JP5521557B2 - 鋼管の製造方法、鋼管、及び、鋼管コンクリート - Google Patents

鋼管の製造方法、鋼管、及び、鋼管コンクリート Download PDF

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本発明は、鋼管の製造方法、鋼管、及び、鋼管コンクリートに関する。
従来の鋼管の製造方法としては、インゴットに穴を開けてシームレス管を製造する方法、所定厚さの鋼板を筒状に曲げ突き合わされる端部同士を溶接してプレスベンド管を製造する方法、鋼管の長さ方向に対し斜めに鋼板を巻いて溶接するスパイラル管の製造方法、鋼帯を引き出しながら幅方向を円形状に変形させ接合部を高温状態にして押しつけて電縫鋼管を製造する方法、及び、これら鋼管の製造方法により製造された鋼管も知られている。
しかしながら、上記従来の鋼管の製造方法では、例えば、インゴットに穴を開けてシームレス管を製造するシームレス鋼管は高価であり、外径が小さな鋼管を製造する際に板厚の厚い鋼板を曲げてプレスベンド管や電縫鋼管を製造する場合には、所望のサイズに曲げることが難しい。また、プレスベンド管や電縫鋼管は、製造する鋼管の肉厚と同じ厚さを有する鋼板を予め用意する必要があり、複数種類の肉厚の鋼管を製造する場合には、製造する鋼管の肉厚に応じて鋼板を変更しなければならないため、製造効率が悪く高価になってしまうという課題がある。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、肉厚の異なる複数種類の鋼管を安価に製造することが可能な鋼管の製造方法、この製造方法にて製造された鋼管、及び、鋼管コンクリートを提供することにある。
かかる目的を達成するために本発明の鋼管の製造方法は、
製造する前記鋼管の肉厚より薄い鋼板を巻き重ねる巻き工程と、
前記鋼板が重なり合っている部位を溶接する溶接工程と、
有し、
前記溶接工程は、前記鋼板の長さ方向の端部と、当該鋼板における当該端部が重なっている部位とを溶接する端部溶接工程を有し、
前記端部溶接工程は、前記鋼管の内周側に配置される端部を溶接する内端部溶接工程と、前記鋼管の外周側に配置される端部を溶接する外端部溶接工程と、を有し、
前記溶接工程は、前記鋼管の内周側に配置される端部と、前記鋼管の外周側に配置される端部との間にて前記鋼板が重なり合っている部位を肉厚方向に溶接する肉厚方向溶接工程を有し、
前記内端部溶接工程における溶接位置と、前記外端部溶接工程における溶接位置と、前記肉厚方向溶接工程における溶接位置が、前記鋼管の周方向において均等に配置されることを特徴とする。
かかる鋼管の製造方法であって、前記肉厚方向溶接工程は、巻き重ねられた前記鋼板がなす層毎に行われることが望ましい。
このような鋼管の製造方法によれば、巻き重ねられた鋼板がなす層毎に鋼板が重なり合っている部位を肉厚方向に溶接するので、巻き重ねられた鋼板がそれぞれ重なっている鋼板と溶接されている。このため、更に高い耐力を備えた鋼管を製造することが可能である。
また、鋼管の製造方法であって、
製造する前記鋼管の肉厚より薄い鋼板を巻き重ねる巻き工程と、
前記鋼板が重なり合っている部位を溶接する溶接工程と、
を有し、
前記巻き工程にて、芯となる芯鋼管に前記鋼板を巻き重ね、
前記溶接工程は、
前記鋼板の長さ方向の端部と、前記芯鋼管を溶接する内端部溶接工程と、
前記鋼管の外周側に配置される前記長さ方向の前記鋼板の端部と、当該鋼板における当該端部が重なっている部位とを溶接する外端部溶接工程と、
前記鋼管の内周側に配置される前記鋼板の端部と、前記鋼管の外周側に配置される前記鋼板の端部との間にて前記鋼板が重なり合っている部位を肉厚方向に溶接する肉厚方向溶接工程を有し、
前記内端部溶接工程における溶接位置と、前記外端部溶接工程における溶接位置と、前記肉厚方向溶接工程における溶接位置が、前記鋼管の周方向において均等に配置されることを特徴とする。
また、前記鋼管の製造方法にて製造されたことを特徴とする鋼管である。
このような鋼管によれば、肉厚や外径が異なる複数の種類を有する、安価な鋼管を提供することが可能である。
また、前記鋼管の内部にコンクリートを充填したことを特徴とする鋼管コンクリートである。
このような鋼管コンクリートによれば、上記の鋼管にコンクリートを充填することにより、肉厚や外径が異なる複数の種類の鋼管コンクリートを安価に提供することが可能である。
本発明によれば、肉厚の異なる複数種類の鋼管を安価に製造することが可能な鋼管の製造方法、この製造方法にて製造された鋼管、及び、鋼管コンクリートを提供することが可能である。
第1実施形態の鋼管の製造方法にて製造された鋼管を示す斜視図である。 第1実施形態の鋼管の製造方法を説明するための図である。 第2実施形態の鋼管の製造方法にて製造された鋼管を示す図である。 第2実施形態の鋼管の製造方法における内周側溶接工程を説明するための図である。 第3実施形態の鋼管の製造方法を説明するための図である。 第4実施形態の鋼管の製造方法を説明するための図である。
以下、本発明の第1実施形態について図面を用いて詳細に説明する。
第1実施形態では、例えば長さLが3000mm、外径Dが200mm、内径dが188mmで肉厚mが6mmの鋼管を、鋼管の肉厚より薄い板厚tが2mmの鋼板を用いて製造する鋼管の製造方法を例に挙げて説明する。鋼板は、幅Wが3000mm、板厚tが2mmの冷間圧延鋼板がロール状に巻かれた状態で供給される。ここで、冷間圧延鋼板として、例えば、自動車用に用いられている、板厚1.6〜3.2mmの薄い鋼板を用いると、コストを低減することが可能である。
図1は、第1実施形態の鋼管の製造方法にて製造された鋼管を示す斜視図である。図示するように、製造すべき鋼管10の肉厚mは6mmであり、使用する鋼板20の板厚tは2mmなので、鋼板20が3周巻き重ねられて鋼管10が形成されている。
図2は、第1実施形態の鋼管の製造方法を説明するための図である。
第1実施形態の鋼管の製造方法は、図2に示すように、例えばロール状に巻かれているような長尺の鋼板20を引き出して、鋼板20の幅方向の縁部20aが円形をなす円筒状に湾曲させる。このとき、鋼板20の幅方向が鋼管10の長さ方向となるように鋼板を配置し、円筒の内径dが188mmとなるように湾曲させる(巻き工程)。
鋼板20が湾曲されて円筒状に形成されたときに、鋼板20の長さ方向の端部20bに鋼板20が巻き重ねられた状態で、すなわち鋼板20の幅方向の縁部20aが円形状になった状態で、鋼板20の長さ方向の端部20bと、鋼板20において、この長さ方向の端部20bと重なっている部位20cとを鋼管10の長さ方向に沿って抵抗溶接して円筒状に形成する(内端部溶接工程)。図2では、鋼板20の長さ方向の端部20bと、鋼板20において、この長さ方向の端部20bと重なっている部位20cとの溶接部を溶接箇所Aとして示している。
鋼板20の長さ方向の端部20bを溶接した後、鋼板20をそのまま巻き付けて重ねていく(巻き工程)。このとき、所定の長さだけ巻き付けた後には、鋼板20の重なった部位20dを外周側から鋼管10の長さ方向に沿って抵抗溶接して、鋼板20の重なった部位20dを接合する(肉厚方向溶接工程)。図2の例では、所定長さを、鋼管10における周長の約2/3に設定している。また、図2では、溶接箇所Aから鋼管10の周長の約2/3の長さだけ鋼板20を巻き重ねた位置にて抵抗溶接した箇所を溶接箇所Bとして示している。
鋼板20の重なった部位20dを抵抗溶接した後、鋼板20を更に巻き付けて重ねていく(巻き工程)。このときも、1回目の肉厚方向溶接工程と同様に所定の長さ(周長の約2/3)だけ巻き付けた後には、鋼板20の重なった部位20eを外周側から鋼管10の長さ方向に沿って抵抗溶接して、鋼板20の重なった部位20eを接合する(肉厚方向溶接工程)。図2では、溶接箇所Bから鋼管10の周長の約2/3の長さだけ鋼板20を巻き重ねた位置にて抵抗溶接した箇所を溶接箇所Cとして示している。
2回目の肉厚方向溶接工程の後も、鋼板20を更に巻き付けて重ねていく(巻き工程)。このとき、鋼板20を鋼管10における周長の約2/3の長さだけ巻き重ねると、鋼板20が3巻き分、巻き付けられることになる。このため、2回目の肉厚方向溶接工程にて溶接した位置から周長の約2/3の長さの位置にて鋼板20を切断する。
鋼板20を切断した後、切断した端部20fまで巻き重ね、切断した端部(外周側端部)20fと外周側端部20fが重なっている部位20gとを鋼管10の長さ方向に沿ってアーク溶接する(外端部溶接工程)。図2では、外周側端部20fをアーク溶接した箇所を溶接箇所Dとして示している。ここで、内端部溶接工程と外端部溶接工程とが端部溶接工程に含まれ、端部溶接工程と肉厚方向溶接工程とが溶接工程に含まれる。
このようにして、鋼板20が3周巻き重ねられ、層状に巻き重ねられた鋼板20の内周側に配置された端部20bと外周側に配置された端部20fとが溶接された、外径Dが200mm、長さLが3000mm、肉厚mが6mm、の鋼管10が完成する。
第1実施形態の鋼管の製造方法によれば、製造する鋼管10の肉厚mより薄い鋼板20は、厚い鋼板よりコストが低く、かつ、加工性が良いため効率良く製造することが可能である。そして、巻き重ねる回数を変更することにより、肉厚mが異なる複数種類の鋼管10を容易に製造することが可能である。また、巻き重ねられた鋼板20の重なり合っている部位を溶接するので、所望の外径に巻き重ねた状態を維持することが可能である。
また、端部溶接工程にて鋼管10の内周側に配置される内周側端部20bと、鋼管10の外周側に配置される外周側端部20fとをそれぞれ溶接するので、高い強度を備えつつ、鋼板20が巻き重ねられた鋼管10を確実に所望のサイズに維持させることが可能である。
また、鋼管10の内周側端部20bと、鋼管10の外周側端部20fとの間にて鋼板20が重なり合っている部位20c、20d、20eを、巻き重ねられた鋼板20がなす層毎に肉厚方向に溶接するので、より強度の高い鋼管10を製造することが可能である。特に、第1実施形態の鋼管の製造方法では、肉厚方向の溶接をする位置を、鋼管10の周長における2/3の長さとしたので、端部溶接位置と肉厚方向溶接位置とが、鋼管10の周方向において均等に配置される。このため、断面形状が偏るような変形を抑えることが可能である。
図3は、第2実施形態の鋼管の製造方法にて製造された鋼管を示す図である。図4は、第2実施形態の鋼管の製造方法における内端部溶接工程を説明するための図である。以下の説明において、上記実施形態と同様の部位及び部材については同符号を付して説明を省略する。
第2実施形態の鋼管の製造方法にて製造される鋼管11は、内周側に芯となる肉厚の薄い鋼管(以下、芯鋼管という)30を有しており、芯鋼管30の外側に、板厚の薄い鋼板20が巻き重ねられている。
第2実施形態においても、長さLが3000mm、外径Dが200mm、内径dが188mmで肉厚mが6mmの鋼管を、鋼管の肉厚mより薄い板厚2mmの鋼板を用いて製造する鋼管の製造方法を例に挙げて説明する。第2実施形態の鋼管の製造方法では、芯鋼管として、例えば、長さLが3000mm、内径dが188mmで肉厚mが2mmの鋼管が用いられる。
第2実施形態にて製造すべき鋼管11の肉厚は6mmであり、使用する鋼板20の板厚tは2mmなので、図3に示すように、肉厚2mmの芯鋼管30を除いた、肉厚4mm分が、巻き重ねられた鋼板20にて鋼管11が形成されている。
第2実施形態の鋼管11の製造方法は、図4に示すように、例えばロール状に巻かれているような長尺の鋼板20を引き出して、内径が188mmの芯鋼管30の外周面に、鋼板20の幅方向が芯鋼管30の長さ方向に沿わされて、鋼板20の長さ方向における端部(内周側端部)20bが芯鋼管30の長さ方向に沿ってアーク溶接される(内端部溶接工程)。
鋼板20の長さ方向の端部20bを溶接した後、第1実施形態と同様に、鋼板20を芯鋼管30に巻き付けて重ねていく巻き工程、所定の長さだけ巻き付けた後に鋼板20の重なった部位を外周側から芯鋼管30の長さ方向に沿って抵抗溶接する肉厚方向溶接工程、を繰り返す。そして、外径200mmとなるように芯鋼管30の外周に鋼板20を2周する長さで鋼板20を切断した端部20hまで巻き重ね、切断した端部(外周側端部)20hと外周側端部20hが重なっている部位20iとを芯鋼管30の長さ方向に沿ってアーク溶接する(外端部溶接工程)。
第2実施形態の鋼管の製造方法によれば、芯鋼管30に鋼板20を巻き重ねることにより鋼管11を製造するので製造性が良い。このため、より効率良く鋼管11を製造することが可能である。
また、鋼管11の内周側に配置される端部20bが芯鋼管30に溶接されるので、鋼板20を巻き重なる際に鋼板20と芯鋼管30とが滑ることなく整然と鋼板20を巻き重ねることが可能である。
図5は、第3実施形態の鋼管の製造方法を説明するための図である。
第1、第2実施形態の鋼管の製造方法は、巻き重ねられる鋼板20の内周側に位置する部位と外周側に位置する部位とを傾けることなく、鋼板20を巻き重ねたが、第3実施形態の鋼管の製造方法では、巻き重ねられる鋼板20の長さ方向と製造される鋼管12の長さ方向とがなす角が鋭角となるように傾けて配置し、スパイラル状に巻き重ねていく(巻き工程)。
第3実施形態の鋼管の製造方法は、図5に示すように、巻き重ねられた鋼板20が、ほぼ円錐台の外形をなすように、すなわち、巻き重ねられた鋼板20の長さ方向に沿う縁部の一方側(図5において下方側)の縁部21の外径が他方側(図5において上方側)の縁部22の外形より大きく形成されている。
第3実施形態の鋼管の製造方法の場合には、ほぼ一周巻き重ねた鋼板20の内周側に位置する部位と外周側に位置する部位とを傾けた状態にて鋼板20の長さ方向の端部(不図示)を抵抗溶接する(内端部側溶接工程)。その後、図5において、鋼板20の下端側23を上端側24より延ばすようにして既に巻き重ねられた鋼板20上に巻き重ねる(巻き工程)。このとき、鋼板20の下端側の縁部23aと、この縁部23aと重なり内側に位置する鋼板20の部位とを鋼板20の縁部23aに沿って抵抗溶接する(溶接工程)。このように、鋼板20を巻き重ねつつ下端側の縁部23aを溶接しつつ所望の長さになるまで、巻き重ねていく。そして、巻き重ねられた鋼板20が所望の長さになる位置にて鋼板20を切断し、切断した縁部25と、この縁部25と重なる鋼板20の部位とを切断した縁部25に沿ってアーク溶接することにより(外端部溶接工程)、筒状の部材が形成される。
形成された筒状の部材は、上下の端部に、鋼板20が必要な回数巻き重なっていない部分が存在するので、鋼板20が所望の巻き数だけ巻き重ねられた部位にて所望の長さとなるように筒状の部材を切断する。
第3実施形態の鋼管の製造方法によれば、鋼板20を巻き重ねると、巻き重ねられる鋼板20の長さ方向と製造される鋼管12の長さ方向とがなす角度分だけ、外周側に位置する部位が、鋼管12の長さ方向にずれて重ねられる。このため、鋼板20を巻き重ね続けることにより、製造される鋼管12の長さを長くすることが可能である。また、巻き重ねられた鋼板20の外周面の傾斜角度を変えることにより製造される鋼管12を所望の肉厚に形成することが可能である。例えば、巻き重ねられた鋼板20の外周面の傾斜角度を大きくすると製造される鋼管12の肉厚を薄くすることが可能であり、巻き重ねられた鋼板20の外周面の傾斜角度を小さくすると製造される鋼管12の肉厚を厚くすることが可能である。このため、鋼管12の長さ、外径、及び、肉厚が互いに相違する複数種類の鋼管12を容易に製造することが可能である。
また、鋼板20の外周側に位置する部位の下端側の縁部23aを、その内周側に位置する部位に溶接するので、鋼板20の、外周側に位置する部位と、内周側に位置する部位とが滑ることなく整然と巻き重ねて固定することが可能である。このため、高い強度を備え、所望の長さ、外径、及び、肉厚を有する鋼管12を容易に製造することが可能である。
図6は、第4実施形態の鋼管の製造方法を説明するための図である。
第4実施形態の鋼管の製造方法は、図6に示すように、鋼板20の長さ方向に沿う一対の縁部20aの一方と、一周巻かれた後の前記一対の縁部20aの他方とを突き合わせてスパイラル状に巻いて筒状体を形成し、形成された筒状体の外周面に、鋼板20の長さ方向に沿う一対の縁部の一方と、一周巻かれた後の前記一対の縁部20aの他方とを突き合わせてスパイラル状に巻き重ねることにより鋼管13を製造する。
具体的には、製造する鋼管13の長さ方向と鋼板20の長さ方向とが鋭角をなすように鋼板20を傾けてスパイラル状に湾曲させる。このとき、鋼板20の長さ方向に沿う一対の縁部26、27のうち、図6において上側に位置する縁部27と、一周巻いた後の鋼板20の下側に位置する縁部26とが突き合わされるように、すなわち重ならないように巻き、突き合わせ部分をシーム溶接して鋼板20の板厚tと同じ肉厚mの筒状体13aを形成する(突き合わせ溶接工程)。このとき、鋼板20は筒状体13aの長さは、製造する鋼管13としての所望の長さに形成しておく。
次に、筒状体13aの外周に鋼板20を、筒状体13aを形成する際と同様にスパイラル状に湾曲させて、筒状体13aの外周面に巻き付けていく。このとき、外周面に巻き付けられた鋼板20の突き合わされた縁部27、26をシーム溶接にて接合すると共に突き合わされた縁部と重なった筒状体13aの部位とも接合する(縁部筒状体溶接工程)。このように、筒状体13aの外周に鋼板20を巻き付けることにより、鋼板20の板厚の2倍の肉厚を有する筒状体13bが形成される。このように、筒状体13a、13bの外周面に鋼板20をスパイラル状に巻き付けることにより鋼管13が形成される。すなわち、鋼管13の内径は最も内側の筒状体13aの内径により決定され、鋼管13の長さは鋼板20を巻く長さにより決定され、鋼管13の肉厚は鋼板20が重ねられる回数により決定される。ここで、突き合わせ溶接工程と縁部筒状体溶接工程とが溶接工程に含まれる。
第4実施形態の鋼管の製造方法によれば、筒状体13a、13bは、鋼板20がスパイラル状に巻かれているので、製造する鋼管13の長さを任意に設定することが可能であり、所望の長さの鋼管13を容易に形成することが可能である。また、筒状体13a、13bの肉厚mは鋼板20の一枚分であり、筒状体13a、13bの外周面に鋼板20をスパイラル状に巻き重ねることにより、ほぼ均一で所望の肉厚の鋼管13を製造することが可能である。
また、筒状体13a、13bは突き合わせた一対の縁部26、27同士が溶接され、筒状体13a、13bの外周部に巻き重ねられた鋼板20は、外周面に巻き重ねられて突き合わせられた一対の縁部26、27同士が筒状体13aとともに溶接されるので、筒状体13a、13bと巻き重ねられた鋼板20とが一体となって高い剛性を有する鋼管13を製造することが可能である。
上記各実施形態の鋼管の製造方法にて製造された鋼管10、11、12、13の内部にコンクリートを充填することにより、鋼管コンクリートとして使用することも可能である。
上記各実施形態においては、製造する鋼管の断面形状を円形とした円筒状の鋼管について説明したが、鋼管の断面形状は円形に限るものではなく、矩形状やその他の形状であっても構わない。
また、上記実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。
10 鋼管、11 鋼管、12 鋼管、13 鋼管、13a 筒状体、
13b 筒状体、20 鋼板、20a 幅方向の縁部、
20b 長さ方向の端部(内周側端部)、20c 重なった部位、
20d 重なった部位、20e 重なった部位、
20f 長さ方向の端部(外周側端部)、20g 重なった部位、
20h 長さ方向の端部(外周側端部)、20i 重なった部位、
21 下方側の縁部、22 上方側の縁部、23 鋼板の下端側、23a 縁部、
24 鋼板の上端側、25 縁部、26 縁部、27 縁部、 30 芯鋼管

Claims (5)

  1. 鋼管の製造方法であって、
    製造する前記鋼管の肉厚より薄い鋼板を巻き重ねる巻き工程と、
    前記鋼板が重なり合っている部位を溶接する溶接工程と、
    有し、
    前記溶接工程は、前記鋼板の長さ方向の端部と、当該鋼板における当該端部が重なっている部位とを溶接する端部溶接工程を有し、
    前記端部溶接工程は、前記鋼管の内周側に配置される端部を溶接する内端部溶接工程と、前記鋼管の外周側に配置される端部を溶接する外端部溶接工程と、を有し、
    前記溶接工程は、前記鋼管の内周側に配置される端部と、前記鋼管の外周側に配置される端部との間にて前記鋼板が重なり合っている部位を肉厚方向に溶接する肉厚方向溶接工程を有し、
    前記内端部溶接工程における溶接位置と、前記外端部溶接工程における溶接位置と、前記肉厚方向溶接工程における溶接位置が、前記鋼管の周方向において均等に配置されることを特徴とする鋼管の製造方法。
  2. 請求項1に記載の鋼管の製造方法であって、
    前記肉厚方向溶接工程は、巻き重ねられた前記鋼板がなす層毎に行われることを特徴とする鋼管の製造方法。
  3. 鋼管の製造方法であって、
    製造する前記鋼管の肉厚より薄い鋼板を巻き重ねる巻き工程と、
    前記鋼板が重なり合っている部位を溶接する溶接工程と、
    を有し、
    前記巻き工程にて、芯となる芯鋼管に前記鋼板を巻き重ね、
    前記溶接工程は、
    前記鋼板の長さ方向の端部と、前記芯鋼管を溶接する内端部溶接工程と、
    前記鋼管の外周側に配置される前記長さ方向の前記鋼板の端部と、当該鋼板における当該端部が重なっている部位とを溶接する外端部溶接工程と、
    前記鋼管の内周側に配置される前記鋼板の端部と、前記鋼管の外周側に配置される前記鋼板の端部との間にて前記鋼板が重なり合っている部位を肉厚方向に溶接する肉厚方向溶接工程を有し、
    前記内端部溶接工程における溶接位置と、前記外端部溶接工程における溶接位置と、前記肉厚方向溶接工程における溶接位置が、前記鋼管の周方向において均等に配置されることを特徴とする鋼管の製造方法。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の鋼管の製造方法にて製造されたことを特徴とする鋼管。
  5. 請求項4に記載の鋼管の内部にコンクリートを充填したことを特徴とする鋼管コンクリート。
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