JP5517752B2 - 画像形成装置及びコンピュータプログラム - Google Patents

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Description

本発明は画像形成装置における画質安定化技術に関する。
電子写真方式やインクジェット方式の画像形成装置が広く普及しており、これら画像形成装置においては、一定品位の画質が要求される。そして、画質低下の一要因に、用紙の搬送方向(副走査方向)の濃度むら(所謂バンディング)を挙げることができる。
このような中、特許文献1により、副走査方向の濃度むらに対する解決策が提案されている。この特許文献1では、まず、感光体(感光ドラム)の外径周期で発生する副走査方向の濃度むらを、感光体の位相に対応付けて予め測定し、その測定結果を濃度パターン情報テーブルとして記憶部に記憶する。そして、画像形成時に感光体の位相に応じた濃度むらの情報をテーブルから読み出し、読み出された濃度が高い場合に、画像形成濃度を低くするなどの、逆濃度補正制御を開示している。
特開2007−108246号公報
上述にて説明した濃度むらを更に詳細に説明すると、副走査方向の濃度むらの具体的要因に感光体の回転速度変動がある。感光体の回転速度が遅い場合は、感光体上に形成される静電潜像の位置が、感光体の回転方向(画像の上流方向)へずれる。従って潜像ラインの間隔が狭まる。逆に感光体の回転速度が速い場合は、静電潜像の位置が、感光体の回転方向と逆方向(画像の下流方向)へずれる。従って潜像ラインの間隔が広がる。そして、静電潜像形成位置に付着したトナーを感光体から中間転写体へ一次転写するときに、感光体の回転速度が遅い場合は、一次転写後の画像の位置が、感光体の回転方向と逆方向(画像の下流方向)へずれる。従ってライン画像の間隔が広がる。また、感光体の回転速度が速い場合は、転写後の画像の位置が、感光体の回転方向(画像の上流方向)へずれる。従ってライン画像の間隔が狭まる。
感光体の回転速度変動によって、上記静電潜像や画像の位置ずれが起こり、中間転写体上の画像が密に形成される場合や疎に形成される場合が発生する。この画像をマクロ的に観察すると、画像が密に形成された領域は濃度が濃く見え、逆に、画像が疎に形成された領域は濃度が薄く見えることで、結果的に濃度むらとして認識される。特許文献1は、上述の如くこの濃度むらに着目し、それとは逆の濃度補正を行おうというものである。
しかしながら、濃度補正による方法では、ライン画像の粗密の問題そのものを解決することができない。即ち、ライン画像の粗密の問題をより直接的に解決することが期待される。
本願発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、ライン画像の粗密の問題をより直接的に解決できる画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明における画像形成装置は、回転する感光体と、前記感光体に対して画像情報に基づきレーザビームを発光する発光手段と、前記発光手段の発光に基づき前記感光体に現像されたトナー像を被転写体に転写する転写手段と、を備える画像形成装置であって、前記感光体の変動する回転速度を示す変動速度情報を取得する取得手段と、前記取得手段により取得された前記変動速度情報に基づき、前記変動する回転速度に応じた画像位置補正を、前記画像情報に対する画像処理により行う画像位置補正手段と、を備えることを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、ライン画像の粗密の問題をより直接的に解決できる。
カラー画像形成装置断面の一実施形態を示す図である。 光学特性検出センサの一実施形態を示す図である。 画像形成装置の機能ブロック図の一実施形態を示す図である。 画像位置補正パラメータ決定処理の一実施形態を示すフローチャートである。 (a)はロータリーエンコーダからの信号出力様子を示す図である。(b)は感光体表面速度の経時変化の一例を示す図である。(c)は各回転周期の感光体表面速度の経時変化の一例を示す図である。 感光体の表面速度の経時変化と処理内容の対応関係を示す図である。 露光乃至一次転写の一連の動作を説明する為の図である。 一次転写されたライン画像の間隔の理想間隔からずれを説明する為の図である。 画像位置補正処理の一実施形態を示すフローチャートである。 画像処理による画像の位置補正の仕組みを説明する為の図である 画像形成時における画像形成装置の一連の処理動作のフローチャートである。 画像位置補正処理による一効果を説明する為の図である。 画像形成装置の機能ブロック図の一実施形態を示す図である。 位相差検出処理の一実施形態を示すフローチャートである。 位相差検出の説明を行う為の図である。 位相差検出の説明を行う為の図である。 画像形成装置の機能ブロック図の一実施形態を示す図である。 モータのハードウェア構成の一実施形態を示す図である。 モータの速度を検出する処理の説明を行う為の図である。
以下に、図面を参照して、画像の位置ずれを自体を補正することで形成画像の疎密の発生を解消し濃度むらを抑制する画像形成装置について例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
[画像形成装置の断面図]
図1はカラー画像形成装置断面の一実施形態を示す図である。該カラー画像形成装置においては、まず、画像処理装置(図1には不図示)より供給される画像情報に基づいて点灯される露光光(レーザビーム)により静電潜像を形成し、この静電潜像を現像して単色トナー像を形成する。そして、各色の単色トナー像を形成し、これらを重ね合わせ、それらを転写材20へ転写し、その転写材20上の多色トナー像を定着させる。以下、詳細に説明する。
給紙部21から転写材20が給紙される。感光ドラム(感光体)22Y、22M、22C、22Kは、アルミシリンダの外周に有機光導伝層を塗布して構成され、図示しない単一の駆動モータ115の駆動力が、駆動モータ115の軸に取り付けられるギアや他のギアを介して伝達されて回転する。ここでは、単一の駆動モータ(図1では不図示)によって、感光体22Y、22M、22C、22Kを駆動する構成としたが、各感光体それぞれを駆動するモータを使用する構成としても良い。
注入帯電器23は感光体を帯電させる。4個の注入帯電器23Y、23M、23C、23Kは、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)に夫々対応する。各注入帯電器23には丸断面で示されるようにスリーブが備えられている。露光光(レーザビーム)はスキャナ部24Y、24M、24C、24Kに設けられたレーザダイオードから発光され、感光ドラム22Y、22M、22C、22Kの表面を選択的に露光する。そして感光体表面のレーザビーム照射が行われた位置に静電潜像が形成される。尚、感光ドラム22Y〜Kは、一定の偏心成分をもって回転しているが、静電潜像が形成される時点においては、各感光ドラム22の位相関係は、転写部において同じ偏心影響になるよう既に調整されている。現像器26は、トナーカートリッジ(25Y、25M、25C、25K)から供給される記録剤により、静電潜像を可視化すべくトナーを現像する。4個の現像器26Y、26M、26C、26Kは、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K)に夫々対応する。各現像器には、スリーブ26YS、26MS、26CS、26KSが設けられており、また、各々の現像器は脱着可能に取り付けられている。
中間転写体27は、感光ドラム22Y、22M、22C、22Kに接触しており、中間転写体駆動ローラ216によってカラー画像形成時に時計周り方向に回転し、感光ドラム22Y、22M、22C、22Kの回転に伴って回転し、単色トナー像が転写される。中間転写体27は被転写体として機能する。その後、中間転写体27に後述する転写ローラ28が接触して転写材20を狭持搬送し、転写材20に中間転写体27上の多色トナー像が転写する。転写ローラ28は、転写材20上に多色トナー像を転写している間、28aの位置で転写材20に当接し、印字処理後は28bの位置に離間する。定着器210は、転写材20を搬送させながら、転写された多色トナー像を溶融定着させるものであり、図1に示すように転写材20を加熱する定着ローラ211と転写材20を定着ローラ211に圧接させるための加圧ローラ212を備えている。定着ローラ211と加圧ローラ212は中空状に形成され、内部にそれぞれヒータ213、214が内蔵されている。すなわち、多色トナー像を保持した転写材20は定着ローラ211と加圧ローラ212により搬送されるとともに、熱および圧力を加えられ、トナーが表面に定着される。トナー像定着後の転写材20は、その後図示しない排出ローラによって図示しない排紙トレイに排出して画像形成動作を終了する。クリーニング手段29は、中間転写体27上(被転写体上)に残ったトナーをクリーニングするものであり、中間転写体27上に形成された4色の多色トナー像を転写材20に転写した後の廃トナーは、クリーナ容器に蓄えられる。濃度センサ215(光学特性検出センサ215とも呼ぶ)は、図1の画像形成装置において中間転写体27へ向けて配置されており、中間転写体27の表面上に形成されたトナーパッチの濃度を測定する。
尚、図1では中間転写体27を備えたカラー画像形成装置を説明したが、感光ドラム22に現像されたトナー像を記録材に直接転写する一次転写方式を採用した画像形成装置にも適用することもできる。この場合には、以下の説明において、中間転写体27を、転写材搬送ベルト(転写材担持体上)に置き換えることで、発明を実施できる。また、以下では、画像の主走査方向に対して、上からみた場合に主走査方向と垂直に交わる、例えば転写材の搬送方向や、中間転写体の回転方向の称呼を、搬送方向もしくは副走査方向などと称呼する。
[濃度センサ215の構成]
光学特性検出センサである濃度センサ215の一実施形態を図2に示す。図2(a)に示すように、濃度センサ215は、発光素子であるLED8と、受光素子であるフォトトランジスタ10により構成される。ここで、LED8により照射された光は、拡散光を抑えるためのスリット9を通過し、中間転写体27表面に到達する。そして、乱反射光を開口部11により抑制した上で正反射成分を受光素子10で受光する。
図2(b)は濃度センサ215の回路構成を示す図である。抵抗12は受光素子10とVccの電圧を分圧する為のもので、抵抗13はLED8を駆動する電流を制限する。トランジスタ14は、CPU21からの信号により、LED8をオンオフする。そして、図2(b)に示される回路では、LED8により光を照射したときのトナー像からの正反射光量が大きいと、受光素子10に流れる電流が大きくなり、OutPutとして検出される電圧V1の値が大きくなる。つまり、図2(b)の構成では、トナーパッチの濃度が低く正反射光が大きいときに検出電圧V1は高く、トナーパッチの濃度が高く正反射光が小さいときに検出電圧V1は小さくなる。そして、この検出電圧に基づき濃度値を求めることができる。
[機能ブロック図]
次に、図3を用いてバンディング強度の抑制に係る各機能について説明する。尚、各種処理はY、M、C、K各色に対して行われるが、各処理はトナーの色が異なるだけで、処理そのものは同じであるため、図3では色成分Yについての構成のみ記載する。また、図1と同一の構成については同符号を付してあり詳しい説明を省略する。
図中101は、画像処理装置であり、装置内の各処理部はASICやCPUまたは、それらの組み合わせによって構成される。102は、レーザプリンタのエンジンである。不図示の外部装置(例えば、コンピュータ装置やコントローラ、原稿読み取り装置)等より画像データがハーフトーン処理部103へとラスタ順に入力される。本実施例では、8ビットで表されたCMYK空間の内、Y色に対応する画像データが入力され、この画像データを元に実際に画像処理を行うものとする。ハーフトーン処理部103は、公知の多値ディザ法等の疑似階調表現手法によって、階調表現を行った画像データを作成し、前段ビットマップメモリ104へ出力する。尚、前段ビットマップメモリ104は、ハーフトーン処理後のラスタ画像データを一旦蓄積するものであり、1ページ分の画像データを蓄積するページメモリを有する。但し、複数ライン分のデータを蓄積するバンドメモリのいずれでも構わない。説明を単純なものとするため、ここでは1ページ分の画像データを蓄積する容量を持つものとして説明する。
画像位置補正処理部105は、後述する画像位置補正処理を行い、補正後の画像データをラスタ順で、後段ビットマップメモリ111へと出力する。後段ビットマップメモリ111は、画像位置補正処理後のラスタ画像データを一旦蓄積するものであり、1ページ分の画像データを蓄積するページメモリを有する。但し、前段ビットマップメモリ104と同様に、複数ライン分のデータを蓄積するバンドメモリのいずれでも構わない。説明を単純なものとするため、ここでは1ページ分の画像データを蓄積する容量を持つものとして説明する。
PWM処理部106は、後段ビットマップメモリ111より画像データを読み出し、スキャナ部24Yを駆動する信号を生成する。スキャナ部24により露光走査(レーザビーム走査)を行う画像形成装置においては、公知のパルス幅変調(PWM)信号により、露光量を制御することが可能である。スキャナ部24Yは、レーザダイオードを発光させ、前述のように感光体22Yを露光し静電潜像を形成する。
速度測定部107は、感光体22Yの回転速度を検出し、パラメータ設定処理部108へと随時出力する。
不揮発性記憶部109は、フラッシュメモリ等の書き変え可能な不揮発性メモリで構成され、後述する図4のフローチャートの実行に必要な本体パラメータを保持し、それをパラメータ設定処理部108へと通知する。ここで、本体パラメータは、スキャナ部24Yにより感光体22Yにレーザビームを発光するときの感光体22Yの表面速度と、発光に基づくトナー像が中間転写体27に一次転写されるときの感光体22Yの表面速度との位相差Δtであり、詳細は後述する。尚、スキャナ部24から感光体22へのレーザビーム発光は直接的なものではなく各種レンズや反射鏡を介して行われるものとする。
エンジン制御部110は、図1で説明した画像形成に係る各構成要素の動作を制御する。エンジン102内の給紙部21、駆動モータ115、注入帯電手段23、現像手段26、中間転写体27、転写ローラ28、定着部210、スキャナ部24等の各装置を制御する。またエンジン制御部110は、露光許可時刻tpをパラメータ設定処理部108へと通知する。またエンジン制御部110は、露光許可時刻tpをパラメータ設定処理部108にページ毎に通知する。そして、露光許可時刻tpになると、エンジン制御部110はPWM処理部106へと露光開始信号を送信する。
尚、エンジン制御部110は、上記エンジン102内の各装置が画像形成可能な状態になり、且つ後段ビットマップメモリ111へ露光対象ページの画像データが入力され露光走査が可能になった後に露光許可時刻tpを出力する。尚、後述する図4、図9のフローチャートに示される各ライン画像に対する演算処理が、各ライン画像の露光速度よりも十分に早ければ、露光許可時刻tpの通知前に後段ビットマップメモリ111へ入力される画像データは数ライン分の画像データでも良い。この露光許可時刻tpは、印字可能領域に同期させて露光を許可するタイミングである。仮にスキャナ部24により印字可能領域内の全てでレーザビーム走査を行おうとした場合に、露光許可時刻tpはスキャナ部24が最初にレーザビーム走査を行うタイミングに相当する。従って、実際には印字可能領域の縁の部分に対応する画像データがレーザビーム走査を伴わないものであるときは、露光許可時刻tpにスキャナ部24による露光は行われないこととなる。また、露光許可時刻tpとは、スキャナ部24による発光を許可するという意味でレーザビーム発光許可タイミングとも言う。
[画像位置補正パラメータ決定処理のフローチャート]
図4は、画像位置補正パラメータ決定処理の一実施形態を示すフローチャートである。以下、詳細に説明する。この図4のフローチャートは、中間転写体27上へ一次転写される各ライン画像が、感光体の変動する回転速度に応じて、理想的な副走査方向位置からどれくらいの量だけずれているかを演算する処理である。そして、ここで演算された各ライン画像のずれ量のパラメータに従い、後述の図9に示されるフローチャートの画像処理(画像位置補正)が実行される。
まずパラメータ設定処理部108は、ステップS401で、画像位置補正パラメータ決定処理を開始する。速度測定部107は、ステップS402で感光体22Yの回転速度を測定する。ここでは逐次変動している回転速度が測定される。ここで速度測定部107としては、例えば、感光体22Yの回転軸に取り付けた既知のロータリーエンコーダを適用できる。ここで、速度測定部107がロータリーエンコーダである場合の回転速度の測定について詳細に説明する。
図5(a)の701はロータリーエンコーダより出力されるエンコーダパルス信号の一例である。エンコーダパルス信号は、測定対象となる回転体の回転速度を検出する為に使用される。ロータリーエンコーダは、回転体が所定の位相だけ回転する毎に1パルスの矩形波を出力する。例えば、回転体1回転につきpパルスの矩形波を出力するロータリーエンコーダは、回転体が1/p周期分回転する毎に1パルスの矩形波を出力する。
時刻t0からの感光体22Yの表面速度Vdo(t)の測定を行う例を説明する。この場合、速度測定部107は、時刻t0に出力されているエンコーダパルス信号701の1パルスに要する時間dt0を測定する。次に、速度測定部107は下記数式1により、dt0が測定された瞬間の感光体22Yの表面速度Vdo(t0)を演算する。尚、このVdt0には複数の周波数成分が重畳したものとなっている。
Vdo(t0)=(π×R)/(p×dt0)・・・(数式1)
ここで、Rは感光体22Yの直径であり、例えばdt0の単位が秒であった場合、Vdo(t0)は1秒当たりの感光体22Yの表面速度となる。
さらに、dt0の場合と同様に、速度測定部107は、順次1パルスに要する時間dt01,dt02…を取得し、数式1と同様の演算を行い、回転体表面速度Vdo(t)を測定する。時刻t0〜tnまでの、感光体22Yの表面速度Vdo(t)の一例を図5(b)の703に示す。図示されるように、感光体22Yには、目標表面速度Vtdに対し速度変動が発生している。また、703には様々な周期的な速度変動(速度成分)が含まれており、それらが合成された波形が示されている。
感光体22Yに発生する回転速度(表面速度ともいえる)むら(変動速度)の主要な要因として、感光体22Yの偏心が原因となる感光体1回転周期Tdの回転速度むらや、感光体22Yを駆動するモータ115のモータ1回転周期Tmの回転速度むらがある。また、場合によっては、モータの回転力を伝達するギア116の偏心等を速度むら要因にあげることもできる。以下の説明では、特に感光体1回転周期Tdと、モータ1回転周期Tmの速度むらに着目し、これら要因に起因する濃度むらを抑制する。尚、ギア116の偏心による速度むら等の他の要因による濃度むらも、同様の手法で抑制可能であることはいうまでもない。
次に、パラメータ設定処理部108は、ステップS403で、速度測定部107から測定結果を示す変動速度情報を取得し、感光体22Yの表面速度Vdo(t)から、以後の任意のタイミングtにおける感光体の回転速度の予測演算を行う。尚、ここでの速度情報とは、測定対象となる回転体の回転速度を示す情報のことを指し、回転速度そのものの他にも様々な形態の情報を適用できる。例えば回転体の速度変動は回転体の速度変動の位相に対応している。つまり、回転体の速度変動の位相を速度情報にしても良い。また、回転体の速度は、回転体の回転位置にも対応して決まった変動をとる。従って、間接的に回転体の回転速度を示す回転体の位置情報を速度情報に適用しても良い。
パラメータ設定処理部108は、感光体22Yの表面速度Vdo(t)基づき、感光体1回転周期Tdの速度むらVdf(t)を抽出する。そしてVdf(t)における、速度むらの強度Ad、及び時刻t0における速度むら初期位相φdt0を演算する。例えば既知のFFT演算(高速フーリエ変換)を、感光体22Yの表面速度Vdo(t)に対して実行することで強度Ad、及び初期位相φdt0を求めることができる。パラメータ設定処理部108により抽出された変動速度Vdf(t)の一例を図5(c)の704に示す。また、同様にして、モータ1回転周期Tmの速度むらVmf(t)を抽出する。そして変動速度Vmf(t)における強度Am、及び時刻t0における速度むら初期位相φmt0を演算する。パラメータ設定処理部108により抽出されたVmf(t)の一例を図5(c)の705に示す。
数式2に、周期Td、Tmに着目した場合の、任意の時刻tにおける感光体22Yの速度Vd(t)の演算式を示す。尚、ωd=2π/Td, ωm=2π/Tmとする。
Vd(t)=Vtd+Ad×cos(ωd×t−φdt0)+Am×cos(ωm×t−φmt0)・・・(数式2)
数式2において、Vd(t)は目標速度Vtdに対して、感光体1回転周期Tdの回転速度むらと、モータ1回転周期Tmの回転速度むらが重畳されていることを示す。演算で求められた周期Td、Tmに着目した場合の任意時刻tにおける感光体22の速度Vd(t)は図6の801に相当する。パラメータ設定処理部108は、このVd(t)を印刷ジョブにおける全ページを通して演算する。また図6には感光体22の速度Vd(t)の経時変化と共にどのような処理が行われるかが示されている。また、2ページ目以降の画像位置補正パラメータ決定処理、及び画像処理は、1ページ目の画像形成と並行して実行される。尚、図6は処理順序を模式的に表すものであり、実際のところ、画像形成に要する時間は、その前に行われる2つの処理の合計時間よりも長い。また、ここでの時刻tとは、タイミングを示す情報を指し、例えばタイマーカウント値等を適用しても良い。
次に、ステップS404で、エンジン制御部110は、露光許可時刻tpを決定し、パラメータ設定処理部108へ通知する。またエンジン制御部110は、露光許可時刻tpをページ毎に決定し、パラメータ設定処理部108へ通知する。露光許可時刻tpは、以下の意味を持った時刻として定義できる。即ち、エンジン102内の各部位が画像形成可能な状態となり、且つ図4及び図9のフローチャートの処理が完了し、後段ビットマップメモリ111へ画像データが入力され、画像の露光が可能な状態となるだろうと予測される時刻である。尚、図4、図9のフローチャートに示される各ライン画像に対する演算処理が、各ライン画像の露光速度よりも十分に早ければ、露光許可時刻tpの通知前に後段ビットマップメモリ111へ入力される画像データは数ライン分の画像データでも良い。
次にステップS405で、パラメータ設定処理部108は、露光時の感光体22Yの表面速度Ve(t)を演算する。Ve(t)は、感光体22Yの表面速度Vd(t)をそのまま用いることができるため、時刻tに露光したときの、感光体22Yの表面速度Ve(t)は、下記数式3のようになる。
Ve(t)=Vd(t)・・・(数式3)
次に、パラメータ設定処理部108は、ステップS406で、時刻tに露光された画像が一次転写されるときの、感光体22Yの表面速度Vt(t)を予測(演算)する。露光体22上で画像情報に基づき露光が行われた潜像位置には、前述の通り現像器26Yで現像され、中間転写体27へ一次転写される。この様子を図7に示す。スキャナ部24Yによって、露光ポイント701に露光された潜像は、現像器26Yの場所へと搬送される。そして潜像にトナーが付着され現像が行われる。現像されたトナー像は、一次転写ポイント702まで移動した後、中間転写体27へ一次転写される。
このように、画像が露光されてから一次転写されるまでには、一定の時間が経過している。そしてこの場合に、時刻tに露光された画像は、一次転写されるときの感光体22Yの速度に一定の位相差Δt(時間差)が発生することになる。一定の位相差Δtは、記号Ldで示される露光−1次転写間の距離と、感光体22Yの平均表面速度で決定される。またΔt=2π×(mod(Ld/Vtd,Td))/Tdと表すこともできる。感光体22Yの平均表面速度には、目標表面速度Vtdを使用している。不揮発性記憶部109は、この位相差Δtを保持するとともに、必要なときにΔtの情報をパラメータ設定処理部108へ通知する。
位相差Δtは、スキャナ部24Yの取り付け位置誤差等の影響により、露光ポイント701の位置が変化するので、本体毎に異なり得る値となる。そのため、例えば装置製造工程において、本体毎に位相差Δt(時間差)を測定し、不揮発性記憶部109へと保持する必要がある。例えば画像形成装置製造工程においては、図7に示される一次転写ポイント702の近傍に、転写時の感光体22Yの回転速度(感光体22Yの表面速度Vt(t))を測定する速度測定部107を一次的に設け、それにより測定を行う。また、感光体回転方向の前後に、速度測定部107と同様の機能のセンサを2つ設け、それらのセンシング結果に基づき、転写時の感光体22の回転速度を測定するようにしても良い。このように本実施例では、装置製造工程において、スキャナ部24によるレーザビーム発光時のVd(t)と、それにより現像されたトナー像が転写されるときの感光体22の回転速度と、の位相差を様々な方法により測定することが想定されている。
パラメータ設定処理部108は、通知された位相差Δtを用いて、時刻tに露光された画像が一次転写されるときの、感光体22Yの表面速度Vt(t)を数式4のように演算する。尚、数式4に示すように、位相差は速度むら周期毎に存在し、例えば、感光体1回転周期Tdの速度むらの位相差はΔtd、モータ1回転周期Tmの速度むらの位相差はΔtmとあらわす。即ち、位相差Δtは各位相差の総称であり、位相差Δt={Δtd,Δtm}とすると、
Vt(t)=Vtd+Ad×cos(ωd×t−φdt0+Δtd)+Am×cos(ωm×t−φmt0+Δtm)・・・(数式4)
次に、パラメータ設定処理部108は、ステップS407で、静電潜像のライン間隔の演算を行う。スキャナ部24Yは、感光体22Yが目標表面速度Vtdで回転した際に、一定の目標ライン間隔Wで静電潜像が形成されるように、一定の走査間隔tsで露光走査を行う。特に、中間転写体27の搬送速度Vbが、感光体22Yの目標表面速度Vtdと同じ場合、感光体22上に形成される静電潜像画像の間隔をWとすることができる。説明を簡単にするため、本実施例では、
Vb=Vtd・・・(数式5)
とする。
一定の走査間隔tsは例えば、数式6、7のように演算される。
ts×Vtd=W・・・(数式6)
ts=W/Vtd・・・(数式7)
図8(a)は、露光ポイント701において、静電潜像が形成される様子を、スキャナ部24Y側(上側)から見た例である。図8(a)では、露光許可時刻tpに静電潜像L1が形成され、時刻tp+tsに静電潜像L2、時刻tp+2tsに静電潜像L3、時刻tp+3tsに静電潜像L4がそれぞれ形成されている。このとき、静電潜像L1、L2間の間隔We(1)、静電潜像L2,L3間の間隔We(2)、さらに、任意の静電潜像Ln,Ln+1の間隔We(n)は、以下のように説明できる。静電潜像L1は時刻tpに形成され、静電潜像は時刻tp+tsに形成されるため、その間隔We(1)は、感光体22Y表面が時刻tpから時刻tp+tsまでに移動した距離となる。従って、時刻tpからtp+tsまでのVe(t)の定積分値を演算すれば良い。ここで、走査間隔tsは十分に短いため、時刻tpからtp+tsまでの感光体22Yの速度はVe(tp)で近似することができる。従って、近似された感光体の速度Ve(t)に走査間隔であるtsを乗算して、下記の数式8のように静電潜像ラインの間隔We(n)を求めることができる。パラメータ設定処理部108は、処理対象としているページ内の各静電潜像ラインについて、数式8に従いWe(n)を演算する。またパラメータ設定処理部108は、ページ毎の露光許可時刻tpに対してWe(n)を演算を行う。最終的にはこのWe(n)に基づき位置ずれ量E(n)が演算されることになるが、位置ずれ量E(n)は、露光許可時刻tp時にVeがどのような位相(速度状態)かに基づき演算されている。
We(1)≒Ve(tp)×ts
We(2)≒Ve(tp+ts)×ts
We(n)≒Ve(tp+(n−1)ts)×ts・・・(数式8)
次に、パラメータ設定処理部108は、ステップS408で、中間転写体27上に一次転写された画像のライン間隔の演算を行う。前述のように、静電潜像は、現像器26Yで現像され、一次転写ポイント702へ搬送される。一次転写ポイント702において、画像は中間転写体27へと一次転写される。
図8(b)は、図8(a)で露光された画像が、一次転写ポイント702へ搬送されてきた例をスキャナ部側(上側)から見た例であり、同じ画像には同じ記号を付している。また、各ライン間の間隔は、ステップS407で演算した静電潜像のライン間隔と同じである。
一次転写された画像L1とL2間の間隔Wt(1)は、画像L1が一次転写されてから、距離We(1)だけ離れた画像L2が一次転写されるまでに経過する時間に、中間転写体27が移動した距離で演算することができる。画像L1が一次転写されてから、距離We(1)だけ離れた画像L2が一次転写されるまでに経過する時間は、転写時の感光体22Yの速度Vt(t)とWe(1)より、Vt(t)の時刻tpからtp+xまでの定積分値がWe(1)となるxを求めれば良い。ただし、xは十分に短いため、時刻tpからtp+xまでの感光体22Yの速度はVt(tp)で近似することができる。従って、以下のように、距離We(1)だけの一次転写が行われる時間に中間転写体27の搬送速度Vbを乗算して一次転写された画像L1とL2間の間隔Wt(1)の演算を行う。同様にして、Wt(2)、Wt(n)についても演算することができる。パラメータ設定処理部108は、処理対象としているページ内の各ライン画像について、数式9に従いWt(n)を演算する。またパラメータ設定処理部108は、ページ毎の露光許可時刻tpに対してWt(n)の演算を行う。
Wt(1)≒{We(1)/Vt(tp)}×Vb
Wt(2)≒We{(2)/Vt(tp+ts)}×Vb
Wt(n)≒We(n)/{Vt(tp+(n−1)ts)}×Vb・・・(数式9)
数式9において、前述のように、Vbは中間転写体27の搬送速度である。図8(c)に一次転写後の中間転写体27上の画像の一例を示す。図において、図8(a)及び(b)と同じ画像には、同じ記号を付している。このように、感光体22Yの速度むらによって、中間転写体27上の画像には、ラインの間隔に疎密が発生する。この疎密により、画像の濃度むらが発生することとなる。
図8(d)に、ライン間隔の疎密が無く、理想的な状態の画像例を示す。図において、図8(a)、(b)及び(c)と同じ画像には、同じ記号を付している。図8(d)の画像L1は、図8(c)の画像L1と同じ位置に画像が一次転写されている。また、以降の画像については、一定の距離Wで一次転写された状態である。図のように、各ライン間隔が一定の距離Wとすることができれば、ラインの疎密を解消することができ、従って、濃度むらも発生しない。
そこで、本実施例では、図8(c)のように一次転写される画像に対して、図8(d)のように一定間隔で一次転写されるように、画像位置補正を行うことで、濃度むらの抑制を行う。
パラメータ設定処理部108は、ステップS409で、中間転写体27上に一次転写された画像の、理想的な状態との位置ずれ量演算を行う。画像L1については、同じ位置に画像が一次転写されるため、位置ずれ量E(1)=0である。画像L2の位置ずれ量E(2)、画像L3の位置ずれ量E(3)、さらに、任意の画像Lnの位置ずれ量E(n)は、以下の各数式のように演算される。パラメータ設定処理部108は、処理対象としているページ内の各Wt(t)について、数式9に従いE(n)を演算する。またパラメータ設定処理部108は、ページ毎の露光許可時刻tpに対してE(n)の演算を行う。
E(2)=W−Wt(1)
E(3)=2W−{Wt(1)+Wt(2)}
=E(2)+{W−Wt(2)}
E(n)=E(n−1)+{W−Wt(n−1)}・・・(数式10)
このように数式10は、スキャナ部24によるレーザビーム発光時のVdと、その発光に基づき現像されたトナー像が被転写体に転写されるときの回転速度Vtとに基づき、画像位置の理想位置からのずれ量がパラメータ設定処理部108により演算される。またこのときのVtには数式4に示されるように位相差Δtが加味されている。また、E(n)が正の値をとるとき、画像は理想的な状態よりも中間転写体搬送方向へずれていることを表し、負の値をとるときは、中間転写体搬送方向と逆方向へずれていることを表す。Wt(1)、Wt(2)等の値は、露光許可時刻tpにおけるVd(t)がどのような位相に対応しているかで異なって来る。これに対してパラメータ設定処理部108は、上記数式10により、Wt(1)、Wt(2)等がどのような値であってもそれに対応して正確な位置ずれ量を演算できる。
そして、数式10の演算により得られたE(n)の情報は不図示の記憶部に格納され、後に画像位置補正処理部105により読み込まれる。以上の処理を行い、ステップS410で、画像位置補正パラメータ決定処理を終了する。
[画像位置補正の為の画像処理の説明]
次に、画像位置補正処理について、図9を用いて詳細に説明する。尚、この図9のフローチャートは、図4のフローチャートでパラメータ設定処理部108により演算されたページ毎の画像位置補正パラメータ(各ライン画像ずれ量のパラメータ)に対して、画像位置補正処理部105が実行する処理である。
まず画像位置補正処理部105は、ステップS901で、画像位置補正の為の画像位置補正処理を開始し、ステップS902で、現在処理中のラインを数えるカウンタnを0に初期化する。
画像位置補正処理部105は、ステップS903で、不図示のパラメータ設定処理部108に含まれる記憶部より、第nラインの画像位置ずれ量E(n)を読み出す。そして、画像位置補正処理部105は、第nラインの画像を−E(n)だけ移動させることで、画像位置ずれの補正を行う。
[画像位置補正の画像処理]
画像位置補正の画像処理について、図10を用いて説明する。図10(a)は、ライン単位での画像位置補正を説明する図である。ライン1001を−Wだけ位置補正し、ライン1002を2Wだけ位置補正する場合を考える。従って、1003に示すように、ライン1001を中間転写体搬送方向と逆方向へ1ライン分だけ移動させ、1004に示すように、ライン1002を中間転写体搬送方向へ2ライン分だけ移動させることで、補正を行うことができる。
図10(b)は、1ライン未満での画像位置補正を説明する図である。ライン1001を0.5Wだけ位置補正し、ライン1002を0.75Wだけ位置補正する場合を考える。この場合は、1005、1006に示すように、ライン1001を構成する各画素濃度の50%をライン1005へ割り当て、残りの50%をライン1006へ割り当てる。また、1007、1008に示すように、ライン1002を構成する各画素濃度の25%をライン1007へ割り当て、残りの75%をライン1008へ割り当てる。この状態で露光を行うことで、トナー像としては、1009や1010に示すように、濃度の割り合いに応じた位置に画像が形成され、画像1009は0.5W、画像1010は0.75Wの画像位置補正を行うことができる。
第nラインの主走査方向x番目の画素濃度値をPi(x,n)としたときの、補正画素濃度値Po(x,n)は以下の数式11で演算することができる。ここで数式11におけるPi(x,n)のnに対してltを加算している部分がライン画像単位の画像位置補正を表している。一方、「×β」、「×α」は、画像の重心を移動させる画像処理を示しており、これにより1ライン未難の画像位置補正が行われる。
ここで、floor(x)は小数部分を切り捨てることをあらわす。例えば、(−E(n)/W)=1.6のとき、以下のように演算する。lt=1,α=0.6,β=0.4であり、Po(x,n+1)=Pi(x,n)×0.4、Po(x,n+2)=Pi(x,n)×0.6となる。
これは、入力画像濃度値の60%を、2ラインだけ中間転写体搬送方向へずらした位置へ割り当て、40%を1ラインだけ中間転写体搬送方向へずらした位置へ割り当てることで、露光後のトナー像を1.6ライン(1.6W)ずらした位置に形成することができる。
画像位置補正処理部105は、ステップS904で、カウンタxを0に初期化する。また、ステップS905で、画像位置補正処理部105は、前段ビットマップメモリ104から、画像濃度値Pi(x,n)を読み出す。
次に、ステップS906で、画像位置補正処理部105は、数式18を用いて補正画像データPoを演算する。そしてステップS907で、後段ビットマップメモリ111へ書き出す。
ここでは、数式19のltに応じて、画像データの記憶位置が変更され、α及びβに応じて、記憶する画像濃度値が補正されることとなる。
その後、画像位置補正処理部105は、ステップS908で、カウンタxをインクリメントし、ステップS909で、第nラインの補正が終了したかどうかを判定する。
画像補正処理部105は、ステップS909でNOと判定した場合、ステップS905からの処理を繰り返す。一方、画像補正処理部105は、ステップS909の判定でYESと判定した場合、ステップS910でカウンタnをインクリメントし、引続きステップS911で、所定ラインまでの処理が終了したかを判定する。画像補正処理部105は、ステップS911で処理が終了していないと判定すれば、ステップS905からの処理を繰り返し、終了していると判定すれば、ステップS912で、画像位置補正処理を終了する。
[画像形成動作の説明]
画像形成時に行われる処理について図11のフローチャートを用いて説明する。この図11のフローチャートは各ページ毎に対して行われる処理である。外部から画像データが入力されると画像形成装置により画像形成処理が開始される(ステップS1101)。画像形成装置は、ステップS1102で、前述した画像位置補正パラメータ決定処理(図4のフローチャート)を実行する。また画像処理装置は、ステップS1103で、上述で説明した画像位置補正に係る画像処理(図9のフローチャート)を実行する。このステップS1103の処理が完了すると、後段ビットマップメモリ111に画像位置補正後の画像データが蓄積された状態となる。この画像データは、上述の如く露光許可時刻tpに露光を開始したときに発生する画像位置ずれ量を基に画像位置補正処理部105が補正した画像である。
次に、露光許可時刻tpまで待機を行う。露光許可時刻になると、エンジン制御部110は、ステップS1104で、PWM処理部106へ露光開始信号を送信する。そして、エンジン制御部110からの露光開始信号を受信すると、PWM処理部106はステップS1105で、カウンタnを0に初期化する。
次に、PWM処理部106は、ステップS1106で、第nラインの露光処理を行う。具体的にPWM処理部106は、第nラインの画像データPo(x,n)を後段ビットマップメモリ111から読み出し、スキャナ部24Yを駆動する。
そして、PWM処理部106は、ステップS1107で、第nラインの露光処理が終了したかを判定し、終了していなければステップS1106を繰り返し、終了していればカウンタnをインクリメントする。次に、PWM処理部106は、所定ラインまで露光を終了したかを判定し(S1109)、終了していなければステップS1106を繰り返し、終了していれば、処理対象とするページの画像形成処理を終了する(S1110)。
尚、図11のフローチャートにおいては、各ステップの処理をシーケンシャルに行うよう説明したがそれに限定されない。ステップS1102、ステップS1103の処理を、他のステップの処理と並行して行うようにしても良い。
[変形例]
尚、上述の説明では、数式1のVdo(t)、数式2のVd(t)、数式4のVt(t)、数式8のWe(n)、数式9のWt(n)、数式10のE(n)、数式11のPo(n,x)の一連の演算を行うように説明した。しかし、必ずしも該一連の演算は必要ではない。Δt(Δtd及びΔtm)が予め定められた値になっている場合、数式2のVd(t)の値に対して、一義的に位置ずれ量E(n)が決まる。つまり、わざわざ上述の一連の演算を必ずしも行う必要は無く、Δt(Δtd及びΔtm)が予め定められた値である場合には、Vd(t)の入力値に対して、E(n)を出力するテーブルを設けるようにしても良い。該テーブルに関して、具体的には、感光体22Yの表面速度Vd(t)に関して、Vd(t0)は、感光体22やモータ1115が、どのような回転状態から速度測定部107により測定が開始されるかで、その値が異なって来る。従って、上記テーブルについて、まず、各Vd(t)に対し予めWt(n)を対応付けた基本テーブルを不揮発性記憶部109に記憶しておく。
そして、パラメータ設定処理部108は、ステップS402が実行される毎に速度測定部107により測定されたVd(t0’)・・・Vd(n’)が、基本テーブルに記憶されたどの各Vd(t)に対応するかの一致を解析する。その後、パラメータ設定処理部108は、各Vd(n’)と一致した各Vd(t)をテーブルに入力し、テーブルから出力されるWt(n)を、Vd(n’)の入力に対する出力として取得する。
そして、各Vd(t)に対して、Wt(n)が得られた後は、上述の数式10に示される演算をパラメータ設定処理部108により演算すればよい。このようにすることでパラメータ設定処理部108の演算処理負荷を軽減することができる。
尚、上の説明では、ハーフトーン処理後に画像位置補正を行う構成としたが、画像位置補正処理後にハーフトーン処理を行う構成でも良い。また、本実施例では、不揮発性記憶部109に位相差Δtを保持したが、露光−1次転写間の距離Ldを保持し、このLdから位相差Δtを演算しても良い。また、本実施例では、ハーフトーン処理後の画像データを前段ビットマップメモリ104へ一旦蓄積したが、前段ビットマップメモリを用いずに、直接画像位置補正処理部105へと画像データを入力する構成としてもよい。
以上説明したように、上記実施例によれば、ライン画像の粗密の問題をより直接的に解決できる。従って、より高画質な画像を得ることができる。
図12を用いて、画像位置補正と濃度補正とのバンディング補正効果の差異について具体的に説明する。まず、図12では、濃度補正を行える補正量が1/4段階ずつと少ない場合を想定する。これは、PWM信号による露光量が0%,25%,50%,75%,100%の5段階しかとれない場合である。このとき、図12に示すような、3ライン中の両端2ラインが濃度100%となっている画像を補正によって薄くする場合を考える。
1205、1206は、濃度補正を行い、ライン1901の画像濃度を薄くした一例である。先に述べたように、PWM信号は、5段階しかとれないので、最も細かい補正は1205のように、ライン1901の露光量を25%減らした75%とし、トナー像1205の濃度を75%とした場合である。
ここで、補正前画像の画像濃度をマクロ的にみると、元の画像は3ライン中2ラインが濃度100%であるため、その濃度は、2/3≒0.67である。また、補正後の画像濃度は、3ライン中1ラインが濃度100%であり、もう1ラインが濃度75%であるため、その画像濃度は、1.75/3≒0.58である。
同様にして、補正量を増やしていくと、ライン1201の濃度は順に50%、25%、0%となる。トナー像濃度が0%になった状態を1206に示す。このときの、画像濃度は1/3≒0.33である。濃度補正を行った場合の、補正量と画像濃度の関係をグラフ1213の1211に示す。
一方、1209(c)は、位置補正を行い、ライン1901を0.25ライン分だけ中間転写体搬送方向と逆方向へ補正した例である。いま、PWM信号は、5段階しかとれないので、最も細かい補正は1207のように、隣接する2ラインの露光量をそれぞれ、25%と75%と、1209のように0.25ライン補正した場合である。
ここで、補正前の画像の画像濃度をマクロ的にみると、元の画像は濃度補正時と同様に、3ライン中2ラインが濃度100%であるため、その濃度は、2/3≒0.67である。また。補正後の画像濃度は、3.25ライン中2ラインが濃度100%であるため、その濃度は、2/3.25=0.62である。
同様にして、補正量を増やしていくと、ライン1201の位置は順に、0.5ライン,0.75ライン、1ラインずつ補正できる。1ライン補正した状態を1210に示す。
このときの、画像濃度は2/4=0.5である。位置補正を行った場合の、補正量と画像濃度の関係をグラフ1213の1212に示す。
グラフ1214に示すように、特に露光量のとりうる段階が少ない場合、位置補正を行う方が細やかな補正を達成することができる。
実施例1では、例えば、画像形成装置製造工程において、本体毎に位相差Δtを測定し、不揮発性記憶部109へ予め保持させる構成とした。しかし、実施例1の構成によれば、本体製造後に位相差Δtが変化した場合に対応することができない。そこで、実施例2では、位相差Δtを本体内部に設けたセンサを用いて測定することにより、位相差Δtが画像形成装置が使用される中で変化したとしても対応可能にする場合を説明する。
本実施例の画像形成装置における画像処理について、図13を用いて説明する。尚、図1と同じものについては同符号を付してあり、図1との差異部分を中心に説明を行う。
図中1402は、検知用画像を形成する為の画像情報を記憶し、検知用画像を下流の各部材に形成させる検知用画像形成制御を司る。215は実施例1で説明した濃度センサである。この濃度センサ215が形成された検出用画像の濃度を検出する。また図13において、セレクタ1401は、外部装置等からの画像データとパッチ画像生成部1402(検出用画像形成部)の出力した画像データのいずれかを選択し、ハーフトーン処理部103へと出力する。尚、パッチ画像生成部1402は、濃度Dの検出用の画像データを出力しており、この検出用画像は、後述する位相差Δtを検出するためのものである。
パッチ濃度検出部1404は、濃度センサ215によって測定された中間転写体27上のパッチ画像の濃度測定結果から、パッチ画像の先端から後端に対応する濃度を検出する。つまりパッチ濃度検出部1404はパッチ画像のエッジを検出する。濃度むら抽出部1405は、検出したパッチ画像濃度から特定の濃度むら成分を抽出する。パラメータ設定処理部108は、本実施例における画像位置補正パラメータを演算により決定する。
[パラメータ設定処理部によるΔt(時間差)の演算処理]
以下、図14を用い、スキャナ部24がレーザビーム発光を行う際の感光体22の回転速度(Vd(t))と該レーザビーム発光に従い現像されたトナー像が中間転写体27に転写される時の回転速度(Vt(t))との位相差Δtを求める処理について説明する。
ここでは、一例として、感光体22Yの1回転周期Tdの速度むらについての位相差Δtdを求める。まずステップS1410で、位相差Δt検出処理が開始されると、パッチ画像生成部1402は、ステップS1402で、位相差Δtを検出するためのパッチ画像データを生成する。パッチ画像の一例を図15(a)の1601に示す。濃度Dのパッチ画像を濃度センサ215の測定範囲1602内に配置している。また、パッチ画像先端部を1603に示す。
次に、パッチ画像生成部1402は、ステップS1403で、生成したパッチ画像データを、ハーフトーン処理部103へ出力する為に、セレクタ1401をパッチ画像出力側に設定する。そして、ハーフトーン処理部103は、ステップS1404にて、入力されたパッチ画像データに対して、公知の多値ディザ法によって階調表現を行う。
次に、画像位置補正処理部143は、ステップS1405で、位置ずれ補正量をゼロに設定し、ステップ1406で、実施例1で説明した図9のフローチャートに示される画像位置補正処理の処理を行う。ここでは、位置ずれ補正量をゼロに設定したので、ステップS1404で出力された画像が、そのまま後段ビットマップメモリ111へ出力されることとなる。
次に、PWM処理部106は、ステップS1407で、実施例1で述べた図11の画像形成処理ステップS1111と同様の処理を行い、画像形成を行う。このときの、露光許可時刻をt0とする。
また、同時に、実施例1で説明したステップS402の感光体速度測定処理と同様の手法で、感光体22Yの速度測定を行い、時刻t0からの感光体速度を測定する。また、濃度むら抽出部1405は、ステップS1408で、測定した感光体速度から、感光体1回転周期Tdの速度むらを抽出する。
この速度むらは、既知のFFT演算によって感光体速度を周波数空間に変換した後、感光体1回転周期Td以外の周波数成分を除去した後、逆FFT演算をすることで求めることができる。測定した感光体22Y1回転周期Tdの速度むらの一例を1604に示す。尚、Vd(t)1604は、実施例1で説明したように、様々な周期をもつ周期的速度変動を含む感光体22Yの表面速度Vdo(t)からFFT解析やフィルタ解析により抽出されたものである。
露光されたパッチ画像1601は、現像器26Yで現像され、中間転写体27上へ一次転写されるが、前述のように、一次転写されたパッチ画像には感光体22Yの速度変動により、濃度変動が発生する。中間転写体27上のパッチ画像濃度の一例を1605に示す。
尚、露光ポイント701と一次転写ポイント702の距離Ldは前述に説明したように、スキャナ部24Yの取り付け位置誤差などにより変化する為、パッチ画像が露光されてから一次転写される時間までの時間や位相差Δtdは確定していない。従って、パッチ画像が一次転写される時刻t1や、パッチ画像に発生する位置ずれ及び濃度むら1605についても、現時点では確定していないことに注意しなければならない。
その後、パッチ画像は、濃度センサ215の直下へと搬送される。濃度センサ215は、ステップS1409で、中間転写体27上の画像濃度S(t)を測定する。測定した画像濃度S(t)の一例を1606に示す。尚、パッチ画像の濃度はDであり、濃度画像S(t)の平均濃度値は論理的にはDとなる。また、S(t)には、感光体1回転周期や、感光体を駆動するモータ1回転周期などの様々な周期の濃度成分が含まれている。
以下、パッチ画像が一次転写され始める時刻t1をどのようにして求めるか詳細に説明する。まず、測定した画像濃度S(t)から、パッチ画像の先端に対応する濃度を検出する必要がある。パッチ濃度検出部1404は、ステップS1410で、濃度センサの出力値S(t)からパッチ画像の先端に対応する濃度の検出を行う。また同様にパッチ画像の後端に対応する濃度も検出する。パッチ画像の検出では1607に示す比較器を用いて、濃度センサの出力値S(t)とパッチ検出閾値SD/2との比較を行う。比較器1607は、S(t)がSD/2以下の場合、Lowレベルの出力を示し、S(t)がSD/2を超えるとHighレベルの出力を示すものとする。
図15(b)に示すように、時刻t2において、S(t)がSD/2を超えるため、比較器1607はHighレベルを出力するため、パッチ画像先端1603を検出することができる。また、時刻t3において、S(t)がSD/2以下となり、比較器1607はLowレベルを出力するため、パッチ画像後端を検出することができる。
その結果として比較器1607の出力であるパッチ検出パルスがHighレベルである、時刻t2〜t3間の濃度センサの出力値S(t2〜t3)が、パッチ画像濃度であることを検出することができる。図16に、時刻t2〜t3間の濃度センサの出力値S(t2〜t3)を拡大した図を示す。
濃度むら抽出部1405は、ステップS1411で、濃度センサの出力値S(t2〜t3)から、感光体22Yの1回転周期Tdの濃度むらを抽出する。これは、既知のFFT演算を用いて、S(t2〜t3)を周波数空間に変換した後、感光体22Y1回転周期Td以外の周波数成分を除去した後、逆FFT演算を行うことで求めることができる。図16(a)の1702は、S(t2〜t3)から、感光体22Y1回転周期Tdの濃度むらを抽出したSf(t2〜t3)の例を示す。また1702は濃度センサ215により検出される濃度が検出開始から経時的に変化している様子を示している。
次に、パラメータ設定処理部108は、ステップS1412で、ステップ1411のパッチ画像濃度むらの抽出結果に基づき、位相差Δtd(時間差)を演算する。以下、これについて詳細に説明する。
濃度Dのパッチ画像には、前述のように、感光体22Y1回転周期Tdの速度むらによって、画像位置ずれが発生し、中間転写体27上画像の各ライン間隔が変動することにより、周期Tdの濃度むらが発生する。ここで、ライン間隔が目標ライン間隔Wのときは、画像濃度は本来の濃度Dとなる。他方、ライン間隔がW未満のときは、画像が密に形成されることから、画像濃度はDより濃くなり、逆に、ライン間隔がWより大きいときは、画像が疎に形成されることから、画像濃度はD未満となる。
図16においては、時刻t4にて、Sf(t2〜t3)=SDとなっている。このときのライン間隔をWt(p)とすると、Wt(p)=Wであることが分かる。
また、図16(a)によれば、時刻t2に時刻t0に露光されたパッチ画像先端1603が検出され、時刻t2のtd秒後である時刻t4で濃度SDが検出されている。つまり、時刻t0からtd秒後の時刻(t0+td)に露光が行われた場合に、感光体22Yの表面速度Ve(t)と、露光された画像が一次転写されるときの、感光体22Yの表面速度Vt(t)とが同じになっているということを意味する。その様子を図16(b)のA点及びB点に示す。また、このことは数式3より、Vd(t)とVt(t)とが同じであるとも言える。
Ve(t0+td)=Vt(t0+td)・・・(数式12)
となる。そして数式3よりVe(t)=Vd(t)であるから、
Vd(t0+td)=Vt(t0+td)・・・(数式13)
数式13は、濃度センサ215により検出された検出開始から時系列で変化する濃度が平均濃度になったタイミング(t0+td)において、レーザビーム発光時の感光体の回転速度Vdと、その時に形成された潜像に基づくナー像が中間転写体27に一次転写されるときの回転速度Vtが等しくなっていることを示している。
数式2で定義されたVd(t)、数式4で定義されたVt(t)、モータ1回転周期Tmの速度むらVmf(t)の強度Amが0であるから、
Vtd+Ad×cos{ωd×(t0+td)−φdt0}
=Vtd+Ad×cos{ωd×(t0+td)−φdt0+Δtd}・・・(数式14)
数式13、14は、時刻t0+td時の感光体22Yの表面速度と、時刻t0+td+Δtd時の感光体22Yの表面速度が等しいことをあらわしている。パラメータ設定処理部108は、ステップS1408で測定した感光体22Yの表面速度Vd(t)に基づき、図16(b)に示すような、数式14を満たすΔtdを演算により求めることができる。
尚、感光体22Yの表面速度Ve(t)と、露光された画像が一次転写されるときの、感光体22Yの表面速度Vt(t)とが同じになる場合として、Δt=0の場合がある。Δt=0の状態とは、常にVe(t)=Vt(t)となった状態であることをあらわしており、バンディングが発生していないことを意味する。また、このときの、Wt(n)は、
Wt(n)≒We(n)/Vt{tp+(n−1)ts}×Vtd
≒Ve{tp+(n−1)ts}×ts×Vtd/Vt{tp+(n−1)ts}
となり、Ve(t)=Vt(t)より、
≒ts×Vtd=W
となり、中間転写体27上のライン間隔が常に目標ライン間隔Wとなる。この状態のときは、画像位置ずれが発生せず、従って濃度むらも発生しない。よって、濃度むら抽出部1405が、周期Tdの濃度むらを抽出したときに、濃度むら振幅がゼロか、非常に小さい値となることで、Δtd=0の状態を識別することができる。
位相差Δtの演算が終了すると、パラメータ決定処理部108は、ステップS1413で、不揮発性記憶部109に、検出した位相差Δtdを記憶し、ステップS1414で、位相差Δt検出処理を終了する。そして、ここで記憶されたΔtdに基づき、実施例1の処理が実行される。
[変形例]
●Vdt≠Vbの場合
上述の説明では、数式5に記したように、Vb=Vtdであった。しかし、これに限定されない。例えば、中間転写体27の速度Vbが、ドラム目標速度Vtdよりも例えば2%大きい場合なども想定される。この場合にも、図14のフローチャートを実行し、検出される平均濃度がSDとなるまでのt2からの経過時間tdをまず求める。このときも上述と同様にWt(t)=Wが成立する。
ここで、数式88、9より、Wt(n)=(Ve(t)×ts/Vt(t))×Vb=Wとなる。であり、今、W、tsは一定値であり、且つVbがVtdの102%の場合を想定しているので、(Ve/Vt)の比率がその逆の100/102になればよい。即ち、下記の式が想定される。(Ve/Vt)=100/102であり、100/102×Ve=Vtとなり、下記式が成り立つ。
(Ve/Vt)=100/102
100/102×Ve=Vt
100/102×Vd(t0+td)=Vt(t0+td)・・・(数式15)
をときtdを求めればよい。そして、数式15を、数式14のときの同様にとき、Δtを演算することができる。
100/102×Vd(t0+td)=Vt(t0+td)・・・(数式16)
●モータ1回転周期Tm
また、同様にして、モータ1回転周期Tmの速度変動ついての位相差Δtmも検出することができる。この場合には図14のステップS1408の処理で、モータ1回転周期Tm以外の周波数成分を除去した後、逆FFT演算することで求めることができる。モータ1回転周期Tmの速度変動を抽出する。そして、抽出した速度変動に対して、S1409以降の処理を行うようにすれば良い。
本実施例の画像形成処理時には、セレクタ1401を外部装置等からの画像データをハーフトーン処理部103へと出力する設定にし、検出した位相差Δtを用いた上で、第一の実施例で説明したように、画像形成処理を行う。
以上説明したように、実施例2によれば、製造工程で位相差Δtを測定する必要がなく、また、製造後の位相差Δtの変化に対応可能な、濃度むらによる画質劣化を抑制することが可能な画像形成装置を提供することができる。
実施例1及び2においては、速度測定部107を使用し、感光体22Yの速度を測定する構成であった。
本実施例では、特に感光体22Yに発生する速度変動が、モータ115の速度変動である場合に、モータ115に内蔵された速度測定部を用いて、画像位置ずれ量を演算し、濃度むら補正を行う構成とすることで、速度測定部107を不要とする。これにより、速度測定部107に使用されるロータリーエンコーダ等の装置を不要とできる。
本実施例の画像形成装置の機能ブロック図を図17に示す。速度測定部107が削除されている他は図3と同じであり、詳しい説明は省略する。
なお、前述のように、速度測定部107は不要である。
図18に詳細なモータ115の構成に係る図を示す。図18の(a)〜(d)において、ロータフレーム1801の内側には、永久磁石で構成されるロータマグネット1802が接着されている。ステータ1808にはコイル1809が巻かれている。そして複数のステータ1808が、ロータフレーム1801の内周方向に沿って配置されている。シャフト1805は回転力を外部に伝達する。
具体的には、該シャフト1805を加工しギアを形成するか、或いはPOMなどの樹脂により構成されたピニオンギア1806を該シャフト1805に挿入し、回転力を相手ギア116に伝達する。
図17に例示されるモータでは、モータの速度測定部として、回転速度に比例した周波数信号を発生する周波数発電機(Frequency Generator)方式、即ちFG方式を採用している。
FGマグネット1811がロータ1801と一体的に回転すると、FGパターン1810には、FGマグネット1811との相対的な磁束変化により、回転速度に応じた周波数の正弦波状の信号が誘起される。不図示の制御ICは、発生した誘起電圧と所定閾値とを比較することで、パルス状のFG信号を生成する。モータ1回転につき、30パルス出力される場合の、FG信号の一例を図19の1901に示す。また、基準信号1902は、モータ1回転につき、1パルス出力される信号である。
FGパルス1901より、モータ回転角速度Vm(t)を求める方法について説明図19(b)を用いて説明する。時刻t0のモータ回転角速度Vm(t0)の測定を行う例を説明する。この場合、時刻t0に出力されているFG信号1901の1パルスに要する時間dt0を測定する。次に、下記数式17を用いて、モータ回転角速度Vm(t0)を演算する。
Vm(t0)= 1 / (mp×dt0)・・・(数式17)
ここで、mpはモータ1回転当たりに出力されるFG信号のパルス数であり、例えばdt0の単位が秒であった場合、Vm(t0)は1秒当たりのモータ回転数となる。さらに、次の1パルスに要する時間dt01,dt02…を順次取得し、数式17と同様の演算を行うことで、モータ回転角速度Vm(t)を測定することができる。
モータ回転角速度Vm(t)の一例を1903に示す。シャフト1903に形成したギアや、シャフト1903に挿入したピニオンギア1903には、偏心によってシャフト1905から、1907に示す、回転力を伝達するギア116までの距離1907に1回転周期で変動が発生する。この距離1907の変動をVg(t)であらわす。
Vg(t)の一例を1904に示す。従って、ギア116が駆動される速さV(t)は、以下の数式18であらわされる。
V(t) = Vm(t)×Vg(t)×2π・・・(数式18)
V(t)の一例を1905に示す。
感光体22Yは、ギア116によって駆動されるため、感光体22Yの回転速度Vd(t)は、Vd(t)=V(t)となり、モータ115に内蔵された速度測定部から、感光体22Yの回転速度を求めることができる。
従って実施例1に説明した仕組みを用いて、画像位置ずれ量を演算し、濃度むら補正を行うことができる。また、実施例2のように、本体内部に設けたセンサを用いて位相差Δtを検出する構成にも適用することができる。
以上説明したように、実施例3によれば、モータ115に内蔵された速度測定部を用いて、画像位置ずれ量を演算し、濃度むら補正を行う構成とし、速度測定部107に使用されるロータリーエンコーダ等の装置を不要とすることができる。
(その他の実施形態)
以上、様々な実施形態を詳述したが、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用してもよいし、また、一つの機器からなる装置に適用してもよい。例えば、プリンタ、ファクシミリ、PC、サーバとクライアントとを含むコンピュータシステムなどの如くである。また、上述の実施例に限定されず、例えば、転写材上に転写、定着された濃度むら検出パッチ画像の濃度を、イメージスキャナ等の画像読み取り装置を用いて測定し、その測定結果を補正パラメータ演算に利用する構成でも良いことは言うまでもない。また、例えば、図4、図9、図11に示される各ステップの処理の一部を画像形成装置と通信可能に接続されたコンピュータに行わせても良い。例えば、図11の処理を画像形成装置と通信可能に接続されたコンピュータに行わせても良い。
また本発明は前述した実施形態の各機能を実現するソフトウェアプログラムを、システム若しくは装置に対して直接または遠隔から供給し、そのシステム等に含まれるコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される。従って、本発明の機能・処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるコンピュータプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、上記機能・処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も本発明の一つである。

Claims (12)

  1. 回転する感光体と、前記感光体に対して画像情報に基づきレーザビームを発光する発光手段と、前記発光手段の発光に基づき前記感光体に現像されたトナー像を被転写体に転写する転写手段と、を備える画像形成装置であって、
    前記感光体の変動する回転速度を示す変動速度情報を取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得された前記変動速度情報に基づき、前記変動する回転速度に応じた画像位置補正を、前記画像情報に対する画像処理により行う画像位置補正手段と、を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記画像位置補正手段は、前記発光手段によるレーザビーム発光時の前記変動する回転速度と、前記発光手段の発光に基づき現像されたトナー像の前記転写手段による転写時の前記変動する回転速度と、に基づき、前記画像情報に対する画像処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記画像位置補正手段は、前記発光手段によるレーザビーム発光時の前記変動する回転速度と、前記発光手段の発光に基づき現像されたトナー像の前記転写手段による転写時の前記変動する回転速度と、の位相差に基づき、前記画像情報に対する画像処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記レーザビーム発光時の前記変動する回転速度と、前記発光手段の発光に基づき現像されたトナー像の前記転写時の前記変動する回転速度と、の位相差を求める手段を備えることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 濃度を検出する為の検出用画像を、前記被転写体上に形成させる検出用画像形成手段と、
    前記形成された検出用画像の濃度を検出する濃度検出手段と、
    前記位相差を求める手段は、前記濃度検出手段により検出された検出開始から時系列で変化する濃度が平均濃度になったタイミングでの前記レーザビーム発光時の前記変動する回転速度と、前記タイミングに対応する前記転写時の前記変動する回転速度と、に基づき、前記位相差を求めることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記変動速度情報に基づき、前記被転写体へ転写された画像の位置ずれ量を演算する位置ずれ量演算手段を備え備え、前記画像位置補正手段は、前記演算された位置ずれ量に応じた画像処理を行うことを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記位置ずれ量演算手段は、前記レーザビーム発光時の前記変動する回転速度と、前記発光手段の発光に基づき現像されたトナー像の前記転写時の前記変動する回転速度と、に基づき、前記画像の位置ずれ量を演算することを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記位置ずれ量演算手段は、印字可能領域に同期させてレーザビーム発光を許可する発光許可タイミングにおける前記変動する回転速度に基づき、前記位置ずれ量を演算することを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  9. 前記変動する回転速度の周期は、前記感光体に係る周期、或いは前記感光体を駆動するモータに係る周期であることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の画像形成装置。
  10. 前記画像処理は、画像の重心を移動させる画像処理を含むことを特徴とする請求項1乃至9の何れか1項に記載の画像形成装置。
  11. 回転する感光体と、前記感光体に対して画像情報に基づきレーザビームを発光する発光手段と、前記発光手段の発光に基づき前記感光体に現像されたトナー像を被転写体に転写する転写手段と、を備える画像形成装置における画像形成方法であって、
    前記感光体の変動する回転速度を示す変動速度情報を取得する取得工程と、
    前記取得工程により取得された前記変動速度情報に基づき、前記変動する回転速度に応じた画像位置補正を、前記画像情報に対する画像処理により行う画像位置補正工程と、を備えることを特徴とする画像形成方法。
  12. 回転する感光体と、前記感光体に対して画像情報に基づきレーザビームを発光する発光手段と、前記発光手段の発光に基づき前記感光体に現像されたトナー像を被転写体に転写する転写手段と、を備える画像形成装置で処理される前記画像情報を生成するコンピュータで実行されるプログラムであって、
    前記コンピュータを、
    前記感光体の変動する回転速度を示す変動速度情報を取得する取得手段、
    前記取得手段により取得された前記変動速度情報に基づき、前記変動する回転速度に応じた画像位置補正を、前記画像情報に対する画像処理により行う画像位置補正手段、
    として機能させるプログラム。
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