JP4594255B2 - 金属線条体用リール - Google Patents
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Description
リールとして好適なリールに関する。
とで構成されている。
そして、一体の鋳造体を研削して巻胴部とフランジ部とを形成したもの(一体型リール
)と、巻胴部とリール部とをそれぞれ別個に鋼材で製作し、それらを溶接してリールを形
成したもの(組み立て型リール、例えば特許文献1に記載のリール)とに大別される。
る。
一方組み立て型リールは、軽量でかつ低コストであるという利点があるが、次のような
欠点がある。
すなわち、線径が0.2mm未満の極細金属線、たとえば線径が0.12〜0.16m
mあるいはそれ以下のソーワイヤや、0.15〜0.40mm程度のタイヤ用スチールコ
ードの素線などを、所定の張力(たとえば0.4〜1.5kg)でリールに巻き付ける場
合に、その巻き付け張力に起因して大きな巻き圧(締めつけ力)が巻胴部に作用し、これ
によりフランジ部と巻胴部との間に隙間が発生し、そこにワイヤが入り込み、巻き戻し時
にワイヤが断線する虞れがある。
なリールが従来提案されている。
このリールは、図3に示すように、円筒状の巻胴部21とこの巻胴部21の両側に取り
付けられた一対のフランジ部22とで構成されている。
筒状連結と重合する位置25には、円周方向に一定間隔で12個の貫通孔23が形成され
ており、これらの貫通孔23に巻胴部の径方向外側から溶接により肉もりが施され、この
肉もりにより巻胴部21とフランジ部22とが接合されて一体化している。符号24は巻
胴部21のほぼ中央部に嵌め込まれた補強リングを示す。
組み合わせ、溶接により一体化した構成となっている。3枚の鋼板22a、22b、22
cの各直径は、22a>22b>22cなる関係にあり、また各鋼板22a、22b、2
2cの各中心部に芯パイプ35の装着孔26が形成されている。符号27は円形鋼板22
aに形成された楔型リブを、符号28は円形鋼板22bの外周部端縁に形成された外側折
り曲げ部をそれぞれ示しており、最外側に配設された円形鋼板22aの外周部は外側折り
曲げ部28を巻き込む折り返し部30を形成している。
盛り溶接で行う構成となっているので、特許文献1に記載のリールよりも溶接強度が向上
し、軽量化を図りつつ、金属線条体リールの強度および剛性を高めて、巻き重量の増加に
対応することができるという長所を有するが、上述の溶接が全周溶接でないので、全周溶
接に較べて強度的に弱く、また角部(巻胴端部とフランジ部との結合部)に隙間ができや
すく、そこにワイヤが入り込むという点が解決されていないという課題がある。
巻胴部とフランジ部との溶接結合強度を増大して大きなフランジ強度を有するリールを提
供しようとするものである。
れる金属線条体用リールにおいて、上記の巻胴部とフランジ部とをそれぞれ別個に鋼材で
製作し、上記巻胴部の両端部に薄肉部をそれぞれ形成し、上記各フランジ部の一部をフランジ内側面がフランジ外周縁部まで一体である、断面がL字形状のL字型部材で形成するとともに、同各L字型部材を上記巻胴部の各薄肉部にそれぞれ嵌合し、上記の各L字型部材の内周縁を対向する上記薄肉部の各周縁にそれぞれ溶接したことを特徴とする。
たり、あるいは上記巻胴部の両端部の内側に嵌入した円板状のボスと上記巻胴部の薄肉部
に溶接したL字型部材とで形成することを特徴とする。
(巻胴端部とフランジ部との結合部)に隙間がなくなり、したがって、巻き戻し時にワイ
ヤがリールに入り込み、ワイヤが断線するような事態の発生を抑制することができる。
に巻き付ける場合、その巻き付け張力に起因した大きな巻き圧の作用でフランジ部が広が
る方向に変形することに対する強度)の高いリールが得られる。
が溶接による熱影響を受ける虞がなく、したがって、角部の熱影響による歪みの発生、強
度低下を防止したリールを得ることができる。
図1(a)は第一実施形態にかかるリールの断面図、(b)は図1のA矢部の拡大断面
図、図2は第二実施形態にかかるリールの断面図である。
端に位置する一対のフランジ部2とで構成されている。
捲胴部1は鋼板を曲げ加工により製作される。そしてこの巻胴部1の両端部に薄肉部1
aがそれぞれ形成され、この薄肉部1aに、後述のL字型部材2bが嵌合される。
材2bとで形成される。
L字型部材2bは、鋼材製で断面がL字形状で全体形状がリング状に形成されており、フランジ内側面がフランジ外周縁部まで一体であり、薄肉部1aに嵌合されるとともに、各L字型部材2bの内周縁は対向する薄肉部1aの各周縁にそれぞれ溶接3されている。捲胴部1の表面(捲き面)とL字型部材2bの表面(捲き面)と溶接(部)3の表面とは、連続した平滑面に仕上げるのが望ましい。
さらに、各L字型部2bは主体部2aの内面に溶接されてフランジ部2が形成される。
符号5は円板体(主体部)2aの中心部に形成された芯パイプ装着孔を示す。
部に薄肉部1aがそれぞれ形成され、この薄肉部1aに、L字型部材2bが嵌合され、各
L字型部材2bの内周縁は対向する薄肉部1aの各周縁にそれぞれ溶接3されている。こ
の構成は図1のものと同じである。このリール10においても、捲胴部1の表面(捲き面
)とL字型部材2bの表面(捲き面)と溶接(部)3の表面とは、連続した平滑面に仕上
げるのが望ましい。
図2のリールの場合、フランジ部2の構成が図1のものと相違する。
部材2bよりも厚肉の円板体からなるボス4が嵌入されており、このボス4とL字型部材
2bとによりフランジ部2が形成される構成となっている。
わせ結合でないので、角部(巻胴端部とフランジ部との結合部)に隙間がなくなり、した
がって、巻き戻し時にワイヤがリールに入り込み、ワイヤが断線するような事態の発生を
抑制することができる。
3が全周溶接であることから、線材をリールに巻き付ける場合、その巻き付け張力に起因
した大きな巻き圧の作用でフランジ部2が外側に広がる方向に変形することに対する強度
が高い。
角部が溶接による熱影響を受ける虞がなく、したがって、角部の熱影響による歪みの発生
、強度低下を防止したリールを得ることができる。
図2に示すリール10では、巻胴部1の両端部の内側に円板体からなるボス4を嵌入し
た構成となっているので、捲胴部1の強度を高めることができる。ボス4の厚さを調節し
て捲胴部1の強度を調節が可能となる。なおこのリールでは、芯パイプ装着孔5はボス4
の中心部に形成される。
ともに、巻胴部とフランジ部との溶接結合強度を増大して大きなフランジ強度を有するリ
ールを得ることができる。
1a:薄肉部
2:フランジ部
2a:円板体(フランジ部の主体部)
2b:L字型部材
3:溶接(部)
4:ボス
5:芯パイプ装着孔
10:リール
Claims (3)
- 円筒状の巻胴部と、同巻胴部の両端に位置する一対のフランジ部とで構成される金属線条体用リールにおいて、上記の巻胴部とフランジ部とはそれぞれ別個に鋼材で製作され、上記巻胴部の両端部に薄肉部がそれぞれ形成され、上記各フランジ部はその一部をフランジ内側面がフランジ外周縁部まで一体である、断面がL字形状のL字型部材で形成され、同各L字型部が上記巻胴部の各薄肉部にそれぞれ嵌合され、上記の各L字部材の内周縁が対向する上記薄肉部の各周縁にそれぞれ溶接されていることを特徴とする金属線条体用リール。
- 上記フランジ部が、円板体からなる主体部と、同主体部内側面に溶接された上記L字型部材とで形成されていることを特徴とする請求項1に記載の金属線条体用リール。
- 上記フランジ部が、上記巻胴部の両端部の内側に嵌入された円板状のボスと、上記巻胴部の薄肉部に溶接されたL字型部材とで形成されていることを特徴とする請求項1に記載の金属線条体用リール。
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- 2006-02-28 JP JP2006052671A patent/JP4594255B2/ja active Active
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