JP5521337B2 - 印刷装置、印刷方法、コンピュータープログラムおよび記録媒体 - Google Patents

印刷装置、印刷方法、コンピュータープログラムおよび記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、印刷媒体に印刷を行う技術に関する。
従来、シリアル方式の印刷装置では、印刷ヘッドを、印刷媒体に対して主走査方向と副走査方向とに相対的に各々駆動して印刷を行っている。印刷ヘッドには、各色のインクを吐出するノズル列が、主走査方向に並んで配置されている(特許文献1参照)。そのため、例えば、印刷ヘッドに、イエローインクを吐出するノズル列とブラックインクを吐出するノズル列とが、この順序で主走査方向に並んで形成されているとすると、同一の印刷位置に対しては、ブラックインクよりもイエローインクが先に吐出されることになる。
このように、異なるインクが同一の印刷位置に吐出されると、先に吐出されたインクの乾燥状態に応じて、後に吐出されるインクに滲みが生じやすくなる。そのため、例えば、後に吐出されたインクが、先に吐出されたインクよりも明度が低くて目立ちやすいインクであれば、インクの滲みが余計に目立ってしまうことになる。また、先に吐出されたインクが他のインクと混ざりやすい特性を有する場合には、後から吐出されたインクは一層、滲みやすくなることになる。
このような問題は、印刷ヘッドの往動時と復動時との両者でインクを吐出する双方向印刷時(特許文献1参照)には特に顕著になる。双方向印刷では、往動時と復動時とで、吐出されるインクの順序が入れ替わるため、滲みの生じやすさも変動し、往動時と復動時とで同一の色を印刷したとしても濃度ムラが生じてしまうおそれがあるためである。
特開2007−145031号公報
上述した種々の問題を考慮し、本発明が解決しようとする課題は、シリアル方式の印刷装置において、インクの乾燥時間の違いに起因する滲みの発生を抑制して画質を向上させることにある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
本発明の第1の形態は、印刷ヘッドを印刷媒体に対して該印刷媒体の幅方向たる主走査方向と該主走査方向に交差する副走査方向とに各々相対的に駆動して印刷する印刷装置であって、
第1のインクが吐出されるノズルを前記副走査方向に沿って複数有する第1のノズル列と、滲みを抑制する対象のドットである抑制ドットに対応するインクである第2のインクが吐出されるノズルを前記副走査方向に沿って複数有する第2のノズル列とが前記主走査方向に並べて配置された印刷ヘッドと、
画像データを取得する取得部と、
複数の閾値からなるディザマスクの各閾値と、前記画像データを構成する画素データとを比較することにより前記ドットの形成位置を決定し、前記印刷ヘッドを制御してインクを前記決定された形成位置に吐出させることで、前記画像データに応じたドットを前記印刷媒体に形成するドット形成部とを備え、
前記ドット形成部は、前記第2のノズル列のうち、前記印刷ヘッドが前記副走査方向に駆動された際に前記印刷媒体上に先に到達する側に配置されているノズルである先行ノズルから、前記第2のインクを前記印刷ヘッドに吐出させ、
前記ドット形成部は、前記第1のインクに対応する画素データに対しては、第1のディザマスクを用いてドットの形成位置を決定し、前記第2のインクに対応する画素データに対しては、前記先行ノズルによってドットが形成される位置に対応する閾値がドットの形成されやすい値に設定された第2のディザマスクを用いてドットの形成位置を決定することで、前記先行ノズルの使用率を、前記第1のノズル列内の、前記先行ノズルに対応する位置に設けられたノズルの使用率よりも高める
ことを特徴とする。
このような形態の印刷装置であれば、滲みを抑制する対象のドットである抑制ドットを、印刷ヘッドに備えられた複数のノズルのうち、印刷媒体に対してインクを吐出するタイミングが他のノズルよりも早い先行ノズルによって形成することができる。そのため、抑制ドットの乾燥が促進され、滲みの発生を抑制することが可能になる。また、このような形態の印刷装置であれば、第2のインクを、第1のインクよりも同一印刷位置に対して相対的に先に吐出することができる。そのため、第2のインクの乾燥を促進することができる。また、このような形態であれば、2種類のディザマスクを使い分けることにより、第1のインクと第2のインクとを吐出することが可能になる。また、このような形態であれば、閾値を適切に配置するだけで先行ノズルの使用率を高めることができる。ドットの形成されやすい値とは、例えば、値の小さな閾値である。
[適用例1]印刷ヘッドを印刷媒体に対して該印刷媒体の幅方向たる主走査方向と該主走査方向に交差する副走査方向とに相対的に駆動して印刷する印刷装置であって、インクを吐出する複数のノズルを備えた印刷ヘッドと、画像データを取得する取得部と、前記印刷ヘッドを制御して前記インクを吐出させることで、前記画像データに応じたドットを前記印刷媒体に形成するドット形成部とを備え、前記ドット形成部は、滲みを抑制する対象のドットである抑制ドットを前記印刷媒体に形成する場合に、前記複数のノズルの中で、前記印刷媒体に対してインクを吐出するタイミングが他のノズルよりも早い先行ノズルから、前記抑制ドットに対応するインクを前記印刷ヘッドに吐出させる印刷装置。
このような構成の印刷装置であれば、滲みを抑制する対象のドットである抑制ドットを、印刷ヘッドに備えられた複数のノズルのうち、印刷媒体に対してインクを吐出するタイミングが他のノズルよりも早い先行ノズルによって形成することができる。そのため、抑制ドットの乾燥が促進され、滲みの発生を抑制することが可能になる。
[適用例2]適用例1に記載の印刷装置であって、前記印刷ヘッドには、第1のインクが吐出されるノズルを前記副走査方向に沿って複数有する第1のノズル列と、前記抑制ドットに対応するインクである第2のインクが吐出されるノズルを前記副走査方向に沿って複数有する第2のノズル列とが前記主走査方向に並べて配置されており、前記先行ノズルは、前記第2のノズル列のうち、前記印刷ヘッドが前記副走査方向に駆動された際に前記印刷媒体上に先に到達する側に配置されているノズルであり、前記ドット形成部は、前記先行ノズルの使用率を、前記第1のノズル列内の、前記先行ノズルに対応する位置に設けられたノズルの使用率よりも高めて前記第2のインクを吐出する印刷装置。
このような構成の印刷装置であれば、第2のインクを、第1のインクよりも同一印刷位置に対して相対的に先に吐出することができる。そのため、第2のインクの乾燥を促進することができる。
[適用例3]適用例2に記載の印刷装置であって、前記ドット形成部は、複数の閾値からなるディザマスクの各閾値と、画像を構成する画素データとを比較することにより前記ドットの形成位置を決定するものであり、前記第1のインクに対しては、第1のディザマスクを用いてドットの形成位置を決定し、前記第2のインクに対しては、第2のディザマスクを用いてドットの形成位置を決定する印刷装置。このような構成であれば、2種類のディザマスクを使い分けて、第1のインクと第2のインクとを吐出することが可能になる。
[適用例4]適用例3に記載の印刷装置であって、前記第2のディザマスクの前記主走査方向および前記副走査方向のサイズは、それぞれ、前記印刷ヘッドを主走査及び副走査して前記第2のノズル列によって前記印刷媒体にドットを形成した場合に該印刷媒体上に繰り返し表れるノズル配置のパターンのサイズの整数倍である印刷装置。このような構成であれば、印刷媒体に形成されるドットの位置と、そのドットを形成するノズルとを一意に対応付けることが可能になる。この結果、第2のノズル列内の各ノズルの使用率を第2のディザマスクを用いて容易に可変させることができる。
[適用例5]適用例4に記載の印刷装置であって、前記第2のディザマスクは、前記先行ノズルによってドットが形成される位置に対応する閾値が、ドットの形成されやすい値に設定されている印刷装置。このような構成であれば、閾値を適切に配置するだけで先行ノズルの使用率を高めることができる。ドットの形成されやすい値とは、例えば、値の小さな閾値である。
[適用例6]適用例3ないし適用例5のいずれかに記載の印刷装置であって、前記第1のディザマスクの前記主走査方向および前記副走査方向のサイズは、それぞれ、前記印刷ヘッドを主走査及び副走査して前記第1のノズル列によって前記印刷媒体にドットを形成した場合に該印刷媒体上に繰り返し表れるノズル配置のパターンのサイズの整数倍である印刷装置。このような構成であれば、第1のノズル列内の各ノズルの使用率を第1のディザマスクを用いて容易に可変させることができる。
[適用例7]適用例6に記載の印刷装置であって、前記第1のノズル列内の、前記先行ノズルに対応する位置のノズルによってドットが形成される位置に対応する閾値が、ドットの形成されにくい値に設定されている印刷装置。このような構成であれば、閾値を適切に配置するだけで、第1のノズル列内の先行ノズルに対応する位置のノズルの使用率を低減することができる。ドットの形成されにくい値とは、例えば、値の大きな閾値である。
[適用例8]適用例2ないし適用例7のいずれかに記載の印刷装置であって、前記先行ノズルのノズル数は、前記印刷ヘッドの一回の副走査量に応じて設定されている印刷装置。このような構成であれば、第2のインクを印刷媒体上の未印刷領域に吐出することができるので、濃度ムラを一層効果的に抑制することができる。
[適用例9]適用例1に記載の印刷装置であって、前記取得した画像データを、前記印刷媒体の単位面積当たりのドットの密度を表すドット記録率に変換するドット記録率変換部を備え、前記抑制ドットとは、前記変換されたドット記録率が、所定の値よりも低いドットである印刷装置。このような構成であれば、まばらに形成されるドットの滲みを抑制することができる。
[適用例10]適用例1または適用例9に記載の印刷装置であって、前記ドット形成部は、前記印刷ヘッドを複数回主走査させつつ、各主走査でドットを形成する位置を変更することで、前記印刷ヘッドの前記副走査方向の幅に相当するバンド内にドットを埋めていくものであり、前記先行ノズルには、前記複数のノズルのうち、前記バンド内において最初の主走査でドットを形成するノズルが含まれる印刷装置。このような構成であれば、各バンドの印刷において、抑制ドットを、必ず、そのバンドの印刷における最初の主走査で形成することができる。そのため、抑制ドットの乾燥を促進して、滲みの発生を抑制することができる。
なお、本発明は、上述した印刷装置としての構成のほか、印刷方法や、コンピュータープログラムとしても構成することができる。コンピュータープログラムは、コンピューターが読取可能な記録媒体に記録されていてもよい。記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスクやCD−ROM、DVD−ROM、光磁気ディスク、メモリカード、ハードディスク等の種々の媒体を利用することができる。
本発明の一実施例としての印刷システム10の概略構成を示す図である。 コンピューター100の概略構成を示す図である。 プリンター200の概略構成を示す図である。 印刷ヘッド241の底面に形成されたノズル列の配置を示す図である。 先行ノズルグループの使用率を高める概念を示す図である。 印刷媒体上にドットが形成されていく様子を示す図である。 先行ノズルグループによってドットが形成される位置を示す図である。 第2ディザマスクD2の一部を示す図である。 第2ディザマスクD2によってドット記録率5%のベタ画像を印刷した場合のドット形成位置を示す図である。 第2ディザマスクD2によってドット記録率30%のベタ画像を印刷した場合のドット形成位置を示す図である。 印刷処理のフローチャートである。 ハーフトーン処理ルーチンを示すフローチャートである。 ドット記録率テーブルDTの例を示す図である。 第2実施例における各ノズルの使用率を示す図である。 第1ディザマスクD1bの一部を示す図である。 第1ディザマスクD1bによってドット記録率60%のベタ画像を印刷した場合のドット形成位置を示す図である。 第3実施例における各ノズルの使用率を示す図である。 第1ディザマスクD1cの一部を示す図である。 第1ディザマスクD1cによってドット記録率50%のベタ画像を印刷した場合のドット形成位置を示す図である。 第1ディザマスクD1cを用いた場合にノズル番号0〜6によって形成されるドットを示す図である。 第1ディザマスクD1cを用いた場合にノズル番号7〜14によって形成されるドットを示す図である。 第1ディザマスクD1cを用いた場合にノズル番号15〜22によって形成されるドットを示す図である。 第1ディザマスクD1cを用いた場合にノズル番号23〜29によって形成されるドットを示す図である。 第2ディザマスクD2cの一部を示す図である。 第2ディザマスクD2cによってドット記録率50%のベタ画像を印刷した場合のドット形成位置を示す図である。 第2ディザマスクD2cを用いた場合にノズル番号0〜6によって形成されるドットを示す図である。 第2ディザマスクD2cを用いた場合にノズル番号7〜14によって形成されるドットを示す図である。 第2ディザマスクD2cを用いた場合にノズル番号15〜22によって形成されるドットを示す図である。 第2ディザマスクD2cを用いた場合にノズル番号23〜29によって形成されるドットを示す図である。 第4実施例におけるハーフトーン処理ルーチンを示すフローチャートである。 低密度のドットを高密度のドットに先立って形成するためのディザマスクの特性を示す図である。 低密度のドットを高密度のドットに先立って形成するための他のディザマスクの特性を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を実施例に基づき次の順序で説明する。
A.第1実施例:
A−1.印刷システムの概略構成:
A−2.コンピューターとプリンターの構成:
A−3.滲み抑制の原理:
A−4.印刷処理:
B.第2実施例:
C.第3実施例:
D.第4実施例:
E.変形例:
A.第1実施例
A−1.印刷システムの概略構成:
図1は、本発明の一実施例としての印刷システム10の概略構成を示す図である。図示するように、本実施例の印刷システム10は、コンピューター100と、コンピューター100の制御の下で実際に画像を印刷するプリンター200とから構成されている。印刷システム10は、全体が一体となって広義の印刷装置として機能する。
図1に示すコンピューター100には、所定のオペレーティングシステムがインストールされており、このオペレーティングシステムの下で、アプリケーションプログラム20が動作している。オペレーティングシステムには、ビデオドライバ22やプリンタードライバ24が組み込まれている。アプリケーションプログラム20は、例えば、周辺機器インターフェース108を通じて、デジタルカメラ120から画像データIMGを入力する。すると、アプリケーションプログラム20は、ビデオドライバ22を介して、この画像データIMGによって表される画像をディスプレイ114に表示する。また、アプリケーションプログラム20は、プリンタードライバ24を介して、画像データIMGをプリンター200に出力する。アプリケーションプログラム20がデジタルカメラ120から入力する画像データIMGは、レッド(R),グリーン(G),ブルー(B)の3色の色成分からなるデータである。
本願の「ドット形成部」に相当するプリンタードライバ24は、画像取得モジュール40と、色変換モジュール42と、ハーフトーンモジュール44と、印刷データ出力モジュール46とを備えている。画像取得モジュール40は、アプリケーションプログラム20から、印刷の対象となる画像データの取得を行う。
色変換モジュール42は、予め用意された色変換テーブルLUTを参照して、画像データの色成分R,G,Bをプリンター200が表現可能な色成分(シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各色)に変換する。
ハーフトーンモジュール44は、色変換後の画像データを、二値化(正確には多値化)されたドットの分布によって表すハーフトーン処理を行う。本実施例では、このハーフトーン処理として、周知の組織的ディザ法を用いる。
印刷データ出力モジュール46は、ハーフトーン処理によって得られた各色のドットの配置を表すデータを、プリンター200の印刷ヘッド241によるドットの形成順序に合わせて並び替え、印刷データとしてプリンター200に出力する。
本実施例のハーフトーンモジュール44は、滲みの目立ちにくい低視認性インクによって形成するドットについては、ブルーノイズ特性を有する一般的なディザマスク(以下、「第1ディザマスクD1」という)を用いてハーフトーン処理を行う。これに対して、滲みの目立ちやすい高視認性インクによって形成するドット(抑制ドット)については、特殊なディザマスク(以下、「第2ディザマスクD2」という)を用いることで、印刷媒体上での滲みを抑制する機能を有している。特殊なディザマスクを用いることで滲みを抑制可能な原理については後で詳しく説明する。
なお、「低視認性」および「高視認性」という言葉は、インクの絶対的な性質を指す訳ではなく、あくまで、相対的な性質を示しているに過ぎない。例えば、ある2種類のインクを印刷媒体に打ち込んだときに、相対的に明度の低いインクが「高視認性インク」となり、相対的に明度の高いインクが「低視認性インク」となる。具体的には、シアンインクとイエローインクであれば、シアンインクが「高視認性インク」で、イエローインクが「低視認性インク」となる。また、ブラックインクとシアンインクであれば、ブラックインクが「高視認性インク」で、シアンインクが「低視認性インク」となる。このように、「低視認性」および「高視認性」という相対的な表現によれば、シアンインクの立場は、比較対照のインクに応じて逆転することになる。ただし、本実施例では、プリンター200が備えるインクの種類をいずれかに分類するために、便宜的に、ブラックとマゼンタを高視認性インクとして扱い、シアンとイエローを低視認性インクとして扱う。
A−2.コンピューターとプリンターの構成:
図2は、コンピューター100の概略構成を示す図である。コンピューター100は、CPU102を中心に、ROM104やRAM106などを、バス116で互いに接続することによって構成された周知のコンピューターである。
コンピューター100には、フレキシブルディスク124やコンパクトディスク126等のデータを読み込むためのディスクコントローラー109や、周辺機器とデータの授受を行うための周辺機器インターフェース108、ディスプレイ114を駆動するためのビデオインターフェース112が接続されている。周辺機器インターフェース108には、プリンター200や、ハードディスク118が接続されている。また、デジタルカメラ120やカラースキャナー122を周辺機器インターフェース108に接続すれば、デジタルカメラ120やカラースキャナー122で取り込んだ画像に対して画像処理を施すことも可能である。また、ネットワークインターフェースカード110を装着すれば、コンピューター100を通信回線300に接続して、通信回線に接続された記憶装置310に記憶されているデータを取得することもできる。コンピューター100は、印刷しようとする画像データを取得すると、上述したプリンタードライバ24の働きにより、プリンター200を制御して、この画像データの印刷を行う。
次に、プリンター200の構成について図3を参照して説明する。図3に示すように、プリンター200は、紙送りモーター235によって印刷媒体Pを搬送する搬送機構と、キャリッジモーター230によってキャリッジ240をプラテン236の軸方向に往復動させる主走査機構と、キャリッジ240に搭載された印刷ヘッド241を駆動してインクの吐出およびドット形成を行う機構と、これらの紙送りモーター235,キャリッジモーター230,印刷ヘッド241および操作パネル256との信号のやり取りを司る制御回路260とから構成されている。
キャリッジ240をプラテン236の軸方向に往復動させる主走査機構は、プラテン236の軸と並行に架設されキャリッジ240を摺動可能に保持する摺動軸233と、キャリッジモーター230との間に無端の駆動ベルト231を張設するプーリー232と、キャリッジ240の原点位置を検出する位置検出センサー234等から構成されている。
キャリッジ240には、シアンインク(C)と、マゼンタインク(M)と、イエローインク(Y)と、ブラックインク(K)とを収容したインクカートリッジ243が搭載される。キャリッジ240の下部に設けられた印刷ヘッド241には、インクを吐出するノズルの列244〜247が、各色毎に形成されている。これらのノズルは、インク量の異なる複数種類(大、中、小)のインク滴を吐出することで、複数種類のサイズのドットを形成することができる。大ドットを基準にとれば、中ドットは大ドットの約1/2、小ドットは約1/4のインク量で形成される。
図4は、印刷ヘッド241の底面に形成されたノズル列の配置を示す図である。図示するように、印刷ヘッド241は、副走査方向に複数のノズルが並んで形成されたノズル列244〜247を備えている。本実施例では、各ノズル列は、30個のノズルから構成されている。これらのノズル列244〜247は、キャリッジ240に装着されるインクカートリッジ243からインクが供給され、それぞれシアンインクC、マゼンタインクM、イエローインクY、ブラックインクK、を吐出する。以下では、副走査方向に向かって先頭側のノズルの番号を「29」とし、後端側のノズルの番号を「0」として説明する。なお、図4に示すように、本実施例では、各インク色に対応するノズル列は、ノズルが副走査方向に1列に並んで構成されるが、各ノズル列におけるノズルの配置は、特に限定するものではない。例えば、1つのインク色に対して、ノズルが複数列に並んでいてもよいし、ノズルが千鳥状に配置されていても良い。
図3に示すように、プリンター200が備える制御回路260は、CPUや、ROM、RAM、PIF(周辺機器インターフェース)等がバスで相互に接続されて構成されている。制御回路260は、PIFを介してコンピューター100から出力された印刷データを受け取ると、キャリッジモーター230を駆動することによって、印刷ヘッド241を印刷媒体Pに対して主走査方向に往復動させ、また、紙送りモーター235を駆動することによって、印刷媒体Pを副走査方向に移動させる。制御回路260は、キャリッジ240が往復動する動き(主走査)や、印刷媒体の紙送りの動き(副走査)に合わせて、印刷データに基づいて適切なタイミングでノズルを駆動することにより、印刷媒体P上の適切な位置に適切な色のインクドットを形成する。こうすることによって、プリンター200は、印刷媒体P上にカラー画像を印刷することが可能となっている。なお、本実施例は、印刷媒体を副走査方向に搬送しているが、印刷媒体の位置を固定し、キャリッジ240を副走査方向に搬送することとしてもよい。
A−3.滲み抑制の原理:
上述したように、本実施例の印刷システム10は、高視認性インクの印刷媒体上での滲みを抑制する機能を備えている。印刷システム10は、このような機能を実現するために、高視認性インクを吐出するノズル列の副走査方向に向かって先頭側のノズルの使用率を後端側のノズルよりも高める制御を行う。以下、使用率を高める先頭側のノズル群のことを、「先行ノズルグループ」という。また、相対的に使用率を低くする後端側のノズル群のことを「後行ノズルグループ」という。使用率を高めるノズルの個数は、本実施例では、1回の副走査によって印刷ヘッド241が移動するバンド幅に含まれるノズル数(本実施例では、7個)とする。
図5は、先行ノズルグループの使用率を高める概念を示す図である。この図では、横軸が、ノズル列を構成する各ノズルの番号(0〜29)を示し、縦軸が、ノズル別の使用率を示す。この図5には、所定の印刷領域に対するドット記録率が5%である場合の、低視認性インクのノズルの使用率と、高視認性インクのノズルの使用率をそれぞれ示している。
図5に示すように、本実施例では、例えば、低視認性インクについては、図示するように、各ノズルとも、同一の使用率(5%)でインクを吐出する。これに対して高視認性インクについては、先行ノズルグループ(ノズル番号22〜29)のノズルの使用率を20%程度にまで高め、後行ノズルグループ(ノズル番号0〜21)のノズルの使用率をほぼ0%とすることで、ノズル列全体で平均して5%の使用率となるようにインクを吐出する。
本実施例では、このように、ノズル列内の各ノズルについてそれぞれ使用率を可変させることで、先行ノズルグループの使用率を高める。こうすることで、徐々に紙送り(副走査)を行って画像を印刷する印刷ヘッド241は、低視認性インクよりも高視認性インクを同一印刷位置に対して時間的に早く吐出することができる。この結果、高視認性インクの乾燥を促進することができ、高視認性インクの滲みを抑制することができる。なお、図5では、22番のノズルの使用率だけが、先行ノズルグループと他のノズルとの中間的な値となっている。これは、22番のノズルによって形成されるドットが、丁度、バンドとバンドの中間位置に形成されるため(図7参照)、かかる部分において縞模様が生じてしまうことを抑制するためである。
本実施例では、ノズル列を構成する各ノズルの使用率を図5に示したように可変させるために、特殊なディザマスク(第2ディザマスクD2)を高視認性インクに対応する色のハーフトーン処理時に用いる。以下、第2ディザマスクD2によって、各ノズルの使用率を可変させることができる原理を説明する。
前提として、本実施例では、印刷ヘッド241の駆動制御の態様として、オーバーラップ数を「2」、ノズルピッチを「2」、紙送り量を「15」とし、印刷ヘッドの往動時と復動時の両方でインクを吐出する双方向印刷を行うこととする。オーバーラップ数とは、主走査方向(横方向)に形成する1本のラインをドットですべて埋めるために必要な主走査の回数のことをいう。つまり、オーバーラップ数が「2」ということは、2回の主走査で、主走査方向の1本のラインが完成することになる。また、ノズルピッチとは、ノズル列に形成された2つのノズル間の間隔のことをいう。本実施例では、ノズルピッチを「2」としたため、1回の印刷ヘッド241の主走査で1ラインおきにドットが形成されることになる。また、紙送り量とは、1回の主走査につき、印刷ヘッド241が副走査方向に搬送される量(ライン数)のことをいう。本実施例では、紙送り量は、「15」とした。なお、以下では、この紙送り量のことを「バンド幅」と呼ぶことがある。本実施例では、先行ノズルグループの幅(=8[ノズル数]×2[ノズルピッチ]−1)を、このバンド幅に一致させている。
図6は、あるノズル列によって印刷媒体上にドットが形成されていく様子を示す図である。図6(a)は、30個のノズル(0番〜29番)から構成されたノズル列が、主走査の度に15ドットずつ副走査(紙送り)される様子を示している。図6(b)には、印刷媒体上の所定の2×2の局所領域にドットが形成される順序を示している。この図に示すように、本実施例では、局所領域内の各ドットが、左上、右下、右上、左下の順で埋められる。この順序のことを、「埋め順」という。局所領域のサイズは、横方向(主走査方向)がオーバーラップ数(本実施例では「2」)に一致し、縦方向(副走査方向)がノズルピッチ(本実施例では「2」)に一致している。埋め順は、印刷ヘッド241が副走査される毎に変化していく性質を有しており、本実施例では、この埋め順が4回変化すると、元の埋め順に戻る。この埋め順の繰り返し単位は、ノズルピッチとオーバーラップ数との積となる。埋め順の設定は、プリンタードライバ24が、プリンター200の制御回路260に所定の指令を与えることで行われる。制御回路260は、プリンタードライバ24から埋め順の設定を受けると、設定された埋め順に従って、ドットを形成していく。
図6(c)は、上記のような駆動制御の態様および埋め順によって、印刷媒体上にドットが形成された様子を示している。図6(c)に示した各格子が1つのドットを示し、格子内の番号は、そのドットを形成するノズルの番号を示している。本実施例では、図6(a)に示すように、8回の主走査(往動4走査+復動4走査)および8回の副走査が行われることで、図6(c)のように、2×60ドットの印刷範囲がドットで埋まることになる。印刷媒体全体へのドットの形成は、この2×60ドットのパターン(以下、「ノズル配置パターン」という)が、主走査方向および副走査方向に繰り返し適用されることで行われる。つまり、上記のような駆動制御の態様および埋め順によって印刷が行われる場合には、図6(c)に示すように、印刷媒体上に形成されるドットは、その形成位置と、そのドットを形成するノズルの番号とが一意に対応していることになる。そうすると、図6(c)にノズル番号として22ないし29と示した位置のドットが、ハーフトーン処理によって生じやすいドットであれば、先行ノズルグループの使用率が高まることになる。ドットが形成されやすいということは、組織的ディザ法においては、その位置に対応する閾値の値が低いということに他ならない。そこで、本実施例では、図6(c)に示したノズル配置パターンのサイズに応じたディザマスクを第2ディザマスクD2として用意し、この第2ディザマスクD2に対する閾値の配置を最適化することで、各ノズルの使用頻度の調整を行う。
図7は、先行ノズルグループによってドットが形成される位置を示す図である。この図7には、図6(c)に示したノズル配置パターンを主走査方向に8個連結させた様子を示している。図中、ハッチングを付した部分が、図5に示した先行ノズルグループ(ノズル番号22〜29)によってドットが形成される位置である。上述したように、本実施例では、先行ノズルグループの使用率を後行ノズルグループよりも高めることで、高視認性ノズルの滲みを抑制する。そこで、図7のハッチングを付した位置にドットが形成されやすい閾値(つまり、値の小さな閾値)を配置したディザマスクを用意すれば、先行ノズルグループのノズルの使用率を他のノズルよりも高めることが可能になる。
図8は、上記のような考え方に基づいて生成した第2ディザマスクD2の一部を示す図である。この第2ディザマスクD2は、図6(c)に示したノズル配置パターンのサイズを、主走査方向に8倍、副走査方向に1倍にし、16×60のサイズとした。つまり、この第2ディザマスクD2は、960個(=16×60)の要素を有している。この第2ディザマスクD2には、各要素に対して、値の重複を許容しつつ0から255までの閾値が配置されている。図8には、図7と同様に、先行ノズルグループ(ノズル番号22〜29)によってドットが形成される要素にハッチングを付している。各要素への閾値の配置は、以下のように行うことができる。まず、ノズル番号22〜29に該当する要素に対して、小さな値の閾値を万遍なく配置していく。そして、その後、他の要素に対して、残りの閾値を配置していく。最後に、すべてのノズル番号を対象として、閾値全体の配置バランスを整える。閾値を万遍なく配置する手法としては、例えば、閾値の配置前後においてそれぞれ所定の粒状性評価値(例えば、RMS粒状度や自己相関関数、ウィナースペクトラム等)を求め、その変化が最適となるように閾値を配置する手法がある。
図9は、図8に示した第2ディザマスクD2によってドット記録率5%のベタ画像を印刷した場合のドット形成位置を示す図である。図中、黒く塗りつぶした部分が、ドットの形成された位置を示している。この図9に示すように、図8に示した第2ディザマスクD2を用いれば、ドット記録率が5%の時には、図8にハッチングを付した部分、すなわち、先行ノズルグループ(ノズル番号22〜29)に該当する位置にのみドットが形成されることになる。そのため、ドット記録率が5%までであれば、すべてのドットを、先行ノズルグループによって形成することが可能になる。
図10は、第2ディザマスクD2によってドット記録率30%のベタ画像を印刷した場合のドット形成位置を示す図である。この図10に示すように、図8に示した第2ディザマスクD2を用いた場合には、ドット記録率が30%の時には、先行ノズルグループ以外のノズルによってもドットが形成されることになる。
コンピューター100は、上述した第2ディザマスクD2と、一般的なブルーノイズ特性を有する第1ディザマスクD1とを個別に予め記憶し、処理対象となる色に応じて、これらのディザマスクを使い分けてハーフトーン処理を行う。以下、これらのディザマスクを使用して印刷を行う印刷処理について詳細に説明する。
A−4.印刷処理:
図11は、本実施例のコンピューター100が実行する印刷処理のフローチャートである。この印刷処理は、ハードウェアとしてのCPU102がプリンタードライバ24として用意されたプログラムを実行することにより行なわれる。この印刷処理を開始すると、コンピューター100は、まず、RGB形式の画像データをアプリケーションプログラム20から入力する(ステップS100)。
画像データを入力すると、コンピューター100は、色変換モジュール42を用いて、ステップS100で入力したRGB形式の画像データを、CMYK形式の画像データに変換する(ステップS200)。
CMYK形式の画像データが得られると、コンピューター100は、ハーフトーンモジュール44を用いてシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の色毎にハーフトーン処理を行い、プリンター200に転送可能なデータを生成する(ステップS300)。プリンター200に転送可能なデータとは、プリンター200が印刷媒体P上に形成するインク滴のサイズを示すデータ(ドットデータという)であり、小ドット、中ドット、あるいは大ドットを形成する/しないというデータである。
ハーフトーン処理が終了すると、コンピューター100は、ハーフトーン処理により生成したC、M、Y、Kについての各ドットデータを、印刷データとして、印刷データ出力モジュール46を用いてプリンター200に出力する(ステップS400)。
プリンター200は、コンピューター100から出力された印刷データを受信し、受信した印刷データに従って、印刷媒体上にインクを吐出することで画像を印刷する。本実施例では、プリンター200は、オーバーラップ数を「2」、ノズルピッチを「2」、紙送り量を「15」とし、双方向印刷を行うこととして、印刷ヘッド241、キャリッジモーター230および紙送りモーター235等の印刷機構を制御する。
以上説明した印刷処理のうち、ステップS300で実行されるハーフトーン処理の詳細について、以下、詳しく説明する。
図12は、ハーフトーン処理ルーチンを示すフローチャートである。このハーフトーン処理は、C、M、Y、Kの色毎に行われる処理である。図示するように、この処理を開始すると、まず、コンピューター100は、処理対象色をC,M,Y,Kの中から1つ指定し(ステップS302)、着目画素の階調データを読み込む(ステップS304)。着目画素の初期位置は、画像データの左上隅である。
着目している画素の階調データを読み込むと、コンピューター100は、現在処理中の色が高視認性インク色(マゼンタまたはブラック)であるかを判断する(ステップS306)。現在処理中の色が高視認性インク色であれば、コンピューター100は、滲みを目立たせないために、後述する二値化処理において適用するディザマスクとして、第2ディザマスクD2を選択する(ステップS308)。これに対して、現在処理中の色が低視認性インク色(シアンまたはイエロー)であれば、コンピューター100は、第1ディザマスクD1を選択する(ステップS310)。
ステップS308またはステップS310によって、使用するディザマスクが選択されると、続いて、コンピューター100は、ドット記録率テーブルDTを参照して、ステップS304で読み込んだ階調データに対応するドット記録率を取得する(ステップS312)。ドット記録率とは、印刷媒体の単位面積当たりのドットの密度のことをいう。ドット記録率テーブルDTとは、着目画素の階調データに応じて、その画素に発生させる、小、中、大ドットのそれぞれの発生率が定義されたテーブルである。
図13は、ドット記録率テーブルDTの例を示す図である。図13に示すように、ドット記録率テーブルDTには、大,中,小ドットのそれぞれの形成割合が規定されている。このドット記録率テーブルDTには、小ドットの記録率Sが、階調データが0から40の範囲で、記録率が最大となるまで漸増し、その後、階調データが40までの範囲で、記録率が0となるまで漸減するよう設定されている。同様に、中ドットの記録率Mは、階調データが15から40の範囲で、記録率が最大となるまで漸増し、その後、階調データが100までの範囲で、記録率が0となるまで漸減するよう設定されている。更に、大ドットの記録率Lは、画像データが100から255の範囲で、記録率が最大となるまで漸増するよう設定されている(正確には、階調データが200以上の範囲では、漸増の割合が、200未満の範囲より低くなる)。
ステップS312においてドット記録率を取得すると、コンピューター100は、ステップS308またはステップS310で選択したディザマスク(第1ディザマスクD1または第2ディザマスクD2)から、着目画素の位置に対応する閾値を読み出す(ステップS314)。こうして閾値を読み出すと、コンピューター100は、この閾値とステップS312で取得したドット記録率とを用いて、組織的ディザ法による二値化を行う(ステップS316)。組織的ディザ法については、周知の技術なので、詳しい説明は省略するが、要するに、組織的ディザ法とは、着目画素の階調データに対応するドット記録率と、この着目画素の位置に対応するディザマスク内の閾値とを比較し、ドット記録率の方が大きければ、その画素にドットを形成すると判断し、ドット記録率の方が小さければドットを形成しないと判断する手法である。なお、本実施例では、ドット記録率は0から100までの値をとり、閾値は0から255までの値をとるため、ステップS316の二値化処理では、ステップS312において取得されたドット記録率を2.55倍の値にした上で、閾値との比較を行うこととする。
ここで、図13に示したドット記録率テーブルDTを参照すると、1つの階調データに対して、2種類以上のドットのドット記録率が読み込まれる場合がある。例えば、図13のドット記録率テーブルDTでは、階調データCS1に対して、小ドットの記録率Sが「48」、中ドットの記録率Mが「16」、といったように、2種類の記録率が読み込まれる。このような場合において、コンピューター100は、次のような手順によって、着目画素に対して形成するドットのサイズを決定する。
(1)まず、大ドットの記録率Lを閾値と比較する。そして、大ドットの記録率Lが閾値よりも大きければ、着目画素に大ドットを形成すると決定する。
(2)大ドットの記録率Lが閾値よりも小さければ、大ドットの記録率Lと中ドットの記録率Mとの和(L+M)を、閾値と比較する。この結果、この和(L+M)が閾値よりも大きければ、着目画素に中ドットを形成すると決定する。
(3)上記和(L+M)が閾値よりも小さければ、大ドットの記録率と中ドットの記録率と小ドットの記録率との和(L+M+S)を、閾値と比較する。この結果、この和(L+M+S)が閾値よりも大きければ、着目画素に小ドットを形成すると決定する。一方、この和(L+M+S)が閾値よりも小さければ、着目画素にドットを形成しないと決定する。
ここで、大ドットの記録率Lが「0」、中ドットの記録率Mが「40」、小ドットの記録率Sが「122」、閾値が「75」であると仮定する(いずれも0から255までの範囲に換算した値とする)。そうすると、上記工程(1)では、閾値よりも大ドットの記録率が小さいので、大ドットを形成するとは決定されず、工程(2)に進む。工程(2)では、大ドットの記録率Lと中ドットの記録率Mとの和(L+M)は40(=0+40)になるが、依然として閾値(=75)よりも値が小さいため、工程(3)に進む。工程(3)では、大ドットの記録率と中ドットの記録率と小ドットの記録率との和(L+M+S)が、162(=0+40+122)となり、閾値(=75)よりも大きくなるため、小ドットを形成すると決定される。このように、各ドットサイズの記録率を次々に加算して閾値と比較していけば、1つの閾値だけで、どのサイズのドットを形成するかを決定することが可能になる。
以上で説明した処理によって、着目画素についてのハーフトーン処理を終えると、コンピューター100は、次の位置の画素を指定し(ステップS318)、全画素についての処理が完了したか否かを判断する(ステップS320)。全画素についての処理が完了していなければ、コンピューター100は、処理をステップS304に戻して、上記の処理を繰り返す。他方、全画素についての処理が完了していれば、全てのインク色についての処理が完了したかを判断する(ステップS322)。全てのインク色についての処理が完了していれば、当該ハーフトーン処理を終了し、完了していなければ、処理をステップS302に戻して、次のインク色についての処理を続行する。
上述したハーフトーン処理が終了すると、かかるハーフトーン処理によって生成された印刷データがプリンター200に送信される。プリンター200は、この印刷データを受信して、上述のように、オーバーラップ数を「2」、ノズルピッチを「2」、紙送り量を「15」として印刷ヘッド241を駆動し、印刷ヘッド241の往動時と復動時の両方で各色のインクを吐出する双方向印刷を行う。
以上で説明した印刷処理によれば、高視認性インクは、先行ノズルグループによって集中的に印刷され、低視認性インクは、ノズル列全体で万遍なく印刷される。そのため、印刷媒体上の同一印刷位置を見れば、高視認性インクの方が、相対的に早く、低視認性インクよりも吐出されていることになる。従って、双方向印刷の往動時と復動時において、インクの吐出される順序が、C,M,Y,Kの順から、K,Y,M,Cの順に入れ替わったとしても、その順序の入れ替わりにかかわらず、常に、低視認性インクよりも高視認性インクの方が相対的に先に吐出されることになる。この結果、滲みの目立ちやすい高視認性インクの乾燥が促進され、その後に同一位置に印刷される低視認性インクによって濃度ムラが生じることが抑制されることになる。
また、本実施例では、先行ノズルグループの幅を、印刷ヘッドの紙送り量の幅に一致させた。そのため、印刷媒体上の未印刷領域に高視認性インクを吐出することができるので、濃度ムラを一層効果的に抑制することが可能になる。
更に、本実施例によれば、ハーフトーン処理に適用するディザマスクを第1ディザマスクD1と第2ディザマスクD2との間で切り換えるだけで、各ノズルの使用率を制御することができる。そのため、特別な回路を付加することなく、低コストに濃度ムラを抑制することが可能になる。
B.第2実施例:
上述した第1実施例では、高視認性インクについては、先行ノズルグループの使用率を高めることで、その乾燥を促進させた。一方、低視認性インクについては、一般的なディザマスクを用いることで、ノズル列全体を平均的に用いている。これに対して、第2実施例では、低視認性インクについても積極的に各ノズルの使用率を変化させる。
図14は、第2実施例における各ノズルの使用率を示す図である。この図14を参照すればわかるように、本実施例では、高視認性インクについては、第1実施例と同様に、先行ノズルグループの使用率を高める制御を行う。これに加えて、本実施例では、低視認性インクについては、先行ノズルグループの使用率を「0」とする一方、ノズル番号0〜21の後行ノズルグループの使用率を高めることで、ノズル列全体で、狙ったドット記録率(図14の場合は60%)となるようインクの吐出を行う。
本実施例では、低視認性インクを吐出するノズル列の後行ノズルグループの使用率を高めるため、図7に示したノズル配置パターンのうち、ハッチングを付した部分以外の部分に、値の小さな閾値を配置したディザマスクを用意する。換言すれば、先行ノズルグループの使用率を低減するため、ハッチングを付した部分に、大きな値の閾値を配置したディザマスクを用意する。このようなディザマスクのことを、以下では、「第1ディザマスクD1b」という。図15に、この第1ディザマスクD1bの一部を示した。この第1ディザマスクD1bは、図12に示したハーフトーン処理ルーチンにおいて、第1ディザマスクD1に換えて用いられるディザマスクである。
図16は、第1ディザマスクD1bによってドット記録率60%のベタ画像を印刷した場合のドット形成位置を示す図である。この図16に示すように、図15に示した第1ディザマスクD1bを用いれば、ドット記録率が60%までであれば、ハッチングの付されていない後行ノズルグループ(ノズル番号0〜21)のみによって低視認性インクが吐出されることになる。
以上で説明したように、本実施例では、第1ディザマスクD1bと第2ディザマスクD2とを用いることにより、高視認性インクと低視認性インクとを吐出するノズルを、それぞれ、先行ノズルグループと後行ノズルグループとに完全に分離することができる。そのため、高視認性インクを吐出している間に、低視認性インクが吐出されることがなく、高視認性インクの乾燥をより促進することが可能になる。この結果、印刷媒体に濃度ムラが発生することがより一層抑制されることになる。
C.第3実施例:
上述した第1実施例では、高視認性インクを吐出するノズル列中、先行ノズルグループ以外のノズルの使用率を「0」とし、第2実施例では、低視認性インクを吐出するノズル列中、後行ノズルグループ以外のノズルの使用率を「0」とした。これらに対して、第3実施例では、各ノズルの使用率をノズル番号に応じて連続的に可変させる。
図17は、第3実施例における各ノズルの使用率を示す図である。この図17を参照すればわかるように、本実施例では、高視認性インクについては、ノズル番号が大きくなるほど(先頭側のノズルほど)、使用率を増加させ、逆に、低視認性インクについては、ノズル番号が大きくなるほど(先頭側のノズルほど)、使用率を低下させる。こうすることで、高視認性インクを低視認性インクよりも相対的に早く吐出することが可能になる。
図18は、図17に示した低視認性インクの使用率を実現する第1ディザマスクD1cの一部を示す図である。図19は、この第1ディザマスクD1cによってドット記録率50%のベタ画像を印刷した場合のドット形成位置を示す図である。図20〜23は、図19に示した各ドットが、どのノズルによって形成されているかを示している。具体的には、図20は、ノズル番号0〜6によって形成されるドットを示し、図21は、ノズル番号7〜14によって形成されるドットを示している。また、図22は、ノズル番号15〜22によって形成されるドットを示し、図23は、ノズル番号23〜29によって形成されるドットを示している。これらの図に示すように、図18に示した第1ディザマスクD1cを用いれば、ノズル番号が大きくなるほど形成されるドットの割合が低くなる。つまり、図18に示した第1ディザマスクD1cを用いれば、ノズル番号が大きくなるほど、ノズルの使用率を低くすることが可能になる。
図24は、図17に示した高視認性インクの使用率を実現する第2ディザマスクD2cの一部を示す図である。図25は、この第2ディザマスクD2cによってドット記録率50%のベタ画像を印刷した場合のドット形成位置を示す図である。図26〜29は、図25に示した各ドットが、どのノズルによって形成されているかを示している。具体的には、図26は、ノズル番号0〜6によって形成されるドットを示し、図27は、ノズル番号7〜14によって形成されるドットを示している。また、図28は、ノズル番号15〜22によって形成されるドットを示し、図29は、ノズル番号23〜29によって形成されるドットを示している。これらの図に示すように、図24に示した第2ディザマスクD2cを用いれば、ノズル番号が大きくなるほど形成されるドットの割合が高くなる。つまり、図24に示した第2ディザマスクD2cを用いれば、ノズル番号が大きくなるほど、ノズルの使用率を高くすることが可能になる。
D.第4実施例:
上述した第1実施例ないし第3実施例では、使用するインクが高視認性インクか低視認性インクかに応じてディザマスクを切り換えている。これに対して、第4実施例では、ドット記録率に応じてディザマスクの切り換えを行う。本実施例の印刷システムの構成は、第1実施例と同様である。
図30は、第4実施例におけるハーフトーン処理ルーチンを示すフローチャートである。本実施例のハーフトーン処理ルーチンでは、まず、コンピューター100は、処理対象色をC,M,Y,Kの中から1つ指定し(ステップS352)、着目画素の階調データを読み込む(ステップS354)。
着目している画素の階調データを読み込むと、コンピューター100は、ドット記録率テーブルDT(図13参照)を参照して、ステップS354で読み込んだ階調データに対応するドット記録率を取得する(ステップS356)。ドット記録率を取得すると、コンピューター100は、取得したドット記録率が、5%以下であるかを判断する(ステップS358)。ドット記録率が5%以下であれば、コンピューター100は、第2ディザマスクD2を選択する(ステップS360)。一方、取得したドット記録率が5%を超える場合には、コンピューター100は、第1ディザマスクD1を選択する(ステップS362)。なお、ステップS356において、複数のドット記録率が取得された場合には、各サイズ(S,M,L)のドット記録率に対して所定の係数を積算した上で、それらの平均を求め、その平均値をステップS358の処理に用いる。
ディザマスクの選択を完了すると、コンピューター100は、ステップS360またはステップS362で選択したディザマスク(第1ディザマスクD1または第2ディザマスクD2)から、着目画素の位置に対応する閾値を読み出す(ステップS364)。こうして閾値を読み出すと、コンピューター100は、この閾値とステップS356で取得したドット記録率とを用いて、組織的ディザ法による二値化(正確には多値化)を行う(ステップS366)。
着目画素についての二値化を終えると、コンピューター100は、次の位置の画素を指定し(ステップS368)、全画素についての処理が完了したか否かを判断する(ステップS370)。全画素についての処理が完了していなければ、コンピューター100は、処理をステップS354に戻して、上記の処理を繰り返す。他方、全画素についての処理が完了していれば、全てのインク色についての処理が完了したかを判断する(ステップS352)。全てのインク色についての処理が完了していれば、当該ハーフトーン処理を終了し、完了していなければ、処理をステップS352に戻して、次のインク色についての処理を続行する。
以上で説明した第4実施例のハーフトーン処理では、インクの種類を問わず、ドット記録率が低ければ、第2ディザマスクD2が選択される。そのため、インクの色がどのような色であろうと、低密度のドットが、高密度のドットに先立って、先行ノズルグループにより形成されることになる。この結果、視認性の高いインクがまばらに印刷されるような場合であっても、そのドットは、周りのドットよりも先に印刷されることになるので、滲みが抑制されることになる。
なお、本実施例では、ドット記録率の低いインクドットに対して、第2ディザマスクD2を適用することで先行ノズルグループによる印刷を行った。これに対して、例えば、ドット記録率の低いドットを、バンド内の最初の埋め順(例えば、図6において、0番の埋め順)で形成することとしてもよい。具体的には、図30に示したハーフトーン処理のフローチャートにおいて、コンピューター100は、ステップS358において、ドット記録率が5%以下だと判断された場合には、ステップS360において、0番の埋め順でドットを形成すると決定し、5%を超える場合には、ステップS362において、1〜3番のいずれかの埋め順でドットを形成すると決定する。そして、コンピューター100は、これらの処理で決定された埋め順を、対象のドットに関連付けて印刷データを生成する。コンピューター100は、こうして生成した印刷データを、図11に示した印刷処理のステップS400によってプリンター200に送信する。プリンター200は、受信した印刷データを解析し、指定された埋め順で各ドットを印刷媒体に形成する。このように、ドット記録率に応じて、そのドットを形成する埋め順を変更する処理を行えば、ディザマスクの使い分けを行うことなく、まばらなドットの形成を優先させることが可能になる。なお、上述した処理は、まばらなドットを形成する場合だけでなく、高視認性インクに対応するドットを形成する場合にも適用することが可能である。具体的には、ステップS358において、現在処理中の色が高視認性インクに該当するかを判断し、高視認性インクであれば、ステップS360において、0番の埋め順でドットを形成すると決定する。こうすることで、高視認性インクに対応するドットを、バンド内の最初の埋め順で形成することが可能になる。
図30に示したハーフトーン処理では、ドット記録率に応じて使用するディザマスクを切り換えることで、低密度のドットを高密度のドットに先立って形成している。しかし、単一のディザマスクによっても、低密度のドットを高密度のドットに先立って形成することが可能である。
図31は、低密度のドットを高密度のドットに先立って形成するためのディザマスクの特性を示す図である。図31に示した特性のディザマスクでは、3%以下のドット記録率において、先行ノズルグループの使用率を高めて後行ノズルグループの使用率をゼロとしている。そして、ドット記録率が3%よりも高い場合に、後行ノズルグループの使用率を徐々に高め、ドット記録率が30%を超えた場合に、全ノズルの使用率をほぼ均等としている。このような特性のディザマスクを全色について用いれば、使用するディザマスクを切り換えることなく、先行ノズルグループによって、低密度のドットを高密度のドットに先立って形成することができる。例えば、図31に示した特性を有するディザマスクを使用して高密度(例えば、ドット記録率30%以上)のイエローと低密度(例えば、ドット記録率3%以下)のシアンとによってドットを形成する場合、高密度のイエローは、すべてのノズルによって均等にドットが形成されることになるが、低密度のシアンは先行ノズルグループによって優先的にドットが形成されることになる。そのため、シアンドットは、イエロドットなどの他のドットが、全密度の一部だけしか形成されていない状態で密度全体が形成されることになり、シアンドットの滲みを抑制することが可能になる。
図32は、低密度のドットを高密度のドットに先立って形成するための他のディザマスクの特性を示す図である。図32に示した特性のディザマスクでは、3%以下のドット記録率では、先行ノズルグループの使用率を高めて後行ノズルグループの使用率をゼロとしている。そして、ドット記録率が3%よりも高い場合に、後行ノズルグループの使用率を徐々に高め、ドット記録率が20%を超える付近において、後行ノズルグループの使用率を先行ノズルグループの使用率よりも高くしている。このような特性のディザマスクを全色について用いれば、使用するディザマスクを切り換えることなく、先行ノズルグループによって、低密度のドットを高密度のドットに先立って形成することができ、更に、高密度のドットについては後行ノズルグループを優先的に用いることができる。そのため、高密度のイエローと低密度のシアンとを印刷するような場合には、より一層、シアンドットの滲みを抑制することが可能になる。
E.変形例:
以上、本発明の種々の実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の構成を採ることができることはいうまでもない。例えば、以下のような変形が可能である。
E−1.変形例1:
上述した各実施例では、特殊なディザマスクを用いることで先行ノズルグループや後行ノズルグループの使用率を高める制御を行った。しかし、このような制御は、誤差拡散法によっても行うことが可能である。以下、誤差拡散法によるノズル使用率の制御方法を説明する。
ここで、まず、一般的な誤差拡散法によるハーフトーン処理手順を説明する。各画素の階調データが0から255までの値をとるとすると、通常の誤差拡散法では、
(1)着目画素の階調データに処理済み画素から分配された誤差を加算。
(2)誤差加算後の階調データと所定の閾値(例えば、127などの固定値)とを比較して0(ドットオフ)または255(ドットオン)のどちらかに2値化。
(3)2値化後の値(0または255)と誤差加算後の階調データとの誤差算出。
(4)算出された誤差を所定の比率で周辺の未処理画素に分配(例えば、近傍の4画素に1/4ずつ分配)。
(5)次の画素に処理対象を移動。
という手順でハーフトーン処理が行われる。例えば、上記第1実施例における低視認性インクのハーフトーン処理については、この手順の通りに行うことができる。
これに対して、第1実施例における高視認性インクのハーフトーン処理については、上記手順(2)を次のように変更する。すなわち、着目画素のドット記録率が5%(階調データとしては13)以下で、かつ、その着目画素に対応するノズル番号が0〜22の場合は、強制的に階調データを0(ドットオフ)にし、この条件に当てはまらない場合には、上記(2)と同様の処理を行う。このように上記手順(2)を変更すれば、誤差拡散法においても、上述した第1実施例と同様に、高視認性インクを吐出するノズル列中、後行ノズルグループ(ノズル番号0〜22)の使用率をほぼゼロとしつつ、先行ノズルグループ(ノズル番号23〜29)の使用率を高めることが可能になる。
また、上記第2実施例における低視認性インクのハーフトーン処理については、上記手順(2)を次のように変更する。すなわち、着目画素のドット記録率が60%(階調データとしては153)以下で、かつ、ノズル番号が22〜29の場合には、強制的に階調データを0(ドットオフ)にし、この条件に当てはまらない場合には、上記(2)と同様の処理を行う。このように上記手順(2)を変更すれば、誤差拡散法においても、上述した第2実施例と同様に、低視認性インクを吐出するノズル列中、先行ノズルグループ(ノズル番号23〜29)の使用率をほぼゼロとしつつ、後行ノズルグループ(ノズル番号0〜22)の使用率を高めることが可能になる。
また、上記第3実施例のように、ノズル番号に応じて連続して各ノズルの使用率を可変させるためには、上記手順(2)の閾値の値を変動させればよい。例えば、ノズル番号の大きい場合に、閾値を大きな値とすれば、それだけ、その画素にドットが形成される確率が低減する。また、逆に、ノズル番号の小さい場合に、閾値を小さな値とすれば、それだけ、その画素にドットが形成される確率が高まる。このように、所定の関数を用いることによりノズル番号に応じて閾値を線形的に変化させれば、上述した第3実施例のように、ノズル番号に応じて連続して各ノズルの使用率を可変させることが可能になる。なお、閾値を決定する関数を、折れ線や曲線を得られる関数とすれば、より狙いのノズル使用率に近づけることが可能になる。また、ノズル番号だけではなく、階調データ(ドット記録率)に応じても変化する関数とすれば、階調データに応じてもノズルの使用率を制御することが可能になる。
E−2.変形例2:
上述した各実施例では、コンピューター100とプリンター200とによって構成される印刷システム10において印刷を行っている。これに対して、プリンター200自体が、画像データをデジタルカメラや各種メモリカードから入力して印刷を行うこととしてもよい。つまり、プリンター200の制御回路260内のCPUが、上述した印刷処理およびハーフトーン処理と同等の処理を実行することで印刷を行ってもよい。
E−3.変形例3:
上述した各実施例では、インクを高視認性インクと低視認性インクとにわけ、高視認性インクの滲みを抑制するために種々の制御を行った。これに対して、例えば、表面張力や印刷媒体への浸透力などの関係で、物性的に他のインクと混ざりやすいインクの滲みを抑制するために、上述した各実施例を適用することが可能である。つまり、他のインクと混ざりやすいインクを、上述した各実施例における「高視認性インク」として扱うことで、物性的に混ざりやすいインクの滲みを抑制することが可能になる。
10…印刷システム
20…アプリケーションプログラム
22…ビデオドライバ
24…プリンタードライバ
40…画像取得モジュール
42…色変換モジュール
44…ハーフトーンモジュール
46…印刷データ出力モジュール
100…コンピューター
102…CPU
104…ROM
106…RAM
108…周辺機器インターフェース
109…ディスクコントローラー
110…ネットワークインターフェースカード
112…ビデオインターフェース
114…ディスプレイ
116…バス
118…ハードディスク
120…デジタルカメラ
122…カラースキャナー
124…フレキシブルディスク
126…コンパクトディスク
200…プリンター
230…キャリッジモーター
231…駆動ベルト
232…プーリー
233…摺動軸
234…位置検出センサー
235…紙送りモーター
236…プラテン
240…キャリッジ
241…印刷ヘッド
243…インクカートリッジ
244〜247…ノズル列
256…操作パネル
260…制御回路
300…通信回線
310…記憶装置

Claims (8)

  1. 印刷ヘッドを印刷媒体に対して該印刷媒体の幅方向たる主走査方向と該主走査方向に交差する副走査方向とに各々相対的に駆動して印刷する印刷装置であって、
    第1のインクが吐出されるノズルを前記副走査方向に沿って複数有する第1のノズル列と、滲みを抑制する対象のドットである抑制ドットに対応するインクである第2のインクが吐出されるノズルを前記副走査方向に沿って複数有する第2のノズル列とが前記主走査方向に並べて配置された印刷ヘッドと、
    画像データを取得する取得部と、
    複数の閾値からなるディザマスクの各閾値と、前記画像データを構成する画素データとを比較することにより前記ドットの形成位置を決定し、前記印刷ヘッドを制御してインクを前記決定された形成位置に吐出させることで、前記画像データに応じたドットを前記印刷媒体に形成するドット形成部とを備え、
    前記ドット形成部は、前記第2のノズル列のうち、前記印刷ヘッドが前記副走査方向に駆動された際に前記印刷媒体上に先に到達する側に配置されているノズルである先行ノズルから、前記第2のインクを前記印刷ヘッドに吐出させ
    前記ドット形成部は、前記第1のインクに対応する画素データに対しては、第1のディザマスクを用いてドットの形成位置を決定し、前記第2のインクに対応する画素データに対しては、前記先行ノズルによってドットが形成される位置に対応する閾値がドットの形成されやすい値に設定された第2のディザマスクを用いてドットの形成位置を決定することで、前記先行ノズルの使用率を、前記第1のノズル列内の、前記先行ノズルに対応する位置に設けられたノズルの使用率よりも高める
    印刷装置。
  2. 請求項に記載の印刷装置であって、
    前記第2のディザマスクの前記主走査方向および前記副走査方向のサイズは、それぞれ、前記印刷ヘッドを主走査及び副走査して前記第2のノズル列によって前記印刷媒体にドットを形成した場合に該印刷媒体上に繰り返し表れるノズル配置のパターンのサイズの整数倍である
    印刷装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の印刷装置であって、
    前記第1のディザマスクの前記主走査方向および前記副走査方向のサイズは、それぞれ、前記印刷ヘッドを主走査及び副走査して前記第1のノズル列によって前記印刷媒体にドットを形成した場合に該印刷媒体上に繰り返し表れるノズル配置のパターンのサイズの整数倍である
    印刷装置。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の印刷装置であって、
    前記第1のディザマスクは、前記第1のノズル列内の、前記先行ノズルに対応する位置のノズルによってドットが形成される位置に対応する閾値が、ドットの形成されにくい値に設定されている
    印刷装置。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の印刷装置であって、
    前記先行ノズルのノズル数は、前記印刷ヘッドの一回の副走査量に応じて設定されている
    印刷装置。
  6. 刷ヘッドを印刷媒体に対して該印刷媒体の幅方向たる主走査方向と該主走査方向に交差する副走査方向とに各々相対的に駆動して印刷する印刷方法であって、
    前記印刷ヘッドには、第1のインクが吐出されるノズルを前記副走査方向に沿って複数有する第1のノズル列と、滲みを抑制する対象のドットである抑制ドットに対応するインクである第2のインクが吐出されるノズルを前記副走査方向に沿って複数有する第2のノズル列とが前記主走査方向に並べて配置されており、
    画像データを取得する取得工程と、
    複数の閾値からなるディザマスクの各閾値と、前記画像データを構成する画素データとを比較することにより前記ドットの形成位置を決定し、前記印刷ヘッドを制御してインクを前記決定された形成位置に吐出させることで、前記画像データに応じたドットを前記印刷媒体に形成するドット形成工程とを備え、
    前記ドット形成工程では、前記第2のノズル列のうち、前記印刷ヘッドが前記副走査方向に駆動された際に前記印刷媒体上に先に到達する側に配置されているノズルである先行ノズルから、前記第2のインクを前記印刷ヘッドに吐出させ
    前記ドット形成工程では、前記第1のインクに対応する画素データに対しては、第1のディザマスクを用いてドットの形成位置を決定し、前記第2のインクに対応する画素データに対しては、前記先行ノズルによってドットが形成される位置に対応する閾値がドットの形成されやすい値に設定された第2のディザマスクを用いてドットの形成位置を決定することで、前記先行ノズルの使用率を、前記第1のノズル列内の、前記先行ノズルに対応する位置に設けられたノズルの使用率よりも高める
    印刷方法。
  7. 刷ヘッドを印刷媒体に対して該印刷媒体の幅方向たる主走査方向と該主走査方向に交差する副走査方向とに各々相対的に駆動して印刷する印刷装置を制御するためのコンピュータープログラムであって、
    前記印刷ヘッドには、第1のインクが吐出されるノズルを前記副走査方向に沿って複数有する第1のノズル列と、滲みを抑制する対象のドットである抑制ドットに対応するインクである第2のインクが吐出されるノズルを前記副走査方向に沿って複数有する第2のノズル列とが前記主走査方向に並べて配置されており、
    画像データを取得する取得機能と、
    複数の閾値からなるディザマスクの各閾値と、前記画像データを構成する画素データとを比較することにより前記ドットの形成位置を決定し、前記印刷ヘッドを制御してインクを前記決定された形成位置に吐出させることで、前記画像データに応じたドットを前記印刷媒体に形成するドット形成機能と
    をコンピューターに実現させるコンピュータープログラムであり、
    前記ドット形成機能は、前記第2のノズル列のうち、前記印刷ヘッドが前記副走査方向に駆動された際に前記印刷媒体上に先に到達する側に配置されているノズルである先行ノズルから、前記第2のインクを前記印刷ヘッドに吐出させ
    前記ドット形成機能は、前記第1のインクに対応する画素データに対しては、第1のディザマスクを用いてドットの形成位置を決定し、前記第2のインクに対応する画素データに対しては、前記先行ノズルによってドットが形成される位置に対応する閾値がドットの形成されやすい値に設定された第2のディザマスクを用いてドットの形成位置を決定することで、前記先行ノズルの使用率を、前記第1のノズル列内の、前記先行ノズルに対応する位置に設けられたノズルの使用率よりも高める
    コンピュータープログラム。
  8. 請求項に記載のコンピュータープログラムを記録したコンピューター読み取り可能な記録媒体。
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