JP5525408B2 - 電気機械装置 - Google Patents

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Description

本発明は、巻線量が増加したアクチュエータ、モータ、発電機等の電気機械装置に関するものである。
特開2006−320150号公報(特許文献1)には、固定子に対して可動子が往復運動して振動を発生させるリニアアクチュエータ(電気機械装置)が示されている。可動子は、該可動子が往復運動をする運動方向に複数の永久磁石が列を成すように並んで構成される一対の永久磁石列を有している。固定子は、固定子コアと励磁巻線とを有する電機子を備えている。固定子コアは、複数の永久磁石の磁極面と対向する第1及び第2の磁極部と、第1の磁極部と第2の磁極部を連結部を介して連結されるヨーク部とを有している。ヨーク部は、可動子の径方向における励磁巻線の外側に配置されている。
特開2006−320150号公報
このようなリニアアクチュエータ等の電気機械装置では、巻線の巻線量を増やすと、連結部の長さ寸法が大きくなり、磁気抵抗が増加して、磁気飽和を起こしやすくなる。そのため、電気機械装置がモータやアクチュエータの場合には、サイズあたりの最大推力を高めるのに限界があった。また電気機械装置が発電機の場合には、サイズあたりの最大出力を高めるのに限界があった。
本発明の目的は、磁気抵抗を大きく増加させることなく、巻線の巻線量を増やして、サイズあたりの最大推力または最大出力を高めることができる電気機械装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、使用する鉄量を少なくできる電気機械装置を提供することにある。
本願第1の発明の電気機械装置(モータ、アクチュエータ、発電機)は、固定子に対して可動子が往復運動をするように構成されている。
固定子及び可動子の一方は、可動子が往復運動をする運動方向に複数の永久磁石が列を成すように並んで構成された1以上の永久磁石列を備えている。1以上の永久磁石列は、複数の永久磁石が運動方向と直交する直交方向に対向する二つの磁極面に異なる極性の磁極が現れるように着磁され且つ運動方向に沿って交互に異なる極性の磁極が磁極面に現れるように配置されて構成されている。また固定子及び可動子の他方は、第1の磁極部アセンブリと、第2の磁極部アセンブリと、1相の巻線とからなる1以上の電機子ユニットと、1以上のヨーク部材とを備えている。第1の磁極部アセンブリは、1つの永久磁石列に対して直交方向の一方側に配置されて永久磁石列の磁極面と対向する2以上の磁極部を備えている。第2の磁極部アセンブリは、永久磁石列に対して直交方向の他方側に配置されて永久磁石列の磁極面と対向する1以上の磁極部を備えている。第1の磁極部アセンブリの磁極部の数と、第2の磁極部アセンブリの磁極部の数とは、同じでも、また異なっていてもよい。1相の巻線は、第1の磁極部アセンブリに含まれる2以上の磁極部と第2の磁極部アセンブリに含まれる1以上の磁極部とが内部空間内に位置するように、巻線導体がコイル状に巻回されて構成された空芯構造を有する。1相の巻線の巻回中心軸の方向と前記往復運動する運動方向とは一致する方向にある。そして第1の磁極部アセンブリに含まれる2以上の磁極部が、第2の磁極部アセンブリに含まれる1以上の磁極部に対して運動方向にシフトした状態(交互にずれた状態)で配置されている。そして1以上のヨーク部材は、永久磁石列並びに第1及び第2の磁極部アセンブリを流れた磁束が閉磁路を形成するように配置されている。
電気機械装置がモータまたはアクチュエータの場合には、巻線に一方向の電流が流れると、1つの巻線によって発生する磁束が、第1の磁極部構成部に含まれる磁極部と、第2の磁極部構成部に含まれる磁極部と、永久磁石列と交わるように蛇行して流れ、ヨーク部材を通って循環する磁路が形成される。この磁束の流れによって、磁極部と永久磁石列の永久磁石との間に反発・吸引が発生し、可動子は、隣接する永久磁石のピッチ分だけ一方向に移動する。その後、巻線に逆方向の電流が流れると、前述とは逆方向に磁束が流れ、磁極部と永久磁石列との間に反発・吸引が発生して、可動子が隣接する永久磁石のピッチ分だけ他方向(元に戻る方向)に移動する。このようにして可動子は固定子に対して往復運動を行う。また電気機械装置が発電機の場合には、可動子が往復運動することにより、永久磁石からの磁束が蛇行して交互に流れ、巻線に電圧が誘導されて交流電力が発電される。本発明のように、巻線によって励磁される第1の磁極部アセンブリの磁極部と第2の磁極部アセンブリの磁極部とが内部空間内に位置するように、巻線導体がコイル状に巻回されて構成された空芯構造を巻線が有していると、電気機械装置がモータまたはリニアアクチュエータの場合には、巻線で発生した磁束の多くが直接的に第1の磁極部アセンブリの磁極部と第2の磁極部アセンブリの磁極部を蛇行して流れる。電気機械装置が発電機の場合には、永久磁石列から出た磁束が巻線と十分に交わる。そのため、磁気抵抗を大きく増加させることなく、巻線の巻線量を増やせる。その結果、電気機械装置のサイズあたりの最大推力または最大出力を高めることができる。また、本発明では、磁極部を小さく形成できるため、鉄量を少なくして、電気機械装置の小型化を図ることができる。
第1及び第2の磁極部アセンブリの一方の磁極部アセンブリに含まれる磁極部は、他方の磁極部アセンブリに含まれる磁極部に対して、永久磁石列を構成する複数の永久磁石の隣り合う2つの永久磁石の中心間のピッチ(τp)分だけ運動方向にシフトさせるのが好ましい。このようにすれば、一方の磁極部と他方の磁極部との間を交互に渡って蛇行して流れる磁束が流れやすくなる。
第1及び第2の磁極部アセンブリを構成するそれぞれの磁極部の運動方向の長さ寸法をTLとしたときに、τp<TL<2τpの関係を成立させる。これにより、固定子に対して可動子をスムーズに往復運動させることができる。
なお永久磁石は短尺板状を呈しており、永久磁石列は長尺板状を呈していてもよい。例えば、複数の永久磁石を、所定の機械的強度を有する支持部材に固定または埋設して、永久磁石列を構成することができる。この場合、磁極部は永久磁石列と対向する平坦な磁極面を有している。
また永久磁石が円板状を呈しており、永久磁石列は円柱状を呈していてもよい。円柱状の磁性材料に径方向外側から着磁を行って、部分的に円板状の永久磁石を構成してもよいし、円板状の磁性材料に個別に着した複数の永久磁石をモールド材により一体化して、永久磁石列を構成してもよい。この場合、磁極部は永久磁石列と対向する磁極面が円弧状を呈する形状を有している。
第1及び第2の磁極部アセンブリと巻線とが、電気絶縁樹脂によりモールドされていてもよい。このようにすれば、磁極部と巻線とを容易に一体化して、組立時に容易に配置することができる。
1つの永久磁石列と1つの電機子ユニットとを用いる場合には、巻線の外側に、運動方向に延びるヨーク本体と該ヨーク本体の両端部に設けられて永久磁石列と対向する一対の補助ヨークとからなる1つのヨーク部材を配置すればよい。このような補助ヨークを設ければ、確実に磁束漏れの少ない閉磁路を形成することができる。この場合、一対の補助ヨークが、巻線の内部空間内に延びる延長部をそれぞれ備えていてもよい。この延長部は、第1の磁極部アセンブリの2以上の磁極部の少なくとも一部を構成している。このような延長部を設けると、延長部がヨーク部材の少なくとも一部が磁極部を構成することになり、小型化を図ることができる。
なお永久磁石のピッチと第1及び第2の磁極部アセンブリの磁極部のシフト量は、下記の条件を満たせばよい。すなわち磁路の一部に、永久磁石列中の第1の永久磁石、第1の磁極部アセンブリの第1の磁極部、永久磁石列中の第1の永久磁石の隣りに位置する第2の永久磁石、第2の磁極部アセンブリの第1の磁極部、第1の磁石列中の第2の永久磁石の隣りに位置する第3の永久磁石、第1の磁極部アセンブリの第1の磁極部の隣りに位置する第2の磁極部、永久磁石列中の第3の永久磁石の隣りに位置する第4の永久磁石を順番に通る蛇行磁路を形成するように、複数の永久磁石のピッチ、第1の磁極部アセンブリの前記1以上の磁極部と第2の磁極部アセンブリの1以上の磁極部のシフト量を定める。なおここで、第1乃至第4の永久磁石は、複数の永久磁石の中の連続する4つの永久磁石を意味するものであり、特に永久磁石列中の特定の位置にある永久磁石を意味するものではない。
1以上の永久磁石列が、前記直交方向に間隔を開けて並行に配置され且つ電気角で180°位置がずれた第1及び第2の永久磁石列からなる場合には、1以上の電機子ユニットは、第1及び第2の永久磁石列に対応する第1及び第2の電機子ユニットからなる。この場合には、第1の電機子ユニットの第1の磁極部アセンブリの一方と第2の電機子ユニットの第1の磁極部アセンブリとが隣り合うように配置され、第1の電機子ユニットの巻線と第2の電機子ユニットの巻線とが、電気角で180°の位相差を持って電流が流れるように捲回されている。そして1以上のヨーク部材は、第1の電機子ユニットの第1の磁極部アセンブリと第2の電機子ユニットの第1の磁極部アセンブリの運動方向の両側に配置されて、第1及び第2の永久磁石列を磁気的に結合する第1及び第2のヨーク部材とからなる。このような構成にすると、第1の永久磁石列及び第1の電機子ユニットの第1及び第2の磁極部アセンブリを通った蛇行磁束及び第2の永久磁石列及び第2の電機子ユニットの第1及び第2の磁極部アセンブリを通った蛇行磁束が、第1及び第2のヨーク部材を通る閉磁路を形成することになる。
第1の永久磁石列と前記第2の永久磁石列とを機械的に連結すると、1つの可動子または固定子が構成されることになる。このようにすると、永久磁石列及び電機子ユニットが1つの場合と比べて、電気機械装置のサイズあたりの最大推力または最大出力を倍増することができる。また第1の永久磁石列と前記第2の永久磁石列とを、それぞれ独立して可動できるように配置すれば、第1及び第2の永久磁石列を含む部材がそれぞれ逆方向に振動する可動子となる。このようにすれば、第1の永久磁石列を含む可動子の振動と第2の永久磁石列を含む可動子の振動とが相互に打ち消し合い、電気機械装置全体の振動を低減できる。二つの可動子には、両方とも負荷に接続してもよいし、どちらか一方だけを負荷に接続してもよい。
可動子に永久磁石列が含まれ、固定子に電機子ユニットが含まれている場合には、固定子には、可動子が運動方向に移動することを許容するように可動子を支持する可動子支持機構を配置すればよい。可動子支持機構の構成は、可動子の構成に応じて任意に定めれることになる。特に、可動子がレール状に構成されている場合には、可動子支持機構は、電機子ユニットの、運動方向の外側に配置されて、レール状に構成された可動子と接触して可動子の運動方向への運動を許容する摩擦抵抗が少ない一対のガイド機構を備えた構造とする。このような構造とすれば、往復運動する可動子をしっかりガイドすることができる。また可動子支持機構を、可動子の運動方向の両端に固定された一対の板バネ部材と、一対の板バネ部材を固定子に対して固定する固定構造とから構成してもよい。可動子が円柱形状を有している場合には、可動子支持機構は、電機子ユニットの第1及び第2の磁極部アセンブリの、運動方向の両端に配置されて、可動子をスラスト方向の運動を許容するように支持する一対のベアリングから構成することができる。このようにすると可動子を既存のベアリングを用いて支持することができる。
本願第2の発明は、固定子に対して可動子が所定の角度範囲を回動運動するように構成されている電気機械装置である。この電気機械装置では、可動子は、複数の永久磁石が列を成すように並んで構成された永久磁石列を備えている。そして複数の永久磁石が、永久磁石列が延びる延伸方向と直交する直交方向に対向する二つの磁極面に異なる極性の磁極が現れるように着磁され且つ延伸方向に沿って交互に異なる極性の磁極が磁極面に現れるように配置されて永久磁石列が構成されている。固定子は、第1及び第2の磁極部アセンブリと、巻線とからなる電機子ユニットとヨーク部材とを備えている。第1の磁極部アセンブリは、永久磁石列に対して直交方向の一方側に配置されて永久磁石列の磁極面と対向する2以上の磁極部を備えている。第2の磁極部アセンブリは、永久磁石列に対して直交方向の他方側に配置されて永久磁石列の磁極面と対向する1以上の磁極部を備えている。また1相の巻線は、第1の磁極部アセンブリに含まれる2以上の磁極部と第2の磁極部アセンブリに含まれる1以上の磁極部とが内部空間内に位置するように、巻線導体がコイル状に巻回されて構成された空芯構造を有している。1相の巻線の巻回中心軸の方向と回転運動の中心軸の方向とは一致する方向にある。ヨーク部材は、永久磁石列並びに第1及び第2の磁極部アセンブリを流れた磁束が流れる閉磁路を形成するように配置されている。そして第1の磁極部アセンブリに含まれる2以上の磁極部が、第2の磁極部アセンブリに含まれる1以上の磁極部に対して延伸方向にシフトした状態で配置されている。また可動子が円柱状に構成されており、可動子の延伸方向の両端が回転可能に可動子支持機構によって支持されている。永久磁石列を構成する複数の永久磁石の隣り合う2つの永久磁石の中心間のピッチをτpとし、第1及び第2の磁極部アセンブリを構成するそれぞれの磁極部の、永久磁石列が延びる延伸方向の長さ寸法をTLとしたときに、τp<TL<2τpの関係が成立している。第2の発明によれば、巻線に交流電流を流すことにより、可動子が所定の角度範囲を往復回動(揺動)する巻線量が多いモータまたはアクチュエータが得られる。また可動子を所定の角度範囲内で往復回動(揺動)させることにより、この電気機械装置は巻線量の多い発電機となる。
本発明の一実施の形態の電気機械装置(第1実施例)の構造を概略的に示す斜視図である。 図1に示す電気機械装置の内部構造を概略的に示す斜視図である。 図1に示す電気機械装置の内部構造を概略的に示す断面図である。 (A)及び(B)は、図1に示す電気機械装置が作動する態様を説明するための図である。 本発明の他の実施の形態の電気機械装置(第2実施例)の内部構造を概略的に示す斜視図である。 本発明の他の実施の形態の電気機械装置(第3実施例)の内部構造を概略的に示す斜視図である。 本発明の他の実施の形態の電気機械装置(第4実施例)の内部構造を概略的に示す斜視図である。 図7に示す電気機械装置の内部構造を概略的に示す断面図である。 (A)及び(B)は、図7に示す電気機械装置が作動する態様を説明するための図である。 図7乃至図9の実施の形態の支持構造の一例を示す図である。 (A)は、本発明の他の実施の形態の電気機械装置(第5実施例)の構造を概略的に示す斜視図であり、(B)は、図11(A)に示す電気機械装置が作動する態様を説明するための図である。 本発明の他の実施の形態の電気機械装置(第6実施例)の内部構造を概略的に示す斜視図である。 図12に示す電気機械装置の内部構造を概略的に示す断面図である。 (A)及び(B)は、図12に示す電気機械装置が作動する態様を説明するための図である。 (A)及び(B)は、図12乃至図14に示した実施の形態の円柱状の可動部の支持構造の一例を説明するために用いる図である。 本発明の他の実施の形態の電気機械装置(第7実施例)の内部構造を概略的に示す斜視図である。 図16に示す電気機械装置の内部構造を概略的に示す断面図である。 (A)乃至(C)は、図16の実施の形態で第1及び第2の電機子ユニットの巻線に180°位相が異なる電流が流れたときに形成される閉磁路を示す図である。 (A)及び(B)は、図16に示す電気機械装置が作動する態様を説明するための図である。 本発明の他の実施の形態(第8実施例)の電気機械ユニットの内部構造を概略的に示す斜視図である。 本発明の他の実施の形態の電気機械装置(第9実施例)の内部構造を概略的に示す斜視図である。 図21に示す電気機械装置が作動する態様を説明するための図である。 本発明の他の実施の形態の電気機械装置(第10実施例)の内部構造を概略的に示す斜視図である。 図23に示す電気機械装置の内部構造を概略的に示す断面図である。 (A)及び(B)は、図23に示す電気機械装置が作動する態様を説明するための図である。 本発明の他の実施の形態の電気機械装置(第11実施例)の電気機械ユニットの構造を概略的に示す斜視図である。 (A)乃至(D)は、図26の本実施の形態の磁束の流れと動きを説明するために用いる図である。
以下、図面を参照して本発明の電気機械装置の実施の形態の一例を詳細に説明する。図1は、本発明の電気機械装置の実施の形態の一例の外観斜視図である。この電気機械装置は、理論的には、リニアモータ、リニアアクチュエータまたはリニア振動型の発電機として利用可能であるが、以下の各実施の形態ではモータまたはアクチュエータとして用いる場合を例として説明する。図1に示すように、本実施の形態の電気機械装置は、1つの電気機械ユニット1と4本のロッド状の支持部材2と第1及び第2の板バネ部材4A,4Bとを有している。電気機械ユニット1は、可動子3と固定子5とを有している。可動子3は、矩形状の枠体7と枠体7の内部に配置された永久磁石列9とを有している。枠体7は、アルミニューム、合成樹脂等の非磁性材料から形成されている。例えば、枠体7をアルミニュームで形成する場合には、永久磁石列9を構成する複数の永久磁石13をインサートとして、枠体7をインサート成形すればよい。図2及び図3は、図1に示す電気機械装置の電気機械ユニット1の内部構造を概略的に示す斜視図及び断面図である。図2においては、理解を容易にするため、枠体7が省略されている。また、図3では、理解を容易にするために可動子3にハッチングを示していない。図3に示すように、複数の永久磁石13は、可動子3の運動方向と直交する直交方向に着磁され且つ運動方向に沿って交互に異なる極性(N極、S極)の磁極が磁極面に現れるように着磁されている。なお本実施の形態では、隣り合う二つの永久磁石13,13の間には、枠体7を構成する非磁性材料が存在している。本実施の形態では、永久磁石13は短尺板状を呈しており、永久磁石列9は長尺板状を呈している。
固定子5は、第1の磁極部アセンブリ15と第2の磁極部アセンブリ17と1相の巻線19とからなる電機子ユニット20とヨーク部材21A,21Bとを備えている。第1及び第2の磁極部アセンブリ15,17は、永久磁石列9の運動方向と直交する直交方向の両側に列をなすように配置された2個の磁極部23をそれぞれ備えて構成されている。巻線19は、巻線導体を筒状に捲回して構成された空芯構造を有している。図に示されるように、巻線19の巻回中心軸の方向と可動子の運動方向とは一致する方向にある。1つの磁極部23は、磁性材料である鉄により形成されており、細長い板形状を有している。図3中の1つの磁極部23に符号を付して磁極部23の具体的な構造を説明する。磁極部23は、永久磁石列9に僅かな間隔を隔てて対向する磁石列対向面となる磁極面23eと、巻線19に僅かな間隔を隔てて対向する巻線対向面23fとを有している。第1の磁極部アセンブリ15の複数の磁極部23の磁極面23eは、永久磁石列9の一方の側面9aに現れる1以上の永久磁石13の一方の磁極面13aと対向し、第2の磁極部アセンブリ17の複数の磁極部23の磁極面23eは、永久磁石列9の他方の側面9bに現れる1以上の永久磁石13の他方の磁極面13bと対向する。磁極部23の運動方向の長さ寸法をTLとし、永久磁石列9を構成する複数の永久磁石13の隣り合う2つの永久磁石13の中心間のピッチをτpとしたときに、τp<TL<2τpの関係が成立するように、第1及び第2の磁極部アセンブリ15,17並びに永久磁石列9は構成されている。そして、巻線19によって励磁される第1の磁極部アセンブリ15に含まれる2個(p個)の磁極部23と第2の磁極部アセンブリ17に含まれる2個(q個)の磁極部23とは、可動子3の両側に配置されている。そして第1及び第2の磁極部アセンブリ15,17の一方の磁極部アセンブリに含まれる2つの磁極部23が、他方の磁極部アセンブリに含まれる2つの磁極部23に対して運動方向にシフトした状態(位置をずらした状態)で配置されている。本例では、永久磁石13のピッチ(τp)分だけ、一方の磁極部アセンブリに含まれる2つの磁極部23が運動方向にシフトしている。また、本例では、第1の磁極部アセンブリ15に含まれる磁極部23の個数(p個)と第2の磁極部アセンブリ17に含まれる磁極部23の個数(q個)は等しくなっている。
巻線19は、第1の磁極部アセンブリ15に含まれる2個の磁極部23と第2の磁極部アセンブリ17に含まれる2個の磁極部23とが内部空間内に位置するように、巻線導体がコイル状に巻回されて構成された空芯構造を有している。そして、4個の磁極部23と巻線19とは、4個の磁極部23の磁極面23eが露出するように、エポキシ樹脂からなる電気絶縁樹脂24によりモールドされて、一体化されている(図3)。
ヨーク部材21A,21Bは、磁性材料である鉄により形成された板形状をなすヨーク本体22A,22Bと補助ヨーク25A,25Bを備えている。ヨーク本体22A,22Bは、第1の磁極部アセンブリ15と永久磁石列9と第2の磁極部アセンブリ17とが並ぶ方向(直交方向)に対向するように、巻線19の径方向外側に配置されている。言い換えるならば、ヨーク本体22A,22Bは、可動子3及び巻線19が間に位置するように、巻線19の両側に位置している。そして、ヨーク本体22A,22Bは、第1及び第2の磁極部アセンブリ15,17に沿ってそれぞれ延びている。図2に示すように、ヨーク本体22Aとヨーク本体22Bとは、補助ヨーク25A,25Bにより両端がそれぞれ連結されている。補助ヨーク25A,25Bは、本体部25cと、本体部25cの両端から延びる一対の延伸部25dとをそれぞれ有している。一方の補助ヨーク25Aの本体部25cは、ヨーク本体22Aに連結されており、ヨーク本体22Aから永久磁石列9側に延びている。図3に示すように、補助ヨーク25Aの本体部25cの端面は、第1の磁極部アセンブリ15に含まれる磁極部23の磁極面23eと並んでおり、磁気的には、磁極部23と同じく巻線19によって励磁される磁極部の一部を構成している。一対の延伸部25dの端部は、ヨーク部材21Bのヨーク本体22Bに接続されている。他方の補助ヨーク25Bの本体部25cは、ヨーク部材21Bに連結されており、ヨーク本体22Bから永久磁石列9側に延びている。補助ヨーク25Bの本体部25cの端面は、第2の磁極部アセンブリ17に含まれる磁極部23の磁極面23eと並んでおり、磁気的には、磁極部23と共に巻線19によって励磁される磁極部の一部を構成している。一対の延伸部25dの端部は、ヨーク部材21Aのヨーク本体22Aに接続されている。ヨーク部材21A,21Bには、巻線19で発生した磁束が流れる。なお本実施の形態の電気機械装置が、発電機として使用される場合には、永久磁石列9から出た磁束がヨーク部材21A,21Bに流れる。
本例の電気機械装置の可動子3は、図1に示すように、4本の支持部材2と第1及び第2の板バネ部材4A,4Bとによって支持されている。4本の支持部材2は、円柱形状を有しており、ヨーク本体22A,22Bの前記運動方向に位置する両端面に1対ずつ固定されている。ヨーク本体22A,22Bの両端にそれぞれ配置された一対の支持部材2は、それぞれ運動方向に延びるように配置されている。
第1及び第2の板バネ部材4A,4Bは、いずれも同じ形状を有しており、撓み性を有する薄い金属板がプレス成形されて形成されている。第1及び第2の板バネ部材4A,4Bは、2つの支持部材接続部4c,4dと、1つの枠体接続部4eと、支持部材接続部4c,4d及び枠体接続部4eの一方の端部同士と他方の端部同士とをそれぞれ接続する一対の連結部4fとを有している。第1の板バネ部材4Aの支持部材接続部4c,4dには、電気機械ユニット1の一方の端部に固定された一対の支持部材2の端部がそれぞれ接続されている。第1の板バネ部材4Aの枠体接続部4eには、枠体7の一方の端部が接続されている。第2の板バネ部材4Bの支持部材接続部4c,4dには、電気機械ユニット1の他方の端部に固定された一対の支持部材2の端部がそれぞれ接続されている。第2の板バネ部材4Bの枠体接続部4eには、枠体7の他方の端部が接続されている。本例の電気機械装置では、第1及び第2の板バネ部材4A,4Bのバネ性により可動子3の往復運動(振動のような動き)が永久磁石13のピッチ(τp)分だけ許容される。これにより、可動子3は、往復運動可能に支持部材2並びに第1及び第2の板バネ部材4A,4Bによって支持される。
次に、図4(A)及び(B)を用いて本例の電気機械装置が動作する原理について説明する。なお、図4(A)及び図4(B)においては、理解を容易にするため、枠体7及び巻線19を省略して描いている。また、複数の磁極部23には、個々の磁極部を区別する新たな符号23A〜23Dを付して説明する。また複数の永久磁石13にも個々の永久磁石を区別するために符号13A〜13Fを付す。巻線19内に一方向の電流が流れると、図4(A)に示すように、第1の磁極部アセンブリ15を構成する2個の磁極部23A,23Bと、第2の磁極部アセンブリ17を構成する2個の磁極部23C,23Dと、永久磁石13に以下の順序で磁束が流れる。すなわち、磁極部23D→永久磁石13C→磁極部23B→永久磁石13D→磁極部23C→永久磁石13E→磁極部23A→永久磁石13F→補助ヨーク25B→ヨーク本体22A→補助ヨーク25A→永久磁石13B→磁極23Dを通る閉磁路で磁束が流れる(矢印A1及びA2)。巻線19中においては、磁束は蛇行する蛇行磁路(矢印A1)を形成している。また、補助ヨーク25Bに流れた磁束の一部は、補助ヨーク25Bの本体部25c→ヨーク本体22B→補助ヨーク25Aの一対の延伸部25d→補助ヨーク25Aの本体部25c→永久磁石13B→磁極部23Dの閉じた磁路で流れる(矢印A3)。蛇行磁束(A1)により、磁極部23D〜23Aの磁極面23eには、それぞれ磁極が現れる。そしてこれらの磁極と永久磁石13の磁極面に現れる磁極との間に発生する反発・吸引により、図4(B)に示すように、可動子3が複数の永久磁石13のピッチ分(τp)だけ補助ヨーク25Aから補助ヨーク25Bに向かう方向に移動する。その後図4(B)に示す状態で、巻線19には、図4(A)に示す例と逆の方向に電流が流れている。そして、図4(B)に示すように、磁極部23A→永久磁石13D→磁極部23C→永久磁石13C→磁極部23B→永久磁石13B→磁極部23D→永久磁石13A→補助ヨーク25Aの本体部25c→ヨーク本体22A→補助ヨーク25Bの一対の延伸部25d→補助ヨーク25Bの本体部25c→永久磁石13E→磁極部23Aの閉磁路(図4(A)に示す例とは逆方向の磁路)で磁束が流れる(矢印A4,A5)。また、補助ヨーク25Aに入った磁束の一部は、補助ヨーク25Aの本体部25c→補助ヨーク25Aの一対の延伸部25d→ヨーク本体22B→補助ヨーク25Bの本体部25c→永久磁石13E→磁極部23Aの順番で流れる(矢印A6)。蛇行磁束A4により、磁極部23D〜23Aの磁極面23eには、前述とは逆の極性の磁極が現れる。そしてこれらの磁極と永久磁石13の磁極面に現れる磁極との間に発生する反発・吸引により、図4(A)に示す位置に、可動子3が複数の永久磁石13のピッチ分(τp)だけ補助ヨーク25Bから補助ヨーク25Aに向かう方向に移動する。これを繰り返して可動子3は固定子5に対して往復運動(振動動作)を行う。
本実施の形態の電気機械装置によれば、巻線19によって励磁される第1の磁極部アセンブリ15の磁極部23と第2の磁極部アセンブリ17の磁極部23とが内部空間内に位置するように、巻線導体がコイル状に巻回されて構成された空芯構造を巻線19が有している。したがって、巻線19で発生した磁束の多くが直接的に第1の磁極部アセンブリ15の磁極部23と第2の磁極部アセンブリ17の磁極部23とを蛇行して流れる。そのため、磁気抵抗を大きく増加させることがない。また巻線19の巻線量を増やせる。その結果、電気機械装置のサイズあたりの最大推力を高めることができる。また、補助ヨーク25A及び25Bの一部が、磁気的に磁極部23の一部を構成するため、磁極部23を小さく形成でき、鉄量を少なくして、電気機械装置の小型化を図ることができる。
図1乃至図4に示した構造の電気機械装置は、可動子3を外力で往復運動させることにより、発電機としても機能する。発電機の場合には、永久磁石13から出る磁束が、図4に示す蛇行磁束となって閉磁路を流れ、巻線19に電圧が誘起される。
図5は、本発明の他の実施の形態の電気機械装置(第2実施例)の電気機械ユニットの内部構造を概略的に示す斜視図である。なお、以下の実施の形態でも、図1に示す支持部材2と第1及び第2の板バネ部材4A,4Bとからなる可動子支持機構を採用することができる。本実施の形態の電気機械装置は、一対のヨーク部材121A,121Bの構造以外の構成は、図1〜図4に示す電気機械装置と同じ構造を有している。そのため、図1〜図4に示す電気機械装置と同じ部材には、図1〜図4に付した符号に100を加えた符号を付して、その説明を省略する。本実施の形態の電気機械装置のヨーク部材121A,121Bのヨーク本体122A,122Bは、第1の磁極部アセンブリ115と永久磁石列109と第2の磁極部アセンブリ117とが対向する方向と直交する方向において対向するように、巻線119の径方向外側に配置されている。
図6は、本発明の他の実施の形態の電気機械装置(第3実施例)の電気機械ユニットの内部構造を概略的に示す斜視図である。本実施の形態の電気機械装置は、ヨーク部材以外の構成は、図1〜図4に示す電気機械装置と同じ構造を有している。そのため、図1〜図4に示す電気機械装置と同じ部材には、図1〜図4に付した符号に200を加えた符号を付して、その説明を省略する。本実施の形態の電気機械装置のヨーク部材221は、第1の磁極部アセンブリ215と永久磁石列209と第2の磁極部アセンブリ217とが対向する方向と直交する方向において、巻線219の径方向外側の片側だけにヨーク本体222が配置されている。ヨーク本体222の対向する2つの角部には、一対の補助ヨーク227A,227Bが配置されている。補助ヨーク227A,227Bは、本体部227cと、本体部227cの端部から延びて、永久磁石列209と対向する延長部227dとをそれぞれ有している。延長部227dは巻線219の内部に延びている。一方の補助ヨーク227Aの本体部227cは、ヨーク本体222に接続されており、延長部227dは、第1の磁極部アセンブリ215に含まれる磁極部223と並んで配置されている。補助ヨーク227Aの延長部227dは、磁極部223と共に巻線219によって励磁される磁極部の一部を構成している。他方の補助ヨーク227Bの本体部227cは、ヨーク本体222に接続されており、延長部227dは、第2の磁極部アセンブリ217に含まれる磁極部223と並んで配置されている。補助ヨーク227Bの延長部227dは、第2の磁極部アセンブリ217に含まれる磁極部の一部を構成している。本実施の形態の電気機械装置によれば、ヨーク本体222は、1つだけ用いら、延長部227dが磁極部の一部を構成するので、ヨーク部材221の鉄量を少なくして、電気機械装置の小型化を図ることができる。図6の実施の形態のように、延長部227dを磁極部の一部として利用すると、第1の磁極部アセンブリ215及び第2の磁極部アセンブリ217に、それぞれ独立した磁極部223を1つずつ設けた構成を採用することにより、更に小型の電気機械装置を作ることができる。なお本実施の形態も発電機として利用することが可能である。
図7及び図8は、本発明の他の実施の形態の電気機械装置(第4実施例)の電気機械ユニットの内部構造を概略的に示す斜視図及び断面図である。本実施の形態の電気機械装置は、磁極部の数及びヨーク部材以外の構成は、図1〜図4に示す電気機械装置と同じ構造を有している。そのため、図1〜図4に示す電気機械装置と同じ部材には、図1〜図4に付した符号に300を加えた符号を付して、その説明を省略する。本実施の形態の電気機械装置の第1の磁極部アセンブリ315は、2つの磁極部323を含んでいる。第2の磁極部アセンブリ317は、3つの磁極部323を含んでいる。
本実施の形態の電気機械装置のヨーク部材321のヨーク本体322は、第1の磁極部アセンブリ315と永久磁石列309と第2の磁極部アセンブリ317とが並ぶ方向で且つ巻線319の径方向外側に配置されている。ヨーク本体322は、細長い板形状を有している。ヨーク本体322の両端には、補助ヨーク327A,327Bが一体に配置されている。補助ヨーク327A,327Bは、本体部327cと、本体部327cの端部からほぼ直角に延びる延長部327dとをそれぞれ有している。一方の補助ヨーク327Aの本体部327cは、ヨーク本体322の一方の端部に接続されている。延長部327dは、第1の磁極部アセンブリ315に含まれる2つの磁極部323の一方の磁極部323と並んで配置されている。補助ヨーク327Aの延長部327dは、磁極部323と共に巻線319によって励磁される磁極部の一部を構成している。他方の補助ヨーク327Bの本体部327cは、ヨーク部材321の他方の端部に接続されている。延長部327dは、第1の磁極部アセンブリ315に含まれる2つの磁極部323の他方の磁極部323と並んで配置されている。補助ヨーク327Bの延長部327dも、巻線319に励磁される磁極部の一部を構成している。補助ヨーク327Aの延長部327dと補助ヨーク327Bの延長部327dの長さは、1つの磁極部323の半分の長さを有している。二つの延長部327dは、磁気的には、それぞれ長さが短い1つの磁極部323を構成している。
次に、本実施の形態の電気機械装置の動作を説明する。巻線319の一方向に電流が流れると、図9(A)に示すように、磁極部(327d,323A〜323E)及び永久磁石313A〜313Gには、補助ヨーク327Bの延長部327d→永久磁石313G→磁極部323C→永久磁石313F→磁極部323A→永久磁石313E→磁極部323D→永久磁石313D→磁極部323B→永久磁石313C→磁極部323E→永久磁石313B補助ヨーク327Aの延長部327d→ヨーク本体322の順番で磁束が流れる閉磁路が形成される(矢印A11及びA12)。この閉磁路を通る磁束により磁極部(327d,323A〜323E)の磁極面に所定の磁極が現れ、これらの磁極と永久磁石313A〜313Gの磁極面に現れる磁極の吸引と反発により、図9(B)に示すように、可動子303が複数の永久磁石313のピッチ分(τp)だけ補助ヨーク327Aから補助ヨーク327Bに向かう方向に移動する。
図9(B)に示す状態で、巻線319に、図8に示す状態とは逆の方向の電流が流れると、図9(B)に示すように、図9(A)に示す閉磁路とは逆の閉磁路が形成される。この閉磁路は、補助ヨーク327Aの延長部327d→永久磁石313A→磁極部323E→永久磁石313B→磁極部323B→永久磁石313C→磁極部323D→永久磁石313D→磁極部323A→永久磁石313E→磁極部323C→永久磁石313F→補助ヨーク327Bの延長部327d→ヨーク本体322の順番(図9(A)に示す磁束が流れる方向とは逆方向)で磁束が流れる(矢印A13及びA14)。この閉磁路を通る磁束により磁極部(327d,323A〜323E)の磁極面に、図9(A)の場合とは逆の磁極が現れる。これらの磁極と永久磁石313A〜313Gの磁極面に現れる磁極の吸引と反発により、可動子303が図9(A)に示す状態になるように、可動子303が複数の永久磁石313のピッチ分(τp)だけ、補助ヨーク327Bから補助ヨーク327Aに向かう方向に移動する。これを繰り返して可動子303は固定子305に対して往復運動を行う。
本実施の形態の電気機械装置では、ヨーク部材321の形状が小さくなるため、ヨーク部材321の鉄量を少なくして、電気機械装置の小型化を図ることができる。また本実施の形態の電気機械装置も可動子303を外部動力によって振動させることにより、発電機として機能する。
図10は、図7乃至図9の実施の形態の支持構造の一例を示している。図10に示す支持構造では、第1乃至第3の壁部341A乃至341Cから構成される構造物341に固定子305が固定され、且つ可動子303も支持される。固定子305は、構造物341の第2の壁部341Bにヨーク部材321が固定されることにより、構造物341に固定されている。可動子303は、構造物341の第1の壁部341Aに固定されたキャスタ342及び343と第3の壁部341Cに固定されたキャスタ344及び345により、スライド可能に支持されている。キャスタ342乃至345は、脚部346に車輪347が取り付けられた構造を有している。車輪347は、レール状の可動子303に嵌るように一対の鍔部を備えた構造を有している。
図11(A)は、本発明の他の実施の形態の電気機械装置(第5実施例)の構造を概略的に示す斜視図である。本実施の形態の電気機械装置は、磁極部の数以外の構成は、図7〜図9に示す電気機械装置と同様の構造を有している。そのため、図11には、図7〜図9に示す電気機械装置と同じ部材に、図7〜図9に付した符号に100を加えた符号を付して、その説明を省略する。本実施の形態の電気機械装置の第1の磁極部アセンブリ415の磁極部が、補助ヨーク427Aの延長部427dと、補助ヨーク427Bの延長部427dとから構成されている。磁気的には、二つの延長部427dがそれぞれ異なる磁極となる別個の磁極部を構成している。第2の磁極部アセンブリ417は、1個の磁極部423から構成されている。
次に、本実施の形態の電気機械装置が作動する態様について説明する。図11(A)に示すように、巻線419の一方向に電流が流れると、磁極部(427d,423)には、補助ヨーク427Bの延長部427d→永久磁石413→磁極部423→永久磁石413→補助ヨーク427Aの延長部427dの順番で磁束が蛇行して流れる。補助ヨーク427Aの延長部427dに流れた磁束は、補助ヨーク427A→ヨーク本体422→補助ヨーク427Bの順番で流れる(矢印A21)。この磁束により、磁極部(423等)と永久磁石列409の永久磁石413との間に発生する反発・吸引により、図11(B)に示すように、可動子403が複数の永久磁石413のピッチ分(τp)だけ補助ヨーク427Aから補助ヨーク427Bに向かう方向に移動する。次に図11(B)に示す状態で、巻線419に、図11(A)に示す状態と逆の方向に電流す。このようにすると、図11(B)に示すように、補助ヨーク427Aの延長部427d→永久磁石413→磁極部423→永久磁石413→補助ヨーク427Bの延長部427dの順番(図11(A)に示す例とは逆方向)で磁束が蛇行して流れる。補助ヨーク427Bの延長部427dに流れた磁束は、補助ヨーク427B→ヨーク本体422→補助ヨーク427Aの順番で流れる(矢印A22)。この磁束の流れによって、可動子403が複数の永久磁石413のピッチ分(τp)だけ補助ヨーク427Bから補助ヨーク427Aに向かう方向(元に戻る方向)に移動する。これを繰り返して可動子403は固定子405に対して往復運動を行う。
本実施の形態の電気機械装置によれば、磁極(423等)の数を少なくして、電気機械装置の小型化を図ることができる。本実施の形態でも、可動子403を外力で往復動作させることにより、電気機械装置は発電機として機能する。
図12及び図13は、本発明の他の実施の形態の電気機械装置(第6実施例)の電気機械ユニット501の内部構造を概略的に示す斜視図及び断面図である。本実施の形態は、図7乃至図9に示した実施の形態と比べて可動子503に設ける永久磁石列509が、円柱状に形成されている点と、第1及び第2の可動子アセンブリ515及び517の磁極部523が円弧状の磁極面を備えている点で相違する。したがって本実施の形態においては、図7乃至図9の実施の形態に付した符号に200の数を加えた符号を付して、共通部分については説明を省略する。可動子503は、円柱状の枠体507と円板状の複数の永久磁石からなる永久磁石列509とを有している。枠体507は非磁性材料であるアルミニューム、樹脂等により形成されており、内部に円板状の永久磁石513が配置されている。本例では、複数の永久磁石513が間隔をあけて内部に配置されるように、モールド成形して枠体507を形成した。また、薄肉のステンレスパイプの中に複数の永久磁石と複数の非磁性スペーサとを交互に配置し、接着剤により固定して枠体を有する可動子503を形成してもよい。複数の永久磁石513は、可動子503の運動方向と直交する直交方向(径方向)に着磁され且つ運動方向に沿って交互に異なる極性の磁極が磁極面に現れるように着磁されている。このように複数の永久磁石513が、可動子503の運動方向に列を成すように並んで永久磁石列509が構成されている。
固定子505は、第1の磁極部アセンブリ515と第2の磁極部アセンブリ517と1つの巻線519とからなる電機子ユニット520とヨーク部材521とを備えている。第1の磁極部アセンブリ515は、5個の磁極部523を備えており、第2の磁極部アセンブリ517は、6個の磁極部523を備えている。1つの磁極部523は、磁性材料である鉄により形成されており、磁極面が円弧状に湾曲した形状を有している。本実施の形態でも、磁極部523の運動方向の長さ寸法をTLとし、永久磁石列509を構成する複数の永久磁石513の隣り合う2つの永久磁石513の中心間のピッチをτpとしたときに、τp<TL<2τpの関係が成立するように、第1及び第2の磁極部アセンブリ515,517並びに永久磁石列509は構成されている。そして、第1の磁極部アセンブリ515に含まれる5個の磁極部523と第2の磁極部アセンブリ517に含まれる6個の磁極部523とは、相互の磁極の端部が可動子503を介して対向し、第1及び第2の磁極部アセンブリ515,517の一方の磁極部アセンブリに含まれる磁極部523が他方の磁極部アセンブリに含まれる磁極部523に対して運動方向にシフトした状態(ずれた状態)で配置されている。本例では、永久磁石513のピッチ(τp)分だけシフトしている。
ヨーク部材521の両端に設けられた、補助ヨーク527A,527Bの永久磁石列509と対向する端部527c,527dの端面も部分的に円弧状を呈している。そして補助ヨーク527A,527Bの永久磁石列509と対向する端部527cは、第1の磁極部アセンブリ515に含まれる5個の磁極部523と並んで配置されている。補助ヨーク527Aの端部527cは、磁極部523と共に磁極部の一部を構成している。本例では、補助ヨーク527Aの端部527c及び補助ヨーク527Bの端部527dは、巻線519の内部空間内には位置していない。
次に、本実施の形態の電気機械装置の動作を説明する。巻線519の一方向に電流が流れると、図14(A)に示すように、磁極部(527c,527d,523A〜523K)及び永久磁石313には、補助ヨーク327Bの端部527d→永久磁石313→磁極部523F→永久磁石→磁極部523A→永久磁石→磁極部523G・・磁極部523K→永久磁石513→補助ヨーク527Aの端部527c→ヨーク本体522の順番で磁束が流れる閉磁路が形成される(矢印A31及びA32)。この閉磁路を通る磁束により磁極部(527c,527d,523A〜523K)の磁極面に所定の磁極が現れ、これらの磁極と複数の永久磁石513の磁極面に現れる磁極の吸引と反発により、図14(B)に示すように、可動子503が複数の永久磁石513のピッチ分(τp)だけ補助ヨーク527Aから補助ヨーク527Bに向かう方向に移動する。
図14(B)に示す状態で、巻線519に、図12に示す状態とは逆の方向の電流が流れると、図14(B)に示すように、図9(A)に示す閉磁路とは逆の閉磁路が形成される。
この閉磁路に磁束が流れる(矢印A33及びA34)と、磁極部(527c,527d,523A〜523K)の磁極面に、図14(A)の場合とは逆の磁極が現れ、これらの磁極と永久磁石513の磁極面に現れる磁極の吸引と反発により、可動子503が図14(A)に示す状態になるように、可動子503が複数の永久磁石513のピッチ分(τp)だけ補助ヨーク527Bから補助ヨーク527Aに向かう方向に移動する。これを繰り返して可動子503は固定子505に対して往復運動を行う。
本実施の形態の電気機械装置によれば、永久磁石513及び可動子503が円柱形状を有しているので、巻線を最短経路で巻き回すことができ、銅損およびスペースを小さくできる等の利点がある。本実施の形態も可動子503を外力で往復運動させることにより、発電機として利用することができる。
図15は、図12乃至図14に示した実施の形態の円柱状の可動子503の支持構造の一例を説明するために用いる図である。この支持構造では、ヨーク部材521の補助ヨーク527Aの端部527cと1つの磁極部523の磁極面の一部との間に低摩擦摺動材からなる樹脂リング540が挟持されている。また図15には示していないがヨーク部材521の補助ヨーク527Aの端部527dと別の1つの磁極部523の磁極面の一部との間にも低摩擦摺動材からなる樹脂リング540が挟持されている。これら一対の樹脂リング540により円柱状の可動子503は往復運動可能に支持される。なお樹脂リング540に代えて、非磁性材料からなり可動子のスラスト方向の運動を許容するように可動子を支持するベアリングを用いてもよい。
図16及び図17は、本発明の他の実施の形態の電気機械装置(第7実施例)の内部構造を概略的に示す斜視図及び断面図である。本実施の形態の電気機械装置は、2つの電気機械ユニット(第1及び第2の電気機械ユニット601A,601B)を備えている。本実施の形態の電気機械装置では、第1及び第2の電気機械ユニット601A,601Bの2つの可動子603は、基本的に図12〜図14に示す可動子503と同じ構造を有している。但し、第1及び第2の電気機械ユニット601A,601Bの第1及び第2の永久磁石列609A及び609Bは、直交方向に間隔を開けて平行に配置され且つ電気角で180°位置がずれるように配置されている。図12〜図14に示す電気機械装置の可動子と同じ部材には、図12〜図14に付した符号に100を加えた符号を付して、その説明を省略する。第1及び第2の電気機械ユニット601A,601Bの固定子605は、図12〜図14に示す固定子505と基本的に同じ第1及び第2の電機子ユニット620A及び620Bを有している。図11〜図13に示す電気機械装置の固定子と同じ部材には、図12〜図14に付した符号に100を加えた符号を付して、その説明を省略する。
第1及び第2の電機子ユニット620A,620Bは、第1の電機子ユニット620Aの第1の磁極部アセンブリ615と、第2の電機子ユニット620Bの第1の磁極部アセンブリ615とが隣り合うように、平行に並んで配置されている。第1の電機子ユニット620Aの巻線619Aと第2の電機子ユニット620Bの巻線619Bとが、電気角で180°の位相差を持って電流が流れるように捲回されている。第1及び第2のヨーク部材621A及び621Bは、第1の電機子ユニット620Aの第1の磁極部アセンブリ615と第2の電機子ユニット620Bの第1の磁極部アセンブリ615の運動方向の両側に配置されて、第1及び第2の永久磁石列609A及び609Bを磁気的に結合する。
第1のヨーク部材621Aの一方の端部621cは、第1の電機子ユニット620Aの第1の磁極部アセンブリ615に含まれる5個の磁極部623の一方の端部に位置する磁極部623と並んで配置されている。第1のヨーク部材621Aの端部621cは、磁極部623と共に第1の電機子ユニット620Aの巻線619Aに励磁されて磁極部の一部を構成している。第1のヨーク部材621Aの他方の端部621dは、第2の電機子ユニット620Bの第1の磁極部アセンブリ615に含まれる5個の磁極部623の一方の端部の磁極部623と並んで配置されている。第1のヨーク部材621Aの端部621dは、第2の電気機械ユニット601Bの巻線619に励磁される磁極部の一部を構成している。本例では、第1のヨーク部材621Aの両端部621c,621dは、巻線619A及び619Bの内部空間内には位置していない。
第1の電機子ユニット620Aの運動方向の他方の端部と、第2の電機子ユニット620Bの運動方向の他方の端部との間には、第2のヨーク部材621Bが配置されている。第2のヨーク部材621Bの両端部621c,621dも、第1の電気機械ユニット601Aの第1の永久磁石列609Aと第2の電気機械ユニット601Bの第2の永久磁石列609Bとにそれぞれ対向している。第2のヨーク部材621Bの一方の端部621cは、第1の電機子ユニット620Aの第1の磁極部アセンブリ615に含まれる5個の磁極部623の他方の端部の磁極部623と並んで配置されている。第2のヨーク部材621Bの端部621cは、第1の電機子ユニット620Aの巻線619Aに励磁される磁極部の一部を構成している。第2のヨーク部材621Bの他方の端部621dは、第2の電機子ユニット620Bの第1の磁極部アセンブリ615に含まれる5個の磁極部623の他方の端部の磁極部623と並んで配置されている。第2のヨーク部材621Bの端部621dは、第2の電機子ユニット620Bの巻線619Bに励磁される磁極部の一部を構成している。本例では、第2のヨーク部材621Bの両端部621c,621dも、巻線619A及び619Bの内部空間内には位置していない。
図16に示すように、第1の電気機械ユニット601Aの可動子603の一方の端部と第2の電気機械ユニット601Bの可動子603の一方の端部とは、連結部材629Aを介して連結されている。また、第1の電気機械ユニット601Aの可動子603の他方の端部と第2の電気機械ユニット601Bの可動子603の他方の端部とは、連結部材629Bを介して連結されている。
図17に示すように、第1の電気機械ユニット601Aの第1の永久磁石列609Aと、第2の電気機械ユニット601Bの第2の永久磁石列609Bとは、電気角で180°位置がずれるように配置されている。具体的には、第1及び第2のヨーク部材621A及び621Bを介して対向する第1の電気機械ユニット601Aの第1の永久磁石列609Aの永久磁石613の極性と、第2の電気機械ユニット601Bの第2の永久磁石列609Bの永久磁石613の極性が逆になっている。
また、第1の電気機械ユニット601Aの巻線619Aと、第2の電気機械ユニット601Bの巻線619Bとは、電気角で180°ずれた状態で励磁される。
図18(A)及び(B)並びに図19(A)及び(B)には、本実施の形態で第1及び第2の電機子ユニット620A及び620Bの巻線619A及び619Bに180°位相が異なる電流が流れたときに形成される閉磁路(A41及びA42)を示している。図18(A)に示すように巻線619Aと巻線619Bとに180°位相がずれた電流が流れたときに発生する磁束の閉磁路(A41)は、第1の電機子ユニット620Aの第1及び第2の磁極部アセンブリ615及び617と第1の永久磁石列609Aを蛇行しながら流れる磁束の磁路と、第2のヨーク部材621Bを磁束が流れる磁路と、第2の電機子ユニット620Bの第1及び第2の磁極部アセンブリ615及び617と第2の永久磁石列609Bを蛇行しながら流れる磁束の磁路と、第1のヨーク部材621Aを流れる磁束の磁路とから構成される。上記閉磁路を磁束が流れることにより、各磁極部(623等)と永久磁石列609A,609Bの複数の永久磁石613との間に発生する反発・吸引力により、図18(A)及び19(A)の状態から図18(B)及び19(B)の状態になるように永久磁石613のピッチ分(τp)だけ可動子603が移動する。次に図18(B)及び図19(B)に示すように、巻線619A及び619Bに流れる電流の方向を、図18(A)の場合とそれぞれ逆にすると、図18(A)の閉磁路(A41)とは、逆方向に磁束が流れる閉磁路(A42)が形成される。このような磁束が流れると、図18(B)及び図19(B)に示す状態から、図18(A)及び図19(B)に示す状態では、可動子603が複数の永久磁石613のピッチ分(τp)だけ移動する。これを繰り返して第1及び第2の電気機械ユニット601A,601Bの可動子603は固定子605に対して往復運動を行う。
本実施の形態の電気機械装置によれば、2つの第1及び第2の電気機械ユニット601A,601Bの磁極部(623等)を組み合わせることにより、推力の大きい電気機械装置を得ることができる。
図16乃至図19に示す実施の形態も、外力により可動子603をピッチ分(τp)振動させると、発電機となる。図20は、図16乃至図19に示す実施の形態と基本的に同じ構造で、第1及び第2の永久磁石列609A′及び第2の永久磁石列609B′の長さをn・τp分長くした実施の形態(第8実施例)の電気機械ユニットの内部構造を概略的に示す斜視図である。このように第1及び第2の永久磁石列609A′及び第2の永久磁石列609B′の長さをn・τp分長くすれば、可動子603′のストロークが長くなる。またこの構造で発電機を構成すれば、可動子の1回のストロークで、nサイクルの誘起電圧を発生することができ、発電出力を高めることができる。
図21は、本発明の他の実施の形態の電気機械装置(第9実施例)の電気機械ユニットの内部構造を概略的に示す斜視図である。本実施の形態の電気機械装置は、永久磁石及び磁極部の数以外の構成は、図12〜図14に示す電気機械装置と同じ構造を有している。そのため、図12〜図14に示す電気機械装置と同じ部材には、図12〜図14に付した符号に200を加えた符号を付して、その説明を省略する。本実施の形態の電気機械装置は、永久磁石列709の一方の側に第1の磁極を構成する補助ヨーク727Aの端部727cと補助ヨーク727Bの端部727cとを備えている。永久磁石列709の他方の側に1個の第2の磁極部723を備えている。巻線719は、第2の磁極部723の一部が、内部空間内に位置するように巻線導体がコイル状に巻回されて構成された空芯構造を有している。
次に、本実施の形態の電気機械装置が作動する態様について説明する。巻線719に一方向の電流が流れると、図21の矢印A51で示すように、補助ヨーク727Aの端部727c→永久磁石713→磁極部723→永久磁石713→補助ヨーク727Bの端部727c→ヨーク本体722→補助ヨーク727Aの順番で磁束が流れて閉磁路(A51)が構成される。この閉磁路(A51)に磁束が流れると、補助ヨーク727Aの端部727c及び補助ヨーク727Bの端部727c並びに磁極部723と永久磁石列709との間に反発と吸引が発生して、図22に示すように、可動子703が複数の永久磁石713のピッチ分(τp)だけ補助ヨーク727Aから補助ヨーク727Bに向かう方向に移動する。図19に示す状態では、巻線719には、図21に示す例と逆の方向に電流が流れる。これにより、図22の矢印A52に示すように、図21に示す例とは逆方向に磁束が流れて矢印A52で示す閉磁路が形成される。図22に示す閉磁路に磁束が流れると、補助ヨーク727Aの端部727c及び補助ヨーク727Bの端部727c並びに磁極部723と永久磁石列709の永久磁石713との間に反発・吸引が発生して、可動子703が複数の永久磁石713のピッチ分(τp)だけ補助ヨーク727Bから補助ヨーク727Aに向かう方向(元に戻る方向)に移動する。これを繰り返して可動子703は固定子705に対して往復運動を行う。
本実施の形態の電気機械装置によれば、1個の第2の磁極部723だけを、巻線719の内部空間に位置させて、電気機械装置の最小化を図ることができる。本実施の形態の電気機械装置も、可動子703を外力で往復運動させることにより発電機として機能する。
図23及び図24は、本発明の他の実施の形態の電気機械装置(第10実施例)の電気機械ユニットの内部構造を概略的に示す斜視図及び断面図である。本実施の形態の電気機械装置は、第1及び第2の電気機械ユニット801A,801Bを備えており、第1の電気機械ユニット801Aの可動子803Aと、第2の電気機械ユニット801Bの可動子803Bとは、逆方向に往復運動を行う。本実施の形態の電気機械装置では、図16〜図19に示す電気機械装置の連結部材629A及び629Bに相当する連結部材が存在していない。そのため言い換えると、第1及び第2の電気機械ユニット801A,801Bの可動子803A,803Bは互いに独立して動き得る。その他の構造は、一方の永久磁石列の着磁方向が他方の永久磁石列の着磁方向とは逆になっているだけで、図16〜図19に示す電気機械装置と基本的に同じである。そのため本実施の形態において、図16〜図19に示す電気機械装置の可動子と同じ部材には、図16〜図19に付した符号に300を加えた符号を付して、その説明を省略する。
本実施の形態においても、第1及び第2のヨーク部材821A及び821Bは、巻線819A及び819Bで発生した磁束が流れる閉磁路を構成するために寄与する。第1及び第2の電気機械ユニット801A,801Bは、第1の電機子ユニット820Aの第1の磁極部アセンブリ815と、第2の電機子ユニット820Bの第1の磁極部アセンブリ815とが巻線を介して対向するように、平行に配置されている。第1のヨーク部材821Aの端部821cは、第1の電気機械ユニット801Aの巻線819Aに励磁される磁極の一部を構成している。第1のヨーク部材821Aの端部821c及び端部821d並びに第1のヨーク部材821Aの端部821c及び端部821dは、巻線819A及び819Bに励磁電流が流されて閉磁路に磁束が流れたときに、磁極部823と同様に固定子805A及び805Bの磁極部を構成する。このように第1のヨーク部材821Aの端部821c及び端部821d並びに第1のヨーク部材821Aの端部821c及び端部821dによって形成される磁極部は、巻線819Aの内部空間内には位置していない。
第1の電気機械ユニット801Aの永久磁石列809Aと、第2の電気機械ユニット801Bの永久磁石列809Bとは、運動方向に永久磁石813が1個分ずれた状態で配置されている。このように1個分ずれた状態で、第1の電気機械ユニット801Aの永久磁石列809Aと第2の電気機械ユニット801Bの永久磁石列809Bとは、電気角で180°位置がずれるように配置されている。具体的には、第1の電気機械ユニット801Aの永久磁石列809Aの1個の永久磁石813は、第2の電気機械ユニット801Bの永久磁石列809Bの異極性の1個の永久磁石813と同じ位置に並んでいる。また、第1の電機子ユニット820Aの巻線819Aと、第2の電機子ユニット820Bの巻線819Bとは、電気角で180°の位相差を持って電流が流される。
図24の状態で、第1の電機子ユニット820Aの巻線819Aと、第2の電機子ユニット820Bの巻線819Bに電気角で180°位相差を持って電流が流れるときには、図25(A)の矢印A61に示す閉磁路を形成するように、第1のヨーク部材821Aの端部821cから、第1の電気機械ユニット801Aの永久磁石813及び第1の電機子ユニット820Aの磁極部823を交互に通って第2のヨーク部材821Bの端部821cへ磁束が蛇行して流れる。第2のヨーク部材821Bの端部821cに流れた磁束は、第2のヨーク部材821Bの反対側の端部821dから第2の電気機械ユニット801Bの永久磁石813及び第2の電機子ユニット820Bの磁極部823を交互に通って第1のヨーク部材821Aの端部821dへ磁束が蛇行して流れる。第1のヨーク部材821Aの端部821dに流れた磁束は、第1のヨーク部材821Aの反対側の端部821cから第1の電気機械ユニット801Aの磁極部823に流れる。このように閉磁路を磁束が流れると、図25(A)に示す状態から図25(B)に示すように、可動子803Aは永久磁石813のピッチ分(τp)だけ第1のヨーク部材821Aから第2のヨーク部材821Bに向かう方向に移動し、可動子803Bも、永久磁石813のピッチ分(τp)だけ第2のヨーク部材821Bから第1のヨーク部材821Aに向かう方向に移動する。図25(B)に示す状態で、巻線819A及び819Bに逆方向の電流が流れると、図25(B)の矢印A62で示す閉磁路内を磁束が流れ、第1の電気機械ユニット801Aの可動子803Aが、永久磁石813のピッチ分(τp)だけ第2のヨーク部材821Bから第1のヨーク部材821Aに向かう方向(元に戻る方向)に移動し、第2の電気機械ユニット801Bの可動子803Bが、永久磁石813のピッチ分(τp)だけ第1のヨーク部材821Aから第2のヨーク部材821Bに向かう方向(元に戻る方向)に移動する。
本実施の形態の電気機械装置においては、第1の電気機械ユニット801Aの可動子803Aと第2の電気機械ユニット801Bの可動子803Bは、両方とも負荷に接続してもよいし、どちらか一方だけを負荷に接続してもよい。
本実施の形態の電気機械装置によれば、第1の電気機械ユニット801Aの可動子803Aの振動と第2の電気機械ユニット801Bの可動子803Bの振動とが相互に打ち消し合い、電気機械装置全体の振動を低減できる。
本実施の形態も、可動子803A及び803Bを外力で異なる方向に往復動作させることにより、巻線819A及び819Bに誘起電圧を誘起させて発電をする発電機として機能する。この発電機では、巻線819A及び819Bを逆並列接続して、交流電力を取り出せばよい。
図26は、本発明の他の実施の形態の電気機械装置(第11実施例)の電気機械ユニットの構造を概略的に示す斜視図である。図27(A)乃至(D)は、本実施の形態の磁束の流れと動きを説明するために用いる図である。本実施の形態の電気機械装置は、図12乃至図14に示した実施の形態と構造がよく似ている。図12乃至図14に示した実施の形態の電気機械装置は、可動子503が延びる方向に往復運動するが、本実施の形態では、可動子が可動子903の中心線を中心にして所定の角度範囲を回動または揺動運動する。その他の構造は、図14〜図17に示す電気機械装置と基本的に同じである。図26及び図27においては、図14乃至図17に示した実施の形態で使用する部材と同じ部材には、図14〜図17に付した符号に400を加えた符号を付して、その説明を省略する。本実施の形態では、円柱状の可動子903の両端が、ボールベアリング940及び941によって回動自在に支持されている点が、図14乃至図17に示した実施の形態の電気機械装置とは異なる。図27(A)に示すように巻線919に電流が流れて形成される蛇行磁路を含む閉磁路(A51)に磁束が流れる。この場合、図27(B)に示すようにヨーク部材921の補助ヨーク927Aと磁極部923との間には、図示の方向に磁束が流れ、可動子903は図示の矢印方向(反時計回り方向)に回動する。次に図27(C)に示すように、巻線919に流れる逆方向の電流が流れると、図27(C)に示すように蛇行磁路を含む閉磁路A52に逆方向の磁束が流れる。この場合、図27(D)に示すようにヨーク部材921の補助ヨーク927Aと磁極部923との間に図示の方向に磁束が流れて、可動子903は図示の矢印方向(時計回り方向)に回動する。以後巻線919に流れる電流の方向が変わるたびに可動子903の回動方向が変わり、可動子903は可動子の中心線を回転中心として所定の角度範囲内を回動運動する。本実施の形態の構造において、可動子903を前述の角度範囲内で揺動運動させれば、巻線919には交流電圧が誘起されて、電気機械装置は交流発電機となる。また可動子903を一方向に連続回転させると、巻線には直流電圧が誘起されて、電気機械装置は直流発電機となる。
上記各実施の形態では、永久磁石列を備えたユニットが可動子となり、巻線を備えた電機子ユニットが固定子となる電気機械装置であるが、理論的には、永久磁石列を備えたユニットを固定子とし、電機子ユニットを可動子とすることができるのは勿論である。
本発明によれば、磁気抵抗を大きく増加させることなく、巻線の巻線量を増やせる。その結果、電気機械装置のサイズあたりの最大推力または最大出力を高めることができる。
また、本発明によれば、磁極部を小さく形成できるため、鉄量を少なくして、電気機械装置の小型化を図ることができる。
1 電気機械ユニット
3 可動子
5 固定子
9 永久磁石列
13 永久磁石
15 第1の磁極部アセンブリ
17 第2の磁極部アセンブリ
19 巻線
20 電機子ユニット
21A,21B ヨーク部材
23 磁極部

Claims (16)

  1. 固定子に対して可動子が往復運動をするように構成されている電気機械装置であって、
    前記固定子及び前記可動子の一方は、前記可動子が前記往復運動をする運動方向に複数の永久磁石が列を成すように並んで構成された1以上の永久磁石列を備え、前記複数の永久磁石が前記運動方向と直交する直交方向に対向する二つの磁極面に異なる極性の磁極が現れるように着磁され且つ前記運動方向に沿って交互に異なる極性の磁極が磁極面に現れるように配置されて前記1以上の永久磁石列が構成されており、
    前記固定子及び可動子の他方は、
    前記1つの永久磁石列に対して前記直交方向の一方側に配置されて前記永久磁石列の前記磁極面と対向する2以上の磁極部を備えた第1の磁極部アセンブリと、
    前記永久磁石列に対して前記直交方向の他方側に配置されて前記永久磁石列の前記磁極面と対向する1以上の磁極部を備えた第2の磁極部アセンブリと、
    前記第1の磁極部アセンブリに含まれる前記2以上の磁極部と前記第2の磁極部アセンブリに含まれる前記1以上の磁極部とが内部空間内に位置するように、巻線導体がコイル状に巻回されて構成された空芯構造を有する1相の巻線とを有し、
    前記1相の巻線の巻回中心軸の方向と前記往復運動する運動方向とは一致する方向にあり、
    前記第1の磁極部アセンブリに含まれる前記2以上の磁極部が、前記第2の磁極部アセンブリに含まれる前記1以上の磁極部に対して前記運動方向にシフトした状態で配置されている1以上の電機子ユニットと、
    前記1以上の永久磁石列並びに前記第1及び第2の磁極部アセンブリを流れた磁束が閉磁路を形成するように配置された1以上のヨーク部材とを有しており、
    前記永久磁石列を構成する前記複数の永久磁石の隣り合う2つの前記永久磁石の中心間のピッチをτpとし、前記第1及び第2の磁極部アセンブリを構成するそれぞれの前記磁極部の前記運動方向の長さ寸法をTLとしたときに、τp<TL<2τpの関係が成立していることを特徴とする電気機械装置。
  2. 前記第1の磁極部アセンブリに含まれる前記2以上の磁極部は、前記第2の磁極部アセンブリに含まれる前記1以上の磁極部に対して、前記永久磁石列を構成する複数の前記永久磁石の隣り合う2つの永久磁石の中心間のピッチ(τp)分だけ前記運動方向にシフトしている請求項1に記載の電気機械装置
  3. 記永久磁石は短尺板状を呈しており、前記永久磁石列は長尺板状を呈しており、
    前記磁極部は前記永久磁石列と対向する平坦な磁極面を有している請求項1に記載の電気機械装置。
  4. 前記永久磁石は円板状を呈しており、前記永久磁石列は円柱状を呈しており、
    前記磁極部は前記永久磁石列と対向する磁極面が円弧状を呈する形状を有している請求項1に記載の電気機械装置。
  5. 前記第1及び第2の磁極部アセンブリと前記巻線とが、電気絶縁樹脂によりモールドされていることを特徴とする請求項1に記載の電気機械装置。
  6. 前記1以上の永久磁石列及び前記1以上の電機子ユニットがそれぞれ1つあり、
    前記巻線の外側に、前記運動方向に延びるヨーク本体と該ヨーク本体の両端部に設けられて前記永久磁石列と対向する一対の補助ヨークとからなる1つの前記ヨーク部材が配置されている請求項1に記載の電気機械装置。
  7. 前記一対の補助ヨークが、前記巻線の内部空間内に延びる延長部をそれぞれ備えており、
    前記延長部が前記第1の磁極部アセンブリの前記2以上の磁極部の少なくとも一部を構成している請求項6に記載の電気機械装置。
  8. 前記閉磁路の一部に、前記永久磁石列中の第1の永久磁石、第1の磁極部アセンブリの第1の磁極部、前記永久磁石列中の前記第1の永久磁石の隣りに位置する第2の永久磁石、前記第2の磁極部アセンブリの第1の磁極部、前記永久磁石列中の前記第2の永久磁石の隣りに位置する第3の永久磁石、第1の磁極部アセンブリの前記第1の磁極部の隣りに位置する第2の磁極部、前記永久磁石列中の前記第3の永久磁石の隣りに位置する第4の永久磁石を順番に通る蛇行磁路を形成するように、前記複数の永久磁石の前記ピッチ、前記第1の磁極部アセンブリの前記2以上の磁極部と前記第2の磁極部アセンブリの前記1以上の磁極部のシフト量が定められている請求項1に記載の電気機械装置。
  9. 前記1以上の永久磁石列は、前記直交方向に間隔を開けて並行に配置され且つ電気角で180°位置がずれるように配置された第1及び第2の永久磁石列からなり、
    前記1以上の電機子ユニットは、前記第1及び第2の永久磁石列に対応する第1及び第2の電機子ユニットからなり、
    前記第1の電機子ユニットの前記第1の磁極部アセンブリと前記第2の電機子ユニットの前記第1の磁極部アセンブリとが隣り合うように配置されており、
    前記第1の電機子ユニットの前記巻線と前記第2の電機子ユニットの前記巻線とが、電気角で180°の位相差を持って電流が流れるように捲回されており、
    前記1以上のヨーク部材は、前記第1の電機子ユニットの前記第1の磁極部アセンブリと前記第2の電機子ユニットの前記第1の磁極部アセンブリの前記運動方向の両側に配置されて、前記第1及び第2の永久磁石列を磁気的に結合する第1及び第2のヨーク部材からなることを特徴とする請求項1に記載の電気機械装置。
  10. 前記第1の永久磁石列と前記第2の永久磁石列とは、機械的に連結されていることを特徴とする請求項に記載の電気機械装置。
  11. 前記第1の永久磁石列と前記第2の永久磁石列とは、それぞれ独立して可動できるように配置されていることを特徴とする請求項に記載の電気機械装置。
  12. 前記可動子に前記永久磁石列が含まれ、前記固定子に前記電機子ユニットが含まれ、
    前記固定子には、前記可動子が前記運動方向に移動することを許容するように前記可動子を支持する可動子支持機構が配置されている請求項1に記載の電気機械装置。
  13. 前記可動子はレール状に構成され、
    前記可動子支持機構は、前記電機子ユニットの、前記運動方向の外側に配置されて、レール状に構成された前記可動子と接触して前記可動子の前記運動方向への運動を許容する摩擦抵抗が少ない一対のガイド機構を備えている請求項12に記載の電気機械装置。
  14. 前記可動子支持機構は、前記可動子の運動方向の両端に固定された一対の板バネ部材と、前記一対の板バネ部材を前記固定子に対して固定する固定構造とからなる請求項13に記載の電気機械装置。
  15. 前記可動子は円柱形状を有しており、
    前記可動子支持機構は、前記電機子の前記第1及び第2の磁極部アセンブリの前記運動方向の両端に配置されて前記可動子ユニットをスラスト方向の運動を許容するように支持する一対のベアリングからなる請求項12に記載の電気機械装置。
  16. 固定子に対して可動子が所定の角度範囲を回動運動をするように構成されている電気機械装置であって、
    前記可動子は、複数の永久磁石が列を成すように並んで構成された永久磁石列を備え、前記複数の永久磁石が前記永久磁石列が延びる延伸方向と直交する直交方向に対向する二つの磁極面に異なる極性の磁極が現れるように着磁され且つ前記延伸方向に沿って交互に異なる極性の磁極が磁極面に現れるように配置されて前記永久磁石列が構成されており、
    前記固定子は、
    前記永久磁石列に対して前記直交方向の一方側に配置されて前記永久磁石列の前記磁極面と対向する2以上の磁極部を備えた第1の磁極部アセンブリと、
    前記永久磁石列に対して前記直交方向の他方側に配置されて前記永久磁石列の前記磁極面と対向する2以上の磁極部を備えた第2の磁極部アセンブリと、
    前記第1の磁極部アセンブリに含まれる前記2以上の磁極部と前記第2の磁極部アセンブリに含まれる前記1以上の磁極部とが内部空間内に位置するように、巻線導体がコイル状に巻回されて構成された空芯構造を有する1相の巻線と、
    前記永久磁石列並びに前記第1及び第2の磁極部アセンブリを流れた磁束が流れる閉磁路を形成するように配置されたヨーク部材とを有し、
    前記1相の巻線の巻回中心軸の方向と前記回転運動の中心軸の方向とは一致する方向にあり、
    前記第1の磁極部アセンブリに含まれる前記2以上の磁極部が、前記第2の磁極部アセンブリに含まれる前記2以上の磁極部に対して前記延伸方向にシフトした状態で配置されている電機子ユニットを備えており、
    前記可動子が円柱状に構成されて、前記可動子の前記延伸方向の両端が回転可能に可動子支持機構によって支持されており、
    前記永久磁石列を構成する前記複数の永久磁石の隣り合う2つの前記永久磁石の中心間のピッチをτpとし、前記第1及び第2の磁極部アセンブリを構成するそれぞれの前記磁極部の、前記永久磁石列が延びる前記延伸方向の長さ寸法をTLとしたときに、τp<TL<2τpの関係が成立していることを特徴とする電気機械装置。
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