射状に突設して折り返し部(27)となし、鍔部97(折り返し部27)を後方に図3の鎖線のように反転させた状態で、パネル孔8に挿入し、鍔部97(折り返し部27)を復元力で実線の如く前方に弾性的に復元させて鍔部97(折り返し部27)の付け根パネル後面7aに押接させる。
従来例の図12で鍔部97は自由状態で後方に向けて傾斜しているが、図3の如くグロメット26の折り返し部27を自由状態で前方に向けて傾斜状に突設し、折り返し部27の突出先端側をパネル7の後面7aに押接させることが好ましい。
グロメット26の折り返し部27を形成せずに、グロメット26の周壁28の先端部(後端部)をパネル孔8に挿通させた後、周壁28の先端部を折り返し治具(図示せず)を用いて折り返してパネル7の後面7aに押接させることも可能である(但し折り返し作業が面倒であると共に、折り返し部(27)が後方に復元して折り返しが解除される懸念はある)。
図3において、グロメット26の折り返し部27と中間の環状壁16との間に後側の周溝19が設けられ、環状壁16と前側の鍔部13との間に前側の周溝18が設けられている。折り返し部19と環状壁16と前側の鍔部13とは環状の周壁28から径方向に突出し、周壁28の内側に断面円形のハーネス挿通空間21が形成されている。
グロメット26の前側の周溝18にボックス本体2の後壁12の孔部(口部)3が隙間なく嵌合固定され、その状態で、メインヒューズボックス1を後方に押して、グロメット26の先端部(後端部)をパネル孔8に挿入することで、後側の周溝19にパネル孔8が隙間なく強固に嵌合固定される。これにより、図1のメインヒューズボックス1のブラケット9が不要となる。図3においてグロメット26以外の構成は図1の例と同じであるので、同じ構成部分には同じ符号を付して説明を省略する。
ワイヤハーネス11は例えばグロメット26の先端から延設した小径(周溝よりも小径)な図示しない筒部にテープ巻き等で固定しておくことが好ましい。
図4は、本発明に係る電気接続箱の取付構造の第三の実施形態を示すものである。
この構造は、グロメットを用いずに、メインヒューズボックス(電気接続箱)31の絶縁樹脂製のボックス本体32を合成樹脂製のロックキャップ(固定部材)33でダッシュパネル7の孔部8に締結固定すると共に、パネル孔8の周囲でボックス本体32をダッシュパネル7に合成ゴム製のO(オー)リング(シール部材)34を介して密着防水させたものである。
ボックス本体32は後壁12に円筒部(口部)35を有し、円筒部35はボックス本体32内に連通したハーネス挿通空間36を有し、円部35と後壁12との交差部分にハーネス導出用の孔部36aが構成され、ダッシュパネル7の孔部8に円筒部35が貫通され、ボックス本体32内からワイヤハーネス11が円筒部35を通って車室6側に導出されている。ワイヤハーネス11は例えば円筒部35の先端から延設したヘラ部等(図示せず)にテープ巻き等で固定しておくことが好ましい。
円筒部35の外周側にロックキャップ33が配置され、ロックキャップ33は円筒部35にねじ結合又はカム嵌合等で結合し、パネル7の後面7aにロックキャップ33の前端面33aが押接して、ボックス本体32が後方に引っ張られ、Oリング34が圧縮されてパネル7とボックス本体32の後壁12との間に挟着されている。
パネル孔8の周縁8aは後方に向けて短く円筒状に折り曲げられ、この折り曲げ部8aに対してロックキャップ33の内周前端側に逃がし用の切欠溝37が設けられ、折り曲げ部8aの内面に沿ってボックス本体32の円筒部35の外面が案内されると共に安定に支持されている。パネル孔8と円筒部35とロックキャップ33とOリング34以外の構成は図1の例と同じであるので、同じの構成部分には同じ符号を付して説明を省略する。
図5〜図8は、ボックス本体32の円筒部35をロックキャップ33で締結させるための各形態を示すものである。各ロックキャップ33の形状は異なるが、便宜上同じ符号を用いて説明する。
図5の例は、ボックス本体32の円筒部35の外周に雄ねじ部(ねじ山)38を形成し、ロックキャップ33の円筒形の周壁46の内周面に雌ねじ部39を形成して、ロックキャップ33を矢印Cのように円筒部35にねじ込んで結合させるものである。
ボックス本体32はロアカバー(ベース)40とアッパカバー(蓋)41とで構成されている。ロアカバー40の垂直な後壁12に円筒部35が突設され、円筒部35の外側で後壁12の外面にOリング34が配置され、ロックキャップ33の締付動作で、ボックス本体32の後壁12とパネル7の前面7bとにOリング34が密着しつつメインヒューズボックス31がパネル7にガタつきなくしっかりと固定される。
図6(a)(b)の如く、ロックキャップ33は二分割式とすることで、円筒部35に径方向に組み付けて(円筒部35の外周面の上から一対の分割キャップ33A,33Bを装着しつつ一対の分割キャップ33A,33Bを相互に係止させることで)螺挿の工数を削減可能である。
係止は一方の分割キャップ33Aに設けた可撓性の係止片42と、他方の分割キャップ33Bに設けた突起43との係合等で行われる。これら係止手段に代えて一方の分割キャップ33Aの分割面44に突設した爪片(図示せず)と、他方の分割キャップ33Bの分割面44に設けた係合溝等(図示せず)を用いることも可能である。両分割キャップ33A,33Bの雌ねじ部39は相互に接合して完全な雌ねじになる。
ロックキャップ33を分割式とせずに、円筒状に形成したり、分割式であっても円筒部35の先端(後端)から軸方向に螺挿させることは無論可能である。雄ねじ部38や雌ねじ部39は一条に限らず二条でもよい。ロックキャップ33は金属製でもよい。
図7の例は、ボックス本体32の円筒部35の外面に左右一対の短円柱状のボス45を突設し、ロックキャップ33の円筒形の周壁46に左右一対の鉤状のガイドスリット(ガイド部)47を切欠形成し、円筒部35に対してロックキャップ33を挿入及び回動させつつ、ガイドスリット47にボス(従動部)45を嵌合させるものである。ボックス本体32やOリング34の構成は図5の例と同様であるので説明を省略する。
図8(a)(b)の如く、本例のロックキャップ33は二分割され、各分割キャップ33A,33Bにガイドスリット47が対称に設けられ、各ガイドスリット47は軸方向の真直部47aと、周方向の屈曲部47bとで構成されている。屈曲部47bは真直部47aの延長方向に少し傾斜していてもよい(この方がロックを緩みなく確実に行うことができる)。ガイドスリット47をカム孔、ボス45を従動突起と呼称してもよい。ガイドスリット47に代えて各分割キャップ33A,33Bの内周面側にガイド溝(ガイド部)を設けることも可能である。
両分割キャップ33A,33Bを合体して係止手段42,43で係止させたロックキャップ33の状態で、図7の円筒部35に軸方向に挿入しつつ、ガイドスリット47の真直部47aをボス45にスライド係合させ、次いでロックキャップ33を矢印Cの如く時計(右)回りに回動して、屈曲部47bをボス45に係合ロックさせる。あるいは、ロックキャップ33を分割した状態で、図7の円筒部35の外周に径方向に組み付けて、ガイドスリット47の真直部47aの終端に各ボス45を挿入し、ロックキャップ33を合体させ、右回りに回動させて屈曲部47bにボス45を係合ロックさせる。何れもロックキャップ33の回動角度は90°程度であることが固定性を高める上で好ましい。
ロックキャップ33を分割式としたのは、主に樹脂成形性を高めるためであり、樹脂成形が可能であれば分割式ではなく一体式にロックキャップ33を形成してもよい。ガイドスリット47の屈曲部47bにボス45が係合すると同時に、Oリンク34が圧縮されてパネル7とボックス本体32の後壁12との間に押接密着する。これにより、メインヒューズボックス31がパネル7にガタつきなくしっかりと固定される。
図6,図8ではロックキャップ33の前端内側の逃げ溝37(図4)の図示を省略している。図4で逃げ溝37や折り曲げ部8aを排除することも可能である。
また、ガイドスリット47の形状をカム溝のように湾曲状とすることも可能である。また、Oリング34に代えてスポンジ状やゴム状等のシート状の弾性のパッキン(シール部材)をパネル7とボックス本体32との間に配置することも可能である。パッキンは円筒部35の周囲においてボックス本体32の後壁12に接着等で固定させておくことが好ましい。Oリング34は円筒部35の外周に嵌まる内径として脱落を防止してもよい。
エンジンルーム5ではなくトランクルーム(ラゲッジルーム)等の防水を要しない部位にメインヒューズボックス31を配置する場合は、Oリング34等のシール部材は不要であり、シール部材に代えてウレタン等の弾性部材を介してパネル7にボックス本体32の後壁12を押接させたり、あるいは弾性部材を用いずに、ボックス本体32の後壁12を外側に膨出させてその膨出部又は後壁12を直接、パネル7に押接させることも可能である。
また、上記各実施形態においては、電気接続箱としてメインヒューズボックス1,31を用いた例で説明したが、メインヒューズボックス以外に小型のリレーボックスやヒューズボックスやECUボックス等を電気接続箱として用いることも可能である。電気接続箱の設置箇所はエンジンルーム5に限らず、車室6と設置箇所とをパネル(7)で仕切る部位であれば何れも使用可能である。
また、上記した各実施形態の構成は、電気接続箱の取付構造として以外に、電気接続箱の取付方法としても有効なものである。
本発明に係る電気接続箱の取付構造は、例えば自動車のエンジンルームやラゲージルーム等と車室側とを仕切るパネルに電気接続箱を容易に且つ低コストで固定し、パネルを貫通してワイヤハーネスを配索するために利用することができる。
1,31 メインヒューズボックス(電気接続箱)
2,32 ボックス本体(接続箱本体)
3 孔部(口部)
4,26 グロメット(固定部材)
7 ダッシュパネル(パネル)
8 孔部
11 ワイヤハーネス
13 鍔部
16 環状壁
17 傾斜壁
18,19 周溝
27 折り返し部
33 ロックキャップ(固定部材)
34 Oリング(シール部材)
35 円筒部(口部)
38 雄ねじ部
39 雌ねじ部
45 ボス(従動部)
47 ガイドスリット(ガイド部)

Claims (4)

  1. 接続箱本体の口部から導出したワイヤハーネスがパネルの孔部に挿通され、該口部に固定部材が設けられ、該固定部材で該接続箱本体が該パネルに固定され、
    該固定部材が弾性のグロメットであり、該グロメットの先端側に該パネルの孔部が固定され、該グロメットの基端側に該接続箱本体の該口部が固定され、
    該グロメットの先端側の部分が該パネルの孔部に挿通されて折り返され、この折り返し部と該グロメットの中間の環状壁との間に該パネルの孔部が嵌合固定されたことを特徴とする電気接続箱の取付構造。
  2. 接続箱本体の口部から導出したワイヤハーネスがパネルの孔部に挿通され、該口部に固定部材が設けられ、該固定部材で該接続箱本体が該パネルに固定され、
    該固定部材が、雌ねじ部を有する硬質のロックキャップであり、該ロックキャップが二つの分割キャップで構成され、該二つの分割キャップが相互に合体するための係止手段を有し、該接続箱本体の筒状の該口部に、該雌ねじ部に螺合する雄ねじ部が設けられ、該ロックキャップの回動操作で、該ロックキャップと該接続箱本体との間に該パネルが挟着されたことを特徴とする電気接続箱の取付構造。
  3. 接続箱本体の口部から導出したワイヤハーネスがパネルの孔部に挿通され、該口部に固定部材が設けられ、該固定部材で該接続箱本体が該パネルに固定され、
    該固定部材が硬質のロックキャップであり、該ロックキャップが二つの分割キャップで構成され、該二つの分割キャップが相互に合体するための係止手段を有し、該二つの分割キャップがガイド部を有し、該接続箱本体の筒状の該口部に、該ガイド部に係合する従動部が設けられ、該ロックキャップの回動操作で、該ロックキャップと該接続箱本体との間に前記パネルが挟着されたことを特徴とする電気接続箱の取付構造。
  4. 前記パネルと前記接続箱本体との間にシール部材が挟着されたことを特徴とする請求項又は記載の電気接続箱の取付構造。
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