JP4935759B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置に関する。
画像形成装置は、例えば感光体や用紙の搬送ローラなどの回転体を備え、この回転体、或いは、当該回転体の回転に伴って移動する被記録媒体上に像を形成していく。例えば電子写真方式のプリンタであれば、回転する感光体上を光走査して静電潜像を形成し、この静電潜像を現像した画像を被記録媒体に転写する。
ここで、感光体の回転速度が常に一定であれば、光走査を一定時間間隔の書き出しタイミングで順次行うことにより、走査ライン間隔が均一である正常な像(静電潜像、画像)を形成することができる。しかし、実際には感光体の回転速度に周期的なむらがあるため、走査ライン間隔がばらついた異常な画像が形成されてしまうなど、画像品質に悪影響を及ぼすおそれがある。
そこで、従来から、感光体の回転速度むらに起因する走査ライン間隔のばらつきを抑制するための技術を備えた画像形成装置がある(特許文献1参照)。この従来の画像形成装置では、予め、感光体の回転運動における実際の各位相と、当該各位相での補正量との対応関係を測定し、その測定結果をメモリに記憶する。この補正量とは、各位相での走査ライン間隔を所定の基準ライン間隔に補正するのに要する書き出しタイミングの補正量である。また、この従来の画像形成装置は、感光体が所定の原点位相に達したことを検出するための原点センサを有する。
そして、上記画像形成装置は、画像形成指令がされると、上記原点センサによる原点位相の検出タイミングを基準に内部クロックによる時間カウントを開始し、そのカウント時間から感光体の回転運動の位相を推定する。そして、その推定位相に対応する補正量を上記メモリから順次読み出し、この読み出した補正量に基づき走査ラインの書き出しタイミングを補正することで、基準ライン間隔に対する走査ライン間隔の誤差を抑制するようにしている。
特開2000−284561公報
ところが、上記従来の画像形成装置では、上述したように、原点位相以外の他の位相は、実際に検出しているわけではなく、内部クロックを用いて推定しているに過ぎない。このため、この推定位相は、感光体の実際の位相からずれることがあり、そのずれは感光体の回転運動が進行するに連れて蓄積されることがある。そうすると、実際の位相とは大きく異なる位相に対応する補正量によって上記基準ライン間隔から大きく外れた走査ライン間隔に補正されてしまう。即ち、従来の画像形成装置では、感光体の回転速度むらに起因する画像品質への悪影響を十分には抑制できないという問題があった。なお、このような問題は、電子写真方式のプリンタに限らず、インクジェットプリンタであっても同様に生じ得る。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、回転体の回転速度むらに起因する画像品質への悪影響を抑制することが可能な画像形成装置を提供するところにある。
上記の目的を達成するための手段として、第1の発明に係る画像形成装置は、回転体を有し、当該回転体に、或いは、前記回転体の回転に伴って移動する被記録媒体に像を形成する形成手段と、前記回転体の位相に応じた補正用パラメータの変化特性情報が記憶されるメモリと、前記回転体の位相が基準位相に達したときに検出信号を出力するセンサと、前記メモリに記憶された前記変化特性情報に基づき前記各補正用パラメータを順次指定する指定手段と、前記指定手段により指定された補正用パラメータに基づき前記回転体或いは前記被記録媒体に対する像形成位置を補正する補正手段と、前記センサの前記検出信号の出力タイミングに基づき、前記指定手段における指定先を、前記基準位相近傍の位相に対応する補正用パラメータに移行させる移行手段と、前記移行手段による移行直後の像形成位置に形成すべき像の濃度及び像幅の少なくとも一方の調整対象を、前記移行により指定された補正用パラメータと、当該移行が実行されないとした場合に指定されたはずの補正用パラメータとの差分に応じて調整する調整手段と、を備える。
本発明によれば、回転体の位相に応じた各補正用パラメータを変化特性情報に基づき順次指定し、この指定された補正用パラメータに基づき回転体或いは被記録媒体に対する像形成位置を補正する。そして、回転体の位相が実際に基準位相に達した検出タイミングに基づき、当該基準位相近傍の位相に対応する補正用パラメータに指定先を移行させる。これにより、画像形成装置が把握する回転体の位相(推定位相)と実際の位相とのずれの蓄積が低減され、回転体の回転速度むらに起因する画像品質への悪影響を抑制できる。
ここで、上記指定先の移行により、回転体の回転方向における像形成位置同士の間隔が大きく変化することがあり、画像品質への悪影響を十分に抑制できない場合があり得る。そこで、本発明では、移行直後の像形成位置に形成すべき像の濃度及び像幅の少なくとも一方を、移行により指定された補正用パラメータと、当該移行が実行されないとした場合に指定されるはずであった補正用パラメータとの差分に応じて調整する。これにより、上記移行により像形成位置同士の間隔が大きく変化することによる悪影響を抑制できる。
第2の発明は、第1の発明の画像形成装置であって、前記移行直前の像形成位置について像形成を行うかどうかを判定する判定手段を備え、前記調整手段は、前記判定手段にて像形成を行うと判定された場合には前記調整対象の調整を実行し、像形成を行わないと判定した場合には前記調整対象の調整を実行しない構成である。
移行直前の像形成位置に像形成を行わないのであれば、移行により像形成位置同士の間隔が大きく変化することによる悪影響はほとんど生じず、むしろ、上記調整対象の調整を実行しない方がよい場合もある。そこで、本発明では、移行直前の像形成位置について像形成を行う場合に限り、調整対象の調整を実行するようにした。
第3の発明は、第1または第2の発明の画像形成装置であって、前記調整手段は、複数の像形成位置について前記調整対象の調整をした後に前記調整対象の調整を終了する。
例えば移行後、1つの像形成位置についてのみ調整対象の調整を行う構成でもよいが、その場合、調整量によってはこれ以降の他の像形成位置の像との間に違和感が生じるおそれがある。そこで、本発明のように、複数の像形成位置について調整対象の調整を行うことが好ましい。
第4の発明は、第3の発明の画像形成装置であって、前記調整手段は、前記調整対象の調整量を、前記複数の像形成位置間で徐々に低減させる。
本発明のように、調整量を複数の像形成位置間で徐々に低減させることで、これ以降の他の像形成位置の像との違和感を、より効果的に抑制できる。
第5の発明は、第1から第4のいずれか一つの発明の画像形成装置であって、前記回転体は感光体であり、前記感光体を露光する露光装置を備え、前記調整手段は、前記露光装置の露光強度を変更することにより前記調整対象を調整する。
本発明によれば、露光装置の露光強度を調整する方法により調整対象の調整を実現できる。
第6の発明は、第1から第5のいずれか一つの発明の画像形成装置であって、前記形成手段は、複数の感光体を前記回転体として有し、各感光体ごとに前記被記録媒体に像を形成する構成であり、前記メモリには、前記複数の感光体のうち少なくとも2つの感光体それぞれに対応する変化特性情報が記憶され、前記指定手段、前記補正手段、前記移行手段及び前記調整手段は、前記2つの感光体それぞれの像形成位置ごとに独立に処理を実行する。
複数の感光体を有する場合、それぞれに異なる回転むらがある。このため、感光体ごとに本発明の処理を実行することが好ましい。
第7の発明は、第6の発明の画像形成装置であって、少なくとも前記調整手段による調整は、前記複数の感光体により前記被記録媒体に像形成を行う場合に実行し、1つの感光体のみにより前記被記録媒体に像形成を行う場合に実行しない。
複数の感光体により像形成を行う場合には、各感光体からの像同士の重ね合わせを行うため、調整対象の調整を実行して精度のよい像を形成する必要があるが、1つの感光体により像形成する場合には、像同士の重ね合わせが不要なので、それほど高い精度の像を形成しないでもよい場合がある。この場合には、本発明のような構成が好ましい。
第8の発明は、第6または第7の発明の画像形成装置であって、前記複数の感光体は互いに異なる色画像形成用であり、前記調整手段による各感光体ごとの調整量は、当該各感光体に対応する色の特性に応じた量になっている。
着色剤の色特性によって同じ調整量であっても画像品質に対する影響が異なる。そこで、本発明のように、各感光体ごとの調整量を、着色剤の色特性に応じた量にすることが好ましい。
第9の発明は、第6から第8のいずれか一つの発明の画像形成装置であって、前記調整手段による調整は、他の色に比べて視認性が低い色の少なくとも1つの色に対応する感光体について実行しない。
視認性の低い色については移行による画像品質への影響が比較的に目立ちにくい。そこで、本発明のように、視認性の低い色画像用の感光体に対しては調整対象の調整を実行しないようにして処理負担を軽減することが好ましい。
第10の発明に係る画像形成装置は、回転体を有し、当該回転体に、或いは、前記回転体の回転に伴って移動する被記録媒体に像を形成する形成手段と、前記回転体の位相に応じた補正用パラメータの変化特性情報が記憶されるメモリと、前記回転体の位相が基準位相に達したときに検出信号を出力するセンサと、前記メモリに記憶された前記変化特性情報に基づき前記各補正用パラメータを順次指定する指定手段と、前記指定手段により指定された補正用パラメータに基づき前記回転体或いは前記被記録媒体に対する像形成位置を補正する補正手段と、前記センサの前記検出信号の出力タイミングに基づき、前記指定手段における指定先を、前記基準位相近傍の位相に対応する補正用パラメータに移行させる移行手段と、前記移行手段による移行直後の像形成位置に形成すべき像の濃度及び像幅の少なくとも一方の調整対象を、前記移行直後の前記像形成位置同士の距離に応じて調整する調整手段と、を備える。
本発明によれば、回転体の回転速度むらに起因する画像品質への悪影響を抑制することができる。
本発明の一実施形態について図1〜図13を参照して説明する。
(プリンタの全体構成)
図1は、本実施形態のプリンタ1(画像形成装置の一例)の概略構成を示す側断面図である。なお、以下の説明では、図1の紙面右方向がプリンタ1の前方向であり、各図ではF方向として示してある。また、プリンタ1は4色(ブラックK、シアンC、マゼンタM、イエローY)のトナーによりカラー画像を形成するカラープリンタであり、色ごとに対応した複数の構成部品を有する。以下、各構成部品を色ごとに区別する場合には、その構成部品の符号末尾に各色を意味するK(ブラック)、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)を付すものとする。
図1に示すように、プリンタ1は、直接転写タンデム方式のカラーLEDプリンタであって、ケーシング3を備えている。ケーシング3の底部には供給トレイ5が設けられ、この供給トレイ5に、被記録媒体7(例えば用紙などのシート材)が積載される。
被記録媒体7は、押圧板9によってピックアップローラ13に向かって押圧され、ピックアップローラ13の回転によって、レジストレーションローラ17へ送られる。レジストレーションローラ17は、被記録媒体7の斜行補正を行った後、所定のタイミングで、被記録媒体7をベルトユニット21上へ送り出す。
画像形成部19は、搬送機構の一例としてのベルトユニット21、露光手段の一例としての露光ユニット23、プロセスユニット25、定着器28などを備えている。なお、本実施形態では、少なくとも露光ユニット23及びプロセスユニット25が「形成手段」の一例である。
ベルトユニット21は、一対の支持ローラ27,29の間に架設される無端のベルト31を備える。そして、ベルト31は、例えば後側の支持ローラ29が回転駆動することで図1の反時計回り方向に循環移動し、そのベルト31上に載った被記録媒体7を後方へ搬送する。
露光ユニット23は、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各色に対応した4つ露光ユニット23(23K,23C,23M,23Y)を備える。各露光ユニット23は、LED露光方式を採用し、感光体33(回転体、担持体の一例)の軸方向に沿って列状に並べられた複数の発光ダイオード(図示せず)を備えており、それぞれに対応する色の画像データに基づき複数の発光ダイオードをオンオフ制御して、感光体33の表面を1ラインずつ露光して静電潜像を形成する。
プロセスユニット25は、ブラック,シアン,マゼンタ,イエローの各色に対応して4つ設けられている。各プロセスユニット25は、トナー(着色剤の一例)の色等を除いて同一の構成とされている。
各プロセスユニット25は、感光体33、帯電器35及び現像カートリッジ37等を備えて構成されている。現像カートリッジ37には、トナー収容室39、現像ローラ41等が設けられ、トナー収容室39内のトナーが現像ローラ41上に供給される。
感光体33の表面は、帯電器35により一様に正帯電される。その後、露光ユニット23からの光Jにより露光されて、被記録媒体7に形成すべき各色画像に対応した静電潜像(像の一例)が形成される。
次いで、現像ローラ41上に担持されているトナーが、感光体33の表面上に形成されている静電潜像に供給される。これにより、感光体33の静電潜像は、各色ごとのトナー像として可視像化される。
その後、転写ローラ43に転写バイアスが印加され、ベルト31によって搬送される被記録媒体7が、感光体33と転写ローラ43との間の各転写位置を通る間に、各感光体33の表面に担持されたトナー像が被記録媒体7に順次転写される。こうしてトナー像が転写された被記録媒体7は、定着器28にて熱定着された後に、排紙ローラ49により排紙トレイ51上に排出される。
(感光体の駆動機構)
図2は、感光体33を回転駆動する駆動ユニット61の内部構造を簡略化して示した斜視図である。駆動ユニット61は感光体33の一端側に配置されている。駆動ユニット61は、各感光体33に対応する4つの駆動ギア63(63K,63C,63M,63Y)が設けられている。各駆動ギア63は、それに対応する感光体33と同軸上で回転可能に設けられ、カップリング機構によって互いに連結される。具体的には、各駆動ギア63には同軸上に嵌合部65が突出形成されており、この嵌合部65が、上記感光体33の端部に形成された凹所67に嵌合し、駆動ギア63の回転駆動に対して感光体33が一体的に回転する。なお、各嵌合部65は、図2に示す嵌合位置と感光体33から離間した離間位置との間で移動可能となっており、例えばプロセスユニット25を交換する際には、嵌合部65が離間位置に移動することによりプロセスユニット25をケーシング3から取り外すことが可能になる。
隣り合う駆動ギア63同士は、中間ギア69を介してギア連結されている。本実施形態では、中央に位置する中間ギア69(駆動ギア63Cと駆動ギア63Mとを連結する中間ギア)に駆動モータ71からの駆動力が与えられ、これにより、4つの駆動ギア63及び4つの感光体33が一緒に回転する。
また、1つの駆動ギア63(本実施形態では駆動ギア63C)には原点センサ73(センサの一例)が設けられている。この原点センサ73は、駆動ギア63Cの位相(より正確には駆動ギア63Cの回転運動の位相(回転位相) なお「位相」とは、振動や波動のような周期運動で、1周期内の進行段階を示す量であり、例えば経過時間、回転角度が含まれる。)が予め定めた原点位相(基準位相の一例)に達したか否かを検出するためのセンサである。
具体的には、駆動ギア63Cには回転軸を中心とした円形状のリブ部75が設けられており、その一箇所にスリット75Aが形成されている。原点センサ73は、このリブ部75を介して対向する投光素子及び受光素子を備えた透過型の光学センサである。原点センサ73の検出領域にスリット75A以外の部分が位置しているときには、投光素子からの光はリブ部75によって遮光され、受光素子での受光量レベルは比較的に低い。一方、上記検出領域にスリット75Aが位置するとき(駆動ギア63Cの位相が原点位相に達しているとき)は、投光素子からの光は遮光されなくなるから、受光素子での受光量レベルが高くなる。原点センサ73は、この受光量レベル変化に応じた検出信号SAを出力することで、駆動ギア63Cの位相が原点位相に達したことを検出したタイミング(以下、検出タイミングという。)を、後述するCPU77に伝える。
なお、後述する走査ライン間隔の補正処理は、各色に個別に行うため、4つの駆動ギア63全てについて、それぞれの原点位相に達したかどうかを検出する必要がある。このために、各駆動ギア63に1つずつ原点センサを設けて、各駆動ギア63が原点位相に達したことを個別に検出する構成であってもよい。しかし、原点センサの数が多くなりコストがかかる。また、本実施形態では、4つの駆動ギア63が共通の駆動モータ71からの駆動力によって回転する構成であり、4つの駆動ギア63が同時にそれぞれの原点位相に達するように設計すれば、1つの駆動ギア63が原点位相に達したことを検出することで、同時に残りの駆動ギア63がそれぞれの原点位相に達したことを間接的に検出できる。そこで、本実施形態では、1つの駆動ギア63のみに原点センサ73を設ける構成とした。
また、各駆動ギア63とこれに対応する感光体33とは同軸上で一体的に回転するため、駆動ギア63の位相変化と感光体33の位相変化(より正確には感光体33の回転運動の位相)とはほぼ一致するとみなせる。従って、原点センサ73は、駆動ギア63が原点位相に達したか否かを検出することで、感光体33が原点位相に達したか否かを間接的に検出していることになる。以下、駆動ギア63が原点位相に達したことと、感光体33が原点位相に達したこととを同じ意味で使用することがある。
(プリンタの電気的構成)
図3はプリンタ1の電気的構成を示すブロック図である。
プリンタ1は、CPU77、ROM79、RAM81、NVRAM83(メモリの一例)、操作部85、表示部87、既述の画像形成部19、ネットワークインターフェイス89、原点センサ73等を備えている。
ROM79には、プリンタ1の動作を制御するための各種プログラムが記録されており、CPU77は、ROM79から読み出したプログラムに従って、その処理結果をRAM81やNVRAM83に記憶させながら、プリンタ1の動作を制御する。
操作部85は、複数のボタンからなり、ユーザによって印刷開始の指示などの各種の入力操作が可能である。表示部87は、液晶ディスプレイやランプからなり、各種の設定画面や動作状態等を表示することが可能である。ネットワークインターフェイス89は、通信回線70を介して外部のコンピュータ(図示せず)等に接続されており、相互のデータ通信が可能となっている。
(変化特性情報について)
以下の説明で登場する一部の用語の意味は次の通りである。図4は各用語の関係を説明するための図である。なお、実際には感光体33と転写ローラ43との間の転写位置において感光体33の表面移動速度と被記録媒体7の搬送速度とが相違することがあり、この相違を考慮して後述する露光タイミングを補正する必要があるが、本実施形態では説明を簡単にするために、転写位置において感光体33の表面移動速度と被記録媒体7の搬送速度とは同じである前提とする。
(a)「ライン番号(N)」:駆動ギア63が原点位相から1周期分回転するまでに順次形成する走査ラインの番号をいう。原点位相の検出タイミングから最初に形成される走査ラインのライン番号が「1」であり、1周期内の最終の走査ラインのライン番号が「M」である。
(b)「書き出し時間間隔T1」:露光ユニット23によって感光体33上に形成される各走査ラインの書き出しタイミングの時間差をいい、書き出し時間間隔T1(N)は、ライン番号(N−1)の走査ラインと、ライン番号(N)の走査ラインとの書き出しタイミングの時間差を意味する。
(c)「初期時間間隔DS」:後述する補正処理の開始時から最初の走査ラインが形成されるまでの時間差をいう。なお、初期時間間隔DSは、駆動ギア63の回転速度が上記規定速度に等しく、且つ、上記規定ライン間隔で光走査するのに要する書き出し時間間隔(以下、規定時間間隔という。)に一致しない場合もあるが、本実施形態では、説明を簡単にするために一致するものとする。
(d)「走査ライン間隔」:転写後の被記録媒体7における走査ライン同士の副走査方向における距離(本実施形態では、上記前提の下、光走査によって感光体33に形成される各走査ライン間の、感光体33の周方向(副走査方向)における距離と一致)をいう。なお、副走査方向における各走査ラインの書き出し位置が像形成位置の一例である。
(e)「規定ライン間隔」:解像度などの印刷条件によって定まる、正規の走査ライン間隔をいう。換言すれば、走査ライン間隔をこの規定ライン間隔に一律に等しくことができれば、上記印刷条件を満たす像を形成することができる。
(f)「規定速度」:設計上、規定された速度であり、これは印刷速度、解像度、被記録媒体7の材質等の印刷条件によって変更されることがある。
(g)「補正量D(N)」:各位相での走査ライン間隔を規定ライン間隔に補正するのに要する書き出し時間間隔の補正量(補正用パラメータの一例)をいう。
(h)「補正差分量ΔD(N)」:1つの前の書き出し時間間隔T1(N−1)の補正量D(N−1)に対する、現在の書き出し時間間隔T1(N)の補正量D(N)の相対差である。
従って、任意の書き出し時間間隔T1(N)を算出するための補正量D(N)は、次の式1で表すことができる。
[式1]
D(N)=(ΔD(1)+ΔD(2)+・・・+ΔD(N))
そして、任意の書き出し時間間隔T1(N)は、次の式2で求まる。
[式2]
T1(N)=DS+D(N)=T1(N−1)+ΔD(N)
そして、変化特性情報は、後述するように、感光体33の回転速度むらに起因してばらつく走査ライン間隔を、規定ライン間隔に補正するために使用されるものである。NVRAM83には、4つの駆動ギア63各々に対応する変化特性情報(図6参照)が記憶されている。
まず、図5は、各駆動ギア63の1周期における回転速度変動を示したグラフである。実線グラフG1(G1K,G1C,G1M,G1Y)は、各駆動ギア63(63K,63C,63M,63Y)の回転速度の実測値から作成されたものである。より詳しくは、これらの実線グラフG1は規定速度に対する実測値の差分値をプロットして作成したものである。
例えば実線グラフG1がゼロ線よりも上にある位相では、駆動ギア63の実際の回転速度が上記規定速度よりも速いことを意味する。このときに上記規定時間間隔で光走査すると、走査ライン間隔が規定ライン間隔よりも広くなってしまう。一方、実線グラフG1がゼロ線よりも下にある位相では、駆動ギア63の実際の回転速度が上記規定速度よりも遅いことを意味する。このときに上記規定時間間隔で光走査すると、走査ライン間隔が規定ライン間隔よりも狭くなってしまう。
また、図5において、各点線グラフG2(G2K,G2C,G2M,G2Y)は、補正量D(N)の変化を示したもの、より具体的には、駆動ギア63の各位相と、その各位相での補正量D(N)との対応関係を示したものである。なお、ここでいう「各位相」とは、規定ライン間隔で走査ラインを順次形成した場合における各走査ラインの書き出しタイミングに対応する位相を意味し、原点位相からの各位相の順位が上記ライン番号(N)に一致する。
各点線グラフG2は、それに対応する各実線グラフG1を正負逆転させたような増減傾向を示す。具体的には、点線グラフG2がゼロ線よりも下にあるライン番号の位相では、初期時間間隔DSを補正量D(N)の絶対量分だけ短くすることで、走査ライン間隔を規定ライン間隔に一致させる。逆に、点線グラフG2がゼロ線よりも上にあるライン番号の位相では、初期時間間隔DSを補正量D(N)の絶対量分だけ長くすることで、走査ライン間隔を規定ライン間隔に一致させる。
そして、上記各点線グラフG2から、各ライン番号Nと、補正量D(N)(=D(1)〜D(M))、或いは、補正差分量ΔD(N)(=ΔD(1)〜ΔD(M))との対応関係を導き出すことができる。そして、本実施形態では、各駆動ギア63の変化特性情報は、図6に示すように、ライン番号N(1〜M)と、補正差分量ΔD(N)との対応関係テーブルとしてNVRAM83に記憶されている。この変化特性情報は、間接的には、ライン番号N(1〜M)と、補正量D(N)(=D(1)〜D(M))、との対応関係に関する情報である。
(走査ライン間隔の補正処理)
本実施形態では、図7,8に示す走査ライン間隔の補正処理は、単一のプロセスユニット25(例えばブラックのプロセスユニット25K)によるモノクロ印刷時には行われず、複数のプロセスユニット25によるカラー印刷時に行われる。感光体33の回転速度むらに起因するライン間隔のずれの影響は、特に複数色の画像を組み合わせて形成するカラー画像において色ずれとして顕著に現れるからである。また、走査ライン間隔の補正処理は、それぞれの色ごとに用意された上記変化特性情報に基づき個別に行う。以下、例えばシアン画像に対する走査ライン間隔の補正処理を例に挙げて説明する。
(1)移行処理(推定位相の修正)の実行前までの処理
CPU77は、後述する移行処理の実行前までは、上記変化特性情報に基づき、各ライン番号Nに対応する複数の補正差分量ΔD(N)を時系列順に指定していく。このときCPU77は指定手段として機能する。
例えば外部のコンピュータからの印刷データをネットワークインターフェイス89で受信したり、操作部85で印刷指示の操作がされたりすると、CPU77は、感光体33、ベルト31等の回転駆動を指示すると共に、図7,8に示す補正処理を実行する。なお、CPU77は内部クロックによって書き出し時間間隔T1等の時間をカウントする。また、当初、各ライン番号Nを指定するための指定ライン番号Eは「1」になっている。
まず、図7のS101で検出フラグFが立っている(F=1)かどうかを判断する。この検出フラグFは、上記検出タイミングが到来した(感光体33の位相が原点位相に達した)かどうかを示すフラグであり、補正処理当初はまだクリア(F=0)されている。感光体33の位相が原点位相に達すると、そのことが原点センサ73からの上記検出信号SAによってCPU77に伝えられる。そうすると、CPU77は検出フラグFを立てる(S101:YES)ことでS103に進み、ここで検出フラグFをクリアする。
次に、S105で書き出し時間間隔T1に初期時間間隔DSを代入し、S107で、この初期時間間隔DSを内部クロックでカウントしたときに、S109で露光ユニット23に一走査ラインの書き出しを指示し、指定ライン番号Eに1加える。
続いて、図8のS111で再び検出フラグFが立っているかどうかを判断する。検出フラグFが上記S103でクリアされたままの場合(S111:NO)、S113に進み、現在の指定ライン番号Eと同じライン番号Nに対応する補正差分量ΔD(N)を指定して読み出す。S115では、その補正差分量ΔD(N)を、1つ前の書き出し時間間隔T1(N−1)の値に加算して、これを書き出し時間間隔T1に代入する。これにより、書き出し時間間隔T1(N)は、「(T1(N−1)+補正差分量ΔD(N))」となる。具体的には、CPU77は、例えば指定ライン番号Eが「5」であれば、ライン番号(5)に対応する補正差分量ΔD(5)を上記変化特性情報から読み出し、書き出し時間間隔T1を「T1(4)+ΔD(5)」に補正する。このとき、CPU77は補正手段として機能する。
そして、S117で、この補正後の書き出し時間間隔T1を内部クロックでカウントしたときに、S119で露光ユニット23に一走査ラインの書き出しを指示し、指定ライン番号Eに「1」加える。なお、現在の指定ライン番号Eは、「M」まで達した場合、次は「1」に戻す。そして、1つのジョブの印刷データ全ての露光が完了すれば(S121:YES)本補正処理を終了し、完了していなければ(S121:NO)、S111に戻る。
(2)内部クロックに基づく位相推定の問題点
ここで、本実施形態では、感光体33(より正確には感光体33の回転運動)の位相が上記原点位相になっていることは原点センサ73によって直接検出できるが、この原点位相以外の他の位相については直接検出できない。当該他の位相の到来時点は、CPU77が、上記検出タイミングを基準として、各書き出し時間間隔T1を内部クロックにより時間カウントして推定している。
仮に、内部クロックによって正確な時間をカウントできれば、内部クロックに基づく推定位相と感光体33の実際の位相とが一致するから、図5に示すように感光体33の実際の各位相において、適切な補正差分量ΔD(N)を変化特性情報から指定することができ、感光体33の回転運動全周に亘って走査ライン間隔を規定ライン間隔に一律に一致させることができる。
ところが、例えばプリンタ1の内部温度の変化により、内部クロックを生成するための発振回路のパルス間隔が変動したりすることがあるため、その内部クロックによって正確な時間をカウントできない場合がある。そうすると、内部クロックに基づく推定位相と感光体33の実際の位相とがずれてしまい、そのずれ量は感光体33の回転が進行するに連れて蓄積されていく。即ち、感光体33の実際の各位相において、それに対応しない不適切な補正差分量ΔD(N)が指定されてしまい、走査ライン間隔を規定ライン間隔に一律に一致させることができなくなる。
(3)移行処理(推定位相の修正)
そこで、CPU77は、推定位相を修正するための移行処理(図8のS123以降の処理)を行う。上記原点位相の検出タイミングは、感光体33の実際の位相を唯一検出可能なタイミングであるから、この検出タイミングを利用すれば、補正量D(N)(書き出し時間間隔T1)を実際の位相に対応した、適切な値にして推定位相を修正することができる。
本実施形態では、検出タイミングに基づき補正差分量ΔD(N)(補正量D(N))の指定先を、先頭のライン番号(1)に対応する補正差分量ΔD(1)に移行させる。具体的には、駆動ギア63が1回転すると、原点センサ73から検出信号SAが出力され、CPU77は検出タイミングが再び到来したことを知り、検出フラグFを立てる。そして、S121からS111に戻ってきたときに移行処理へと進む(S111:YES)。
まずS123で検出フラグFをクリアし、S125で指定ライン番号Eを「1」に初期化する。これにより補正差分量の指定先を、ライン番号(1)に対応する補正差分量ΔD(1)に移行し、当該補正差分量ΔD(1)を上記変化特性情報から読み出し、移行直前の書き出し時間間隔T1に加算して、移行直後の書き出し時間間隔T1'を求める。このとき、CPU77は移行手段として機能する。
次にS129で、移行直後の書き出し時間間隔T1'を内部クロックでカウントしたときに、S135で露光ユニット23に一走査ラインの書き出しを指示することになる。以上のように、この検出タイミングの到来によって感光体33の位相が実際に原点位相に達したことを知ることができるので、当該検出タイミングの到来時に基づき、指定ライン番号Eを「1」に変更し、補正差分量の指定先を、ライン番号(1)に対応する補正差分量ΔD(1)に強制的に移行させる。これにより、感光体33の実際の位相と、推定位相とのずれ量の蓄積を解消することができる。
(4)移行処理の問題点
図9は移行前後の補正量変化を説明するためのグラフであり、図10は移行の有無による書き出し時間間隔T1の相違を説明するための図である。上記移行処理を実行すると次のような問題が生じ得る。即ち、原点位相付近の補正量D(N)変化が急勾配の場合には、上記移行前後で補正量D(N)が大きく変わるため、走査ライン間隔が急激に変わってしまい、画像品質に悪影響を及ぼす可能性がある。
具体的には、図9に示すように、例えば推定位相が実際の位相に比べて遅れていた場合には、推定位相に基づき順次指定される補正量D(N)は、同図に1点鎖線Xで示すような変化を示す。そうすると、推定位相が原点位相に達する前(例えば指定ライン番号Eが(M−4)付近であったとき)に検出タイミングが到来すること(実際の位相が原点位相に達すること)になる。そして、この検出タイミングに基づく時点で書き出し時間間隔T1が、上記移行直後の書き出し時間間隔T1'に変更される。
より具体的には、図10に示すように、ライン番号(M−5)の走査ラインの書き出しタイミングからライン番号(M−4)の走査ラインの書き出しタイミングが到来するまでの間(書き出し時間間隔T1(M−4)のカウント中)に、原点位相の検出タイミングが到来したとする。そうすると、CPU77は、この時点で検出フラグFを立てて、その後、書き出し時間間隔T1(M−4)のカウント終了時に、露光ユニット23にライン番号(M−4)の走査ラインの書き出しを指示する(図8のS119)。
そして、S111に戻り、検出フラグFが立っていると判定し、S123へ進み移行処理を行う。移行直後の書き出し時間間隔T1'は次の式3で表すことができる。
[式3]
T1'=T1(M−4)+ΔD(1)
一方、仮に移行処理がされなかった場合の書き出し時間間隔T0は次の式4で表すことができる。
[式4]
T0=T1(M−4)+ΔD(M−3)
以上の式3,4からもわかるように、移行処理を行った場合と行わない場合とでは、移行直前の書き出し時間間隔T1(M−4)に加算する補正差分量が異なるため、書き出し時間間隔が相違する。図9,10の例では、移行直後の書き出し時間間隔T1'の方が、非移行時の書き出し時間間隔T0よりも短い。その結果、図11(紙面左右方向が副走査方向)に示すように、ライン番号(M−4)以前の走査ライン間隔H1に比べて、移行直後の走査ライン間隔H2が極端に狭くなってしまう。しかも、図9に示すように、特に原点位相付近の補正量D(N)変化は急勾配である。このため、移行前の補正量D(M−4)と移行後の補正量D(0)との差が大きくなり補正量D(N)の連続性が失われる。即ち、走査ライン間隔が急激に変わってしまい、感光体33上に形成される静電潜像が乱れるなど、画像品質に悪影響を及ぼす可能性がある。
(5)調整処理
そこで、本実施形態では、図8のS133で、上記走査ライン間隔の急激な変化による画像品質への悪影響を抑制するために調整処理を行うようになっている。このときCPU77は調整手段として機能する。この調整処理は、上記移行直後の走査ライン間隔H2に応じて、移行直後の走査ラインL(1)の画像濃度を調整する処理である。即ち、走査ライン間隔H2が狭いほど露光ユニット23の露光強度を弱くして移行直後の走査ラインL(1)を相対的に低い濃度で形成し、走査ライン間隔H2が広いほど露光ユニット23の露光強度を強くして移行直後の走査ラインL(1)を相対的に高い濃度で形成する。
図11に示すように、移行直後の走査ライン間隔H2が極端に狭くなる場合でも、移行をしなかった場合の走査ラインL(M−3)よりも、移行直後の走査ラインL(1)の濃度を下げることで、走査ライン間隔が極端に狭くなったことを視覚的に目立ちにくくすることができる。また、図12に示すように、移行直後の走査ライン間隔H2が極端に広くなる場合でも、移行直後の走査ラインL(1)の濃度を上げることで、走査ライン間隔が極端に広くなったことを視覚的に目立ちにくくすることができる。
移行直後の走査ライン間隔は、どのライン番号Nで移行処理が実行されたかによって異なる。そこで、例えば、各ライン番号Nで移行処理を実行させて、そのときに印刷された各画像を撮像処理などすることで、移行直後の走査ラインL(1)の画像濃度を、上記のように走査ライン間隔の広狭が目立ちにくくなるような値を求める。そして、移行時のライン番号Nと、画像濃度を調整するためのパラメータ(本実施形態では濃度調整係数)との対応関係を求めればよい。
より厳密に調整するには、移行により指定された補正量D(1)(補正差分量ΔD(1))と、移行しないとした場合に指定されるはずであった補正量(補正差分量 図10の例ではD(M−3)、ΔD(M−3))との差分値に応じて、移行直後の走査ラインL(1)の画像濃度を調整するのが好ましい。本実施形態では、例えば、各ライン番号Nで移行処理が実行されたと仮定して、移行の有無による補正量(補正差分量)の差分値を算出し、その差分値に応じて濃度調整係数を決定する。濃度調整係数は、移行時の補正量D(1)(補正差分量ΔD(1))が、非移行時の補正量(補正差分量)よりも小さい場合には、1より小さい値であり、移行時の補正量D(1)(補正差分量ΔD(1))が、非移行時の補正量(補正差分量)よりも大きい場合には、1より大きい値である。そして、図13に示すように、移行時のライン番号Nと、濃度調整係数との対応関係テーブルを作成し、NVRAM83に記憶してある。また、濃度調整係数は、各トナー色の特性によって異なるため、各トナー色ごとに個別の対応関係テーブルがNVRAM83に記憶してある。
また、本実施形態では、露光ユニット23による露光強度を変更することにより感光体33上の静電潜像に付着するトナー量を変更して移行直後の走査ラインL(1)の画像濃度を調整する方法を採用している。具体的には、調整処理を実行しない場合の発光ダイオードの発光量の通常の目標値に濃度調整係数を乗算する。これにより、露光ユニット23は、濃度調整係数に応じた駆動電流を発光ダイオードに与えて、発光ダイオードの発光量を変更し、露光強度を変更することができる。なお、画像データに基づく画像の濃淡については、露光強度を変えずに、ディザ法など別の方法により調整する。このような構成であれば、調整処理と、画像データに基づく画像の濃淡処理とを明確に分けて実行することができるため好ましい。
また、例えば移行直後の走査ラインL(1)のみ調整処理を行う構成でもよいが、その場合、調整量によってはこれ以降の走査ラインL(2)、L(3)との間に濃度上のギャップが生じるおそれがある。そこで、本実施形態では、移行直後の走査ラインL(1)以降の走査ライン(図11,12に示すようにL(2)、L(3))についても調整処理を行う。しかも、走査ラインL(1)から走査ラインL(3)に連れて画像調整係数を1に近づけるようにして、露光強度(画像濃度)の調整量を徐々に低減させるようにしている。例えば画像調整係数を、1.2→1.1→1、或いは、0.8→0.9→1のように変更していく。このようにすれば、移行直後の走査ラインL(1)と、これ以降の走査ラインL(2)、L(3)との濃度上のギャップを、より効果的に抑制できる。
但し、本実施形態では、調整処理を移行処理時に常に行うわけではない。図8に示すように、移行直前の走査ライン(図10の例ではライン番号(M−4)の走査ライン)について実際に露光している場合に(S131:YES)、調整処理を行う。これに対して、画像データが空白データであるために移行直前の走査ラインについて露光していない場合には(S131:NO)、調整処理を行わない。このときCPU77は判定手段として機能する。移行直前の走査ラインについて露光していないのであれば、移行により走査ライン間隔が急激に変化して画像品質が低下するという問題はほとんど影響がなく、むしろ、調整処理を実行しない方がよい場合もあるからである。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような種々の態様も本発明の技術的範囲に含まれる。特に、各実施形態の構成要素のうち、最上位の発明の構成要素以外の構成要素は、付加的な要素なので適宜省略可能である。
(1)「画像形成装置」として、上記実施形態ではLEDプリンタを示したが、これ以外の電子写真方式のプリンタ(例えばレーザプリンタ)にも適用できる。また、直接転写方式でなくても、例えば中間転写方式のプリンタ等にも適用することができ、さらにはインクジェット方式やサーマル方式のプリンタにも適用することができる。また、着色剤を2色、3色或いは5色以上有するプリンタであってもよい。
(2)「回転体」には、例えば感光体33以外に、搬送ベルト(ベルト31)、搬送ローラ、転写ベルトが含まれる。搬送ベルト、搬送ローラや転写ベルトなどの場合でも、それらの変化特性情報を用意する必要があり、当該変化特性情報に基づき補正用パラメータを順次指定しつつ、像形成位置を補正することになる。
(3)「像」には、静電潜像以外に、現像剤(トナー)像、インク像が含まれる。例えば電子写真方式のプリンタであって、且つ回転体が搬送ベルトや、搬送ローラ、転写ベルトであれば現像剤像であり、インクジェットプリンタやサーマルプリンタであれば回転体が搬送ローラ等であり、上記像がインク像などである。
(4)上記実施形態では、各駆動ギア63の変化特性情報は、ライン番号Nと、補正差分量ΔD(N)との対応関係テーブルであったが、これに限らず、ライン番号N(1〜M)と、補正量D(N)(=D(1)〜D(M))、との対応関係テーブルであってもよい。また、対応関係テーブルではなく、対応関係の関数情報であってもよい。また、ライン番号Nと駆動ギア63の回転速度(図5,9の実線グラフG1)との対応関係情報であってもよく、この場合、、各回転速度から補正差分量や補正量を導くことになる。
(5)また、変化特性情報は、複数色で共通としてもよい。例えば上記実施形態では、駆動モータ71を基準に前後方向で対称の位置にある駆動ギア63同士(図2では、駆動ギア63Mと駆動ギア63C、駆動ギア63Yと駆動ギア63K)の回転速度変動は、ほぼ正負が逆転した形状になる。従って、どちらか一方の変化特性情報のみを有して、他の方の補正量は上記一方の変化特性情報から導く構成であってもよい。
(6)「像形成位置を補正する」方法として、上記実施形態では露光タイミングを変更することで像形成位置を補正する構成であった。しかし、露光タイミングを変更せずに、回転体(感光体)の回転速度を変更することで像形成位置を補正する構成であってもよい。
(7)上記実施形態では、移行処理時に、指定先をライン番号(1)に対応する補正量を移行させる構成であったが、これに限らず、原点位相近傍の位相(ライン番号)に対応する補正量に移行する構成であればよい。
(8)上記実施形態では、調整処理において露光強度を変えることで移行直後の走査ラインL(1)の画像濃度を調整する構成であったが、これに限らず、画像データに基づく画像の濃淡処理と同様、ディザ法(単位面積辺りのドット数を変える方法)等によって移行直後の走査ラインL(1)の画像濃度を調整する構成であってもよい。
(9)また、調整処理において、移行直後の走査ラインLの副走査方向幅(像幅の一例)を調整する構成であってもよい。具体的には、移行直後の走査ライン間隔H2が短いほど細く、長いほど太くする。このような方法であっても、走査ライン間隔の急激な変化による画像品質への悪影響を抑制することができる。副走査方向幅の調整は、各発光ダイオードの発光時間を変更することで行うことができる。なお、インクジェットプリンタの場合には、ドット数、または、ドットサイズ(インクの突出強度)を変更することにより、調整処理を行うことができる。
(10)上記実施形態では、移行時のライン番号Nと濃度調整係数との対応関係テーブルを調整処理時に使用する構成であったが、これに限らず、移行の有無による補正量(補正差分量)の差分値と濃度調整係数との対応関係テーブルであってもよい。テーブルではなく、対応関係を算出するための関数情報であってもよい。
(11)上記実施形態では、走査ラインL(1)以降、複数の走査ラインに亘って露光強度(画像濃度)の調整量を徐々に低減させる構成であったが、これに限らず、移行直後の走査ラインL(1)の画像濃度を高くした場合には、次の走査ラインL(2)の画像濃度は逆に低くし、移行直後の走査ラインL(1)の画像濃度を低くした場合には、次の走査ラインL(2)の画像濃度は逆に高くするようにしてもよい。例えば画像調整係数を、1.2→0.8→1.1→0.9→1のように1を基準に振幅させつつ最終的に1に収束するように変更させてもよい。
(12)上記実施形態では、単一色印刷の場合には走査ライン間隔の補正処理自体を行わない構成であったが、これに限らず、単一色印刷時であっても補正処理自体は実行するが、調整処理のみ実行しない構成であってもよい(図8のS131でYESの場合と同じ処理)。さらに、上記実施形態では、全ての色画像用の感光体33に対して調整処理を行う構成であったが、これに限らず、一部の感光体33に対しては調整処理を行わない構成であってもよい。例えば、イエローや、コーティングなどに使用する透明トナー画像用の感光体33については調整処理を行わなくてもよい。他の色に比べて視認性が低いため、画像品質への影響が比較的に目立ちにくいからである。
本発明の一実施形態に係るプリンタの概略構成を示す側断面図 感光体を回転駆動する駆動ユニットの内部構造を簡略化して示した斜視図 プリンタの電気的構成を示すブロック図 各用語の関係を説明するための図 各駆動ギアの回転速度変動を示したグラフ NVRAM内のデータ構造を示す模式図(その1) 補正処理のフローチャート(その1) 補正処理のフローチャート(その2) 移行前後の補正量変化を説明するためのグラフ 移行の有無による書き出し時間間隔T1の相違を説明するための図 走査ライン間隔と画像濃度との関係を示す模式図 走査ライン間隔と画像濃度との関係を示す模式図 NVRAM内のデータ構造を示す模式図(その2)
符号の説明
1...プリンタ(画像形成装置)
7...被記録媒体
33...感光体(回転体)
73...原点センサ(センサ)
77...CPU(指定手段、補正手段、移行手段、調整手段)
83...NVRAM(メモリ)
SA...検出信号

Claims (10)

  1. 回転体を有し、当該回転体に、或いは、前記回転体の回転に伴って移動する被記録媒体に像を形成する形成手段と、
    前記回転体が基準位相から1周期分回転するまでに前記形成手段により前記回転体或いは前記被記録媒体上に順次形成されるラインの順位と、当該ラインからそれより1つ前のラインまでの間隔を規定間隔にするための、前記1つの前のラインの形成から前記ラインの形成までの時間間隔との対応関係が記憶されるメモリと、
    前記回転体の回転位相が前記基準位相に達したときに検出信号を出力するセンサと、
    前記時間間隔のいずれかが指定されると、その指定された時間間隔を内部クロックによりカウントし、その後、当該指定された時間間隔に対応する順位のラインの書き出しを前記形成手段に指示する指示手段と、
    前記メモリに記憶された前記対応関係から、前記指示手段が次に書き出しを指示すべきラインの順位に対応する時間間隔を特定し、その特定した時間間隔を前記指示手段に指定する指定手段と
    前記センサから前記検出信号が出力された際、その後、前記指定手段による最初の指定先を、前記対応関係において前記順位が先頭のラインに対応する時間間隔に移行させる移行手段と、
    前記移行手段による前記移行により指定された時間間隔と、当該移行が実行されないとした場合に指定されたはずの時間間隔との差分が大きいほど、前記移行手段による移行直後に形成すべきラインの濃度を濃くすること、及び、前記ラインの幅を太くすることの少なくとも一方を行う調整動作を実行する調整手段と、を備える画像形成装置。
  2. 請求項1記載の画像形成装置であって、
    前記移行直前のラインについて像形成を行うかどうかを判定する判定手段を備え、
    前記調整手段は、前記判定手段にて像形成を行うと判定された場合には前記調整動作を実行し、像形成を行わないと判定した場合には前記調整動作を実行しない構成である、画像形成装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の画像形成装置であって、
    前記調整手段は、前記移行直後の複数のラインについて前記調整動作の実行後に前記調整動作を終了する、画像形成装置。
  4. 請求項3記載の画像形成装置であって、
    前記調整手段は、前記複数のラインについて前記移行手段によって移行される順位が下位になるほど、前記調整動作の調整量を、徐々に低減させる、画像形成装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の画像形成装置であって、
    前記回転体は感光体であり、
    前記感光体を露光する露光装置を備え、
    前記調整手段は、前記露光装置の露光強度を変更することにより前記調整動作を実行する、画像形成装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の画像形成装置であって、
    前記形成手段は、複数の感光体を前記回転体として有し、各感光体ごとに前記被記録媒体に像を形成する構成であり、
    前記メモリには、前記複数の感光体のうち少なくとも2つの感光体それぞれに対応する前記対応関係が記憶され、
    前記指定手段、前記移行手段及び前記調整手段は、前記2つの感光体それぞれに対して独立に処理を実行する、画像形成装置。
  7. 請求項6に記載の画像形成装置であって、
    少なくとも前記調整手段による調整動作は、前記複数の感光体により前記被記録媒体に像形成を行う場合に実行し、1つの感光体のみにより前記被記録媒体に像形成を行う場合に実行しない、画像形成装置。
  8. 請求項6または請求項7に記載の画像形成装置であって、
    前記複数の感光体は互いに異なる色画像形成用であり、前記調整手段による各感光体ごとの調整量は、当該各感光体に対応する色の特性に応じた量になっている、画像形成装置。
  9. 請求項6から請求項8のいずれか一項に記載の画像形成装置であって、
    前記調整手段による調整動作は、他の色に比べて視認性が低い色の少なくとも1つの色に対応する感光体について実行しない、画像形成装置。
  10. 回転体を有し、当該回転体に、或いは、前記回転体の回転に伴って移動する被記録媒体に像を形成する形成手段と、
    前記回転体が基準位相から1周期分回転するまでに前記形成手段により前記回転体或いは前記被記録媒体上に順次形成されるラインの順位と、当該ラインからそれより1つ前のラインまでの間隔を規定間隔にするための、前記1つの前のラインの形成から前記ラインの形成までの時間間隔との対応関係が記憶されるメモリと、
    前記回転体の回転位相が前記基準位相に達したときに検出信号を出力するセンサと、
    前記時間間隔のいずれかが指定されると、その指定された時間間隔を内部クロックによりカウントし、その後、当該指定された時間間隔に対応する順位のラインの書き出しを前記形成手段に指示する指示手段と、
    前記メモリに記憶された前記対応関係から、前記指示手段が次に書き出しを指示すべきラインの順位に対応する時間間隔を特定し、その特定した時間間隔を前記指示手段に指定する指定手段と、
    前記センサから前記検出信号が出力された際、その後、前記指定手段による最初の指定先を、前記対応関係において前記順位が先頭のラインに対応する時間間隔に移行させる移行手段と、
    前記移行手段による前記移行直後の前記先頭ラインと、当該先頭ラインの1つ前のラインとの距離が長いほど、前記先頭ラインの濃度を濃くすること、及び、前記先頭ラインの幅を太くすることの少なくとも一方を行う調整動作を実行する調整手段と、を備える画像形成装置。
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