JP5528679B2 - 可変速駆動装置の温度管理方法およびシステム - Google Patents

可変速駆動装置の温度管理方法およびシステム Download PDF

Info

Publication number
JP5528679B2
JP5528679B2 JP2008104722A JP2008104722A JP5528679B2 JP 5528679 B2 JP5528679 B2 JP 5528679B2 JP 2008104722 A JP2008104722 A JP 2008104722A JP 2008104722 A JP2008104722 A JP 2008104722A JP 5528679 B2 JP5528679 B2 JP 5528679B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
module
case
variable speed
speed drive
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008104722A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008263774A (ja
Inventor
ペタル、グルボビ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Schneider Toshiba Inverter Europe SAS
Original Assignee
Schneider Toshiba Inverter Europe SAS
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Schneider Toshiba Inverter Europe SAS filed Critical Schneider Toshiba Inverter Europe SAS
Publication of JP2008263774A publication Critical patent/JP2008263774A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5528679B2 publication Critical patent/JP5528679B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02MAPPARATUS FOR CONVERSION BETWEEN AC AND AC, BETWEEN AC AND DC, OR BETWEEN DC AND DC, AND FOR USE WITH MAINS OR SIMILAR POWER SUPPLY SYSTEMS; CONVERSION OF DC OR AC INPUT POWER INTO SURGE OUTPUT POWER; CONTROL OR REGULATION THEREOF
    • H02M1/00Details of apparatus for conversion
    • H02M1/32Means for protecting converters other than automatic disconnection
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02MAPPARATUS FOR CONVERSION BETWEEN AC AND AC, BETWEEN AC AND DC, OR BETWEEN DC AND DC, AND FOR USE WITH MAINS OR SIMILAR POWER SUPPLY SYSTEMS; CONVERSION OF DC OR AC INPUT POWER INTO SURGE OUTPUT POWER; CONTROL OR REGULATION THEREOF
    • H02M7/00Conversion of ac power input into dc power output; Conversion of dc power input into ac power output
    • H02M7/003Constructional details, e.g. physical layout, assembly, wiring or busbar connections

Description

本発明は、可変速駆動装置で実行される温度管理方法に関する。また本発明は、可変速駆動装置での温度管理システムにも関する。
可変速駆動装置は、電気負荷にパルス電圧を供給するように制御される複数の電力半導体モジュールを備える。各電力半導体モジュールは、例えばそれぞれがフリーホイーリングダイオード(FWD:Freewheeling Diode)に接続された二つのIGBT(Isolated Gate Bipolar Transistor:絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)タイプのトランジスタを収納するケースから構成される。IGBTタイプのトランジスタの半導体素子は、特にそのジャンクション温度およびジャンクション・ケース温度によって特徴づけられる。使用中にモジュールが発生する熱を放熱するために、モジュールに放熱器が取り付けられている。
電力半導体モジュールで使用されるIGBTトランジスタは、可変速駆動装置で使用されるコンポーネントの中で、最も重要で高価なものである。したがって、損傷から保護する必要がある。このため、絶対ジャンクション温度はメーカーが指定する限界値を超えてはならず、同様にジャンクション・ケース温度も限界値以下に維持する必要がある。例えば、半導体素子がシリコンからなる場合は、絶対ジャンクション温度の限界値は150℃であり、ジャンクション・ケース温度の限界値は65℃である。これらの限界値の何れかを超えると、半導体素子は劣化し、可変速駆動装置において重大な異常を引き起こすこともある。
次第に小型化されている可変速駆動装置に電力半導体モジュールを設置するので、その放熱は次第に困難になり、半導体素子の通常動作温度とその限界値との差が次第に狭まってきている。したがって、可変速駆動装置において半導体素子の温度管理方法を実施する必要がある。
そのためには、可変速駆動装置の温度センサが1つであるか複数であるかによって、幾つかの温度管理方法が可能である。すなわち、電力半導体を、それぞれが二つのIGBTトランジスタと二つのフリーホイーリングダイオードを備えた三つの個別のモジュールに分けて設置する場合は、各モジュール毎に温度センサを使用するか、全てのモジュールに対して単一のセンサを使用するかにより、温度管理は異なる。前者の場合、温度センサをモジュールのケース下に直接取り付けると、測定される温度はモジュールの温度になるので、直接処理できる。一方、後者の場合、1つの温度センサが、例えばモジュールからある程度の距離をあけて放熱器に配置される場合は、測定される温度はモジュールのケース温度に相当しない。この後者の場合、適切な管理をするには、推定によって半導体素子のジャンクション温度を知る必要がある。
可変速駆動装置の半導体モジュールの温度管理方法は、既に従来技術として提案されている。
特許文献1は、可変速駆動装置の電力半導体モジュールを保護する温度管理方法および装置を記載する。その温度管理方法は、半導体素子の熱損失およびジャンクション・ケース温度の上昇を計算することからなる。温度上昇が所定の限界値を超えると、可変速駆動装置の出力電流を低減するように、半導体モジュールの動作サイクルを調整する。
特許文献2は、可変速駆動装置の電力半導体モジュールの温度管理方法を記載する。この温度管理方法は、半導体素子のジャンクション温度に応じて可変速駆動装置に流れる電流を制御することからなる。
特許文献3は、複数の半導体モジュールを備える制御回路を有する電動機の制御装置を記載する。この装置は、さらに、測定温度に基づいて、各モジュールのコンポーネントのジャンクション温度を推定する手段、得られたジャンクション温度を限界値と比較する手段、および指定された限界値以下にジャンクション温度を調節するように、制御回路の出力を調整する手段を備える。特に、この文献は、各々のモジュール毎の熱モデルを提案する。しかしながら、この熱モデルは各モジュールの環境や、特に監視されるモジュールの温度に対する他のモジュールの温度による影響などを考慮していない。
特開平9−233832号公報 特開2005−143232号公報 特開平10−164703号公報
本発明の目的は、単一の温度センサのみを備える可変速駆動装置の電力半導体モジュールの温度管理方法およびシステムを提供することにある。
この課題は、各モジュールがジャンクション温度によって特徴づけられており、それぞれが電気負荷にパルス電圧を供給するための電力半導体を収納するケースを備えた1つ以上のモジュールと、各モジュールから発生した熱を放熱するための放熱器と、放熱器に取り付けられた温度センサとを備えた可変速駆動装置において実行される温度管理方法であって、前記温度管理方法は、各モジュールに対して、あるモジュールに対する他のモジュールの影響または逆の影響を表す熱トランスインピーダンスを含む放熱器の所定の熱モデル、センサによって測定された温度およびモジュールの平均電力損失に基づいて、推定によってモジュールのケース温度を求めること、モジュールのケース温度およびジャンクション温度の限界値に基づいてジャンクション・ケース温度を求めること、および、ジャンクション・ケース温度の所定の限界値に対して、得られたジャンクション・ケース温度を制限することからなる温度管理方法によって解決する。
本発明によれば、前記放熱器の熱モデルは下記の関係式で定義され、
Figure 0005528679
式中:符号TC_U、TC_V、TC_Wは、それぞれのU、VおよびW相に配置された各モジュールのケース温度を示し、符号ZUU、ZVV、ZWWは逆転層効果およびモジュールのケースと放熱器間の非理想的な熱的接触による温度上昇に相当し、符号ZVU、ZWU、ZUV、ZWV、ZUW、ZVWは、あるモジュールに対する他のモジュールの影響または逆の影響を表す熱トランスインピーダンスであり、符号TSNは温度センサによって測定された温度である。
1つの態様によれば、各相に個別に電力を注入し、各相のモジュールにおける温度効果を測定することによって、熱モデルの変数を予め求める。
他の態様によれば、この温度管理方法は、可変速駆動装置の中で熱的に最も不利な状態に位置されたモジュールに基づいて、得られたモジュールのジャンクション・ケース温度をジャンクション・ケース温度の所定の限界値に制限することによりなる。
他の態様によれば、負荷への指令角周波数に基づいて、モジュールのケース温度を推定する。
他の態様によれば、平均電力損失は、負荷電流、モジュールのトランジスタのスイッチング周波数、可変速駆動装置の直流バスで測定された電圧、およびモジュールに特有のパラメータに基づいて計算する。
本発明はまた、温度を調整し、上記に定義された温度管理方法を実行するための可変速駆動装置モジュールの制御手段およびメモリと関連した処理手段を備える可変速駆動装置における温度管理システムにも関する。
また、別の特徴と利点については、例として図面に示す実施形態を参照する詳細な説明で明らかになる。
上記構成によれば、各モジュールの環境や、特に監視されるモジュールの温度に対する他のモジュールの温度による影響などを考慮した熱モデルを提供することができる。
図1を参照すると、可変速駆動装置1は、例えばそれぞれが二つのIGBTタイプトランジスタ(IGBT1〜IGBT6)およびフリーホイーリングダイオード(FWD:Free Wheeling Diode)とも呼ばれる二つの逆並列ダイオード(FWD1〜FWD6)を備えた三つの電力半導体モジュールM1、M2、M3を収納するハウジングを設ける。可変速駆動装置1は、そのハウジングの裏面において、動作中のモジュールから発生する熱を放熱できる放熱器2を備える。また可変速駆動装置1はさらに、可変速駆動装置1に接続された電気負荷にパルス電圧を供給するために、モジュールM1、M2、M3に直流を給電する入力整流器3も備える。
可変速駆動装置1では、モジュールM1、M2、M3は例えば放熱器2の下部に対向して配置され、入力整流器3は放熱器2の上部に対向して配置される。温度センサSNは例えば放熱器2の中央部に位置する。
従来技術と同様に、モジュールM1は例えば銅からなる金属製の基部であるベース10を設けたプラスチック製ケースで形成される。半導体素子は、ベース10との電気絶縁としてセラミック基板に配置される。モジュールは、例えばネジによって、放熱器2と一体化される。
本発明は、電力半導体素子を保護するために、可変速駆動装置内において温度管理方法を実行することによりなる。この温度管理方法は、少なくとも1つのメモリ40と関連し、温度調整をするためにモジュールの制御手段に作用できる処理手段4を備える可変速駆動装置1に組み込んだシステムによって実行する。この処理手段4は、特に上記の温度管理方法を実行するために計算手段41を備える。
この温度管理方法を実行するために、当該システムは放熱器の所定の熱モデルを記憶している。図2の特性図に示されるモデルは、可変速駆動装置における熱特性と電気特性との等価性に基づいて製作されている。
この熱モデルは、U相、V相、W相のそれぞれに電流を供給できる三つのエネルギー源PU(s)、PV(s)、PW(s)を含んでいる。各モジュールM1、M2、M3に電流が流れると、各モジュールのケース温度TC_U、TC_V、TC_Wの上昇を引き起こす損失が生まれる。符号GVU、GWU、GUV、GWV、GUW、GVWはモジュール間の相互の熱影響を表している。符号ZUU、ZVV、ZWWは、逆転層効果による温度上昇および各モジュールのケースと放熱器間の非理想的な熱的接触による自己インピーダンスを表す。逆転層効果は、放熱器の放熱を妨げること、より具体的にはモジュールのケースと放熱器間の温度勾配を示している。
この熱モデルは下記の関係式によって定義され得る。
Figure 0005528679
式中:符号TC_U、TC_V、TC_Wは、それぞれのU、V、W相に配置された各モジュールM1、M2、M3のケース温度を示している。符号ZUU、ZVV、ZWWは、逆転層効果および各モジュールのケースと放熱器間に存在する非理想的な熱的接触に相当するモジュールの自己インピーダンスである。符号ZVU、ZWU、ZUV、ZWV、ZUW、ZVWは、あるモジュールに対する他のモジュールの影響または逆の影響を表す熱トランスインピーダンスである。
より具体的には、熱トランスインピーダンスZVU、ZWU、ZUV、ZWV、ZUW、ZVWは、下記の関係式で定義される。
Figure 0005528679
ここで、GVU、GWU、GUV、GWV、GUW、GVWは、あるモジュールに対する他のモジュールの影響を表す。
放熱器の熱モデルの値を求めるために、可変速駆動装置を設計する際に一連の実験を行なっている。
熱交換がより容易に行なわれる放熱器の中央部に位置するモジュールのケース温度よりも、放熱器の横側に配置されたモジュール(U相,W相のモジュールM1、M3の場合)のケース温度は勿論高いので、熱モデルは対称ではない。便宜上、以下の説明において、本発明の温度管理システムは1つのモジュールのみで実行する。このため、最も不利な場合を勘案して、放熱器に対して横側に配置されたモジュールのケース温度を計算する。例えば、U相のモジュールM1である。
U相のモジュールM1の自己インピーダンスZUUおよびトランスインピーダンスZVU,ZWUの値は下記のように求める。
上記のように定義された熱モデルに基づいてU相に配置されたモジュールM1のケース温度TC_Uは下記の関係式で得られる。
Figure 0005528679
式中:符号PU、PV、PWは各相U、V、Wに注入する電力を示している。
例えば、他の2つのV相、W相に注入される電力PV、PWをゼロにし、相Uに電力PUを注入する場合を考えると、下記の関係式が得られる。
Figure 0005528679
式中、符号TSNは放熱器の中央部に配置されたセンサSNによって測定された温度である。
U相に注入された電力は時点ゼロで振幅P0になるゲーティング関数である。したがって、下記の関係式が得られる。
Figure 0005528679
そして、熱自己インピーダンスZUU(s)は、
Figure 0005528679
になるが、式中、Lはラプラス変換で、TC_SNはケース温度TC_UとセンサSNで測定された温度TSNの差で定義されるケース・センサ温度である。温度TC_SNは特に、入力整流器3などの、同一の放熱器2に設置されたそれぞれ他の熱源を取り入れる。
同じ温度管理方法は、V相およびW相に適用できる。他の二つの相に給電せずに、電力をV相またはW相の各々に注入して、U相のモジュールM1での温度応答を測定する。V相、W相のモジュールからの熱は横方向へ移動するため、U相のモジュールM1での温度応答は、熱トランスインピーダンスZVUおよびZWUを表す。
Figure 0005528679
上記に定義された関係式(6)と(7)、また時間の係数として、温度応答は二次指数級数の形にできることをもって、自己インピーダンスZUUおよびトランスインピーダンスZVU、ZWUは下記の関係式で定義できる。
Figure 0005528679
熱抵抗RUU1、RUU2、RVU1、RVU2、RWU1、RWU2と、時定数τUU1、τUU2、τVU1、τVU2、τWU1、τWU2は、適切なアルゴリズムによって計算できる。
したがって、自己インピーダンスZUUおよびトランスインピーダンスZVU、ZWUなどの熱モデルのパラメータ値は、可変速駆動装置を設計する際、一連の実験によって、一回のみで求める。その後、モジュールの温度を管理するために使用される。
したがって、この値を計算するために、相UのモジュールM1の半導体素子のジャンクションの温度センサを使用し、モジュールM1のコンポーネントのみを介して一定の電力を注入し、前記センサによって、測定されたジャンクションTj1およびTj2(図3の(a)参照)の温度を登録する。したがって、これらのジャンクションTj1、Tj2の温度と、モジュールの仕様書で定義されるジャンクション・ケースのインピーダンスと、モジュールに注入された電力とに基づいて、この条件のもとで、モジュールM1のケース温度TC_Uが求められる。このモジュールM1のケース温度TC_Uを放熱器2に配置されたセンサSNによって同時に測定された温度TSNに加えることによって、ケース・センサ温度TC_SNを得る。このように、ケース温度TC_SN,に基づいて、上記に定義されたモジュールM1の自己インピーダンスZUUが求められる。V相のモジュールM2の半導体素子のみに定電力を注入して(図3(b)参照)、この低電力の作用に対して、モジュールM1の温度応答(Tj1、Tj2)を測定することによって、トランスインピーダンスZVUを求める。W相のモジュールM3においても同様にして、トランスインピーダンスZWUを求める(図3(c)参照)。同様の温度管理方法で、モジュールM2、M3の自己インピーダンスZVV、ZWWおよびトランスインピーダンスZUV、ZWVとZUW、ZVWが計算できる。
本発明によれば、可変速駆動装置の通常動作での過熱または劣化を避けるために、その値が可変速駆動装置1に記憶された熱モデルをU相のモジュールM1の温度を調整するために使用する。
このため、単一のセンサSNが配置される放熱器2とモジュールのケース間の温度勾配に相当するケース・センサ温度TC_SNの変化が常にまたは定期的に求められる。
可変速駆動装置1で実行される温度管理方法(図4参照)は、U相のモジュールM1の平均電力損失を計算する(図4の工程E1参照)。
電動機の電流は対称かつ正弦曲線であって、かつパルス変調は正弦曲線であるという原理をもとに、U相の電動機電流lmおよびU相のパルス幅変調(PWM)の指令の変調指数は、下記の関係式で定義される。
Figure 0005528679
式中、符号IPEAKは、三相での電動機電流の測定に基づいて計算された電動機の最大電流IUで、ω0は(電動機の固定子の周波数に依存する)電動機の指令角周波数で、また符号φは電動機電流の位相差である。
近似と仮説によるモジュールの平均電力損失を表すと:
Figure 0005528679
式中:符号VCE0、VDF0、rCEおよびrDは、閾値電圧や抵抗などのIGBTトランジスタおよびフリーホイーリングダイオードFWDの固定パラメータである。符号VBUSは可変速駆動装置の直流バスにて測定される電圧である。符号fSWは、モジュールのIGBTトランジスタのスイッチング周波数である。符号VNおよびINは、それぞれの電動機の公称電圧および公称電流である。符号EON、EOFF、EQNは公称電流INと公称電圧VNにおいて、モジュールの仕様書に記載されるIGBTトランジスタのスイッチングエネルギーである。
安定状態におけるケース・センサの最大温度を上記に定義した熱モデルに基づいて処理すると、下記の関係式が得られる。
Figure 0005528679
C_SN(ω0)として示される熱インピーダンスは、放熱器2の逆転層効果を反映するので、逆転層効果のインピーダンスとも呼ばれる。モジュールM1のベース10と放熱器2との熱的接触もまた反映する。特に上記の説明と図2に定義された熱モデルおよび指令角周波数ω0に基づいて計算される。このインピーダンスは、可変速駆動装置の制御部で実行するのは困難である非線形関数に従う。このようにして、この関数は、例えば指数関数で近似される。
C_SN(ω0)から、モジュールM1のケースと放熱器2間の勾配に相当する温度応答を計算できる。この応答は、逆転層効果により発生する温度に相当する。これは、上記の関係式(11)で定義された安定状態の応答を、放熱器の動力学を表す一般的なフィルタにかけることによって計算される(図4の工程E3参照)。このようにして、ケース・センサ温度TC_SNを得る。
したがって、本発明によれば、ケース・センサ温度TC_SNを放熱器2に配置された温度センサSNによって測定された温度TSNに加えることで、U相のモジュールM1のケース温度TC_Uが求められる。
そして、本発明によれば、温度管理方法によって、基準となるジャンクション・ケース温度TJC REFが求められる(図4の工程E4参照)。その後、実際のジャンクション・ケース温度がこの基準となるジャンクション・ケース温度TJC REFに合わせて調整される。
基準となるジャンクション・ケース温度を求めるには、本発明の温度管理方法は、それぞれモジュールのジャンクション温度とモジュールのジャンクション・ケース温度に対して指定される二つの既知の限界値TJmaxおよびTJCmaxを勘案することにより達成される。このため、基準となるジャンクション・ケース温度は下記の方程式から計算される。
Figure 0005528679
したがって、基準となるジャンクション・ケース温度TJCREFは、求めた温度TJCがジャンクション・ケース温度の所定の限界値TJCmax以下であれば、ジャンクション・ケース温度は、TJC=TJmax−TC_SN(t)−TSEN(t)になり、また、TJCがTJCmax以上である場合には、TJCmaxになる。
実際のジャンクション・ケース温度を基準となるジャンクション・ケース温度TJCREFに合わせて調整することは、周知の方法によって行う。例えば、可変速駆動装置の出力電流を制限することによって調整できる。
言うまでもなく、本発明の範囲にそむくことなく、他の変形や変更または均等手段の使用を想像することができる。
本発明の実施形態に係る可変速駆動装置の全体を示す斜視図である。 本発明の温度管理方法およびシステムで使用される放熱器の熱モデルを示す特性図である。 U相、V相、W相への電力注入時のモジュールの各トランジスタの温度応答を求めるために実行する手順を(a)(b)(c)で示す概略回路図である。 基準となるジャンクション・ケース温度を求める温度管理方法を示すブロック図である。
符号の説明
1 可変速駆動装置
2 放熱器
M1〜M3 モジュール
SN 温度センサ

Claims (5)

  1. 可変速駆動装置(1)において実行される温度管理方法であって、
    前記可変速駆動装置(1)は、
    各モジュールがジャンクション温度によって特徴づけられており、それぞれが電気負荷にパルス電圧を供給するための電力半導体素子(IGBT1〜IGBT6)を収納するケースを設けた複数のモジュール(M1、M2、M3)と、
    前記モジュール(M1、M2、M3)の各モジュールから発生した熱を放熱するための放熱器(2)と、
    前記放熱器(2)に取り付けられた温度センサ(SN)と、を備え、
    前記方法は、1つのモジュール(M1)に対して、
    あるモジュールに対して他のモジュールの影響または逆の影響を表す熱トランスインピーダンス(ZVU、ZWU、ZUV、ZWV、ZUW、ZVW)を含む放熱器(2)の所定の熱モデル、センサ(SN)により測定された温度(TSN)およびモジュールの平均電力損失(PAV)に基づいて、推定によってモジュールのケース温度(TC_U)を求めること
    前記モジュールのケース温度(TC_U)およびジャンクション温度の限界値(Tjmax)に基づいてジャンクション・ケース温度(TJC)を求めること、および、
    ジャンクション・ケース温度の所定の限界値(TJCmax)に、得られたジャンクション・ケース温度を制限することからなり、
    前記放熱器(2)の熱モデルは下記の関係式で定義され、
    Figure 0005528679
    式中:符号TC_U 、TC_V 、TC_Wは、それぞれのU相、V相、W相に配置された各モジュールのケース温度を示し、符号ZUU、ZVV、ZWWは、逆転層効果および各モジュールのケースと放熱器間の非理想的な熱的接触による温度上昇に相当し、符号ZVU、ZWU、ZUV、ZWV、ZUW、ZVW は、あるモジュールに対する他のモジュールの影響または逆の影響を表す熱トランスインピーダンスであり、符号TSNは温度センサによって測定された温度であり、
    熱的に最も不利な状態に位置されたモジュール(M )に基づいて、得られたジャンクション・ケース温度(T JC )をジャンクション・ケース温度の所定の限界値(T jcmax )に制限することからなることを特徴とする温度管理方法。
  2. 各相に個別に電力を注入し、各相のモジュール(M1、M2、M3)での温度効果を測定することによって、熱モデルの変数を予め求めることを特徴とする請求項1に記載の温度管理方法。
  3. 負荷への指令角周波数(ω)に基づいて、モジュールのケース温度(TC_U)を推定することを特徴とする請求項1又は2に記載の温度管理方法。
  4. 平均電力損失(PAV)は、負荷電流(I)、モジュールのトランジスタのスイッチング周波数(fsw)、可変速駆動装置(1)の直流バスで測定された電圧(Vbus)およびモジュールに特有のパラメータに基づいて計算することを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の温度管理方法。
  5. 請求項1乃至の何れか1項に記載の温度管理方法を実行可能な温度管理システムであって、
    可変速駆動装置(1)に接続された電気負荷にパルス電圧を供給できる複数の電力半導体素子モジュール(M1、M2、M3)を備える可変速駆動装置(1)における温度管理システムであって、前記システムは温度を調整するためのモジュールの制御手段およびメモリ(40)と関連した処理手段(4)を備えることを特徴とする温度管理システム。
JP2008104722A 2007-04-12 2008-04-14 可変速駆動装置の温度管理方法およびシステム Expired - Fee Related JP5528679B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FR0754400A FR2915034B1 (fr) 2007-04-12 2007-04-12 Methode et systeme de gestion de la temperature dans un variateur de vitesse
FR0754400 2007-04-12

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008263774A JP2008263774A (ja) 2008-10-30
JP5528679B2 true JP5528679B2 (ja) 2014-06-25

Family

ID=38870333

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008104722A Expired - Fee Related JP5528679B2 (ja) 2007-04-12 2008-04-14 可変速駆動装置の温度管理方法およびシステム

Country Status (4)

Country Link
US (1) US8379424B2 (ja)
EP (1) EP1981160B1 (ja)
JP (1) JP5528679B2 (ja)
FR (1) FR2915034B1 (ja)

Families Citing this family (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8148929B2 (en) * 2008-09-30 2012-04-03 Rockwell Automation Technologies, Inc. Power electronic module IGBT protection method and system
JP4894841B2 (ja) 2008-10-10 2012-03-14 パナソニック株式会社 電子部品実装装置および電子部品の搭載ヘッド
NO2559244T3 (ja) 2010-04-13 2017-12-30
US20120221287A1 (en) * 2011-02-28 2012-08-30 General Electric Company, A New York Corporation System and Methods for Improving Power Handling of an Electronic Device
US8674651B2 (en) * 2011-02-28 2014-03-18 General Electric Company System and methods for improving power handling of an electronic device
US20120221288A1 (en) * 2011-02-28 2012-08-30 General Electric Company, A New York Corporation System and Methods for Improving Power Handling of an Electronic Device
US9815193B2 (en) 2011-06-27 2017-11-14 Delaware Capital Formation, Inc. Electric motor based holding control systems and methods
JP2013220708A (ja) * 2012-04-16 2013-10-28 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 熱媒体加熱装置およびそれを備えた車両用空調装置
US10119381B2 (en) 2012-11-16 2018-11-06 U.S. Well Services, LLC System for reducing vibrations in a pressure pumping fleet
US10020711B2 (en) 2012-11-16 2018-07-10 U.S. Well Services, LLC System for fueling electric powered hydraulic fracturing equipment with multiple fuel sources
JP2014121112A (ja) * 2012-12-13 2014-06-30 Asmo Co Ltd 電圧制御回路
JP6260710B2 (ja) 2014-09-09 2018-01-17 富士電機株式会社 半導体モジュール
CN106714642A (zh) * 2014-09-15 2017-05-24 翼科技有限责任公司 便携式电动碎屑鼓风机设备
CN104635806B (zh) * 2015-01-14 2017-04-12 重庆大学 一种功率器件结温控制电路及主动热管理方法
WO2020081313A1 (en) 2018-10-09 2020-04-23 U.S. Well Services, LLC Electric powered hydraulic fracturing pump system with single electric powered multi-plunger pump fracturing trailers, filtration units, and slide out platform
JP6667601B1 (ja) * 2018-11-15 2020-03-18 三菱電機株式会社 電力変換装置
US10753153B1 (en) 2019-02-14 2020-08-25 National Service Alliance—Houston LLC Variable frequency drive configuration for electric driven hydraulic fracking system
WO2020231483A1 (en) 2019-05-13 2020-11-19 U.S. Well Services, LLC Encoderless vector control for vfd in hydraulic fracturing applications
WO2021022048A1 (en) 2019-08-01 2021-02-04 U.S. Well Services, LLC High capacity power storage system for electric hydraulic fracturing
JP7300941B2 (ja) * 2019-09-06 2023-06-30 ローム株式会社 熱抵抗計測方法

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08163877A (ja) * 1994-12-05 1996-06-21 Nippondenso Co Ltd 電力変換装置およびその製造方法
JP3430773B2 (ja) 1996-02-21 2003-07-28 株式会社明電舎 インバータ装置におけるスイッチング素子の過熱保護方法
JP3695023B2 (ja) * 1996-11-27 2005-09-14 日産自動車株式会社 電気自動車の過負荷防止装置
US6215681B1 (en) * 1999-11-09 2001-04-10 Agile Systems Inc. Bus bar heat sink
DE10196347T5 (de) * 2001-04-13 2004-07-29 Mitsubishi Denki K.K. Energiewandlervorrichtung
JP3621659B2 (ja) * 2001-05-09 2005-02-16 三菱電機株式会社 電力変換システム
JP2003018861A (ja) * 2001-06-27 2003-01-17 Nissan Motor Co Ltd インバータの冷却制御装置
JP2003344327A (ja) * 2002-05-27 2003-12-03 Mitsubishi Electric Corp 熱解析システム、熱解析方法およびその方法を実行するためのプログラム
JP2005143232A (ja) 2003-11-07 2005-06-02 Yaskawa Electric Corp 電力半導体素子の保護方式
JP2005265825A (ja) * 2004-02-20 2005-09-29 Auto Network Gijutsu Kenkyusho:Kk バッテリ温度検出装置及び車載電源分配装置
JP3963175B2 (ja) * 2004-03-19 2007-08-22 日産自動車株式会社 温度検出装置および温度検出用プログラム
JP2006254574A (ja) * 2005-03-09 2006-09-21 Yaskawa Electric Corp インバータの保護装置
US7356441B2 (en) * 2005-09-28 2008-04-08 Rockwell Automation Technologies, Inc. Junction temperature prediction method and apparatus for use in a power conversion module

Also Published As

Publication number Publication date
FR2915034A1 (fr) 2008-10-17
US20080251589A1 (en) 2008-10-16
JP2008263774A (ja) 2008-10-30
EP1981160A1 (fr) 2008-10-15
US8379424B2 (en) 2013-02-19
FR2915034B1 (fr) 2009-06-05
EP1981160B1 (fr) 2014-11-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5528679B2 (ja) 可変速駆動装置の温度管理方法およびシステム
Lemmens et al. Optimal control of traction motor drives under electrothermal constraints
JP5408136B2 (ja) インバータ装置、インバータコントロールシステム、モータ制御システム、インバータ装置の制御方法
US9698722B2 (en) Method and inverter with thermal management for controlling an electric machine
US9240777B2 (en) Switching control device
JP2005269832A (ja) 温度検出装置および温度検出用プログラム
JP5843735B2 (ja) インバータの過熱保護制御装置及びインバータの過熱保護制御方法
US9912282B2 (en) Motor control device
US11025157B2 (en) Control circuit, electric driving system, inverter system and method for controlling thereof
JP6072290B2 (ja) 車両用インバータの保護装置
Lemmens et al. Thermal management in traction applications as a constraint optimal control problem
JP6407419B2 (ja) 回路装置の駆動方法
JP6277114B2 (ja) 電力変換装置
KR102484878B1 (ko) 스위칭 소자 온도 추정 시스템 및 방법
van der Broeck et al. Increasing torque capability of AC drives via active thermal management of inverters
JP5455756B2 (ja) 電力変換装置
JP5163053B2 (ja) 電動機の制御装置
CN113412577A (zh) 用于改善电动马达的电流能力的方法和系统
CN117156793A (zh) 功率转换装置
Kosmodamianskii et al. Control system of a tractive drive with temperature control of thermally loaded elements
US20220373374A1 (en) Method for determining a target volumetric flow rate for a coolant
JPWO2018198740A1 (ja) モータ駆動装置、および電動パワーステアリング装置
JP2015119599A (ja) 電力変換装置及び方法
JP2015136217A (ja) インバータ制御装置
James et al. A thermal model for a multichip device with changing cooling conditions

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101117

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130104

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130326

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130802

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131025

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140318

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140416

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5528679

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees