JP5522604B2 - ワイヤー工具 - Google Patents

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Description

本発明は、高磁性用材料として用いられ希土類合金をはじめ、シリコン、サファイア、セラミック、石材など種々の硬質かつ高脆性特性を有する被加工物を、効率よく切断加工するワイヤーソーの為のワイヤー工具に関する。
ワイヤーソーによる切断作業は、従来から、例えば半導体用のシリコンウエハーやLED用途におけるサファイアの他、セラミックや石材などのように、硬質で脆性特性の大きい難加工材の切断加工に用いられている。その機構は、例えば図5に示すように、ピアノ線等の金属製芯線Wの表面上に硬質なダイヤモンド等の微細砥粒Pを固着したワイヤー工具TWを、ワークロールR間に所定幅のピッチ間隔で掛け渡し、高速走行させることで被切断物Gを物理的に切断するもので、その切断効率や耐久性、切断面の平滑性向上等の観点から種々の工夫や開発がなされてきた。
このような研削粒子を表面に固着した粒子固定型のワイヤー工具は、その切断性や作業性、操作性に優れ、従来の遊離砥粒型のワイヤー工具に代わるものとして主流になりつつある。また、この作業は前記シリコンやサファイアなど比較的高価な被切断物Gが対象で、しかもその容量も大きいことから、該ワイヤー工具には、その切断作業中の断線がなく、かつその切断幅が極力狭くなるように、その構成材料の芯線には、例えば線径0.1〜0.5mm程度でかつ高強度な金属線材が用いられている。
すなわち、切断作業中にワイヤー工具が断線すると、機械を停止して再度複雑な掛け渡しを要するばかりでなく、被切断物Gの断線前後の切断面に段差等の状態変化が発生して平滑性が阻害され、その修復研磨に多大な手間を要したり、修復困難な場合は被切断物自体が廃棄されることとなる。したがって、該ワイヤー工具には、切断効率とともに長寿命という要求特性が求められる。
ところで、前記ワイヤー工具の新たな用途例として、例えば強力磁石用の金属材料であるネオジム合金などの希土類合金、例えばR−Fe−B系希土類焼結磁石(合金)の切断用として取り組みがされている。一例として、ネオジム(Nd)、鉄(Fe)およびホウ素(B)を主成分とするNd2Fe14B金属間化合物からなる硬い主相(鉄リッチ相)と、Ndリッチな粘りのある粒界相とを有する希土類焼結合金で、強力磁石用として通称ネオジム磁石で知られている。
またこのネオジム磁石は、例えば所定組成の合金粉末をブロック状に熱間押出成形して加圧焼結で製造されるもので、その硬度はHRc750以上の極めて硬質かつ高脆性特性を有することから、通常の機械加工が困難であり、前記ワイヤー工具による切断加工が多用されつつある。
例えば特許文献1は、このような希土類金属を切断するワイヤー工具として、ピアノ線など硬鋼線の表面に、ダイヤモンドやCBN等の研削用砥粒を固着させさせるものであり、又特許文献2及び3では、前記ピアノ線以外の芯材として、特殊合金鋼線やアモルファス合金線を用いたもの、40%近くのCoを含有するCo基合金線を例示しており、また一部の分野では、このようなワイヤー工具の砥粒表面上の被覆層を予め除却するドレッシング処理も行われている。
特開2001−138205号公報 特開平10−138114号公報 特開2007−203393号公報
しかしながら、前記特許文献1によるワイヤー工具は、その芯材として高Cのピアノ線など硬鋼線で構成されるもので、強度特性には優れるものの疲労寿命に劣り、また耐食性も低いことから、長寿命化は得られ難い。
すなわちピアノ線は、冷間伸線前のパテンティグ処理で発生したパーライト組織を加工硬化することによって高強度化するもので、ばねのように弾性を生かした用途には好適するものの、靭性が低く常に大きな張力と、ロール部での曲がり応力を受けながら高速走行する前記ワイヤー工具では、金属疲労による断線が生じ易く寿命が十分とは言い難い。又、ピアノ線はその後に行われるニッケルメッキ処理等での水素ガスによる水素脆性もトラブルの要因として考えられている。
他方、特許文献2のアモルファス合金線や特許文献3のCo基合金線による前記ワイヤー工具では、 細径化の加工性や表面Niメッキとの密着性が懸念され、また材料価格の影響もあって十分な普及には至っておらず、特に前記アモルファス合金線の強度特性は前記ピアノ線以上に低靭性であることから、本発明が対象とするような高強度・高寿命化を満足するワイヤー工具は得られ難い。
また、前記ワイヤー工具による切断作業では、ワイヤー工具Sは、例えば図6に示すように被切断物Wを2つのワークロールR間に配置され、またその太さも0.2mm程度の細線である為、同図に見られるように撓みhによって被切断物Wを強固に押し付けができず、結果的に有効な切断加工が得られにくいものとなる。このように、前記芯材にはこのような過酷な使用状態に耐え得る強度、剛性を有しながらも、靭性に優れ疲労破断を抑制する特性が望まれている。
ところで、このような固定砥粒型のワイヤー工具は、その固着砥粒を含む表面全体を前記Niメッキの金属材料で覆われている。この為、このワイヤー工具が前記ネオジム合金の切断作業に用いられ場合、両者接触が金属同士の摩擦となって切断性が低下しやすく、その改善策として、例えば前記砥粒のメッキ金属を早期段階で摩滅除去させたり、ドリッシング処理によって内部砥粒の露出を早めることが望まれるものの、前記剛性が不十分なワイヤー工具ではこうした効果は期待され難く、また余分な前処理による作業負担やコストアップの要因となる。
そこで本発明は、このような課題を解消し、細径でありながらも高強度化と高弾性化を持つ芯材によって、特に硬質かつ高脆性の前記希土類合金などの被加工物の切断に好適し、切断性と長寿命化に優れたワイヤー工具の提供を目的とする。
すなわち、本願請求項1に係る発明は、ワイヤーソーの為のワイヤー工具であって、
合金製長尺細線を芯線とする外表面に、被覆層を介して平均粒子径が15〜60μmの微細砥粒を固着して構成され、
前記芯線は、ヤング率150〜200GPaで引張強さ2500〜3500MPaを有し、かつ、その引張試験の応力−歪線図において、その基準線a、弾性領域の比例線を延長した延長線b、及び引張破断点を通る垂線cで描かれる直角三角形Mに占める、前記応力−歪線図が示す計測線S1と、前記基準線a及び垂線cで囲まれた実面積Mの面積率が80〜98%の特性を有する高弾性型の前記合金製長尺細線で構成したことを特徴とするワイヤー工具である。
また請求項2に係る発明は、前記砥粒は、その平均粒子径が15〜60μmの立方晶窒化ほう素(CBN)の微細粒子状をなし、かつその分布密度が10000〜50,000個/mであることを特徴とし、請求項3に関わる発明は、前記芯線は、前記応力−歪線図における比例領域の前記接線と乖離する点の歪量(E1)と、前記垂線cに相当する全歪量(E0)との比率αが、50〜80%であることを特徴とする前記ワイヤー工具である。但し、αは(E1/E0)×100によるものとする。
更に請求項4に係る発明は、前記芯線の最適合金組成が、質量%で、C:≦0.04%、Si:≦0.50%、Mn:≦0.50%、Ni:16.0〜19.0%、Mo:3.0〜6.0%、Co:12.0〜16.0%、Al:≦0.5%、及びTi:1.0〜2.5%を含有し、残部がFe及び不可避的不純物でなる合金細線によるもので、請求項5に係る発明は、前記芯線は、加工率90%以上の冷間伸線加工に引き続いて、温度300〜600℃の低温熱処理によって得られたものであることを各々特徴とする。
また請求項6に関わる発明は、前記ワイヤー工具は、ネオジムを主成分とする希土類合金の切断に用いられるものであることを特徴とする。
こうして本願発明は、ワイヤー工具の基本材料である前記芯線として、適度な弾性とかつ高強度の引張特性を備えるとともに、その弾性特性がその破断に至るまでの前記面積率が80%以上であることから、その被加工物が特にネオジム合金など前記希土類合金のように硬質かつ高脆性で、切断時に金属同士の摩擦現象を伴う場合にあっても、本発明ではより強い張力と押圧力が付加できる為、切断加工性を高めて断線等の生じ難い長寿命化が可能であり、また芯線は耐食性にも優れることから長期に渡る保管や使用が可能となる。
またこの場合、前記砥粒を固着し被包する金属被覆層の部分的摩滅を早めて内部砥粒の露出を促進でき、従来行われていた前記ドレッシングによる該メッキ層除去等の前処理が省略できる。
さらに、請求項2乃至6の発明によれば、前記効果を更に高め好適するワイヤー工具を可能とし、かつその応用範囲の拡大を図る。
図1(a)は本発明のワイヤー工具の一形態を拡大した部分断面の正面図、図1(b)はその横断面の拡大図である。 前記芯線の引張試験における応力−歪特性を示す線図の一例である。 芯線の低温熱処理条件に伴う特性結果の一例である。 切断性能の評価結果である。 ワイヤー工具による切断作業状態を示す概要図である。 ワークロール間に掛け渡したワイヤー工具のたわみ状態を説明する状態図である。
以下、本発明のワイヤー工具の好ましい一形態を、その製造方法とともに説明する。
図1(a)は、本発明のワイヤー工具1の一部を部分剥離し拡大した正面図であり、また図1(b)はその横断面を示している。同図において、ワイヤー工具1は、所定特性を備える合金製の長尺合金細線2Aでなる芯線2と、該芯線2の表面上に一様に配置した研削用砥粒4を備え、かつ該砥粒4は前記芯線2の表面上に形成した例えば金属製の被覆層3によって所定密度で固着されてなる。この構成で、前記被覆層3は前記砥粒4及び芯線2の外表面を被包している。
本発明で前記芯線は、例えばステンレス鋼やオーステナイト鋼、マルエージング鋼などの種々合金鋼から選択される長尺細線で構成され、その特性は、ヤング率150〜200GPaで引張強さ2500〜3500MPaを有し、かつ図2に示すように、その引張試験おける応力−歪線図において、その基準線a、弾性領域の比例線を延長した延長線b、及び引張破断点を通る垂線cで描かれる直角三角形Mに占める、前記応力−歪線図が示す計測線S1と、前記基準線a及び垂線cで囲まれた面積部M (ハッチングで示す)の面積率が80〜98%の特性を有する高弾性型の前記合金細線によるものとしている。
その形状及び線径については、ここで特に制限するものではなく、被切断物の種類、大きさ、作業条件などに応じて適宜設定できるが、通常は例えば線径0.05〜0.8mm程度の断面円形の単一線が用いられる。この場合、必要以上に太径化したものでは、高価な被切断物の切断幅を広げて加工歩留まりを低下させるとともに、多量の前記砥粒4を必要としてコストアップの要因になり、また0.05mm未満のような細径のものでは、強度不足によって効果的な切断作業に供し得ず、より好ましくは0.2〜0.35mm程度の細線が好適する。また、必要ならばそのような複数の細線を撚り合わせた撚線や、断面形状が非円形状の例えば平線を捻り加工した捻線として用いることもできる。
また、前記引張強さおよびヤング率は例えばJIS−Z2241「金属材料引張試験方法」で実施され、図2のような応力と歪の関係を示す線図が用いられる。この線図に見られるように、本発明の芯線2は、その試験初期の段階は引張り歪の付加とともに、応力も比例的に増加する比例直線的な弾性領域と、その後、E1の歪量を過ぎると、該応力の増加率が徐々に減少して該比例線から乖離しはじめ、ゆるやかに湾曲しながら破断に至るパターンを示す。この破断した時の歪量を符号E0で示し、実線は本発明に関わるものとして後述の実施例によるものであり、波線はその傾向をより特徴付ける為の比較用として、異なる形態のパターンを示している。
この特性において、前記芯線2は、そのヤング率が150〜200GPaで、かつ引張強さが2500〜3500MPaを備えることを第一の特徴とする。
ヤング率は、例えば前記応力−歪線図から、応力と歪が比例的な弾性領域の比例線の傾きで求められ、その特性が150GPa未満の芯材では、軟質すぎて本件ワイヤー工具として被加工物を押圧する際にタワミを発生させたり、前記砥粒4の表面を被包する金属被覆材3を早期段階で摩滅して表面上に露出させる効果が少なく、有効な切断作業が得られ難いなどの問題がある。また200GPaを超えるほど高めたものでは、剛性が大きすぎて疲労破断を早めることが懸念される。こうしたことから、より好ましくは160〜190GPaとする。
他方、前記引張強さが2500MPa未満のものでは、ワイヤー工具として高速走行させながら、かつ被切断物の切断効率及び切断面の平滑性を高める為の張力付加によって断線する危険性が増す。逆に3500MPaを超える高強度特性のものでは、剛性が増して疲労破断しやすくなる。このようなワイヤー工具の断線は、その切断作業の作業性、歩留まり低下だけでなく、高価な被切断物の製品ロスにもつながることから、前記強度特性は必要である。より好ましくは2800MPaを超え、3300MPa未満であり、更に好ましくは2900〜3200MPaに設定される。
このような高強度でかつ所定の高弾性率を有しながら、本発明は更にその応力−歪線図における弾性特性として、次の第二の設定要件を付加している。すなわち、前記図2に見られるように、同応力−歪線図の基準線aと、前記弾性領域における比例線を延長した延長線b、及び引張破断点E0を通る垂線cで描かれる直角三角形Mにおいて、その直角三角形Mあたりの前記実面積Mの面積率が80〜98%のものとしている。
前記芯線2がこのような高い面積率を有することは、これをワイヤー工具に使用する際の応力と歪との関係がほぼ比例的な一定の関係で設定でき、弾性領域の実質的な拡張によって使用条件の設定を容易にし、前記過酷な張力付加や被加工物の押圧を高め得るものとなる。この為、高速走行する場合においてもワイヤー工具は、より大きい弾性応力の付加が可能で、前記断線の発生をより抑えて長寿命かつ好適な切断作業を可能とする。
また、その面積率が80%未満のものでは、同図2の破線で示す比較例のように、応力と歪との関係が比例的に変化する前記E1点が低下したり、該点以降の関係が急激に変化することから、弾性領域が大きく減少することとなる。この為、そのワイヤー工具では、適性な切断条件の調整範囲を減少させ、作業者の負担増大を招く。なお、その上限については通常の合金組成によるものでは98%程度が限界で、それ以上に高めることは現実的でなく、より好ましくは、90〜96%とする。
このような高強度・高弾性の特性を持つ芯材は、特に析出硬化乃至時効硬化機能を持つ次のステンレス鋼やマルエージング鋼で構成するものが好適する。すなわち、ステンレス鋼では、質量%で、C:0を超え0.10%以下、Si:0を超え1.0%以下、Mn:0を超え1.5%以下、Ni:3.0〜9.0%、Cr: 14.0〜18.0%と、更にAl:0.6〜1.5%、Ti:0.3〜0.9%、Nb:0.15〜0.5%、Cu:1.0〜5.0%、Mo:1.0〜3.0%のいずれか一種以上を含み、残部Fe及び不可避不純物で構成されてなる析出硬化型ステンレス鋼とする。
また後者マルエージング鋼では、C:0.04%以下、Si:0.50%以下、Mn:0.50%以下、Ni:16.0〜19.0%、Mo:3.0〜6.0%、Co:12.0〜16.0%、Al:≦0.5%と、更にTi:1.0〜2.5%を含有し、残部がFe及び不可避的不純物でなるものを含む。
これら組成の合金細線は、従来多用されているピアノ線に比して大幅な耐食性を有することから、長期間に亘って使用するワイヤー工具に好適し、環境雰囲気や切断助剤のクーラントの影響を軽減して高品質の製品が提供でき、また特に、前記マルエージング鋼によるものは細線への加工性にも優れ、歩留まり向上をもたらし好適するものの一つである。
また、これら合金細線による場合、その製造は例えば最終加工を加工率90%以上で冷間伸線加工した後、更に温度300〜600℃程度で低温熱処理を行うことで達成される。この低温熱処理は、前記伸線加工によって加工硬化した強度特性を更に上昇させるとともに内部応力や加工歪を解消しながらて組織的安定化をもたらす他、例えば、その基地マトリックス中にそのいずれか組成による微細な炭化物や窒化物、酸化物等の化合物粒子を生成して、分散強化現象を発揮する時効硬化現象をもたらす。これら化合物粒子は、例えば10000倍程度以上の高倍率で観察できる極めて微細かつ硬質であり、前記分散強化現象が効果的に発揮できる。したがって、特に難加工の前記ネオジムなどの希土類合金の切断に有用である。
なお、前記処理条件のより好ましい形態として、前記伸線加工では加工率93〜97%とし、また低温熱処理では、例えばArガスなどの無酸化雰囲気中で0.1〜10min程度のストランド方式による加熱処理が推奨される。前記図2は、こうした処理の違いによる応力−歪線図であって、比較用の破線は前記伸線加工によるもの、また実線はこれを更に低温熱処理した場合の特性を示している。このように、低温熱処理によって、若干の歪量減少はあるものの、それ以上の引張強さの向上と、前記面積率の飛躍的な増大が得られ、ほぼその全体にわたって広範な弾性領域をもたらすことが認められる。
また図3は、該低温熱処理の設定温度における引張強さ及び前記面積率の変化を示し、伸線加工状態のものに比して大幅な特性向上が見られ、特に前記温度範囲の300〜600℃領域でより顕著である。また必要ならば、この熱処理段階で該芯線の引張強さの例えば20%程度以下の逆張力を付与しながら加熱処理することで、伸線加工段階で生じた線状が改善でき、例えば50/500mm以下の真直性に高めることができる。それによって、ワイヤーソー装置への装着作業を容易にしたり、被切断面の平滑性を高めるなどの余剰効果がもたらされる。
更に、該芯線2の他の形態として、図2の応力−歪線図において、前記比例限界を示す弾性領域の比例線から乖離しはじめる点の歪量(E1)と、その全歪量(E0)との比{(E1/E0)×100}で求められる歪量αが、例えば50〜80%であることも好ましい。すなわち、同図の実線及び破線の各応力−歪線図が示すように、比較例材の破線では、前記E1の低下によって実質的な弾性領域が減少しており、実線とは大きな相違が見られている。
このように該歪量αは、前記面積率での効果と同様にワイヤー工具として好適な弾性範囲の増大をもたらすもので、その特性が50%未満のものでは十分な弾性領域が確保できず、80%を超える程大きくするには例えば詳細な処理条件の調整を必要とし、コスト増大となる。
前記芯線2は、更に適度な靭性をもたらす上で、これを捻り試験したときの捻回値が20回以上、例えば20〜60回程度の特性を有することも好ましい。捻り試験は、例えばJIS−G4314にあるように、その線径の200倍の標点距離で緩みなくセットし、その一端側をねじり回転して破断するまでの捻り回数で求められ、その捻回値が20回未満のものでは、前記過酷状態で走行するワイヤー工具において十分な靭性が期待できず、疲労破断の危険性が増すこととなる。また60回を超える程高めるには、該合金組成の調整、加工条件の検討など必要でコストアップの要因となる。
ワイヤー工具1は、このような特性を持つ前記芯材2の表面上に、前記砥粒4を所定の分布密度で配置して、被覆材3を介して固着してなる。
該砥粒4は、例えばダイヤモンドや立方晶窒化ホウ素(以下、CBNという)の平均粒子径が15〜60μmの微細粒子が用いられる。特に、CBNは窒化ホウ素の分子構造の一つで、窒素とホウ素の化合物とされ、ダイヤモンドとほぼ同程度の硬さを有しながらも熱に対して優れた特徴を有し、熱反応が軽減できることから、前記ネオジム合金等の希土類合金に好適する。
ここで、前記平均粒子径とは、例えばその使用ロッドから任意に選定した例えば100点程度を母集団とする複数の砥粒について、各最大径と最小径との平均値を代表径として、これを更に平均化した平均値とし、その径が15μm未満のものでは硬質な被加工物の短時間での切断ができず、また60μmを超える粗大なものでは、切断時の砥粒脱落が生じやすく、またその切断面も粗大な非平滑となり、修復の為の追加の後処理が必要となる。こうしたことから、より好ましくは20〜40μmとする。
また、その固着量は任意に設定できるが、前記ネオジム合金を切断するワイヤー工具では、その基準長さ1m辺りにおける付着数が10,000〜50,000個程度のものが好適し、これら砥粒が不規則かつ一様な分布状態で固着される。しかし、このようなワイヤー工具は極めて微細で、また砥粒はその周囲全面に固着されることから、該固着砥粒を計測するにあたり、例えば顕微鏡観察での部分視野内での固着量を元に換算する、簡易的方法が採用できる。
そして、その固着量が10,000個未満のものでは、切断効率に劣り効果的な切断が得られず、逆に50,000個を超える程、多数の砥粒を固着してもその効果は飽和し、返ってコストアップの一因となる。こうしたことから、より好ましくは20,000〜40,000個とする。
次に、前記砥粒4を前記芯線2表面上に固着するには、例えばニッケルメッキ、亜鉛メッキ、銅メッキなどの金属被覆層による間接的固着法が採用され、その固着強度や寿命等の面から好適する。特に前記ニッケルメッキの電着によるものは、前記芯材2との特性が近似するとともに、被覆処理と同時に固着でき効果的である。
またこのニッケルメッキによる電着処理の場合、その皮膜厚さは例えば5〜30μm程度とされ、通常はストランド方式による連続的メッキ法が採用される。5μm未満のメッキ厚さでは、砥粒4の十分な固着が得られ難く、30μmを超える厚めっきによるものでは、処理速度や装置の大型化が必要で、そのメッキ状態もバラツキが増大するなど良好な電着メッキが得られ難い。
更に必要ならば、前記砥粒4との固着性を高める為に、例えば前記芯線2の伸線加工時の潤滑を兼ねた下地被覆層3aを予め設けたり、砥粒4の外面を例えばNiやTiC,SiC等の何れか薄膜材料でコートした被覆砥粒を用いることもできる。その場合の薄膜厚さは1μm以下が好ましい。
図1のワイヤー工具は、このような積層被覆によるものの一例で、前記下地被覆層3aの表面上に、更に前記砥粒4を電着メッキで固着する金属製の第二被覆層(電着層)3bを施こしており、砥粒4は、該電着層3bを介して形成と同時に固着される。この形態で、金属被覆層3は、例えば銅メッキ等による芯線2との密着性を高める為の下地被覆層3aと、その表面上に前記ニッケルメッキによる電着層3bが採用でき、各々異種の金属材料による2種以上の積層被覆層としているが、必要ならば、更に外装仕上げ用の第三被覆層(例えばNiメッキ:但し図示せず)で覆うこともできる。
これら積層被覆法によれば、各被覆層を各々薄く形成して良好なメッキ状態が可能で、また下地被覆層3aは、伸線加工におけるダイスとの強圧作用や加工熱に伴う拡散現象によって芯材2との一体化が高められ、メッキ剥離等の問題が予防できる。
こうして、本発明のワイヤー工具は、その芯線として、前記高強度かつ高弾性の合金細線を用いることから、ワイヤー工具としての特性向上が図られ、疲労破断等による断線を防ぐとともに寿命向上をもたらす。また、ネオジム合金のように特に難加工で摩擦抵抗の増大となる希土類合金に使用する場合も、より大きな押圧によって砥粒表面上の金属メッキ層を早期に摩滅させて、内部砥粒の露出を早めるなど立ち上げ時間の短縮をもたらし、従来行われていたドレッシング等の後処理工程が省略できる利点を有する。
以上、本発明の好ましい実施形態の一例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項の記載の範囲内で種々応用できるものであり、その具体的な実例を次の実施例で説明する。
《芯材の準備》
本発明の実施例として、表1に記載する線径0.8mmの析出硬化型ステンレス鋼及びマルエージ鋼の各軟質線を各々準備し、これら軟質線に予め厚さ1μm程度の下地Cuメッキを被覆して、この下地メッキを潤滑剤とする冷間伸線加工を行ない、線径0.18mmの硬質細線とした。この伸線加工はダイヤモンドダイスによる連続湿式伸線機によるもので、加工率は95%に相当し、表面状態は、表面粗さ(Rz)0.05〜0.10μm程度の非常に光輝平滑なものであった。また各下地メッキ層についても特に剥離などは見られず良好であった。
Figure 0005522604
次に、前記伸線加工された各硬質細線の特性を更に向上する為、各々Ar雰囲気に調整された温度400〜430℃の温度設定で保持時間300〜400secの条件とする低温熱処理をストランド方式で行ない、得られた各処理線材の各特性を、前記伸線加工状態の線材の特性とともに表2に示している。また、更にその代表的な一部試料について前記温度範囲内での特性変化を調べ、その結果を図3に例示している。
一方、本試験の比較例材には、前記試料NoA及びDにおいて熱処理前の伸線加工状態のもの、また通常のステンレス鋼であるSUS304を前記実施例と同様に伸線加工して熱処理したものを示している。
Figure 0005522604
調査特性は、各試料の縦弾性係数と引張強さ、0.2%耐力、伸びの他、その引張試験における前記面積率と歪量α、更に捻回値の各特性について行った。この中で、引張強さ等の引張試験はJIS−Z2241で行い、更にその測定チャートから前記弾性係数と面積率、歪量αを各々算出した。これら比率が大きいもの程、より広い弾性範囲を有し、高い張力負荷が可能であった。
また捻回値については、前記するように各細線の線径の200倍として、36mmの標点間距離としてセットし、緩みが生じないように10N程度の張力を負荷した状態で、その一端側を60回/minの速度で回転させ、捻り破断するまでの捻り回数で評価したものである。
これら結果に見られるように、本発明に係わる実施例の各芯線は、いずれも前記引張強さが2900〜3200MPa程度の高強度で、かつ弾性係数も164〜190GPaを有するものであった。これに対し、比較例材は、弾性係数は大差がないものの、引張強さは2000〜2300MPa程度に留まるものであり、前記実施例材のような高強度特性は得られなかった。
また、弾性領域を示す前記面積率の特性についても、本実施例材が88〜95%と優れるのに対して、熱処理を行っていない比較例a,bの細線材では73〜78%、またSUS304線材の比較例cでは、76%と若干の向上が見られたが、本発明の設定範囲に及ばず、このことから、該SUS304線材では仮に同程度の低温熱処理を行ったとしても、本願発明のような高強度化と高弾性化の双方効果を共に満足することはできなかった。このことからも、前記析出硬化や時効硬化機能を持つ合金鋼で芯線を構成することの優位性が確認された。前記図2の実線と破線の引張特性は、前記実施材Dのマルエージング鋼を対象に、前記低温熱処理の有無の影響を示すもので、熱処理によって前記するような大幅な弾性特性が得られている。
また、本件実施例では、前記低温熱処理を行うにあたり、その処理前の細線の前記E1‘以下の逆張力を加えながら加熱することで、その真直性についてこの芯線(L=500mm)を自然状態で垂下したときの軸線からの最大離間距離が20〜60mm程度にまで軽減できた。またこれら各芯線の耐食性について、65%硝酸溶液と10%塩化第二鉄溶液中での腐食試験を行ったが、その腐食減量は軽微で十分に耐食性を有するものであった。
《ワイヤー工具の製造》
次に、前記各実施例で得られた各合金細線を芯線として、各芯線の表面上に平均粒径50μmのCBN砥粒を所定濃度懸濁したNiメッキ槽による電着処理を行ない、ワイヤー工具を得た。用いたCBN砥粒は、予めその表面に厚さ0.3μm程度のNiコートを施した被覆砥粒で、その熱伝導率は1300W/(m・K)を有する外観不規則な多角形状をなすもので、前記平均粒径の測定は実体顕微鏡を用い測定した。
こうして、ワイヤー工具はその表面に前記Cu金属の下地メッキ層と、その表面を希少酸溶液で予備洗浄した後の、前記砥粒を懸濁したスルファミン酸ニッケルによる電解メッキ法で第二被覆層のの被覆によって所定密度で固着され、その分布密度は前記表2に示され、また前記金属メッキのメッキ厚さは20〜25μm程度で、実質的に前記砥粒を含む全面を該メッキ金属で覆われてなる。
この状態では、メッキ層は良好でムラ発生はなく、またペンチ曲げしても特に懸念されるような層剥離や亀裂、砥粒の脱落もほとんど見られず、該砥粒は前記ニッケルメッキ層によって強固に固着していることが確認された。その砥粒固着量は、30000±5000個/mになるように各々条件設定され、各ワイヤー工具はほぼその範囲内収まるものであった。
《切断性能試験》
次に、この得られた各ワイヤー工具について、切断性能評価を行った。用いた切断物(ワーク)は、ネオジム粉末材料を押し出し焼結成形した合金ブロック(寸法:10W×18T×60mm長さ)について、この10本(合計切断幅100mm)を並列配置して、タカトリ製のMWS−812SD型ワイヤーソ切断装置に、図5のように切断ピッチ4mmでセットし、次の試験条件で行った。
負荷張力 35N,
走行速度 800m/min.で20Sec毎に逆転往復走行。
(但し、新線の繰出し量は10m/min.)
ワークの下降速度 25,50mm/h
この切断試験では、各芯材の特性比較の観点から、その負荷張力は35Nの条件設定とし、連続稼動に伴って断線するまでの作業時間と、その時間内での切断深さで評価したもので、前記各実施例のワイヤー工具は、本発明が特定する前記ヤング率、引張強さおよび弾性面積率の全てを満足する前記芯線によって、いずれも連続長時間にわたる使用ができ、深さ18mm、全切断幅100mmの切断試料について1本のワイヤー工具で連続切断することができた。
その切断結果は、表2及び図4に示しており、表2の切断結果は、断線有無と切断量、立上り性を合わせたA〜Eの5段階評価で示し、A〜Cを合格、D,Eを不可としている。また図4は、同図に示す一部のワイヤー工具(実施材D)について、切断の経過時間の変化に伴う切断量を単位時間当たり換算して示したもので、比較用として比較材b,c2を用いた。特に、比較材c2は低温熱処理を伴うものである
また、その切断後のワイヤー工具の顕微鏡観察でも、固着砥粒の脱落率は1〜3%程度と軽微であり、また砥粒部分の被覆金属(メッキ層)も比較的早期段階で摩滅し内部のCBN砥粒が露出していることが確認された。このことは、図4の切断結果でも明瞭であり、例えば比較品に比して、その試験開始から切断量が増大し安定域に達する時間で比較することができる。
特に比較例品では、いずれも切断量が少なく比較的早期に断線する結果であったが、その要因が前記芯線の前記各特性が影響しているものと判断される。こうしたことから、本願発明に係わるワイヤー工具は、難加工材であるネオジム合金の切断加工に十分に使用できるものであった。
前記実施例1の実施材B及びEの組成を持つ合金素材を、前記と同様にCuの下地メッキを施した伸線加工と低温熱処理によって線径0.15mmの合金細線とし、一方、砥粒は平均粒子径が20μmで表面にTiCの薄膜で被包したダイヤモンド砥粒を用い、これを前記Niメッキの電着処理によって密度分布量が23,000個/mのワイヤー工具を得た。なお、該合金細線の前記伸線加工や熱処理の条件はほぼ同様とし、引張強さやヤング率、弾性面積率などの特性も大差あるものではなかった。
また、砥粒を固着する前記Niメッキ層は、その後の仕上げ層を含めた全体厚さが20μmで、メッキ剥離や亀裂等の欠陥は見られず良好であった。
そこで、このワイヤー工具を前記切断装置にピッチ間隔6mmで掛け渡し、また被切断物には直径4インチのシリコンインゴット(棒)を用いて、更にユシロ製クーラント液を供給しながら切断試験を行った。この切断試験は、ワイヤー工具の走行速度は600m/minでかつ負荷張力30Nの条件で行ったもので断線はなく、約2時間で厚さ6mmのシリコン板が得られた。その切断面は、表面粗さ0.4μmで平滑であり、また切断ピッチに伴うワイヤー工具のネジレに対しても剛性を有すること、また前記金属材料以外の被加工物にも有用であることが確認された。
産業上の利用分野
以上説明したように、本発明に係わるワイヤー工具は、その芯材を前記高強度かつ高弾性特性の芯線で構成した砥粒固着型のもので、これまでの石材やシリコン、サファイヤ等の他、特に難加工で高脆性の希土類合金についても、該砥粒を前記CBN砥粒で構成することでその適用範囲の拡大を図り得る。
1 ワイヤー工具
2 芯線
3 被覆材
4 砥粒

Claims (6)

  1. ワイヤーソーの為のワイヤー工具であって、
    該ワイヤー工具は、合金製長尺細線を芯線とする外表面に、被覆層を介して平均粒子径が15〜60μmの微細砥粒を固着して構成され、
    前記芯線は、ヤング率150〜200GPaで引張強さ2500〜3500MPaを有するとともに、
    その引張試験の応力−歪線図において、その基準線a、弾性領域の比例線を延長した延長線b、及び引張破断点を通る垂線cで描かれる直角三角形Mに占める、前記応力−歪線図が示す計測線S1と、前記基準線a及び垂線cで囲まれた実面積Mの面積率が80〜98%の特性を有する高弾性型の前記合金製長尺細線で構成したことを特徴とするワイヤー工具。
  2. 前記砥粒は、その平均粒子径が15〜60μmの立方晶窒化ほう素(CBN)の微細粒子でなり、かつその分布密度が10,000〜50,000個/mであることを特徴とする請求項1に記載のワイヤー工具。
  3. 前記芯線は、前記応力−歪線図における比例領域の前記接線と乖離する点の歪量(E1)と、前記垂線cに相当する全歪量(E0)との比率αが、50〜80%であることを特徴とする請求項1に記載のワイヤー工具。
    但し、αは(E1/E0)×100によるものとする。
  4. 前記芯材は、質量%で、C:≦0.04%、Si:≦0.50%、Mn:≦0.50%、Ni:16.0〜19.0%、Mo:3.0〜6.0%、Co:12.0〜16.0%、Al:≦0.5%、及びTi:1.0〜2.5%を含有し、残部がFe及び不可避的不純物でなる合金細線であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のワイヤー工具。
  5. 前記芯線は、90%以上の冷間伸線加工に引き続き、温度300〜600℃の低温熱処理によって得られたものである請求項4に記載のワイヤー工具。
  6. ネオジムを主成分とする希土類合金の切断に用いられるものである請求項1〜5のいずれかに記載のワイヤー工具。
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