JP5519378B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Description
この空気入りタイヤでは、ブロックの両端にある小ブロックは、路面からの圧力により圧縮された際に、互いに反対方向の回転力を生じるため、サイプ本数を増加した際にも制動駆動時における小ブロックの倒れこみを抑制することができ、これにより、接地面積の減少を抑制することができる。
その結果、ブロックを接地面積の増加を担うブロック片と、エッジ圧の増加を担うブロック片とに分け、役割を分担させることで、上記の問題を解決し、タイヤの氷上性能を向上させることができることの新規知見を得た。
さらに、発明者は、ブロックのサイプの少なくとも1つを屈曲型3次元サイプとすることで、路面からのあらゆる方向の入力に対してもブロック片の倒れこみを抑制し、接地面積の減少を抑制して、その結果タイヤの氷上性能をさらに向上させることができることの新規知見を得た。
(1)タイヤのトレッド踏面に、トレッド周方向に延びる複数の周方向溝と、トレッド幅方向に延びる複数の幅方向溝とにより複数のブロックを区画し、該ブロックにトレッド幅方向に延びる複数のサイプを設けた空気入りタイヤであって、
前記ブロックは、前記サイプにより複数のブロック片に分断され、かつ該ブロック片のトレッド周方向の幅が、トレッド表面に向かって漸減する第1ブロック片と、トレッド表面に向かって漸増する第2ブロック片とが隣り合わせに配置されてなる組を少なくとも1組有し、
前記第1ブロック片の少なくともトレッド表面での前記トレッド周方向の幅が、トレッド幅方向における前記ブロックの端部から中央部に向かって漸減し、前記第2ブロック片の少なくとも前記トレッド表面での前記トレッド周方向の幅が、トレッド幅方向における前記ブロックの端部から中央部に向かって漸増し、
前記サイプの少なくとも1つは、タイヤ幅方向に屈曲しながら延び、且つタイヤ径方向に屈曲しながら延びる、3次元サイプであることを特徴とする、空気入りタイヤ。
前記第2ブロック片の前記トレッド周方向の幅が、前記タイヤの径方向内側から外側に向かって漸減した後漸増することを特徴とする、前記(1)に記載の空気入りタイヤ。
前記タイヤのトレッド表面の、前記ブロックのタイヤ幅方向中央部における、前記第2ブロック片のタイヤ周方向の幅s1と、前記第3ブロック片のタイヤ周方向の幅s2との比s1/s2が、
1.0≦s1/s2≦1.6
の範囲にあり、且つ
前記タイヤのトレッド表面の、前記ブロックのタイヤ幅方向端部における、前記第2ブロック片のタイヤ周方向の幅t1と、前記第3ブロック片のタイヤ周方向の幅t2との比t1/t2が、
0.8≦t1/t2≦1.4
の範囲にあることを特徴とする、前記(1)〜(5)のいずれか1つに記載の空気入りタイヤ。
なお、タイヤの内部補強構造等は、一般的なラジアルタイヤのそれと同様であるので図示を省略する。
図示のトレッドパターンは、タイヤのトレッド踏面1に、タイヤ赤道CLと平行なトレッド周方向に延びる複数の周方向溝3と、トレッド幅方向に延びる複数の幅方向溝4とにより複数のブロック20を区画してなる。図示例で、このブロック20には、トレッド幅方向に延び、タイヤ径方向で屈曲部を有さないサイプ21aと、タイヤ幅方向にジグザグ状に屈曲しながら延び、タイヤ径方向にも屈曲しながら延びる3次元サイプ21bとで構成される複数のサイプ21を設けている。
これらのサイプ21は、隣り合う周方向溝3同士を接続するように、ブロック20を貫通し、このブロック20を、複数、図示例で7個のブロック片に分断する。
なお、この図示例では、ブロック20がトレッド周方向に並ぶブロック列は、タイヤ赤道CLを挟んでトレッド幅方向に2列ずつ配置しているが、ブロック20の配置数はこの図示例に限定されるものではない。例えば、タイヤ赤道CLを挟んでトレッド幅方向一方側に2列、他方側に3列のように非対称な配置も可能である。
また、ブロック20におけるサイプ21a及び屈曲型3次元サイプ21bは、少なくとも1つずつ存在すればよく、例えば、図2(a)〜(g)に示す様々な態様が適合する。
図中矢印でトレッド周方向C、トレッド幅方向W、タイヤ径方向R(矢印方向がタイヤ径方向内側)を表す。
各ブロック20は、第1ブロック片22Tと第2ブロック片22Rとが隣り合わせに配置されてなる組を少なくとも1組有する。
第1ブロック片22Tは、そのトレッド周方向の幅がトレッド表面に向かって漸減するものであり、第2ブロック片22Rは、トレッド周方向の幅がトレッド表面に向かって漸増するものである。すなわち、図3に示すように、サイプ21aはトレッド踏面に対して垂直ではなく傾斜している。
また、第3ブロック片22Sは、トレッド周方向の幅がトレッド表面に向かって漸減、漸増しないものである。図示例では、第3ブロック片22Sは、タイヤ周方向両端面と屈曲型3次元サイプ21bとによって区画されている。この図示例では、屈曲型3次元サイプ21bは、ジグザグ状に屈曲している。
また、図示例においてブロックの周方向端の第3ブロック片22Sのトレッド踏面は、その周方向幅が、トレッド幅方向において漸増、漸減していない。
なお、トレッド幅方向におけるブロック20の中央部Cとは、ブロック20のトレッド幅方向中央線を含み、当該中央線を中心としてブロック20の幅WBの50%以下の幅の領域を指すものとし、トレッド幅方向におけるブロック20の端部S1、S2とは、中央部Cの両側の領域を指すものとする。
図4(a)は、図3のA−A線、すなわち、ブロック20のトレッド幅方向中央部におけるブロック20の断面図であり、図4(b)は、図3のB−B線、すなわち、トレッド幅方向のブロック20の端部におけるブロック20の端面図である。
図4(a)に示す、トレッド幅方向のブロック20の中央部における第1ブロック片22Tのトレッド周方向の幅WTCは、図4(b)に示す、トレッド幅方向のブロック20の端部における第1ブロック片22Tのトレッド周方向の幅WTSより短い。すなわち、第1ブロック片22Tは、その周方向幅が、トレッド幅方向におけるブロック20の端部から中央部に向かって漸減しているため、第1ブロック片22Tの接地面積は、ブロック20のトレッド幅方向中央部ではトレッド幅方向端部より減少している。
また、図4(a)に示す、トレッド幅方向のブロック20の中央部における第2ブロック片22Rのトレッド周方向の幅WRC1、WRC2は、図4(b)に示す、トレッド幅方向のブロック20の端部における第2ブロック片22Rのトレッド周方向の幅WRS1、WRS2よりそれぞれ長い。すなわち、第2ブロック片22Rは、その周方向幅が、トレッド幅方向におけるブロック20の端部から中央部に向かって漸増しているため、第2ブロック片22Rの接地面積は、ブロック20のトレッド幅方向中央部ではトレッド幅方向端部より増加している。
図3との構成の違いは、図5に示すように、サイプ21aの傾斜方向がブロック20のタイヤ径方向中央付近で変わっているということである。すなわち、すなわち、第1ブロック片22Tは、そのトレッド周方向の幅が、タイヤの径方向内側から外側に向かって漸増した後、サイプ21aの径方向長さの中央で漸減に転じ、第2ブロック片22Rは、そのトレッド周方向の幅が、タイヤの径方向内側から外側に向かって漸減した後、サイプ21aの径方向長さの中央で漸増に転じている。
第1ブロック片22Tは、トレッド周方向の幅が、タイヤの径方向内側から外側に向かって漸増した後漸減している。一方、第2ブロック片22Rは、タイヤの径方向内側から外側に向かって漸減した後漸増している。図6の例では、タイヤ周方向の断面図において、第1ブロック片22Tは、トレッド周方向の幅がサイプ21aの深さ中心部分で最大の、いわゆるタル形状であり、断面図で見るサイプ21aの溝壁はなだらかな弧を描き、曲率中心は溝壁に対して第1ブロック片22Tの内側方向に存在する。一方、第2ブロック片22Rは、トレッド周方向の幅がサイプ21aの深さ中心部分で最小の、いわゆるラッパ形状であり、断面図で見るサイプ21aの溝壁はなだらかな弧を描き、曲率中心は溝壁に対して第2ブロック片22Rの外側方向に存在する。
このようなタル形状、ラッパ形状のブロック片の場合も、図6(a)に示す、トレッド幅方向のブロック20の中央部における第1ブロック片22Tのトレッド周方向の幅WTCは、図6(b)に示す、トレッド幅方向のブロック20の端部における第1ブロック片22Tのトレッド周方向の幅WTSより短い。すなわち、第1ブロック片22Tは、その周方向幅が、トレッド幅方向におけるブロック20の端部から中央部に向かって漸減しているため、第1ブロック片22Tの接地面積は、ブロック20のトレッド幅方向中央部ではトレッド幅方向端部より減少している。
また、図6(a)に示す、トレッド幅方向のブロック20の中央部における第2ブロック片22Rのトレッド周方向の幅WRC1、WRC2は、図6(b)に示す、トレッド幅方向のブロック20の端部における第2ブロック片22Rのトレッド周方向の幅WRS1、WRS2よりそれぞれ長い。すなわち、第2ブロック片22Rは、その周方向幅が、トレッド幅方向におけるブロック20の端部から中央部に向かって漸増しているため、第2ブロック片22Rの接地面積は、ブロック20のトレッド幅方向中央部ではトレッド幅方向端部より増加している。
図7を参照して、この第1ブロック片22Tと第2ブロック片22Rの作用効果について説明する。
一方、第2ブロック片22Rは、ブロック片表面に向かって幅が拡がる形状であることから倒れこみが発生せず、エッジ部が接地面から離れず、荷重下では氷路面に対して拡がるように変形をする。そのため、第2ブロック片22Rは無負荷時よりも接地面積が大きくなり、該ブロック片22Rの浮き上がりが抑制される。このように、エッジ圧増加と接地面積増大の機能をブロック片毎に分離させることにより、ブロックとして見たとき氷上摩擦特性、特に氷上ブレーキ性能を向上させることができる。
これにより、エッジ効果および接地面積増加効果のそれぞれがより強調され、大幅に氷上摩擦性能を向上させることができる。
これは、エッジ圧が小さくなりがちなタイヤ幅方向中央部において、第1ブロック片のエッジ部の鈍角形状がより強調され、上記の路面に対してエッジ端が拘束されやすくなる効果を増大させ、結果として高いエッジ圧を得ることができるからである。
また、第2のブロック片は、タイヤ幅方向中央部において、ブロック片の路面に接する側の周方向幅が大きく、サイプ底側の周方向幅が小さくなり、より路面からの入力に対して安定した形状となり、接地面積が増加するからである。
これにより、路面からのあらゆる方向の入力に対しても、屈曲型3次元サイプの壁面間の高い接触力により、ブロック片の倒れこみを抑制し、接地面積の減少を抑制することができる。
また、屈曲型3次元サイプをブロックのタイヤ周方向両端側の少なくともいずれかに配置することが好ましく、両端に配置することがより好ましい。
なぜなら、ブロックの踏み込み端、蹴り出し端に屈曲型3次元サイプを配置することで、より効果的にブロック片の倒れこみを抑制し、接地面積の減少を抑制することができるからである。
また、屈曲型3次元サイプをタイヤ周方向両端に加えて、タイヤ周方向中央部にも設けることで、様々な方向からの入力に対し、さらにブロック片の倒れこみを抑制し、接地面積の減少を抑制することができる。
なお、図3、図5において、屈曲型3次元サイプ21bは、ジグザグ状に屈曲した形状を例示しているが、屈曲部を有していれば良く、例えば凹凸を繰り返しながらタイヤ径方向に沿って延びているサイプでも良い。
1.0≦s1/s2≦1.6
の範囲にあり、且つ
トレッド踏面において、ブロックのタイヤ幅方向端部における、第2ブロック片22Rのタイヤ周方向の幅t1と、第3ブロック片22Sのタイヤ周方向の幅t2との比t1/t2が、
0.8≦t1/t2≦1.4
の範囲にあることが好ましい。
なぜなら、比s1/s2が1.0未満であると、第2ブロック片の倒れこみが大きくなり、接地面積が低下してしまうからである。また1.6より大きいと、第2ブロック片の接地部分が広がる変形が十分でなくなり、接地面積が低下してしまうからである。
同様に比t1/t2が0.8未満であると、第2ブロック片の倒れこみが大きくなり、接地面積が低下してしまうからである。また1.4より大きいと、第2ブロック片の接地部分が広がる変形が十分でなくなり、接地面積が低下してしまうからである。
ここで、図8に示すように、屈曲型3次元サイプによって区画されるブロック片の「周方向の幅」とは、屈曲型3次元サイプの振幅の中央からの距離で定義するものとする。
これにより、ブロックの幅方向中央部において、第1のブロック片はサイプ底側の周方向幅が大きくなることで、より倒れ込みが生じやすくなり、エッジ圧がより増大し、一方で、第2のブロック片は、サイプ底側の周方向幅が小さくなることで、第2のブロック片は、倒れ込む力に対し、より安定的になり、接地面積の減少をさらに抑制できるからである。
しかし、1つのブロック20において、第1ブロック片22Tと第2ブロック片22Rとが隣り合わせに配置されてなる組が少なくとも1組存在すればよく、例えば図9にブロック表面を例示するように、第1ブロック片22T相互および第2ブロック片22R相互が隣り合って配置されてもよい。
図10(a)の例では、サイプ21aの底に、第1ブロック片22Tと第2ブロック片22Rとを接続する少なくとも1つの、図示例では3つの底上げ部24を設けている。この底上げ部24を設けることにより、第2ブロック片22Rの倒れこみがさらに抑制されるので、確実に接地面積を確保することができる。
なお、図示例では、図面手前のサイプ21aにのみ底上げ部24を設けた例を示しているが、全てのサイプ21に底上げ部24を設けることもできる。
また、図10(b)はブロック20における底上げしたサイプの配置例であり、この図示例では、まず周方向両端の屈曲型3次元サイプ21bは、幅方向両端が底上げされており、その他のサイプは千鳥足状に底上げを設けている。すなわち、図9(b)のサイプ21cは、タイヤ幅方向の正の方向(図9(b)のタイヤ幅方向Wの矢印の方向)が底上げされており、サイプ21dは、タイヤ幅方向の負の方向が底上げされており、これらサイプ21cと21dが交互に配置されている。ブロック20の周方向両端のサイプの幅方向両端に底上げを設けていることにより、ブロックの踏み込み端、蹴り出し端のブロック片の倒れこみを抑制し、接地面積の減少を抑制することができ、また、千鳥足状に底上げを設けることで第1のブロック片22Tの倒れこみによるエッジ効果を妨げず、且つ第2のブロック片の倒れこみを抑制し、接地面積を増加させることができる程度に、適度にブロック20の剛性を高めることができるからである。
突起物により、ブロック片の倒れこみをさらに抑制し、接地面積の減少を抑制することができるからである。
さらに、サイプ幅(開口幅)の1/50以上1/10未満の範囲の高さの微細構造部を形成することが好ましい。
微細構造部により、サイプ21aを挟む壁面同士の拘束が強化され、ブロック片の倒れこみがさらに抑制され、接地面積の減少を抑制するからである。
各供試タイヤは、図1に示すトレッドパターンを有し、一般の空気入りタイヤと同様の内部構造を有する。各供試タイヤのブロックの概略上面図を図2に示し、サイプ形状を図11、図12に模式的に示し、図13には、従来タイヤのトレッド(上図)及びブロックの概略図(下図)を示している。
ここで、図11、図12においては、図中上がサイプ底側、図中下がトレッド踏面側を示している。図11、図12において、点線は、サイプが平板状である場合を示している。
各試供タイヤのブロックの構成、サイプの形状、屈曲型3次元サイプの配置に関して、以下の表1に要約する。その他のタイヤの緒元は各タイヤ共通である。
なお、ブロックのタイヤ幅方向中央部における、第2ブロック片のタイヤ周方向の幅s1と第3ブロック片のタイヤ周方向の幅s2との比s1/s2、並びに、ブロックのタイヤ幅方向端部における、第2ブロック片のタイヤ周方向の幅t1と第3ブロック片のタイヤ周方向の幅t2との比t1/t2は、特に異なる記述がない限りs1/s2=1.3、t1/t2=1.15で共通である。
制動試験は初速度40km/hからフルブレーキをかけて静止状態になるまでの制動距離を計測し、初速度と制動距離から平均減速度を算出した。
制動試験結果を平均減速度の指数で表現し、表2に示す。
指数は、従来例タイヤの平均減速度をそれぞれ100とした場合の指数で表示し、値が大きいほど良好な結果を表す。
その結果を以下の表3に示す。
指数は、従来例タイヤの平均減速度をそれぞれ100とした場合の指数で表示し、値が大きいほど良好な結果を表す。
発明例1〜10は発明例11〜20のそれぞれに対し、サイプの形状のみを「第1ブロック片を、サイプの溝底部分の幅を短く、くびれた形状」にして対応させたものである。
この発明例1〜10と発明例11〜20との比較により、発明例1〜10は、発明例11〜20の対応するものよりも制動試験結果が優れていることがわかる。
発明例1〜4の比較及び発明例11〜14の比較により、上述したとおり、屈曲型3次元サイプの 配置を好適化することで高い氷上性能を得られることがわかる。
発明例5と6との比較、及び発明例15と16との比較により、サイプ底位置でのサイプ形状を好適化した発明例6、16は、それぞれ発明例5、15より、制動試験結果及び氷上コーナリング試験結果が優れていることがわかる。
発明例6と発明例7、8、9、10との比較、及び発明例16と発明例17、18、19、20との比較により、サイプの形状、構造を好適化した発明例7、8、9、10、17、18、19、20は制動試験結果が向上していることがわかる。
1 トレッド踏面
3 周方向溝
4 幅方向溝
15 氷路面
20 ブロック
21 サイプ
21a サイプ
21b 屈曲型3次元サイプ
21c 底上げしたサイプ
21d 底上げしたサイプ
22T 第1ブロック片
22R 第2ブロック片
22S 第3ブロック片
24 底上げ部
Claims (11)
- タイヤのトレッド踏面に、トレッド周方向に延びる複数の周方向溝と、トレッド幅方向に延びる複数の幅方向溝とにより複数のブロックを区画し、該ブロックにトレッド幅方向に延びる複数のサイプを設けた空気入りタイヤであって、
前記ブロックは、前記サイプにより複数のブロック片に分断され、かつ該ブロック片のトレッド周方向の幅が、トレッド表面に向かって漸減する第1ブロック片と、トレッド表面に向かって漸増する第2ブロック片とが隣り合わせに配置されてなる組を少なくとも1組有し、
前記第1ブロック片の少なくともトレッド表面での前記トレッド周方向の幅が、トレッド幅方向における前記ブロックの端部から中央部に向かって漸減し、前記第2ブロック片の少なくとも前記トレッド表面での前記トレッド周方向の幅が、トレッド幅方向における前記ブロックの端部から中央部に向かって漸増し、
前記サイプの少なくとも1つは、タイヤ幅方向に屈曲しながら延び、且つタイヤ径方向に屈曲しながら延びる、3次元サイプであることを特徴とする、空気入りタイヤ。 - 前記第1ブロック片の前記トレッド周方向の幅が、前記タイヤの径方向内側から外側に向かって漸増した後漸減し、
前記第2ブロック片の前記トレッド周方向の幅が、前記タイヤの径方向内側から外側に向かって漸減した後漸増することを特徴とする、請求項1に記載の空気入りタイヤ。 - 前記ブロックのタイヤ周方向両端にあるサイプの少なくともいずれか一方は、前記屈曲型3次元サイプである、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
- 前記ブロックのタイヤ周方向両端にあるサイプは、共に前記屈曲型3次元サイプである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
- 前記屈曲型3次元サイプをタイヤ周方向両端及びタイヤ周方向中央部に設けたことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
- 前記ブロックは、トレッド周方向の幅がトレッド表面に向かって漸減、漸増しない第3ブロック片を有し、
前記タイヤのトレッド表面の、前記ブロックのタイヤ幅方向中央部における、前記第2ブロック片のタイヤ周方向の幅s1と、前記第3ブロック片のタイヤ周方向の幅s2との比s1/s2が、
1.0≦s1/s2≦1.6
の範囲にあり、且つ
前記タイヤのトレッド表面の、前記ブロックのタイヤ幅方向端部における、前記第2ブロック片のタイヤ周方向の幅t1と、前記第3ブロック片のタイヤ周方向の幅t2との比t1/t2が、
0.8≦t1/t2≦1.4
の範囲にあることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。 - 前記第1ブロック片の少なくともサイプ底でのトレッド周方向の幅が、トレッド幅方向における前記ブロックの端部から中央部に向かって漸増し、前記第2のブロック片の少なくとも前記サイプ底でのトレッド周方向の幅が、トレッド幅方向における前記ブロックの端部から中央部に向かって漸減することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
- 前記第1ブロック片と前記第2ブロック片に挟まれる前記サイプの開口幅が一定であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
- 前記第1ブロック片と前記第2ブロック片との間に、前記第1ブロック片と前記第2ブロック片とを接続する少なくとも1つの底上げ部を設けたことを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに一項に記載の空気入りタイヤ。
- 前記第1ブロック片と前記第2ブロック片との間の前記サイプの壁面の少なくとも一箇所に、サイプ幅の半分以上の高さの突起が形成されることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
- 前記第1ブロック片と前記第2ブロック片との間の前記サイプの壁面の少なくとも一部に、サイプ幅の1/50以上1/10未満の範囲の高さの微細構造部を形成したことを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
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