JP2005107367A - カラー電子写真装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】カラー電子写真装置において、感光体における複数色の画像形成位置を高精度に一致させると共に、感光体の駆動速度の変動の影響を除去する。
【解決手段】感光体47a,47bに1ライン単位に潜像を形成する露光ヘッド13,17と、感光体47a,47bの周囲にあって潜像を顕画化する現像器14,18と、感光体47a,47bの回転位置を1ライン以下の分解能で検出する感光体位置検出手段と、感光体47a,47b上に形成されたパッチを検出するトナー像検出センサ71と、トナー像検出センサ71の出力と感光体位置検出手段が検出した感光体47a,47bの回転位置に基づいて露光ヘッド13,17の距離を計測する手段と、計測された露光ヘッド13,17の距離に基づいて露光ヘッド13,17の露光タイミングを制御するヘッド制御部120Y〜120Kとを有する構成とする。
【選択図】図5
【解決手段】感光体47a,47bに1ライン単位に潜像を形成する露光ヘッド13,17と、感光体47a,47bの周囲にあって潜像を顕画化する現像器14,18と、感光体47a,47bの回転位置を1ライン以下の分解能で検出する感光体位置検出手段と、感光体47a,47b上に形成されたパッチを検出するトナー像検出センサ71と、トナー像検出センサ71の出力と感光体位置検出手段が検出した感光体47a,47bの回転位置に基づいて露光ヘッド13,17の距離を計測する手段と、計測された露光ヘッド13,17の距離に基づいて露光ヘッド13,17の露光タイミングを制御するヘッド制御部120Y〜120Kとを有する構成とする。
【選択図】図5
Description
本発明は、電子写真装置に関し、特にカラートナー像を記録媒体上に形成するカラー電子写真装置に関するものである。
従来から、帯電・露光・現像を数回繰り返して感光体上に色の異なる複数のトナー像を形成した後、トナー像を記録紙に一括転写してカラー画像を得る電子写真装置が種々提案されている。このカラー電子写真装置には、重ね合わせるトナー像の色ずれの問題がある。
ここで、色ずれの問題を解決するために、たとえば特開昭64−35569号公報には、印刷すべき画像の各色種にそれぞれ対応して設けられ帯電した回転体表面をそれぞれ所定の記録位置上で選択的に露光する複数の露光装置を備えた多色プリンタにおいて、前記印刷すべき画像のデータを色種別に格納する複数のメモリと、各メモリに格納されたそれぞれのデータを並列に読み出して前記複数の露光装置にそれぞれ送出するためのデータ読出部と、各露光装置の前記回転体表面上における記録位置の差に応じた所定の動作タイミングが得られるように、所定の前記メモリから読み出されたデータを一時的に保持するバッファ記憶部とを具備する技術が開示されている。
この特開昭64−35569号公報にて開示されているように、カラー電子写真装置においては、従来から、複数の露光装置の間隔(距離)に基づいて複数色の個々の露光タイミングを制御して各色像の先頭位置を一致させることが行われている。
ここで、露光位置の差は「距離」の次元を有するが、通常はこれを「時間」に置き換えた制御が行なわれる。すなわち、上記の従来例においても、「バッファ記憶部において、画像データは各露光装置の感光ドラム表面上における記録位置の差に応じた所定のデータ送出タイミングが得られるよう”所定時間保持された後”露光装置へ出力される」のである。
特開昭64−35569号公報
感光体の駆動速度が常に一定の場合は、前述のように距離を時間に置き換えてもなんら問題はない。
しかしながら、実際には、感光体は何らかの駆動源によって駆動されるので、感光体の回転速度は誤差を含んでいる。このため、予め分かっている距離に基づいて時間差を設けて露光手段を駆動しても、各色の先頭位置にずれが生じてしまい、画像に色ずれを引き起こす。
さらに、感光体の回転速度の変動は、一般にさまざまな周期を含むと共に、不規則な外乱成分によるものもあり、画像先頭の位置ずれのみならず、感光体の回転方向に画像形成位置がミクロに変動するという問題もある。
そして、このように感光体の速度変動が直接的に作用する結果、複数色を重畳形成するカラープリンタでは、色ずれが顕著に現れるという不具合を生じている。
そこで、本発明は、感光体における複数色の画像形成位置を高精度に一致させると共に、感光体の駆動速度の変動の影響を除去し、形成されるカラー画像の画質を大幅に向上させることのできるカラー電子写真装置を提供することを目的とする。
この課題を解決するために、本発明のカラー電子写真装置は、感光体と、前記感光体に1ライン単位に潜像を形成する露光手段と、前記感光体の回転にともなう前記感光体の回転位置を前記1ライン以下の分解能で検出する感光体位置検出手段と、前記感光体位置検出手段が検出した感光体の回転位置に基づいて前記露光手段の露光タイミングを制御する制御手段と、を有する構成としたものである。
この課題を解決するために、本発明のカラー電子写真装置は、感光体と、1つの前記感光体の周囲にあって感光体に1ライン単位に潜像を形成する複数の露光手段と、前記感光体の回転にともなう感光体の回転位置を前記1ライン以下の分解能で検出する感光体位置検出手段と、前記感光体位置検出手段が検出した感光体の回転位置に基づいて前記複数の露光手段の露光タイミングを制御する制御手段と、を有する構成としたものである。
この課題を解決するために、本発明のカラー電子写真装置は、感光体と、1つの感光体の周囲にあって感光体に1ライン単位に潜像を形成する複数の露光手段と、同じ感光体の周囲にあって前記露光手段と同数設けられ前記潜像を顕画化する現像手段と、前記感光体の回転にともなう感光体の回転位置を前記1ライン以下の分解能で検出する感光体位置検出手段と、前記感光体位置検出手段が検出した感光体の回転位置に基づいて前記複数の露光手段の距離を計測する手段と、前記計測された露光手段の距離に基づいて、前記露光手段の露光タイミングを制御する制御手段と、を有する構成としたものである。
この課題を解決するために、本発明のカラー電子写真装置は、感光体と、1つの感光体の周囲にあって感光体に1ライン単位に潜像を形成する複数の露光手段と、同じ感光体の周囲にあって前記露光手段と同数設けられ前記潜像を顕画化する現像手段と、前記感光体の回転にともなう感光体の回転位置を前記1ライン以下の分解能で検出する感光体位置検出手段と、顕画化されて前記感光体上に形成されたパッチを検出するパッチ検出センサと、前記パッチ検出センサの出力と前記感光体位置検出手段が検出した感光体の回転位置に基づいて前記複数の露光手段の距離を計測する手段と、前記計測された露光手段の距離に基づいて、前記露光手段の露光タイミングを制御する制御手段と、を有する構成としたものである。
本発明の好ましい形態において、前記感光体位置検出手段は、感光体駆動軸に配設され、表面に所定の着磁パターンを形成したエンコーダを含み、前記エンコーダの半径をRe、着磁パターンのNSペア数をn、着磁ペアのピッチをSとするとき、Re=S×n/2πを満たし、さらに、感光体表面の分解能をP、感光体の半径をRo、前記正弦波を高密度に分解する際の逓倍率をNとするとき、P×(Re/Ro)×N=Sを略満たすよう、エンコーダ半径Reを設定したものである。
本発明のさらに好ましい形態において、前記感光体位置検出手段は、感光体駆動軸に配設された1つのエンコーダと、前記エンコーダに形成されたパターンを検出し互いに位相の異なる2つの正弦波を出力する2つのパターン検出センサと、前記パターン検出センサの出力をそれぞれAD変換する2つのAD変換手段と、前記AD変換結果の比を求める演算手段とを有し、前記演算手段は、前記AD変換手段の出力に基づいて、tan(θ)信号または、1/tan(θ)信号のいずれかを演算し、前記演算されたtan(θ)または1/tan(θ)の値に基づいて、前記露光手段の露光タイミングを生成する。
本発明のさらに好ましい形態において、前記感光体位置検出手段は、前記演算されたtan(θ)または1/tan(θ)の値に基づくことなく複数のイベントを検出し、これに基づいて前記露光手段の露光タイミングを生成する。
本発明のさらに好ましい形態において、前記イベントは、前記位相の互いに異なる正弦波のそれぞれがゼロクロスする時点と、前記位相の互いに異なる正弦波の値の絶対値が等しくなる時点とで発生される。
本発明のさらに好ましい形態において、前記エンコーダはマンガンアルミ磁石によって構成されている。
本発明のさらに好ましい形態において、前記露光手段は露光ヘッドである。
本発明のさらに好ましい形態において、前記感光体の回転原点を検出する感光体原点検出センサを有し、前記感光体原点検出センサの出力を基準として、前記感光体の回転に応じて前記露光手段の駆動電圧を制御するヘッド駆動電圧制御手段を有する。
本発明によれば以下の効果を奏することができる。
すなわち、本発明によれば、感光体の駆動速度の変動の影響を除去すると共に、感光体における複数色の画像形成位置を高精度に一致させ、形成されるカラー画像の画質を大幅に向上させることが可能になる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照しつつさらに具体的に説明する。ここで、添付図面において同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複した説明は省略されている。なお、ここでの説明は本発明が実施される最良の形態であることから、本発明は当該形態に限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1であるカラー電子写真装置の全体構成を示す概略図、図2は図1のカラー電子写真装置に設けられた作像ステーションの構成を多重現像の工程とともに示す概略図、図3は図2の作像ステーションに設けられた露光ヘッドの構成を示す概略図、図4は図2の作像ステーションおよびその周辺の構成を示す説明図、図5は実施の形態1のカラー電子写真装置に設けられた磁気エンコーダにおける着磁パターンを示す説明図、図6は図1のカラー電子写真装置における磁気センサからの出力波形を示すグラフ、図7は実施の形態1のカラー電子写真装置に設けられた磁気エンコーダの仕様の一例を示す図、図8は実施の形態1のカラー電子写真装置に設けられた磁気センサから出力されるセンサ出力A(sin(θ)信号)とセンサ出力B(cos(θ)信号)およびこれらから演算されるtan(θ)情報および1/tan(θ)情報を示すグラフ、図9は実施の形態1のカラー電子写真装置に設けられた磁気センサから出力されるセンサ出力A(sin(θ)信号)とセンサ出力B(cos(θ)信号)およびこれらから演算されるtan(θ)情報および1/tan(θ)情報を図8とは異なる処理によって示すグラフ、図10は図9のtan(θ)と1/tan(θ)の演算結果(値域)が−1から1の間となる部分を抜き出して絶対値を取ったグラフ、図11は実施の形態1の磁気エンコーダにおける着磁ピッチ位相角、tan(θ)および12bit正規化値を示す図、図12は図1のカラー電子写真装置におけるコントローラの構成を示すブロック図、図13は図1のカラー電子写真装置におけるエンジン制御部の構成を示すブロック図、図14は図1のカラー電子写真装置における位置検出/ライン同期信号生成部の構成を示すブロック図、図1
5は図1のカラー電子写真装置における用紙搬送ベルト上のテストパッチ位置を示す説明図、図16は図13のヘッド制御部の構成を示すブロック図である。
図1は本発明の実施の形態1であるカラー電子写真装置の全体構成を示す概略図、図2は図1のカラー電子写真装置に設けられた作像ステーションの構成を多重現像の工程とともに示す概略図、図3は図2の作像ステーションに設けられた露光ヘッドの構成を示す概略図、図4は図2の作像ステーションおよびその周辺の構成を示す説明図、図5は実施の形態1のカラー電子写真装置に設けられた磁気エンコーダにおける着磁パターンを示す説明図、図6は図1のカラー電子写真装置における磁気センサからの出力波形を示すグラフ、図7は実施の形態1のカラー電子写真装置に設けられた磁気エンコーダの仕様の一例を示す図、図8は実施の形態1のカラー電子写真装置に設けられた磁気センサから出力されるセンサ出力A(sin(θ)信号)とセンサ出力B(cos(θ)信号)およびこれらから演算されるtan(θ)情報および1/tan(θ)情報を示すグラフ、図9は実施の形態1のカラー電子写真装置に設けられた磁気センサから出力されるセンサ出力A(sin(θ)信号)とセンサ出力B(cos(θ)信号)およびこれらから演算されるtan(θ)情報および1/tan(θ)情報を図8とは異なる処理によって示すグラフ、図10は図9のtan(θ)と1/tan(θ)の演算結果(値域)が−1から1の間となる部分を抜き出して絶対値を取ったグラフ、図11は実施の形態1の磁気エンコーダにおける着磁ピッチ位相角、tan(θ)および12bit正規化値を示す図、図12は図1のカラー電子写真装置におけるコントローラの構成を示すブロック図、図13は図1のカラー電子写真装置におけるエンジン制御部の構成を示すブロック図、図14は図1のカラー電子写真装置における位置検出/ライン同期信号生成部の構成を示すブロック図、図1
5は図1のカラー電子写真装置における用紙搬送ベルト上のテストパッチ位置を示す説明図、図16は図13のヘッド制御部の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、本実施の形態の電子写真装置40は、シアン(C)とマゼンタ(M)のトナー像が形成される第1の作像ステーション41a、およびイエロー(Y)と無彩色成分であるブラック(K)のトナー像が形成される第2の作像ステーション41bが装置内に縦方向に配列されており、その下方には記録紙(記録媒体)42が収容される給紙トレイ43が配設されている。
また、各作像ステーション41a,41bに対応した箇所には、給紙トレイ43から供給されて下方から上方に搬送される記録紙42を吸着して周回走行する無端状の用紙搬送ベルト(用紙搬送手段)44が配置されている。用紙搬送ベルト44は、PETなどの基材中にカーボン等を分散して所定の誘電率を有するように形成されたベルトであり、用紙搬送ベルト44に所定の電位を印加することで、給紙トレイ43から給紙された記録紙42を表面に吸着し、第1の作像ステーション41aおよび第2の作像ステーション41bに搬送する。
なお、本実施の形態では用紙搬送手段として無端ベルトである用紙搬送ベルト44が用いられているが、搬送ローラとガイド板を用いてもよい。また吸着ドラムを用いて一旦記録紙をドラムに巻きつける構成を採用してもよい。
前述した第1の作像ステーション41aおよび第2の作像ステーション41bは記録紙42の搬送経路の上流側から順にそれぞれ配置されており、感光体(第1の感光体)47aおよび感光体(第2の感光体)47b、現像スリーブ(図示せず)、帯電器(図示せず)等、一連の電子写真方式における現像プロセスを実現する部材の集合体である。なお、用紙搬送ベルト44は感光体47a,47bの回転方向に対して順方向に走行する。
ここで第1、第2の作像ステーション41a,41bについて図2および図4を用いて詳細に説明する。第1、第2の作像ステーション41a,41bは充填された現像剤の色が異なっているが、構成は相互に同一であるので、主として第1の作像ステーション41aについて説明し、第2の作像ステーション41bについては第1の作像ステーション41aとの相違部分について説明する。
図2に示すように、第1の現像器(現像手段)14および第2の現像器(現像手段)18には、キャリアとトナーの混合物である現像剤45が充填されている。46a、46bは現像剤45を攪拌する攪拌パドルであり、攪拌パドル46a,46bの回転によって現像剤45中のトナーは摩擦によって所定の電位に帯電されると共に、現像器14内部を巡回することでトナーとキャリアが十分に攪拌混合される。49は現像スリーブ(現像手段)、50は薄層化ブレードである。現像スリーブ49は内部に複数の磁極が形成されたマグロール51を有している。薄層化ブレード50によって、現像スリーブ49の表面に供給される現像剤45の層厚が規制されると共に、現像スリーブ49は矢印D4で示す方向に回転し、この回転およびマグロール51の磁極の作用によって現像剤45は現像スリーブ49の表面に供給され、感光体47aに転写されなかった現像剤は第1の作像ステーション41aの内部に回収される。
本実施の形態では、全ての現像器14,18に2成分現像が採用され、かつ感光体47a,47bと現像スリーブ49の現像剤層との間に図示しないギャップリング等のギャップ形成部材によって所定のギャップを設け、更に現像スリーブ49にDC+AC電位を印加することで、現像スリーブ49上のトナーを感光体47a,47bに飛翔させる現像方式を採用している。同一の感光体47a,47b上に複数色のトナー像を形成するこのよ
うな多重現像方式においては、現像スリーブ49上の現像剤層を直接感光体47a,47bに接触させてしまうと、一旦感光体47a,47b上に現像されたトナーが、たとえば現像器14のトナーが現像器18に入って混色することがあることから、これを防止するために感光体47a,47bと現像スリーブ49(あるいは現像剤層)とを非接触で現像する方式がとられている。
うな多重現像方式においては、現像スリーブ49上の現像剤層を直接感光体47a,47bに接触させてしまうと、一旦感光体47a,47b上に現像されたトナーが、たとえば現像器14のトナーが現像器18に入って混色することがあることから、これを防止するために感光体47a,47bと現像スリーブ49(あるいは現像剤層)とを非接触で現像する方式がとられている。
露光ヘッド(露光手段)13,17は、図3に示すように、露光ヘッドを支持するヘッド支持部材53を有している。そして、露光ヘッド13,17は、基材84に実装されてヘッド支持部材53上に設けられた封止材で気密封止された光源としての有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)86と、基材84上に設けられて画像データに対応した電圧を有機EL素子86に給電してこれを発光させるドライバ87とからなる。さらに、基材84上には、有機EL素子86からの照射光を反射して光路を90°変換するプリズム88、プリズム88からの光を伝送かつ集光するファイバアレイ89、ファイバアレイ89からの光を副走査方向に絞り込むシリンドリカルレンズ90が搭載されている。
なお、有機EL素子は、現状では緑色が最も光量が大きい。したがって、前述のように緑色の露光光線が用いられ、また感光体47a,47bとしては、緑色の露光光線に対する感度が高い感光体(例えばアナログ複写機用の感光体)が用いられている。但し、緑色以外の露光光線を用いてもよく、光源としては更に固体露光手段に限らず、例えば回転多面鏡によって走査されるレーザ光線など他のものを用いることもできる。
図1および図2において、用紙搬送ベルト44のループの内部空間には、用紙搬送ベルト44を挟んで感光体47aと対向する位置に転写ローラ(転写手段)55aが、また感光体47bと対向する位置に転写ローラ(転写手段)55bがそれぞれ設けられており、駆動源19により用紙搬送ベルト44の走行方向と順方向に回転する。転写ローラ55aおよび転写ローラ55bには所定の転写バイアスが印加されており、それぞれの感光体47a,47b上に重畳して形成された2色のトナー像を、用紙搬送ベルト44により搬送されてきた記録紙42に一括して転写する。
第2の作像ステーション41bでは、第1の作像ステーション41aでの画像形成プロセスと同様のプロセスにより、最初にイエローのトナー像が、続いてイエローのトナー像の上にブラックのトナー像がトナー像形成手段により形成される。そして、第1の作像ステーション41aで形成されて記録紙42に転写されたシアンおよびマゼンタのトナー像の上からイエローおよびブラックのトナー像が転写されて重畳することにより、カラートナー像が完成する。
用紙搬送ベルト44の周囲には更に廃トナーボックス20が配設されている。用紙搬送ベルト44に何らかの原因(たとえば記録紙の搬送不良(JAM:ジャミング)などによって、用紙搬送ベルト44にトナー像が付着するようなケース)でトナーが付着した場合、このトナーは用紙搬送ベルトクリーナ20aによって除去され、廃トナーボックス20に収納される。
図4において、第1の作像ステーション41aは、感光体47aと、この感光体47aに付着した像転写後の残留トナーを除去する感光体クリーナ10を備えている。また、感光体47aの周囲にはトナー像形成手段である第1の除電器11、第1の帯電器12、第1の露光ヘッド13、第1の現像器14、第2の除電器15、第2の帯電器16、第2の露光ヘッド17および第2の現像器18が、感光体47aの回転方向に沿って配置されている。
ここで、第1の除電器11は感光体47aの残留電荷を除去し、第1の帯電器12は感
光体47aの外周面を一様に所定の電荷に帯電し、第1の露光ヘッド13は帯電した感光体47aの外周面に第1の色(ここではシアン)に対応した静電潜像を露光光線(ここでは、有機EL素子を光源とした緑色の露光光線)により形成し、第1の現像器14は形成された静電潜像にトナー(ここではシアンのトナー)を供給してトナー像を形成する。また、第2の除電器15はシアンのトナー像形成後に感光体47aに残留している電荷を除去し、第2の帯電器16は感光体47aの外周面を一様に所定の電荷に帯電し、第2の露光ヘッド17は帯電した感光体47aの外周面に第2の色(ここではマゼンタ)に対応した静電潜像をシアンのトナー像の上から露光光線により形成し、第2の現像器18は形成された静電潜像にトナー(ここではマゼンタのトナー)を供給して第1の現像器14で形成されたトナー像の上にトナー像を形成する。このようにして、感光体47aが1周する間に、第1色目のシアンのトナー像が形成された後、このトナー像を他の像担持体に転写することなく、直ちに第2色目のマゼンタのトナー像が重ねて形成されることから、シアンおよびマゼンタのトナー像が重畳して外周面に形成されることになる。
光体47aの外周面を一様に所定の電荷に帯電し、第1の露光ヘッド13は帯電した感光体47aの外周面に第1の色(ここではシアン)に対応した静電潜像を露光光線(ここでは、有機EL素子を光源とした緑色の露光光線)により形成し、第1の現像器14は形成された静電潜像にトナー(ここではシアンのトナー)を供給してトナー像を形成する。また、第2の除電器15はシアンのトナー像形成後に感光体47aに残留している電荷を除去し、第2の帯電器16は感光体47aの外周面を一様に所定の電荷に帯電し、第2の露光ヘッド17は帯電した感光体47aの外周面に第2の色(ここではマゼンタ)に対応した静電潜像をシアンのトナー像の上から露光光線により形成し、第2の現像器18は形成された静電潜像にトナー(ここではマゼンタのトナー)を供給して第1の現像器14で形成されたトナー像の上にトナー像を形成する。このようにして、感光体47aが1周する間に、第1色目のシアンのトナー像が形成された後、このトナー像を他の像担持体に転写することなく、直ちに第2色目のマゼンタのトナー像が重ねて形成されることから、シアンおよびマゼンタのトナー像が重畳して外周面に形成されることになる。
56はトナーボトルであり、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナーが格納されている。トナーボトル56から各現像器には、図示しないトナー搬送用のパイプが配設され、各現像器にトナーを供給する。
57は給紙ローラであり、図示しない電磁クラッチを制御することで回転し、給紙トレイ43に装填された記録紙42を用紙搬送ベルト44へと送り出す。
給紙ローラ57と最上流の第1の作像ステーション41aの転写部位との間には、入口側のニップ搬送手段としてレジストローラ58、ピンチローラ59対が設けられている。レジストローラ58、ピンチローラ59対は、給紙ローラ57により搬送された記録紙42を一時的に停止させ、所定のタイミングで第1の作像ステーション41aの方向に搬送する。この一時停止によって記録紙42の先端がレジストローラ58、ピンチローラ59対の軸方向と平行に規制され、記録紙42の斜行を防止する。
60は記録紙通過センサである。記録紙通過センサ60は反射型センサ(フォトリフレクタ)によって構成され、反射光の有無で記録紙の先端および後端を検出する。
さて、レジストローラ58が回転を開始すると(図示しない電磁クラッチによって動力伝達を制御し、回転ON/OFFを行う)記録紙42は第1の作像ステーション41aの方向に搬送されるが、レジストローラ58の回転開始タイミングを起点として、各作像ステーション41a,41bに搭載した露光ヘッド13,17による静電潜像の書き込みタイミングが独立して制御される。
最下流の第2の作像ステーション41bの更に下流側には、出口側のニップ搬送手段として定着器62が設けられている。定着器62は加熱ローラ63と加圧ローラ64とから構成されている。加熱ローラ63は表面から近い順に、発熱ベルト、ゴムローラ、芯材(共に図示せず)から構成されている多層構造のローラである。このうち発熱ベルトは更に3層構造を有するベルトであり、表面に近い方から離型層、シリコンゴム層、基材層(共に図示せず)から構成される。離型層は厚み約20〜30μmのフッ素樹脂からなり、加熱ローラ63に離型性を付与する。シリコンゴム層は約170μmのシリコンゴムで構成され、加圧ローラに適度な弾性を与える。基材層は鉄・ニッケル・クロム等の合金である磁性材料によって構成されている。
65は励磁コイルが内包された背面コアである。背面コア65の内部には表面が絶縁された銅製の線材(図示せず)を所定本数束ねた励磁コイルを、加熱ローラ63の回転軸方向に延伸し、かつ加熱ローラ63の両端部において、加熱ローラ63の周方向に沿って周
回して形成されている。励磁コイルに半共振型インバータである励磁回路(図示せず)から約30kHzの交流電流を印加すると、背面コア65と加熱ローラ63の基材層によって構成される磁路に磁束が生じる。この磁束によって加熱ローラ63の発熱ベルトの基材層に渦電流が形成され、基材層が発熱する。基材層で生じた熱はシリコンゴム層を経て離型層まで伝達され、加熱ローラ63の表面が発熱する。
回して形成されている。励磁コイルに半共振型インバータである励磁回路(図示せず)から約30kHzの交流電流を印加すると、背面コア65と加熱ローラ63の基材層によって構成される磁路に磁束が生じる。この磁束によって加熱ローラ63の発熱ベルトの基材層に渦電流が形成され、基材層が発熱する。基材層で生じた熱はシリコンゴム層を経て離型層まで伝達され、加熱ローラ63の表面が発熱する。
66は加熱ローラ63の温度検出手段として設けられているサーミスタ(Thermally Sensitive Resistor)である。サーミスタ66は金属酸化物を主原料とし、高温で焼結して得られるセラミック半導体であり、温度に応じて負荷抵抗が変化することを応用して、接触した対象物の温度を計測することができる。サーミスタ66の出力は図示しない制御装置に入力され、制御装置はサーミスタ66の出力に基づいて背面コア65内部の励磁コイルに出力する電力を制御し、加熱ローラ63の表面温度が約170℃となるよう制御する。
この温度制御がなされた加熱ローラ63と加圧ローラ64によって形成されるニップ部に、トナー像が形成された記録紙42を通紙すると、記録紙42上のトナー像は、加熱ローラ63と加圧ローラ64によって加熱/加圧され、定着画像を得ることができる。なお、画像が定着された記録紙42は、その後排紙ローラ74によって搬送され、排紙トレイ78に排出される。
駆動源19は、本実施の形態ではステッピングモータを採用している。駆動源19によって、給紙ローラ57、レジストローラ58、ピンチローラ59、感光体47a,47bと転写ローラ55a,55bを含む第1および第2の作像ステーション41a,41bの周辺部、定着器62、排紙ローラ74の駆動を行っている。なお、感光体47aおよび感光体47bは駆動源19に直接接続されておらず、用紙搬送ベルト44との接触によって用紙搬送ベルト44から駆動力を伝達され、この用紙搬送ベルト44と同期して回転するようになっている。
80はコントローラであり、外部のネットワークを介して図示しないコンピュータ等からの画像データを受信し、プリント可能な画像データを生成する。
81はエンジン制御部である。エンジン制御部81は電子写真装置40のハードウェアやメカニズムを制御し、コントローラ80から転送された画像データに基いて記録紙42にカラー画像を形成すると共に、電子写真装置の制御全般を行っている。
ここで、本実施の形態においては、用紙搬送ベルト44にはトナー像を直接形成することも可能である。そこで、同一のタイミングでC,M,Y,Kの露光ヘッドにて所定のパターンを形成し、これらのパターンの間隔を用紙搬送ベルト44の周囲に設けられたトナー像検出センサ71(パッチ検出センサ)(図1)で検出することにより、各色の位置ずれをなくす画像の形成開始タイミングを求めるようにしている。
以下において、画像の形成開始タイミングについて説明する。
先ず、露光ヘッド13と露光ヘッド17とを同一タイミングで駆動開始し、前述した画像形成プロセスと同一の過程で色ずれ検出パターンを感光体47a,47b上に検出し、これを用紙搬送ベルト44に転写する。
感光体47a,47bの駆動軸31には円筒状の磁気エンコーダ(エンコーダ)200が配置されている。なお、感光体47a,47bは消耗品であり、感光体47a,47bの駆動軸31に磁気エンコーダを直接装着するとコストアップを招くため、プリンタ筐体
側の駆動軸に磁気エンコーダを配置し、感光体47a,47bと駆動軸31をカップリングにて連結するような構成としてもよい。
側の駆動軸に磁気エンコーダを配置し、感光体47a,47bと駆動軸31をカップリングにて連結するような構成としてもよい。
磁気センサ(パターン検出センサ)201は磁気エンコーダ200に着磁された着磁パターンを検出する。磁気センサ201には、磁気エンコーダ200の着磁パターンピッチに対応して、予め定められた間隔で磁性薄膜からなる磁気検出部が2ヵ所形成されている。磁気エンコーダ200の着磁ピッチの1/2に相当する間隔で磁気検出部を形成すると(本実施の形態では150μm)、各検出部からは互いに位相が90゜シフトした正弦波出力が出力される。すなわち磁気センサ201からは、sin信号とcos信号の2相が出力される。
そして、本実施の形態では、磁気センサ201が出力するsin信号とcos信号に基づいて露光ヘッドの駆動タイミングを制御することで、感光体47a,47bの駆動ムラに起因する画質低下を大幅に低減している。
感光体原点検出センサ204は感光体47a,47bの所定位置に設けられたマーカを検出する光学センサであり、感光体47a,47bが一周する毎にマーカ検出信号を出力するものである。
図5において、磁気エンコーダ200は焼結体であるマンガンアルミ磁石を円筒型に切削加工し、その円筒面上に複数のN極およびS極の磁極を均等なピッチでストライプ状に着磁したものである。マンガンアルミ磁石は比較的高い磁力を得られると共に、加工性に優れており極めて高い精度で切削加工が可能である。本実施の形態では、N極およびS極はそれぞれ300μmの幅とピッチで形成されている。
対象物の移動距離を正確に検出するというエンコーダ機能の観点から、少なくとも各磁極の着磁ピッチは等しくなければならない。よって磁気エンコーダ200の表面に形成される着磁極の個数は整数となる。さらに、N極とS極の個数は等しくなければならないから磁極の数は偶数となる。
前述したように磁気センサ201側の磁気検出部は2箇所だが、コストメリットのある汎用品の磁気センサ201の場合、この磁気検出部の間隔は150μmや300μmであることが多い。本実施の形態で採用した磁気センサ201の磁気検出部の間隔は150μmであり、この磁気検出部の間隔の制約により、磁気エンコーダ200の着磁ピッチ/サイズは300μm、同様にN極とS極から構成される着磁ペアのピッチ/サイズは600μmとしている。そして、磁気エンコーダ200の円周面上には、これら着磁ペアが整数個配置される。
以上より、磁気エンコーダ200の周長は600μm(0.6mm)の整数倍でなくてはならない。すなわち磁気エンコーダ200の半径をReとし、着磁ペアの数をn、着磁ペアのピッチをSとすると、
2πRe=S×n・・・(数1)
Re=S×n/2π・・・(数2)
でなければならない。
2πRe=S×n・・・(数1)
Re=S×n/2π・・・(数2)
でなければならない。
磁気センサ201と磁気エンコーダ200との離間距離は、近すぎると出力が飽和して歪むため、きれいな正弦波とならない。また、遠すぎると正弦波出力の振幅が小さくなり、ノイズマージンなど精度の面で不利となる。通常、約100μm程度離間させると、上述の問題を回避できる。
磁気センサ201からの出力例を図6に示す。
図6において、磁気センサ201から出力されるセンサ出力Aはsin(θ)信号であり、センサ出力Bはcos(θ)信号であるとする。
本実施の形態においては、感光体47a,47bの回転方向の解像度は1200dpi(dot per inch)を想定している。磁気エンコーダ200の着磁ピッチ/サイズは300μm(約84.7dpi)と大きいため、それぞれの信号を例えば2値化処理して露光ヘッド駆動のトリガ信号(ライン同期信号)として用いても、露光ヘッドを1200dpi単位で駆動することはできない。このため、sin(θ)信号とcos(θ)信号から角度を検出して高密度の逓倍出力を得、この逓倍出力をトリガとして露光ヘッドを駆動する必要がある。
また、1200dpiの分解能が必要なのは感光体47a,47bの表面においてである。磁気エンコーダ200の表面で1200dpiの分解能の位置情報が取得できても、磁気エンコーダ200に対して感光体47a,47bの径が大きい場合は、感光体47a,47bの表面における実質的な分解能は低下する。
さらに、ヘッド駆動タイミングを生成する回路構成等を考慮すると、感光体47a,47bの回転に伴って連続的に出力されるsin(θ)信号(またはcos(θ)信号)の各周期において、逓倍出力は同じ角度で繰り返し生成される必要がある。これは、逓倍処理の結果として出力されるトリガ信号は、上記sin(θ)の周波数の整数倍でなければならないことを意味する。すなわち、逓倍率は整数倍でなければならない。
以上をまとめると、感光体47a,47bの表面で必要な分解能を磁気エンコーダ200の表面における分解能に換算し、これをN倍(Nは整数)すると、着磁ペアのピッチ(=サイズ)と等しくなる、ということである。
したがって、感光体47a,47bの表面で必要な分解能をP、感光体47a,47bの半径をRo、エンコーダの半径をRe、逓倍率をN、磁気エンコーダ200の着磁ペアのピッチ(=サイズ)をSとすると、
P×(Re/Ro)×N=S・・・(数3)
が成り立つ。
P×(Re/Ro)×N=S・・・(数3)
が成り立つ。
既に述べたように、本実施の形態では、感光体47a,47bの表面で必要な分解能は1200dpi(=21.167μm=0.021167mm)、着磁ペアのピッチ(=サイズ)は磁気センサ201側の制約からS=600μm(=0.6mm)である。感光体47a,47bの半径は、コストを抑えるためにはRo=25mm以内であることが望ましい。また、磁気エンコーダ200を構成する円筒形マンガンアルミ磁石の外径(半径)は、工法上Re=5〜15mmが最適とされる。
以上から、Re×N=S×Ro/P=0.6×25/0.021167=708.6614、5≦Re≦15であり、かつNが整数であることを考慮すると、逓倍率Nの範囲は48≦N≦141となる。これが逓倍率Nに関する制約である。
ここで、本実施の形態のカラー電子写真装置に設けられた磁気エンコーダの仕様の一例を図7に示す。
図7は、感光体上の分解能P=25.4mm/1200dpi=0.021167mm、感光体の半径Ro=25mm、着磁ペアのピッチ(=サイズ)S=0.6mm、の条件
においてエンコーダ仕様を計算したものであり、図7の各行は、以下を示す。
においてエンコーダ仕様を計算したものであり、図7の各行は、以下を示す。
(1)逓倍率N:逓倍率Nについては既に定義したとおりである。なお、後述するように、Nは8の倍数が望ましい。
(2)エンコーダ半径Re:(数3)を変形したRe=Ro×S/(N×P)より求めた、逓倍率Nに対応したエンコーダ半径。
(3)理論着磁ペア数nr:(数1)を変形したnr=2π×Re/Sより求めた、逓倍率Nに対応した実数表現の着磁ペアの個数。
(4)実際の着磁ペア数n:上記理論着磁ペア数nrを小数点以下で四捨五入した値(これは、エンコーダ表面の着磁ペア数は整数だからである)。
(5)理論値との誤差:理論着磁ペア数(実数)と整数化された着磁ペア数の差。この誤差が小さいほど精度が高い。
(6)実際のエンコーダ半径:上記実際の着磁ペア数(整数)の場合のエンコーダ半径。(数1)を変形したRe=S×n/2πより求める。
(7)実際の分解能:上記実際のエンコーダ半径における感光体47a,47b表面における分解能。(数3)を変形したP=S×Ro/(N×Re)より求める。単位はmm。
(8)実際の解像度:上記実際の分解能を[dpi]表現としたもの。
この図7から、感光体上の分解能P=1200dpi、感光体の半径Ro=25mm、着磁ペアのピッチS=0.6mmとした場合、逓倍率64(エンコーダ半径Re=11.07283mm)または128(エンコーダ半径Re=5.536417mm)とすると、実際の解像度をほぼ1200dpiとすることができる。このように、(数1)と(数3)に基づきエンコーダ半径Reを選択することで、所望の分解能(すなわち印字解像度)を得ることができる。感光体の半径Ro、磁気エンコーダの半径Re、着磁ペアのピッチ等には実際には誤差があるが、少なくとも求められたエンコーダ半径の値を中央値(typical値)として磁気エンコーダを製造することで、所望の印字分解能に非常に近い値が得られる。
なお、上記の例は、感光体上の分解能を1200dpiと想定した場合であるが、感光体上の分解能として2400dpiが必要な場合は、逓倍率を図7の値に対して単純に2倍と設定すればよい。感光体上で2400dpiの分解能信号を得て、これを所定の分周比で分周するような手段を設ければ、2400dpiの約数である1200dpi(2分周)、800dpi(3分周)、600dpi(4分周)、480dpi(5分周)などの分解能信号を容易に生成することができる。
そして、この分解能信号に従って露光ヘッドを駆動すれば、露光ヘッドは各解像度に応じたタイミングで感光体を露光することができる。
次にエンコーダ半径に誤差が生じた場合の影響について考察する。
マンガンアルミ磁石は加工性に非常に優れ、ミクロンオーダの精度で加工が可能である。この特性を活かし、マンガンアルミ磁石を用いて半径5mm〜15mmの磁気エンコー
ダを製造した場合、外径寸法誤差は±10μm程度になると言われている。より厳しく想定して、エンコーダ外径寸法に±20μmの誤差がある場合の感光体表面における分解能を(数3)より求め、解像度に変換すると(逓倍率64時:エンコーダ半径=11.073mm)、
誤差+20μm(エンコーダ半径=11.097mm):1202.64dpi、
誤差−20μm(エンコーダ半径=11.057mm):1198.30dpi、
となり、目標の1200dpiに対して約±2dpiの誤差が生じることになる。この誤差率でレター印字(副走査方向のサイズ=11インチ)を行った場合、画像領域長は±2/1200×11インチ、すなわち、±0.47mmだけ変化する。この程度であれば実用問題ないレベルであるといえる。
ダを製造した場合、外径寸法誤差は±10μm程度になると言われている。より厳しく想定して、エンコーダ外径寸法に±20μmの誤差がある場合の感光体表面における分解能を(数3)より求め、解像度に変換すると(逓倍率64時:エンコーダ半径=11.073mm)、
誤差+20μm(エンコーダ半径=11.097mm):1202.64dpi、
誤差−20μm(エンコーダ半径=11.057mm):1198.30dpi、
となり、目標の1200dpiに対して約±2dpiの誤差が生じることになる。この誤差率でレター印字(副走査方向のサイズ=11インチ)を行った場合、画像領域長は±2/1200×11インチ、すなわち、±0.47mmだけ変化する。この程度であれば実用問題ないレベルであるといえる。
以上の検討では、感光体の半径Roを初期条件として与えたが、感光体側に自由度がある場合は、まず(数1)によってエンコーダ半径Reを定め、次に(数3)によって感光体の半径Roを定めるようにしてもよい。
図8は磁気センサ201から出力されるセンサ出力A(sin(θ)信号)とセンサ出力B(cos(θ)信号)、およびこれらから演算されるtan(θ)情報および1/tan(θ)情報を示す図である。
既に説明した図4に示すように、磁気エンコーダ200は感光体47a,47bの駆動軸31に配置されており、磁気エンコーダ200と磁気センサ201との距離が変動すると、sin(θ)信号とcos(θ)信号の振幅は変化する。
ここで、センサ出力値(すなわち振幅の情報)をそのまま参照すると、この振幅変動の影響を受けて、正しい角度情報が得られない。そこで、sin(θ)信号とcos(θ)信号の比であるtan(θ)情報および1/tan(θ)情報を用いることで、振幅変動をキャンセルすることができる。
しかし、sin(θ)信号とcos(θ)信号から、tan(θ)情報および1/tan(θ)情報を演算によって得ようとすると、分母=0(演算不能)の状態が発生する。
さらに、sin(θ)信号またはcos(θ)信号=0の近傍でtan(θ)や1/tan(θ)の値は±無限大に発散するので、ハードウェア(除算器)のビット数が増大する問題もあり、現実的ではない。
そこで、図9に示すように、sin(θ)信号とcos(θ)信号の状態に応じて、tan(θ)情報および1/tan(θ)情報を選択する。
具体的には、
P2:|sin(θ)|=|cos(θ)|を検出し、かつそのときsin(θ)>0かつcos(θ)>0であれば、以降は1/tan(θ)を計算、
P4:|sin(θ)|=|cos(θ)|を検出し、かつそのときsin(θ)>0かつcos(θ)<0であれば、以降はtan(θ)を計算、
P6:|sin(θ)|=|cos(θ)|を検出し、かつそのときsin(θ)<0かつcos(θ)<0であれば、以降は1/tan(θ)を計算、
P8:|sin(θ)|=|cos(θ)|を検出し、かつそのときsin(θ)<0かつcos(θ)>0であれば、以降はtan(θ)を計算、
の4つの状況で場合分けすることで、tan(θ)および1/tan(θ)の演算結果を常に±1の範囲に収めることができる。
P2:|sin(θ)|=|cos(θ)|を検出し、かつそのときsin(θ)>0かつcos(θ)>0であれば、以降は1/tan(θ)を計算、
P4:|sin(θ)|=|cos(θ)|を検出し、かつそのときsin(θ)>0かつcos(θ)<0であれば、以降はtan(θ)を計算、
P6:|sin(θ)|=|cos(θ)|を検出し、かつそのときsin(θ)<0かつcos(θ)<0であれば、以降は1/tan(θ)を計算、
P8:|sin(θ)|=|cos(θ)|を検出し、かつそのときsin(θ)<0かつcos(θ)>0であれば、以降はtan(θ)を計算、
の4つの状況で場合分けすることで、tan(θ)および1/tan(θ)の演算結果を常に±1の範囲に収めることができる。
図9で分かるように、このように|tan(θ)|<1および|1/tan(θ)|<1となる範囲では、tan(θ)の演算結果の線形性が比較的高いので、非線形性をカバーするための余分な演算ビットも不要となる。
一方、
P1:sin(θ)=0を検出し、かつcos(θ)>0のとき、cos(θ)=1でなければならない。そこで、cos(θ)の値に基づき、cos(θ)の振幅が正常であるかチェックする。
P1:sin(θ)=0を検出し、かつcos(θ)>0のとき、cos(θ)=1でなければならない。そこで、cos(θ)の値に基づき、cos(θ)の振幅が正常であるかチェックする。
同様にして、
P3:cos(θ)=0を検出し、かつsin(θ)>0のとき、sin(θ)=1でなければならない。そこで、sin(θ)の値に基づき、sin(θ)の振幅が正常であるかチェックする。
P3:cos(θ)=0を検出し、かつsin(θ)>0のとき、sin(θ)=1でなければならない。そこで、sin(θ)の値に基づき、sin(θ)の振幅が正常であるかチェックする。
P5:sin(θ)=0を検出し、かつcos(θ)<0のとき、cos(θ)=−1でなければならない。そこで、cos(θ)の値に基づき、cos(θ)の振幅が正常であるかチェックする。
P7:cos(θ)=0を検出し、かつsin(θ)<0のとき、sin(θ)=−1でなければならない。そこで、sin(θ)の値に基づき、sin(θ)の振幅が正常であるかチェックする。
以上のように、P1〜P8は|sin(θ)|=|cos(θ)|、またはsin(θ)=0またはcos(θ)=0となるポイントであり、いずれもハード的に検出が容易、かつ着磁ペアの1周期の中で必ず発生するイベントである。そして、これらのポイントを中心と見なすと選択後のtan(θ)および1/tan(θ)は線対称または点対称となるため、このポイントで露光ヘッドの駆動を行なう(=ライン同期信号を出力する)と、処理内容を簡素化できる。着磁ペアの1周期の中で、8個の定点ポイントが存在するということは、着磁ペア1周期内に発生するライン同期信号の生成個数(=逓倍率)は8の倍数となる。
図10は、図9のtan(θ)と1/tan(θ)の演算結果(値域)が−1から1の間となる部分を抜き出し、さらにこれらの絶対値を取ったグラフである。
1つの着磁ペアを1周期すなわち360゜とするとき、逓倍率64(図7参照)を想定すると、1磁極ペアあたり64個の”□”がプロットされる。このとき、各プロット間の角度は5.625゜である。これらは、図10に示すように1つの着磁ペアに対して4周期を持ち、いずれの周期でも0と1.0を含む9つの値(0,0.099,0.199,0.303,0.414,0.535,0.668,0.821,1)を取る(図11参照)。
このように上述した4つの各周期で、同一の比較値を用いるには、逓倍数は8の倍数であることが前提条件となる。
すなわち、図9に示したルールに基づいてtan(θ)または1/tan(θ)を計算し、その値の絶対値と上記9つの値との比較結果に基づいて、露光ヘッド制御用のライン同期信号を発生させれば、感光体47a,47bの回転角度(感光体47a,47b表面の移動距離)に基づき露光タイミングを制御することが可能となる。
上記9つの値は実数で表現されているが、実際の組み込みシステムで取り扱う場合は、
2相のエンコーダ出力をAD変換した後にディジタル演算を行うことによって感光体47a,47bの回転角度を検出する。なお、ハード構成は別途説明する。
2相のエンコーダ出力をAD変換した後にディジタル演算を行うことによって感光体47a,47bの回転角度を検出する。なお、ハード構成は別途説明する。
これまで説明してきたtan(θ)や1/tan(θ)の値を12bit正規化値で表現すると以下のようになる(図11参照)。
L0=0、L1=403、L2=815、L3=1242、L4=1696、L5=2189、L6=2736、L7=3361、L8=4095。
演算後におけるtan(θ)や1/tan(θ)のビット数が12bitあれば、分解能の上で最も厳しいL0からL1の間でも403ステップを設けることができる。これにより、例えば1ラインを500μsで形成する場合、1ステップあたりの消費時間は500/403=1.24μs程度となり、ライン形成時間のわずか0.25%にすぎない。よって、12bitの演算精度があれば実用上十分である。また、ライン配置誤差≦1%を精度の基準とすれば、10bitの演算精度でも使用可能である。
これより、磁気エンコーダが出力するsin(θ)信号およびcos(θ)信号に対するAD変換精度は、最低12bit、理想的には14bitであればよい。最近のフラッシュ型高速ADCでは、この程度の分解能は実現されており、速度的にも十分対応可能である(サンプリング周期=数μs程度)。
次に、本実施の形態の電子写真装置におけるコントローラの構成と動作について、図12を用いて説明する。
図12において、100はコンピュータである。コンピュータ100はネットワーク101経由でコントローラ80に画像データやプリントジョブ情報を転送する。102はI/Fである。コントローラ80はI/F102を介して、コンピュータ100から転送されてきた画像データやプリントジョブ情報を受信したり、逆に電子写真装置のエラー状況などのいわゆるステータス情報をコンピュータ100に送信する。
103はCPU(制御手段)であり、ROM104に格納されたプログラムに基きコントローラ80の動作を制御している。
105はRAMであり、CPU103のワークエリアとして使用されると共に、I/F102で受信された画像データやプリントジョブ情報、およびページ単位に展開されたプリント可能な画像データ等が、一時的に記憶される。
106は画像処理部である。画像処理部106ではコンピュータ100から転送された画像データとプリントジョブ情報(共に一時的にRAM105に格納されている)に基き、ページ単位に画像処理(プリンタ言語からラスタデータへの変換処理、色補正、エッジ補正、スクリーン生成等)を行って印字に供する画像データを生成し、これを再度RAM105に格納する。
107はプリンタI/Fであり、RAM105に格納されたページ単位の画像データは、プリンタI/F107を介してエンジン制御部81に転送される。
次に、エンジン制御部の構成と動作について、図13に図1を併用して説明する。
図13において110はコントローラI/Fである。コントローラI/F110は、コントローラ80から転送されるページ単位の画像データ、およびプリントモード情報を受
信する。
信する。
111はCPU(制御手段)であり、ROM112に格納されたプログラムに基きプリンタエンジンの動作を制御している。113はRAMであり、CPU111が動作する際のワークエリアとして使用される。114はEEPROM等の所謂書き換え可能な不揮発性メモリである。不揮発性メモリ114には、例えば電子写真装置の感光体47a,47bの回転時間、定着器62の動作時間等の寿命情報などを格納する。115はシリアルI/Fである。記録紙通過センサ60や図示しない記録紙後端検出センサなどのセンサ群からの情報、図示しない電源監視部の出力は、シリアル変換手段によって所定の周期のシリアル信号に変換され、シリアルI/F115で受信される。シリアルI/F115で受信されたシリアル信号は、パラレル信号に変換された後にCPU111に読み取られる。一方、給紙ローラ57、感光体47a,47b、定着器62の加熱ローラ63等を駆動する駆動源19の起動/停止や、給紙ローラ57およびレジストローラ58に対する駆動力伝達を制御する電磁クラッチ(図示せず)等のアクチュエータへの制御信号や、現像バイアス/転写バイアス/帯電電位などの高圧電源の電位設定のための制御信号などは、パラレル信号としてシリアルI/F115に送られる。シリアルI/F115では、このパラレル信号をシリアル信号に変換して、アクチュエータ群に出力する。本実施の形態では、高速に検出する必要のないセンサ入力やアクチュエータ制御信号の出力は、全てシリアルI/F115を介して行っている。
一方、高速なサンプリングが要求されるトナー像検出センサ(図示せず)からの入力はCPU111の入力端子に直接接続されている。
120Y,120M,120C,120Kは各印字色に対応した露光ヘッドの駆動を制御するヘッド制御部(制御手段)である。ヘッド制御部120Y〜120Kには露光ヘッドの露光タイミング制御と、露光ヘッドに搭載された有機EL素子の駆動電圧制御を行う機能が含まれている。121Y,121M,121C,121Kは数ライン分の容量を有するバッファメモリである。コントローラI/F110を介して転送された画像データは、各印字色毎に独立して設けられたバッファメモリ121Y〜121Kに一時的に格納される。バッファメモリ121Y〜121Kに格納された画像データは、図示しないDMA回路によって各印字色に対応した露光ヘッドに転送される。なおバッファメモリ121Y〜121KはデュアルポートRAMで構成されており、図示しないパスを介してCPU111による読み取りと書き込みが可能となっている。
122Y,122M,122C,122Kはドライバであり、ヘッド制御部120Y〜120Kから出力される制御信号と、バッファメモリ121Y〜121Kから転送された画像データに基づいて、有機EL素子である発光素子(123Y〜123K)を駆動する。なお、本実施の形態では、有機EL素子の発光素子列が2列になっていることから(図3参照)、各素子列に対応してドライバが設けられている。
ここで、磁気エンコーダ200の着磁パターンは磁気センサ201によって検出され、磁気センサ201はA相およびB相の2相を出力する。これらは位置検出/ライン同期信号生成部202に入力され、前述した処理によって磁気エンコーダ200の回転角度が検出される。一方、感光体47a,47b上に形成されたトナーパッチを検出するトナー像検出センサ71の出力も位置検出/ライン同期信号生成部202に入力され、トナー像検出センサ71がトナーパッチ位置を検出した時点の磁気エンコーダ200の回転角度を検出できるようになっている。また、位置検出/ライン同期信号生成部202はCPU111に対し複数の割り込み信号を出力するが、これらの割り込み信号は、割り込みコントローラ(IRQC)203を介してCPU111に認識される。
次に、本実施の形態のカラー電子写真装置における位置検出/ライン同期信号生成部の構成とその動作(1.感光体の回転角度の検出とライン同期信号の生成/2.各色位置合わせ情報の取得/3.各色位置合わせ情報の設定)について、図14を用いて説明する。
(1)感光体の回転角度の検出とライン同期信号の生成
磁気センサ201からは、A相(sin(θ))信号210aとB相(cos(θ))信号210bが出力される。
磁気センサ201からは、A相(sin(θ))信号210aとB相(cos(θ))信号210bが出力される。
sin(θ)信号210aは増幅器(AMP)211aによって、cos(θ)信号210bは増幅器(AMP)211bによって、所定量のオフセット付与と所定倍率の増幅が行われる。これら増幅器211a,211bのオフセット量と増幅率はCPU111より設定可能となっている。増幅されたsin(θ)信号はAD変換器212aによって、cos(θ)信号はAD変換器212bによって、それぞれ14bit精度でAD変換される。AD変換された14bitのディジタルデータは、演算処理部(演算手段)213において、tan(θ)=sin(θ)/cos(θ)、または1/tan(θ)=cos(θ)/sin(θ)の演算が行われる。
AD変換器212a,212bはフラッシュ型AD変換器であり、サンプリング速度は約4μs程度と高速である。プリンタの1ライン形成ピッチはおよそ500μsを想定しており、AD変換時間に起因するライン形成位置の誤差は1%未満となっている。
演算処理部213で実施する演算内容は、モード判定部217の出力に基づいて、tan(θ)=sin(θ)/cos(θ)、または1/tan(θ)=cos(θ)/sin(θ)のいずれの演算を行うかが選択される。演算処理部213の出力精度は12bitである。
増幅器211a、増幅器211bの出力は、比較器215−1〜215−4に入力されている。各比較器215では図9で説明したP2,P4,P6,P8の条件、すなわちsin(θ)信号とcos(θ)信号の値(アナログレベル信号)が比較され、信号レベルの一致を検出するとモード判定部217に一致信号(パルス)を出力する。
ここで、比較器1(215−1)では図9に示すP2の条件を検出する。
比較器2(215−2)では図9に示すP4の条件を検出する。このためにcos(θ)信号を反転器1(216−1)で反転させる。
比較器3(215−3)では図9に示すP6の条件を検出する。このためにsin(θ)信号を反転器2(216−2)で反転させ、cos(θ)信号を反転器3(216−3)で反転させる。
比較器4(215−4)では図9に示すP8の条件を検出する。このためにsin(θ)信号を反転器4(216−4)で反転させる。
モード判定部217は比較器1(215−1)から一致信号を受け取ると、演算処理部213に対し1/tan(θ)=cos(θ)/sin(θ)を演算するよう指示する。モード判定部217は比較器2(215−2)から一致信号を受け取ると、演算処理部213に対しtan(θ)=sin(θ)/cos(θ)を演算するよう指示する。モード判定部217は比較器3(215−3)から一致信号を受け取ると、演算処理部213に対し1/tan(θ)=cos(θ)/sin(θ)を演算するよう指示する。モード判定部217は比較器4(215−4)から一致信号を受け取ると、演算処理部213に対
しtan(θ)=sin(θ)/cos(θ)を演算するよう指示する。このように、sin(θ)信号とcos(θ)信号のアナログレベルの一致条件によって演算内容を変更することで、演算時に分母が0になる演算不能の状態を無くすと共に、演算結果の絶対値が0から1の間に収めることができる。
しtan(θ)=sin(θ)/cos(θ)を演算するよう指示する。このように、sin(θ)信号とcos(θ)信号のアナログレベルの一致条件によって演算内容を変更することで、演算時に分母が0になる演算不能の状態を無くすと共に、演算結果の絶対値が0から1の間に収めることができる。
また、モード判定部217は比較器215からの一致信号を受信する度に、OR回路255にライン同期信号を出力する。また、同じ信号が割り込みコントローラ203に対しても入力されており、CPU111はこれらの一致信号を認識する。これによってCPU111は、図9におけるP2,P4,P6,P8の位置に到達したこと、すなわち磁気エンコーダ200が特定の角度回転したことを認識する。
演算処理部213の演算結果はデータラッチ部1(214)にて一旦保持される。演算処理部213の演算速度は、AD変換器212a,212bの変換速度に対して非常に高速であるため、データラッチ部1(214)へ演算結果をラッチするタイミングは、AD変換器212a,212bの変換完了後に所定クロック数分の時間が経過(演算完了待ち)したタイミングで行われる。
増幅器211aおよび増幅器211bの出力は、それぞれゼロクロス検出部a(230a)とゼロクロス検出部b(230b)に入力されている。ゼロクロス検出部230では図9に示すP1,P3,P5,P7の各状態、すなわちsin(θ)信号またはcos(θ)信号のアナログレベルが0となる状態を検出する。
ゼロクロス検出部a(230a)においてsin(θ)信号のアナログレベル=0を検出すると、ゼロクロス検出部a(230a)は直ちにデータラッチ部2(231a)にload信号を出力し、AD変換器b(212b)の出力、すなわちcos(θ)信号のAD変換値をデータラッチ部2(231a)にコピーする。一方、ゼロクロス検出部b(230b)においてcos(θ)信号のアナログレベル=0を検出すると、ゼロクロス検出部b(230b)は直ちにデータラッチ部3(231b)にload信号を出力し、AD変換器a(212a)の出力、すなわちsin(θ)信号のAD変換値をデータラッチ部3(231b)にコピーする。
データラッチ部2(231a)およびデータラッチ部3(231b)は図示しないデータバスに接続されており、CPU111はこれらの値を参照することができる。
各ゼロクロス検出部230はsin(θ)信号またはcos(θ)信号=0を検出すると、割り込みコントローラ203を介してCPU111にゼロクロスが発生したことを通知する。割り込みの発生を受けて、CPU111はゼロクロスを発生した信号源と異なるデータラッチ部にアクセスすることで、sin(θ)信号=0の時のcos(θ)信号のAD変換値、またはcos(θ)信号=0の時のsin(θ)信号のAD変換値を取得する。
図9に基づき説明したように、AD変換器212a,212bにおける遅延時間を加味しても、sin(θ)信号、cos(θ)信号いずれかのアナログレベルが0であるとき、他方の信号のアナログレベルの絶対値は極めて1に近い値を示さねばならない。この値に基づきCPU111は、各増幅器(211)におけるオフセット量と増幅率を制御し、磁気センサ201の温度特性や表面の汚れによる磁気特性の変化等に起因する出力変動を補償している。
一方で、ゼロクロス検出部230から出力される割り込みコントローラ203に対する信号はライン同期信号を兼ねており、OR回路255に入力される。この割り込み信号に
よって、CPU111は図9におけるP1,P3,P5,P7の位置に到達したことを認識する。すなわち、磁気エンコーダ200が特定の角度回転したことを認識する。
よって、CPU111は図9におけるP1,P3,P5,P7の位置に到達したことを認識する。すなわち、磁気エンコーダ200が特定の角度回転したことを認識する。
図9、図10で示すようにP1〜P8はsin(θ)信号またはcos(θ)信号のゼロクロス状態と、sin(θ)信号の絶対値とcos(θ)信号の絶対値の一致状態を交互に繰り返す。この2つの状態が交互に発生しない状況を検出した場合、CPU111は磁気センサの出力に異常があると判断することができる。
以上述べてきたように、ライン同期信号の生成という観点では、比較器215およびゼロクロス検出部230にて検出されるP1〜P8の状態は、全てライン同期信号として用いられる。これらの信号は割り込みコントローラ203を介してCPU111に入力され、CPU111は順次P1〜P8の位置に到達したこと、すなわち感光体47a,47bが特定の角度回転したことを認識する。
前述のように着磁ペアは600μmピッチで形成されており、この1周期内でP1〜P8の位置検出が行われるため、P1〜P8の各ポイント間は600/8=75μmの移動距離に相当する。(但し、これは磁気エンコーダ200上の移動距離であり、感光体表面の移動距離ではない。感光体表面の移動距離は、磁気エンコーダ200と感光体47a,47bの半径の比で決まる)。
データラッチ部1(214)にて一旦保持された演算処理部213の演算結果は、AD変換が完了する毎に比較部218に転送される。CPU111は割り込みコントローラ203に入力される割り込み信号の出力源に基づき、図10のP1,P3,P5,P7に起因する割り込みが発生した場合は、比較基準としてL1の値(=403)を比較部218に転送する。比較部218は、比較基準と、逐次演算処理部213で計算されデータラッチ部1(214)に書き込まれた値とを比較し、「データラッチ部1(214)の値≧比較基準」を検出すると、割り込みコントローラ203を介してCPU111に割り込みを発生させると共に、OR回路255にライン同期信号を出力する。
CPU111は割り込みを受け付けると、ただちに比較基準としてL2の値(=815)を比較部218に転送する。これによって、図10に示すL1〜L7のレベルに対する位置に到達する毎に、ライン同期信号が発生する。
一方、CPU111は、割り込みコントローラ203に入力される割り込み信号の出力源に基づき、図10のP2,P4,P6,P8に起因する割り込みが発生した場合は、比較基準としてL7の値(=3361)を比較部218に転送する。比較部218は比較基準と、逐次演算処理部213で計算されデータラッチ部1(214)に書き込まれた値とを比較し、「データラッチ部1(214)の値≦比較基準」を検出すると、割り込みコントローラ203を介してCPU111に割り込みを発生させると共に、OR回路255にライン同期信号を出力する。
CPU111は割り込みを受け付けると、ただちに比較基準としてL6の値(=2736)を比較部218に転送する。これによって、図10に示すL7〜L1のレベルに対する位置に到達する毎に、ライン同期信号が発生する。
以上の処理により、図10に記載した全ての”□”の位置でライン同期信号が生成される。このライン同期信号は、後述するようにヘッド制御部120に出力され、これに同期して、1ラインの画像が形成される。このライン同期信号は、時間間隔に基づいて出力されるものではなく、あくまでも感光体47a,47b(磁気エンコーダ200)の回転角度(感光体表面の移動距離)に応じて出力される。ライン同期信号が発生される位置は、
原理的に感光体47a,47bの回転速度の影響を受けなくなるため、感光体47a,47bの速度変動に起因する画像濃度の変化をなくすことが可能となる。
原理的に感光体47a,47bの回転速度の影響を受けなくなるため、感光体47a,47bの速度変動に起因する画像濃度の変化をなくすことが可能となる。
(2)各色位置合わせ情報の取得
図1において説明したように、Y,M,C,Kの露光を同時に開始して所定のテストパッチを形成した場合、図15に示すように、用紙搬送ベルト上にはK⇒Y⇒M⇒Cの順序で画像が再現される。
図1において説明したように、Y,M,C,Kの露光を同時に開始して所定のテストパッチを形成した場合、図15に示すように、用紙搬送ベルト上にはK⇒Y⇒M⇒Cの順序で画像が再現される。
図15において、K色パッチとY色パッチの間隔は、第2の作像ステーション41bにおけるY露光位置とK露光位置の距離を示し、M色パッチとC色パッチの間隔は、第1の作像ステーション41aにおけるC露光位置とM露光位置の距離に相当する。また、K色パッチ位置とM色パッチの間隔は、第2の作像ステーション41bにおけるK露光位置と第1の作像ステーション41aにおけるM露光位置の距離に相当する。
これらの間隔の計測結果に基づく位置を検出して、C⇒M⇒Y⇒Kの順序で露光を開始すれば、Y,M,C,K全ての色の画像形成位置を同一に制御することが可能となる。
さて、図14において、CPU111はY,M,C,Kラインカウンタ240に”0”をセットすることで各色ゲート部241を開放すると共に、各色遅延付与部245の遅延量を“0”にセットする。これによって、ゲート256からライン同期信号が出力された場合は、直ちにヘッド制御部120へライン同期信号が入力されるようになる。
次に、CPU111は図示しない駆動源を制御して感光体47a,47bの駆動を開始し、その後感光体47a,47bの駆動が安定するのを待って、所定時間経過後に割り込みコントローラ203の割り込みマスクを解除し、発生した割り込みをCPU111が認識できるようにする。感光体47a,47bの回転に伴って磁気エンコーダ200からsin(θ)信号とcos(θ)信号が出力され、前述したごとくライン同期信号が生成される。しかし、このときはCPU111はゲート256を閉じているため、ライン同期信号はヘッド制御部120に入力されない。
CPU111は、例えば図9に示すP8の状態を検出したならば、ライン同期信号の生成カウントを開始する。演算処理部213の演算結果に基づいて、CPU111には比較部218からライン同期信号生成に伴う割り込みが入力される。CPU111はP8の状態の発生から7個目の割り込みをカウントするとゲート256を開放する。
次に発生するのはP1の状態に起因するライン同期信号とCPU111に対する割り込み信号である。ゲート256は開放状態であるから、ライン同期信号はゲート256を通過し、各色ゲート部241に入力される。このとき既に述べたように、各色ゲート部241は開放されているので、ライン同期信号は各色ゲート部241を通過し、各色遅延付与部245に入力される。各色遅延付与部245の遅延量はゼロに設定されているので、ライン同期信号は直ちに各色ヘッド制御部120に入力され、予め準備された画像データに従って露光ヘッドが駆動される。これによって図15に示す各色のパッチが同時に形成される。
以降、磁気センサ201が着磁ペアピッチ分回転する毎に64回のライン同期信号が発生すると共に、同数の割り込み信号がCPU111に入力される。ライン同期信号は各色ヘッド制御部に供給されつづけ、またCPU111は実際に生成されたライン同期信号の個数を計数する。
(3)各色位置合わせ情報の設定
トナー像検出センサ71の出力は、図示しない前処理回路によって波形整形され、エッジ検出部250に入力されている。
トナー像検出センサ71の出力は、図示しない前処理回路によって波形整形され、エッジ検出部250に入力されている。
図15に示す各色パッチがトナー像検出センサ71の位置に到達すると、トナー像検出センサ71の出力が大きく変化し、この変化をエッジ検出部250にて検出する。エッジ検出部250の出力は割り込みコントローラ203を介してCPU111に伝えられ、CPU111はこの割り込み時点までに計数されたライン同期信号の生成数を記憶する(K色粗位置)。一方、エッジ検出部250の出力はデータラッチ部4(251)にも入力されており、データラッチ4(251)はこの信号を受けて、演算処理部213の演算結果を一時的に保持しているデータラッチ部1(214)に格納されている値を自身にコピーする(K色精密位置)。データラッチ部4(251)は図示しないバスに接続されており、CPU111から値を参照可能となっている。
以降同様にして、用紙搬送ベルトに形成されたY,M,C色のパッチの粗位置と精密位置が検出される。この粗位置情報はライン同期信号が最初に各色ヘッド制御部120に入力した以降に発生したライン同期信号の生成数を累積したものである。ライン同期信号は感光体47a,47bの移動距離に基づいて発生するため、ライン同期信号の生成回数を計数した情報は距離情報を示す。一方の精密位置情報も、演算処理部213で演算されたtan(θ)または1/tan(θ)の値であり、感光体47a,47bの回転位置と対応する距離情報である。このようにして、露光開始を起点とするKパッチ、Yパッチ、Mパッチ、Cパッチの距離情報が得られる。
この距離情報に基づいて、CPU111は各色のパッチを同一場所に形成するための遅延情報を生成する。具体的にはCパッチ位置にあわせるべく、残りのK,Y,Mの露光タイミングを遅らせればよい。遅延量はK>Y>Mとなる。
遅延量の演算結果に基づいて、CPU111はYMCKラインカウンタ240および各色遅延付与部245に遅延情報を設定する。YMCKラインカウンタ240は、設定された各色の遅延量に対してライン同期信号が入力される毎にこれを減算し、このカウント値がゼロになると対象色のゲート部241を開放する手段である。また、各色遅延付与部245は、入力されたライン同期信号に対し設定値に応じたディレイ時間を設けて各色ヘッド制御部120に出力する手段である。各色遅延付与部245は、図示しないクロック信号と同期してCPU111が設定した値をカウントダウンし、これがゼロになった時点で、各色ヘッド制御部120にライン同期信号を出力するものであり、厳密には位置情報に基づく遅延処理を行うわけではない。しかし、各ライン同期信号の間(例えば500μs)で発生する速度ムラは無視できるほど小さいため、距離情報を時間情報に置き換えて露光タイミングを微調整しても、ライン位置の再現誤差は1/100ライン程度に押さえ込むことが可能となる。
次に、偏芯に起因する周期的濃度変動に対する処理について、図1、図4および図13を用いて説明する。
図4に示すように、磁気エンコーダ200は感光体47a,47bの駆動軸31に配置されているため、着磁ピッチ精度がいかに高くても、偏芯により実質的な位置検出誤差が生じるのは避けることができない。
本実施の形態では磁気エンコーダ200の出力に基づいて露光タイミングが制御されるため、偏芯量が大きいと最終画像におけるライン間隔が周期的に変化し濃度ムラとして現れる。
上記感光体47a,47bの駆動軸31と磁気エンコーダ200の偏芯の他に、感光体47a,47bの駆動軸31に対し感光体47a,47bが偏芯していても同様に濃度ムラが生じるが、これらは共に感光体47a,47bおよび磁気エンコーダ200一周を周期とする周期性を持つため、これら2つの要因が複合して濃度変動が発生する場合でも、感光体47a,47b上に形成される画像濃度を検出することによって補正が可能である。
さて、図4において、感光体原点検出センサ204は感光体47a,47bの端部に設けられたマーカを検出する光学センサであり、感光体47a,47bが一周する毎にマーカ検出信号を出力する。この出力は割り込みコントローラ203を介してCPU111に認識される。
トナー付着量センサ205は感光体47a,47b上に形成されたトナー像の付着量を検出する光学センサである。トナーは5μm程度の粒径を有する微細な粉体であるため、トナー層の表面に光を照射すると照射光は散乱するが、感光体47a,47bの地肌は照射光を正反射する。さらに、散乱する光量はトナー層の厚みにほぼ比例する。この特性を利用すれば、感光体47a,47b上のトナー付着量を測定することができる。また、一般に感光体47a,47bに付着したトナー量と画像濃度は、飽和濃度未満の濃度領域でほぼ比例するため、トナー付着量を測定することで画像濃度、即ち周期的に発生する濃度ムラの状態を知ることができる。
そして、トナー付着量センサ205の出力はCPU111が内蔵する図示しないADポートに入力されており、CPU111はADポートの値を参照することでトナー付着量センサ205の出力のAD変換値を得ることができる。
CPU111は感光体47a,47bが回転する状態で、露光ヘッドを制御して感光体47a,47bの回転方向に帯状のパッチを形成する。この帯状のパッチとしては全てのラインを形成するような高濃度パッチではなく、例えば数ラインに一度の割合でラインを形成するようにして中間調画像とするのが望ましい。偏芯によって画像のラインピッチが変わり結果として濃度が変化するが、間欠的にラインを形成することでラインピッチ変化の影響が濃度に現れやすくなる。
CPU111は感光体原点検出センサ204からの割り込み信号を検出すると、既に説明したライン同期信号(CPU111に対する割込み信号)が入力される毎に、上述したADポートの値を読み取り、上記帯状のパッチに対するトナー付着量センサ205の出力を、例えばRAM113に記憶する。この処理を最低感光体47a,47bが一周する間行う。このようにして濃度変動プロファイルが得られる。
この濃度プロファイルは色別に取得される。これは、色によって露光位置が異なるため、濃度ムラが感光体一周の周期を有するとしても、感光体原点検出センサ204の出力を起点とする濃度プロファイルは時間的な位相差を有するためである。また、この時間的なずれを補正して各色の濃度変動プロファイルを比較すれば、偏芯以外の要因で発生している濃度ムラは切り分けることが可能となる。(偏芯によって発生する濃度変化率(帯状のパッチの平均濃度と、各ポイントの濃度との比)は、色によって異なる露光位置の影響を除外すれば一致する。一致しないポイントでは他の要因で濃度変化が発生している)。
図13に示すヘッド駆動電圧設定部158は、露光ヘッドに供給する電源電圧を、各色の露光ヘッド毎に独立して制御する。CPU111はシリアルI/F115に所定のデータを転送することで、露光ヘッドの駆動電圧を所定の範囲で制御し、結果的にヘッド全体の発光光量を調整することができる。
印字に際して、CPU111は感光体原点検出センサ204の出力(割り込み信号)を認識すると、既に取得した濃度プロファイルに基づき、既に説明したライン同期信号(CPU111に対する割込み信号)が入力される毎に、色毎に対応する露光ヘッドの駆動電圧を変更する。ライン間ピッチが大きく、隙間が広がることにより濃度が低くなっている位置では、露光ヘッドの駆動電源電圧を高く設定する。逆に、ライン間ピッチが小さく、隙間が狭まることにより濃度が高くなっている位置では、露光ヘッドの駆動電源電圧を低く設定する。電源電圧を制御することで、露光ヘッドによって形成される潜像のサイズが変わり、結果的に濃度が補正させる。
このように、ラインピッチの変動によって発生する濃度変動を、ヘッド駆動電圧を調整して画素のサイズを最適に制御することで、偏芯に起因する周期的濃度変動を抑制することができる。
次に、ヘッド制御部120の構成を、図16を用いて詳細に説明する。なお、図13で示したように、実際にはヘッド制御部は印字色毎に4つ存在するが、以降簡単のため1つのヘッド制御部を対象として説明する。
図16において130はヘッド駆動タイミング制御部である。ヘッド駆動タイミング生成部130は、露光ヘッドに搭載された2つの素子列である第1の素子列86aに対応した第1のドライバ122aおよび第2の素子列86bに対応した第2のドライバ122bに対して、バッファメモリ121から送られた画像データの1ライン分の保持に関する制御および第1および第2の素子列86a,86bの駆動タイミングを生成する。ヘッド駆動タイミング生成部130は、位置検出/ライン同期信号生成部202から出力されるライン同期信号をトリガとして、バッファメモリ121に対して画像データ転送用のクロック信号(CLK)およびアドレス生成部130aで生成されたアドレス(ADDRESS)を供給する。また、ヘッド駆動タイミング生成部130は、位置検出/ライン同期信号生成部202から出力されるライン同期信号をトリガとして、第1、第2のドライバ122a,122bに対してクロック信号(CLK)およびその他のドライバ制御信号を出力する。
(実施の形態2)
図17は本発明の実施の形態2であるカラー電子写真装置の全体構成を示す概略図、図18は図17のカラー電子写真装置に設けられた作像ステーションおよびその周辺の構成を示す説明図である。
図17は本発明の実施の形態2であるカラー電子写真装置の全体構成を示す概略図、図18は図17のカラー電子写真装置に設けられた作像ステーションおよびその周辺の構成を示す説明図である。
図17および図18に示すように、実施の形態2のカラー電子写真装置は、感光体47上にイエローY、マゼンタM、シアンC、ブラックKの4色のトナー像を重畳形成し、このトナー像を用紙搬送ベルト44によって搬送された記録紙42上に転写することでカラー画像を得るものである。
本実施の形態の装置では感光体数が1つであるために磁気エンコーダ200の数が一つでよく、コストダウンが可能であると共に、トナー重畳が単一の部材(感光体47)上で行われるため、色ずれに対しても有利となる。
また、実施の形態1では用紙搬送ベルト44の周囲にトナー像検出センサ71、感光体47a,47bの周囲にトナー付着量センサ205が配置されていたが、実施の形態2の構成では感光体47の周辺に1つのトナー像検出センサ71(トナー付着量センサ205と兼用)を配設すればよいため、コスト的に更に有利である。
実施の形態2では用紙搬送ベルトを用いて記録用紙を感光体の方向へ搬送しているが、用紙搬送ベルトを廃し、感光体と対向する位置に搬送ローラ(転写手段と兼用)を配置し、感光体と搬送ローラが形成するニップにて記録用紙を搬送する構成とすることも可能である。これによって更にコストダウンが可能となる。
感光体47の駆動軸31には円筒状の磁気エンコーダ200が配置されている。感光体47は消耗品であり、感光体47の駆動軸31に磁気エンコーダ200を直接装着するとコストアップを招くため、プリンタ筐体側の駆動軸にエンコーダを配置し、感光体47と駆動軸31をカップリングにて連結するような構成としてもよい。
磁気エンコーダ200は焼結体であるマンガンアルミ磁石(以下、「MA磁石」という。)を円筒型に切削加工し、その円筒面上に複数の磁極を着磁したものである。図6に示すように、磁気エンコーダ200の円周方向にN極およびS極の磁極がストライプ状に着磁されている。MA磁石は比較的高い磁力を得られると共に、加工性に優れており極めて高い精度で切削加工が可能である。本実施の形態では、N極およびS極はそれぞれ300μmの幅とピッチで形成されている。
磁気センサ201は磁気エンコーダ200に着磁された着磁パターンを検出する。磁気センサ201には、磁気エンコーダ200の着磁パターンのピッチに対応する予め定められた間隔で、磁性薄膜からなる磁気検出部が2ヵ所形成されている。磁気エンコーダ200の着磁ピッチの1/2に相当する間隔で磁気検出部を形成した場合、各検出部からは互いに位相が90゜ずれた正弦波出力が出力される。すなわち、磁気センサ201からは、2相の、互いに位相が90゜ずれた正弦波(すなわちsin信号とcos信号)が出力される。本実施の形態では、磁気エンコーダ200の磁気検出部の間隔は150μmとしている。
感光体原点検出センサ204は感光体47の所定位置に設けたマーカを検出する光学センサであり、感光体47が一周する毎にマーカ検出信号出力するものである。
このように、本発明は、単一の感光体47上にイエローY、マゼンタM、シアンC、ブラックKの4色のトナー像を重畳形成し、このトナー像を用紙搬送ベルト44によって搬送された記録紙42上に転写するカラー電子写真装置にも適用することができる。
13,17 露光ヘッド(露光手段)
14,18 現像器(現像手段)
47,47a,47b 感光体
71 トナー像検出センサ(パッチ検出センサ)
120Y〜120K ヘッド制御部(制御手段)
200 磁気エンコーダ(エンコーダ)
201 磁気センサ(パターン検出センサ)
204 感光体原点検出センサ
212a,212b AD変換器(AD変換手段)
213 演算処理部(演算手段)
14,18 現像器(現像手段)
47,47a,47b 感光体
71 トナー像検出センサ(パッチ検出センサ)
120Y〜120K ヘッド制御部(制御手段)
200 磁気エンコーダ(エンコーダ)
201 磁気センサ(パターン検出センサ)
204 感光体原点検出センサ
212a,212b AD変換器(AD変換手段)
213 演算処理部(演算手段)
Claims (11)
- 感光体と、
前記感光体に1ライン単位に潜像を形成する露光手段と、
前記感光体の回転にともなう前記感光体の回転位置を前記1ライン以下の分解能で検出する感光体位置検出手段と、
前記感光体位置検出手段が検出した感光体の回転位置に基づいて前記露光手段の露光タイミングを制御する制御手段と、
を有することを特徴とするカラー電子写真装置。 - 感光体と、
1つの前記感光体の周囲にあって感光体に1ライン単位に潜像を形成する複数の露光手段と、
前記感光体の回転にともなう感光体の回転位置を前記1ライン以下の分解能で検出する感光体位置検出手段と、
前記感光体位置検出手段が検出した感光体の回転位置に基づいて前記複数の露光手段の露光タイミングを制御する制御手段と、
を有することを特徴とするカラー電子写真装置。 - 感光体と、
1つの感光体の周囲にあって感光体に1ライン単位に潜像を形成する複数の露光手段と、
同じ感光体の周囲にあって前記露光手段と同数設けられ前記潜像を顕画化する現像手段と、
前記感光体の回転にともなう感光体の回転位置を前記1ライン以下の分解能で検出する感光体位置検出手段と、
前記感光体位置検出手段が検出した感光体の回転位置に基づいて前記複数の露光手段の距離を計測する手段と、
前記計測された露光手段の距離に基づいて、前記露光手段の露光タイミングを制御する制御手段と、
を有することを特徴とするカラー電子写真装置。 - 感光体と、
1つの感光体の周囲にあって感光体に1ライン単位に潜像を形成する複数の露光手段と、
同じ感光体の周囲にあって前記露光手段と同数設けられ前記潜像を顕画化する現像手段と、
前記感光体の回転にともなう感光体の回転位置を前記1ライン以下の分解能で検出する感光体位置検出手段と、
顕画化されて前記感光体上に形成されたパッチを検出するパッチ検出センサと、
前記パッチ検出センサの出力と前記感光体位置検出手段が検出した感光体の回転位置に基づいて前記複数の露光手段の距離を計測する手段と、
前記計測された露光手段の距離に基づいて、前記露光手段の露光タイミングを制御する制御手段と、
を有することを特徴とするカラー電子写真装置。 - 前記感光体位置検出手段は、
感光体駆動軸に配設され、表面に所定の着磁パターンを形成したエンコーダを含み、
前記エンコーダの半径をRe、着磁パターンのNSペア数をn、着磁ペアのピッチをSとするとき、以下の(1)を満たし、
さらに、感光体表面の分解能をP、感光体の半径をRo、前記正弦波を高密度に分解する際の逓倍率をNとするとき、以下の(2)を略満たすよう、エンコーダ半径Reを設定したことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のカラー電子写真装置。
Re=S×n/2π ・・・(1)
P×(Re/Ro)×N=S ・・・(2) - 前記感光体位置検出手段は、
感光体駆動軸に配設された1つのエンコーダと、前記エンコーダに形成されたパターンを検出し互いに位相の異なる2つの正弦波を出力する2つのパターン検出センサと、前記パターン検出センサの出力をそれぞれAD変換する2つのAD変換手段と、前記AD変換結果の比を求める演算手段とを有し、
前記演算手段は、
前記AD変換手段の出力に基づいて、tan(θ)信号または、1/tan(θ)信号のいずれかを演算し、前記演算されたtan(θ)または1/tan(θ)の値に基づいて、前記露光手段の露光タイミングを生成する、
ことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のカラー電子写真装置。 - 前記感光体位置検出手段は、前記演算されたtan(θ)または1/tan(θ)の値に基づくことなく複数のイベントを検出し、これに基づいて前記露光手段の露光タイミングを生成することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のカラー電子写真装置。
- 前記イベントは、前記位相の互いに異なる正弦波のそれぞれがゼロクロスする時点と、前記位相の互いに異なる正弦波の値の絶対値が等しくなる時点とで発生されることを特徴とする請求項7記載のカラー電子写真装置。
- 前記エンコーダはマンガンアルミ磁石によって構成されていることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載のカラー電子写真装置。
- 前記露光手段は露光ヘッドであることを特徴とする請求項1〜9の何れか一項に記載のカラー電子写真装置。
- 前記感光体の回転原点を検出する感光体原点検出センサを有し、前記感光体原点検出センサの出力を基準として、前記感光体の回転に応じて前記露光手段の駆動電圧を制御するヘッド駆動電圧制御手段を有することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のカラー電子写真装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003343013A JP2005107367A (ja) | 2003-10-01 | 2003-10-01 | カラー電子写真装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003343013A JP2005107367A (ja) | 2003-10-01 | 2003-10-01 | カラー電子写真装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005107367A true JP2005107367A (ja) | 2005-04-21 |
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ID=34537108
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JP2003343013A Pending JP2005107367A (ja) | 2003-10-01 | 2003-10-01 | カラー電子写真装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2005107367A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009288530A (ja) * | 2008-05-29 | 2009-12-10 | Brother Ind Ltd | 画像形成装置 |
CN103869651A (zh) * | 2012-12-17 | 2014-06-18 | 佳能株式会社 | 图像形成装置 |
US20150165785A1 (en) * | 2013-12-18 | 2015-06-18 | Xerox Corporation | Autofocus led print head mechanism |
CN117249760A (zh) * | 2023-08-30 | 2023-12-19 | 西南交通大学 | 高铁无砟轨道层间离缝高精度检测装置、方法及离缝定位方法 |
-
2003
- 2003-10-01 JP JP2003343013A patent/JP2005107367A/ja active Pending
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