JP5518369B2 - エアコン用フィン材及びその製造方法 - Google Patents

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本発明はアルミニウム表面に塗膜が形成されたエアコン用フィン材であって、特にカビや細菌の繁殖を防止する特性に優れたエアコン用フィン材に関する。
エアコンの室内機は冷房運転時には空気中の水分を凝縮し結露する。これが付着した状態で放置しておくと、カビや菌が繁殖し易い環境となる。また、フィン材自体は親水性を持たせるために、親水性の樹脂によって構成される塗膜が塗布されているため、水分を吸い易く、よりカビや菌が繁殖し易い環境が生まれる。また、長期間使用されているうちに、調理時などに発生する室内の汚染物質が付着し、それが栄養価になり繁殖を増長する場合もある。その結果、特有の臭気が発生するなどの不具合が生じる場合がある。
これを防止するために、特許文献1や特許文献2に記載されるように、抗菌・防黴性を有する化合物をフィン材表面の塗膜に混合させる技術が知られている。
特許文献1には、抗菌・抗黴剤としてビス(2−ピリジルチオ)−ジンク−1,1’−ジンクオキサイド(いわゆるジンクピリチオン)を添加することが記載されている。この方法では水性樹脂皮膜にビス(2−ピリジルチオ)−ジンク−1,1’−ジンクオキサイドを含有せしめて、その上に親水性の樹脂皮膜を塗布したものである。この場合、特許文献1の図1に示されるように、親水性の樹脂皮膜からビス(2−ピリジルチオ)−ジンク−1,1’−ジンクオキサイドの一部が露出するように形成されている。
また、特許文献2記載の技術では、特許文献1記載のものと同様に耐食性皮膜中にビス(2−ピリジルチオ)−ジンク−1,1’−ジンクオキサイドを含有させ、その上に親水性塗膜を塗布しているが、特許文献1記載のものとは異なり、特許文献2の図2に示されるように、耐食性皮膜中にビス(2−ピリジルチオ)−ジンク−1,1’−ジンクオキサイドが分散し耐食性皮膜上に突出しておらず、親水性皮膜にも完全に覆われている。
特開2000−171191号公報 特開2007−40686号公報
しかしながら、特許文献1記載の技術であると、ビス(2−ピリジルチオ)−ジンク−1,1’−ジンクオキサイドは若干ではあるが水に対して溶解性を持つために、表面に露出している部分より結露水によって流出してしまい、長期にわたって効果を維持することが出来ないという問題がある。
また、特許文献2記載の方法では、充分な耐食性を有するような耐食性皮膜は透水度が極めて小さいため、結露水が耐食性皮膜の内部にまで分散されたビス(2−ピリジルチオ)−ジンク−1,1’−ジンクオキサイドにまで到達せず、これが親水性塗膜の表面に溶出してくることはない。その結果、充分な抗菌・防黴効果を得ることが出来ないという欠点がある。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、抗菌・防黴性を長期にわたり発揮することを目的とする。
本発明も、抗菌・防黴剤を耐食性皮膜中に混入させるが、その際に耐食性皮膜から突出するような状態になるように調整し、更にこの上に適度な透水性を有する親水性の塗料を塗布することによって、全体としては抗菌・防黴剤が透水性塗膜に覆われた構成とされる。
すなわち、本発明に係わるエアコン用フィン材は、アルミニウムまたはアルミニウム合金よりなる基板と、この基板の上に形成された膜厚0.5〜5.0μmの耐食性樹脂皮膜と、この耐食性樹脂皮膜の上に形成された透水性塗膜とを備え、前記耐食性樹脂皮膜は、粒径が0.1〜1.5μmのビス(2−ピリジルチオ)−ジンク−1,1’−ジンクオキサイドを含有しているとともに、この耐食性樹脂皮膜表面の中心線平均粗さRaが0.05〜0.5μmであり、前記透水性塗膜は、アクリル樹脂を主成分とする親水性かつ透水性の塗膜であり、10μmの塗膜厚の場合の透水率が10〜30ml/日であることを特徴とする。
この場合、前記透水性塗膜は、アクリル酸及びスルホン酸をモノマー種として作製された塗料により形成されたものであるとよい。
このような構成であれば、耐食性樹脂皮膜上に抗菌・防黴剤は突出していて水に溶解できる環境にあるが、その上に塗装されている透水性塗膜の透水性を制御することによって、抗菌・防黴剤に達する水分及び、溶解して表面へ移動してくる抗菌・防黴剤の量を調整することができる。
また、上記のような透水率の透水性塗膜を耐食性樹脂皮膜の上に形成することにより、耐食性樹脂皮膜上に部分的に露出しているビス(2−ピリジルチオ)−ジンク−1,1’−ジンクオキサイドに対して、透水性塗膜表面の水分を適度に到達させ、抗菌・防黴性能を効果的に発揮させることができる。
本発明の製造方法としては、アルミニウムまたはアルミニウム合金よりなる基板の上にビス(2−ピリジルチオ)−ジンク−1,1’−ジンクオキサイドを含有する耐食性樹脂皮膜を形成する工程と、この耐食性樹脂皮膜の上に透水性塗膜を形成する工程とを有し、前記耐食性樹脂皮膜を形成する工程は、膜厚が0.5〜5.0μmで表面の中心線平均粗さRaが0.05〜0.5μmの耐食性樹脂皮膜を形成し、前記透水性塗膜を形成する工程は、アクリル樹脂を主成分とする親水性かつ透水性の塗膜であり、10μmの塗膜厚の場合の透水率が10〜30ml/日の透水性塗膜を形成することを特徴とする。
この場合、前記透水性塗膜を形成する工程は、アクリル酸及びスルホン酸をモノマー種として作製された塗料を塗布するとよい。
本発明によれば、ビス(2−ピリジルチオ)−ジンク−1,1’−ジンクオキサイドを耐食性樹脂皮膜から部分的に露出させるようにして、その上を透水性塗膜で覆ったことにより、ビス(2−ピリジルチオ)−ジンク−1,1’−ジンクオキサイドを結露水等によって流出させてしまうことなく、透水性塗膜を経由して達する水分及び表面へのビス(2−ピリジルチオ)−ジンク−1,1’−ジンクオキサイドの溶出量を適度に調整することができ、抗菌・防黴性を長期にわたり発揮することができる。
本発明のエアコン用フィン材を製造工程順に(a)(b)で示した断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。
本実施形態では、ビス(2−ピリジルチオ)−ジンク−1,1’−ジンクオキサイドを耐食性樹脂に混入したものをアルミニウム又はアルミニウム合金製の基板の表面に塗布し、一層目の塗装を施すことにより、基板1の表面に、ビス(2−ピリジルチオ)−ジンク−1,1’−ジンクオキサイド2を含有した耐食性樹脂皮膜3が形成され、この耐食性樹脂皮膜3の上に、その表面全体を覆う二層目の塗装によって透水性塗膜4が形成されている。
アルミニウム又はアルミニウム合金製の基板1は未処理のものでも、リン酸クロメートなどの表面処理が施されたものであっても差し支えない。この際に、図1(a)に示すように、耐食性樹脂皮膜3の表面にビス(2−ピリジルチオ)−ジンク−1,1’−ジンクオキサイド2が突出するように塗装を施すことが必要である。
ビス(2−ピリジルチオ)−ジンク−1,1’−ジンクオキサイド2の突出の程度は、これを混入した耐食性樹脂皮膜3を塗布焼付けした時点での表面粗さによって評価することができる。ビス(2−ピリジルチオ)−ジンク−1,1’−ジンクオキサイド2が突出していない場合は、ほぼ平滑な表面になるが、突出している場合は、その突出度合いに応じて表面粗さが大きくなってくる。表面粗さが中心線平均粗さRaで0.05〜0.5μの範囲内である場合に本発明の目的である抗菌・防黴性を得ることができる。中心線平均粗さRaが0.05μm未満の場合は、ビス(2−ピリジルチオ)−ジンク−1,1’−ジンクオキサイド2が耐食性樹脂皮膜3の表面から殆ど顔を出しておらず、結果として溶出量が少なくなり、抗菌・防黴効果が不十分となる。また、中心線平均粗さRaが0.5μmを超える場合には、その上に形成される透水性塗膜4が薄いと、ビス(2−ピリジルチオ)−ジンク−1,1’−ジンクオキサイド2が透水性塗膜4の表面から突出してしまうため、厚い透水性塗膜4を形成する必要があり、その結果、ビス(2−ピリジルチオ)−ジンク−1,1’−ジンクオキサイド2の抗菌・防黴性能を効果的に発揮させるだけの透水性を調整することが難しくなる。このため、耐食性樹脂皮膜3の表面の中心線平均粗さRaは0.05〜0.5μmの範囲内とするのが好ましい。
このビス(2−ピリジルチオ)−ジンク−1,1’−ジンクオキサイド2の突出量をコントロールするためには、耐食性樹脂皮膜3に含有されるビス(2−ピリジルチオ)−ジンク−1,1’−ジンクオキサイド2の粒径と含有量、及び耐食性樹脂皮膜3の膜厚によって調整する。ビス(2−ピリジルチオ)−ジンク−1,1’−ジンクオキサイド2の粒径は粗いほど突出し易くなり、また、耐食性樹脂皮膜3の膜厚は薄いほど突出し易くなる。このうち、ビス(2−ピリジルチオ)−ジンク−1,1’−ジンクオキサイド2の粒径としては特に限定するものではないが、0.1〜1.5μmのものを使用することができる。その粒径が0.1μm未満の場合は含有量を増やしても表面粗さが0.05μm未満となり易く、また粒径が1.5μmを超えた場合は耐食性樹脂の塗料中で沈降し易く、塗膜中に均一に分散した塗膜が得づらくなる。
このビス(2−ピリジルチオ)−ジンク−1,1’−ジンクオキサイド2を含む耐食性樹脂皮膜3は、その種類については特に定めるものではないが、耐食性に優れており、その上に設けられる親水性の透水性塗膜4の密着性に優れたものであれば良い。例としては、エポキシ系(エポキシ−アミノ系、アクリル変性エポキシ系)、アクリル−アミノ系、ウレタン系の樹脂などを挙げることができる。
この耐食性樹脂皮膜3の厚さは0.5〜5.0μmとされる。その理由としては、0.5μm未満であると、表面粗さを確保するために非常に多くのビス(2−ピリジルチオ)−ジンク−1,1’−ジンクオキサイド2を含有させることが必要となり、その結果徐々にこれが溶出してくると耐食性樹脂皮膜中の空孔が多数生じ密着性が損なわれることになる。また、膜厚が5.0μmを超える場合は、塗膜中にビス(2−ピリジルチオ)−ジンク−1,1’−ジンクオキサイド粒子が沈み込んでしまい、表面粗さを確保できなくなってしまう。したがって、耐食性樹脂皮膜3の膜厚は、0.5〜5.0μmが好ましい。
また、この耐食性樹脂皮膜3中のビス(2−ピリジルチオ)−ジンク−1,1’−ジンクオキサイド2の含有量は、特に限定するものではないが、耐食性樹脂100重量部に対して15〜60重量部あればよい。
このような耐食性樹脂皮膜3は、表面の突出した部分からビス(2−ピリジルチオ)−ジンク−1,1’−ジンクオキサイド2が水に溶出できる環境にあるので、ここに達する水分量と溶出して表面に出て行く水分量を調整すれば、長期にわたり徐々に溶出が継続していくことになる。
フィン材は結露水を速やかに排出するために、親水性を有した塗装を施すことが一般的であるが、本発明ではビス(2−ピリジルチオ)−ジンク−1,1’−ジンクオキサイド2が突出した耐食性樹脂皮膜3上に透水率を調整した親水性かつ透水性の塗膜4を形成することにより、ビス(2−ピリジルチオ)−ジンク−1,1’−ジンクオキサイド2の溶出量を調整するものである。
透水性塗膜4としては、アクリル樹脂を主成分とするもの、ポリビニルアルコールを主成分とするもの、またはそれらを供用したものなどが用いられる。本発明の場合、透水性が10μmの膜厚に換算した場合10〜30ml/日の範囲であれば特に樹脂系を限定するものではない。ここで言う透水率の測定はJIS A6909の透水試験B法に従ったものである。透水率が10ml/日未満であると充分な抗菌・防黴効果が得られず、また30ml/日を超える場合は抗菌・棒黴効果の持続性に難がある。
樹脂の透水率を調整する方法としては、アクリル系樹脂の場合、アクリル樹脂のモノマー種類、アクリル酸モノマーを使用したポリマーであればそのpHの調整度合い、pH調整剤の種類、架橋剤の量などによって調整することができる。例えばモノマー組成の場合は、スルホン酸基を含むものを多く添加するなどの操作を行うと透水率は高くなり、pH調整剤の場合は添加量を増やしpHが高くなるほど透水率は高くなる。また、pH調整剤はアンモニアや有機アミン類など焼付け中に揮発するものよりも、そのまま塗膜中に残存するアルカリ金属の水酸化物などを使用すると透水性が高くなる。これらの要因を適宜組み合わせることによって、目的とする透水率に合わせることが可能である。
また、ポリビニルアルコール系の場合は樹脂単体では透水率が低いことから透水率が高い他の樹脂、例えばカルボキシルメチルセルロース系のもの、ポリエチレングリコール系のもの、アクリル樹脂系のものを配合して透水率を調整することができる。これらの樹脂は配合量を増やすほど透水率が高くなる。
この透水性塗膜4の膜厚は0.5〜5.0μmの間の膜厚で塗布することが望ましい。0.5μm未満の膜厚ではこの塗膜からビス(2−ピリジルチオ)−ジンク−1,1’−ジンクオキサイド含有耐食性樹脂皮膜3が突出してしまい、抗菌・防黴性の効果が短くなってしまう。5.0μmを超えた場合は、透水性の塗膜は湿度が高い環境下で粘着性を帯びてくるために、加工時に不具合を引き起こす場合もある。
以下、本発明を実施例で説明する。
(1)ビス(2−ピリジルチオ)−ジンク−1,1’−ジンクオキサイド含有耐食性皮膜の作成
脱脂処理を施したA1200のアルミニウム材からなる基板に、ビス(2−ピリジルチオ)−ジンク−1,1’−ジンクオキサイドを含有した耐食性樹脂塗料を表1に示したような条件で塗布して耐食性樹脂皮膜を形成した。焼付け温度はいずれも210℃×60秒で行った。また、このビス(2−ピリジルチオ)−ジンク−1,1’−ジンクオキサイドを含有した耐食性樹脂を塗布して焼き付けた後に、レーザー顕微鏡で表面にレーザーを照射し、スキャンしながら距離を連続的に測定することにより、所定領域の表面粗さを測定した。その値も表1に併せて示した。表中、防黴剤と表記したが、ビス(2−ピリジルチオ)−ジンク−1,1’−ジンクオキサイドである。また、防黴剤含有率は、皮膜の樹脂固形分100重量部に対する重量部である。
Figure 0005518369
(2)上塗り用透水性塗膜の作成
透水性塗膜としては、アクリル系の塗料を主成分としたもの、及びポリビニルアルコール系の塗料を主成分としたものについてそれぞれ作成した。
表2にアクリル系の塗料の組成及び、用いたpH調整剤の種類を示した。また、これらの塗料をブリキ板上に塗工し210℃×60秒焼付けて10μmの厚さの塗膜を作成した。この塗膜を電解剥離した後、JIS A6909の透水試験B法に従い、透水率の測定を行った。その結果も併せて示した。
また、ポリビニルアルコール系の塗膜について、その組成を表3に示した。また透水率の測定についてもアクリル系の塗膜と同様に行い、その結果も併せて示した。
Figure 0005518369
Figure 0005518369
(3) 評価サンプルの作成
前述の(1)で示した各条件でビス(2−ピリジルチオ)−ジンク−1,1’−ジンクオキサイド含有耐食性樹脂皮膜を作成し、その上に(2)で示した塗料を塗布、焼付けて透水性塗膜を形成し、各種のサンプルを作成した。これらサンプルの組み合わせを表4に示した。
Figure 0005518369
(4) 評価
評価としては、防黴性の評価、抗菌性の評価、及び接触角による親水性の評価を行った。
いずれの評価においても、サンプルは、塗装後未処理のサンプルと、結露水によっての流出を想定して、流水中に144時間浸した後のサンプルとの両方について評価を行った。
(4)−1 防黴性評価
防黴性の評価は(社)全国家庭電気製品公正取引委員会 家庭電気製品製造業における表示に関する公正競争規約 付属書 カビ試験方法(ハロー試験)に準じて行った。阻止帯の幅を測定し、この阻止帯が認められれば、防黴性を有している。また、阻止帯無しの場合でも、表面まで黴が生育していなければ、防黴性を有していると判断できる。
(4)−2 抗菌性の評価
抗菌性の評価は、JIS Z−2801抗菌製品−抗菌性試験方法に準じて行った。抗菌活性値が2以上のものを○、それ未満のものを×とした。
(4)−3親水性
親水性の評価は、一定量の純水をサンプル上に滴下して静置した後の接触角を測定することによって行った。その接触角が30度以下であれば、良好と判断できる。
これらの各評価結果を表5に示した。
Figure 0005518369
この実施例の評価結果から明らかなように、本発明の範囲にあるものは抗菌・防黴性を長期にわたって維持でき、一方本発明の範囲外のものは、未処理でも抗菌・防黴性を発揮しないか、長期にわたって効果を維持できないことが分かる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
1 基板
2 耐食性樹脂皮膜
3 ビス(2−ピリジルチオ)−ジンク−1,1’−ジンクオキサイド
4 透水性塗膜

Claims (4)

  1. アルミニウムまたはアルミニウム合金よりなる基板と、この基板の上に形成された膜厚0.5〜5.0μmの耐食性樹脂皮膜と、この耐食性樹脂皮膜の上に形成された透水性塗膜とを備え、
    前記耐食性樹脂皮膜は、粒径が0.1〜1.5μmのビス(2−ピリジルチオ)−ジンク−1,1’−ジンクオキサイドを含有しているとともに、この耐食性樹脂皮膜表面の中心線平均粗さRaが0.05〜0.5μmであり、
    前記透水性塗膜は、アクリル樹脂を主成分とする親水性かつ透水性の塗膜であり、10μmの塗膜厚の場合の透水率が10〜30ml/日であることを特徴とするエアコン用フィン材。
  2. 前記透水性塗膜は、アクリル酸及びスルホン酸をモノマー種として作製された塗料により形成されたものであることを特徴とする請求項1記載のエアコン用フィン材。
  3. アルミニウムまたはアルミニウム合金よりなる基板の上に粒径が0.1〜1.5μmのビス(2−ピリジルチオ)−ジンク−1,1’−ジンクオキサイドを含有する耐食性樹脂皮膜を形成する工程と、この耐食性樹脂皮膜の上に透水性塗膜を形成する工程とを有し、
    前記耐食性樹脂皮膜を形成する工程は、膜厚が0.5〜5.0μmで表面の中心線平均粗さRaが0.05〜0.5μmの耐食性樹脂皮膜を形成し、
    前記透水性塗膜を形成する工程は、アクリル樹脂を主成分とする親水性かつ透水性の塗膜であり、10μmの塗膜厚の場合の透水率が10〜30ml/日の透水性塗膜を形成することを特徴とするエアコン用フィン材の製造方法。
  4. 前記透水性塗膜を形成する工程は、アクリル酸及びスルホン酸をモノマー種として作製された塗料を塗布することを特徴とする請求項3記載のエアコン用フィン材の製造方法。
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