JP5515056B1 - めっき装置、ノズル−アノードユニット、めっき部材の製造方法、および被めっき部材固定装置 - Google Patents

めっき装置、ノズル−アノードユニット、めっき部材の製造方法、および被めっき部材固定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5515056B1
JP5515056B1 JP2013521690A JP2013521690A JP5515056B1 JP 5515056 B1 JP5515056 B1 JP 5515056B1 JP 2013521690 A JP2013521690 A JP 2013521690A JP 2013521690 A JP2013521690 A JP 2013521690A JP 5515056 B1 JP5515056 B1 JP 5515056B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plating
plated
plating solution
anode
ejection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013521690A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2014069023A1 (ja
Inventor
憲和 小島
義治 菊池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yuken Industry Co Ltd
Original Assignee
Yuken Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yuken Industry Co Ltd filed Critical Yuken Industry Co Ltd
Priority to JP2013521690A priority Critical patent/JP5515056B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5515056B1 publication Critical patent/JP5515056B1/ja
Publication of JPWO2014069023A1 publication Critical patent/JPWO2014069023A1/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25DPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
    • C25D5/00Electroplating characterised by the process; Pretreatment or after-treatment of workpieces
    • C25D5/04Electroplating with moving electrodes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25DPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
    • C25D17/00Constructional parts, or assemblies thereof, of cells for electrolytic coating
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25DPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
    • C25D17/00Constructional parts, or assemblies thereof, of cells for electrolytic coating
    • C25D17/06Suspending or supporting devices for articles to be coated
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25DPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
    • C25D17/00Constructional parts, or assemblies thereof, of cells for electrolytic coating
    • C25D17/10Electrodes, e.g. composition, counter electrode
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25DPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
    • C25D21/00Processes for servicing or operating cells for electrolytic coating
    • C25D21/10Agitating of electrolytes; Moving of racks
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25DPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PRODUCTION OF COATINGS; ELECTROFORMING; APPARATUS THEREFOR
    • C25D21/00Processes for servicing or operating cells for electrolytic coating
    • C25D21/12Process control or regulation

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Automation & Control Theory (AREA)
  • Electroplating Methods And Accessories (AREA)

Abstract

被めっき部材の形状によらず均一にかつ高速に電気めっきを行う手段として、めっき槽;前記めっき槽内に配置された不溶性アノード;前記不溶性アノードと被めっき部材との間に電圧を印加可能なめっき電源;前記不溶性アノードを前記めっき槽内で移動させること、および前記不溶性アノードを前記めっき槽内の所定の位置で保持することが可能なアノード変位機構;および前記不溶性アノード変位機構の動作を制御するための制御信号を発生させること、およびその制御信号を前記アノード変位機構に出力することが可能なアノード位置制御装置を有する制御装置を備えることを特徴とするめっき装置が提供される。

Description

本発明は、めっき装置に関し、詳しくは、高速で均一なめっきを行うことが可能なめっき装置、そのめっき装置に用いられるノズル−アノードユニット、そのめっき装置を用いるめっき部材の製造方法、およびそのめっき装置において好適に使用される被めっき部材の固定装置に関する。
電子・電気部品、自動車など輸送機器の部品、建設部材など各種被めっき部材に対して、均一な厚さのめっき皮膜を高速で形成したいという要求は高く、この要求に応えるべく、さまざまな方式が提案されている。
その一つとして、多数の被めっき部材を連続的にめっき液に浸漬させ(めっき液を噴射させる場合もある。)、被めっき部材をめっき液中で移動させながら(めっき液が噴射される領域を移動させながら)めっきを行うライン式のめっき方式が提案されている。この方式によれば、被めっき部材一つ当たりのめっき時間は長いものの、被めっき部材の被めっき面にめっき皮膜が形成されてなるものであるめっき部材を短時間で多数得ることができる。この方式は、標準品など被めっき部材の総数が多い場合であって、被めっき部材が単純な形状(例えば平板など)である場合に好適である。
しかしながら、このライン式を行うほど被めっき部材数が多くないなどの理由により、バッチ式でめっきを行うことが選択されることもある。このようなバッチ式でめっきを行う場合には、例えば特許文献1や2に開示されるように、被めっき部材をめっき槽内で回転させることによって、被めっき部材が受けるめっき液の流れを均一にすることによってめっき皮膜の厚さの均一性を高めることが行われていた。
特開2000−256897号公報 特開2004−300462号公報
ところが、特許文献1や2に開示されるめっき方式では、被めっき部材は基本的に平板状であること、または回転する被めっき部材の保持機構に対して十分に小さいことが前提とされており、エンジンブロックやプレス部品などといった複雑形状を有する被めっき部材に対して、めっき皮膜の厚さの均一性を高めつつ、高速で電気めっきを行う手段はいまだ提供されていない。
本発明は、このような技術背景を鑑み、被めっき部材の形状によらず、均一にかつ高速に電気めっきを行うめっき装置を提供することを課題とする。また、本発明は、そのような高速のめっき装置において使用されるノズル−アノードユニットを提供することを課題とする。さらに、本発明は、かかるめっき装置により製造されるめっき部材を提供することを課題とする。加えて、本発明は、かかるめっき装置において好適に使用される被めっき部材の固定装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために提供される本発明は次のとおりである。
(1)めっき槽;前記めっき槽内に配置された不溶性アノード;前記不溶性アノードと被めっき部材との間に電圧を印加可能なめっき電源;前記不溶性アノードを前記めっき槽内で移動させること、および前記不溶性アノードを前記めっき槽内の所定の位置で保持することが可能なアノード変位機構前記不溶性アノード変位機構の動作を制御するための制御信号を発生させること、およびその制御信号を前記アノード変位機構に出力することが可能なアノード位置制御装置を有する制御装置;めっき液取り込み部とポンプとめっき液噴出部とを有し前記めっき槽内のめっき液を循環させるための循環機構;前記制御装置が有するものであって、前記循環機構の動作を制御するための制御信号を発生させること、およびその制御信号を前記循環機構に出力することが可能な循環制御装置;前記めっき液噴出部を前記めっき槽内で移動させること、および前記めっき液噴出部を前記めっき槽内の所定の位置で保持することが可能な噴出部変位機構;および前記制御装置が有するものであって、前記噴出部変位機構の動作を制御するための制御信号を発生させること、およびその制御信号を前記噴出部変位機構に出力することが可能な噴出部位置制御装置を備えることを特徴とするめっき装置。
(2)前記めっき電源から電圧を印加しているときの前記不溶性アノードを流れる電流および前記不溶性アノードの前記被めっき部材に対する電位の少なくとも一方を測定することが可能な測定機器を備える上記(1)に記載のめっき装置。
(3)前記制御装置は、前記測定機器により測定された結果に基づいて、前記不溶性アノードに印加する電流および電圧の少なくとも一方を制御するための制御信号を発生させること、およびその制御信号を前記めっき電源に出力することが可能な電気出力制御装置を備える上記(2)に記載のめっき装置。
(4)前記アノード位置制御装置は、前記測定機器により測定された結果に基づいて、前記不溶性アノード変位機構の動作を制御するための制御信号を発生させること、およびその制御信号を前記アノード変位機構に出力することが可能である上記(2)または(3)に記載のめっき装置。
(5)前記循環機構は、前記めっき液噴出部から噴出するめっき液噴出量を調整することが可能な噴出量調整機構を有し、前記循環制御装置は、前記噴出量調整機構の動作を制御するための制御信号を発生させること、およびその制御信号を前記噴出量調整機構に出力することが可能な噴出量制御装置を備える上記(1)から(4)のいずれかに記載のめっき装置。
(6)前記噴出部位置制御装置は、前記測定機器により測定された結果に基づいて、前記噴出部位置制御機構の動作を制御するための制御信号を発生させること、およびその制御信号を前記噴出部変位機構に出力することが可能である上記(2)から(5)のいずれか一項に記載のめっき装置。
(7)前記循環機構は、前記めっき液噴出部から噴出するめっき液噴出量を調整することが可能な噴出量調整機構を有し、前記循環制御装置は、前記測定機器により測定された結果に基づいて、前記噴出量調整機構の動作を制御するための制御信号を発生させること、およびその制御信号を前記噴出量調整機構に出力することが可能な噴出量制御装置を備える上記(2)から(6)のいずれかに記載のめっき装置。
(8)被めっき部材を移動させることおよび前記被めっき部材の少なくとも一部が前記めっき槽内に配置されるような位置で前記被めっき部材を保持することが可能な部材変位機構;および前記制御装置が有するものであって、前記部材変位機構の動作を制御するための制御信号を発生させること、およびその制御信号を前記部材変位機構に出力することが可能な部材位置制御装置をさらに備える上記(1)から(7)のいずれか一項に記載のめっき装置。
(9)前記部材位置制御装置は、前記不溶性アノードと前記被めっき部材との間に前記めっき電源から電圧が印加されている間も、前記部材変位機構の動作を制御するための制御信号を前記部材変位機構に出力可能である上記(8)に記載のめっき装置。
(10)前記不溶性アノードは前記めっき液噴出部に対する相対位置が管理され、前記不溶性アノードの少なくとも一部は前記めっき液噴出部の噴出孔を臨む位置に配置され、前記噴出部変位機構と前記アノード変位機構とは統合され、前記噴出部位置制御装置と前記アノード位置制御装置とは統合されている上記(1)から(9)のいずれか一項に記載のめっき装置。
(11)前記不溶性アノードは、前記めっき液噴出部の噴出孔を臨む位置に配置された部分が、前記めっき液噴出部から噴出するめっき液を所定の方向に導くことが可能なガイドの形状を有する上記(10)に記載のめっき装置。
(12)前記不溶性アノードは、前記めっき液噴出部の噴出孔を臨む位置に配置された部分が、貫通孔を有する板状部材から形成された構造体または板状部材を二次加工して得られる構造体の形状を有する上記(10)または(11)に記載のめっき装置。
(13)前記部材位置制御装置が、前記被めっき部材の少なくとも一部がめっき液中に浸漬するように前記部材変位機構を動作させたことを条件として、前記制御装置が有する複数の位置制御装置の少なくとも一つは、当該少なくとも一つの位置制御装置によって制御される前記部材変位機構以外の変位機構の少なくとも一つを、当該少なくとも一つの変位機構により前記めっき槽内で移動可能とされる部材が前記被めっき部材に近位な向きに移動するように、動作させる上記(8)または(9)に記載のめっき装置。
(14)前記制御装置が有する複数の位置制御装置の少なくとも一つが、当該少なくとも一つの位置制御装置によって制御される前記部材変位機構以外の変位機構の少なくとも一つを、当該少なくとも一つの変位機構により前記めっき槽内での移動可能とされる部材を前記被めっき部材から遠位な向きに移動するように、動作させたことを条件として、前記部材位置制御装置は、前記被めっき部材が前記めっき液中から取り出されるように前記部材変位機構を動作させる上記(13)に記載のめっき装置。
(15)めっき槽内のめっき液に被めっき部材の少なくとも一部を浸漬させる部材配置工程;めっき槽内に配置される不溶性アノードを、前記めっき液中の前記被めっき部材に対してより近位となるように移動させ、前記不溶性アノードを第一の位置にて保持するアノード配置工程;前記被めっき部材と前記不溶性アノードとの間に電圧を所定の時間印加して前記被めっき部材上にめっき皮膜を形成する印加工程;前記不溶性アノードを、前記めっき皮膜が形成された前記被めっき部材からより遠位となるように移動させ、前記不溶性アノードを第二の位置にて保持するアノード退避工程;および前記めっき皮膜が形成された被めっき部材を前記めっき液から取り出し、当該部材をめっき部材として得る部材回収工程を備え、少なくとも前記印加工程は、めっき液取り込み部とポンプとめっき液噴出部とを備える循環機構により前記めっき槽内の前記めっき液を循環させながら行われ、前記部材配置工程の開始から前記印加工程の終了までの期間に開始される工程であって、前記めっき槽内に配置される前記めっき液噴出部を、前記めっき液中の前記被めっき部材に対してより近位となるように移動させ、前記めっき液噴出部を第三の位置にて保持する噴出部配置工程;および前記印加工程の開始から前記部材回収工程の終了までの期間に開始される工程であって、前記めっき液噴出部を、前記めっき皮膜が形成された被めっき部材からより遠位となるように移動させ、第四の位置にて保持する噴出部退避工程をさらに備えるめっき部材の製造方法。
(16)前記部材配置工程の終了前に前記アノード配置工程は開始される上記(15)に記載の製造方法。
(17)前記アノード退避工程の終了前に前記部材回収工程は開始される上記(15)または(16)に記載の製造方法。
(18)前記第一の位置は、前記被めっき部材を前記めっき液から取り出すように移動させたときに前記被めっき部材が前記不溶性アノードと干渉する位置であり、前記第二の位置は、前記被めっき部材を前記めっき液から取り出すように移動させたときに前記被めっき部材が前記不溶性アノードと干渉しない位置である上記(15)から(17)のいずれか一項に記載の製造方法。
(19)前記印加工程中に、前記被めっき部材の前記めっき槽内の配置および前記不溶性アノードの前記めっき槽内の配置の少なくとも一つを変更させる上記(15)から(18)のいずれか一項に記載の製造方法。
(20)前記被めっき部材と前記不溶性アノードとの相対的な位置関係を管理しつつ、前記被めっき部材の前記めっき槽内の配置および前記不溶性アノードの前記めっき槽内の配置を変更させる上記(19)に記載の製造方法。
(21)前記第三の位置は、前記被めっき部材を前記めっき液から取り出すように移動させたときに前記被めっき部材が前記不溶性アノードおよび前記めっき液噴出部の少なくとも一方と干渉する位置であり、前記第四の位置は、前記被めっき部材を前記めっき液から取り出すように移動させたときに前記被めっき部材が前記不溶性アノードおよび前記めっき液噴出部のいずれとも干渉しない位置である上記(15)から(20)のいずれか一項に記載の製造方法。
(22)前記印加工程中に、前記被めっき部材の前記めっき槽内の配置、前記不溶性アノードの前記めっき槽内の配置、前記めっき液噴出部の前記めっき槽内の配置および前記めっき液噴出部から噴出させるめっき液量の少なくとも一つを変更させる上記(15)から(21)のいずれか一項に記載の製造方法。
(23)前記被めっき部材、前記不溶性アノードおよび前記めっき液噴出部の相対的な位置関係を管理しつつ、前記被めっき部材の前記めっき槽内の配置、前記不溶性アノードの前記めっき槽内の配置および前記めっき液噴出部の前記めっき槽内の配置を変更させる上記(22)に記載の製造方法。
(24)前記不溶性アノードは前記めっき液噴出部に対する相対位置が管理され、前記不溶性アノードの少なくとも一部は前記めっき液噴出部の噴出孔を臨む位置に配置され、前記アノード配置工程と前記噴出部配置工程とは統合され、前記アノード退避工程と前記噴出部退避工程とも統合されている上記(15)から(23)のいずれか一項に記載の製造方法。
(25)めっき液取り込み部から取り込んだめっき槽内のめっき液をポンプで循環させて前記めっき槽に戻すために前記めっき槽内に配置されるめっき液噴出部と、少なくともその一部が前記めっき液噴出部の噴出孔を臨む位置に配置された不溶性アノードとを備え、前記不溶性アノードは前記噴出孔に対する相対位置が管理されていることを特徴とするノズル−アノードユニット。
(26)前記不溶性アノードは、前記めっき液噴出部の噴出孔を臨む位置に配置された部分が、貫通孔を有する板状部材からなるまたは当該板状部材を二次加工して得られる構造体の形状を有する上記(25)に記載のノズル−アノードユニット。
(27)前記不溶性アノードは、前記めっき液噴出部の噴出孔を臨む位置に配置された部分が、前記めっき液噴出部から噴出するめっき液を所定の方向に導くガイドの形状を有する上記(25)または(26)に記載のノズル−アノードユニット。
(28)前記不溶性アノードは、前記めっき液噴出部の噴出孔を臨む位置に一方の端部である第一の端部が配置された筒状体からなる部分を有し、前記めっき液噴出部の噴出孔から噴出しためっき液は前記筒状体からなる部分の内部を通って、めっき槽内へと供給される上記(26)または(27)に記載のノズル−アノードユニット。
(29)前記筒状体からなる部分における前記第一の端部の反対側の端部である第二の端部は、当該第二の端部の開口の外接円よりも大きな直径の内接円を有する板状部材により閉塞され、前記めっき液噴出部は貫通孔を備え、当該貫通孔の一方の開口は前記めっき液の噴出孔であり、前記筒状体からなる部分は前記貫通孔の他方の開口側から貫装されて、前記第一の端部は前記めっき液の噴出孔を臨む位置に配置される上記(28)に記載のノズル−アノードユニット。
(30)いずれも少なくとも1つの開口を有する2つの中空部を備える被めっき部材を固定するための固定装置であって、前記2つの中空部の一方の内部に当該中空部の前記開口から一方の端部を挿入可能とされる第一の棒状体;前記2つの中空部の他方の内部に当該中空部の前記開口から一方の端部を挿入可能とされる第二の棒状体;および前記第一の棒状体が前記一方の中空部の少なくとも2か所に圧接するとともに、前記第二の棒状体が前記他方の中空部の少なくとも2か所に圧接することにより、前記被めっき部材が前記第一の棒状体および前記第二の棒状体により保持されるように、前記第一の棒状体および前記第二の棒状体が、それぞれの他方の端部を互いに近接する方向および互いに離間する方向の双方に移動すること、および前記他方の端部が互いに近接する向きに付勢された状態および前記他方の端部が互いに離間する向きに付勢された状態の双方で保持されることを可能とする棒状体可動保持機構を備える被めっき部材の固定装置。
(31)前記第一の棒状体および前記第二の棒状体の少なくとも一方の前記中空部における前記被めっき部材への接触部が、前記被めっき部材に対する電気接点部をなす上記(30)に記載の固定装置。
(32)前記第一の棒状体の他方の端部および前記第二の棒状体の他方の端部を、互いに離間する向きおよび互いに近接する向きの双方に移動させることが可能であるとともに、前記第一の棒状体の他方の端部および前記第二の棒状体の他方の端部が移動した向きに付勢された状態を保持することが可能である駆動機構を有する棒状体駆動機構を備える上記(30)または(31)に記載の固定装置。
上記の発明によれば、被めっき部材の形状が平板状である場合に限らず、複雑な三次元形状を有する場合であっても、不溶性アノードおよび/またはめっき液噴出部が被めっき部材の形状に合わせた位置に配置された状態で電気めっきが行われるため、被めっき部材上に形成されるめっき皮膜の厚さの均一性を高めつつ高速で電気めっきを行うことが可能となる。特に、本発明に係るノズル−アノードユニットを用いれば、従来技術によれば他の部分に比べてめっき皮膜が形成されにくかった部分に対しても、十分な厚さのめっき皮膜を高速で形成することが可能となる。さらに、本発明に係る被めっき部材の固定装置を用いれば、被めっき部材の着脱が容易であり、好ましい一態様では大電流を被めっき部材に対して流すことが可能となる。
本発明の一実施形態に係るめっき装置の構成を概念的に示す図である。 本発明の一実施形態に係るめっき装置の制御を概念的に示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係るめっき装置の動作の一例を示すフロー図である。 本実施形態の一例(可動めっき液噴出部を有さない例)に係るめっき装置のめっき槽内の部材の配置状態を概念的に示す斜視図である。 本実施形態の一例(筒型の形状を有するノズル−アノードユニットを備える例)に係るめっき装置のめっき槽内の部材の配置状態を概念的に示す斜視図である。 図5に示されるノズル−アノードユニットの構造を概念的に示す斜視図である。 図5に示されるノズル−アノードユニットの構造を概念的に示す断面図である。 図5に示されるノズル−アノードユニットを構成するめっき液噴出部および筒型の形状を有する部分を備える不溶性アノードのそれぞれの構造を概念的に示す斜視図である。 本実施形態の一例(箱型ノズル−アノードユニットを備える例)に係るめっき装置のめっき槽内の部材の配置状態を概念的に示す斜視図である。 図9に示されるノズル−アノードユニットの構造を概念的に示す斜視図である。 図9に示されるノズル−アノードユニットの構造を概念的に示す断面図である。 図9に示されるノズル−アノードユニットを構成するめっき液噴出部およびかご形の形状を有する部分を備える不溶性アノードのそれぞれの構造を概念的に示す斜視図である。 本実施形態の一例として、図4,5および9に示される例に係る不溶性アノードおよびノズル−アノードユニットが全てめっき槽内に配置されためっき装置のめっき槽内の部材の配置状態を概念的に示す、視点を上方とする斜視図である。 図13に示される例に係るめっき装置のめっき槽内の部材の配置状態を概念的に示す、視点を下方とする斜視図である。 図13に示される例に係るめっき装置のめっき槽およびめっき槽内の部材の配置状態を概念的に示す斜視図である。 図4に示される例に係るめっき装置の不溶性アノードのアノード変位機構の構成を概念的に示す斜視図である。 図5に示される例に係るめっき装置のノズル−アノードユニットのNAU変位機構の構成を概念的に示す斜視図である。 図13に示される例に係るめっき装置の不溶性アノード、ノズル−アノードユニット、被めっき部材、被めっき部材の固定装置の一部、アノード変位機構、NAU変位機構、部材変位機構および各機構を保持するフレームの構成を概念的に示す斜視図である。 図18に示される例に係るめっき装置の部材変位機構および被めっき部材の固定装置の構造を概念的に示す正面図である。 図19に示される被めっき部材の固定装置の構成を概念的に示す斜視図である。 図20に示される被めっき部材の固定装置の主要部分を概念的に示す斜視図である。 図21に示される被めっき部材の固定装置の棒状体駆動機構が作動して、第一の棒状体および第二の棒状体の他方の端部が離間する方向に各棒状体が移動した状態を概念的に示す斜視図である。 図21に示される被めっき部材の固定装置の動作を概念的に示す斜視図であり、固定装置の下方に被めっき部材が配置された状態を示している。 図21に示される被めっき部材の固定装置の動作を概念的に示す斜視図であり、図23に示される状態から、固定装置と被めっき部材とが近位になるように固定装置が下方に移動して、被めっき部材の中空部内に第一および第二の棒状体の一方の端部が挿入された状態を示している。 図21に示される被めっき部材の固定装置の動作を概念的に示す斜視図であり、図24に示される状態から、棒状体駆動機構が作動して第一の棒状体および第二の棒状体の他方の端部が離間する方向に各棒状体が移動し、第一および第二の棒状体によって被めっき部材が保持された状態を示している。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るめっき装置の構成を概念的に示す図である。なお、図1では、めっき電源、被めっき部材およびアノードに電圧を印加する電気配線、制御配線など電気関連の構成は表示を省略しており、これらのめっき装置の制御に関する構成は図2を用いて説明する。
本実施形態に係るめっき装置100が備えるめっき槽1はその内部にめっき液が入っている。そのめっき液内に、被めっき部材2が浸漬した状態にあり、この被めっき部材2は、部材変位機構3により保持されている。
部材変位機構3は、被めっき部材2の移動および被めっき部材2の少なくとも一部がめっき槽1内に配置されるような位置での被めっき部材2の保持を行うものであり、後述する部材位置制御装置により制御される。部材変位機構3は、被めっき部材2に直接接してこれを保持する固定装置3Aと、固定装置3Aの上下方向の移動をガイドするものであって、図1では鉛直方向下側の端部またはその近傍に固定装置3Aが設けられている垂直方向直動摺動軸3Bと、固定装置3Aの水平方向の移動をガイドする水平方向直動摺動軸3Cと、垂直方向直動摺動軸3B上および水平方向直動摺動軸3C上を移動することにより被めっき部材2の位置を変動させたり、垂直方向直動摺動軸3B上および水平方向直動摺動軸3C上の所定の位置で停止した状態を維持することにより被めっき部材2を所定の位置に保持したりする摺動保持装置3Dとからなる。
固定装置3Aはその一部の部材が被めっき部材2との通電部をも兼ねる。固定装置3Aの具体的な構造およびその動作については後述する。垂直方向直動摺動軸3Bおよび水平方向直動摺動軸3Cの具体的な構成は特に限定されない。摺動保持装置3Dが駆動可能な距離や耐荷重などが目的に適合するものを、いわゆるリニアガイドとして市場から入手できるものの中から適宜選択すればよい。摺動保持装置3Dもその具体的な構成は特に限定されない。被めっき部材2の位置を適切に制御できれば、駆動および保持の方式は空圧方式でもよいし、油圧方式でもよいし、電気方式でもよい。
本実施形態に係るめっき装置100は、めっき槽1内に複数の不溶性アノードを備える。具体的には、めっき槽1の側壁に付設される固定の不溶性アノード(以下「固定アノード」ともいう。)4A、アノード変位機構5によりその位置を可変とされる可動の不溶性アノード(以下「可動アノード」ともいう。)4Bおよびノズル−アノードユニット(詳細は後述、以下、「NAU」ともいう。)の一構成要素をなす不溶性アノード(以下「NAUアノード」ともいう。)4Cを備える。不溶性アノードの材質は特に限定されない。一般的に用いられる材質を採用すればよく、チタン材上に白金をめっきしたものが具体例として挙げられる。
アノード変位機構5は、可動アノード4Bのめっき槽1内で移動させたり、可動アノード4Bをめっき槽1内の所定の位置で保持したりするものであり、後述するアノード位置制御装置により制御される。アノード変位機構5の基本構成は部材変位機構3と同様であり、垂直方向直動摺動軸5Aおよび水平方向直動摺動軸5Bならびに摺動保持装置5Cから構成される。
垂直方向直動摺動軸5Aは可動アノード4Bを上下方向に移動する際のガイドとなるものであって、図1ではその鉛直方向下側の端部またはその近傍に可動アノード4Bが設けられている。水平方向直動摺動軸5Bは可動アノード4Bの水平方向の移動をガイドするものである。摺動保持装置5Cは、垂直方向直動摺動軸5Aおよび水平方向直動摺動軸5B上を移動することにより可動アノード4Bの位置を変動させたり、垂直方向直動摺動軸5Aおよび水平方向直動摺動軸5B上の所定の位置で停止した状態を維持することにより可動アノード4Bを所定の位置に保持したりするものである。
垂直方向直動摺動軸5Aおよび水平方向直動摺動軸5Bの具体的な構成は特に限定されない。摺動保持装置5Cが駆動可能な距離や耐荷重などが目的に適合するものを、いわゆるリニアガイドとして市場から入手できるものの中から適宜選択すればよい。摺動保持装置5Cもその具体的な構成は特に限定されない。可動アノード4Bの位置を適切に制御できれば、駆動および保持の方式は空圧方式でもよいし、油圧方式でもよいし、電気方式でもよい。後述するように、可動アノード4Bは被めっき部材2と相対位置が管理されながら連動する場合もあり、その場合には、部材変位機構3とアノード変位機構5とは同一の方式で駆動されるものであることが好ましい。
本実施形態に係るめっき装置100は、めっき槽1内のめっき液を循環させるための循環機構6を有する。本実施形態に係るめっき装置100の循環機構6は、めっき液取り込み部6A、往路配管6B、ポンプ6C、復路配管6D、第一の復路配管6E、固定めっき液噴出部6F、第一の流量調整バルブ6G、第二の復路配管6H、第二の流量調整バルブ6I、可動めっき液噴出部6J、その噴出孔6K、第三の復路配管6L、ノズル−アノードユニット(NAU)のめっき液噴出部(以下、「NAU噴出部」という。)6M、その噴出孔6N、および第三の流量調整バルブ6Oを備える。
めっき液取り込み部6Aは、めっき槽1のオーバフロー用仕切板1Aにより区切られた領域(以下、この領域を「取り込み用領域」といい、めっき槽内の取り込み用領域以外の領域を「主領域」ともいう。)の底部に設けられ、めっき槽1内のめっき液を取り込むものである。めっき液取り込み部6Aから取り込まれためっき液は、往路配管6B内を通ってポンプ6Cに至る。ポンプ6Cから吐出されためっき液が流れる復路配管6Dは、第一の復路配管6E、第二の復路配管6Hおよび第三の復路配管6Lに分岐する。
第一の復路配管6Eの一方の端部はめっき槽1の主領域の底部に設けられた固定めっき液噴出部6Fに接続されている。このため、循環機構6により、主領域から取り込み用領域へとオーバフローしためっき液をめっき液取り込み部6Aから取り込み、そのめっき液をポンプ6Cで加圧して固定めっき液噴出部6Fから主領域に戻すという循環系統(以下、「第一の循環系統」ともいう。)が構築されている。この第一の循環系統を流れるめっき液量は、ポンプ6Cおよび第一の復路配管6Eの途中に設置された第一の流量調整バルブ6Gにより調整される。
第二の復路配管6Hの一方の端部は、めっき槽1内に配置された可動めっき液噴出部6Jに接続されている。このため、循環機構6により、主領域から取り込み用領域へとオーバフローしためっき液をめっき液取り込み部6Aから取り込み、そのめっき液をポンプ6Cで加圧して可動めっき液噴出部6Jの噴出孔6Kから主領域内に噴出させて戻すという循環系統(以下、「第二の循環系統」ともいう。)が構築されている。この第二の循環系統を流れるめっき液量は、ポンプ6Cおよび第二の復路配管6Hの途中に設置された第二の流量調整バルブ6Iにより調整される。
可動めっき液噴出部6Jは、垂直方向直動摺動軸7Aと水平方向直動摺動軸7Bと摺動保持装置7Cとを備える噴出部変位機構7によりそのめっき槽1内の配置を変動可能とされている。垂直方向直動摺動軸7Aは可動めっき液噴出部6Jを上下方向に移動する際のガイドとなるものであって、図1ではその鉛直方向下側の端部またはその近傍に可動めっき液噴出部6Jが設けられている。水平方向直動摺動軸7Bは可動めっき液噴出部6Jの水平方向の移動をガイドするものである。摺動保持装置7Cは、垂直方向直動摺動軸7Aおよび水平方向直動摺動軸7B上を移動することにより可動めっき液噴出部6Jの位置を変動させたり、垂直方向直動摺動軸7Aおよび水平方向直動摺動軸7B上の所定の位置で停止した状態を維持することにより可動めっき液噴出部6Jを所定の位置に保持したりするものである。
垂直方向直動摺動軸7Aおよび水平方向直動摺動軸7Bの具体的な構成は特に限定されない。摺動保持装置7Cが駆動可能な距離や耐荷重などが目的に適合するものを、いわゆるリニアガイドとして市場から入手できるものの中から適宜選択すればよい。摺動保持装置7Cもその具体的な構成は特に限定されない。可動めっき液噴出部6Jの位置を適切に制御できれば、駆動および保持の方式は空圧方式でもよいし、油圧方式でもよいし、電気方式でもよい。後述するように、可動めっき液噴出部6Jは可動アノード4Bおよび/または被めっき部材2と相対位置が管理されながら連動する場合もあり、この場合には、噴出部変位機構7は、部材変位機構3および/またはアノード変位機構5と同一の方式で駆動されるものであることが好ましい。
第三の復路配管6Lの一方の端部は、めっき槽1内に配置されたノズル−アノードユニット(NAU)8のめっき液噴出部(NAU噴出部)6Mに接続されている。このため、循環機構6により、主領域から取り込み用領域へとオーバフローしためっき液をめっき液取り込み部6Aから取り込み、そのめっき液をポンプ6Cで加圧してNAU噴出部6Mの噴出孔6Nから主領域に噴出させて戻すという循環系統(以下、「第三の循環系統」ともいう。)が構築されている。この第三の循環系統を流れるめっき液量は、ポンプ6Cおよび第三の復路配管6Lの途中に設置された第三の流量調整バルブ6Oにより調整される。
ノズル−アノードユニット(NAU)8は、NAU噴出部6Mと、NAU噴出部6Mに対する相対位置が管理され(管理の具体的な一例として固定されていることが挙げられる。)NAU噴出部6Mの噴出孔6Nを臨む位置、すなわち噴出孔6Nに対向する位置に少なくともその一部が配置されるNAUアノード4Cとを備える。図1では、NAUアノード4Cは噴出孔6Nに接するように配置され、NAUアノード4Cの貫通孔4Dと噴出孔6Nとが連通している。このような配置とすることで、噴出孔6Nから吐出されるめっき液はNAUアノード4Cに少なくとも一部が接しながら、めっき槽1内へと拡散する。したがって、NAUアノード4Cに正電圧が印加されると、NAUアノード4Cの貫通孔4Dから吐出しためっき液の流れる方向と電気力線の方向とが平行になりやすく、被めっき部材2の被めっき面におけるめっき金属の析出状態が一様になりやすい。なお、NAUアノード4CとNAU噴出部6Mとの相対位置は、何らかの変位機構によって変動可能に管理されていてもよい。
NAU8は、垂直方向直動摺動軸9Aと水平方向直動摺動軸9Bと摺動保持装置9Cとを備えるNAU変位機構9によりそのめっき槽1内の配置を変動可能とされている。NAU変位機構9は、アノード変位機構と噴出部変位機構とが統合されたものと位置づけられる。垂直方向直動摺動軸9AはNAU8を上下方向に移動する際のガイドとなるものであって、図1ではその鉛直方向下側の端部またはその近傍にNAU8が設けられている。水平方向直動摺動軸9BはNAU8の水平方向の移動をガイドするものである。摺動保持装置9Cは、垂直方向直動摺動軸9Aおよび水平方向直動摺動軸9B上を移動することによりNAU8の位置を変動させたり、垂直方向直動摺動軸9Aおよび水平方向直動摺動軸9B上の所定の位置で停止した状態を維持することによりNAU8を所定の位置に保持したりするものである。
垂直方向直動摺動軸9Aおよび水平方向直動摺動軸9Bの具体的な構成は特に限定されない。摺動保持装置9Cが駆動可能な距離や耐荷重などが目的に適合するものを、いわゆるリニアガイドとして市場から入手できるものの中から適宜選択すればよい。摺動保持装置9Cもその具体的な構成は特に限定されない。NAU8の位置を適切に制御できれば、駆動および保持の方式は空圧方式でもよいし、油圧方式でもよいし、電気方式でもよい。後述するように、NAU8は可動めっき液噴出部6J、可動アノード4Bおよび/または被めっき部材2と相対位置が管理されながら連動する場合もあり、この場合には、NAU変位機構9は、噴出部変位機構7、部材変位機構3および/またはアノード変位機構5と同一の方式で駆動されるものであることが好ましい。
なお、本実施形態に係るめっき装置100の循環機構6は、めっき液を循環させるための装置としてポンプ6Cのみを備えるが、循環機構6は複数のポンプを備えていてもよい。その場合におけるポンプの配置は限定されない。一例を挙げれば、第一の循環系統、第二の循環系統および第三の循環系統のそれぞれにポンプが設けられ、これらが相互に関連しながら制御されている構成が挙げられる。
また、本実施形態に係るめっき装置100が備える不溶性アノード(具体的には固定アノード4A、可動アノード4BおよびNAUアノード4Cの少なくとも一つ)は、被めっき部材2と接触して短絡を生じる可能性を低減させるために、絶縁性の保護部材を、被めっき部材2に近位な側に備えていてもよい。そのような保護部材の具体的な構成は特に限定されない。具体例として、プラスチックなどからなるメッシュが不溶性アノードの被めっき部材2に近位な側に付設されている構成が挙げられる。
図2は、本発明の一実施形態に係るめっき装置の制御を概念的に示すブロック図である。
めっき槽1内に配置される固定アノード4A、可動アノード4BおよびNAUアノード4Cは、それぞれ、固定アノード4A用配線11A、可動アノード4B用配線11BおよびNAUアノード4C用配線11Cによって、めっき電源10の陽極端子10Aに電気的に接続されている。また、図1に示されるめっき装置100のめっき電源10は、固定アノード4A用配線11Aから出力される電圧および電流、可動アノード4B用配線11Bから出力される電圧および電流ならびにNAUアノード4C用配線11Cから出力される電圧および電流はそれぞれ独立に制御可能とされている。また、めっき槽1内に配置される被めっき部材2は、被めっき部材用配線11Dによって、めっき電源10の陰極端子10Bに電気的に接続されている。
本実施形態に係るめっき装置100は、めっき電源10から電圧を印加しているときの、固定アノード4A、可動アノード4BおよびNAUアノード4C(これらを総称して「不溶性アノード4A〜C」という。)のそれぞれを流れる電流および不溶性アノード4A〜Cの被めっき部材2に対する電位の少なくとも一方を測定する測定機器12A,12B,12Cを備える。測定機器の具体的な構成は特に限定されない。電流計であってもよいし、シャント抵抗と電圧計とからなっていてもよいし、電圧計であってもよいし、これらの組み合わせであってもよい。なお、図2では、固定アノード4A用配線11A、可動アノード4B用配線11BおよびNAUアノード4C用配線11Cのそれぞれに、電流計からなる測定機器またはシャント抵抗と電圧計とからなる測定機器が設けられている構成を示している。不溶性アノード4A〜Cの被めっき部材2に対する電位を測定する場合の具体的な一例を挙げれば、不溶性アノード4A〜Cのそれぞれとめっき電源10の陰極端子10Bとを、電圧計を介在させた配線にて互いに並列になるように接続すれば、不溶性アノード4A〜Cのそれぞれの被めっき部材2に対する電位を電圧計にて個別に計測することができる。
本実施形態に係るめっき装置100は、測定機器12A,12B,12Cによる測定結果としての信号を入力とし、めっき装置100が備える装置(めっき電源10、摺動保持装置3D、ポンプ6Cなど)の動作を制御するための制御信号を発生させ、その制御信号を対応する装置に出力する制御装置13を有する。制御装置13は、測定機器12A,12B,12Cからの信号を受け入れるための信号入力部13A、ならびにこの信号入力部13Aで受け取った信号を入力とする電気出力制御装置13B、位置制御装置13Cおよび循環制御装置13Dを備える。この制御装置13が備える複数の装置は、独立していてもよいし、一つの制御装置が複数の制御装置の機能を果たすことができるものであってもよい。この制御装置13は、あらかじめ規定された制御プログラムやキーボードなどのインターフェース装置からの入力信号に基づいて、各装置を制御するための制御信号を発生させ、その制御信号を対応する装置に出力する機能も有する。
電気出力制御装置13Bは、測定機器12A,12B,12Cにより測定された結果に基づいて、不溶性アノード4A〜Cに印加する電流および電圧の少なくとも一方を制御するための制御信号を発生させ、その制御信号をめっき電源10に出力する。めっき電源10は、電気出力制御装置13Bから制御信号を入力したことを条件として、その入力信号とあらかじめ関連付けられた動作(出力電流の増加もしくは減少、または出力電圧の増加もしくは減少)を行う。また、電気出力制御装置13Bは、あらかじめ規定された制御プログラムやユーザーインターフェース装置からの入力信号に基づいて、めっき電源10を制御するための制御信号を発生させ、その制御信号をめっき電源10に出力する機能も有する。
位置制御装置13Cは、部材変位機構3の摺動保持装置3Dの動作(移動、保持など。以下同じ。)を制御するための制御信号を発生させ、その制御信号を摺動保持装置3Dに対して出力する部材位置制御装置、アノード変位機構5の摺動保持装置5Cの動作を制御するための制御信号を発生させ、その制御信号を摺動保持装置5Cに対して出力するアノード位置制御装置、噴出部変位機構7の摺動保持装置7Cの動作を制御するための制御信号を発生させ、その制御信号を摺動保持装置7Cに対して出力する噴出部位置制御装置、NAU変位機構9の摺動保持装置9Cの動作を制御するための制御信号を発生させ、その制御信号を摺動保持装置9Cに対して出力するNAU位置制御装置および固定装置3Aを動作させるための駆動装置の動作を制御するための制御信号を発生させ、その制御信号をその駆動装置に対して出力する固定装置制御装置を備える。NAU位置制御装置は、NAUアノード4Cのめっき槽1内の配置を制御するためのものであるアノード位置制御装置と、NAU噴出部6Mのめっき槽1内の配置を制御するためのものである噴出部位置制御装置とが統合されたものと位置づけることができる。
位置制御装置13Cは、測定機器12A,12B,12Cにより測定された結果に基づいて、上記の複数の位置制御装置に制御信号を発生させることができる。また、位置制御装置13Cは、あらかじめ規定された制御プログラムやインターフェース装置からの入力信号に基づいても、上記の複数の位置制御装置に制御信号を発生させることができる。
位置制御装置13Cは、当該装置が備える上記の複数の制御装置に対して個別に制御信号を発生させることができる。また、複数の制御装置を協働させ、複数の摺動保持装置を連動させることもできる。そのような連動の具体例として、部材位置制御装置からの制御信号により部材変位機構3の摺動保持装置3Dを駆動させて被めっき部材2を水平方向に往復動(揺動)させた際に、この往復動によっても、可動アノード4B、可動めっき液噴出部6JおよびNAU8の被めっき部材2に対する相対位置が変動しないように、アノード位置制御装置、噴出部位置制御装置およびNAU位置制御装置から適切な制御信号を出力させて、摺動保持装置5C,7Cおよび9Cを駆動させることが挙げられる。
循環制御装置13Dは、ポンプ6Cを駆動するためのポンプ駆動装置14Aの動作を制御するための制御信号を発生させ、その制御信号をポンプ駆動装置14Aに対して出力するポンプ制御装置、第一の流量調整バルブ6Gの動作させる第一の流量調整装置14Bの動作を制御するための制御信号を発生させ、その制御信号を第一の流量調整装置14Bに対して制御信号を出力する第一のバルブ制御装置、第二の流量調整バルブ6Iの動作させる第二の流量調整装置14Cの動作を制御するための制御信号を発生させ、その制御信号を第二の流量調整装置14Cに対して第二のバルブ制御装置および第三の流量調整バルブ6Oの動作させる第二の流量調整装置14Dの動作を制御するための制御信号を発生させ、その制御信号を第二の流量調整装置14Dに対して出力する第三のバルブ制御装置を備える。
循環制御装置13Dは、測定機器12A,12B,12Cにより測定された結果に基づいて、上記の複数の位置制御装置に制御信号を発生させることができる。また、循環制御装置13Dは、あらかじめ規定された制御プログラムやインターフェース装置からの入力信号に基づいても、上記の複数の位置制御装置に制御信号を発生させることができる。さらに、循環制御装置13Dは、当該装置が備える上記の複数の制御装置に対して個別に制御信号を発生させることも、複数の制御装置を協働させることもできる。なお、第一の復路配管6E、第二の復路配管6Hおよび第三の復路配管6Lのそれぞれに流量計を設置し、それらの流量計からの情報に基づいて、循環制御装置13Dが備える各制御装置の動作を設定してもよい。
制御装置13は、制御装置13が備える複数の制御装置を協働させることができる。そのような協働の具体例の具体例として、被めっき部材2をめっき槽1内のめっき液中に配置し、めっき電源から電圧を所定時間印加し、めっき皮膜が形成された被めっき部材(めっき部材)2をめっき槽1内のめっき液から取り出すまでの一連のプロセスを、図3を参照しつつ説明する。
図3は、本発明の一実施形態に係るめっき装置の動作の一例を示すフロー図である。本例では、部材取付工程、部材配置工程、配置工程、噴出開始工程、印加工程、噴出終了工程、退避工程および部材回収工程がこの順番で行われている。
(部材取付工程)
本例に係る部材取付工程では、位置制御装置13Cが備える部材位置制御装置から出力される制御信号に基づき部材変位機構3の摺動保持装置3Dを動作させるとともに、制御装置13が備える固定装置制御装置からの出力される制御信号に基づき固定装置3Aを動作させて、被めっき部材2を固定装置3Aに固定させる。その動作の詳細については、固定装置3Aの具体例とともに後述する。
(部材配置工程)
部材配置工程では、位置制御装置13Cが備える部材位置制御装置から出力される制御信号に基づき部材変位機構3の摺動保持装置3Dを動作させることにより、部材取付工程の実施によって固定装置3Aに対して固定された被めっき部材2の少なくとも一部をめっき槽1内のめっき液中に浸漬させる。
(配置工程)
配置工程では、可動アノード4Bなどめっき槽1の内部に配置される構成要素を、被めっき部材2により近位となるように移動させる。配置工程の開始時期と部材配置工程の開始時期との関係は特に限定されない。いずれかを先に開始してもよいし、双方を同時に開始してもよい。いずれかを先に開始する場合において、一方の工程の終了時期と他方の工程の開始時期との関係も限定されない。一方の工程が終了した後に他方の工程を開始してもよいし、一方の工程が終了する前に他方の工程を開始してもよい。
本例に係る配置工程では、アノード配置工程、噴出部配置工程およびNAU部配置工程の3つの工程が行われる。これらの3工程の開始時期の関係は特に限定されず、同時に開始してもよいし、順次開始してもよい。
アノード配置工程では、位置制御装置13Cが備えるアノード位置制御装置から出力される制御信号に基づきアノード変位機構5の摺動保持装置5Cを動作させることにより、めっき槽1内の所定の位置(「アノード初期位置」ともいう。)に配置された状態にある可動アノード4Bを、部材配置工程によりめっき槽1内のめっき液中に配置されてた状態にある被めっき部材2に近づくように、すなわち、より近位となるように移動させ、あらかじめ設定された第一の位置にて保持する。
アノード配置工程により可動アノード4Bが配置される第一の位置は、被めっき部材2をめっき液から取り出すように移動させたときに被めっき部材2が可動アノード4Bと干渉する位置であってもよい。この場合には、部材配置工程により被めっき部材2がある程度めっき液中に浸漬された状態となってから、可動アノード4Bは第一の位置に配置される。
通常、不溶性アノードは、固定アノード4Aのようにめっき槽1に対して固定されている場合が多い。そのような場合には、上記の第一の位置のように、被めっき部材2の取り出し動作に対して干渉する様な位置に、不溶性アノードを配置することは不可能である。しかしながら、本実施形態に係るめっき装置100が備える不溶性アノードは、可動アノード4Bのようにめっき槽1内で移動させることが可能であるため、被めっき部材2と干渉を生じるような位置にも不溶性アノードを配置することができる。したがって、本実施形態に係るめっき装置100によれば、被めっき部材2の形状に関わらず不溶性アノードの配置を適切に設定することが可能である。
そのような配置の具体例として、被めっき部材2のすべての被めっき面について、被めっき面と不溶性アノードとの距離のばらつきを所定の範囲以内(例えば20%以内)に設定することができる。この場合には、被めっき部材2の被めっき面におけるめっき時の電流密度のばらつきは、被めっき面と不溶性アノードとの距離のばらつきに基づき被めっき面と不溶性アノードとの間の溶液抵抗がばらつくことが主要な原因の一つである。したがって、被めっき面と不溶性アノードとの距離のばらつきを所定の範囲内に制御することができる場合には、被めっき面における電流密度のばらつきが小さくなって、被めっき部材2上に形成されためっき皮膜は、その厚さや膜質の均一性に優れたものとなる。
また、このように、電流密度のばらつきが少ないため、めっき液中に均一電着性を高めるための添加剤を含有させる必要がない、またはその含有量を少なくすることができる。均一電着性を高めるための添加剤は、一般的に、電流密度の高い被めっき面におけるめっき皮膜の析出速度を低下させてしまう。このため、均一電着性を高める添加剤を使用するとめっき皮膜の析出速度が全体的に遅くなってしまい、高速でめっき皮膜を形成することは困難となる傾向がある。これに対し、本実施形態に係るめっき装置100を用いれば、上記の様な添加剤を使用しない、または使用量を少なくすることができるため、被めっき部材2に高速でめっき皮膜を形成することが容易である。
さらに、上記のような添加剤を用いることは、電流密度を高めてもめっき析出速度が低くなってしまうため、無添加の場合に比べてエネルギーの利用効率を低下させることをも意味する。したがって、本実施形態に係るめっき装置100を用いて、添加剤を使用せず、またはその使用量を少なくしてめっきを行うことにより、めっき処理におけるエネルギーの利用効率を高めることができる。
噴出部配置工程では、位置制御装置13Cが備える噴出部位置制御装置から出力される制御信号に基づき噴出部変位機構7の摺動保持装置7Cを動作させることにより、めっき槽1内の所定の位置(「噴出部初期位置」ともいう。)に配置された状態にあるめっき液噴出部6Jを、部材配置工程によりめっき槽1内のめっき液中に配置されている被めっき部材2に近づくように、すなわち、より近位となるように移動させ、あらかじめ設定された第三の位置にて保持する。
従来技術に係るめっき装置では、めっき液の循環機構におけるめっき液の噴出部は、固定めっき液噴出部6のように、めっき液の特定の位置に固定されているため、めっき槽1における固定のめっき液噴出部から遠位の位置では、めっき液の流動が不十分となる場合があった。このようなめっき液の流動が不十分な領域に被めっき部材2が配置されていると、その領域にある被めっき面では、めっき金属イオンの供給が不十分となり、めっき析出速度が他の被めっき面に比べて低下してしまい、めっき皮膜の厚さにばらつきが生じやすくなっていた。
ところが、本実施形態に係るめっき装置100のようにめっき液噴出部6Jがめっき槽1内で移動可能である場合には、上記のような固定のめっき液噴出部からのめっき液循環のみではめっき金属イオンの供給が不十分となる領域があっても、その領域にめっき液が噴出されるようにめっき液噴出部6Jを配置することにより、被めっき部材2の被めっき面上のめっき皮膜の厚さを均一化することが容易となる。上記のようなめっき金属イオンの供給不足の問題はめっき析出速度が高い場合に特に顕著となることから、本実施形態に係るめっき装置100を用いることにより、高速でめっきを析出させることが容易となる。なお、この第三の位置は、第一の位置と同様に、被めっき部材2をめっき液から取り出すように移動させたときに被めっき部材2がめっき液噴出部6Jと干渉する位置であってもよい。
NAU部配置工程では、位置制御装置13Cが備えるNAU位置制御装置から出力される制御信号に基づきNAU変位機構9の摺動保持装置9Cを動作させることにより、めっき槽1内の所定の位置(「NAU初期位置」ともいう。)に配置された状態にあるNAU8を、部材配置工程によりめっき槽1内のめっき液中に配置されている被めっき部材2に近づくように、すなわち、より近位となるように移動させ、あらかじめ設定された第五の位置にて保持する。NAU8は、NAUアノード4CとNAU噴出部6Mとが一体化して可動とされたものであるから、前述の可動アノード4Bとめっき液噴出部6Jとの双方の機能を有し、被めっき部材2上に高速でかつ均一性高くめっき皮膜を形成することができる。なお、この第五の位置も、第一の位置や第三の位置と同様に、被めっき部材2をめっき液から取り出すように移動させたときに被めっき部材2がNAU8と干渉する位置であってもよい。
(噴出開始工程)
配置工程により可動アノード4B、めっき液噴出部6JおよびNAU8を、それぞれ、第一の位置、第三の位置および第五の位置に配置したら、循環制御装置13Dが備える第二のバルブ制御装置および第三のバルブ制御装置から制御信号を出力し、これらの制御信号を入力した第二の流量調整装置14Cおよび第三の流量調整装置14Dが、その制御信号に従って、第二の流量調整バルブ6Iおよび第三の流量調整バルブ6Oを動作させることにより、めっき液噴出部6JおよびNAU噴出部6Mからめっき液を噴出させる。
なお、本例に係る方法では、ポンプ6Cおよび第一の流量調整バルブ6Gは部材配置工程の段階から動作していることにより、第一の循環経路によるめっき液の循環は継続的に行われ、往路配管6Bに取り付けられたストレーナーによりめっき液に含まれる異物などの除去が行われている。
本例では、噴出開始工程を配置工程の後に実施しているが、噴出開始工程は配置工程の前または途中に開始されてもよいし、特に噴出開始工程を設けず、第一の復路配管6Eの場合と同様にめっき液噴出部6JおよびNAU8のめっき液噴出部6Mから継続的にめっき液の噴出が行われていてもよい。あるいは、めっき液噴出部6JおよびNAU8のめっき液噴出部6Mから継続的にめっき液の少量の噴出を行わせておき、噴出開始工程において、めっき液噴出部6JおよびNAU8のめっき液噴出部6Mからの噴出量を増加させてもよい。
(印加工程)
印加工程では、電気出力制御装置13Bからの制御信号に基づいてめっき電源10を動作させることにより、被めっき部材2と不溶性アノード4A〜Cとの間に電圧を所定の時間印加して被めっき部材2上にめっき皮膜を形成する。この電圧値は特に限定されず、被めっき部材2の形状、めっきの種類、求めるめっき皮膜の厚さなどを考慮して適宜設定すればよい。また、電圧を印加するにあたり、電圧値を制御してもよいし、電流値を制御してもよい。
電気出力制御装置13Bは印加工程中に電流または電圧が変動するような制御を行ってもよい。その変動はあらかじめ設定されたプログラムに従って行ってもよいし、ユーザーインターフェース装置からの入力操作によって行ってもよいし、次に説明するフィードバック制御によって行ってもよい。
このフィードバック制御では、固定アノード4Aへの配線11A上の測定機器12A、可動アノード4Bへの配線11B上の測定機器12BおよびNAUアノード4Cへの配線11C上の測定機器12Cにおいて測定された電流および/または電圧に関する信号を入力として、制御装置13が備える電気出力制御装置13Bは、固定アノード4A,可動アノード4BおよびNAUアノード4Cに印加する電流および電圧の少なくとも一つを制御するための信号を発生させ、その信号をめっき電源10に出力する。かかる信号を入力しためっき電源10は、その信号に従って、固定アノード4A、可動アノード4BおよびNAUアノード4Cの少なくとも一つに対して印加する電流および/または電圧を変動させる。
かかるフィードバック制御の具体例として、NAUアノード4Cへの配線11C上の測定機器12Cにおいて測定された電流値がある所定の値から低下してめっき金属の析出速度が低下している場合には、NAUアノード4Cに印加する電圧を上昇させ、NAUアノード4Cへの配線11C上の測定機器12Cにおいて測定される電流値が所定の値に回復したときに、その印加電圧を保持することが挙げられる。
また、印加工程中に、被めっき部材2、可動アノード4B、可動めっき液噴出部6JおよびNAU8の少なくとも一つのめっき槽1内の位置を変動させてもよい。その変動はあらかじめ設定されたプログラムに従って行ってもよいし、ユーザーインターフェース装置からの入力操作によって行ってもよいし、次に説明するフィードバック制御を行ってもよい。
このフィードバック制御では、固定アノード4Aへの配線11A上の測定機器12A、可動アノード4Bへの配線11B上の測定機器12BおよびNAUアノード4Cへの配線11C上の測定機器12Cにおいて測定された電流および/または電圧に関する信号を入力として、制御装置13が備える位置制御装置13Cは、摺動保持装置3D,5C,7Cおよび9Cの少なくとも一つを制御するための信号を発生させ、その信号を該当する摺動保持装置3D,5C,7Cおよび/または9Cに出力する。かかる信号を入力した摺動保持装置3D,5C,7Cおよび/または9Cは、その信号に従って、被めっき部材2、可動アノード4B、可動めっき液噴出部6JおよびNAU8の少なくとも一つのめっき槽1内の位置を変動させる。
かかるフィードバック制御の具体例として、NAUアノード4Cへの配線11C上の測定機器12Cにおいて測定された電流値がある所定の値から低下してめっき金属の析出速度が低下している場合には、NAU8を被めっき部材2に対してより近位となるように移動させ、NAUアノード4Cへの配線11C上の測定機器12Cにおいて測定される電流値が所定の値に回復したときに、その位置を保持することが挙げられる。
位置制御装置13は、摺動保持装置3D,5C,7Cおよび9Cを連動させて、被めっき部材2をめっき槽1内で揺動させてもよい。従来技術に係るめっき装置では、不溶性アノードはめっき槽内のある特定の位置に固定されているため、被めっき部材をめっき槽内で揺動させると、被めっき部材の不溶性アノードに対する相対的な位置関係が、被めっき部材のめっき槽内の揺動によって変動してしまう。しかしながら、本実施形態に係るめっき装置100によれば、被めっき部材2と可動アノード4BおよびNAUアノード4Cとの相対的な位置関係を保持したまま被めっき部材2をめっき槽1内で揺動させることができる。したがって、固定アノード4Aに電圧を印加しなければ、被めっき部材2の被めっき面の電流密度分布をほとんど変更することなく被めっき部材2をめっき槽1内で揺動させることができる。
さらに、印加工程中に、固定めっき液噴出部6F、可動めっき液噴出部6JおよびNAU噴出部6Mの少なくとも一つからのめっき液の噴出量を変動させてもよい。その変動はあらかじめ設定されたプログラムに従って行ってもよいし、ユーザーインターフェース装置からの入力操作によって行ってもよいし、次に説明するフィードバック制御を行ってもよい。
このフィードバック制御では、固定アノード4Aへの配線11A上の測定機器12A、可動アノード4Bへの配線11B上の測定機器12BおよびNAUアノード4Cへの配線11C上の測定機器12Cにおいて測定された電流および/または電圧に関する信号を入力として、制御装置13が備える循環制御装置13Dは、第一の流量調整バルブ6G、第二の流量調整バルブ6Iおよび第三の流量調整バルブ6Oの少なくとも一つを制御するための信号を発生させ、その信号を該当する第一の流量調整バルブ6G、第二の流量調整バルブ6Iおよび/または第三の流量調整バルブ6Oに出力する。かかる信号を入力した第一の流量調整バルブ6G、第二の流量調整バルブ6Iおよび/または第三の流量調整バルブ6Oは、その信号に従って、固定めっき液噴出部6F、可動めっき液噴出部6JおよびNAU噴出部6Mの少なくとも一つからのめっき液の噴出量を変動させる。
かかるフィードバック制御の具体例として、NAUアノード4Cへの配線11C上の測定機器12Cにおいて測定された電流値がある所定の値から低下してめっき金属の析出速度が低下している場合には、NAU噴出部6Mからのめっき液の噴出量を増加させ、NAU8のアノード4Cへの配線上の測定機器12Cにおいて測定される電流値が所定の値に回復したときに、その噴出量を保持することが挙げられる。
上記の複数のフィードバック制御は、独立していてもよいし、互いに連携するように制御が行われてもよい。
(噴出停止工程)
噴出停止工程では、可動めっき液噴出部6JおよびNAU噴出部6Mなどからのめっき液の噴出を停止する。具体的には、循環制御装置13Dが備える第二のバルブ制御装置および第三のバルブ制御装置から制御信号を出力し、これらの制御信号を入力した第二の流量調整装置14Cおよび第三の流量調整装置14Dが、その制御信号に従って、第二の流量調整バルブ6Iおよび第三の流量調整バルブ6Oを動作させることにより、めっき液噴出部6JおよびNAU液噴出部6Mからのめっき液の噴出を停止させる。
噴出停止工程の開始時期は、印加工程の終了後であれば、特に限定されない。次に説明する退避工程を実施した結果、依然としてめっき液噴出がめっき槽1内のめっき液中に向けて行われうる状態である場合には、退避工程の完了後に噴出停止工程を実施してもよく、噴出停止工程を実施せず、可動めっき液噴出部6J、NAU噴出部6Mなどからのめっき液の噴出を、固定めっき液噴出部6Fからのめっき液噴出と同様に継続的に行ってもよい。
(退避工程)
退避工程では、可動アノード4Bなどめっき槽1の内部に配置される可動の構成要素を、めっき皮膜が形成された被めっき部材からより遠位となるように移動させる。退避工程の実施時期は、印加工程の終了後であれば、特に限定されない。上記の噴出停止工程との開始時期の関係は任意である。また、前述の配置工程によって所定の位置に配置された可動アノード4Bなどの可動の構成要素が、後述する部材回収工程において、めっき液から取り出される被めっき部材2の移動と干渉しなければ、退避工程は部材回収工程の後に行ってもよい。
本例に係る退避工程では、アノード退避工程、噴出部退避工程およびNAU退避工程の3つの工程が行われる。これらの3工程の開始時期の関係は特に限定されず、同時に開始してもよいし、順次開始してもよい。
アノード退避工程では、位置制御装置13Cが備えるアノード位置制御装置から出力される制御信号に基づきアノード変位機構5の摺動保持装置5Cを動作させることにより、印加工程が終了したことによりめっき槽1内の所定の位置(例えば第一の位置)に保持された状態にある可動アノード4Bを、印加工程が終了してその表面にめっき皮膜が形成された状態にある被めっき部材(めっき部材)2から離れるように、すなわち、より遠位となるように移動させ、あらかじめ設定された第二の位置にて保持する。この第二の位置は、アノード配置工程の際に可動アノード4Bが当初配置されていた位置であるアノード初期位置であってもよい。
印加工程が終了したことによりめっき槽1内の所定の位置が、被めっき部材2をめっき液から取り出すように移動させたときに被めっき部材2が可動アノード4Bと干渉する位置である場合には、可動アノード4Bを第二の位置に移動させるアノード退避工程を行ってから後述する部材回収工程が行われる。
噴出部退避工程では、位置制御装置13Cが備える噴出部位置制御装置から出力される制御信号に基づき噴出部変位機構7の摺動保持装置7Cを動作させることにより、印加工程が終了したことによりめっき槽1内の所定の位置(例えば第三の位置)に保持された状態にあるめっき液噴出部6Jを、めっき部材2から離れるように、すなわち、より遠位となるように移動させ、あらかじめ設定された第四の位置にて保持する。この第四の位置は、噴出部配置工程の際にめっき液噴出部6Jが当初配置されていた位置である噴出部初期位置であってもよい。
NAU退避工程では、位置制御装置13Cが備えるNAU位置制御装置から出力される制御信号に基づきNAU変位機構9の摺動保持装置9Cを動作させることにより、印加工程が終了したことによりめっき槽1内の所定の位置(例えば第五の位置)に保持された状態にあるNAU8を、めっき部材2から離れるように、すなわち、より遠位となるように移動させ、あらかじめ設定された第六の位置にて保持する。この第六の位置は、NAU部配置工程の際にNAU8が当初配置されていた位置であるNAU初期位置であってもよい。
(部材回収工程)
部材回収工程では、位置制御装置13Cが備える部材位置制御装置から出力される制御信号に基づき部材変位機構3の摺動保持装置3Dを動作させることにより、めっき槽1内のめっき液中に少なくとも一部が浸漬し、浸漬部分の表面にめっき皮膜が形成された状態にある被めっき部材2をめっき槽1から取り出し、めっき部材として得る。
続いて、図4から図18を用いて、本実施形態に係るめっき装置の構成について、さらに具体的な例を用いて説明する。
図4は、本実施形態の一例に係るめっき装置のめっき槽内の部材の配置状態を概念的に示す斜視図である。本例に係るめっき装置101は、複数の可動アノードを有する。
本例に係るめっき装置101は、図示しないめっき槽1内に、複雑な3次元形状を有する被めっき部材2が、固定装置3Aにより保持されて所定の位置に配置されている。固定装置3Aによる被めっき部材2の固定方法については後述する。本例に係るめっき装置101は、いずれも平板状で複数の貫通孔を有する可動アノード41から44を備える。
これらの可動アノード41,42,43,44は、図示しないアノード変位機構5によって個別に変位可能とされ、各アノード変位機構5との接続部をなす連結バー41A,42A,43A,44Aを備える。これらの可動アノード41,42,43,44のうち、可動アノード41,42は、被めっき部材2を内包し、鉛直方向に平行な方向の4辺を有する最小の直方体における最大の面をなす2面のそれぞれと対向するように配置されている。以下、この直方体を外接直方体ともいう。
可動アノード43は、被めっき部材2の上方に配置されている。前述したように図示しない部材変位機構3は固定装置3Aを上方に持ち上げることにより被めっき部材2をめっき液から取り出すため、可動アノード43は、この固定装置3Aによる被めっき部材2の取り出し動作と干渉する位置に配置される。しかしながら、可動アノード43は、連結バー43Aを介して図示しないアノード変位機構5に保持されているため、固定装置3Aによる被めっき部材2の取り出し動作が行われるときには干渉しない位置に可動アノード43を退避させることができる。可動アノード44は被めっき部材2の下方に配置されている。
図5は、本実施形態の別の一例に係るめっき装置のめっき槽内の部材の配置状態を概念的に示す斜視図である。本例に係るめっき装置102は、複数のNAUを有する。
本例に係るめっき装置102は、図示しないめっき槽1内に、複雑な3次元形状を有する被めっき部材2が、固定装置3Aにより保持されて所定の位置に配置されている。本例に係るめっき装置102はいずれもNAUアノードが筒型の形状を有するNAU(以下、「筒型NAU」ともいう。)81,82,83,84を備える。本例では、筒型NAU81,82,83,84は同一の構造を有する。
これらの筒型NAU81,82,83,84は、被めっき部材2が有する屈曲部分に近い位置に配置されている。ここで、筒型NAU82,83は、固定装置3Aによる被めっき部材2の取り出し動作と干渉する位置に配置される。しかしながら、筒型NAU81,82,83,84は、それぞれ、図5では図示しない連結バーを介して図示しないNAU変位機構9に保持されているため、固定装置3Aによる被めっき部材2の取り出し動作が行われるときには干渉しない位置に筒型NAU82,83を退避させることができる。
筒型NAU81の具体的な構造について、図6から9を用いて説明する。図6は筒型NAUの構造を概念的に示す斜視図である。図7は筒型NAUの構造を概念的に示す断面図である。図8は、筒型NAUを構成するめっき液噴出部および筒型の形状を有する部分を備える不溶性アノードのそれぞれの構造を概念的に示す斜視図である。
筒型NAU81は、めっき液取り込み部6Aから取り込んだめっき槽1内のめっき液をポンプ6Cで循環させてめっき槽1に戻すためにめっき槽1内に配置されるめっき液噴出部81Aと、少なくともその一部がめっき液噴出部81Aの噴出孔81Bを臨む位置に配置された不溶性アノード81Cとを備える。NAU8は、NAU噴出部6Mの噴出孔6Nに対するNAUアノード4Cの相対位置が管理されており、NAU8の一例である筒型NAU81では、不溶性アノード81Cの噴出孔81Bに対する相対位置が固定されている。なお、NAU噴出部6Mの噴出孔6Nに対するNAUアノード4Cの相対位置の管理の他の一例としては、NAU噴出部6MとNAUアノード4Cとの相対位置を変動または保持させる駆動装置が別途設けられ、この駆動装置が制御装置13によって制御されている場合が挙げられる。
本例に係る不溶性アノード81Cは、めっき液噴出部81Aの噴出孔81Bを臨む位置に配置された部分が、複数の貫通孔81Dを有する板状部材を筒状に二次加工して得られる筒型の構造体の形状を有する。
不溶性アノード81Cが有する筒型の形状はめっき液を所定の方向に導くガイドの形状となっている。すなわち、不溶性アノード81Cが設けられていない場合には、めっき液噴出部81Aの噴出孔81Bからめっき液は噴出し、その多くは噴出孔81の開口部が作る面の法線に平行な方向(この方向を「単純噴出方向」という。)に進行する。これに対し、本例に係る不溶性アノード81Cが設けられていることにより、めっき液噴出部81Aから噴出するめっき液は、筒型の不溶性アノード81Cの内部にまず導かれ、さらにこの不溶性アノード81Cに設けられた複数の貫通孔81Dからめっき槽内へとめっき液は噴出する。このため、めっき液は、単純噴出方向のみならず、これに直交する方向にも進行する。したがって、図5に示されるような配置に筒型NAU81から84を配置すると、被めっき部材2の屈曲部に直接到達しうるような向きにめっき液は噴出することになる。通常、屈曲部は、めっき液の流れが相対的に少なくなりやすいため、めっき金属イオンが供給されない場合が多いが、筒型NAU81から84を用いれば、そのような屈曲部に対して十分な量のめっき金属イオンを供給することができる。
以下、さらに具体的に筒型NAU81の構造について説明する。筒型の不溶性アノード81Cは、めっき液噴出部81Aの噴出孔81Bを臨む位置に一方の端部である第一の端部81Eが配置された筒状体からなる部分81Fを有する。また、この筒状体からなる部分(以下、「筒状部分」ともいう。)81Fにおける第一の端部81Eの反対側の端部である第二の端部81Gは、この第二の端部81Gの開口の外接円よりも大きな直径の内接円を有する板状部材81Hにより閉塞されている。本例では、筒状部分81Fと板状部材81Hとは個別に作成されて溶接により一体化されている。さらに、板状部材81Hには図示しないNAU変位機構9と接続するための導電性の連結バー81Iが溶接されている。
めっき液噴出部81Aは貫通孔81Jを備え、この貫通孔81Jの一方の開口はめっき液の噴出孔81Bであり、筒状部分81Fは貫通孔81Jの他方の開口側から貫装されて、第一の端部81Eは噴出孔81Bを臨む位置に配置される。図8に示されるように、めっき液噴出部81Aの貫通孔81Jの他方の開口を含む面にはねじ穴が設けられ、この面に当接するように配置される板状部材81Hにもこのねじ穴に対応する貫通孔が設けられ、このねじ穴にボルトを締結することによって、めっき液噴出部81Aと筒型の不溶性アノード81Cとは固定される。
めっき液噴出部81Aは貫通孔81Jの中心軸に直交する方向に中空パイプ81Kが設けられ、図7に示されるように、中空パイプ81Kの中空部と貫通孔81Kとは連通している。中空パイプ81Kのめっき液噴出部81Aが取り付けられている端部と反対側の端部は図示しない第三の復路配管6Lに接続される。したがって、第三の復路配管6Lからのめっき液は、中空パイプ81Kの中空部を通ってめっき液噴出部81Aの貫通孔81Jの内部に到達し、さらに噴出孔81Bから筒型の不溶性アノード81Cの筒状部分81Fの内部へと導かれ、筒状部分81Fの貫通孔81Dからめっき槽1内へと噴出する。
図9は、本実施形態のまた別の一例に係るめっき装置のめっき槽内の部材の配置状態を概念的に示す斜視図である。本例に係るめっき装置103は、複数のNAUを有する。
本例に係るめっき装置103は、図示しないめっき槽1内に、複雑な3次元形状を有する被めっき部材2が、固定装置3Aにより保持されて所定の位置に配置されている。本例に係るめっき装置103はいずれもNAUアノードが箱型の形状を有するNAU(以下、「箱型NAU」ともいう。)85、86を備える。本例では、箱型NAU85、86は同一の構造を有する。
これらの箱型NAU85、86は、その不溶性アノード85A,86Aが被めっき部材2の外接直方体の内部に入り込んで、被めっき部材2におけるその外接直方体から凹んだ部分(以下、「凹み部分」という。)に近位な位置で対向するように配置されている。このように配置されることによって、凹み部分にも十分な量のめっき金属イオンが供給され、凹み部分にも適切な厚さのめっき皮膜を形成することが容易となる。また、このような配置によって、被めっき部材2に設けられた貫通孔の内部にも十分な量のめっき金属イオンが供給されるため、貫通孔の内部にも適切な厚さのめっき皮膜を形成することが容易となる。
図10から12は、箱形NAU85の構造を説明するための図であり、それぞれ、図10は箱形NAUの構造を概念的に示す斜視図、図11は箱形NAUの構造を概念的に示す断面図、ならびに図12は箱形NAUを構成するめっき液噴出部およびかご形の形状を有する部分を備える不溶性アノードのそれぞれの構造を概念的に示す斜視図である。
図12に示されるように、箱形NAU85は、複数の貫通孔85Cを有する板状部材を二次加工して得られるかご型の構造体の形状を有し図示しないNAU変位機構9と接続するための導電性の連結バー85Dが溶接された不溶性アノード85Aと、一方の開口がめっき液の噴出孔85Eをなし他方の開口が中空パイプ85Fの中空部と連通する貫通孔を有するめっき液噴出部85Bとを備える。図10に示されるように、不溶性アノード85Aのかご型の形状を有する部分は、めっき液噴出部85Bの噴出孔85Eを臨む位置に固定される。
中空パイプ85Fのめっき液噴出部85Bに対向する開口と反対側の開口は第三の復路配管6Lに接続されている。このため、第三の復路配管6Lからのめっき液は、中空パイプ85Fの中空部を通ってめっき液噴出部85Bの内部に到達し、さらに噴出孔85Eからかご型の不溶性アノード85Aの内部へと導かれ、かご型の不溶性アノード85Aの貫通孔85Cからめっき槽内へと噴出する。
図13から15は、本実施形態のさらに別の一例に係るめっき装置のめっき槽内の部材の配置状態を概念的に示す図である。具体的には、図13は本例に係るめっき装置のめっき槽内の部材の配置状態を概念的に示す、視点を上方とする斜視図であり、図14は、視点を下方とする斜視図である。図15は、本例に係るめっき装置のめっき槽およびめっき槽内の部材の配置状態を概念的に示す斜視図である。
本例に係るめっき装置104は、固定装置3Aに保持された被めっき部材2、めっき装置101が備えるものと同じ可動アノード41,42,43,44、めっき装置102が備える筒型ものと同じNAU81,82,83,84、ならびにめっき装置103が備えるものと同じ箱型NAUの85,86を備える。図15に示すように、これらは全てめっき槽1の主領域内に配置される。被めっき部材2を図示しない部材変位機構3により揺動する場合には、可動アノード41,42,43,44、筒型NAU81,82,83,84、および箱型NAUの85,86(以下、これらを総称して「可動要素」ともいう。)の位置をその揺動に合わせて変化させることにより、被めっき部材2と可動要素との相対的な位置関係を保持して被めっき部材2を揺動させることができる。また、そのように揺動させつつ、可動要素の個々について、被めっき部材2との相対的な位置関係を変動させることもできる。
続いて、可動要素の変位機構の具体的な構造例を図16および17を用いて説明する。図16はめっき装置101が備える不溶性アノード44のアノード変位機構51の構成を概念的に示す斜視図である。図17は、めっき装置102が備える筒型NAU81のNAU変位機構91の構成を概念的に示す斜視図である。
図16および17に示される例では、可動要素の変位機構は、ステッピングモータにより駆動されるボールねじによる直動機構を3軸備える。そして、その変位機構の端部に連結バーおよび中空パイプを固定することにより、不溶性アノード44や筒型NAU81のめっき槽1内の位置を変動可能としている。
図18は、めっき装置104が備える可動要素、可動要素の変位機構、被めっき部材の固定装置の一部、部材変位機構および各機構を保持するフレームの構成を概念的に示す斜視図である。フレームの形状を適切に設定し、連結バーの形状、中空パイプの形状、および可動要素の変位機構の端部における連結バーや中空パイプを固定する部分の形状を適切に設定することにより、可動要素をめっき槽内に適切に配置することができる。
図19から25を用いて固定装置3Aの詳細について説明する。
図19は、図18に示される部材変位機構および被めっき部材の固定装置の構造を概念的に示す正面図である。図20は、図19に示される被めっき部材の固定装置の構成を概念的に示す斜視図である。図21は、図20に示される被めっき部材の固定装置の主要部分を概念的に示す斜視図である。図22は、図21に示される被めっき部材の固定装置の棒状体駆動機構が作動して、第一の棒状体および第二の棒状体の他方の端部が離間する方向に各棒状体が移動した状態を概念的に示す斜視図である。図23は、図21に示される被めっき部材の固定装置の動作を概念的に示す斜視図であり、固定装置の下方に被めっき部材が配置された状態を示している。図24は、図21に示される被めっき部材の固定装置の動作を概念的に示す斜視図であり、図23に示される状態から、固定装置と被めっき部材とが近位になるように固定装置が下方に移動して、被めっき部材の中空部内に第一および第二の棒状体の一方の端部が挿入された状態を示している。図25は、図21に示される被めっき部材の固定装置の動作を概念的に示す斜視図であり、図24に示される状態から、棒状体駆動機構が作動して第一の棒状体および第二の棒状体の他方の端部が離間する方向に各棒状体が移動し、第一および第二の棒状体によって被めっき部材が保持された状態を示している。
図19および20に示されるように、門型のフレーム30Aの上面に、ステッピングモータにより駆動されるボールねじによる直動機構を2軸備える部材変位機構3が設けられ、これらの直動機構のうち、垂直方向の直動機構の下方端部に固定された門型部材30Bによって、固定装置3Aが保持されている。
固定装置3Aは、いずれも少なくとも1つの開口を有する2つの中空部2A,2Bを備える被めっき部材2を固定するための固定装置である。図19および20に示される被めっき部材2は、垂直方向と平行な方向の中心軸を有する2つの貫通孔2C,2Dを有し、この貫通孔2C,2Dの内部が、ぞれぞれ、上記の中空部2A,2Bを画成している。
図21に示されるように、固定装置3Aは、被めっき部材2の中空部2Aの内部にその中空部の開口、すなわち貫通孔の上方側の開口から一方の端部31Aを挿入可能とされる第一の棒状体31と、被めっき部材2の中空部2Bの内部にその中空部の開口から一方の端部32Aを挿入可能とされる第二の棒状体32とを備える。第一の棒状体31および第二の棒状体32は、被めっき部材2に圧接してこれを直接的に固定するためのものであるとともに、少なくともそれらの一方、好ましくは両方の中空部2A,2Bにおける被めっき部材2への接触部が被めっき部材2に対する電気接点部をなすものである。したがって、第一の棒状体31および第二の棒状体32の少なくとも一方は導電性部材からなり、好ましくは双方が導電性部材からなる。
固定装置3Aは、第一の棒状体31が被めっき部材2の中空部2Aの内部の少なくとも2か所に圧接するとともに、第二の棒状体32が被めっき部材2の中空部2Bの内部の少なくとも2か所に圧接することにより、被めっき部材2が第一の棒状体31および第二の棒状体32により保持されるように、第一の棒状体31および第二の棒状体32が、それぞれの他方の端部31B,32Bを互いに近接する方向または互いに離間する方向に移動することを可能とするとともに、第一の棒状体31の他方の端部31Bおよび第二の棒状体32の他方の端部32Bを近接する向きまたは離間する向きに付勢した状態で保持する棒状体可動保持機構33を備える。
図21に示される固定装置3Aが備える棒状体可動保持機構33は、第一の棒状体31および第二の棒状体32がその内部を貫通した状態で移動可能とされるスリット34Bを有するガイド部材34、第一の棒状体31を回動可能に保持するとともにガイド部材34上を摺動する第一の摺動部材35、第二の棒状体32を回動可能に保持するとともにガイド部材34上を摺動する第二の摺動部材36、および第一の摺動部材35と第二の摺動部材36とをガイド部材上で離間する向きに移動させるとともに、第一の棒状体31の他方の端部31Bおよび第二の棒状体32の他方の端部32Bを互いに離間する向きに付勢した状態を保持する駆動機構を有する棒状体駆動機構37を備える。
ガイド部材34は、平面視が矩形の平板状である基材34Aに、その主面の長軸方向と平行な方向を長軸とし主面の法線方向に貫通するスリット34Bを備える。このスリット34Bの幅は、第一の棒状体31および第二の棒状体32がそのスリット34Bを貫通するように配置され、その状態で第一の棒状体31および第二の棒状体32が安定的に摺動できる幅に設定される。また、ガイド部材34の主面の一方には、その双方の長辺から突出するガイドレール34C,34Dが設けられている。
第一の摺動部材35は、ガイド部材34の基材34Aの短辺方向の移動をガイドレール34C,34Dにより規制されつつ基材34Aの長辺方向に基材34Aの一方の主面上の摺動可能であって平面視形状がコの字型である摺動フレーム35Aと、第一の棒状体31の軸方向の所定の位置で第一の棒状体31を保持しつつ水平面と平行な方向を中心軸として第一の棒状体31を回動可能に摺動フレーム35Aに保持される回動保持部35Bと、第二の摺動部材36に近位な端部に設けられた棒状体駆動機構37への接触部35Cとを備える。
第二の摺動部材36は、ガイド部材34の基材34Aの短辺方向の移動をガイドレール34C,34Dにより規制されつつ基材34Aの長辺方向に基材34Aの二方の主面上の摺動可能であって平面視形状がコの字型である摺動フレーム36Aと、第二の棒状体32の軸方向の所定の位置で第二の棒状体32を保持しつつ水平面と平行な方向を中心軸として第二の棒状体32を回動可能に摺動フレーム36Aに保持される回動保持部36Bと、第二の摺動部材36に近位な端部に設けられた棒状体駆動機構37への接触部36Cとを備える。
棒状体駆動機構37は、基材34Aの一方の主面上において第一の摺動部材35と第二の摺動部材36との間に固定され、図22に示されるように、基材34Aの長辺方向に平行な方向のそれぞれの端部に、接触部35C,36Cを離間させる向きに押圧可能な押出ピン37A,37Bを備える。押出ピン37A,37Bは、本例では圧空により駆動されている。
本実施形態に係る固定装置3Aは次のように動作する。
まず、図23に示されるように、被めっき部材2の貫通孔2Cの中心軸と第一の棒状体31の中心軸とがほぼ同一軸上に位置し、被めっき部材2の貫通孔2Dの中心軸と第二の棒状体32の中心軸とがほぼ同一軸上に位置し、さらに、被めっき部材2の中空部2A(すなわち貫通孔2Cの中空部)および被めっき部材2の中空部2B(すなわち貫通孔2Dの中空部)を結ぶ水平面内の線が、第一の摺動部材35および第二の摺動部材36の摺動方向にほぼ平行となる、すなわち、スリット34Bの長軸方向とほぼ平行となるように、被めっき部材2の上方に固定装置3Aを配置する。このような配置を可能とするには、棒状体駆動機構37の押出ピン37A,37Bの押し出し量を調節すればよい。なお、被めっき部材2の貫通孔2Cの孔径は第一の棒状体31の軸径よりも大きく、被めっき部材2の貫通孔2Dの孔径は第二の棒状体32の軸径よりも大きいため、貫通孔2Cの内部に第一の棒状体31を、貫通孔2Dの内部に第二の棒状体32を挿入可能である。
次に、図24に示されるように、図示しない部材変位機構3を動作させて、固定装置3Aを被めっき部材2に近位になるように移動させ、第一の棒状体31を貫通孔2Cの内部に、第二の棒状体32を貫通孔2Dの内部に挿入する。図24では、第一の棒状体31の一方の端部31Aは貫通孔2Cを超えて、第二の棒状体32の一方の端部32Aは貫通孔2Dを超えて、いずれも被めっき部材2外に突出している。これらの端部31A,32Aは、貫通孔2C,2Dの内部にあってもよい。
続いて、図25に示されるように、棒状体駆動機構37の押出ピン37A,37Bを互いに離間するように突出させる。その結果、押出ピン37Aは第一の摺動部材35の接触部35Cを押し、押出ピン37Bは第二の摺動部材36の接触部36Cを押し、第一の摺動部材35と第二の摺動部材36とは互いに離間するようにガイド部材34上を摺動する。
すると、第一の棒状体31および第二の棒状体32はそれぞれの他方の端部31B,32Bが離間するように移動する。具体的には、第一の棒状体31は、スリット34Bの長軸方向に棒状体駆動機構37から離間する向きに移動するが、第一の棒状体31の一方の端部31Aは被めっき部材2の中空部2A(すなわち貫通孔2Cの中空部)にあるため、その移動量は制限される。このため、第一の棒状体31は、回動保持部35Bの回転軸周りに、第一の棒状体31の他方の端部31Bが第二の棒状体32の他方の端部32Bから離間するように回転する。一方、第二の棒状体32は、第一の棒状体31の場合と同様に、回動保持部36Bの回転軸周りに、第二の棒状体32の他方の端部32Bが第一の棒状体31の他方の端部31Bから離間するように回転する。
その結果、第一の棒状体31は、その一方の端部31A側において、被めっき部材2の貫通孔2Aの固体装置3Aに対向する開口および貫通孔2Cの内部、すなわち中空部2A内部の2か所で、被めっき部材2に接する。この際、第一の棒状体31における回動保持部35Bにより固定されている部分が力点、被めっき部材2の貫通孔2Cの固体装置3Aに対向する開口に接する部分が支点、および貫通孔2Cの内部(中空部2A)で接する部分が作用点となって、第一の棒状体31は中空部2Cにて圧接される。
同様に、第二の棒状体32は、その一方の端部32A側において、被めっき部材2の貫通孔2Dの固体装置3Aに対向する開口および貫通孔2Dの内部、すなわち中空部2B内部の2か所で、被めっき部材2に接する。この際、第二の棒状体32における回動保持部36Bにより固定されている部分が力点、被めっき部材2の貫通孔2Dの固体装置3Aに対向する開口に接する部分が支点、および貫通孔2Dの内部(中空部2B)で接する部分が作用点となって、第二の棒状体32は中空部2Bにて圧接される。
この状態を棒状体駆動機構37が保持することによって、具体的には、押出ピンによる37A,37Bによる接触部35C,36Cの押圧を維持することによって、被めっき部材2は、第一の棒状体31および第二の棒状体32により固体装置3Aに対して固定される。
固体装置3Aに対する被めっき部材2の固定を解除する場合には、押出ピン37A,37Bによる接触部35C,36Cの押圧を終了して、押出ピン37A,37Bの一部が棒状体駆動機構37の内部に戻りうるようにすればよい。その結果、力点をなす回動保持部35Bの第一の棒状体31を保持する部分における加圧が解除されるため、作用点をなす第一の棒状体31の中空部2A内の接触部分での中空部2Aの加圧も解除される。同様に、力点をなす回動保持部36Bの第二の棒状体32を保持する部分における加圧が解除されるため、作用点をなす第二の棒状体32の中空部2B内の接触部分での中空部2Bの加圧も解除される。こうして、被めっき部材2は固体装置3Aから取り外し可能となる。具体的には、被めっき部材2の貫通孔2C,2Dから第一の棒状体31および第二の棒状体32が抜き取られるように、固定装置3Aを上方に移動させればよい。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
100…めっき装置
1…めっき槽
1A…オーバフロー用仕切板
2…被めっき部材
3…部材変位機構
3A…固定装置
3B…垂直方向直動摺動軸
3C…水平方向直動摺動軸
3D…摺動保持装置
4A…固定アノード
4B…可動アノード
4C…NAUアノード
4D…NAUアノードの貫通孔
5…アノード変位機構
5A…垂直方向直動摺動軸
5B…水平方向直動摺動軸
5C…摺動保持装置
6…循環機構
6A…めっき液取り込み部
6B…往路配管
6C…ポンプ
6D…復路配管
6E…第一の復路配管
6F…固定めっき液噴出部
6G…第一の流量調整バルブ
6H…第二の復路配管
6I…第二の流量調整バルブ
6J…可動めっき液噴出部
6K…噴出孔
6L…第三の復路配管
6M…NAU噴出部
6N…噴出孔
6O…第三の流量調整バルブ
7…噴出部変位機構
7A…垂直方向直動摺動軸
7B…水平方向直動摺動軸
7C…摺動保持装置
8…アノード−ノズルユニット(NAU)
9…NAU変位機構
9A…垂直方向直動摺動軸
9B…水平方向直動摺動軸
9C…摺動保持装置
10…めっき電源
10A…陽極端子
10B…陰極端子
11A…固定アノード用配線
11B…可動アノード用配線
11C…NAUの不溶性アノード用配線
11D…被めっき部材用配線
12A…固定アノードへの配線上の測定機器
12B…可動アノードへの配線上の測定機器
12C…NAUのアノードへの配線上の測定機器
13…制御装置
13A…信号入力部
13B…電気出力制御装置
13C…位置制御装置
13D…循環制御装置
14A…ポンプ駆動装置
14B…第一の流量調整装置
14C…第二の流量調整装置
14D…第三の流量調整装置
41,42,43,44…可動アノード
41A,42A,43A,44A…可動アノードの連結バー
81,82,83,84…筒型NAU
81A…めっき液噴出部
81B…噴出孔
81C…不溶性アノード
81D…不溶性アノードの貫通孔
81E…不溶性アノードの第一の端部
81F…不溶性アノードの筒状部分
81G…不溶性アノードの第二の端部
81H…不溶性アノードの板状部材
81I…不溶性アノードの連結バー
81J…めっき液噴出部の貫通孔
81K…中空パイプ
85,86…箱型NAU
85A,86A…箱型NAUの不溶性アノード
85B…めっき液噴出部
85C…不溶性アノードの貫通孔
85D…不溶性アノードの連結バー
85E…噴出孔
85F…中空パイプ
51…アノード変位機構
91…NAU変位機構
30A…門型のフレーム
30B…門型部材
31…第一の棒状体
31A…第一の棒状体の一方の端部
31B…第一の棒状体の他方の端部
32…第二の棒状体
32A…第二の棒状体の一方の端部
32B…第二の棒状体の他方の端部
2A,2B…被めっき部材の中空部
33…棒状体可動保持機構
34…ガイド部材
34A…ガイド部材の基材
34B…スリット
34C,34D…ガイドレール
35…第一の摺動部材
35A…摺動フレーム
35B…回動保持部
35C…接触部
36…第二の摺動部材
36A…摺動フレーム
36B…回動保持部
36C…接触部
37…棒状体駆動機構
37A,37B…押出ピン

Claims (32)

  1. めっき槽;
    前記めっき槽内に配置された不溶性アノード;
    前記不溶性アノードと被めっき部材との間に電圧を印加可能なめっき電源;
    前記不溶性アノードを前記めっき槽内で移動させること、および前記不溶性アノードを前記めっき槽内の所定の位置で保持することが可能なアノード変位機構;
    前記不溶性アノード変位機構の動作を制御するための制御信号を発生させること、およびその制御信号を前記アノード変位機構に出力することが可能なアノード位置制御装置を有する制御装置;
    めっき液取り込み部とポンプとめっき液噴出部とを有し前記めっき槽内のめっき液を循環させるための循環機構;
    前記制御装置が有するものであって、前記循環機構の動作を制御するための制御信号を発生させること、およびその制御信号を前記循環機構に出力することが可能な循環制御装置;
    前記めっき液噴出部を前記めっき槽内で移動させること、および前記めっき液噴出部を前記めっき槽内の所定の位置で保持することが可能な噴出部変位機構;および
    前記制御装置が有するものであって、前記噴出部変位機構の動作を制御するための制御信号を発生させること、およびその制御信号を前記噴出部変位機構に出力することが可能な噴出部位置制御装置
    を備えること
    を特徴とするめっき装置。
  2. 前記めっき電源から電圧を印加しているときの前記不溶性アノードを流れる電流および前記不溶性アノードの前記被めっき部材に対する電位の少なくとも一方を測定することが可能な測定機器を備える請求項1に記載のめっき装置。
  3. 前記制御装置は、前記測定機器により測定された結果に基づいて、前記不溶性アノードに印加する電流および電圧の少なくとも一方を制御するための制御信号を発生させること、およびその制御信号を前記めっき電源に出力することが可能な電気出力制御装置を備える請求項2に記載のめっき装置。
  4. 前記アノード位置制御装置は、前記測定機器により測定された結果に基づいて、前記不溶性アノード変位機構の動作を制御するための制御信号を発生させること、およびその制御信号を前記アノード変位機構に出力することが可能である請求項2または3に記載のめっき装置。
  5. 前記循環機構は、前記めっき液噴出部から噴出するめっき液噴出量を調整することが可能な噴出量調整機構を有し、
    前記循環制御装置は、前記噴出量調整機構の動作を制御するための制御信号を発生させること、およびその制御信号を前記噴出量調整機構に出力することが可能な噴出量制御装置を備える請求項1から4のいずれか一項に記載のめっき装置。
  6. 前記噴出部位置制御装置は、前記測定機器により測定された結果に基づいて、前記噴出部位置制御機構の動作を制御するための制御信号を発生させること、およびその制御信号を前記噴出部変位機構に出力することが可能である請求項2から5のいずれか一項に記載のめっき装置。
  7. 前記循環機構は、前記めっき液噴出部から噴出するめっき液噴出量を調整することが可能な噴出量調整機構を有し、
    前記循環制御装置は、前記測定機器により測定された結果に基づいて、前記噴出量調整機構の動作を制御するための制御信号を発生させること、およびその制御信号を前記噴出量調整機構に出力することが可能な噴出量制御装置を備える請求項2から6のいずれか一項に記載のめっき装置。
  8. 被めっき部材を移動させることおよび前記被めっき部材の少なくとも一部が前記めっき槽内に配置されるような位置で前記被めっき部材を保持することが可能な部材変位機構;および
    前記制御装置が有するものであって、前記部材変位機構の動作を制御するための制御信号を発生させること、およびその制御信号を前記部材変位機構に出力することが可能な部材位置制御装置をさらに備える請求項1から7のいずれか一項に記載のめっき装置。
  9. 前記部材位置制御装置は、前記不溶性アノードと前記被めっき部材との間に前記めっき電源から電圧が印加されている間も、前記部材変位機構の動作を制御するための制御信号を前記部材変位機構に出力可能である請求項8に記載のめっき装置。
  10. 前記不溶性アノードは前記めっき液噴出部に対する相対位置が管理され、前記不溶性アノードの少なくとも一部は前記めっき液噴出部の噴出孔を臨む位置に配置され、前記噴出部変位機構と前記アノード変位機構とは統合され、前記噴出部位置制御装置と前記アノード位置制御装置とは統合されている請求項1から9のいずれか一項に記載のめっき装置。
  11. 前記不溶性アノードは、前記めっき液噴出部の噴出孔を臨む位置に配置された部分が、前記めっき液噴出部から噴出するめっき液を所定の方向に導くことが可能なガイドの形状を有する請求項10に記載のめっき装置。
  12. 前記不溶性アノードは、前記めっき液噴出部の噴出孔を臨む位置に配置された部分が、貫通孔を有する板状部材から形成された構造体または板状部材を二次加工して得られる構造体の形状を有する請求項10または11に記載のめっき装置。
  13. 前記部材位置制御装置が、前記被めっき部材の少なくとも一部がめっき液中に浸漬するように前記部材変位機構を動作させたことを条件として、
    前記制御装置が有する複数の位置制御装置の少なくとも一つは、当該少なくとも一つの位置制御装置によって制御される前記部材変位機構以外の変位機構の少なくとも一つを、当該少なくとも一つの変位機構により前記めっき槽内で移動可能とされる部材が前記被めっき部材に近位な向きに移動するように、動作させる請求項8または9に記載のめっき装置。
  14. 前記制御装置が有する複数の位置制御装置の少なくとも一つが、当該少なくとも一つの位置制御装置によって制御される前記部材変位機構以外の変位機構の少なくとも一つを、当該少なくとも一つの変位機構により前記めっき槽内での移動可能とされる部材を前記被めっき部材から遠位な向きに移動するように、動作させたことを条件として、
    前記部材位置制御装置は、前記被めっき部材が前記めっき液中から取り出されるように前記部材変位機構を動作させる請求項13に記載のめっき装置。
  15. めっき槽内のめっき液に被めっき部材の少なくとも一部を浸漬させる部材配置工程;
    めっき槽内に配置される不溶性アノードを、前記めっき液中の前記被めっき部材に対してより近位となるように移動させ、前記不溶性アノードを第一の位置にて保持するアノード配置工程;
    前記被めっき部材と前記不溶性アノードとの間に電圧を所定の時間印加して前記被めっき部材上にめっき皮膜を形成する印加工程;
    前記不溶性アノードを、前記めっき皮膜が形成された前記被めっき部材からより遠位となるように移動させ、前記不溶性アノードを第二の位置にて保持するアノード退避工程;および
    前記めっき皮膜が形成された被めっき部材を前記めっき液から取り出し、当該部材をめっき部材として得る部材回収工程
    を備え、
    少なくとも前記印加工程は、めっき液取り込み部とポンプとめっき液噴出部とを備える循環機構により前記めっき槽内の前記めっき液を循環させながら行われ、
    前記部材配置工程の開始から前記印加工程の終了までの期間に開始される工程であって、前記めっき槽内に配置される前記めっき液噴出部を、前記めっき液中の前記被めっき部材に対してより近位となるように移動させ、前記めっき液噴出部を第三の位置にて保持する噴出部配置工程;および
    前記印加工程の開始から前記部材回収工程の終了までの期間に開始される工程であって、前記めっき液噴出部を、前記めっき皮膜が形成された被めっき部材からより遠位となるように移動させ、第四の位置にて保持する噴出部退避工程をさらに備えるめっき部材の製造方法。
  16. 前記部材配置工程の終了前に前記アノード配置工程は開始される請求項15に記載の製造方法。
  17. 前記アノード退避工程の終了前に前記部材回収工程は開始される請求項15または16に記載の製造方法。
  18. 前記第一の位置は、前記被めっき部材を前記めっき液から取り出すように移動させたときに前記被めっき部材が前記不溶性アノードと干渉する位置であり、前記第二の位置は、前記被めっき部材を前記めっき液から取り出すように移動させたときに前記被めっき部材が前記不溶性アノードと干渉しない位置である請求項15から17のいずれか一項に記載の製造方法。
  19. 前記印加工程中に、前記被めっき部材の前記めっき槽内の配置および前記不溶性アノードの前記めっき槽内の配置の少なくとも一つを変更させる請求項15から18のいずれか一項に記載の製造方法。
  20. 前記被めっき部材と前記不溶性アノードとの相対的な位置関係を管理しつつ、前記被めっき部材の前記めっき槽内の配置および前記不溶性アノードの前記めっき槽内の配置を変更させる請求項19に記載の製造方法。
  21. 前記第三の位置は、前記被めっき部材を前記めっき液から取り出すように移動させたときに前記被めっき部材が前記不溶性アノードおよび前記めっき液噴出部の少なくとも一方と干渉する位置であり、前記第四の位置は、前記被めっき部材を前記めっき液から取り出すように移動させたときに前記被めっき部材が前記不溶性アノードおよび前記めっき液噴出部のいずれとも干渉しない位置である請求項15から20のいずれか一項に記載の製造方法。
  22. 前記印加工程中に、前記被めっき部材の前記めっき槽内の配置、前記不溶性アノードの前記めっき槽内の配置、前記めっき液噴出部の前記めっき槽内の配置および前記めっき液噴出部から噴出させるめっき液量の少なくとも一つを変更させる請求項15から21のいずれか一項に記載の製造方法。
  23. 前記被めっき部材、前記不溶性アノードおよび前記めっき液噴出部の相対的な位置関係を管理しつつ、前記被めっき部材の前記めっき槽内の配置、前記不溶性アノードの前記めっき槽内の配置および前記めっき液噴出部の前記めっき槽内の配置を変更させる請求項22に記載の製造方法。
  24. 前記不溶性アノードは前記めっき液噴出部に対する相対位置が管理され、前記不溶性アノードの少なくとも一部は前記めっき液噴出部の噴出孔を臨む位置に配置され、前記アノード配置工程と前記噴出部配置工程とは統合され、前記アノード退避工程と前記噴出部退避工程とも統合されている請求項15から23のいずれか一項に記載の製造方法。
  25. めっき液取り込み部から取り込んだめっき槽内のめっき液をポンプで循環させて前記めっき槽に戻すために前記めっき槽内に配置されるめっき液噴出部と、
    少なくともその一部が前記めっき液噴出部の噴出孔を臨む位置に配置された不溶性アノードとを備え、
    前記不溶性アノードは前記噴出孔に対する相対位置が管理されていること
    を特徴とするノズル−アノードユニット。
  26. 前記不溶性アノードは、前記めっき液噴出部の噴出孔を臨む位置に配置された部分が、貫通孔を有する板状部材からなるまたは当該板状部材を二次加工して得られる構造体の形状を有する請求項25に記載のノズル−アノードユニット。
  27. 前記不溶性アノードは、前記めっき液噴出部の噴出孔を臨む位置に配置された部分が、前記めっき液噴出部から噴出するめっき液を所定の方向に導くガイドの形状を有する請求項25または26に記載のノズル−アノードユニット。
  28. 前記不溶性アノードは、前記めっき液噴出部の噴出孔を臨む位置に一方の端部である第一の端部が配置された筒状体からなる部分を有し、前記めっき液噴出部の噴出孔から噴出しためっき液は前記筒状体からなる部分の内部を通って、めっき槽内へと供給される請求項26または27に記載のノズル−アノードユニット。
  29. 前記筒状体からなる部分における前記第一の端部の反対側の端部である第二の端部は、当該第二の端部の開口の外接円よりも大きな直径の内接円を有する板状部材により閉塞され、
    前記めっき液噴出部は貫通孔を備え、当該貫通孔の一方の開口は前記めっき液の噴出孔であり、前記筒状体からなる部分は前記貫通孔の他方の開口側から貫装されて、前記第一の端部は前記めっき液の噴出孔を臨む位置に配置される請求項28に記載のノズル−アノードユニット。
  30. いずれも少なくとも1つの開口を有する2つの中空部を備える被めっき部材を固定するための固定装置であって、
    前記2つの中空部の一方の内部に当該中空部の前記開口から一方の端部を挿入可能とされる第一の棒状体;
    前記2つの中空部の他方の内部に当該中空部の前記開口から一方の端部を挿入可能とされる第二の棒状体;および
    前記第一の棒状体が前記一方の中空部の少なくとも2か所に圧接するとともに、前記第二の棒状体が前記他方の中空部の少なくとも2か所に圧接することにより、前記被めっき部材が前記第一の棒状体および前記第二の棒状体により保持されるように、前記第一の棒状体および前記第二の棒状体が、それぞれの他方の端部を互いに近接する方向および互いに離間する方向の双方に移動すること、および前記他方の端部が互いに近接する向きに付勢された状態および前記他方の端部が互いに離間する向きに付勢された状態の双方で保持されることを可能とする棒状体可動保持機構を備える被めっき部材の固定装置。
  31. 前記第一の棒状体および前記第二の棒状体の少なくとも一方の前記中空部における前記被めっき部材への接触部が、前記被めっき部材に対する電気接点部をなす請求項30に記載の固定装置。
  32. 前記第一の棒状体の他方の端部および前記第二の棒状体の他方の端部を、互いに離間する向きおよび互いに近接する向きの双方に移動させることが可能であるとともに、前記第一の棒状体の他方の端部および前記第二の棒状体の他方の端部が移動した向きに付勢された状態を保持することが可能である駆動機構を有する棒状体駆動機構を備える請求項30または31に記載の固定装置。
JP2013521690A 2012-11-01 2013-05-02 めっき装置、ノズル−アノードユニット、めっき部材の製造方法、および被めっき部材固定装置 Active JP5515056B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013521690A JP5515056B1 (ja) 2012-11-01 2013-05-02 めっき装置、ノズル−アノードユニット、めっき部材の製造方法、および被めっき部材固定装置

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012241445 2012-11-01
JP2012241445 2012-11-01
PCT/JP2013/062767 WO2014069023A1 (ja) 2012-11-01 2013-05-02 めっき装置、ノズル-アノードユニット、めっき部材の製造方法、および被めっき部材固定装置
JP2013521690A JP5515056B1 (ja) 2012-11-01 2013-05-02 めっき装置、ノズル−アノードユニット、めっき部材の製造方法、および被めっき部材固定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5515056B1 true JP5515056B1 (ja) 2014-06-11
JPWO2014069023A1 JPWO2014069023A1 (ja) 2016-09-08

Family

ID=50626957

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013521690A Active JP5515056B1 (ja) 2012-11-01 2013-05-02 めっき装置、ノズル−アノードユニット、めっき部材の製造方法、および被めっき部材固定装置

Country Status (5)

Country Link
US (1) US9187837B2 (ja)
JP (1) JP5515056B1 (ja)
CN (1) CN104024490B (ja)
MX (1) MX352269B (ja)
WO (1) WO2014069023A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018164491A1 (ko) * 2017-03-10 2018-09-13 주식회사 애니캐스팅 선택적 전기화학 전착을 이용한 3d 프린팅 장치

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9303328B2 (en) * 2014-01-09 2016-04-05 Teledyne Instruments, Inc. System and method for electroplating of hole surfaces
CN104141161B (zh) * 2014-08-20 2016-08-17 江苏理工学院 基于移动阳极的超临界复合电镀加工钻头的方法
JP5861145B1 (ja) * 2014-09-25 2016-02-16 ユケン工業株式会社 ノズルアノードユニットの製造方法
CN105350062B (zh) * 2015-12-07 2018-01-19 依力柏电能有限公司 一种电镀装置
CN106835218B (zh) * 2017-02-27 2018-11-27 中钢集团西安重机有限公司 一种阳极变速运动式电镀装置
GB201711472D0 (en) * 2017-07-17 2017-08-30 Univ London Queen Mary Electrodeposition from multiple electrolytes
US20190127869A1 (en) * 2017-10-26 2019-05-02 Unison Industries, Llc Device and method for forming electroformed component
EP3540098A3 (en) 2018-03-16 2019-11-06 Airbus Defence and Space GmbH Apparatus and method for the continuous metallization of an object
KR102124406B1 (ko) * 2018-03-28 2020-06-18 주식회사 익스톨 수평 도금 장치 및 방법
JP6971915B2 (ja) * 2018-06-05 2021-11-24 株式会社荏原製作所 めっき方法、めっき装置、及び限界電流密度を推定する方法
TWI668335B (zh) * 2018-08-22 2019-08-11 華紹國際有限公司 電鍍裝置及電鍍方法
US11174564B2 (en) * 2018-10-31 2021-11-16 Unison Industries, Llc Electroforming system and method
KR102639119B1 (ko) * 2018-12-31 2024-02-20 엘지디스플레이 주식회사 전기 도금 장치 및 이를 이용한 전기 도금 방법
CA3141101C (en) 2021-08-23 2023-10-17 Unison Industries, Llc Electroforming system and method

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01306596A (ja) * 1988-06-06 1989-12-11 Eagle Ind Co Ltd 鍍金装置
JPH0336292A (ja) * 1989-06-29 1991-02-15 Kawasaki Steel Corp めっき槽
JP2000034597A (ja) * 1998-07-16 2000-02-02 Think Laboratory Co Ltd カセット形ロール自動脱着装置
JP2003221700A (ja) * 2002-01-31 2003-08-08 Toppan Printing Co Ltd 電気めっき装置及びめっき膜の形成方法
JP2005272999A (ja) * 2004-02-27 2005-10-06 Jfe Steel Kk 電気めっき鋼板の製造方法及び電気めっき装置
JP2010059449A (ja) * 2008-09-02 2010-03-18 Toshiba Corp 電解加工装置、電解加工方法、および構造体の製造方法

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0274000A (ja) * 1988-09-09 1990-03-13 Permelec Electrode Ltd プリント基板の銅メッキ方法及び使用する装置
GB2247468B (en) * 1990-08-17 1994-10-05 Omi International Electroplating process
JP3547336B2 (ja) 1999-03-11 2004-07-28 大日本スクリーン製造株式会社 基板メッキ装置及び基板メッキ方法
US6344123B1 (en) * 2000-09-27 2002-02-05 International Business Machines Corporation Method and apparatus for electroplating alloy films
JP2004300462A (ja) 2003-03-28 2004-10-28 Ebara Corp めっき方法及びめっき装置
US20060081478A1 (en) * 2004-10-19 2006-04-20 Tsuyoshi Sahoda Plating apparatus and plating method
JP5184308B2 (ja) * 2007-12-04 2013-04-17 株式会社荏原製作所 めっき装置及びめっき方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01306596A (ja) * 1988-06-06 1989-12-11 Eagle Ind Co Ltd 鍍金装置
JPH0336292A (ja) * 1989-06-29 1991-02-15 Kawasaki Steel Corp めっき槽
JP2000034597A (ja) * 1998-07-16 2000-02-02 Think Laboratory Co Ltd カセット形ロール自動脱着装置
JP2003221700A (ja) * 2002-01-31 2003-08-08 Toppan Printing Co Ltd 電気めっき装置及びめっき膜の形成方法
JP2005272999A (ja) * 2004-02-27 2005-10-06 Jfe Steel Kk 電気めっき鋼板の製造方法及び電気めっき装置
JP2010059449A (ja) * 2008-09-02 2010-03-18 Toshiba Corp 電解加工装置、電解加工方法、および構造体の製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018164491A1 (ko) * 2017-03-10 2018-09-13 주식회사 애니캐스팅 선택적 전기화학 전착을 이용한 3d 프린팅 장치
KR101913171B1 (ko) * 2017-03-10 2018-11-26 (주)애니캐스팅 선택적 전기화학 전착을 이용한 3d 프린팅 장치

Also Published As

Publication number Publication date
CN104024490B (zh) 2018-03-16
MX2014001514A (es) 2014-07-03
US20140190835A1 (en) 2014-07-10
JPWO2014069023A1 (ja) 2016-09-08
CN104024490A (zh) 2014-09-03
MX352269B (es) 2017-11-16
WO2014069023A1 (ja) 2014-05-08
US9187837B2 (en) 2015-11-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5515056B1 (ja) めっき装置、ノズル−アノードユニット、めっき部材の製造方法、および被めっき部材固定装置
Mithu et al. The effect of high frequency and duty cycle in electrochemical microdrilling
TW201625963A (zh) 包含用於測試頭的複數個接觸式探針的半完成產品及相關製造方法
TW201627542A (zh) 用來在基材上電鍍金屬之方法及設備
Ratautas et al. Evaluation and optimisation of the SSAIL method for laser-assisted selective electroless copper deposition on dielectrics
DE102016202773A1 (de) System und Verfahren zur Korrektur von Objektdefekten, die von einem System zum dreidimensionalen Objektdruck verursacht werden
US20190271093A1 (en) A method of depositing a tin layer on a metal substrate and a use of a structure comprising a nickel/phosphorous alloy underlayer and said tin layer with said method
CN102373497A (zh) 电镀装置及电镀方法
EP3738415B1 (de) Backplane und verfahren zu deren herstellung
JP2016065293A (ja) ノズルアノードユニットの製造方法
KR102027468B1 (ko) 무전해 도금장치
KR102410787B1 (ko) 이동형 수직애노드가 장착된 도금장치
KR102027435B1 (ko) 무전해 도금장치를 이용한 무전해 도금방법
CN202543371U (zh) 一种无接触式水平电镀线
JP2009208130A (ja) ワーク浸漬処理加工方法及びその装置、並びに前記ワーク浸漬処理加工装置で使用される液面検知センサ
CN205830162U (zh) 电路板的预润装置
EP3973622A1 (de) Zweiachspositioniervorrichtung
JPH01502517A (ja) 電気鍍金装置
WO2021241052A1 (ja) メッキ槽、メッキ装置及び電解メッキ方法
KR20190138579A (ko) 도금 방법, 도금 장치, 및 한계 전류 밀도를 추정하는 방법
DE102019130451B4 (de) Elektrochemisches Plattierungssystem und Verwendungsverfahren
KR20140071909A (ko) 에칭 장치 및 에칭 처리 방법
CN220515746U (zh) 一种电池盖板打码工装
JP5541386B2 (ja) インターポーザ基板の製造方法
DE3109755A1 (de) Verfahren und vorrichtung zur galvanischen abscheidung

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131001

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20131001

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20131001

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20131002

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131001

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20131202

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131210

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140106

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140218

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140306

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5515056

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250