JP5514851B2 - インクジェットプリンタヘッドの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、インクジェットプリンタヘッドの製造方法に関する。
インクジェットプリンタヘッドは、複数のインク流路(圧力室)を有する圧電部材が設けられた絶縁基板と、ノズルが形成されたノズルプレートとを備えている。圧力室は圧電部材の隔壁で隔てられ、各圧力室の側面および底面には電極(駆動用電極)が形成されている。駆動用電極の引出線としての電極は、圧電部材隔壁の側面から絶縁基板にわたって形成されている。駆動用電極に電圧が印加されると、圧電部材隔壁が変形して圧力室の容積が変化する。圧力室が縮小することにより内部のインクが加圧されて、ノズルからインク滴として吐出される。
こうした複雑な形状のインクジェットプリンタヘッドにおいては、電極は無電解めっき法により形成されている。絶縁基板の材質は、一般的にアルミナなどのセラミックスまたはガラスであり、圧電部材には、一般的にチタン酸ジルコン酸鉛(以下、PZTと称する)が用いられている。絶縁基板および圧電部材隔壁の上に形成される電極の密着力を高めるためには、めっき前の表面にエッチングを行なって粗面化処理を施すことが有効であるとされているものの、圧電部材の材質と絶縁基板の材質とではエッチングに対する耐性が異なる。圧電部材の材質は、絶縁基板の材質より非常にエッチングされ易いため、絶縁基板と同じ条件で圧電部材がエッチングされると、適切な状態が得られないおそれがある。一方、圧電部材の材質に合わせた穏やかな条件で圧電部材とともに絶縁基板をエッチングした場合には、絶縁基板の表面が十分に粗面化されず、電極は絶縁基板上で密着力不足となる。
絶縁基板のみを予めエッチングして粗面化処理を施しておけば、後の工程で圧電部材とともにより穏やかな条件でエッチングしても、絶縁基板の表面に十分な粗さを確保することができる。しかも、圧電部材の表面が過度にエッチングされることがなく、適切な状態となる。
特開2002−113861号公報
しかしながら、前述したような構成のインクジェットプリンタヘッドでは、引出線としての電極をパターニングできるように、圧電部材隔壁の側面は傾斜面とされている。この傾斜面は、絶縁基板に圧電部材を接着した後に、圧電部材の側面にダイヤモンド砥石等による機械加工を施して形成される。圧電部材隔壁から絶縁基板にわたって連続した電極を形成するためには、これらの間に段差が存在してはならない。電極が圧電部材隔壁の側面から絶縁基板に連続して形成されるように、絶縁基板の一部が圧電部材隔壁の側面とともに傾斜面を構成している。
こうした傾斜面を形成するには、絶縁基板の一部まで加工することとなる。したがって、絶縁基板の表面がエッチングにより粗面化されていても、傾斜面を形成する際にこの部分の表面が除去されて非エッチング面が露出する。その結果、この上に形成される電極の密着力が低下する。
絶縁基板も圧電部材と同様にPZT製とすれば、このような問題は生じないが、PZTはコストが高い。しかも、PZTは鉛を含んでいることから、圧電部材以外の部分に用いるのは避けることが望まれる。
本発明が解決しようとする課題は、絶縁基板への密着性に優れた電極を形成できるインクジェットプリンタヘッドの製造方法を提供することにある。
実施形態のインクジェットプリンタヘッドの製造方法においては、絶縁基板上に、長辺と短辺とを有する矩形状の圧電部材を設け、前記圧電部材の短辺に沿った断面の幅が上面から底面に向けて連続的に広がるように、前記圧電部材の長辺の側面を加工して、前記絶縁基板の一部を含む傾斜面を形成する。次いで、前記圧電部材の傾斜面および上面に、選択的に耐酸性の保護膜を形成した後、前記圧電部材を前記保護膜で保護しつつ、前記絶縁基板の表面を選択的に粗面化する。前記圧電部材から前記保護膜を除去して表面を露出させた後、前記圧電部材に短辺に沿った溝を加工して、複数の圧電部材隔壁および圧電部材隔壁の間に挟まれた圧力室を形成する。前記圧電部材隔壁の露出した表面を粗面化した後、前記粗面化された絶縁基板の表面および前記粗面化された圧電部材隔壁の傾斜面に電極を形成する。
一実施形態にかかるインクジェットプリンタヘッドの構成を概略的に示す分解斜視図。 図1に示したインクジェットプリンタヘッドを第2方向に沿って切断した構造を概略的に示す断面図。 圧電部材隔壁および電極を説明する断面図。 圧力室内に形成された電極を説明する断面図。 絶縁基板上の圧電部材隔壁の拡大図。 一実施形態にかかるインクジェットプリンタヘッドの製造工程を示す断面図。 図6に続く工程を示す断面図。 絶縁基板上の圧電部材の拡大図。 図7に続く工程を示す断面図。 絶縁基板上の圧電部材の拡大図。 圧力室が形成された圧電部材を示す断面図。 図9に続く工程を示す断面図。 絶縁基板上の圧電部材隔壁の拡大図。 電極が形成された絶縁基板を示す斜視図。 枠体が接着された絶縁基板、およびノズルプレートを示す斜視図。
以下、図面を参照して実施形態を具体的に説明する。
図1は、一実施形態におけるインクジェットプリンタヘッド1の構成を概略的に示す分解斜視図である。
インクジェットプリンタヘッド1は、主要部10、ノズルプレート20、マスクプレート30、およびホルダ40を有する。このインクジェットプリンタヘッド1は、第1方向Xを長手方向とした概略直方体形状である。なお、以下の説明において、第1方向Xに概ね直交する方向を第2方向Yとし、X−Y平面に直交する方向を第3方向Zとする。インク滴の吐出方向は第3方向Zである。
主要部10は、絶縁基板11、枠体12、および圧電部材隔壁13などを含む。
絶縁基板11は、例えば、アルミナなどのセラミックス製またはガラス製であり、第1方向Xに沿って延出した概略長方形の板状である。この絶縁基板11は、ノズルプレート20と対向する側に上面11Tを有するとともに、ホルダ40と対向する側に下面11Bを有している。このような絶縁基板11は、インク供給口11inおよびインク排出口11outを有している。インク供給口11inおよびインク排出口11outは、上面11Tから下面11Bまで貫通している。
枠体12は、例えば金属製であり、矩形枠状である。この枠体12は、絶縁基板11の上面11Tに配置されている。圧電部材隔壁13は、例えばPZT製であり、絶縁基板11の上面11Tにおいて枠体12で囲まれた内側に配置されている。各圧電部材隔壁13は、第1方向Xに沿って並び、隣接する圧電部材隔壁13の間の空間は圧力室14となる。したがって、複数の圧力室が第1方向Xに沿って並んでいる。
図1に示した例では、第1方向Xに沿って並んだ圧電部材隔壁13の列が2列(111および112)形成されている。複数のインク供給口11inは、絶縁基板11の略中央部、すなわち、2列の圧電部材隔壁13の間において第1方向Xに沿って並んでいる。複数のインク排出口11outは、絶縁基板11の周辺部、すなわち、圧電部材隔壁13と枠体12との間において第1方向Xに沿って並んでいる。このような構成により、インク供給口11inのそれぞれから圧力室14に向けてインクが供給され、圧力室14を通過したインクがインク排出口11outのそれぞれから排出される。
ノズルプレート20は、例えば、ポリイミドなどの樹脂製、あるいは、ニッケル合金やステンレスなどの耐熱性を有する金属製であり、第1方向Xに沿って延出した概略長方形の板状に形成されている。このノズルプレート20は、第3方向Zに沿って主要部10の上方に配置されている。このノズルプレート20は、マスクプレート30と対向する側に上面20Tを有するとともに、主要部10と対向する側に下面20Bを有している。このノズルプレート20の下面20Bと、枠体12および圧電部材隔壁13とは、図示しない接着剤により接着されている。
このようなノズルプレート20は、ノズル21を有している。各ノズル21は、それぞれの圧力室14に対向して形成されており、各圧力室14に連通している。複数のノズル21は、概略第1方向Xに沿って並んでおり、ノズル列211および212を形成している。図示した例では、ノズルプレート20には、2列のノズル列211および212が形成されているが、これに限定されない。ノズル列は、1列であってもよく、3列以上であってもよい。なお、互いに隣接するノズル21は、厳密には、第1方向Xに沿った同一直線上に形成されていない場合があるが、ここでは詳細な説明を省略する。
マスクプレート30は、例えば金属製であり、ノズルプレート20を囲む枠状に形成されている。このマスクプレート30は、第3方向Zに沿って主要部10の上方に配置されている。このマスクプレート30は、ノズルプレート20の外形と略同等の四角形状の開口部30Hを有している。このマスクプレート30と、枠体12とは、図示しない接着剤により接着されている。
ホルダ40は、第3方向Zに沿って主要部10の下方に配置されている。このホルダ40は、インク供給口11inに向けてインクを導入するためのインク導入路41、および、インク排出口11outから排出されたインクを回収するインク回収路42を有している。インク導入路41には、図示しないインクタンクからインクを導入するための導入用パイプ51が接続されている。インク回収路42には、インクをインクタンクに回収するための回収用パイプ52が接続されている。このホルダ40は、主要部10と対向する側に上面40Tを有している。このホルダ40の上面40Tと、絶縁基板11の下面11Bとは、図示しない接着剤により接着されている。
図2は、図1に示したインクジェットプリンタヘッド1を第2方向Yに沿って切断した構造を概略的に示す断面図である。
ホルダ40の上面40Aには、絶縁基板11の下面11Bが接着されている。絶縁基板11の上面11Tには枠体12が配置され、枠体12の内側に圧電部材隔壁13が配置されている。圧電部材隔壁13は、Y−Z平面内に台形状の断面を有している。枠体12の外側には、詳述しないが圧電部材隔壁13を駆動する電極に電気的に接続された端子Tが配置されている。端子Tには、図示しない異方性導電膜を介して配線基板25が実装されている。この配線基板25は、ホルダ40の側に引き出され、図示しないプリント回路基板などに電気的に接続されている。
枠体12は、Y−Z平面内に階段状の断面を有している。すなわち、枠体12は、その内側にノズルプレート20を受ける第1ステップ12Aと、その外側にマスクプレート30を受ける第2ステップ12Bとを有している。第1ステップ12Aの高さH1は、第2ステップ12Bの高さH2より高い。
ノズルプレート20は、その下面20Bが枠体12の第1ステップ12Aに接着されるとともに圧電部材隔壁13にも接着されている。マスクプレート30は、枠体12の第2ステップ12Bに接着されている。マスクプレート30の開口部30Hには、ノズルプレート20が配置されている。また、このマスクプレート30は、端子Tから引き出された配線基板25を保持している。
ホルダ40と絶縁基板11とを接着する接着剤、ノズルプレート20と枠体12および圧電部材隔壁13とを接着する接着剤、および、マスクプレート30と枠体12とを接着する接着剤として、例えば、エポキシ樹脂などの熱硬化型樹脂が適用可能である。
圧電部材隔壁13の側面および絶縁基板11の上面には、図3に示されるように電極16Eが設けられている。紙面に直交する方向においては、図4に示されるように、圧電部材隔壁13により隔てられた複数の圧力室14が存在し、各圧力室14は側面および底面に電極16Eを有している。こうした電極16Eに電圧が印加されると圧電部材隔壁13が変形し、それによって圧力室14の容積が膨張または縮小して、ノズルからインク滴が吐出される。
図3中の領域Aにおける絶縁基板11と圧電部材隔壁13との拡大図を、図5に示す。図5に示されるように、絶縁基板11の表面の一部15bは、圧電部材隔壁13の側面15aから連続した傾斜面15を構成している。下地となる面がこのように連続した傾斜面15であるので、電極16Eは圧電部材隔壁13と絶縁基板11との上に連続して形成される。
本実施形態にかかるインクジェットプリンタヘッド1を製造するにあたっては、まず、絶縁基板11の上に枠体12および圧電部材隔壁13などを配置した主要部10を用意するとともに、ノズルレート20を用意する。主要部10の枠体12および圧電部材隔壁13と、ノズルプレート20の下面20Bとを接着し、絶縁基板11の下面11Bとホルダ40の上面40Aとを熱硬化型樹脂により接着する。
まず、図6に示すように、長辺と短辺とを有する矩形状の圧電部材13aを絶縁基板11上に接着する。この図6は、圧電部材13aの短辺、すなわち図1における第2方向Yに沿った断面として示している。
次いで、ダイヤモンド砥石等による機械加工を行なって、図7に示すように圧電部材13aの長辺の側面15aに傾斜を設ける。図7中の領域Bにおける絶縁基板11と圧電部材13aとの拡大図を、図8に示す。図8に示されるように、絶縁基板11の表面近傍の領域が加工されて傾斜面15bとなり、この傾斜面15bは圧電部材13aの側面15aとともに連続した傾斜面15を構成している。
続いて、図9に示すように圧電部材13aの上面および傾斜面に耐酸性の保護膜60を形成する。保護膜60は、絶縁基板11の表面の粗面化に用いられるエッチャントに耐性を有する任意の材料で構成することができる。
例えば、フォトレジストを用いて、フォトリソグラフィー法により圧電部材13aの上面および傾斜面に保護膜60を形成することができる。まず、フォトレジスト溶液をスピンコート法またはスプレー塗布法などによって全面に塗布し、プリベークにより乾燥させてフォトレジスト膜を形成する。
得られたフォトレジスト膜にパターン露光を施して、圧電部材13a上のフォトレジスト膜を選択的に現像液に不溶化する。ネガ型フォトレジストの場合には、圧電部材13aの領域のみが露光されるフォトマスクを用い、ポジ型フォトレジストの場合には、圧電部材13aの領域のみが遮光されるフォトマスクが用いられる。あるいは、フォトマスクを用いずにレーザ等により直接光描画して、フォトレジスト膜にパターン露光を施してもよい。
パターン露光後には、有機溶剤またはアルカリ溶液からなる現像液を用いて、フォトレジスト膜の可溶部分を除去して絶縁基板11の表面を露出する。こうして、圧電部材13aの上に選択的にレジストパターンが形成される。ポストベークを施して、このレジストパターンを硬化させることにより、図9に示すような保護膜60が得られる。
プリベーク、露光、現像、およびポストベークの条件、現像液の種類などは、用いるフォトレジストに応じて適宜選択すればよい。図9中の領域Cの拡大図を図10に示す。図示するように、保護膜60は、絶縁基板11上を避けて圧電部材13aの上のみに選択的に形成されて圧電部材13aを保護する。
なお、製造するインクジェットプリンタヘッドの大きさによっては、圧電部材13aの上のみに、スプレーや筆塗りなどによってフォトレジストの溶液を直接塗布して、保護膜60を形成してもよい。この場合には、パターン露光およびこれに続く現像の工程を省略することが可能である。
圧電部材13aが保護された状態で絶縁基板11の表面11aをエッチングして、絶縁基板11の表面を粗面化する。絶縁基板11のエッチングに用いるエッチャントは、その絶縁基板の材質に応じて選択することができる。例えばアルミナ基板の場合には熱燐酸等を用い、ガラス基板の場合にはフッ酸等が用いられる。こうして表面が粗面化された絶縁基板11の上には、密着力に優れためっき膜を形成することができる。
絶縁基板11の表面が粗面化された後、剥離液により保護膜60を除去して、圧電部材13aの表面を露出する。保護膜の剥離の条件および剥離液の種類は、用いたフォトレジストに応じて適宜選択することができる。剥離液としては、例えば有機溶剤などが用いられる。
表面が露出された圧電部材13aには、その短辺に沿って、ダイヤモンドカッター等により微細な溝を形成する。図11に示すように、長辺に沿った方向において、複数の圧電部材隔壁13と、圧電部材隔壁13に挟まれた複数の圧力室14が設けられる。
次いで、圧電部材隔壁13の表面をエッチングして、表面を粗面化する。ここでのエッチングは、PZT等の圧電部材の材質に合わせた条件で行なわれる。こうして表面が粗面化された圧電部材隔壁13の上には、密着性に優れためっき膜を形成することができる。なお、ここでのエッチングによって絶縁基板11の表面がさらに粗面化されても、特に問題はない。
粗面化された絶縁基板11および圧電部材隔壁13の上に無電解めっきを施して、図12に示すように金属膜16を形成する。紙面に直交する方向には複数の圧力室が存在しており、金属膜16は、この圧力室の側面および底面にも形成される。金属膜16は、例えば、ニッケル、金、または銅を用いて、例えば0.5〜5μm程度の厚さで形成することができる。
金属膜16をパターニングして、電極16Eが形成される。金属膜16は、例えば、レーザで不要部を除去することによってパターニングすることができる。あるいは、電着レジスト等を用いてパターニングを行なってもよい。具体的には、まず、圧力室の内部までレジスト膜を形成し、パターン露光および現像処理を施してレジストパターンを形成する。得られたレジストパターンをマスクとして用いて、金属膜の不要部を除去した後、レジストパターンを剥離する。こうしたパターニング方法はいずれも、垂直な面に適用することは困難である。本実施形態においては、圧電部材隔壁の傾斜面から絶縁基板の一部にかけて傾斜しているので、パターニングが可能となる。
すなわち、図13の拡大図に示されるように、電極16Eは、圧電部材隔壁13の傾斜面から絶縁基板11の表面に連続して形成される。絶縁基板11の表面および圧電部材隔壁13の傾斜面は、それぞれ適切な条件でエッチングが行なわれて、適切な表面粗さになっている。こうした絶縁基板11および圧電部材隔壁13の上には、密着性の優れた電極16Eを形成することが可能となった。電極16Eが形成された絶縁基板11の斜視図を、図14に示す。絶縁基板11上には圧電部材隔壁13が設けられ、隣接する圧電部材隔壁13の間に圧力室14が存在している。各圧電部材隔壁13には絶縁基板11上に延びる電極16Eが、それぞれ設けられている。
圧電部材隔壁13の上面の金属膜を常法により除去した後、図15に示すように枠体12を介してノズルプレート20を絶縁基板11の上に配置する。枠体12は、例えばエポキシ樹脂等を用いて絶縁基板11に接着することができ、圧電部材隔壁13および枠体12の上面にノズルプレート20が接着される。例えば、エポキシ樹脂等を圧電部材隔壁13および枠体12の上面に塗布し、ノズルプレート20の下面を圧電部材隔壁13および枠体12の上面に当接させて、ノズルプレート20と圧電部材隔壁13および枠体12とを接着することができる。
絶縁基板および圧電部材隔壁が適切な条件でエッチングされるので、それぞれの表面を適切な粗さとすることができる。これによって、圧電部材隔壁のみならず、絶縁基板においても良好に密着した電極を形成することが可能となった。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行なうことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…インクジェットプリンタヘッド; 10…主要部; 11…絶縁基板
11T…上面; 11B…下面; 11in…インク供給口; 11out…インク排出口
12…枠体; 12A…第1ステップ; 12B…第2ステップ 13a…圧電部材
13…圧電部材隔壁; 111…圧電部材の列; 112…圧電部材の列
14…圧力室; 15…傾斜面; 15a…圧電部材隔壁の側面
15b…絶縁基板の表面近傍の傾斜面; 16…金属膜; 16E…電極
20…ノズルプレート; 20T…上面; 20B…下面; 21…ノズル
25…配線基板; 211…ノズル列; 212…ノズル列; 30…マスクプレート
30H…開口部; 40…ホルダ; 41…インク導入路; 42…インク回収路
51…導入用パイプ; 52…回収用パイプ; 60…保護膜。

Claims (6)

  1. 絶縁基板上に、長辺と短辺とを有する矩形状の圧電部材を設ける工程と、
    前記圧電部材の短辺に沿った断面の幅が上面から底面に向けて連続的に広がるように、前記圧電部材の長辺の側面を加工して、前記絶縁基板の一部を含む傾斜面を形成する工程と、
    前記圧電部材の傾斜面および上面に、選択的に耐酸性の保護膜を形成する工程と、
    前記圧電部材を前記保護膜で保護しつつ、前記絶縁基板の表面を選択的に粗面化する工程と、
    前記圧電部材から前記保護膜を除去して表面を露出させる工程と、
    前記圧電部材に短辺に沿った溝を加工して、複数の圧電部材隔壁および圧電部材隔壁の間に挟まれた圧力室を形成する工程と、
    前記圧電部材隔壁の露出した表面を粗面化する工程と、
    前記粗面化された絶縁基板の表面および前記粗面化された圧電部材隔壁の傾斜面に、電極を形成する工程と
    を具備することを特徴とするインクジェットプリンタヘッドの製造方法。
  2. 前記耐酸性の保護膜は、パターン化されたフォトレジスト膜からなることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリンタヘッドの製造方法。
  3. 前記絶縁基板は、アルミナ基板であり、前記絶縁基板の粗面化は熱燐酸を用いたエッチングにより行なわれることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェットプリンタヘッドの製造方法。
  4. 前記絶縁基板は、ガラス基板であり、前記絶縁基板の粗面化はフッ酸を用いたエッチングにより行なわれることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェットプリンタヘッドの製造方法。
  5. 前記圧電部材は、チタン酸ジルコン酸鉛製であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のインクジェットプリンタヘッドの製造方法。
  6. 前記電極は、無電解めっき法により形成されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のインクジェットプリンタヘッドの製造方法。
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