JP5525436B2 - 繊維強化複合材料 - Google Patents

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Description

本発明は、軽量かつ高強度であり、特にブレーキ部材用の材料として好適である、繊維強化複合材料に関する。
炭化ケイ素等のセラミックス材料は、金属材料に比べて軽量かつ高剛性、高温耐食性、耐摩耗性に優れているが、破壊靭性が十分でない。そこで、これらの特性を向上させたものとして、例えば、長繊維と呼ばれる連続した形状の繊維を用いた繊維強化複合材料がある。
この一例として、特許文献1には、セラミックス基複合材における織物中の空隙へのマトリックスの充填の程度を改善する目的で、炭素よりなる粉末と、シリコンよりなる粉末と、有機溶媒を含む媒質と、を含む混合物を調製し、無機物の繊維よりなる織物を前記混合物に埋没し、前記混合物を前記織物に含浸せしめるべく前記混合物を加振し、含浸した前記沈殿を含む前記織物を焼成することにより、セラミックス基複合材を製造する、という技術が開示されている。
さらに、機械強度をより向上させるために、長繊維と、短繊維と呼ばれる比較的短く細い形状で分散している繊維と、の両方を適用した繊維強化複合材料とその製造方法に関する技術についても、近年いくつか知られている。
例えば、特許文献2には、最終的な輪郭に近い形状付与により優れており、かつ研磨によって後処理すればよいのみで、優れた機械的安定性、耐熱性および耐酸化性ならびに有利な摩擦特性を有するブレーキディスクの材料として、コアおよびコアと結合しており、かつ有利に摩擦学的に負荷をかけることができる少なくとも1つの外面を有する境界層からなり、コアは1つ以上の層からなり、該層のうち少なくとも1つの層は長繊維によって強化されており、かつ境界層は短繊維により強化されていることを特徴とする繊維強化セラミック体、という技術が開示されている。
さらに、特許文献3には、回転応力、特に高速回転でのそれのもとで増強された強度を有する成形体、特に摩擦ボディーを製造することを目的として、長繊維束、長繊維トウまたは長繊維かせが短繊維強化されたマトリックスで完全に被覆されており、該長繊維が4〜12μmの平均直径および少なくとも50mmの平均長さを有し、そして短繊維が4〜12μmの平均直径および40mmよりも多くない平均長さを有する長繊維束、長繊維トウまたは長繊維かせを含む繊維強化されたセラミック複合材料、という技術が開示されている。
特開2008−081379号公報 特表2002−534352号公報 特開2003−201184号公報
特許文献1の技術は、炭素やシリコンの粉末を有機溶媒で溶かした混合物を、超音波振動にて強化繊維中の空隙へ充填しマトリックス部とすることで、空隙への充填率を向上させ、密度の高いセラミックス基複合材とする。しかし、焼成中にマトリックス体の収縮、粉末の粒成長が起こり、焼成後のマトリックス部に多数の気孔部が発生するので、セラミックス基複合材全体の密度が低下し、機械特性の低下が懸念される。
特許文献2の技術による繊維強化セラミックス体は、1層以上の積層構造からなり、少なくとも1つの層は長繊維によって強化されており、かつ境界層は短繊維により強化されている。しかしながら、ブレーキディスクの制動時に、発生した熱によりブレーキディスクが熱膨張するが、例えばこの技術による材料で作製した構造では、長繊維部と短繊維部では熱膨張の度合いが異なるので、層間剥離が発生するおそれがある。
特許文献3の技術は、長繊維の束を、短繊維を含む材料で完全に覆うことを特徴としている。しかしながら、長繊維の束に対して短繊維で完全に覆うことは、作製される複合材料の形態によっては、強度に優れたものとすることが必ずしも容易ではなかった。また、長繊維と短繊維束との具体的な接合、あるいは混合方法についての記載がなく、より強度に優れた繊維強化複合材料を得るには、この技術のみでは十分とは言えなかった。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、繊維強化複合材料、特に、長繊維と短繊維を共に含む繊維強化複合材料において、より機械特性に優れた構造を有する繊維強化複合材料を提供するものである。
本発明に係る繊維強化複合材料は、炭化ケイ素、炭素、及びシリコンで構成されるセラミックスマトリックスと、炭素繊維又は炭化ケイ素繊維のいずれか1種以上の材料で構成される強化繊維と、からなる繊維強化複合材料であって、前記強化繊維が短繊維の集合体と長繊維の集合体とを共に含み、前記長繊維の集合体の表面が炭素被膜で覆れ、2次元平面上で格子状に配置された層状構造体であり、複数の前記層状構造体同士が積層されて立体構造を形成しており、前記層状構造体の格子形状は、一辺の長さ5mm以上10mm以下であり、複数の前記層状構造体は、0.5mm以上3mm以下の間隔で積層されて立体構造を形成していることを特徴とする。このような構成をとることで、機械特性に優れた繊維強化複合材料を提供することができる。
本発明に係る繊維強化複合材料は、炭化ケイ素、炭素、及びシリコンで構成されるセラミックスマトリックスと、炭素繊維又は炭化ケイ素繊維のいずれか1種以上の材料で構成される強化繊維と、からなる繊維強化複合材料であって、前記強化繊維が短繊維の集合体と長繊維の集合体とを共に含み、前記長繊維の集合体の表面が炭素被膜で覆われており、前記長繊維の集合体が、2次元平面上で多角形の内接円を構成するように配置された層状構造体であり、複数の前記層状構造体同士が積層されて立体構造を形成しており、前記層状構造体の多角形は、内接円の半径が5/2mm以上5mm以下で、複数の前記層状構造体同士が0.5mm以上3mm以下の間隔で積層されて立体構造を形成していることを特徴とする。このような構成をとることで、機械特性に優れた繊維強化複合材料を提供することができる。
本発明に係る繊維強化複合材料は、前記層状構造体の格子形状は、三角形、正方形、長方形、菱形または平行四辺形のいずれかであることが好ましい。このような構成をとることで、長繊維の形態が適正化された、より機械特性に優れた構造の繊維強化複合材料とすることができる。
また、本発明に係る繊維強化複合材料は、前記短繊維は、平均長さが0.5mm以上15mm以下であること、かつ、前記短繊維の集合体は、繊維強化複合材料全体に対して10重量%以上40重量%以下であることが好ましい。このような構成をとることで、短繊維が適正化され、より機械特性に優れた繊維強化複合材料とすることができる。
さらに、前記長繊維の集合体は、3000本以上8000本以下の長繊維を集合してなることが好ましい。このような構成をとることで、長繊維の形態が適正化された、より機械特性に優れた構造の繊維強化複合材料とすることができる。
本発明に係る繊維強化複合材料は、前記セラミックスマトリックス中にCuをさらに含むことがより好ましい。このような構成をとることで、Cuを含むことで得られる高い破壊靱性を併せ持つ、機械特性に優れた繊維強化複合材料とすることができる。
そして、前記多角形は、三角形、四角形または、五角形または六角形またはこれらの組み合わせのいずれかで構成されることを特徴とする。このような構成をとることで、より機械特性に優れた繊維強化複合材料を提供することができる。
本発明に係る繊維強化複合材料は、長繊維強化繊維と短繊維強化繊維の形態を適切に調整することで、剥離等が効果的に抑制されて機械強度に優れた繊維強化複合材料とすることが可能である。
本発明の実施形態に係る繊維強化複合材料を、断面からみた形態を示す概念図である。 本発明の実施形態に係る繊維強化複合材料の、長繊維束からなる層状構造体の2次元平面上の格子形状と層状構造体の位置関係を示す概念図である。 本発明の実施形態に係る繊維強化複合材料の、長繊維束からなる層状構造体の2次元平面上の格子形状が、例えば六角形形状である場合を示す概念図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。図1は、本発明に係る繊維強化複合材料を、断面からみた状態を示す概念図である。
本発明の実施形態に係る繊維強化複合材料は、炭化ケイ素(SiC)、炭素(C)、及びシリコン(Si)で構成されるセラミックスマトリックスと、炭素繊維又は炭化ケイ素繊維のいずれか1種以上の材料で構成される強化繊維と、からなる繊維強化複合材料であって、強化繊維が短繊維の集合体と長繊維の集合体とを共に含み、長繊維の集合体の表面が炭素被膜で覆われて、長繊維の集合体が2次元平面上で格子状に配置された層状構造体であり、さらに、複数の層状構造体同士が複数積層されて立体構造を形成している。ここで、上述の格子形状が、三角形、正方形、長方形、菱形、平行四辺形のいずれかである。
セラミックスマトリックスは、炭化ケイ素、炭素、及びシリコンで構成される。これらは、セラミックスとして適用できる材料であれば、広く既存のものを用いてよい。また、炭化ケイ素、炭素、及びシリコンの重量比は、設計される繊維強化複合材料の仕様に応じて、適時設定して差し支えない。
繊維の材質は、炭素繊維又は炭化ケイ素繊維のいずれか1種以上の材料で構成される。いずれか一方のみでもよいし、この2つの材料を混合してもよい。しかしながら、製造が容易、強度などの諸特性が優れている点では、炭素が好適である。この場合、炭素の品質、純度は、通常のセラミックス材料に用いられるものでよく、特に限定されない。
本発明の実施形態に係る強化繊維は、強化繊維が短繊維の集合体と長繊維の集合体とを共に含むこと、を特徴としている。短繊維の集合体は、繊維強化複合材料に対して、物理的、あるいは熱的衝撃が加えられたときに発生する亀裂の進展を防止する作用を有する。長繊維は、短繊維束では吸収しきれない大きな衝撃に対して、亀裂の進展を抑制するのに有効で、これにより、繊維強化複合材料の使用時の破壊に対する信頼性が確保される。
短繊維の長さは、平均で0.5mm以上15mm以下が好ましい。短繊維の長さが0.5mm未満では、強化繊維としての機能を発揮するには短すぎるので好ましくない。一方、短繊維の長さが15mmを超えると、繊維の本数が少ない割に、繊維強化複合材料全体に占める短繊維の重量%が相対的に大きくなり、短繊維自身のもつ強度不足の影響が大きくなるので、これも好ましくない。
短繊維の直径は、特に限定されるものではないが、より好適には、平均で1μm以上50μm以下である。短繊維の直径が1μm未満では、短繊維が細すぎて強化繊維同士が容易に凝集し、不必要に巨大化することで強化繊維としての機能が十分発揮されず、好ましくない。一方、短繊維の直径が50μmを超えると、繊維の本数が少ない割に繊維強化複合材料全体に占める短繊維の重量%が相対的に大きくなり、短繊維自身のもつ強度不足の影響が無視できなくなるので、これも好ましいものとはいえない。
本発明の実施形態において、短繊維の集合体とは、前述の短繊維を複数集合したもので、その形状は、特に限定されるものではない。例えば、フェルト状、不織布状でも良いが、好ましい例としては、短繊維が数本から数千本束ねられ、全体として針状、棒状、小片状、板状、塊状の形態を成している、いわゆる短繊維束が挙げられる。
短繊維束の長さと直径についても、設計される繊維強化複合材料の仕様に応じて、適時選択できる。ここで、短繊維束の長さは、1mm以上20mm以下がより好ましい。短繊維束の長さが1mm未満では、強化繊維としての機能を発揮するには短すぎるので好ましくない。一方、短繊維束の長さが20mmを超えると、繊維強化複合材料中での分散性が低下し、繊維強化複合材料全体の強度低下を招く恐れがあるので、これも好ましくない。
短繊維束の直径は、特に限定されるものではないが、0.3mm以上4mm以下が、より好ましい。短繊維束の長さと同様に、短繊維束の直径が0.3mm未満では、強化繊維としての機能を発揮するには細すぎるので好ましくない。一方、短繊維束の直径が4mmを超えると、繊維強化複合材料中での分散性が低下し、繊維強化複合材料全体の強度低下を招く恐れがあるので、これも好ましくない。
なお、本発明の実施形態に係る短繊維束は、必要に応じて、その表層面を炭素材料で被覆しても良く、その膜厚や積層数に特別限定を必要としない。また、短繊維束の束ねた本数を意図的に変更した、複数種類の短繊維束を用いても良い。あるいは、短繊維単体と短繊維束の組み合わせの形態でも差し支えない。
本発明の実施形態において、長繊維の集合体については、以下の通りとする。まず、長繊維は、繊維強化複合材料中である特定の方向に対して連続した構造の繊維を指すものとする。そして、この長繊維が複数集合したものを長繊維束とする。一例として、糸状の繊維が絡み合って縄のようになった形状があるが、さらにこの束が複数集合された形状であってもよい。
そして、この長繊維束の表層面は、炭素材料で被覆されている。被覆する目的は、繊維強化複合材料の製造過程において、長繊維が他の材料と反応することを抑制するためであり、また、セラミックスマトリックスとの熱膨張差に起因する応力を緩和する作用を持たせる為である。なお、被覆は、表層面全体を覆うことが好ましいが、一部の長繊維束表層面が露出していても、前述の作用効果を発現できる程度の被覆があれば、特に差し支えない。
炭素材料の種類と、炭素材料の被覆の膜厚は、特に限定されない。好適には、炭素材料として各種の樹脂材料、例えば、フェノール樹脂、エポキシ、フラン、フルフリル、メラミン、尿素、ポリエステル、ポリイミド、ピッチ、メソフェーズ等が用いられる。また、膜厚は平均で10μm〜50μmの範囲であればよい。
本発明の実施形態においては、この長繊維束を2次元平面上で格子状に配置した層状構造体を有し、さらに複数積層して立体構造を形成している。一般に、繊維強化複合材料中における長繊維束の配置は、その用途や製法に応じたさまざまな形態が考えられる。
ここで、長繊維束を2次元平面上で格子状に配置した層状構造体は、一例として図2に示すように、格子状の網目形状の層が好適である。このようにすると、平面方向における耐衝撃性を少ない長繊維量で向上することができる。しかし、層状構造なので、平面に対して垂直方向、すなわち、厚さ方向に対しては、層状構造体同士は強く接合されていない。このため、厚さ方向に対する強い力が加わると、層状構造体の一部の層が剥離するおそれがあった。
これを防止すべく、本願発明者らは研究を重ね層状構造体の平面方向、および厚さ方向に対して、短繊維束を含むセラミックスマトリックスが、適切な位置関係で配置されると、層状構造体同士が剥離しにくくなり、かつ繊維強化複合材料全体の強度も十分確保できることを見出した。従って、本発明の実施形態においては、層状構造体の平面方向、および厚さ方向に対して、短繊維束を含むセラミックスマトリックスが適切な位置関係で配置される。
本発明の実施形態に係る繊維強化複合材料において、層状構造体の格子形状は、一辺が5mm以上10mm以下の三角形、正方形、長方形、菱形、平行四辺形のいずれかであり、層状構造体同士は、0.5mm以上3mm以下の間隔で積層されて立体構造を形成していることが好ましい。
格子形状は、平面方向に加わる力が均等に分散されること、炭素材料で形成できる単純な形状であること、単位面積当たりの長繊維束の量が少なくでも強度が確保できる形態であることから、好ましいものといえる。
格子の形状は、一辺が5mm以上10mm以下の三角形、正方形、長方形、菱形、平行四辺形のいずれかであればよいが、必要に応じて、例えば、1層目の層状構造体は正方形の格子、2層目の層状構造体は平行四辺形、以下、その繰り返しという形態でもよい。あるいは、3種類以上の格子形状の任意の組み合わせでもよい。さらには、格子の形は同じで、格子の一辺の形状を任意に変化させたものを組み合わせても良い。
なお、四角形形状の場合においては、X−Y軸方向に対して長繊維を織り込んで層状構造体を形成できる。これに対して、例えば、三角形では、3方向に対して長繊維を織り込んでいく必要があり、単位面積当たりの長繊維量が増加する。よって、三角形と四角形を比較すると、四角形からなる格子形状のほうが、強度の点でいえば、より好ましいといえる。
格子の一辺が5mm未満では、格子の四角形部分に十分なセラミックスマトリックスが形成されず、この部位に欠陥となる空隙が発生するおそれがあり、好ましくない。一方、格子の一辺が10mmを越えると、格子の四角形部分の間隔が広すぎて、十分な耐損傷許容性が発現しないので、こちらも好ましくない。
本発明においては、格子形状の一辺の長さが、繊維強化複合材料の寸法、形状によって、格別限定されるものではない。しかしながら、繊維強化複合材料が、例えば円盤状の場合において、円盤の一主面における最大寸法が、例えば格子間隔の上限値である10mmに対して近い場合は、繊維強化複合材料自体に、十分な強度が確保されないおそれがある。これは、繊維強化複合材料全体に存在する格子の数が、相対的に少なくなるためである。
一例として、層状構造体の正方形からなる格子間隔が10mmである場合において、円盤の直径が50mm以上であれば、本発明の効果が得られる。なお、例えば直径が500mmを越える場合であっても、本発明の効果は得られる。
そして、層状構造体同士は、0.5mm以上3mm以下の間隔で積層されて、厚さ方向に対して立体構造を形成していることが好ましい。層状構造体で平面方向の強度が確保され、これが厚さ方向に積層されることで、厚さ方向の強度も向上する。なお、ここでいう間隔は、隣接する層状構造体間に存在する、短繊維束を含むセラミックスマトリックスの厚さと置き換えても良い。
層状構造体同士の間隔が0.5mm未満では、層状構造体同士の空隙に対して、十分なセラミックスマトリックスが形成されず、この部位に欠陥となる空隙が発生するおそれがあり、好ましくない。一方、層状構造体同士の間隔が3mmを越えると、間隔が広すぎて、十分な耐損傷許容性が発現しないので、こちらも好ましくない。
なお、層状構造体同士の間隔についても、繊維強化複合材料全体の寸法、形状に対して、格別限定されるものではない。しかしながら、繊維強化複合材料が円盤のような板状の場合において、円盤の平均厚さの最大寸法が、例えば3mmに近い場合は、繊維強化複合材料自体に、十分な強度が確保されないおそれがある。これは、繊維強化複合材料全体に存在する層状構造体の層数が、相対的に少なくなるためである。一例として、層状構造体の正方形からなる格子間隔が3mmである場合において、円盤の平均厚さが10mm以上であれば、本発明の効果が得られる。
短繊維の集合体は、繊維強化複合材料全体に対して10重量%以上40重量%以下であることが好ましい。短繊維の集合体が少ないと、繊維強化複合材料に対して、物理的、あるいは熱的衝撃が加えられたときに発生する亀裂の進展を防止する作用が低下するので好ましくない。一方、短繊維の集合体が多いと、繊維強化複合材料全体に対して、十分なセラミックスマトリックスが形成されず、この部位に欠陥となる空隙が発生するおそれがあり、強度が低下するので好ましくない。
長繊維の集合体である長繊維束を構成する長繊維の本数は、好ましくは、3000本以上8000本以下、より好ましくは、4000本以上6000本以下である。少なすぎると、大きな衝撃に対する耐損傷許容性が発現されず、多すぎると、繊維強化複合材料全体に占めるセラミックスマトリックスの割合が相対的に低下し、強度低下を招くおそれがあるので、いずれも好ましくない。
本発明の実施形態に係る繊維強化複合材料は、セラミックスマトリックス中にCuをさらに含むことが好ましい。セラミックスマトリックス中に発生する気孔部に対して、シリコンを含浸する含浸法の適用で、繊維強化複合材料が緻密化でき、強度を向上させることができる。このとき、Cuをさらに加えると、破壊靭性が向上して、本発明の実施形態に係る長繊維束と短繊維束の配置との相性がよく、それぞれの構成がもつ作用効果が相互に活かされて、より優れた特性をえることが可能となる。
なお、本発明の実施形態においては、層状構造体の格子形状と、層状構造体同士の間隔、そして、短繊維の集合体の繊維強化複合材料全体に対する重量比を、それぞれ適正化することで、繊維強化複合材料の特性をより綿密に制御することも可能である。すなわち、長繊維による耐損傷許容性、セラミックスマトリックスによる繊維強化複合材料全体の強度、短繊維の集合体による亀裂の進展防止、のそれぞれの効果が優位に発現される要素のバランスをとり、目的に応じた特性を意図的に得ることもできる。
以上説明したとおり、上述の本発明の実施形態においては、長繊維束を2次元平面上で格子状に配置した層状構造体を用いたが、層状構造体の形状は、格子状に限定されるものではなく、長繊維束を2次元平面上で例えば図3に示すように、六角形などの多角形を形成するように配置してもよい。この場合、長繊維の集合体が多角形を形成するように配置された層状構造体の各多角形の大きさは、当該多角形に内接する円(以下、内接円という。)の半径Rが5/2mm以上5mm以下であり、層状構造体同士は、0.5mm以上3mm以下の間隔で積層されて、立体構造を形成していることが好ましい。
層状構造体の内接円の半径が5/2mm未満では、十分なセラミックスマトリックスが形成されず、この部位に欠陥となる空隙が発生するおそれがあり、好ましくない。一方、内接円の半径が5mmを越えると、十分な耐損傷許容性が発現しないので、好ましくない。層状構造体同士は、0.5mm以上3mm以下の間隔で積層されて、厚さ方向に対して立体構造を形成していることが好ましい。層状構造体で平面方向の強度が確保され、これが厚さ方向に積層されることで、厚さ方向の強度も向上する。なお、ここでいう間隔は、隣接する層状構造体間に存在する、短繊維束を含むセラミックスマトリックスの厚さと置き換えても良い。層状構造体同士の間隔が0.5mm未満では、層状構造体同士の空隙に対して、十分なセラミックスマトリックスが形成されず、この部位に欠陥となる空隙が発生するおそれがあり、好ましくない。一方、層状構造体同士の間隔が3mmを越えると、間隔が広すぎて、十分な耐損傷許容性が発現しないので好ましくない。
以上のとおり、本発明の実施形態に係る繊維強化複合材料は、長繊維の強化繊維と短繊維の強化繊維の形状を適切に調整することで、長繊維の強化繊維に短繊維の強化繊維を分散させ、セラミックスマトリックス全体の密度を低下させず、長繊維と短繊維との熱膨張による層間の剥離等が効果的に抑制されて、機械強度に優れた繊維強化複合材料とすることを可能とするものである。
以下、本発明の好ましい実施形態を実施例に基づき説明するが、本発明はこの実施例により限定されるものではない。なお、以下の実施例においては、長繊維の集合体で構成される層状構造体は、長繊維束が2次元平面上で格子状に配置された例について説明するが、層状構造体はこれに限定されず、長繊維束2次元平面上で多角形を形成するように配置されたものであってもよい。
(実験1)
実施例1として、以下の通りの内容で、評価用部材を作製した。
長繊維束として、平均径10μmの長繊維を格子状に配置し、長繊維格子を用意した。そして、この格子に、熱硬化性樹脂としてフェノール樹脂をエタノールとを混合したものを浸透させた。その後、不活性雰囲気下で1000℃、1時間熱処理して、熱硬化性樹脂を炭化した。このようにして、長繊維束であるシートの表層面上に、炭素被膜を形成した。このときの炭素被膜の膜厚は、およそ30μmであった。なお、長繊維束を構成する長繊維の本数は、平均で5000本である。
短繊維束に用いる短繊維は、平均長8mm、平均径10μmの炭素繊維を用いた。この短繊維10gと、炭化ケイ素粉末(HSスタルク製)を40gと、バインダーとしてフェノール樹脂を2.5gをそれぞれ秤量して、混練機を用いて混合した。このようにして、短繊維束を形成するとともに、この短繊維束が分散された短繊維混合体を作製し、短繊維混合体と長繊維格子を交互に積層した。
このようにして得られた長繊維束のシートが積層されてなる混合体を、乾燥オーブンにて50℃×300分乾燥させ、続いて熱処理炉にてAr雰囲気中1000℃まで昇温し2時間保持する処理を行った後、1000N/cmで加圧成形した。その後、Ar雰囲気下1800℃で2時間焼成して、さらに、真空雰囲気下1600℃で2時間保持して、シリコン含浸処理を行った。以上の工程を経て、実施例1の評価用部材を得た。なお、短繊維束の全体に対する重量比は25%である。
評価用部材に対しては、気孔率と破壊エネルギーを測定し比較することで評価を行った。気孔率の測定は、JIS R 1634に準拠した。また、破壊エネルギーは、得られたCF/SiCコンポジットから3×4×40(mm)の試験片を切り出し、これを評価サンプルとして、日本セラミックス協会規格JCRS−201「シェブロンノッチ試験片の準静的3点曲げ破壊によるセラミック系複合材料の破壊エネルギー試験方法」に準拠し、そのときの支点間距離は30mm、クロスヘッドスピードは0.01mm/min.とした。
実施例1に対して、長繊維束のシートの表層面上に炭素被膜を形成しないで、それ以外は実施例1と同様にして作製、評価したものを比較例1とした。
実施例1に対して、短繊維束を添加しないで、それ以外は実施例1と同様にして作製、評価したものを比較例2とした。
実施例1に対して、長繊維束をシートにしたものではなく、長繊維束を単に一方向に揃えて成型した塊の表層面上に炭素被膜を形成したものを用い、それ以外は実施例1と同様にして作製、評価したものを比較例3とした。
実施例1の気孔率は0.5%、破壊エネルギーは2720J/mあったのに対して、比較例1の気孔率は1.1%、破壊エネルギーは350J/m、比較例2の気孔率は1.4%、破壊エネルギーは1650J/m、そして、比較例3の気孔率は1.3%で破壊エネルギーは25〜2360J/mであった。このことから、本発明の構成を具備することで、気孔率が小さくて緻密な複合材料とすることができ、さらに、破壊エネルギーの高いものとすることができた。
(実験2)
実施例1に対して、長繊維束のシートの格子形状の一辺の長さと層状構造体同士の間隔を変更し、それ以外は実施例1と同様にした評価用部材を作製した。評価は実施例1に準じ、評価基準として、気孔率2%以下、破壊エネルギー2000J/m未満を×とした。なお、いずれかひとつが×のものは総合判定において△として、本発明の効果が見られたものとした。
Figure 0005525436
表1の結果から、本発明の構成を有する範囲においては、気孔率が小さくて緻密な複合材料とすることができ、または、破壊エネルギーの高いものとすることができた。一方、本発明の好ましい構成範囲外においては、気孔率、破壊エネルギーともに、十分な特性が得られているとはいえなかった。
(実験3)
次に、以下の表2に示す内容で、実施例1に対して、短繊維の長さと短繊維束の繊維維強化複合材料全体に対する重量比を変更し、それ以外は実施例1と同様にした評価用部材を作製した。評価用部材に対しては、曲げ強度(MPa)と破壊エネルギーを測定し比較することで評価を行った。曲げ強度の測定は、JIS R 1601に準拠して行った。また、破壊エネルギーの測定は、実験1に準拠して行った。評価基準として、曲げ強度150Mpa、以下、破壊エネルギー2000J/m未満を×とした。なお、いずれかひとつが×のものは総合判定において△として、本発明の効果が見られたものとした。
Figure 0005525436
表2の結果から、本発明のより好ましい構成を有する範囲においては、本発明のより好ましい構成範囲外と比較して、曲げ強度、破壊エネルギーともに、さらに良好な特性が得られていることがわかった。
(実験4)
さらに、以下の表3に示す内容で、実施例1に対して、長繊維束を構成する長繊維の本数を変更し、それ以外は実験3と同様にした評価用部材を作製した。評価は実験3に準じ、評価基準として、曲げ強度150Mpa、以下、破壊エネルギー2000J/m未満を×とした。なお、いずれかひとつが×のものは△として、本発明の効果が見られたものとした。
Figure 0005525436
表3の結果から、本発明のより好ましい構成を有する範囲においては、本発明のより好ましい構成範囲外と比較して、曲げ強度、破壊エネルギーともに、さらに良好な特性が得られていることがわかった。
本発明は、自動車や鉄道車両などのブレーキディスク用セラミックス部材として特に好適であるが、軽量で高強度である利点を活かし、例えば、高速回転部の流体用メカニカルシール部材などにも適用が可能である。
1…繊維強化複合材料、2…セラミックスマトリックス部、3…短繊維束、4…長繊維束、5…長繊維束を格子状に配置した層状構造体、6…層状構造体同士の間隔、7…層状構造体の格子の一辺、8…層状構造体の格子の他の一辺。

Claims (6)

  1. 炭化ケイ素、炭素、及びシリコンで構成されるセラミックスマトリックスと、炭素繊維又は炭化ケイ素繊維のいずれか1種以上の材料で構成される強化繊維と、からなる繊維強化複合材料であって、
    前記強化繊維が短繊維の集合体と長繊維の集合体とを共に含み、
    前記長繊維の集合体表面が炭素被膜で覆れ、2次元平面上で格子状に配置された層状構造体であり、複数の前記層状構造体同士が積層されて立体構造を形成しており、
    前記層状構造体の格子形状は、一辺の長さ5mm以上10mm以下であり、複数の前記層状構造体は、0.5mm以上3mm以下の間隔で積層されて立体構造を形成していることを特徴とする繊維強化複合材料。
  2. 炭化ケイ素、炭素、及びシリコンで構成されるセラミックスマトリックスと、炭素繊維又は炭化ケイ素繊維のいずれか1種以上の材料で構成される強化繊維と、からなる繊維強化複合材料であって、
    前記強化繊維が短繊維の集合体と長繊維の集合体とを共に含み、
    前記長繊維の集合体表面が炭素被膜で覆われ、2次元平面上で多角形を構成するように配置された層状構造体であり、複数の前記層状構造体同士が積層されて立体構造を形成しており、前記層状構造体の多角形は、内接円の半径が5/2mm以上5mm以下で、複数の前記層状構造体同士が0.5mm以上3mm以下の間隔で積層されて立体構造を形成していることを特徴とする繊維強化複合材料。
  3. 前記層状構造体の格子形状は、三角形、正方形、長方形、菱形または平行四辺形のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の繊維強化複合材料。
  4. 前記短繊維は、平均長さが0.5mm以上15mm以下であり、前記短繊維の集合体は、繊維強化複合材料全体に対して10重量%以上40重量%以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の繊維強化複合材料。
  5. 前記長繊維の集合体は、3000本以上8000本以下の長繊維を集合してなることを特徴とする、請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の繊維強化複合材料。
  6. 前記セラミックスマトリックス中にCuをさらに含むことを特徴とする、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の繊維強化複合材料。
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