JP5527810B2 - 皮膚外用剤 - Google Patents

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Description

本発明は、酵素活性を失活させたジェランガムを配合した皮膚外用剤に関する。
ジェランガムは、水生植物の表面から分離された非病原性微生物であるスフィンゴモナス属菌(Sphingomonas elodea)を用いて産生される多糖類である。ジェランガムには脱アシル化ジェランガムとネイティブ型ジェランガムの2種類が様々な食品に用いられている。脱アシル化ジェランガムは1−3結合したグルコース、1−4結合したグルクロン酸、1−4結合したラムノースの4分子の糖を構成単位とする直鎖上の高分子多糖類である。ネイティブ型ジェランガムは、脱アシル化ジェランガムの1−3結合したグルコース残基に1構成単位当たりグリセリル基1残基とアセチル基が平均1/2残基結合したものである。
ジェランガムは、食品添加物公定書に収載されており、ネイティブ型、脱アシル化ともに様々な食品で分散剤、増粘剤、ゲル化剤、食感改良、離水防止などの用途で使用されている(非特許文献1)。
ジェランガムは、化粧料としても広く使用されており、数多くの報告がなされている(特許文献1〜5)。特許文献2では、ジェランガムを溶解させるために加熱を行っており、その温度は80〜95℃となっている。
特開2008−230995 特開2008−230994 特開2007−269748 特開2007−269746 特開2006−22051
株式会社廣川書店、第8版食品添加物公定書解説書、D−706
ジェランガムを配合した皮膚外用剤において、経時的にエステル結合を有する化合物が分解し、異臭、変色、分離の原因になることがあった。この原因について検討を行ったところ、ジェランガムに酵素活性があり、この酵素が原因でエステル結合を有する化合物が加水分解されていたことが確認された。
上記課題を解決するため、検討を行ったところ、100℃以上で加熱する、もしくは皮膚外用剤のpHを6以下に調整することでジェランガムの酵素活性を失活させることができた。
本発明で使用するジェランガムは、市販されているジェランガムであれば特に限定はされず、例えばケルコゲル(三晶株式会社,大日本住友製薬株式会社等)がある。
ジェランガムの酵素活性を失活させる方法としては、100℃以上で加熱するか、皮膚外用剤のpHを6以下にすれば良い。
加熱する方法は、ジェランガムそのものを加熱しても良いし、皮膚外用剤の製造過程(例えばジェランガムの水溶液の状態)で加熱しても良いし、皮膚外用剤の状態で加熱しても良い。ジェランガムもしくは皮膚外用剤の品質を損ねない範囲であれば、加熱温度は100℃以上、加熱時間は5分以上であれば良い。加熱温度120℃、加熱時間10分が好ましい。加熱時間が100℃を下回るようであれば、加熱時間を長くしても酵素活性は失活しない。
皮膚外用剤のpHを6以下にする方法は、pH調整剤で調整すれば良い。pH調整剤としては、酸、アルカリ、緩衝液などで調整すればよく、pH調整剤の種類は特に限定されない。
本発明で使用するエステル結合を有する化合物は、皮膚外用剤で広く用いられている原料で、エステル結合を有していれば特に限定されず、エステル油、油脂、ロウ類等の油剤、保湿剤、増粘剤、界面活性剤、植物抽出物などの天然物、pH調整剤、ビタミン類、防腐剤、香料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、美白剤等、用途も特に限定されない。
本発明の皮膚外用剤は、化粧品、医薬部外品、医薬品のいずれにも用いることができ、その剤形としては、例えば、化粧水、クリーム、乳液、ゲル剤、エッセンス、パック、洗浄剤、浴用剤、ファンデーション等の皮膚に適用されるものが挙げられる。
本発明は、酵素活性を失活させたジェランガムを配合することを特徴とする皮膚外用剤であるため、皮膚外用剤に配合されているエステル結合を有する化合物を安定配合させることができる。
次に本発明を詳細に説明するため、実施例として処方例及び実験例を挙げるが、本発明はこれに限定されるものではない。実施例に示す配合量は重量%を示す。
処方例1 乳液1
処方 配合量(重量%)
1.スクワラン 5.0
2.オリーブ油 5.0
3.ホホバ油 5.0
4.セタノール 1.5
5.モノステアリン酸グリセリン 2.0
6.ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.) 3.0
7.ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(20E.O.) 2.0
8.精製水 全量が100になるように調整する
9.カルボキシビニルポリマー 0.3
10.ジェランガム 0.15
11.2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール 0.15
12.プロピレングリコール 1.0
13.グリセリン 2.0
14.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
15.L−アスコルビン酸−2−リン酸−6−パルミチン酸エステルナトリウム
0.15
16.香料 0.1
[製造方法]成分1〜7を加熱溶解して混合し、80℃に保ち油相とする。成分8に成分9及び10を加え、90℃で30分間加熱混合して溶解し、さらに成分11〜14を加えて加熱混合して溶解し、85℃に保ち水相とする。油相に水相を加えて乳化して、かき混ぜながら冷却し、45℃で成分15及び成分16を加え、更に30℃まで冷却して製品とする。
乳液1を調製する際に、成分11の2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオールの配合量を調整することで、乳液のpHを調整することができる。成分11の配合量を0.2としたものを乳液2、配合量を0.25としたものを乳液3、配合量を0.3としたものを乳液4とする。また、乳液4でジェランガムを抜いた乳液を乳液5とする。また、乳液4をオートクレーブ処理(120℃、10分間)したものを乳液6とする。
次に、本発明の効果を詳細に説明するため、実験例を挙げる。
実験例 L−アスコルビン酸−2−リン酸−6−パルミチン酸エステルナトリウム(以下、APPSと表す)の経時安定性試験
試料は乳液1〜6とし、調製直後のAPPS定量値を100とし、室温経時における残存率を算出した。定量方法は以下の通りである。
<内部標準溶液>
パラオキシ安息香酸イソプロピル0.01gをメタノールに溶かして100mLとする。
<標準溶液>
APPS0.1gを精密に量り、水を加えて正確に200mLとする。この液3mLを正確に量り、水3mL、内部標準溶液3mL、さらにメタノール11mLを加える。
<試料溶液>
試料1gを精密に量り、水5mL、内部標準溶液3mL、さらにメタノール11mLを加える。
<HPLC測定条件>
検出器:UV260nm
カラム:オクタデシルシリル化シリカゲル(内径4.6mm×長さ25cm)
移動相:アセトニトリル/20mMリン酸水素二カリウム溶液(pH7.0、リン酸)
混合液(60:40)
流 速:1mL/min
注入量:20μL
試験結果を表1に示した。乳液1〜4を比較すると、pH7.1の乳液3及びpH7.9の乳液4は、APPSの経時安定性が悪いが、pH5.4の乳液1及びpH6.1の乳液2では、APPSの経時安定性は良好であった。
乳液4と5を比較すると、ジェランガムの有無でAPPSの経時安定性が異なり、乳液5では良好であったことから、APPSの経時安定性にジェランガムが関与していることがわかる。
乳液4と6を比較すると、オートクレーブ処理の有無でAPPSの経時安定性が異なり、乳液6では良好であったことから、ジェランガムの酵素活性はオートクレーブ処理によって失活した。また、乳液4は、調製時の水相において、90℃で30分間加熱混合して溶解しているが、この加熱条件ではAPPSの経時安定性に影響を与えないことがわかる。
Figure 0005527810
実施例2で分解したAPPSが酵素によって加水分解したと仮定すると、分解物としてL−アスコルビン酸−2−リン酸塩として乳液中に存在することから、乳液4及び乳液6の室温経時1.5箇月の試料を用いて、APPS定量、及びL−アスコルビン酸−2−リン酸ナトリウム(以下APSと表す)の定量を行ったところ、乳液4ではAPPSの減少分に相当するAPSが検出され、乳液6からはAPSが検出されなかったことから、APPSはジェランガム中の酵素によって加水分解されたことが確認できた。APSの定量方法は以下の通りである。
<内部標準溶液>
ニコチン酸アミド0.1gを水に溶かして50mLとする。
<標準溶液>
APS0.1gを精密に量り、水を加えて正確に100mLとする。この液3mLを正確に量り、内部標準溶液3mL、さらに水14mLを加える。
<試料溶液>
試料5gを精密に量り、内部標準溶液3mL、さらに水12mLを加える。
<HPLC測定条件>
検出器:UV237nm
カラム:トリアコンチルシリル化シリカゲル(内径4.6mm×長さ25cm)
移動相:20mMリン酸二水素ナトリウム溶液/リン酸混合液(1000:1)
流 速:0.5mL/min
注入量:5μL
本発明の皮膚外用剤では、ジェランガムを配合しているにもかかわらず、エステル結合を有する化合物の経時安定性が高く、品質安定性の高い皮膚外用剤を提供することができる。

Claims (1)

  1. L−アスコルビン酸−2−リン酸−6−パルミチン酸エステルナトリウム、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール及びジェランガムを配合した、pH5.4〜6.1の乳液又はクリーム。
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