JP3915673B2 - グロメットとプロテクタの車体取付構造 - Google Patents

グロメットとプロテクタの車体取付構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、グロメットとプロテクタの車体取付構造に関し、特に、車両の車室側からフロアパネルの下方に引き出し、フロアパネルに沿って配索する電線群に外装するプロテクタと、フロアパネルの貫通穴に装着するグロメットとをフロアパネルに好適に取り付けるものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より自動車の車体パネルの貫通穴にワイヤハーネスを挿通する際には、ワイヤハーネスの保護のためにグロメットを外装しており、また、貫通穴より導出されたワイヤハーネスにはプロテクタを外装保護して配策している。
この種のグロメットおよびプロテクタは従来より多数提案されており、例えば、特開平8−331732号公報で図11に示すものが提案されている。
車体パネル3にはワイヤハーネス5が挿通される開口3aとボルト孔3cが穿設されていると共に、グロメット取付用の凹部3bが設けられている。グロメット1にはワイヤハーネス5の挿通孔1bが設けられていると共に外面に凹溝1aが設けられている。プロテクタ2にはグロメット1が収めされる凹部2aを設け、該凹部2aには段差状の突条2bが設けていると共に、周囲にボルト孔2cが穿設されている。
【0003】
上記したグロメット1とプロテクタ2とを車体に固定する際は、ワイヤハーネス5が開口3aを貫通した状態でグロメット1を車体パネル3の凹部3bに設置し、その上からプロテクタ2を被せて突条2bにグロメット1の凹溝1aを嵌合させるように位置決めし、プロテクタ2のボルト孔2cと車体パネル3のボルト孔3cを合致させた状態でボルト4を貫通して締結固定している。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−331732号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図11に示すグロメット1とプロテクタ2とを車体パネル3に固定する作業において、作業者は、グロメット1を車体パネル3の凹部3bに位置合わせする一方で、プロテクタ2をグロメット1に対して位置決めし、さらに、プロテクタ2のボルト孔2cと車体パネル3のボルト孔3cとを合致させなければならず、組付作業性が悪い問題がある。
また、グロメット1はプロテクタ2の突条2bに凹部1aを嵌めた状態で車体パネル3とプロテクタ2に挟持されているだけであるので、グロメット1の欠落の恐れがあると共に、グロメット1が位置ズレするとワイヤハーネス5の寸法精度も低下する問題がある。
【0006】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、グロメットとプロテクタとを車体パネルに取り付ける際の組付作業性を向上させると共に、グロメットの欠落防止およびワイヤハーネスの寸法精度の向上を図ることを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、車室側よりフロアパネルを通して下方へとワイヤハーネスを挿通させるグロメットと、上記フロアパネルの下方に引き出されたワイヤハーネスに被せてフロアパネルの下面に沿って配索するプロテクタとの車体取付構造であって、
上記グロメットは、弾性材で成形したグロメット本体の電線挿通用の筒部の下端開口の外周にフランジ状にシールリップを設けた車体固定部を突設し、該車体固定部に金属板を一体的に取り付けた2部材からなり、上記金属板に車体固定用のボルト孔とプロテクタ仮止め用の係止孔とを穿設している一方、
樹脂成形品の上記プロテクタは、上記フロアパネルの下方に配置し、上記グロメットの下端開口より導出されて上記フロアパネルの下面に沿って配索されるワイヤハーネスを受け止めて外装する形状で、上記グロメットの上記係止孔に対応する位置にクリップ部を突出していると共に、上記グロメットの上記ボルト孔に合致する位置にボルト孔を備え、
上記プロテクタのクリップ部を上記グロメットの係止孔に挿入係止して上記グロメットと上記プロテクタとを仮固定しておき、車体取付時に上記グロメットおよび上記プロテクタの上記各ボルト孔を通して車体パネルに一括してボルト締め固定していることを特徴とするグロメットとプロテクタの車体固定構造。」を提供している。
【0008】
上記構成とすると、車体パネルに固定する前に、上記グロメットの係止孔に上記プロテクタのクリップ部を挿入係止して予め仮固定しているので、作業者は、グロメットとプロテクタとを別々に取り扱わずに済む。さらに、該仮固定によりグロメットとプロテクタの夫々のボルト孔は位置合わせしなくても合致しているので、該ボルト孔を通して車体パネルへ一括してボルト締めすればよい。したがって、グロメットおよびプロテクタの車体パネルへの組付作業性を向上させることができる。
また、上記グロメットは、プロテクタに対してクリップ部で仮固定されていると同時に、上記ボルト締めにより車体パネルとプロテクタの両方に固定されているため、グロメットは安定的に固定され欠落防止を図ることができる。
さらには、グロメットをプロテクタに対して仮固定していることで、ワイヤハーネスがグロメットに対して位置決め固定されると、プロテクタもワイヤハーネスに対して正しい寸法で外装される。
【0009】
上記グロメットでは、上記筒部を車両のフロアパネルに穿設された貫通穴に嵌合すると共に、上記車体固定部のシールリップ部を上記フロアパネルの下面に当接させ、
上記フロアパネルの下方に配置する上記プロテクタと共に、上記グロメットをフロアパネルにボルト固定している。
【0010】
上記構成とすると、上記グロメットと上記プロテクタとをフロアパネルにボルト締めにより強固に固定しているので、上記車体固定部のシールリップがフロアパネルに圧接される。よって、車体パネルが被水領域と禁水領域とを仕切るフロアパネルである場合にグロメットの止水信頼性が向上する。
【0011】
上記プロテクタは断面凹形状で、上端を上記グロメットに連結する垂直部と、該垂直部の下端より湾曲して水平方向に延在する水平部とを備え、上記垂直部の上端の両側より固定用の一対のアーム部を突設し、これらアーム部の上端を上記グロメットの金属板の下面に当接させ、該当接部に上記ボルト穴とクリップ部とを設け、該クリップ部は軸部の先端より羽根状係止部を折り返し状に突設した形状とし、上記係止穴に挿入係止される構成としていると好適である。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
熱機関とモータとを備えたハイブリッド自動車では、車両後部に配置された電池パックと車両前方の電気接続箱等とを接続する太物電線を、他機器へのノイズの影響を考慮して、床下のフロアパネル(車体パネル)を貫通して車外(床下)に配策することが多く、電池パック付近で電線を車外から車内へと導く貫通穴をフロアパネルに設けて、該貫通穴をグロメットで密封している。
図1および図2は、ハイブリッド自動車のフロアパネルPに穿設された貫通穴Hに装着するグロメット10を示しており、金属板20をゴムまたはエラストマーからなる弾性材でインサート成形し、該弾性材からなるグロメット本体11と金属板20とを一体化することにより形成されている。
【0013】
金属板20は、図3(A)〜(C)に示すように、略菱形状であり、中央に穿設された大径の挿通穴20aと、該挿通穴20aを挟んで金属板20の長軸上に配置され円形状に膨出した一対のボルト座部20b、20cと、該ボルト座部20b、20cの中央に穿設されたボルト孔20b−1、20c−1と、一旦下方に突出し屈曲して外方に突出した断面略L形状のクリップ受部20d、20eと、該クリップ受部20d、20eの中央に穿設された係止孔20d−1、20e−1と、該挿通穴20aの周囲に等間隔をあけて周状に配置された複数の小孔20fとを備えている。
【0014】
挿通穴20aの周縁は斜めに傾斜した周縁部20hを設けていると共に、金属板20の外縁には上方に突出した外周縁部20gを設けている。さらに、一方のボルト孔20c−1および係止孔20e−1は円形状であるのに対し、他方のボルト孔20b−1および係止孔20d−1は長円形状としている。また、小孔20fは直径φ1〜10mmの円孔とし、本実施形態ではφ3mmの小孔20fを周状に12個配置している。
【0015】
上記金属板20をグロメット10の軸線方向に対して垂直配置した状態で、ゴムまたはエラストマーからなる弾性材によりインサート成形し、弾性材からなる部分をグロメット本体11としている。
グロメット本体11は、金属板20の挿通穴20aを閉鎖する傾斜部12bと閉鎖部12aとを有する筒部12と、金属板20を被覆する車体固定部13とを連続的に備え、筒部12にはワイヤハーネスを構成する太物電線W1〜W3を1本ずつ密着させて挿通する複数の小径筒部14〜16を直列で互いに近接して突出させており、筒部12の下方には小径筒部14〜16と連通する大径の開口17を備えている。
【0016】
3つの小径筒部14〜16の根元の周縁には、連続した1つの溝部12a−1が小径筒部14〜16の形状に沿って設けられ、小径筒部14〜16の1本ずつを包囲するように凹設している。小径筒部14〜16の先端にはテープ巻き舌片14a〜16aを突出していると共に、内面側に密着用の環状リブ14b〜16bを突出している。なお、小径筒部14〜16は先端から根元にかけて若干拡径している。
【0017】
車体固定部13は、金属板20のボルト座部20b、20cおよびクリップ受部20d、20eを露出した状態で被覆しており、金属板20の菱形部分の上面側はボルト座部20b、20c以外を外縁まで被覆して上被覆部13aとしていると共に、金属板20の下面側は小孔20fより若干外側までを円形状に被覆して下被覆部13bとしている。
この際、弾性材が金属板20の小孔20fに充填した状態で成形されて車体固定部13の上被覆部13aと下被覆部13bとを繋ぐことにより、グロメット本体11と金属板20とを強固に一体化させている。
車体固定部13の上被覆部13aには、筒部12の外周側でボルト座部20b、20cの内周側に内シールリップ18を円周状に突出させていると共に、ボルト孔20b−1、20c−1より外側の菱形部分の外縁に沿って外シールリップ19を突出させている。
【0018】
図4は上記グロメット10に取り付けられるプロテクタ60のプロテクタ本体30を示し、図5はその蓋40を示す。
プロテクタ本体30は合成樹脂製で、底壁部33と側壁部34とを有する樋形状であって、先端側の略円形部分をグロメット受部32とすると共に連続する直線部分を電線ガイド部31としている。
【0019】
グロメット受部32の側壁部34から外方に一対のボルト座部36を突出させていると共に、隣接して一対のクリップ台部37を突出させている。該ボルト座部36にはボルト孔36aを穿設している一方、該クリップ台部37からは軸部37a−1の先端より係止段部37a−3を有する羽根状係止部37a−2を備えたクリップ部37aを突出させている。
直線部31の側壁部34の外面の所要位置にはロック枠35を設けていると共に、底壁部33の所要位置には水抜穴33aを穿設している。
【0020】
また、側壁部34から底壁部33に連続させて略U形状のリブ39−1、39−2、39−3を突出させており、詳しくは、リブ39−1は一側の側壁部33に連続させた状態でその曲率半径を大とし、リブ39−3は他側の側壁部33に連続させた状態でその曲率半径を小とし、リブ39−2はリブ39−3に連続させた状態でリブ39−3と同一の曲率半径としリブ39−1とは離反させている。 直線部33の後端側の底壁部33には別のプロテクタ(図示せず)を連結するための連結部38を設けている。
【0021】
蓋40は、プロテクタ本体30の直線部31の上面開口を覆う形状で、その端縁よりプロテクタ本体30のロック枠35と対応する位置にロック爪41aを有するロック片41を下方に突出している。また、プロテクタ本体30のリブ39−1〜3に対応する位置には略逆U形状のリブ42−1〜3を下方に突出させている。
【0022】
次に、グロメット10およびプロテクタ60のフロアパネルPへの取付手順について説明する。
図6に示すように、電線W1〜W3をグロメット10の小径筒部14〜16に挿通し、テープ巻き舌片14a〜16aごと電線W1〜W3をテープT巻き固定する。そして、プロテクタ本体30のクリップ部37aをグロメット10の係止孔20d−1、20e−1に下方より挿入係止することでグロメット10の開口17をプロテクタ本体30のグロメット受部32で閉鎖してプロテクタ本体30をグロメット10に仮固定する。
【0023】
その際、一方の係止孔20d−1は長円としているので、一対のクリップ部37aの間の寸法と一対の係止孔20d−1、20e−1の間の寸法とに多少の誤差があっても吸収することができる。また、プロテクタ30のボルト座部36は金属板20の膨出したボルト座部20b、20cの下方に当接し、グロメット10のボルト孔20b−1、20c−1とプロテクタ本体30のボルト孔36aは合致した状態となる。
なお、電線W1〜W3には、図8に示すように、合成樹脂からなる蛇腹状の円筒部材であるコルゲートチューブ50を外装してテープT固定し保護を図っている。
【0024】
上記電線W1〜W3が挿通されたプロテクタ本体30に蓋40を被せて、ロック片41をロック枠35に挿入してロック爪41aで係止して蓋40をプロテクタ本体30にロック固定する。
次いで、図7および図8に示すように、プロテクタが仮固定された状態でグロメット10を筒部12が貫通穴Hに内嵌するようにフロアパネルPの車外(Y)側から車内(X)側へ取り付けると共に、グロメット10のボルト孔20b−1、20c−1とプロテクタ本体30のボルト孔36aにフロアパネルPに埋め込まれたスタッドボルトBを貫通させ、ナットNで締結固定している。
【0025】
このようにグロメット10をボルト締め固定することで、筒部12の傾斜部12bを貫通穴Hの周縁に密嵌すると共に、内シールリップ18と外シールリップ19をフロアパネルPに圧接させている。また、図6に示すように、プロテクタ本体30のリブ39−1〜3と蓋40のリブ41−1〜3がコルゲートチューブ50の外周の谷部50aに凹凸嵌合するので、コルゲートチューブ50がズレるのを防止できる。
【0026】
上記構成とすると、グロメット10の係止孔20d−1、20e−1にプロテクタ本体30のクリップ部37aを挿入係止して予め仮固定しているので、フロアパネルPに固定する際に、作業者は、グロメット10とプロテクタ60との両方を保持しながら作業を行わなくてもよく作業性が向上する。さらに、プロテクタ本体30をグロメット10に仮固定した段階で、グロメット10とプロテクタ本体30の夫々のボルト孔20b−1、20c−1、36aは位置合わせしなくても既に合致しているので、ボルト締め作業も容易になる。したがって、グロメット10およびプロテクタ60のフロアパネルPへの組付作業性を向上させることができる。
【0027】
また、グロメット10は、プロテクタ30に対してクリップ部37aで仮固定されていると同時に、ボルトB締めによりフロアパネルPとプロテクタ30の両方に固定されているため、グロメット10は安定固定され欠落防止を図ることができる。さらに、グロメット10をプロテクタ30に対して仮固定していることで、電線W1〜W3がグロメット10に対して位置決め固定されると、プロテクタ60も電線W1〜W3に対して正しい寸法で外装され、電線W1〜W3の寸法精度が向上する。
【0028】
また、金属板20を被覆する車体固定部13の内シールリップ18および外シールリップ19をフロアパネルPに圧接させ、かつ、筒部12を貫通穴H周縁に圧接させてボルト締めで強固に固定しているので、被水領域と禁水領域とを仕切る床下のフロアパネルPとの密着性が高まり、例えば、電線W1〜W3が屈曲して小径筒部14〜16が屈曲して引っ張られても、フロアパネルPとの密着が維持され、止水信頼性を向上させることができる。なお、シールリップ18、19は内外に2重に設けているので止水信頼性がより向上すると共に、ボルトBにナットNを締結する際には外シールリップ19によりガタつきを防止することができる。
【0029】
図9および図10は第2実施形態を示す。
本実施形態のグロメット70は、別体であるグロメット本体71と金属板72とを後組付けで一体化していると共に、小径筒部74を車外側へ向けている。
グロメット本体71は、筒部73の一側にフロアパネルPに当接するフランジ状の車体当接部77を突出し、その当接面側には開口75を包囲するように内シールリップ77aおよび外シールリップ77bを突出させていると共に、筒部73の外周に環状係止凹部76を凹設している。また、筒部73の他側には第1実施形態と同様の小径筒部74を3本突出している。
そして、グロメット本体71の環状係止凹部76に金属板72の中央の開口縁78を外嵌係止することにより、金属板72をグロメット本体71に一体化させている。
なお、金属板72には第1実施形態と同様に、係止孔80aを穿設したクリップ受部80を断面L字状に突出していると共に、ボルト孔79を穿設している。
【0030】
プロテクタ90は断面凹形状で、上端をグロメット10に連結する垂直部91と、垂直部91の下端より湾曲して水平方向に延在する水平部92とを備えていると共に、内部に2つの仕切壁94を間隔をあけて立設することにより3つの電線挿通部95を設けている。
垂直部91の上端の両側より固定用の一対のアーム部92を突設し、これらアーム部92の上端にボルト孔92aを穿設していると共に、アーム部92の側面より第1実施形態と同様のクリップ部93aを有するクリップ台部93を突出している。
【0031】
次に、グロメット70およびプロテクタ90のフロアパネルPへの取付手順は、先ず、プロテクタ90のクリップ部93aをグロメット70の係止孔80aに挿入係止して仮固定する。ここで、グロメット70の小径筒部74はプロテクタ90の各電線挿通部95に収容されると共に、プロテクタ90のボルト孔92aとグロメット70のボルト孔79とが自動的に合致される。
そして、フロアパネルPに埋め込まれたスタッドボルトBを合致したボルト孔79、92aに貫通させてナットで締結固定し、グロメット70の内・外シールリップ77a、77bをフロアパネルPに圧接させている。
なお、図10はフロアパネルPを省略してスタッドボルトBのみを図示している。
【0032】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、本発明によれば、上記グロメットの係止孔にプロテクタのクリップ部を挿入係止して予め仮固定しているので、車体パネルに固定する際に、作業者は、グロメットとプロテクタとの両方を保持しながら作業しなくてもよく作業性が向上する。さらに、プロテクタをグロメットに仮固定した段階で、グロメットとプロテクタの夫々のボルト孔は自動的に合致するので、ボルト締め作業も容易になる。したがって、グロメットおよびプロテクタの車体パネルへの組付作業性を向上させることができる。
【0033】
また、上記グロメットは、プロテクタに対してクリップ部で仮固定されていると共に、上記ボルト締めにより車体パネルとプロテクタの両方に固定されているため、グロメットは安定固定され欠落防止を図ることができる。さらには、プロテクタをグロメットに対して仮固定していることで、プロテクタがワイヤハーネスに対して位置ズレしないので、ワイヤハーネスの寸法精度の向上にも繋がる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態のグロメットの上面図である。
【図2】 グロメットの一部断面側面図である。
【図3】 (A)は金属板の上面図、(B)は一部断面側面図、(C)は要部断面図である。
【図4】 (A)はプロテクタ本体の上面図、(B)は側面図、(C)は要部拡大図である。
【図5】 プロテクタの蓋の側面図である。
【図6】 グロメットにプロテクタを取り付けた状態を示す断面図である。
【図7】 プロテクタを取り付けたグロメットを車体パネルへ取り付けた状態を示す断面図である。
【図8】 図7における別の断面図である。
【図9】 第2実施形態のグロメットの断面図である。
【図10】 グロメットとプロテクタの取付前の斜視図である。
【図11】 従来例を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 グロメット
11 グロメット本体
12 筒部
13 車体固定部
14〜16 小径筒部
17 開口
18 内シールリップ
19 外シールリップ
20 金属板
20a 挿通穴
20b−1、20c−1 ボルト孔
20d−1、20e−1 係止孔
30 プロテクタ本体
40 蓋
50 コルゲートチューブ
B スタッドボルト
N ナット
T テープ
X 車内側
Y 車外側

Claims (3)

  1. 車室側よりフロアパネルを通して下方へとワイヤハーネスを挿通させるグロメットと、上記フロアパネルの下方に引き出されたワイヤハーネスに被せてフロアパネルの下面に沿って配索するプロテクタとの車体取付構造であって、
    上記グロメットは、弾性材で成形したグロメット本体の電線挿通用の筒部の下端開口の外周にフランジ状にシールリップを設けた車体固定部を突設し、該車体固定部に金属板を一体的に取り付けた2部材からなり、上記金属板に車体固定用のボルト孔とプロテクタ仮止め用の係止孔とを穿設している一方、
    樹脂成形品の上記プロテクタは、上記フロアパネルの下方に配置し、上記グロメットの下端開口より導出されて上記フロアパネルの下面に沿って配索されるワイヤハーネスを受け止めて外装する形状で、上記グロメットの上記係止孔に対応する位置にクリップ部を突出していると共に、上記グロメットの上記ボルト孔に合致する位置にボルト孔を備え、
    上記プロテクタのクリップ部を上記グロメットの係止孔に挿入係止して上記グロメットと上記プロテクタとを仮固定しておき、車体取付時に上記グロメットおよび上記プロテクタの上記各ボルト孔を通して車体パネルに一括してボルト締め固定していることを特徴とするグロメットとプロテクタの車体固定構造。
  2. 記グロメット本体の上記車体固定部のシールリップ部を上記フロアパネルの下面に当接させている請求項1に記載のグロメットとプロテクタの車体取付構造。
  3. 上記プロテクタは断面凹形状で、上端を上記グロメットに連結する垂直部と、該垂直部の下端より湾曲して水平方向に延在する水平部とを備え、上記垂直部の上端の両側より固定用の一対のアーム部を突設し、これらアーム部の上端を上記グロメットの金属板の下面に当接させ、該当接部に上記ボルト穴とクリップ部とを設け、該クリップ部は軸部の先端より羽根状係止部を折り返し状に突設した形状とし、上記係止穴に挿入係止される構成としている請求項1または請求項2に記載のグロメットとプロテクタの車体取付構造。
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