JP5515982B2 - 液体噴射ヘッド、液体噴射ユニット及び液体噴射装置 - Google Patents

液体噴射ヘッド、液体噴射ユニット及び液体噴射装置 Download PDF

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Description

本発明は液体噴射ヘッド、液体噴射ユニット及び液体噴射装置に関する。
従来、液体噴射装置の一例であるインクジェット式記録装置では、インクタンクをイン
クジェット式記録ヘッドから離間して設け、このインクタンクとインクジェット式記録ヘ
ッド間でインクを循環させる循環式のインクジェット式記録装置が知られている。(例え
ば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載されたインクジェット式記録装置では、インクタンクに一つの往路管
及び一つの復路管を設け、これらの往路管及び復路管を分岐させてそれぞれ各記録ヘッド
にインクを供給させている。各記録ヘッドにおいては、フィルターの上流側の循環路及び
フィルターの下流側の循環路が形成されており、これらの二つの循環路を備えることで、
気泡の排出性を高めると共に、液体成分の沈降を抑制している。
特開2009−23289号公報(図3等参照)
しかしながら、特許文献1に記載されたインクジェット式記録ヘッドでは、下流側の循
環路にインクが導入されにくく、このため、気泡の排出性が低く、また液体成分の沈降を
抑制することができず、さらにインク噴射時に全てのノズルから均一にインクが噴射され
ないという問題がある。なお、このような問題はインクジェット式記録ヘッドを用いた液
体噴射装置だけではなく、インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドを用いた液体噴射
装置においても同様に存在する。
そこで、本発明の課題は、上記従来技術の問題点を解決することにあり、より均一な噴
射特性である循環経路を有する液体噴射ヘッド、並びに当該液体噴射ヘッドを備えた液体
噴射ユニット及び液体噴射装置を提供しようとするものである。
本発明の液体噴射ヘッドは、液体を噴射する複数のノズル開口と、複数の前記ノズル開
口に当該ノズル開口側で連通し液体が流通する第1流路と、前記第1流路に外部からの液
体を供給する供給路と、前記第1流路から液体を外部に回収する回収路と、前記供給路に
設けられた第1フィルターと、及び前記回収路に設けられた第2フィルターと、前記第1
フィルターよりも上流側の前記供給路と前記第2フィルターよりも下流側の前記回収路と
を接続する第2流路とを備え、前記回収路の前記第1流路と前記第2流路との間のヘッド
側回収路及び前記第2フィルターからなる回収側流路は、前記供給路の前記第1流路と前
記第2流路との間のヘッド側供給路及び前記第1フィルターからなる供給側流路よりも低
い流路抵抗を有することを特徴とする。本発明では、前記回収路の前記第1流路と前記第
2流路との間のヘッド側回収路及び第2フィルターからなる回収側流路は、前記供給路の
前記第1流路と前記第2流路のヘッド側供給路及び第1フィルターからなる供給側流路よ
りも低い流路抵抗を有することで、液体噴射時における回収側流路近辺のノズル開口への
インク供給量を増加させ、これらのノズル開口からの噴射量を十分に保持することができ
る。これにより、液体噴射特性を略均一化することができる。
ここで、前記ヘッド側回収路の断面積が、前記ヘッド側供給路の断面積よりも大きいこ
とか、前記回収路に設けられた第2フィルターの開口の総面積が、前記供給路に設けられ
た第1フィルターの開口の総面積よりも広いことが好ましい。このように構成することで
、回収側流路の流路抵抗を低くすることが可能である。なお、断面積とは、ヘッド側回収
路またはヘッド側供給路において液体の流れる方向に対して垂直な面の断面積をいう。
前記供給側流路は、前記回収側流路及び前記第2流路からなる流路の流路抵抗と略同一
の流路抵抗を有することが好ましい。このように構成することで、より均一化させること
ができる。なお、本発明において略同一とは、同一を含むものである。
本発明の液体噴射ヘッドユニットは、上述したいずれかの液体噴射ヘッドを複数備えた
ことを特徴とする。かかる液体噴射特性の均一な液体噴射ヘッドユニットを備えることで
、本発明の液体噴射ヘッドユニットは、液体噴射装置に搭載した場合に液体噴射特性に優
れる。
本発明の液体噴射装置は、上述したいずれかの液体噴射ヘッドを備えたこと、又は複数
備えたことを特徴とする。かかる液体噴射特性の均一な液体噴射ヘッドを備えることで、
本発明の液体噴射装置は、液体噴射特性に優れている。
液体噴射装置の概略構成を示す斜視図である。 液体流路の構成を示す模式図である。 ヘッドの断面模式図である。 噴射時のヘッドにおけるインクの流れを示す断面模式図である。 ヘッドの概略構成を示す分解斜視図である。 ヘッドの平面図及び断面図である。
本発明の液体噴射装置について、図1〜図6を用いて説明する。本実施形態のインクジ
ェット式記録装置は、インクジェット式記録装置本体に液体噴射ヘッドを固定し、ノズル
列方向に対して直交する方向に記録用紙等の記録媒体を搬送することで被記録媒体への印
刷を行う、いわゆるライン式のインクジェット式記録装置である。図1に示すインクジェ
ット式記録装置IIIは、ヘッドユニット1と、装置本体2、移動手段の一例である給紙
ローラー3と、制御部4とを備えている。
ヘッドユニット1は、複数の液体噴射ヘッド(以下、ヘッドという)100からなるヘ
ッド群(なお、図1中では各ヘッド群を4つのヘッド100により構成するようにしてい
る)が保持されたベースプレート18に取り付けられたフレーム部材19を備えており、
このフレーム部材19を介してヘッドユニット1が装置本体2に固定されている。
また、装置本体2には給紙ローラー3が設けられている。給紙ローラー3は、装置本体
2に給紙された紙等の記録シートS(被記録媒体)を第1の方向に搬送し、記録シートS
をヘッド100のインクの吐出面側を通過させる。ここで、第1の方向とは、記録シート
Sとヘッド100との相対的な移動方向をいう。本実施形態では、ヘッドユニット1は装
置本体2に固定されているので、給紙ローラー3により記録シートSが搬送される。
制御部4は、記録シートSに印字される画像を表した印刷データに基づいて、給紙ロー
ラー3に信号を送信して記録シートSの搬送をさせると共に、図示しない配線を介して各
ヘッド100に駆動信号を送信してインクを吐出させる。
また、装置本体2には、インクが貯留されたインク貯留手段5が設けられている。本実
施形態では、詳しくは後述するが、インク貯留手段5には、インクをインク貯留手段5か
ら各ヘッド100に供給するための供給管6と、各ヘッド100からインク貯留手段5へ
インクを回収するための回収管7とが設けられている。即ち、本実施形態においては、イ
ンク貯留手段5には、供給管6と回収管7とが設けられており、インクは、インク貯留手
段5から供給管6を介して各ヘッド100のインク流路(液体流路)に供給され、ノズル
開口から噴射されなかったインクは回収管7を介してインク貯留手段5に回収される。イ
ンク貯留手段5には、貯留されているインクを加熱するための加熱手段(図示せず)が設
けられている。このように、本実施形態においては、供給管6、回収管7及び各ヘッド1
00のインク流路からなり、インク貯留手段5から加熱されたインクを循環させるインク
循環路が設けられている。
このようなインクジェット式記録装置IIIでは、給紙ローラー3により第1の方向に
記録シートSが搬送されると共に、ヘッドユニット1のヘッド100によってインクが吐
出されて記録シートSに画像等が印刷される。
以下、図2及び図3を用いてインク循環路について詳細に説明する。図2、図3中、イ
ンクの流れについては矢印で示してある。インク循環路は、上述したように、供給管6、
各ヘッド100に形成されたインク流路、回収管7により構成される。
供給管6は、インク貯留手段5に接続された一本の供給幹管61と、供給幹管61に設
けられ、各ヘッド100にインクを供給する供給枝管62とからなる。回収管7は、イン
ク貯留手段5に接続された一本の回収幹管71と、回収幹管71に設けられ、各ヘッド1
00からのインクを回収する回収枝管72とからなる。回収幹管71とインク貯留手段5
との間にはポンプPが介設されており、このポンプPによる負圧により、各ヘッド100
のインクがヘッド100から回収管7を経てインク貯留手段5へ回収され、このインクが
再度インク貯留手段5から供給管6を経てヘッド100に供給されることでインクが循環
する構成となっている。
各ヘッド100は、図3に示すように、ノズル開口21及びノズル開口21に連通する
第1流路であるリザーバー101が形成されたヘッド本体I(詳しくは後述する)と、ヘ
ッド本体Iと供給枝管62との間のインク流路、及びヘッド本体Iと回収枝管72との間
のインク流路が形成された流路部材IIとからなる。流路部材IIは、その上面に設けら
れた開口であるインク導入口110と、インク導入口110に連通する上部供給路120
と、上部供給路120の下端部で接続し、上部供給路120に連通した接続路(第2流路
)130とを備える。
接続路130には、接続路130内に溜まったインクを排出するための上部回収路14
0が設けられている。上部回収路140は、流路部材IIの上面に設けられたインク排出
口150に連通する。インク排出口150には、回収枝管72が接続されている。この上
部供給路120、接続路130、及び上部回収路140により上部側循環路が構成されて
いる。
接続路130には、その下面側に上部供給路120に対向するように開口である第1フ
ィルター口131が設けられており、この第1フィルター口131には第1フィルター1
32が設けられている。また、第1フィルター口131には、第1フィルター132を介
して第1フィルター口131に連通すると共に、ヘッド本体Iに接続してヘッド本体Iに
インクを供給するヘッド側供給路160が設けられている。ヘッド側供給路160は、ヘ
ッド本体Iの後述するコンプライアンス基板に設けられた第1開口44を介してヘッド本
体Iのリザーバー101に連通する。即ち、本実施形態では、接続路130とリザーバー
101とをヘッド側供給路160が接続しており、このヘッド側供給路160と第1フィ
ルター132とから供給側流路161が構成されている。
リザーバー101は、ヘッド本体Iにおける液体流路の一部を構成する。リザーバー1
01は、圧力発生室12、及び各圧力発生室12に設けられ、インクを吐出するノズル開
口21に連通している。即ち、リザーバー101は、ノズル開口21に連通する個別流路
としての圧力発生室12が共通して接続する共通流路である。また、リザーバー101を
封止するコンプライアンス基板には第2開口45が設けられており、流路部材IIには、
この第2開口45を介してリザーバー101に連通するヘッド側回収路170が設けられ
ている。ヘッド側回収路170は、接続路130の下面に設けられた開口である第2フィ
ルター口133に第2フィルター134を介して連通する。即ち、ヘッド側回収路170
は、接続路130とリザーバー101とを接続しており、このヘッド側回収路170と第
2フィルター134とから回収側流路171が形成される。ヘッド側回収路170は、詳
しくは後述するようにそのインクの流れる方向に対して垂直な面の断面積(以下、単に断
面積という)がヘッド側供給路160の断面積よりも広くなるように構成されている。ヘ
ッド側供給路160、ヘッド本体Iにおけるインク流路及びヘッド側回収路170から下
部側循環路が構成されている。また、上部供給路120及びヘッド側供給路160から供
給路が構成され、上部回収路140及びヘッド側回収路170から回収路が構成されてい
る。
これらの第1フィルター132及び第2フィルター134は、気泡等によるドット抜け
や、インク中のゴミによるノズル詰まり等の吐出不良を抑制すべく、インク内の気泡やゴ
ミ等を除去するために設けてある。この第1フィルター132及び第2フィルター134
としては、開口を有するシート状のものであればよく、例えば、金属を細かく編み込むこ
とで複数の微細孔が形成されたシート状のものや、金属板に微細工を形成したものを用い
ることができる。
本実施形態においては、上部側循環路を有することで、流路部材IIの流路内に沈殿し
たインク成分の沈降を抑制し、かつ、第1フィルター132及び第2フィルター134に
溜まった気泡を回収することができると共に、さらに下部側循環路を有することでヘッド
本体I内でのインク成分の沈降を抑制できる。これにより本実施形態の液体噴射装置II
Iにおいては、ノズルの目詰まり等が抑制されてインクの噴射特性が向上している。
このような本実施形態の液体噴射装置IIIにおけるインク噴射動作について説明する
。まず、循環中においては、インク貯留手段5から供給されたインクは、供給幹管61及
び供給枝管62を介してヘッド100の流路部材IIのインク導入口110からヘッド1
00に導入される。導入されたインクは、上部供給路120を介して接続路130に供給
される。その後、インクは、第1フィルター132により濾過されてからヘッド側供給路
160を通過してヘッド本体Iのリザーバー101から圧力発生室12に導入される。こ
の場合において、本実施形態では、インクが下部側循環路に導入されやすいように、接続
路130は、流路抵抗が従来よりも高くなるように断面積をやや小さく設定してある。こ
のように構成されていることで、インク噴射時においてインクが下部側循環路にも流れや
すく十分に供給されて、ヘッド本体Iに十分な量のインクを供給できるので、インク成分
の沈殿を抑制できる。なお、接続路130の流路抵抗を従来よりも大幅に高くなるように
すれば、例えば、下流側循環路の流路抵抗より高くするように構成すれば、ヘッド側回収
路170に供給されるインク量が減ってしまうので、後述するような本実施形態の効果を
奏することができない。
そして、ポンプPによりリザーバー101内のインクはリザーバー101からヘッド側
回収路170及び上部回収路140を介して回収されると共に、接続路130内のインク
は接続路130から上部回収路140を介して回収される。同時に新しいインクが供給管
6を経てヘッド100に導入される。このようにして、インクがヘッド100内を循環す
る。
このようにヘッド100内でインクが循環している場合において、ノズル開口21から
インクを噴射する場合、インクの流れは図4に示すように変更される。即ち、インク噴射
時には、インクが、ヘッド側回収路170からも圧力発生室12へ導入される。その他の
流路においては、インクの流れに変更はない。
ところで、上述したように接続路130の流路抵抗がやや高くなるように構成されてい
ることから、接続路130の下流側(上部回収路140側)ではインク量が少なくなる場
合もある。これにより、仮に供給側流路と回収側流路との流路抵抗が同一となるように構
成されているとすれば、噴射時において接続路から第2フィルターを介してヘッド側回収
路に導入されるインク量が少なくなることも考えられる。従って、このような場合には、
インク噴射時においてヘッド側供給路側に存在するノズル開口に比べてヘッド側回収路側
に存在するノズル開口から噴射されるインク量が少なくなってしまう。即ち、インク成分
の沈殿を抑制するために接続路の流路抵抗をやや高くするとノズル開口の並設方向におい
てインク噴射量が均一でなくなってしまうという問題がある。
そこで、本実施形態においては、供給側流路161よりも回収側流路171の方が流路
抵抗が低くなるように、ヘッド側回収路170の断面積をヘッド側供給路160の断面積
よりも大きく、即ちヘッド側回収路170をヘッド側供給路160よりも太くしている。
これにより、噴射時に接続路130から回収側流路171へはインクが流入しやすいため
に、回収側流路171側のノズル開口21であっても十分な量のインクを導入することが
でき、ノズル開口21から適量を噴射することができる。従って、ノズル開口21の並設
方向においてインク噴射量が略均一となる。特に、供給側流路161と、接続路130及
び回収側流路171との流路抵抗が略同一となるように構成することで、供給側流路16
1を通過するインクの量と回収側流路171を通過するインクの量とが略均一になり、ノ
ズル開口21の並設方向においてインク噴射量がより均一化される。
即ち、本実施形態においては、液体成分の沈降を抑制すべく下流側循環路にインクを多
く循環させることができるように接続路130の流路抵抗をやや高くしているが、この場
合液体噴射特性が均一とはならないので、さらに回収側流路171の流路抵抗を低くして
、液体噴射特性を略均一化しているのである。
このように回収側流路171における流路抵抗を低くするには、本実施形態のようにヘ
ッド側回収路170の断面積がヘッド側供給路160の断面積よりも太くなるように構成
することに限定されない。例えば、第2フィルター134の開口の総面積を第1フィルタ
ー132の開口の総面積よりも高くすることが挙げられる。このように第2フィルター1
34の開口率を第1フィルター132の開口率よりも高くすることで、回収側流路171
の流路抵抗が供給側流路161の流路抵抗よりも低くなるので、インク噴射時においてヘ
ッド側回収路170側のノズル開口21からも十分にインクが噴射され、インク噴射特性
が均一化される。また、供給側流路161に第1フィルター132を複数設けてもよい。
以下、図5及び図6を用いて液体噴射ヘッド本体について説明する。図5は、液体噴射
ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッド本体の概略構成を示す分解斜視図であり
、図6は、インクジェット式記録ヘッド本体の平面図及びそのA−A′断面図である。
図示するように、流路形成基板10は、シリコン単結晶基板からなり、その一方の面に
は例えば二酸化シリコンからなる弾性膜50が形成されている。この流路形成基板10に
は、その他方面側から異方性エッチングすることにより、流路形成基板10には、複数の
隔壁11によって区画された複数の圧力発生室12がその幅方向(短手方向)に並設され
ている。また、流路形成基板10の圧力発生室12の長手方向一端部側には、インク供給
路14と連通路15とが隔壁11によって区画されている。また、連通路15の一端には
、各圧力発生室12の共通のインク室(液体室)となるリザーバー101の一部を構成す
る連通部13が形成されている。すなわち、流路形成基板10には、圧力発生室12、連
通部13、インク供給路14及び連通路15からなる液体流路が設けられている。
インク供給路14は、圧力発生室12の長手方向一端部側に連通し且つ圧力発生室12
より小さい断面積を有する。そして、各連通路15は、インク供給路14の圧力発生室1
2とは反対側に連通し、インク供給路14の幅方向(短手方向)より大きい断面積を有す
る。本実施形態では、連通路15を圧力発生室12と同じ断面積で形成した。すなわち、
流路形成基板10には、圧力発生室12と、圧力発生室12の短手方向の断面積より小さ
い断面積を有するインク供給路14と、このインク供給路14に連通すると共にインク供
給路14の短手方向の断面積よりも大きく圧力発生室12と同等の断面積を有する連通路
15とが複数の隔壁11により区画されて設けられている。
また、流路形成基板10の開口面側には、各圧力発生室12のインク供給路14とは反
対側の端部近傍に連通するノズル開口21が穿設されたノズルプレート20が接着剤や熱
溶着フィルム等の接着剤層によって固着されている。なお、ノズルプレート20は、ガラ
スセラミックス、シリコン単結晶基板又はステンレス鋼などからなる。
一方、流路形成基板10の開口面とは反対側には、上述したように、弾性膜50が形成
され、この弾性膜50上には、例えば、酸化ジルコニウム(ZrO)等からなる絶縁体
膜55が積層形成されている。また、絶縁体膜55上には、第1電極60と、圧電体層7
0と、第2電極80とからなる圧電素子300が形成されている。ここで、圧電素子30
0は、第1電極60、圧電体層70及び第2電極80を含む部分をいう。一般的には、圧
電素子300の何れか一方の電極を共通電極とし、他方の電極及び圧電体層70を各圧力
発生室12毎にパターニングして構成する。そして、ここではパターニングされた何れか
一方の電極及び圧電体層70から構成され、両電極への電圧の印加により圧電歪みが生じ
る部分を圧電体能動部という。本実施形態では、第1電極60を圧電素子300の共通電
極とし、第2電極80を圧電素子300の個別電極としているが、駆動回路や配線の都合
でこれを逆にしても支障はない。何れの場合においても、各圧力発生室12毎に圧電体能
動部が形成されていることになる。また、ここでは、圧電素子300と当該圧電素子30
0の駆動により変位が生じる振動板とを合わせてアクチュエーター装置と称する。なお、
本実施形態では、第1電極60を複数の圧電素子300の並設方向に亘って設け、第1電
極60の圧力発生室12の長手方向の端部を、圧力発生室12に相対向する位置となるよ
うに設けた。また、上述した例では、弾性膜50、絶縁体膜55及び第1電極60が振動
板として作用するが、勿論これに限定されるものではなく、例えば、弾性膜50及び絶縁
体膜55を設けずに、第1電極60のみが振動板として作用するようにしてもよい。
そして、このような各圧電素子300の第2電極80には、例えば、金(Au)等から
なるリード電極90がそれぞれ接続され、このリード電極90を介して各圧電素子300
に選択的に電圧が印加されるようになっている。
また、保護基板30には、連通部13に対向する領域にリザーバー部31が設けられて
おり、このリザーバー部31は、上述したように、流路形成基板10の連通部13と連通
されて各圧力発生室12の共通のインク室となるリザーバー101を構成している。また
、保護基板30の圧電素子保持部32とリザーバー部31との間の領域には、保護基板3
0を厚さ方向に貫通する貫通孔33が設けられ、この貫通孔33内に第1電極60の一部
及びリード電極90の先端部が露出され、これらの先端部に図示しない導電性ワイヤーを
介して圧電素子300を駆動するための駆動回路が電気的に接続されている。
保護基板30としては、流路形成基板10の熱膨張率と略同一の材料、例えば、ガラス
、セラミック材料等を用いることが好ましく、本実施形態では、流路形成基板10と同一
材料、すなわち、表面の結晶面方位が(110)面のシリコン単結晶基板を用いた。
保護基板30上には、封止膜41及び固定板42とからなるコンプライアンス基板40
が接合されている。ここで、封止膜41は、剛性が低く可撓性を有する材料(例えば、ポ
リフェニレンサルファイド(PPS)フィルム)からなり、この封止膜41によってリザ
ーバー部31の一方面が封止されている。また、固定板42は、金属等の硬質の材料(例
えば、ステンレス鋼(SUS)等)で形成される。この固定板42のリザーバー101に
対向する領域は、厚さ方向に完全に除去された開口部43となっているため、リザーバー
101の一方面は可撓性を有する封止膜41のみで封止されている。
このコンプライアンス基板40には、第1開口44及び第2開口45(図3参照)が設
けられており、上述したように、第1開口44にはヘッド側供給路160(図3参照)が
連通し、第2開口45にはヘッド側回収路170(図3参照)が連通する。これにより、
上述したようにリザーバー101にインク貯留手段5(図2参照)からのインクが供給さ
れると共に、気泡排出動作時にはインク貯留手段5にインクを排出するように構成されて
いる。
このような本実施形態のヘッド本体Iでは、図示しない外部インク供給手段からインク
を取り込み、上述したインク充填動作によりリザーバー101からノズル開口21に至る
まで内部をインクで満たした後、図示しない駆動回路からの記録信号に従い、圧力発生室
12に対応するそれぞれの第1電極60と第2電極80との間に電圧を印加し、弾性膜5
0、絶縁体膜55、第1電極60及び圧電体層70をたわみ変形させることにより、各圧
力発生室12内の圧力が高まりノズル開口21からインク滴が吐出する。
(他の実施形態)
さらに、本発明の実施形態としては上述した実施形態に限定されるものではない。例え
ば、上述した実施形態では、各ヘッドが固定されたライン式のインクジェット式記録装置
を示したが、いわゆるシリアル式のインクジェット式記録装置に用いることも可能である
。なお、シリアル式のインクジェット式記録装置とは、液体噴射ヘッドを被記録媒体の搬
送方向とは交差する方向に移動させながら印刷を行うものをいう。また、上述した実施形
態では、4つのヘッドを有するものを示したが、この数は限定されず、例えば一つのヘッ
ドを有するものでもよい。
本実施形態では、第1フィルター132及び第2フィルター134は、それぞれ接続路
130の底面に設けられているが、これに限定されない。第1フィルター132はヘッド
側供給路160内に設けてあればよく、第2フィルター134もヘッド側回収路170内
に設けてあればよい。
本実施形態では、インク貯留手段5からのインクをヘッド100に供給する供給管6及
びヘッド100からのインクをインク貯留手段5に回収する回収管7を示したが、これら
は管に限定されない。例えば、エッチングなどによりシリコン基板を一部除去して形成し
た流路であってもよい。
さらに、上述の実施形態では、インク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッド100
を例示して本発明を説明したが、本発明は、広く液体噴射ヘッド全般を対象としたもので
ある。液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる記録
ヘッド、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有
機ELディスプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材
料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等を挙げることが
できる。
5 インク貯留手段、 6 供給管、 7 回収管、 10 流路形成基板、 12
圧力発生室、 13 連通部、 14 インク供給路、 20 ノズルプレート、 21
ノズル開口、 41 封止膜、 61 供給幹管、 62 供給枝管、 71 回収幹
管、 72 回収枝管、 100 インクジェット式記録ヘッド(液体噴射ヘッド)、
101 リザーバー、 130 接続路、 132 第1フィルター、 134 第2フ
ィルター、 160 ヘッド側供給路、 170 ヘッド側回収路、 300 圧電素子

Claims (6)

  1. 液体を噴射する複数のノズル開口と、複数の前記ノズル開口に当該ノズル開口側で連通し液体が流通する第1流路と、
    前記第1流路に外部からの液体を供給する供給路と、
    前記第1流路から液体を外部に回収する回収路と、
    前記供給路に設けられた第1フィルターと、及び前記回収路に設けられた第2フィルターと、
    前記第1フィルターよりも上流側の前記供給路と前記第2フィルターよりも下流側の前記回収路とを接続する第2流路とを備え、
    前記回収路の前記第1流路と前記第2流路との間のヘッド側回収路及び前記第2フィルターからなる回収側流路は、前記供給路の前記第1流路と前記第2流路との間のヘッド側供給路及び前記第1フィルターからなる供給側流路よりも低い流路抵抗を有するように、前記ヘッド側回収路の断面積を、前記ヘッド側供給路の断面積よりも大きくしたことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  2. 液体を噴射する複数のノズル開口と、複数の前記ノズル開口に当該ノズル開口側で連通し液体が流通する第1流路と、
    前記第1流路に外部からの液体を供給する供給路と、
    前記第1流路から液体を外部に回収する回収路と、
    前記供給路に設けられた第1フィルターと、及び前記回収路に設けられた第2フィルターと、
    前記第1フィルターよりも上流側の前記供給路と前記第2フィルターよりも下流側の前記回収路とを接続する第2流路とを備え、
    前記回収路の前記第1流路と前記第2流路との間のヘッド側回収路及び前記第2フィルターからなる回収側流路は、前記供給路の前記第1流路と前記第2流路との間のヘッド側供給路及び前記第1フィルターからなる供給側流路よりも低い流路抵抗を有するように、前記第2フィルターの開口の総面積を、前記第1フィルターの開口の総面積よりも広くしたことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  3. 前記供給側流路は、前記回収側流路及び前記第2流路からなる流路の流路抵抗と略同一の流路抵抗を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液体噴射ヘッド。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載の液体噴射ヘッドを複数備えたことを特徴とする液体噴射ヘッドユニット。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の液体噴射ヘッドを備えたことを特徴とする液体噴射装置。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載の液体噴射ヘッドを複数備えたことを特徴とする液体噴射装置。
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