以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
<全体構成>
図1は、本発明の一実施形態に係るスロットマシン100の外観斜視図である。スロットマシン100は、メダルの投入により遊技が開始され、遊技の結果によりメダルが払い出されるものである。
図1に示すスロットマシン100は、本体101と、本体101の正面に取付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には、(図1において図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110〜112はステッピングモータ等の駆動手段により回転駆動される。
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110〜112が構成されている。リール110〜112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110〜112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール110〜112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示手段として機能する。なお、このような表示手段としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各々のリール110〜112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのリールバックライト285(後述する図2参照)が配置されている。リールバックライト285は、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110〜112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110〜112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ラインを示すランプである。有効となる入賞ラインは、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。入賞ラインは5ラインあり、例えば、メダルが1枚ベットされた場合、中段の水平入賞ラインが有効となり、メダルが2枚ベットされた場合、上段水平入賞ラインと下段水平入賞ラインが追加された3本が有効となり、メダルが3枚ベットされた場合、右下り入賞ラインと右上り入賞ラインが追加された5ラインが入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ラインの数については5ラインに限定されるものではなく、また、例えば、メダルが1枚ベットされた場合に、中段の水平入賞ライン、上段水平入賞ライン、下段水平入賞ライン、右下り入賞ラインおよび右上り入賞ラインの5ラインを入賞ラインとして有効としてもよい。以下、有効となる入賞ラインを有効ラインと呼ぶ場合がある。
告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
メダル投入ボタン130〜132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットと言う)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、メダル投入ボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、メダル投入ボタン131が押下されると2枚投入され、メダル投入ボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、メダル投入ボタン132はMAXメダル投入ボタンとも言う。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、メダル投入ボタン130〜132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。本実施形態においては、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および払出枚数表示器127は7セグメント(SEG)表示器で構成されている。
スタートレバー135は、リール110〜112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。即ち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、メダル投入ボタン130〜132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110〜112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137〜139が設けられている。ストップボタン137〜139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110〜112を個別に停止させるためのボタン型のスイッチであり、各リール110〜112に対応づけられている。以下、ストップボタン137〜139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作という。また、第1停止操作の対象となるリールを第1停止リール、第2停止操作の対象となるリールを第2停止リール、第3停止操作の対象となるリールを第3停止リールという。なお、各ストップボタン137〜139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137〜139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口155は、メダルを払出すための払出口である。
ユーザ設定ボタン146は、ユーザ設定を行える操作ボタンである。ユーザ設定ボタン146は、具体的には、右下の拡大図に示すように、中央部に設けられたOKボタン146C、OKボタン146Cの上下左右にそれぞれ隣接して設けられた上ボタン146U、下ボタン146D、左ボタン146L及び右ボタン146Rからなる。上下左右ボタン146U、D、L及びRは、後述する液晶表示装置157の画面上に複数の選択可能なオブジェクトが表示された場合、フォーカスを移動させていずれかのオブジェクトを選択する選択ボタンとしての機能を有し、OKボタンは、ユーザ設定機能を呼び出す設定開始ボタン及び選択されたオブジェクトを確定させる設定終了ボタンとしての機能を有する。本実施形態では、ユーザ設定ボタン146は、後述する電力モードを遊技者が設定する場合に用いられる。なお、ユーザ設定ボタン146は、メダル投入可能な期間であって、かつ、メダル投入なしの状態においてのみ受け付け可能となっている(遊技者による電力モードの設定に関しては、詳しくは後述する)。
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられており、タイトルパネルランプ164は、タイトルパネル162を点灯するランプである。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受皿161が設けられている。
音孔181はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された液晶表示装置157(図示省略、演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157(図示省略)の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。
なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成されている。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
<内部構成>
図2は、スロットマシン100の内部構成を示す図であり、図2(a)は、前面扉102を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図、図2(b)は、前面扉102に配設されている扉中継基板290を拡大した図である。
本体101は、上面板261、左側の側面板260、右側の側面板260、下面板264および背面板242で囲われ、前面を開口する箱体である。本体101の内部には、背面板242の上部に設けた通風口249と重ならない位置に、内部に主制御基板(後述する主制御部300を実装する基板)を収納した主制御基板収納ケース210が配置され、この主制御基板収納ケース210の下方に、3つのリール110〜112が配置されている。主制御基板収納ケース210及びリール110〜112の側方、即ち向って左側の側面板260には、内部に第1副制御基板(後述する第1制御部400を実装する基板)を収納した副制御基板収納ケース220が配設してある。また、向かって右側の側面板260には、主制御基板に接続されて、スロットマシン100の情報を外部装置に出力する外部集中端子板248が取り付けられている。
また、リール110〜112の右側には、スロットマシン100の遊技モード(設定値ともいう)の設定変更を行ったり、変更した設定の確認をしたりする設定キースイッチ281、リール110〜112の下側には、スロットマシン100の電源投入や電源遮断を行うための電源スイッチ282が設けられている。ここで、設定値とは、所定期間の遊技を行ったときに遊技者が賭け数として遊技台に使用した遊技媒体の総数に対して、遊技台が払い出した遊技媒体の総数の割合を調整するための値であり、いわゆる「払出率」と称されるものであり、複数段階の設定値、例えば、設定「1」〜設定「6」まで設定可能である。
設定キースイッチ281は、所定の設定キー(図示省略)を差し込んで回転することにより電気的にON/OFFするキースイッチである。具体的には、設定キースイッチ281に所定の設定キーを差し込んで右回転すると、設定キースイッチ281に設けられている設定キースイッチセンサがON状態を検出し、左回転すると、設定キースイッチセンサがOFF状態を検出する。
電源スイッチ282は、電源装置252と電気的に接続されたトグルスイッチである。この電源スイッチ282によりスロットマシン100の電源投入(電源ON)又は電源遮断(電源OFF)を行うことができる。
そして、下面板264には、メダル払出装置180(バケットに溜まったメダルを払出す装置)が配設され、このメダル払出装置180の上方、即ちリール110〜112の下方には、電源基板を有する電源装置252が配設され、電源装置252正面には電源スイッチ244を配設している。電源装置252は、スロットマシン100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部、各装置に供給する。さらには、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
メダル払出装置180の右側には、メダル払出装置180から溢れたメダルを収容するメダル補助収納ケース240が配設してあり、この背後にはオーバーフロー端子が配設されている(図示省略)。電源装置252には、電源コード265を接続する電源コード接続部が設けられ、ここに接続された電源コード265が、筐体101の背面板242に開設した電源コード用穴262を通して外部に延出している。
前面扉102は、本体101の左側の側面板260にヒンジ装置276を介して蝶着され、図柄表示窓113の上部には、演出装置160、およびこの演出装置160を制御する第2制御基板(図示省略:後述する第2制御部500を実装する基板)、上部スピーカ272を設けている。図柄表示窓113の下部には、投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタ170、このメダルセレクタ170が不正なメダル等をメダルの受皿161に落下させる際にメダルが通過する通路266等を設けている。さらに、音孔191に対応する位置には低音スピーカ277を設けている。なお、前面扉102の背面には、扉開放センサ294が設けられている。扉開放センサ294は、閉扉時にはL(OFF)で開放時にはH(ON)になるように構成されている。
前面扉102の背面には、図柄表示窓113の下方に扉中継基板290が配設されている。この扉中継基板290は、図2(b)に示すように、リセットスイッチ291、設定変更ボタン292、設定値表示器293が設けられている。
リセットスイッチ291は、プッシュボタン式のスイッチであり、このリセットスイッチ291を押下(短期押下)することによりスロットマシン100のエラー解除を行うことができる。なお、詳しくは後述するが、本実施形態では、リセットスイッチ291は、上記エラー解除に関するリセット機能のほか、電力モードの設定機能を有する。
設定変更ボタン292も、リセットスイッチ291と同様なプッシュボタン式のスイッチである。この設定変更ボタン292による設定変更の操作手順については、後述する。なお、詳しくは後述するが、本実施形態では、設定変更ボタン292は、設定変更機能のほか、電力モードの設定機能を有する。
設定値表示器293は、7セグメントLED等の表示器である。この設定値表示器293は、設定変更ボタン292により設定された遊技モード(設定値)1〜6を数字で表示することができる。
なお、設定値表示器293は、電源投入状態(電源ON)において設定キーを設定キースイッチ281に挿入して右回し(設定キーOFF→ON)にすると、現在設定されている遊技モード(設定値)が数字で表示されるので、現在設定されている遊技モードの確認をするのに使用することができる。すなわち、電源投入状態(電源ON)において設定キーを設定キースイッチ281に挿入して右回し(設定キーOFF→ON)にすると、設定値を確認できる設定値確認処理が開始され、設定キースイッチ281に挿入して左回し(設定キーON→OFF)にすると、設定値確認処理は終了する。
ここで、設定変更の操作手順を説明する。設定キースイッチ281に設定キー(図示省略)を挿入して右回し(設定キーOFF→ON)をし、電源スイッチ282を電源遮断状態(電源OFF)から電源投入状態(電源ON)とすることにより設定変更が有効となり(設定値変更処理が開始される)、設定変更ボタン292を押下する毎に遊技モード(設定値)が1〜6まで順番に変わり、所定の遊技モードに設定することができる。なお、スタートレバー135を操作することにより、その時に設定されていた設定値が確定する。そして、最後に設定キーを左回し(設定キーON→OFF)することで、設定値変更処理は終了する。
なお、以下においては、設定変更操作の期間、つまり、設定変更操作における最初の設定キーの右回しの操作から最後の設定キーの左回しの操作までの間を設定値変更モードともいい、設定確認操作の期間、つまり、設定確認操作における最初の設定キーの右回しの操作から最後の設定キーの左回しの操作までの間を設定値確認モードともいう。また、詳しくは後述するが、設定値変更モードにおいては、演出画像表示装置157、サイドランプ144、タイトルパネルランプ164、スピーカ272及び277などの演出装置を用いて、設定値変更中であることを示す報知(以下、設定値変更中報知ともいう)を行い、設定値確認モードにおいては、上記演出装置を用いて、設定値確認中であることを示す報知(以下、設定値確認中報知ともいう)を行うようになっている。
次に、電力モードの設定操作について説明する。本実施形態の電力モードには、初期設定のモードである通常モードと、通常モードよりも単位時間あたりの消費電力が少ない省電力モードが存在する。本実施形態では、電源投入状態(電源ON)において、設定キースイッチ281に設定キー(図示省略)を挿入して右回し(設定キーOFF→ON)すると、電力モードが設定可能な状態となる。また、設定変更モードにおいて、スタートレバー135の操作により設定値を確定させると、電力モードが設定可能な状態となる。そして、この電力モードの設定可能な状態において、リセットスイッチ291を押下しつつ、設定キーを左回し(設定キーON→OFF)すると、電力モードは省電力モードに設定され、また、この電力モードの設定可能な状態において、設定変更ボタン292を押下しつつ、設定キーを左回し(設定キーON→OFF)すると、電力モードは通常モードに設定される。すなわち、本実施形態において、設定値確認モードへの移行操作(電源投入状態での設定キーの右回し)または設定変更モード中のスタートレバー135の操作は、電力モードの設定可能な状態を開始させる操作であり、設定キーの左回し&リセットスイッチ291また設定変更ボタン292の操作は、電力モードの設定可能な状態を終了させる操作となっている。なお、本実施形態において、電力モードが省電力モードに設定されているときに、RAM308のクリア処理(例えば、設定値変更処理に伴うRAMクリア、RAM異常によるRAMクリア、強制RAMクリアなど)が行われると、省電力モードは解除され、通常モードが設定される。
さらに詳しくは、本実施形態の電力モードは、主制御部300の電力モードと、第1副制御部400の電力モードと、に分類される。上述した電力モードの設定は、正確には、主制御部300の電力モードの設定を説明しているが、この主制御部300の電力モードの設定情報はコマンドとして第1副制御部400に送信されるので、上述した操作により設定された主制御部300の電力モードは、そのまま第1制御部400の電力モードとしても設定される。
また、本実施形態の設定値変更モードまたは設定値確認モードにおいては、サイドランプ144を用いて、現在設定されている電力モードの設定状況を把握可能とする報知(電力モード設定状況報知ともいう)を行うようになっている。より詳しくは、設定値変更モード中は、設定値変更中報知、設定値確認モード中は、設定値確認中報知が行われるから、電力モード設定状況報知は、設定値変更中報知または設定値確認中報知のランプの報知態様を用いて行われる。その結果、遊技店の店員は、ランプの報知態様から現在の電力モードを容易に確認することができる。なお、電力モード設定状況報知の具体的な報知態様については後述する。
このように本実施形態では、設定変更操作及び設定確認操作の中で、電力モードの設定及び確認が可能となっているので、作業の軽減化及び作業時間の短縮化を図ることができる。具体的には、遊技店の店員は、設定値変更中報知及び設定値確認中報知の報知態様を確認することにより、設定値変更中報知及び設定値確認中報知が正しく機能していること、及び電力モードの設定状態を同時に確認することができるので、省電力モードの設定という新たな機能を導入しつつ、作業の軽減化及び作業時間の短縮化を図ることができる。
<制御部の回路構成>
次に、図3を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図である。
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器314bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器314bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
基本回路302は、0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数発生回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路332を設けており、CPU304は、この起動信号出力回路332から起動信号を入力した場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
また、基本回路302には、センサ回路320を設けており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、リール112のインデックスセンサ、設定キースイッチ281センサ、リセットスイッチ291センサ、設定変更ボタン292センサ等)の状態を監視している。
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数発生回路316に出力する。この信号を受信した乱数発生回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、および、ストップボタン139センサは、各々のストップボタン137〜139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、およびベットボタン132センサは、メダル投入ボタン130〜132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。設定キースイッチ281センサは、設定キースイッチ281に設けられており、設定キースイッチ281のON、OFF状態を検出する。リセットスイッチ291センサは、リセットスイッチ291に設けられており、リセットスイッチ291の操作を検出する。設定変更ボタン292センサは、設定変更ボタン292に設けられており、設定変更ボタン292の操作を検出する。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、およびリール112のインデックスセンサは、各リール110〜112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
主制御部300は、リール110〜112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、及び各種ランプ338(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127、リールバックライト285)を駆動する駆動回路328をそれぞれ設けている。
また、基本回路302には、情報出力回路334が接続されており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるが、第1副制御部400から主制御部300にコマンド等の信号を送信できない。
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えている。この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第1副制御部400は、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等が記憶されたROM406を設けている。
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第1副制御部400には、音源IC418が設けられ、音源IC418には出力インタフェースを介してスピーカ272、277が接続されている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS−ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
第1副制御部400には、また、駆動回路422が設けられ、駆動回路422には入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネルランプ164、等)が接続されている。
また、第1副制御部400には、センサ回路432が設けられ、CPU404は、割り込み時間ごとに操作部センサ431の状態を監視している。操作部センサ431は、ユーザ設定ボタン146に設けられており、ユーザ設定ボタン146の操作を検出する。
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。スロットマシン100の第2副制御部500では、演出画像表示装置157やシャッタ163などの制御を行う。なお、第2副制御部500は、例えば、演出画像表示装置157の制御を行う制御部、シャッタ163の制御を行う制御部とするなど、複数の制御部で構成するようにしてもよい。
次に、スロットマシン100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第2副制御部500は、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506を設けている。
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU504に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、第2副制御部500には、シャッタ163を駆動する駆動回路530が設けられ、駆動回路530には出力インタフェースを介してシャッタ163が接続されている。この駆動回路530は、CPU504からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
また、第2副制御部500には、センサ回路532が設けられ、センサ回路532には入力インタフェースを介してシャッタセンサ538が接続されている。CPU504は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ538の状態を監視している。
また、第2副制御部500には、VDP534(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)が設けられ、このVDP534には、バスを介してROM506、VRAM536が接続されている。VDP534は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM536のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
<電力モード>
次に、本実施形態の電力モードについて説明する。本実施形態の電力モードは、上述したように、通常モードと、省電力モートと、を備える。電力モードは、遊技店側(店員)または遊技者により設定可能である。
(遊技店側の設定)
遊技店側では、上述したように設定変更操作または設定確認操作の中で、電力モード(主制御部300及び第1副制御部400の電力モード)の設定が可能である。遊技店側により、電力モードを省電力モードに設定した場合、主制御部300における待機状態判定時間が20秒に短縮される(通常モードでは、40秒)。すなわち、通常モードにおいては、メダルの投入が行える状態となってから40秒間、メダルの投入が行われないと、主制御部300にて、待機状態と判定されてリールバックライト285が消灯され、第1副制御部400に待機コマンドが送信される待機処理が行われる。一方、省電力モードにおいては、メダルの投入が行える状態となってから20秒間、メダルの投入が行われないと、主制御部300にて、上述の待機処理が行われる。なお、主制御部300による待機処理としては、これに加えて、リール停止時にリール110〜112に設けたステッピングモータの励磁を切ったり、各種ランプ338の輝度を低下させたりして、主制御部300のさらなる省電力化を図ってもよい。
また、遊技店側で電力モードを省電力モードに設定した場合には、遊技中、第1副制御部400が管理する各種ランプ420を省電力状態にて点灯させて各種演出を実行することにしている。また、省電力モードにおいて、第1副制御部400が待機コマンドを受信した場合には、デモ演出も省電力状態にて行う。ここで、省電力状態の対象となる各種ランプ420とは、 具体的には、サイドランプ144及びタイトルパネルランプ164であり、省電力状態とは、具体的には、上記ランプの減灯(輝度の低下、点灯態様の変化(点灯から点滅、消灯への変化)、点灯期間の短縮、点灯領域の縮小などを含む)を意味する。なお、省電力モードに設定されたとしても、周囲に警戒を促す警戒報知(例えば、扉開放報知)や遊技台のエラーを知らせる異常報知を行う場合には、当該報知の重要性に鑑み、各種ランプ420を省電力状態ではなく通常状態にて点灯させる。
(遊技者の設定)
遊技者は、一定条件下で電力モード(第1副制御部400の電力モード)の設定が可能である。一定条件下とは、遊技店側で電力モードが通常モードに設定されており、メダル投入可能な期間、かつ、メダル投入なしの状態でユーザ設定ボタン146を操作した場合である。すなわち、本実施形態では、遊技者の操作によって、電力モードを通常モードから省電力モードに変更することは可能であるが、その逆は不可である。遊技者側の省電力化に対する意思は尊重して認める一方、遊技店側の省電力化に対する取り組みを無駄にする行為は認めていないためである。
図4は、ユーザ設定ボタン146を操作することにより演出画像表示装置157上に表示されるユーザ設定画面d1の画像を示している。
図4(a)及び(b)は、遊技店側で電力モードを通常モードに設定した場合、つまり遊技者が電力モードを設定可能な場合のユーザ設定画面d1を示している。この場合には、遊技者は、左ボタン146Lまたは右ボタン146Rを押下して、通常モード選択領域d2または省電力モード選択領域d3にフォーカスを合わせ、所望の電力モードにフォーカスを合わせた状態でOKボタン146Cを押下することにより、所望の電力モードを設定することができる。
一方、図4(c)は、遊技店側で電力モードを省電力モードに設定した場合、つまり遊技者が電力モードを設定不可能な場合のユーザ設定画面d1を示している。この場合には、左ボタン146Lまたは右ボタン146Rを押下しても、フォーカスは省電力モード選択領域d3に固定され、移動しないので、遊技者は電力モードの選択を行えない(電力モードは省電力モードのままである)。
なお、遊技者により省電力モードを設定した場合には、遊技中、第1副制御部400が管理する各種ランプ420は省電力状態で点灯され、各種演出を実行する。すなわち、遊技者により省電力モードを設定した場合には、主制御部300が管理する各種装置の省電力化は行われず、第1副制御部300が管理する各種装置の省電力化が行われる。また、遊技者の設定により省電力モードを設定した場合において、第1副制御部400が待機コマンドを受信した場合には、電力モードは通常モードに変更される。この場合には、省電力モードを設定した遊技者が当該遊技台から離れた蓋然性が高いので、次の遊技者のために電力モードを通常モードに復帰させるものである。また、待機コマンドを受信して電力モードを通常モードに設定した場合には、待機中または遊技再開時などに、演出画像表示装置157を用いて、電力モードが通常モードである旨を報知してもよい。省電力モードを設定した遊技者が通常モードに戻ったことを知らずに遊技を再開してしまうことを回避するためである。また、デモ演出の実行中またはデモ演出から遊技に復帰する際には、省電力モードを設定可能である旨を報知してもよい。
(ランプの点灯態様)
図5(a)は、サイドランプ144及びタイトルパネルランプ164の基板配置を示す図であり、図5(b)は、サイドランプ144の1つの基板のLEDの配置を示す図、図5(c)は、タイトルパネルランプ164の1つの基板のLEDの配置を示す図である。また、図6(a)は、第1副制御部400とサイドランプ144及びタイトルパネルランプ164の基板との接続形態を示すネットワーク図、図6(b)は、サイドランプ制御データの構成を示すデータ構成図である。
図5(a)に示すように、前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は、サイドランプ基板144a及び144bを備え、タイトルパネルランプ164は、タイトルパネルパネル基板162a及び162bを備える。サイドランプ基板144a及び144bは、それぞれ、図5(b)に示すように、20個のLEDが装着されており、タイトルパネルパネル基板162a及び162bは、それぞれ、図5(c)に示すように、30個のLEDが装着されている。
図6(a)に示すように、第1副制御部400に搭載されたCPU404とマスタIC421は、複数のアドレスバスとデータバスによって通信可能に接続されている。マスタIC421は、これら複数のアドレスバスとデータバスを介してCPU404から各種指令(例えば、ランプの点灯を制御するランプ制御データ)を受けると、各種指令を、データバスDTを介してサイドランプ基板144a及び144b、タイトルパネルランプ基板162a及び162bに出力する。
マスタIC421は、サイドランプ基板144a及び144b、タイトルパネルランプ基板162a及び162bが備えるスレーブIC601〜604と、データバスDTによって通信可能に接続されている。そのため、スレーブIC601〜604は、データバスDTを介してマスタIC421から各種指令を受けると、当該各種指令に基づいて、サイドランプ144及びタイトルパネルランプ164を点灯/消灯の制御を行う。
CPU404は、スレーブIC601〜604のいずれかに指令を出力する場合(ランプ制御データを送信する場合)には、対象となるスレーブIC601〜604のアドレス設定をして、ランプ制御データを送信する。一方、スレーブIC601〜604は、受信したデータが自身のアドレスに向けたランプ制御データであるか否かを判定し、自身のアドレスである場合には、受信したランプ制御データに従ってランプの点灯/消灯制御を行う。
本実施形態において、電力モードが通常モードに設定されている場合には、タイトルパネルランプ164は、タイトルパネル基板162a及び162bのLEDをすべて点灯させる一方、電力モードが省電力モードに設定されている場合には、タイトルパネルランプ164は、タイトルパネル基板162aのLEDを点灯、タイトルパネル基板162bのLEDを消灯させて、タイトルパネルランプ164の消費電力を抑えるようになっている。具体的には、電力モードが省電力モードの場合には、CPU404は、タイトルパネル基板162aのスレーブIC601のアドレスに対してのみランプ制御データを送信し、タイトルパネル基板162bのスレーブIC602のアドレスに対してはランプ制御データを送信しないので、これにより、タイトルパネルランプ164は、上記点灯態様を実現するようになっている。なお、以下においては、タイトルパネルランプ164の電力消費を抑えている点灯態様を「発光:小」の点灯態様、タイトルパネルランプ164の電力消費を抑えていない通常の点灯態様を「発光:大」の点灯態様とも表記する。
一方、サイドランプ144は、電力モードが通常モードに設定されている場合には、サイドランプ基板144a及び144bのすべてのLEDを点灯させるが、電力モードが省電力モードに設定されている場合には、サイドランプ基板144a及び144bのすべてのLEDを点滅させて、サイドランプ144の電力消費を抑えるようになっている。具体的には、図6(b)に示すように、電力モードが通常モードの場合には、ランプ制御データには、点灯を示す値(モードレジスタのビット4の値が0)、電力モードが省電力モードの場合には、ランプ制御データには、点滅を示す値(モードレジスタのビット4の値が1)が設定されるので、これにより、サイドランプ144は、上記点灯態様を実現するようになっている。なお、以下においては、サイドランプ144の消費電力を抑えている点灯態様を「発光:小」の点灯態様、サイドランプ144の消費電力を抑えていない通常の点灯態様を「発光:大」の点灯態様とも表記する。
なお、本実施形態では、電力モードが通常モードまたは省電力モードのいずれに設定されていても、スピーカ272及び277から出力される演出音の音量は変わらない。つまり、電力モードが省電力モードに設定されたとしても、演出音は通常モードのときの音量と変わらない。
(設定値確認処理における演出態様)
図7及び図8は、設定値確認処理の演出態様を示すタイミングチャートであり、設定値確認処理中に電力モードを省電力モードに設定する場合を示している。詳しくは、図7は、設定値確認処理の前に、電力モードが通常モードに設定されていた場合、図8は、設定値確認処理の前に、電力モードが省電力モードに設定されていた場合を示している。
まず、図7を参照して、電力モードが通常モードに設定されていた場合の設定値確認処理中の演出について説明する。
まず、前面扉102を開けると、演出画像表示装置157上には、扉が開いていることを示す文言(例えば、「扉が開きました」などの文言)が表示されるとともに、扉開放中であることを示す扉開放音(音量:大)が出力され、また、サイドランプ144は「発光:大」の点灯態様で点灯し、タイトルランプ164は消灯する。ここで、サイドランプ144の点灯態様が「発光:大」であるのは、前面扉102が開いた状態を報知する扉開放報知は、周囲に警戒を促す警戒報知なので、電力モードの設定とは関係なく、「発光:大」の点灯態様として、作業者及び周りの者に対して注意を喚起する必要があるためである。なお、タイトルランプ164は、基本的には常時点灯しているが、前面扉102が開放中である場合は、消灯するようになっている。また、扉開放前のタイトルランプ164の点灯態様が「発光:大」であるのは、電力モードが通常モードに設定されているためである。
次に、設定値確認モードの開始を受け付けると(具体的には、設定キースイッチ281を右回しの状態(OFF状態→ON状態))、演出画像表示装置157上には、設定値確認モードであること、電力モードの設定可能状態であること、現在の電力モード、及び扉が開いていることを示す文言(例えば、「設定値確認モード、省電力設定可(通常モード中)、扉が開きました」などの文言)が表示されるとともに、設定値確認モード中であることを示す設定値確認モード音(音量:大)が出力され、また、サイドランプ144は「発光:大」の点灯態様で点灯する。ここで、サイドランプ144の点灯態様が「発光:大」であるのは、設定値確認モード中においては、現在設定されている電力モードが反映される点灯態様とするためである。具体的には、現在設定されている電力モードが通常モードの場合には、点灯態様を「発光:大」、現在設定されている電力モードが省電力モードの場合には、点灯態様は「発光:小」としてサイドランプ144を点灯させる。このように、本実施形態では、設定値確認中報知のサイドランプ144の報知態様を用いて、電力モード設定状況報知を行っている。この結果、遊技店の店員は、設定値確認処理において、設定値確認中報知が正常に機能するか否かを確認することができるとともに、設定値確認中報知のランプの点灯態様から現在設定されている電力モードを同時に確認することができる。
次に、設定値確認モードの終了を受け付けると(具体的には、リセットスイッチ291を押下しつつ設定キースイッチ281を左回しの状態(ON状態→OFF状態)として、省電力モードを設定する)、演出画像表示装置157上には、省電力モードを設定したこと、扉が開いたことを示す文言(例えば、「省電力モード設定しました、扉が開きました」などの文言)が表示されるとともに、扉開放中であることを示す扉開放音(音量:大)が出力され、また、サイドランプ144は「発光:小」の点灯態様で点灯する。ここで、サイドランプ144の点灯態様が「発光:小」なのは、設定値確認モード中に電力モードは省電力モードに設定されたので、新たに設定された電力モードを反映した点灯態様としたためである。この結果、遊技店の店員は、設定値確認モードが終了すると、ランプの点灯態様から、設定値確認モード中に新たに設定された電力モードを確認することができる。
最後に、前面扉102を閉じると、演出画像表示装置157上には、扉が閉じたことを示す文言(例えば、「扉が閉じました」の文言)が表示され、扉開放音の出力が停止し、サイドランプ144は消灯し、タイトルランプ164は「発光:小」の点灯態様で点灯する。なお、タイトルランプ164の点灯態様が「発光:小」であるのは、電力モードが省電力モードに設定されているためである。
次に、図8を参照して、電力モードが省電力モードに設定されていた場合の設定値確認中演出について説明する。
まず、前面扉102を開けると、演出画像表示装置157上には、扉が開いていることを示す文言(例えば、「扉が開きました」などの文言)が表示されるとともに、扉開放中であることを示す扉開放音(音量:大)が出力され、また、サイドランプ144は「発光:大」の点灯態様で点灯する。ここで、サイドランプ144の点灯態様が「発光:大」であるのは、前面扉102が開いた状態を報知する扉開放報知は、周囲に警戒を促す警戒報知なので、電力モードの設定とは関係なく、「発光:大」の点灯態様として、作業者及び周りの者に対して注意を喚起する必要があるためである。なお、タイトルランプ164は、基本的には常時点灯しているが、前面扉102が開放中である場合は、消灯するようになっている。また、扉開放前のタイトルランプ164の点灯態様が「発光:小」であるのは、電力モードが省電力モードに設定されているためである。
次に、設定値確認モードの開始を受け付けると(具体的には、設定キースイッチ281を右回しの状態(OFF状態→ON状態))、演出画像表示装置157上には、設定値確認モードであること、電力モードの設定可能状態であること、現在の電力モード、及び扉が開いていることを示す文言(例えば、「設定値確認モード、省電力設定可(通常モード中)、扉が開きました」などの文言)が表示されるとともに、設定値確認モード中であることを示す設定値確認モード音(音量:大)が出力され、また、サイドランプ144は「発光:小」の点灯態様で点灯する。ここで、サイドランプ144の点灯態様が「発光:小」であるのは、設定値確認モード中においては、現在設定されている電力モードが反映される点灯態様とするためである。したがって、現在設定されている電力モードが省電力モードの場合には、サイドランプ144の点灯態様は「発光:小」となる。このように、本実施形態では、設定値確認中報知のサイドランプ144の報知態様を用いて、電力モード設定状況報知を行っている。この結果、遊技店の店員は、設定値確認処理において、設定値確認中報知が正常に機能するか否かを確認することができるとともに、ランプの点灯態様から現在設定されている電力モードを同時に確認することができる。
次に、設定値確認モードの終了を受け付けると(具体的には、リセットスイッチ291を押下しつつ設定キースイッチ281を左回しの状態(ON状態→OFF状態)として、省電力モードを設定する)、演出画像表示装置157上には、設定値確認モードであること、電力モードの設定可能状態であること、省電力モードを設定したこと、扉が開いたことを示す文言(例えば、「省電力モード設定しました、扉が開きました」などの文言)が表示されるとともに、扉開放中であることを示す扉開放音(音量:大)が出力され、また、サイドランプ144は「発光:小」の点灯態様で点灯する。ここで、サイドランプ144の点灯態様が「発光:小」であるのは、設定値確認モード中に電力モードは省電力モードに設定されたので、新たに設定された電力モードを反映した点灯態様としたためである。この結果、遊技店の店員は、設定値確認モードが終了すると、ランプの点灯態様から、設定値確認モード中に新たに設定された電力モードを確認することができる。
最後に、前面扉102を閉じると、演出画像表示装置157上には、扉が閉じたことを示す文言(例えば、「扉が閉じました」の文言)が表示され、扉開放音の出力が停止し、サイドランプ144は消灯し、タイトルランプ164は「発光:小」の点灯態様で点灯する。なお、タイトルランプ164の点灯態様が「発光:小」であるのは、電力モードが省電力モードに設定されているためである。
以上述べたように、本実施形態では、設定値確認処理において、設定値確認中報知が正常に機能するか否かを確認することができるとともに、ランプの点灯態様から現在設定されている電力モードを同時に確認することができ、また、設定値確認処理の中で電力モードの設定を行うことができるので、遊技店の店員は、2つの作業(設定値に関する作業と電力モードに関する作業)を効率よく行うことができる。また、本実施形態では、扉開放報知を行っている場合には、いずれの電力モードが設定されていたとしても(省電力モードが設定されていたとしても)、ランプは「発光:大」の点灯態様にて目立つ報知を行うので、作業者に警戒状態であることを意識させることができる。
なお、本実施形態では、設定値確認処理(設定値確認モード)において、設定値確認中報知を行う構成であったが、設定値確認中報知を行わない構成であってもよい。つまり、設定値確認モードの開始を受け付けても扉開放報知が引き続き継続されるようにしてもよく、この場合には、上記設定値確認中報知として説明した内容が扉開放報知として行われる。
(設定値変更処理における演出態様)
図9及び図10は、設定値変更処理の演出態様を示すタイミングチャートであり、設定値変更処理中に電力モードを省電力モードに設定する場合を示している。詳しくは、図9は、設定値変更処理の前に、電力モードが通常モードに設定されていた場合、図10は、設定値変更処理の前に、電力モードが省電力モードに設定されていた場合を示している。
まず、図9を参照して、電力モードが通常モードに設定されていた場合の設定値変更処理中の演出について説明する。
まず、前面扉102を開けた後、設定値変更モードの開始を受け付けると(具体的には、設定キースイッチ281を右回しの状態(OFF状態→ON状態)で電源スイッチ282をON)、と、演出画像表示装置157上には、設定変更中であることを示す文言(例えば、「設定変更中」の文言)が表示されるとともに、設定値変更モード中であることを示す設定値変更モード音(音量:大)が出力され、また、サイドランプ144は「発光:大」の点灯態様で点灯する。ここで、サイドランプ144の点灯態様が「発光:大」であるのは、設定値変更モード中においては、現在設定されている電力モードが反映される点灯態様とするためである。したがって、現在設定されている電力モードが通常モードの場合には、サイドランプ144の点灯態様は「発光:大」となる。このように、本実施形態では、設定値変更中報知のサイドランプ144の報知態様を用いて、電力モード設定状況報知を行っている。この結果、遊技店の店員は、設定値変更処理において、設定値変更中報知が正常に機能するか否か確認することができるとともに、設定値変更中報知の点灯態様から現在設定されている電力モードを同時に確認することができる。
次に、設定値変更モードの終了を受け付けると(具体的には、リセットスイッチ291を押下しつつ設定キースイッチ281を左回しの状態(ON状態→OFF状態)として、省電力モードを設定する)、演出画像表示装置157上には、省電力モードを設定したこと、扉が開いたことを示す文言(例えば、「省電力モード設定しました、扉が開きました」などの文言)が表示されるとともに、扉開放中であることを示す扉開放音(音量:大)が出力され、また、サイドランプ144は「発光:小」の点灯態様で点灯する。ここで、サイドランプ144の点灯態様が「発光:小」であるのは、設定値変更モード中に電力モードは省電力モードに設定されたので、新たに設定された電力モードを反映した点灯態様としたためである。この結果、遊技店の店員は、設定値変更モードが終了すると、ランプの点灯態様から、設定値変更モード中に新たに設定された電力モードを確認することができる。
最後に、前面扉102を閉じると、演出画像表示装置157上には、扉が閉じたことを示す文言(例えば、「扉が閉じました」の文言)が表示され、扉開放音の出力が停止し、サイドランプ144は消灯し、タイトルランプ164は「発光:小」の点灯態様で点灯する。なお、タイトルランプ164の点灯態様が「発光:小」であるのは、電力モードが省電力モードに設定されているためである。
次に、図10を参照して、電力モードが省電力モードに設定されていた場合の設定値変更処理中の演出について説明する。
まず、前面扉102を開けた後、設定値変更モードの開始を受け付けると(具体的には、設定キースイッチ281を右回しの状態(OFF状態→ON状態)で電源スイッチ282をON)、と、演出画像表示装置157上には、設定変更中であることを示す文言(例えば、「設定変更中」の文言)が表示されるとともに、設定値変更モード中であることを示す設定値変更モード音(音量:大)が出力され、また、サイドランプ144が点灯する。ここで、サイドランプ144は、まず、電源投入後、2秒間、「発光:大」の点灯態様で点灯し、次いで、「発光:小」の点灯態様で発光する。これは、設定値変更モード中においては、現在設定されている電力モードが反映される点灯態様とする必要があるが、いきなり「発光:小」の点灯態様で点灯しても、比較対象がなく、その点灯態様を「発光:小」と判別しにくいので、「発光:大→小」と点灯態様に変化をつけ、点灯態様を判別しやすいようにしたものである。このように、本実施形態では、設定値変更中報知のサイドランプ144の報知態様を用いて、電力モード設定状況報知を行っている。この結果、遊技店の店員は、設定値変更処理において、設定値変更中報知が正常に機能するか否かを確認することができるとともに、設定値変更中報知のランプの点灯態様から現在設定されている電力モードを同時に確認することができる。
次に、設定値変更モードの終了を受け付けると(具体的には、リセットスイッチ291を押下しつつ設定キースイッチ281を左回しの状態(ON状態→OFF状態)として、省電力モードを設定する)、演出画像表示装置157上には、省電力モードを設定したこと、扉が開いたことを示す文言(例えば、「省電力モード設定しました、扉が開きました」などの文言)が表示されるとともに、扉開放中であることを示す扉開放音(音量:大)が出力され、また、サイドランプ144は「発光:小」の点灯態様で点灯する。ここで、サイドランプ144の点灯態様が「発光:小」なのは、設定値変更モード中に電力モードは省電力モードに設定されたので、新たに設定された電力モードを反映した点灯態様としたためである。この結果、遊技店の店員は、設定値変更モードが終了すると、ランプの点灯態様から、設定値変更モード中に新たに設定された電力モードを確認することができる。
最後に、前面扉102を閉じると、演出画像表示装置157上には、扉が閉じたことを示す文言(例えば、「扉が閉じました」の文言)が表示され、扉開放音の出力が停止し、サイドランプ144は消灯し、タイトルランプ164は「発光:小」の点灯態様で点灯する。なお、タイトルランプ164の点灯態様が「発光:小」であるのは、電力モードが省電力モードに設定されているためである。
このように本実施形態では、設定値変更処理において、設定値変更中報知が正常に機能するか否かを確認することができるとともに、ランプの点灯態様から現在設定されている電力モードを同時に確認することができ、また、設定値変更処理の中で電力モードの設定を行うことができるので、遊技店の店員は、2つの作業(設定値に関する作業と電力モードに関する作業)を効率よく行うことができる。
なお、図7〜図10に示した設定値確認処理及び設定値変更処理においては、警戒報知である扉開放報知におけるサイドランプ144の点灯態様と、通常モードにおけるサイドランプ144の点灯態様(例えば、設定値確認中報知、設定値変更中報知)を同一とした(いずれも「発光:大」の点灯態様)が、点灯態様に差異を設けてもよい。例えば、警戒報知のサイドランプ144の点灯態様を「発光:大」、通常モードにおけるサイドランプ144の点灯態様を「発光:中」、省電力モードにおけるサイドランプ144の点灯態様を「発光:小」としてもよい。また、点灯を点滅にして差異を設けてもよい。例えば、警戒報知におけるサイドランプ144の点灯態様を「発光:大」で点滅、通常モードにおけるサイドランプ144の点灯態様(例えば、設定値確認中報知、設定値変更中報知)を「発光:大」で点滅、省電力モードにおけるサイドランプ144の点灯態様(例えば、設定値確認中報知、設定値変更中報知)を「発光:小」で点灯としてもよい。
また、通常モードと省電力モードおけるサイドランプ144の点灯態様に輝度以外の差異を設けてもよい。例えば、通常モードにおけるサイドランプ144の点灯態様を「発光:大」で点灯、省電力モードにおけるサイドランプ144の点灯態様を「発光:小」で点滅としてもよい。
また、警戒報知、通常モードにおける報知、及び省電力モードにおける報知のそれぞれの切り替え時期に、点灯態様を点滅→点灯、または点灯→点滅となるように変化させてもよい。例えば、図7に示す場合には、サイドランプ144の点灯態様を、扉開放報知において、「発光:大」かつ「点灯」、設定値確認報知(設定状況報知)において、「発光:大」かつ「点滅」、その後の報知において、「発光:小」かつ「点灯」としてもよい。
図11は、上述した設定値変更処理及び設定値確認処理における作業の様子を示す外観図である。設定値変更処理及び設定値確認処理は、図11に示すように、作業者Pが前面扉102を開けた状態で行うため、電力モードの確認を行うためには、作業者Pの視野に存在するサイドランプ144の点灯態様が特に重要である。すなわち、作業者Pは、前面扉102を開けた状態においては、前面扉102の右側に設けられたサイドランプ144、つまり、本体101と前面扉102を蝶着させるヒンジ装置276が配設された側と反対側に存在するサイドランプ144を視認することが可能であるが、それ以外の演出装置(例えば、演出画像表示装置157、もう一つのサイドランプ144)は移動しない限り視認することはできない。したがって、本実施形態では、設定値変更処理及び設定値確認処理の作業中に前面扉102の右側に設けられたサイドランプ144を視認することが好適な電力モードの確認方法となっている。
<図柄配列>
図12(a)を用いて、上述の各リール110〜112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
各リール110〜112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では8種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0〜20の21コマ)だけ配置されている。また、同図の左端に示した番号0〜20は、各リール110〜112上の図柄の配置位置を示す番号である。例えば、本実施形態では、左リール110の番号1のコマには「リプレイ」の図柄、中リール111の番号0のコマには「ベル」の図柄、右リール112の番号2のコマには「スイカ」の図柄、がそれぞれ配置されている。
<入賞役の種類>
次に、図12(b)を用いて、スロットマシン100の入賞役の種類について説明する。なお、同図は入賞役(作動役を含む)の種類、各入賞役に対応する図柄組合せ、各入賞役の作動または払出を示している。本実施形態における入賞役のうち、ビッグボーナス(BB1、BB2)および、レギュラーボーナス(RB)はボーナス遊技に移行する役として、また、再遊技(リプレイ)は新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役として、それぞれ入賞役とは区別され「作動役」と呼ばれる場合があるが、本実施形態における「入賞役」には、作動役である、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技が含まれる。また、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役の図柄組合せが有効ライン上に表示される場合も含まれ、例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、再遊技への入賞が含まれる。
スロットマシン100の入賞役には、ビッグボーナス(BB1、BB2)と、レギュラーボーナス(RB)と、小役(チェリー、スイカ、ベル)と、再遊技(リプレイ)がある。なお、入賞役の種類は、これに限定されるものではなく、任意に採用できることは言うまでもない。
「ビッグボーナス(BB1、BB2)」(以下、単に、「BB」と称する場合がある)は、入賞により特別遊技であるビッグボーナス遊技(BB遊技)が開始される特別役(作動役)である。対応する図柄組合せは、BB1が「BB1図柄(白7ともいう)−BB1図柄−BB1図柄」、BB2が「BB2図柄(青7ともいう)−BB2図柄−BB2図柄」である。また、BB1、BB2についてはフラグ持越しを行う。すなわち、BB1、BB2に内部当選すると、これを示すフラグが立つ(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)が、その遊技においてBB1、BB2に入賞しなかったとしても、入賞するまで内部当選を示すフラグが立った状態が維持され、次遊技以降でもBB1、BB2に内部当選中となり、BB1に対応する図柄組み合わせ「白7−白7−白7」、BB2に対応する図柄組み合わせ「青7−青7−青7」が、揃って入賞する状態にある。
「レギュラーボーナス(RB)」は、入賞によりレギュラーボーナス遊技(RB遊技)が開始される特殊役(作動役)である。対応する図柄組合せは、「RB図柄(ボーナスともいう)−RB図柄−RB図柄」である。なお、RBについても上述のBBと同様にフラグ持越しを行う。但し、ビッグボーナス遊技(BB遊技)においては、レギュラーボーナス遊技(RB遊技)が内部当選することや、図柄組み合わせが入賞ライン上に表示されること、を開始条件とせずに、ビッグボーナス遊技の開始後からレギュラーボーナス遊技を開始し、1回のレギュラーボーナス遊技を終了した場合には次のレギュラーボーナス遊技をすぐに開始するような自動的にレギュラーボーナス遊技を開始させる設定としてもよい。
「小役(チェリー、スイカ、ベル)(以下、単に、「チェリー」、「スイカ」、「ベル」と称する場合がある)は、入賞により所定数のメダルが払い出される入賞役で、対応する図柄組合せは、チェリーが「チェリー−ANY−ANY」、スイカが「スイカ−スイカ−スイカ」、ベルが「ベル−ベル−ベル」である。また、対応する払出枚数は同図に示す通りであり、チェリーが4枚、スイカが12枚、ベルが8枚である。なお、「チェリー−ANY−ANY」の場合、左リール110の図柄が「チェリー」であればよく、中リール111と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。
「再遊技(リプレイ)」は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる入賞役(作動役)であり、メダルの払出は行われない。なお、対応する図柄組合せは、再遊技は「リプレイ−リプレイ−リプレイ」である。
ここで、入賞役の内部当選確率について概説する。
各々の役の内部当選確率は、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、後述する内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(本実施形態では65536)で除した値で求められる。抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役やハズレを対応付けしている。後述する入賞役内部抽選処理では、内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、いずれかの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部当選役を決定する。実際には、この抽選データは少なくとも1つの役の当選確率を異ならせた設定1〜設定6が用意され、遊技店の係員等はいずれかの設定値を任意に選択し、設定することができる。
<電源投入処理>
次に、図13を用いて、スロットマシン100の電源投入時に主制御部300のCPU304にて実行される電源投入処理について説明する。なお、同図は、電源投入処理の流れを示すフローチャートである。
スロットマシン100の電源スイッチ282がONされると、主制御部300のCPU304にて、以下に説明する電源投入処理が実行される。
ステップS101では、各種のイニシャル処理(初期化処理)を行う。本実施形態では、電力モードの設定を行う。具体的には、電源が遮断された前にRAM308に設定されている電力モードをそのまま引き継ぐ。例えば、電源が遮断された前の電力モードが通常モードであれば、通常モード、省電力モードであれば省電力モードを設定する。なお、工場出荷時には、省電力モードは通常モードに設定されている。また、電源が投入されたことを示す電源投入コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS102では、RAM308に異常があるか否かを判定する。RAM308に異常がある場合はステップS104に進み、異常がない場合はステップS103に進む。なお、RAM308の異常を検出する方法は種々考えられるが、例えば、同一の情報を2つの第1の記憶領域及び第2の記録領域に記憶しておき、電源投入後に、第1の記憶領域に記憶された情報と、第2の記憶領域に記憶された情報を比較し、両者が異なる場合に異常と判定する方法が一例として挙げられる。
ステップS103では、強制RAMクリアがON状態か否かを判定する。具体的には、電源が投入され、且つ前述したリセットスイッチ291のリセットボタンが長押し(例えば、5秒間の押下)されたことに基づき、強制RAMクリアのON状態とする。そして、強制RAMクリアがON状態の場合はステップS104に進み、OFF状態の場合はステップS105に進む。
ステップS104では、RAMエラー処理を行う。このRAMエラー処理では、使用スタックエリアを除く全てのRAM308の記憶領域をクリアした後、RAMクリアを示すRAMクリアコマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS105では、設定キースイッチ281がON状態か否かを判定する。設定キースイッチ281がON状態の場合はステップS106に進み、OFF状態の場合はステップS109に進む。
ステップS106では、設定キースイッチ281がON状態のまま電源スイッチ282がON状態にされたので、設定値変更処理(詳細は後述)を行う。
ステップS107では、初期状態遊技開始処理を行う。この初期状態遊技開始処理では、「設定値の記憶領域」や「RAM308のクリア時に使用するスタック領域を除く記憶領域」のクリア、自動精算及び打ち止めの有無などの設定、内部当選の有無の設定、第1副制御部400に対する制御コマンドの送信準備などを行う。
ステップS108では、遊技実行処理(詳細は後述)を行う。
ステップS109では、復帰処理によりスロットマシン100を電源が遮断された前の状態に復帰し、後述する遊技実行処理(詳細は後述)を再開する。
なお、上記各ステップで準備された各種コマンドは、後述する主制御部タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(図18のステップS1006)において送信される。
<設定値変更処理>
次に、図14を用いて、設定値変更処理について説明する。なお、同図は、図13のステップS106の設定値変更処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS201では、現在設定されている設定値(遊技モード)を設定値表示器293に表示させる。
ステップS202では、RAM308を初期化(RAMクリア)する。
ステップS203では、設定値変更モードが開始されたことを示す設定値変更開始コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。なお、第1副制御部400は、設定値変更開始コマンドを受信すると、設定値変更中報知及び電力モード設定状況報知を開始する。すなわち、設定値変更中報知のランプの報知態様を用いて電力モード設定状況報知を開始する(図9及び10参照)。
ステップS204では、設定変更ボタン292の押下操作があったか否かを判定する。そして、設定変更ボタン292の押下操作があった場合はステップS205に進み、そうでない場合はステップS206に進む。
ステップS205では、設定値表示器293に表示されている設定値を設定値変更操作に基づいて更新する。この設定値の更新は、設定変更ボタン292を1回押下する毎に、現在設定されている設定値1〜6に対して1ずつ加算更新し、設定値が6を超えると1に戻ることを繰り返す。
ステップS206では、スタートレバー135の操作があったか否かを判定する。そして、スタートレバー135の操作があった場合はステップS207に進み、そうでない場合はステップS204に進んで設定値の変更操作の有無を特定する処理を継続する。
ステップS207では、現在、設定値表示器293に表示されている設定値(変更操作ありで変更された設定値、変更操作なしで元々設定されていた設定値)をRAM308の設定値記憶領域に記憶し、設定値を確定する。
ステップS208では、設定キースイッチ281がONからOFFに切り替えられたか否かを判定する。そして、設定キースイッチ281がOFFにされた場合はステップS209へ進み、そうでない場合はステップS208の処理を繰り返し、設定キースイッチ281がOFFにされるのを待つ。
ステップS209では、リセットボタン291の操作があったか否かを判定する。リセットボタン291の操作があった場合はステップS210に進み、そうでない場合はステップS211に進む。
ステップS210では、設定キースイッチ281がOFFの状態で、リセットボタン291の操作があったので、電力モードを省電力モードに設定する。
ステップS211では、設定変更ボタン292の押下操作があったか否かを判定する。設定変更ボタン292の押下操作があった場合はステップS212に進み、そうでない場合はステップS213に進む。
ステップS212では、設定キースイッチ281がOFFの状態で、設定変更ボタン292の操作があったので、電力モードを通常モードに設定する。
ステップS213では、設定値変更モードが終了したことを示す設定値変更終了コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。ここで、設定値変更終了コマンドには、確定された設定値(設定値1〜6)及び設定された電力モード(具体的には、通常モードまたは省電力モード)に関する情報が含まれている。なお、第1副制御部400は、設定値変更終了コマンドを受信すると、設定値変更中報知及び電力モード設定状況報知を終了する。すなわち、設定値変更中報知の報知態様を用いた電力モード設定状況報知が終了する(図9及び10参照)。
なお、上記各ステップで準備された各種コマンドは、後述する主制御部タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(図18のステップS1006)において送信される。
<遊技実行処理>
次に、図15を用いて、遊技実行処理について説明する。なお、同図は、図13のステップS108の遊技実行処理の流れを詳しく示すフローチャートである。CPU304は、電源断等を検知しないかぎり、以下に説明する遊技実行処理を繰り返し実行する。
ステップS301では、メダル投入・スタート操作受付処理(詳しくは後述)を実行する。メダル投入に関する処理では、メダルの投入の有無をチェックし、投入されたメダルの枚数に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。また、第1副制御部400に対してメダルが投入されたことを示すメダル投入コマンドを送信する準備を行う。なお、前回の遊技で再遊技に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。
また、スタート操作受付に関する処理では、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、スタート操作されたと判断した場合は、当該遊技に使用するメダル枚数を確定する。なお、このステップS301では、第1副制御部400に対してスタートレバー135が操作されたことを示すスタートレバー操作コマンドを送信する準備を行う。
ステップS302では、ステップS301で確定されたメダルの枚数に応じて有効な入賞ライン114を確定する。
ステップS303では、スタート操作に基づいて、乱数発生回路316で発生させた乱数を取得する。
ステップS304では、ステップS303で取得した乱数に基づいて入賞役内部抽選処理を行う。入賞役内部抽選処理では、現在の遊技状態に応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとステップS303で取得した乱数値とを用いて内部抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合には、内部当選した役の条件装置(フラグ)を作動させる(その入賞役のフラグがONになる)。また、このステップS304では、役内部抽選の結果を示す内部抽選情報を含む内部抽選コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。例えば、スイカに内部当選した場合には、スイカに内部当選したことを示す内部抽選コマンドを第1副制御部400に対して送信する準備を行い、入賞役内部抽選の結果がハズレ(入賞役の非当選)の場合には、ハズレを示す内部抽選コマンドを第1副制御部400に対して送信する準備を行う。
ステップS305では、ステップS304の内部抽選結果等に基づき、リール停止データを選択する。
ステップS306では、スタート操作に基づいて、全リール110〜112の回転を開始させる。
ステップS307では、リール停止制御処理を行う。リール停止制御処理では、遊技者によって押されたストップボタン137〜139に対応するリール110〜112の何れかを、選択したリール停止データに基づいて停止させる。また、このステップS307では、第1副制御部400に対して停止コマンドを送信する準備を行う。すなわち、第1停止操作に対しては、第1停止操作及び第1停止リールの停止位置を示す第1停止コマンド、第2停止操作に対しては、第2停止操作及び第2停止リールの停止位置を示す第2停止コマンド、第3停止操作に対しては、第3停止操作及び第3停止リールの停止位置を示す第3停止コマンドを送信する準備を行う。
ステップS308では、入賞判定処理を行う。入賞判定処理では、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する図柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン114上に「スイカ図柄−スイカ図柄−スイカ図柄」が揃っていたならばスイカ入賞と判定する。また、このステップS308では、入賞判定の結果を示す表示判定コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
ステップS309では、メダル払出処理を行う。このメダル払出処理では、払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを払い出す。
ステップS310では、遊技状態制御処理を行う。この遊技状態制御処理では、遊技状態を移行するための制御が行われ、例えば、BB(ビッグボーナス)入賞やSRB(シフトレギュラーボーナス)入賞の場合に次回からBB(ビッグボーナス)ゲーム又はSRB(シフトレギュラーボーナス)ゲームを開始できるよう準備し、それらの最終遊技では、次回から通常遊技が開始できるよう準備する。また、このステップS310では、第1副制御部400に対して遊技状態を示す遊技状態コマンドを送信する準備を行う。
以上により1ゲームが終了し、以降、CPU304が遊技実行処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。なお、上記各ステップで準備された各種コマンドは、後述する主制御部タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(図18のステップS1006)において送信される。また、スタートレバー操作後から入賞判定までの間に、エラーが発生した場合(後述する主制御部タイマ割込処理のデバイス監視処理において、エラーが検出された場合)には、遊技進行を止めずに遊技実行処理を継続し、ステップS309のメダル払出処理において、遊技進行を止めるようになっている(後述する主制御部タイマ割込処理において、エラーが発生したことを示す異常コマンドは即時第1副制御部400に送信されるので、異常コマンドに基づいたエラー報知は即時行われる)。
<メダル投入・スタート操作受付処理>
次に、図16を用いて、メダル投入・スタート受付処理について詳しく説明する。図16は、図15のステップS301のメダル投入・スタート受付処理の流れを詳しく示すフローチャートである。本実施形態において設定値確認処理は、このメダル投入・スタート受付処理の中でのみ行われる。
ステップS401では、異常処理を行う。詳しくは、後述する主制御部タイマ割込処理において、メダル投入異常に関する異常フラグが設定されていれば、異常状態を設定する。異常状態中は、エラー解除がなされるまで、遊技不能状態である。
ステップS402では、当該遊技に賭けられたメダルの掛け枚数やクレジットの精算処理を行う。
ステップS403では、当該遊技におけるメダルの掛け枚数が0であるか否かを判定する。掛け枚数が0である場合には、ステップS404に進み、掛け枚数が0でない場合には、ステップS405に進む。
ステップS404では、設定値確認処理(詳しくは後述)を行う。すなわち、設定値確認処理は、メダル投入が可能で、かつメダル投入枚数が0枚のときに実行される。
ステップS405では、メダル投入があったか否かを判定する。ここで、メダルの投入とは、上述したように、ベットボタン130〜132による電子的な投入、及びメダル投入口141からのメダルの投入の双方を含む。メダル投入があった場合には、ステップS406に進み、メダル投入がなかった場合には、ステップS407に進む。メダルの投入があったか否かを判定する。
ステップS406では、賭け枚数処理を行う。賭け枚数処理では、メダル投入コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行い、メダルの賭け数に応じて、クレジット数を減算更新する。
ステップS407では、設定された賭け枚数が規定枚数の条件を満たしているか否かを判定する。設定された賭け枚数が規定枚数の条件を満たしている場合には、ステップS408に進み、そうでない場合には、ステップS401に戻る。
ステップS408では、スタートレバー135の操作があったか否かを判定する。スタートレバー135の操作があった場合には、ステップS409に進み、スタートレバー135の操作がなかった場合には、ステップS401に進む。
ステップS409では、スタート操作受付時処理を行う。スタート操作受付時処理では、スタートレバー操作コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
なお、上記各ステップで準備された各種コマンドは、後述する主制御部タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(図18のステップS1006)において送信される。
<設定値確認処理>
次に、図17を用いて、設定値確認処理について詳しく説明する。図17は、図16のステップS404の設定値確認処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS501では、設定キースイッチ281がON状態か否かを判定する。設定キースイッチ281がON状態の場合はステップS502に進み、OFF状態の場合は設定値確認処理を終了する。
ステップS502では、現在設定されている設定値(遊技モード)を設定値表示器293に表示させる。
ステップS503では、設定値確認モードが開始されたことを示す設定値確認開始コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。なお、第1副制御部400は、設定値確認開始コマンドを受信すると、設定値確認中報知及び電力モード設定状況報知を開始する。すなわち、設定値確認中報知の報知態様を用いて電力モード設定状況報知を開始する(図7及び8参照)。
ステップS504では、設定キースイッチ281がONからOFFに切り替えられたか否かを判定する。そして、設定キースイッチ281がOFFにされた場合はステップS505へ進み、そうでない場合はステップS504の処理を繰り返し、設定キースイッチ281がOFFにされるのを待つ。
ステップS505では、リセットボタン291の操作があったか否かを判定する。リセットボタン291の操作があった場合はステップS506に進み、そうでない場合はステップS507に進む。
ステップS506では、設定キースイッチ281がOFFの状態で、リセットボタン291の操作があったので、電力モードを省電力モードに設定する。
ステップS507では、設定変更ボタン292の押下操作があったか否かを判定する。設定変更ボタン292の押下操作があった場合はステップS508に進み、そうでない場合はステップS509に進む。
ステップS508では、設定キースイッチ281がOFFの状態で、設定変更ボタン292の操作があったので、電力モードを通常モードに設定する。
ステップS509では、設定値確認モードが終了したことを示す設定値確認終了コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。ここで、設定値確認終了コマンドには、設定された電力モード(具体的には、通常モードまたは省電力モード)に関する情報が含まれている。なお、第1副制御部400は、設定値確認終了コマンドを受信すると、設定値確認中報知及び電力モード設定状況報知を終了する。すなわち、設定値確認中報知の報知態様を用いた電力モード設定状況報知が終了する(図7及び8参照)。
なお、上記各ステップで準備された各種コマンドは、後述する主制御部タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(図18のステップS1006)において送信される。
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図18を用いて、主制御部300のCPU304が実行する主制御部タイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約1.5msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS1001では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
ステップS1002では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDTを定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約1.5msに1回)リスタートを行う。
ステップS1003では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318(例えば、扉開閉センサ294、設定キースイッチセンサ、リセットスイッチセンサなど)ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。
ステップS1004では、各種遊技処理を行う。具体的には、割込みステータスを取得し(各種センサ318からの信号に基づいて各種割込みステータスを取得する)、このステータスに従った処理を行う。例えば、割込みステータスがメダル投入処理中であれば、メダル投入受付処理を行い、また、割込みステータスが払出処理中であれば、メダル払出処理を行う。
ステップS1005では、タイマ更新処理を行う。各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
ステップS1006では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は本実施形態では16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(本実施形態では、基本コマンド、スタートレバー受付コマンド、内部抽選コマンド、リール110〜112の回転を開始に伴う回転開始コマンド、ストップボタン137〜139の操作の受け付けに伴う停止ボタン受付コマンド、リール110〜112の停止処理に伴う停止位置情報コマンド、メダル払出処理に伴う払出枚数コマンド及び払出終了コマンド等)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成している。
第1副制御部400は、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することが可能となる。
ステップS1007では、外部信号出力処理を行う。この、外部信号出力処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
ステップS1008では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まず、ステップS1003において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合にはエラー処理を実行する。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ338、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。また、本実施形態では、扉開放センサ294からの検出信号がOFFからONに変化したら、扉が開放状態にあると判断し、第1副制御部400に扉開放コマンドを送信する準備を行い、扉開放センサ294からの検出信号がONからOFFに変化したら、扉が閉鎖状態にあると判断し、第1副制御部400に扉閉鎖コマンドを送信する準備を行う。また、メダル投入センサやメダル払出センサからの検出信号のON/OFFパターンが異常状態に対応するパターンとなっている場合には、異常フラグをONに設定し、第1副制御部400に異常コマンドを送信する準備を行う。
ステップS1009では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS1011に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS1010に進む。
ステップS1010では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS1001で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、図15に示す遊技実行処理に復帰する。
一方、ステップS1011では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポート初期化等の電断処理を行い、その後、図15に示す遊技実行処理に復帰する。
<第1副制御部400の処理>
図19を用いて、第1副制御部400の処理について説明する。なお、同図(a)は、第1副制御部400のCPU404が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第1副制御部400のコマンド受信割込処理のフローチャートであり、同図(c)は、第1副制御部400のタイマ割込処理のフローチャートである。
電源投入が行われると、まずステップS2001で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポートの初期設定や、RAM408内の記憶領域の初期化処理等を行う。本実施形態では、電力モードの設定を行う。具体的には、電源が遮断された前にRAM408に設定されている電力モードをそのまま引き継ぐ。例えば、電源が遮断された前の電力モードが通常モードであれば、通常モード、省電力モードであれば省電力モードを設定する。なお、工場出荷時には、省電力モードは通常モードに設定されている。
ステップS2002では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS2003の処理に移行する。
ステップS2003では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS2004では、第1副制御部コマンド入力処理を行う。第1副制御部コマンド入力処理では、主制御部300からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS2005では、第1副制御部400の電力モードの設定を行う省電力設定処理(詳しくは後述)を行う。
ステップS2006では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS2004で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する各イベント処理(例えば、演出設定処理、遊技状態制御時処理等)の結果に基づいて、演出データをROM406から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には各演出デバイス(スピーカ、ランプ、液晶画像表示装置、シャッタなど)の演出データの更新処理を行う。
ステップS2007では、音制御処理を行う。音制御処理では、ステップS2006で読み出した演出データの中に音源IC418への命令がある場合には、この命令を音源IC418に出力する。
ステップS2008では、ランプ制御処理(詳しくは後述)を行う。ランプ制御処理では、ステップS2006で読み出した演出データの中に各種ランプ420への命令がある場合には、この命令を駆動回路422に出力する。本実施形態では、電力モードが通常モードに設定されている場合には、点灯態様を「発光:大」、電力モードが省電力モードに設定されている場合には、点灯態様を「発光:小」にてランプを点灯する。なお、電力モードが省電力モードに設定され、ランプを「発光:小」の点灯態様で点灯している場合であっても、電源投入コマンド、扉開放コマンド、異常コマンドを受信したときには、点灯態様を「発光:大」に切り替えてランプを点灯する。これは、周囲に警戒を促す必要がある警戒報知(例えば、扉開放報知、電源投入報知など)やエラー状態を知らせる異常報知を行う場合には、より目立つ報知態様で報知することが肝要であるためである。
ステップS2009では、情報出力処理を行う。情報出力処理では、ステップS2006で読み出した演出データの中に第2副制御部500に送信する制御コマンドがある場合には、この制御コマンドを出力する設定を行い、ステップS2002へ戻る。この結果、設定された制御コマンドは、第2副制御部500に送信される。
次に、同図(b)を用いて、第1副制御部400のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第1副制御部400が、主制御部300が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。コマンド受信割込処理のステップS2101では、主制御部300が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM408に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第1副制御部400のCPU404によって実行する第1副制御部タイマ割込処理について説明する。第1副制御部400は、所定の周期(本実施例では2msに1回)でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS2201では、同図(a)に示す第1副制御部メイン処理におけるステップS2002において説明したRAM408のタイマ変数記憶領域の値に、1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。従って、ステップS2002において、タイマ変数の値が10以上と判定されるのは20ms毎(2ms×10)となる。
ステップS2202では、演出用乱数値の更新処理等を行う。
<省電力設定処理>
次に、図20を用いて、省電力設定処理について説明する。図20は、図19のステップS2005の省電力設定処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS2301では、第1副制御部400が設定値変更終了コマンドまたは設定値確認終了コマンドを受信したか否かを判定する。
ステップS2301では、第1副制御部400が設定値変更終了コマンドまたは設定値確認終了コマンドを受信した場合には、ステップS2302に進み、そうでない場合には、ステップS2306に進む。
ステップS2302では、設定値変更終了コマンドまたは設定値確認終了コマンドに含まれる電力モードに関する情報が省電力モードを示すか否かを判定する。電力モードに関する情報が省電力モードを示す省電力モードを示す場合には、ステップS2305に進み、省電力を示さない、つまり通常モードを示す場合には、ステップS2304に進む。
ステップS2304では、第1副制御部400の電力モードを通常モードに設定する。
ステップS2305では、第1副制御部400の電力モードを省電力モードに設定する。
ステップS2306では、遊技者によるユーザ設定ボタン146の操作に基づいて、省電力モードの設定があったか否かを判定する。ここで、ユーザ設定ボタン146は、上述したように、メダル投入可能な期間であって、かつ、メダル投入なしの状態においてのみ受け付け可能である。なお、本実施形態では、遊技店側が電力モード(主制御部300及び第1副制御部400の電力モード)を通常モードに設定していた場合にのみ、遊技者はユーザ設定ボタン146の操作により電力モードの選択が可能となっている(遊技店側が電力モードを省電力モードに設定している場合には、遊技者はユーザ設定ボタン146の操作により電力モードの選択ができない)。省電力モードの設定があった場合には、ステップS2305に進み、第1副制御部400の電力モードを省電力モードに設定し(図4(b)参照)、省電力モードの設定がなかった場合には、省電力設定処理を終了する。
<ランプ制御処理>
次に、図21を用いて、ランプ制御処理について説明する。図21は、図19のステップS2008のランプ制御処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS2401では、サイドランプ制御データの送信があるか否かを判定する。サイドランプ制御データの送信がある場合には、ステップS2402に進み、そうでない場合には、ステップS2404に進む。
ステップS2402では、サイドランプ制御データをセットする。なお、電力モードが通常モードの場合には、サイドランプ144を点灯させるサイドランプ制御データ、つまり、「発光:大」の点灯態様を実現させるサイドランプ制御データ、電力モードが省電力モードの場合には、サイドランプ144を点滅させるサイドランプ制御データ、つまり、「発光:小」の点灯態様を実現させるサイドランプ制御データが設定される。
ステップS2403では、セットしたサイドランプ制御データを、駆動回路422を介してサイドランプ144に送信する。この結果、サイドランプ144は電力モードの設定に応じた点灯を行う。
ステップS2404では、タイトルパネルランプ制御データの送信があるか否かを判定する。タイトルパネルランプ制御データの送信がある場合には、ステップS2405に進み、そうでない場合には、ランプ制御処理を終了する。
ステップS2405では、タイトルパネルランプ制御データをセットする(詳しくは後述)。
ここで、図21(b)を用いて、タイトルパネルランプ制御データのセットについて詳しく説明する。図21(b)は、図21(a)のステップS2405の処理を詳しく示すフローチャートである。
ステップS2501では、タイトルパネルランプ制御データを取得する。
ステップS2502では、電力モードが省電力モードに設定されているか否かを判定する。電力モードが省電力モードに設定されている場合には、ステップS503に進み、電力モードが省電力モードに設定されていない場合には、処理を終了する。
ステップS2503では、タイトルパネル基板162bのスレーブICアドレスをマスク処理する。この結果、タイトルパネル基板162bにはタイトルパネルランプ制御データは送信されない。すなわち、電力モードが通常モードの場合には、2つのタイトルパネルランプ基板のLEDがともに点灯させるタイトルパネルランプ制御データ、つまり、「発光:大」の点灯態様を実現させるタイトルパネルランプ制御データ、電力モードが省電力モードの場合には、2つのタイトルパネルランプ基板のうち、1つのタイトルパネルランプ基板のLEDが点灯させるタイトルパネルランプ制御データ、つまり、「発光:小」の点灯態様を実現させるタイトルパネルランプ制御データが設定される。
図21(a)に戻り、ステップS2406では、セットしたタイトルパネルランプ制御データを、駆動回路422を介してタイトルパネルランプ164に送信する。この結果、タイトルパネルランプ164は電力モードの設定に応じた点灯を行う。
<第2副制御部の処理>
図22を用いて、第2副制御部500の処理について説明する。なお、同図(a)は、第2副制御部500のCPU504が実行するメイン処理のフローチャートである。同図(b)は、第2副制御部500のコマンド受信割込処理のフローチャートである。同図(c)は、第2副制御部500のタイマ割込処理のフローチャートである。同図(d)は、第2副制御部500の画像制御処理のフローチャートである。
まず、同図(a)を用いて、第2副制御部500のメイン処理について説明する。
電源投入が行われると、まずS4001で初期化処理が実行される。この初期化処理では、入出力ポート初期設定や、RAM508内の記憶領域の初期化処理等を行う。
ステップS4002では、タイマ変数が10以上か否かを判定し、タイマ変数が10となるまでこの処理を繰り返し、タイマ変数が10以上となったときには、ステップS4003の処理に移行する。
ステップS4003では、タイマ変数に0を代入する。
ステップS4004では、コマンド処理を行う。第2副制御部500のCPU504は、第1副制御部400のCPU404からコマンドを受信したか否かを判別する。
ステップS4005では、演出制御処理を行う。例えば、ステップS4004で新たなコマンドがあった場合には、このコマンドに対応する演出データをROM506から読み出す等の処理を行い、演出データの更新が必要な場合には演出データの更新処理を行う。
ステップS4006では、ステップS4005で読み出した演出データの中にシャッタ制御の命令がある場合には、この命令に対応するシャッタ制御を行う。
ステップS4007では、ステップS4005で読み出した演出データの中に画像制御の命令がある場合には、この命令に対応する画像制御を行い(詳細は後述する)、ステップS4002へ戻る。
次に、同図(b)を用いて、第2副制御部500のコマンド受信割込処理について説明する。このコマンド受信割込処理は、第2副制御部500が、第1副制御部400が出力するストローブ信号を検出した場合に実行する処理である。
コマンド受信割込処理のステップS4101では、第1副制御部400が出力したコマンドを未処理コマンドとしてRAM508に設けたコマンド記憶領域に記憶する。
次に、同図(c)を用いて、第2副制御部500のCPU504によって実行する第2副制御部タイマ割込処理について説明する。第2副制御部500は、所定の周期でタイマ割込を発生するハードウェアタイマを備えており、このタイマ割込を契機として、タイマ割込処理を所定の周期で実行する。
ステップS4201では、同図(a)に示す第2副制御部メイン処理におけるステップS4002において説明したRAM508のタイマ変数記憶領域の値に1を加算して元のタイマ変数記憶領域に記憶する。
ステップS4202では、演出用乱数値などを更新する各種更新処理等を行う。
次に、同図(d)を用いて、第2副制御部500の画像制御処理について説明する。同図(d)は、同図(a)のステップS4007の画像制御処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
ステップS4301では、画像データの転送指示を行う。ここでは、CPU504は、まず、VRAM536の表示領域Aと表示領域Bの描画領域の指定をスワップする。これにより、描画領域に指定されていない表示領域に記憶された1フレームの画像が演出画像表示装置157に表示される。次に、CPU504は、VDP534のアトリビュートレジスタに、位置情報等テーブルに基づいてROM座標(ROM506の転送元アドレス)、VRAM座標(VRAM536の転送先アドレス)などを設定した後、ROM506からVRAM536への画像データの転送開始を指示する命令を設定する。VDP534は、アトリビュートレジスタに設定された命令に基づいて画像データをROM506からVRAM536に転送する。その後、VDP534は、転送終了割込信号をCPU504に対して出力する。
ステップS4302では、VDP534からの転送終了割込信号が入力されたか否かを判定し、転送終了割込信号が入力された場合はステップS4303に進み、そうでない場合は転送終了割込信号が入力されるのを待つ。
ステップS4303では、演出シナリオ構成テーブルおよびアトリビュートデータなどに基づいて、パラメータ設定を行う。ここでは、CPU504は、ステップS4301でVRAM536に転送した画像データに基づいてVRAM536の表示領域AまたはBに表示画像を形成するために、表示画像を構成する画像データの情報(VRAM536の座標軸、画像サイズ、VRAM座標(配置座標)など)をVDP534に指示する。VDP534はアトリビュートレジスタに格納された命令に基づいてアトリビュートに従ったパラメータ設定を行う。
ステップS4304では、描画指示を行う。この描画指示では、CPU504は、VDP534に画像の描画開始を指示する。VDP534は、CPU504の指示に従ってフレームバッファにおける画像描画を開始する。
ステップS4305では、画像の描画終了に基づくVDP534からの生成終了割込み信号が入力されたか否かを判定し、生成終了割込み信号が入力された場合はステップS4306に進み、そうでない場合は生成終了割込み信号が入力されるのを待つ。
ステップS4306では、RAM508の所定の領域に設定され、何シーンの画像を生成したかをカウントするシーン表示カウンタをインクリメント(+1)して処理を終了する。
<その他>
上記実施形態では、電力モードの設定可能状態の開始契機、つまり電力モード設定状況報知の開始契機を設定キースイッチ281の右回しとしたが、電力モード設定状況報知の開始契機は、これに限定されるものではない。例えば、電源スイッチ282を電源遮断状態(電源OFF)から電源投入状態(電源ON)とすることにより、電力モード設定状況報知が開始されるようにしてもよいし、前面扉102の開放時に電力モード設定状況報知が開始されるようにしてもよい。
具体的には、電源スイッチ282のON状態により、電力モード設定状況報知が開始される場合には、所定の操作ボタン(例えば、メダル投入ボタン132)を押下しつつ電源スイッチ282をOFF状態からON状態にした場合には、省電力モード、単に電源スイッチ282をOFF状態からON状態にした場合には、通常モードが設定されるとしてもよい。また、電力モード設定状況報知の時間(電力モードの設定可能状態)を電源投入後10秒間などと時間により制限し、この制限時間内のボタン操作により電力モードを設定できるようにしてもよい。
また、前面扉102の開放時に電力モード設定状況報知が開始される場合には、前面扉102の背面に設けられた操作ボタン(例えば、リセットスイッチ291など)や前面扉102の正面に設けられた操作ボタン(例えば、メダル投入ボタン132やストップボタン137〜139など)の操作により電力モードを設定できるようにしてもよい。
また、上記実施形態の電力モードの設定可能状態においては、リセットスイッチ291を押下しつつ、設定キーを左回し(設定キーON→OFF)すると、電力モードは省電力モードに設定され、また、設定変更ボタン292を押下しつつ、設定キーを左回し(設定キーON→OFF)すると、電力モードは通常モードに設定されるようにしたが、省電力モード及び通常モードの設定方法はこれに限定されるものではなく、他の操作ボタンを用いてもよい。例えば、ストップボタン137〜139を用いてもよく、電力モードの設定可能状態において、ストップボタン139を押下しつつ、設定キーを左回し(設定キーON→OFF)すると、電力モードは省電力モードに設定され、また、ストップボタン137を押下しつつ、設定キーを左回し(設定キーON→OFF)すると、電力モードは通常モードに設定されるようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、電力モードが省電力モードに設定されている場合、サイドランプ144及びタイトルパネルランプ164の照度を落として、一般演出(警告報知や異常報知を除く演出)を行ったが、これに加えて、一般演出の音量も落としてもよい。すなわち、ランプによる発光だけでなく、音声出力に対しても省電力対策を施してもよい。
また、上記実施形態の電力モードは、通常モードと省電力モードの2つの電力モードを備えたが、さらに細分化してもよい。例えば、省電力モードを省電力の状態に応じて複数段階に分けてもよい。
また、上記実施形態では、設定値変更処理中及び設定値確認処理中に電力モード設定状況報知を実行する場合、つまり、設定値変更中報知及び設定値確認中報知の報知態様を用いて同時に電力モード設定状況報知を行う場合を示したが、電力モード設定状況報知を行う報知態様は、設定値変更中報知及び設定値確認中報知に限定されるものではない。すなわち、周囲に警戒を促す警戒報知、または遊技台のエラーを示す異常報知の報知態様を用いて、電力モード設定状況報知を行うのであれば、いずれの報知態様を用いてもよく、例えば、扉開放報知や電源投入を示す電源投入報知の報知態様を用いて電力モード設定状況報知を行ってもよい。なお、電源投入報知においては、演出装置の初期動作を確認する初期動作確認報知(例えば、ランプの点灯や扉の開閉など)が実行されるが、この初期動作確認報知の報知態様を用いて、電力モード設定状況報知を行ってもよい。
ここで、異常報知とは、具体的には、メダルセレクトエラー(メダル詰まりや不正器具等の滞留によるエラー)、ホッパーエラー(メダルの滞留、不足、払出に関するエラー)、配線抜けエラーなどによるエラー報知を意味する。
また、異常報知を行う場合にも、遊技店の店員による異常報知が正常に機能するか否かの確認作業があるので、異常報知の確認と同時に電力モードの確認を行うことができるという効果を有する。詳しくは、遊技店の店員が前面扉102を開放して、メダルセレクトエラーやホッパーエラーを意図的に起こして、異常報知の確認を行うとともに、サイドランプ144の点灯態様から現在設定されている電力モードを同時に確認することができる。
なお、上記実施形態の扉開放報知において、電力モードの設定と関係がなくサイドランプ144の発光態様を「発光:大」としたように、扉閉鎖時の異常報知においては、電力モードの設定と関係がなくサイドランプ144の発光態様を「発光:大」、扉開放時の異常報知においては、現在の電力モードが反映されたサイドランプ144の発光態様(通常モードのときは「発光:大」、省電力モードのときは「発光:小」)としてもよい。
さらには、上記実施形態においては、スロットマシンの電力モード設定状況報知について述べたが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコなど他の遊技台の電力モード設定状況報知にも適用可能である。
例えば、図23に示すような「所定の遊技領域1002に球を発射する発射装置1010と、発射装置1010から発射された球を入球可能に構成された入賞口1006と、入賞口に入球した球を検知する検知手段1008と、検知手段1008が球を検知した場合に球を払出す払出手段1012と、所定の図柄(識別情報)を変動表示する可変表示装置1004を備え、入賞口に遊技球が入って入賞することを契機として、可変表示装置1004が図柄を変動させた後に停止表示させて、遊技状態の推移を告知するようなパチンコ機1000」における警戒報知や異常報知の報知態様を用いて、電力モード設定状況報知を行うようにしてもよい。
<実施形態のまとめ>
以上述べたように、上記実施形態の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、少なくとも発光装置(例えば、サイドランプ144、タイトルパネルランプ164)を含む報知装置(例えば、ランプ、液晶表示装置157、スピーカ272、277)を用いて、所定の報知を行う報知手段(例えば、第1副制御部400、第2副制御部500、ランプ制御処理、音制御処理、シャッタ制御処理、画像制御処理)を備えた遊技台であって、前記報知装置の単位時間あたりの消費電力を所定の第一消費電力とする第一の電力設定(例えば、通常モード)と、前記第一消費電力よりも消費電力を低減させた第二消費電力とする第二の電力設定(例えば、省電力モード)と、を少なくとも設定可能な電力設定手段(例えば、主制御部300、第1副制御部400、設定値変更処理、設定値確認処理、省電力設定処理)を備え、前記所定の報知には、前記電力設定手段による電力設定の状況を示す電力設定状況報知(例えば、電力モード設定状況報知)と、周囲に警戒を促す警戒報知(例えば、扉開放報知、設定値変更中報知、設定値確認中報知、電源投入報知)又は遊技台の異常を示す異常報知(例えば、エラー報知)と、が含まれ、前記報知手段は、前記電力設定状況報知を行う条件(例えば、設定キースイッチ281がOFF→ON)と、前記警戒報知又は異常報知を行う条件(例えば、前面扉102が開放など)と、がともに成立した場合(例えば、同時であっても非同時でもよい。条件成立の前後関係は問わない)であって、前記電力設定の状況が前記第一の電力設定であるときには、前記発光装置の報知態様を、所定の第一の報知態様(例えば、「発光:大」の点灯態様)にて、前記警戒報知又は異常報知を行い、前記電力設定の状況が前記第二の電力設定であるときには、前記発光装置の報知態様を、前記第一の報知態様とは異なる第二の報知態様(例えば、「発光:小」の点灯態様)にて、前記警戒報知又は異常報知を行うことを基本的構成とする。
上記基本的構成においては、警戒報知や異常報知が正しく機能しているか否かを確認しながら、同時に電力モードの設定状態も確認できるので、遊技台に省電力化対策を施しても、遊技店側の作業を軽減化することができる。
また、前記報知手段は、前記第一の報知態様にて警戒報知又は異常報知を行っている最中に、前記電力設定の状況が前記第一の電力設定から前記第二の電力設定に切替わった場合には、前記第一の報知態様から前記第二の報知態様に切替えて、前記警戒報知又は異常報知を行うことが好ましい。
この場合、電力モードを切り替えた場合には、切り替えた前後の電力モードの設定状態を確認することができる。
また、前記第二の報知態様は、前記第一の報知態様よりも、前記発光装置の単位時間あたりの消費電力が低減された報知態様であり、前記報知手段は、前記警戒報知又は異常報知を行う条件が成立し、かつ前記電力設定状況報知を行う条件が成立していない場合(例えば、前面扉102が開放して、設定キースイッチ281がOFFの状態)は、前記設定状況に係らず、前記発光装置の報知態様を、前記第一の報知態様にて前記警戒報知又は異常報知を行うことが好ましい。
警戒報知又は異常報知を行う場合には、目立つ報知態様で報知を行うので、周囲に喚起を促すことができる。また、その後、電力設定状況報知を行う際には、電力モードの設定状態の判断が容易となる。
また、前記報知装置は、さらに音出力装置(例えば、スピーカ272、277)を含み、前記第一の報知態様には、前記発光装置による第一の発光態様(例えば、「発光:大」の点灯態様)と、前記音出力装置による第一の音出力態様(例えば、「音量:大」の出力態様)が含まれ、前記第二の報知態様には、前記発光装置による第二の発光態様(例えば、「発光:小」の点灯態様)と、前記音出力装置による第二の音出力態様(例えば、「音量:大」の出力態様)が含まれ、前記第二の発光態様は、前記第一の発光態様よりも消費電力が低減された発光態様であり、前記第二の音出力態様は、前記第一の音出力態様よりも消費電力を低減させていない音出力態様であることが好ましい。
この場合には、電力モードを省電力モードとした場合、発光装置の消費電力を下げることにより省電力を実現しつつも、音出力装置の消費電力は下げていないので、周囲の者は確実に警戒報知または異常報知に気づくことができる。
また、遊技媒体の払出率の設定変更または設定確認を行う場合に用いられる設定キースイッチ(例えば、設定キースイッチ281)を備え、前記設定キースイッチがオフ状態からオン状態に設定されることにより、前記報知手段は、前記電力設定状況報知を行う条件が成立し、所定の操作ボタン(例えば、リセットスイッチ291、設定変更ボタン292、ストップボタン137〜139など)を押下された状態で、前記設定キースイッチがオン状態からオフ状態に設定されることにより、前記電力設定手段は、前記電力設定状況を前記第一の電力設定から前記第二の電力設定、または前記電力設定状況を前記第二の電力設定から前記第一の電力設定に切り替えることが好ましい。
この場合、新たな構成を付加することなく、設置値変更または確認操作と電力モードの確認の操作を同時に行うことができるので、作業効率を向上させることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は、上述した実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、本発明の実施の形態に対して種々の変形や変更を施すことができ、そのような変形や変更を伴うものもまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。また、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。