JP5512984B2 - メソポーラスシリカ粒子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、メソポーラスシリカ粒子の製造方法に関する。より詳しくは、粒子径が均一なメソポーラスシリカ粒子を高濃度で効率的に製造する方法に関する。
多孔質構造をもつ物質は高い表面積を有するため、触媒担体、酵素や機能性有機化合物等の固定化担体として広く使用されている。特に、多孔質構造を形成する細孔の細孔径の分布がシャープである場合、分子篩としての作用が発現し、構造選択性を有する触媒担体としての利用や、物質分離剤、徐放性担体への応用が可能となる。かかる応用のために、均一で微細な細孔を有する多孔体が求められている。
均一で微細な細孔を有する多孔体として、メソ領域の細孔を有するメソポーラスシリカが開発され、前記用途の他に、ナノワイヤー、半導体材料、光エレクトロニクスへの応用等の分野での利用が注目されている。
メソ細孔を有するシリカとして、粒子形状が球状のメソポーラスシリカ粒子が知られている。例えば、特許文献1には、低濃度のシリカ原料と低濃度の界面活性剤と水とを含む溶液中で、塩基性条件下で該シリカ原料を反応させる球状多孔体の製造方法が記載されている。しかし、この方法ではシリカ源と界面活性剤(アルキルアンモニウムハライド)を一括で投入するため、高濃度での合成は困難であると予想される。
また、非特許文献1には、初めに小粒径のメソポーラスシリカ粒子を合成し、そこにシリカ源を繰り返し添加することにより、球状の多孔体を合成できると記載されている。しかし、この方法では、界面活性剤を先に添加した後、シリカ源を繰り返し添加するため、界面活性剤を追加で添加することができず、シリカ濃度が高くなると界面活性剤が不足し、メソ細孔ができないと予想される。
特開2002−29733号公報
Kazuhisa Yano他、Chemistry Letter、第35巻、第1014頁(2006年)
本発明は、粒子径が均一なメソポーラスシリカ粒子を高濃度で効率的に製造する方法を提供することを課題とする。
本発明は、水を含有する反応溶媒(A)に、陽イオン界面活性剤及び非イオン界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤(a)とシリカ源(b)とを経時的に添加して反応を行う工程を含む、メソポーラスシリカ粒子の製造方法を提供する。
本発明の製造方法によれば、均質なメソ細孔構造を有し、かつ粒子径が均一なメソポーラスシリカ粒子を高濃度で効率的に製造することができる。
実施例1で得られたメソポーラスシリカ粒子のXRD測定結果である。 実施例1で得られたメソポーラスシリカ粒子の粒子全体のTEM像である。
(メソポーラスシリカ粒子の製造方法)
本発明のメソポーラスシリカ粒子の製造方法は、水を含有する反応溶媒(A)に、陽イオン界面活性剤及び非イオン界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤(a)とシリカ源(b)とを経時的に添加して反応を行う工程を含むことを特徴とする。
界面活性剤(a)及びシリカ源(b)の添加は経時的に行えばよく、その他に特に制限はない。界面活性剤(a)及びシリカ源(b)を反応溶媒(A)に対して別々に添加してもよいが、界面活性剤(a)及びシリカ源(b)を含有する溶液(B)として添加することが簡易的に操作を行う上でより好ましい。
なお、シリカ源(b)を経時的に添加する前の反応溶媒(A)中の界面活性剤(a)の濃度は、臨界ミセル濃度以下であることが好ましい。ここで、反応溶媒(A)中の界面活性剤(a)の濃度とは、25℃における、反応系の溶液全体に対する界面活性剤(a)のモル数をいう。
以上のことから、本発明の製造方法は、以下の工程(I)、工程(II-1)又は(II-2)(以下、工程(II-1)及び(II-2)を総称して「工程(II)」ともいう)、及び工程(III)を含むことがより好ましい。
工程(I):水を含有する反応溶媒(A)を調製する工程。
工程(II-1):撹拌下で、反応溶媒(A)に陽イオン界面活性剤及び非イオン界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤(a)とシリカ源(b)とを経時的に添加して反応を行い、細孔内に界面活性剤を含むメソポーラスシリカ粒子(以下、「複合シリカ粒子」ともいう)の水反応溶媒を調製する工程。
工程(II-2):撹拌下で、陽イオン界面活性剤及び非イオン界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤(a)とシリカ源(b)とを含有する溶液(B)を経時的に添加して反応を行い、複合シリカ粒子の水反応溶媒を調製する工程。
工程(III):複合シリカ粒子を水反応溶媒から分離し、さらに細孔内の界面活性剤を除去する工程。
以下、各工程及びそこで用いる各成分について説明する。
工程(I)
工程(I)は、水を含有する反応溶媒(A)を調製する工程である。
水を含有する反応溶媒(A)は、大半が水であるが、界面活性剤(a)の一部や、水溶性の有機溶剤、たとえばメタノール、エタノール、アセトン、プロパノール、イソプロパノール等を含有することできる。また、シリカ源(b)を効率的に加水分解・脱水縮合させる観点から、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、モノアルカノールアミン、ジエタノールアミン等を添加することにより、反応溶媒(A)のpHを塩基性状態にしておくことが好ましい。
反応溶媒(A)中で予め粒子径の小さいメソポーラスシリカ粒子を合成して分散液状態にし、工程(II)において調製する複合シリカ粒子の核として用いてもよい。
工程(II)
工程(II-1)は、撹拌下で、反応溶媒(A)に陽イオン界面活性剤及び非イオン界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤(a)とシリカ源(b)とを経時的に添加して反応を行い、複合シリカ粒子の水反応溶媒を調製する工程である。
工程(II-2)は、撹拌下で、陽イオン界面活性剤及び非イオン界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤(a)とシリカ源(b)とを含有する溶液(B)を経時的に添加して反応を行い、複合シリカ粒子の水反応溶媒を調製する工程である。
工程(II)としては、操作簡便性の観点から、工程(II-2)を採用することが好ましい。
〔界面活性剤(a)〕
工程(II)で用いられる界面活性剤(a)としては、公知の陽イオン界面活性剤及び非イオン界面活性剤を使用することができる。中でも陽イオン界面活性剤が好ましく、下記一般式(1)及び(2)で表される第4級アンモニウム塩がより好ましい。
[R1(R33N]+- (1)
[R12(R32N]+- (2)
(式中、R1及びR2は、それぞれ独立に炭素数4〜22の直鎖状又は分岐状アルキル基を示し、R3は炭素数1〜3のアルキル基を示し、Xは1価陰イオンを示す。)
前記一般式(1)及び(2)におけるR1及びR2は、炭素数4〜22、好ましくは炭素数6〜18、更に好ましくは炭素数8〜16の直鎖状又は分岐状のアルキル基である。炭素数4〜22のアルキル基としては、各種ブチル基、各種ペンチル基、各種ヘキシル基、各種ヘプチル基、各種オクチル基、各種ノニル基、各種デシル基、各種ドデシル基、各種テトラデシル基、各種ヘキサデシル基、各種オクタデシル基、各種エイコシル基等が挙げられる。またR3は、炭素数1〜3のアルキル基であり、好ましくはメチル基である。
一般式(1)及び(2)におけるXは、高い結晶性のメソポーラスシリカ粒子を得るという観点から、好ましくはハロゲンイオン、水酸化物イオン、硝酸化物イオン、硫酸化物イオン等の1価陰イオンから選ばれる1種以上である。Xとしては、より好ましくはハロゲンイオンであり、更に好ましくは塩素イオン又は臭素イオンであり、特に好ましくは臭素イオンである。
一般式(1)で表されるアルキルトリメチルアンモニウム塩としては、ブチルトリメチルアンモニウムクロリド、ヘキシルトリメチルアンモニウムクロリド、オクチルトリメチルアンモニウムクロリド、デシルトリメチルアンモニウムクロリド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド、テトラデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド、ブチルトリメチルアンモニウムブロミド、ヘキシルトリメチルアンモニウムブロミド、オクチルトリメチルアンモニウムブロミド、デシルトリメチルアンモニウムブロミド、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド、テトラデシルトリメチルアンモニウムブロミド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド、ステアリルトリメチルアンモニウムブロミド等が挙げられる。
一般式(2)で表されるジアルキルジメチルアンモニウム塩としては、ジブチルジメチルアンモニウムクロリド、ジヘキシルジメチルアンモニウムクロリド、ジオクチルジメチルアンモニウムクロリド、ジヘキシルジメチルアンモニウムブロミド、ジオクチルジメチルアンモニウムブロミド、ジドデシルジメチルアンモニウムブロミド、ジテトラデシルジメチルアンモニウムブロミド等が挙げられる。
これらの第4級アンモニウム塩の中では、規則的なメソ細孔を形成させる観点から、特に一般式(1)で表される第4級アンモニウム塩が好ましく、アルキルトリメチルアンモニウムブロミド又はクロリドがより好ましい。
界面活性剤(a)は、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
〔シリカ源(b)〕
工程(II)で用いられるシリカ源(b)としては、加水分解によりシラノール化合物を生成するものが好ましく、具体的には、下記一般式(3)〜(7)で示される化合物を挙げることができる。
SiY4 (3)
4SiY3 (4)
4 2SiY2 (5)
4 3SiY (6)
3Si−R5−SiY3 (7)
(式中、R4はそれぞれ独立して、ケイ素原子に直接炭素原子が結合している有機基を示し、R5は炭素原子を1〜4個有する炭化水素基又はフェニレン基を示し、Yは加水分解によりヒドロキシ基になる1価の加水分解性基を示す。)
より好ましくは、一般式(3)〜(7)において、R4がそれぞれ独立して、水素原子の一部がフッ素原子に置換していてもよい炭素数1〜22の炭化水素基であり、具体的には炭素数1〜22、好ましくは炭素数4〜18、より好ましくは炭素数6〜18、特に好ましくは炭素数8〜16のアルキル基、フェニル基、又はベンジル基であり、R5が炭素数1〜4のアルカンジイル基(メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、プロパン−1,2−ジイル基、テトラメチレン基等)又はフェニレン基であり、Yが炭素数1〜22、より好ましくは炭素数1〜8、特に好ましくは炭素数1〜4のアルコキシ基、又はフッ素を除くハロゲン基である。
シリカ源(b)の好適例としては、次の化合物が挙げられる。
・一般式(3)において、Yが炭素数1〜3のアルコキシ基であるか、又はフッ素を除くハロゲン基であるシラン化合物。
・一般式(4)又は(5)において、R4がフェニル基、ベンジル基、又は水素原子の一部がフッ素原子に置換されている炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜5の炭化水素基であるトリアルコキシシラン又はジアルコキシシラン。
・一般式(7)において、Yがメトキシ基であって、R5がメチレン基、エチレン基又はフェニレン基である化合物。
これらの中では、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、1,1,1−トリフルオロプロピルトリエトキシシランが特に好ましい。
シリカ源(b)は、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
〔溶液(B)〕
溶液(B)は、界面活性剤(a)とシリカ源(b)を含有するが、更にメタノール、エタノール、アセトン、プロパノール、イソプロパノールから選ばれる1種以上の水溶性有機溶剤を含有することが好ましく、メタノールを含有することがより好ましい。これらの水溶性有機溶剤は脱水処理しておくことが好ましい。
溶液(B)は、水を実質的に含有しないことが好ましい。溶液(B)中に水が存在すると、特にシリカ源(b)としてシラン化合物を用いる場合は、加水分解により生じるシラノールが、溶液(B)中で反応して、この段階でメソポーラスシリカないしシリカの固体を形成するおそれがある。
溶液(B)中の各成分濃度は、反応系の容量等により異なるが、例えば、界面活性剤(a)は好ましくは1〜50質量%、より好ましくは5〜20質量%であり、シリカ源(b)は好ましくは1〜50質量%、より好ましくは5〜20質量%であり、水溶性有機溶剤は好ましくは0〜90質量%、より好ましくは10〜80質量%である。また界面活性剤(a)のモル数に対するシリカ源(b)のモル数の割合、すなわち「シリカ源(b)のモル数/界面活性剤(a)のモル数」が好ましくは0.1〜50、より好ましくは0.2〜20、更に好ましくは0.3〜10の範囲である。この比率は、(a)成分と(b)成分を別々に添加する場合の1分間あたりの添加の条件でもある。
溶液(B)の調製順序は、特に限定されない。
〔工程(II)の反応条件〕
工程(II)において、「経時的に添加」とは、陽イオン界面活性剤及び非イオン界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤(a)とシリカ源(b)を反応溶媒(A)に同時に又は別々に、連続的又は断続的に添加すること、又は溶液(B)を反応溶媒(A)に連続的又は断続的に添加することを意味し、代表的には、経時的に滴下することを意味する。
界面活性剤(a)及びシリカ源(b)を反応溶媒(A)に同時に又は別々に添加する場合、界面活性剤(a)及びシリカ源(b)を一度に多量に入れ過ぎたり、添加速度を速め過ぎたりすると、反応溶媒(A)中でのシリカの濃度が上昇し、粒子径が均一なメソポーラスシリカ粒子が得られなくなるおそれがある。これは、溶液(B)を予め調製して添加する場合も同様である。
なお、界面活性剤(a)の種類を、界面活性剤(a)及びシリカ源(b)の添加の途中で変えることもできる。
界面活性剤(a)及びシリカ源(b)を別々に連続的又は断続的に添加する場合における、界面活性剤(a)及びシリカ源(b)の添加速度や、溶液(B)を反応溶媒(A)に連続的又は断続的に添加する場合における、溶液(B)の添加速度は、反応系の容量や、反応溶媒(A)中に添加される界面活性剤(a)及びシリカ源(b)の濃度上昇速度等を考慮して適宜調整することができる。
反応は、シリカ源(b)が反応溶媒(A)中で加水分解されることによって進むことから界面活性剤(a)及びシリカ源(b)の反応溶媒(A)中への添加速度はある範囲で制限される。また、用いるシリカ源(b)の種類によって加水分解速度が異なるため、シリカ源(b)によって許容できる添加速度が変わってくる。例えば、テトラエトキシシランは、テトラメトキシシランよりも加水分解速度が遅いため、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミドを界面活性剤(a)として用いた場合、界面活性剤(a)及びシリカ源(b)の反応溶媒(A)中の添加速度は、テトラエトキシシランを使用する場合の方を遅くすることが好ましい。
本発明においては、用いるシリカ源(b)の種類から、界面活性剤(a)及びシリカ源(b)の添加速度の上限値を設定することが好ましい。
すなわち、なるべく不定形のメソポーラスシリカを作ることなく、効率的に複合シリカ粒子を得るためには、添加する界面活性剤(a)の全量を100質量部としたときに、界面活性剤(a)の添加速度が、好ましくは10質量部/1分間以下、より好ましくは5質量部/1分間以下、更に好ましくは3質量部/1分間以下となるように添加することが好ましい。また、添加するシリカ源(b)の全量を100質量部としたときに、シリカ源(b)の添加速度が、好ましくは10質量部/1分間以下、より好ましくは5質量部/1分間以下、更に好ましくは3質量部/1分間以下となるように添加することが好ましい。
また、その下限値は、シリカ源の加水分解が十分に行われる速度であればよく、例えば、先の添加の後、十分に反応を終了させてから、次の添加を行っても本発明の粒子を得ることができる。しかしながら、反応を短時間に終結させて製造効率を上げる観点から、添加する界面活性剤(a)及びシリカ源(b)の添加速度の下限値を、それぞれの全量を100質量部としたときに、次のように設定することが好ましい。
すなわち、界面活性剤(a)の添加速度が、好ましくは0.001質量部/1分間以上、より好ましくは0.01質量部/1分間以上、更に好ましくは0.1質量部/1分間以上であり、シリカ源(b)の添加速度が、好ましくは0.001質量部/1分間以上、より好ましくは0.01質量部/1分間以上、更に好ましくは0.1質量部/1分間以上となるように添加することが好ましい。これらの添加速度は、溶液(B)を予め調製して添加する場合も、同様である。
また、界面活性剤(a)及びシリカ源(b)を連続的又は断続的に添加する場合、反応溶媒(A)100質量部に対して、界面活性剤(a)及びシリカ源(b)の投入開始から次の投入開始までの0.01〜120分の間における、界面活性剤(a)及びシリカ源(b)の最大添加量は、それぞれ好ましくは40質量部以下、より好ましくは0.01〜10質量部である。
界面活性剤(a)及びシリカ源(b)を反応溶媒(A)に添加する際には、反応溶媒(A)の温度を、予め好ましくは10〜100℃、より好ましくは10〜80℃に調整し、溶液(B)を調整して添加する場合には、溶液(B)の温度を、好ましくは10〜100℃、より好ましくは10〜80℃に調整しておくことが望ましい。
また、「添加して反応を行う」とは、反応溶媒(A)に界面活性剤(a)及びシリカ源(b)を添加しながら連続的に反応させてもよく、一度添加した反応が終了してから次の添加を行って断続的に反応させてもよいことを意味する。界面活性剤(a)及びシリカ源(b)の添加時には、生成する各粒子の凝集を防ぐために、反応終了まで撹拌を続けることが好ましく、添加終了後から好ましくは0.01〜24時間、より好ましくは0.1〜10時間撹拌することが好ましい。
工程(II)における反応溶媒中の界面活性剤(a)、特に陽イオン界面活性剤、中でも前記一般式(1)及び(2)で表される第4級アンモニウム塩、及びシリカ源(b)の含有量は次のとおりである。
反応溶媒(A)に界面活性剤(a)及びシリカ源(b)をすべて添加した後の反応系中の実質的な濃度(即ち、工程(II)で用いたものの他に、工程(I)で複合粒子の核として用いたメソポーラスシリカシリカ粒子の合成の為に添加したものも含む)は、界面活性剤(a)が、好ましくは0.0001〜1モル/L、より好ましくは0.01〜0.5モル/L、更に好ましくは0.03〜0.2モル/Lであり、シリカ源(b)が、好ましくは0.01〜2モル/L、より好ましくは0.05〜1モル/L、更に好ましくは0.1〜0.5モル/Lである。
なお、反応溶媒(A)に界面活性剤(a)及びシリカ源(b)を添加した場合、シリカ源(b)及び界面活性剤(a)は複合粒子を形成する。従って前記濃度は原料の添加割合であり、実際の混合液中に含有されている濃度ではない。
これらの濃度は、溶液(B)を調製して添加する場合も、同様である。
反応の進行により、反応液中の界面活性剤(a)の濃度が高くなると、溶液中でミセルが生成しやすくなり、そこにシリカ源が加わることにより、このミセルとシリカが複合体を形成し、それらを核として集積・自己組織化し、不定形のメソポーラスシリカが生成する。そこで、本発明においては、界面活性剤(a)及びシリカ源(b)を経時的に添加することにより、反応液中に遊離している界面活性剤(a)の濃度を制御して、反応溶液中で界面活性剤のミセル生成を防止することができる。
また、溶液(B)を予め調製して添加する場合、溶液(B)中に、前記の水溶性有機溶剤が含有されていれば、界面活性剤(a)の臨界ミセル濃度を上げて、反応液中でミセルを生成しにくくすることができ、さらにシリカの加水分解速度を遅くすることができるため好ましい。
シリカ源(b)はアルカリ存在下で加水分解・脱水縮合するが、シリカ源(b)を添加するにつれ反応液のpHが下がり、シリカ源(b)の加水分解・脱水縮合が起こりにくくなる。そこで、シリカ源(b)を効率的に加水分解・脱水縮合することができるようにする観点から、反応温度にも依存するが、例えば、反応溶媒(A)に界面活性剤(a)及びシリカ源(b)を添加した反応系(界面活性剤(a)及びシリカ源(b)の添加開始から添加終了までの反応系)の温度が10〜40℃における反応系のpHを8.5〜11.5、特にpHを9〜11に調整することが好ましい。
これらのpHは、溶液(B)を予め調製して添加する場合も、同様である。
界面活性剤(a)及びシリカ源(b)の添加終了後、静置することで、界面活性剤(a)とシリカ源(b)によりメソ細孔が形成され、複合シリカ粒子を析出させることができる。得られた複合シリカ粒子は、水中に懸濁した状態で得られる。用途によってはこの懸濁状態の複合シリカ粒子をそのまま使用することもできるが、好ましくは複合シリカ粒子を分離して使用する。分離方法としては、ろ過法、遠心分離法等を採用することができる。
工程(III)
工程(III)は、複合シリカ粒子を水反応溶媒から分離し、さらに細孔内の界面活性剤を除去する工程である。
工程(I)及び工程(II)より得られる複合シリカ粒子は、通常細孔内に界面活性剤を有したものである。そこで、得られた複合シリカ粒子を水反応溶媒から分離し、必要に応じて、酸性水溶液と接触、水洗、乾燥又は高温で処理した後、焼成して、細孔内の界面活性剤(a)を除去することにより、本発明のメソポーラスシリカ粒子を得ることができる。
酸性水溶液に接触させる場合は、複合シリカ粒子を酸性水溶液と1回又は複数回接触させる。例えば、複合シリカ粒子を酸性水溶液中で混合することにより界面活性剤を除去することができる。用いることができる酸性水溶液としては、塩酸、硝酸、硫酸等の無機酸;酢酸、クエン酸等の有機酸;カチオン交換樹脂等を水やエタノール等に加えた液が挙げられるが、塩酸が特に好ましい。pHは通常1.5〜5に調整される。
焼成する場合は、電気炉等で好ましくは350〜800℃、より好ましくは450〜700℃で、1〜10時間焼成する。
本発明の方法によれば、反応系の全溶液100質量部に対して、製造されるメソポーラスシリカ粒子の割合は、好ましくは0.5〜30質量部、より好ましくは1〜10質量部である。一方、(a)〜(b)成分を一度に添加して製造される球状のメソポーラスシリカ粒子の割合は、全溶液100質量部に対して最大でも0.25質量部であることを考慮すれば、本発明方法は工業的に極めて有利であることが分かる。
(メソポーラスシリカ粒子)
前記の方法で得られたメソポーラスシリカ粒子は、平均細孔径が揃っており、比表面積が大きく、細孔分布がシャープであることが特徴である。
すなわち、メソポーラスシリカ粒子の好適態様は、平均細孔径が好ましくは1〜10nm、より好ましくは1〜8nm、更に好ましくは1〜5nmのメソ細孔構造を有し、BET比表面積が700m2/g以上のメソポーラスシリカ粒子であって、窒素吸着測定を行いBJH法によって求められるメソ細孔の80%以上が平均細孔径±30%以内のものである。
また、メソポーラスシリカ粒子のメソ細孔構造は、メソ細孔径が揃っていることが特徴の1つである。メソポーラスシリカ粒子のメソ細孔径は、好ましくは75%以上、より好ましくは80%以上が平均細孔径の±30%以内であることが望ましい。
メソポーラスシリカ粒子のBET比表面積は、好ましくは800m2/g以上、より好ましくは850〜1500m2/gである。その平均粒子径は、0.01〜100μm、好ましくは0.03〜50μm、より好ましくは0.05〜20μm、より好ましくは0.05〜10μm、より好ましくは0.05〜5μmである。メソポーラスシリカ粒子の平均粒子径が0.01μm以上0.1μm未満のときのメソ細孔の平均細孔径は好ましくは1〜5nmであり、平均粒子径が0.1μm以上5μm未満のときのメソ細孔の平均細孔径は好ましくは1〜8nmであり、平均粒子径が5μm以上100μm未満のときのメソ細孔の平均細孔径は好ましくは1〜10nmである。
また、メソポーラスシリカ粒子は、好ましくは粒子全体の80%以上、より好ましくは85%以上、更に好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上が平均粒子径±30%以内の粒子径を有しており、粉末X線回折(XRD)及び/又は電子線回折測定において、d=2〜12nmの範囲に相当する回折角(2θ)に1本以上のピークを有することが好ましい。
メソポーラスシリカ粒子の平均粒子径は、混合時の撹拌力、試薬の濃度、溶液の温度、焼成条件等によって調整することができる。
メソポーラスシリカ粒子は、好適態様において、透過型電子顕微鏡により観察されたメソ細孔の平均細孔間隔が粉末X線回折(XRD)により得られた構造周期と±30%の範囲で一致する。具体的には、観察されたメソ細孔の中心間距離に√3/2を乗じた値と粉末X線回折により得られた最も低角のピークに対応する面間隔が±30%の範囲で一致する。また上記のとおり、粉末X線回折測定において、d=2〜12nmの範囲に相当する回折角(2θ)に1本以上のピークを有する、メソ領域に周期性のある物質である。
なお本発明において、メソポーラスシリカ粒子の平均粒子径及びその分布の程度は、透過型電子顕微鏡(TEM)観察により測定する。具体的には、透過型電子顕微鏡(TEM)観察下で、20〜30個の粒子が含まれる視野中の全粒子の直径を写真上で実測する。この操作を、視野を5回変えて行う。得られたデータから平均粒子径及びその分布の程度を求める。透過型電子顕微鏡の倍率の目安は1万〜10万倍であるが、シリカ粒子の大きさによって適宜調節される。しかしながら、画面中の粒子のうち、メソ細孔を有するシリカ粒子の割合が、30%以下の場合は、観察のための視野を広げて、すなわち倍率を下げて、少なくとも10個の粒子からデータを得るものとする。
実施例、比較例及び参考例で得られたシリカ粒子の各種測定は、以下の方法により行った。
(1)平均粒子径の測定
日本電子株式会社製の透過型電子顕微鏡(TEM)JEM−2100を用いて加速電圧160kVで測定を行い、それぞれ20〜30個の粒子が含まれる5視野中の全粒子の直径を写真上で実測して、平均粒子径を求めた。観察に用いた試料は高分解能用カーボン支持膜付きBuメッシュ(200−Aメッシュ、応研商事株式会社製)に付着させ、余分な試料をブローで除去して作成した。
(2)BET比表面積、平均細孔径の測定
株式会社島津製作所製、比表面積・細孔分布測定装置、商品名「ASAP2020」を使用し、液体窒素を用いて多点法でBET比表面積を測定し、パラメータBが正になる範囲で値を導出した。平均細孔径の導出にはBJH法を採用し、そのピーク値の細孔径を平均細孔径とした。前処理は250℃で5時間行った。
(3)粉末X線回折(XRD)測定
理学電機工業株式会社製、粉末X線回折装置、商品名「RINT2500VPB」を用いて、X線源:Bu-kα、管電圧:40mA、管電流:40kV、サンプリング幅:0.02°、発散スリット:1/2°、発散スリット縦:1.2mm、散乱スリット:1/2°、受光スリット:0.15mmの条件で粉末X線回折測定を行った。走査範囲は回折角(2θ)1〜20°、走査速度は4.0°/分で連続スキャン法を用いた。なお、試料は、粉砕した後、アルミニウム板に詰めて測定した。
実施例1
1Lビーカーに水300g、1M水酸化ナトリウム水溶液2.25g、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド(分子量308)1.75gを入れ撹拌した。その水溶液にテトラメトキシシラン(分子量152)1.7gを加え、10分間撹拌した。この操作により核となるメソポーラスシリカ粒子をはじめに合成した。さらにその水溶液中にメタノール100g、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド15.7g、テトラメトキシシラン15.3gを混合したものを、2時間かけて滴下した。添加したドデシルトリメチルアンモニウムブロミドとテトラメトキシシランの全量をそれぞれ100質量部としたときに、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミドの添加速度は、0.83質量部/1分間、テトラメトキシシランの添加速度は、0.83質量部/1分間であった。
滴下時に水溶液のpHが10になるように、1M水酸化ナトリウム水溶液を随時滴下した。滴下終了後5時間撹拌し、12時間熟成させた。反応系中のドデシルトリメチルアンモニウムブロミドの濃度は0.13モル/Lであり、テトラメトキシシランの濃度は0.26モル/Lであった。
得られた白色沈殿物をろ別し、水洗、乾燥後、1℃/分の速度で600℃まで昇温した後、2時間600℃で焼成し、ドデシルトリメチルアンミニウムブロミドを除去して、メソ細孔構造を有する球状のメソポーラスシリカ粒子を得た。
このメソポーラスシリカ粒子は、粉末X線回折(XRD)測定において、d=2〜12nmの範囲に相当する回折角(2θ)に1本以上のピークを有していた。得られたメソポーラスシリカ粒子のXRD測定結果を図1に示し、粒子全体のTEM像を図2に示し、性状を表1に示す。
実施例2
1Lビーカーに水300g、1M水酸化ナトリウム水溶液2.25gを入れ、撹拌した。その水溶液中にメタノール100g、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド17.4g、テトラメトキシシラン17gを予め混合したものを、2時間かけて滴下した。添加したドデシルトリメチルアンモニウムブロミドとテトラメトキシシランの全量をそれぞれ100質量部としたときに、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミドの添加速度は、0.83質量部/1分間、テトラメトキシシランの添加速度は、0.83質量部/1分間であった。
滴下時に反応溶媒のpHが10になるように、1M水酸化ナトリウム水溶液を随時滴下した。滴下終了後5時間撹拌し、12時間熟成させた。反応系中のドデシルトリメチルアンモニウムブロミドの濃度は0.13モル/Lであり、テトラメトキシシランの濃度は0.26モル/Lであった。
得られた白色沈殿物をろ別し、水洗、乾燥後、1℃/分の速度で600℃まで昇温した後、2時間600℃で焼成し、ドデシルトリメチルアンミニウムブロミドを除去して、メソ細孔構造を有する球状のメソポーラスシリカ粒子を得た。
このメソポーラスシリカ粒子は、粉末X線回折(XRD)測定において、d=2〜12nmの範囲に相当する回折角(2θ)に1本以上のピークを有していた。得られたメソポーラスシリカ粒子の性状を表1に示す。
実施例3
1Lビーカーに水300g、メタノール100g、1M水酸化ナトリウム水溶液2.25gを入れ撹拌した。さらにその水溶液中にメタノール100g、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド17.4g、テトラメトキシシラン17gを混合したものを、2時間かけて滴下した。添加したドデシルトリメチルアンモニウムブロミドとテトラメトキシシランの全量をそれぞれ100質量部としたときに、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミドの添加速度は、0.83質量部/1分間、テトラメトキシシランの添加速度は、0.83質量部/1分間であった。
滴下時に水溶液のpHが10になるように、1M水酸化ナトリウム水溶液を随時滴下した。滴下終了後5時間撹拌し、12時間熟成させた。反応系中のドデシルトリメチルアンモニウムブロミドの濃度は0.10モル/Lであり、テトラメトキシシランの濃度は0.20モル/Lであった。
得られた白色沈殿物をろ別し、水洗、乾燥後、1℃/分の速度で600℃まで昇温した後、2時間600℃で焼成し、ドデシルトリメチルアンミニウムブロミドを除去して、メソ細孔構造を有する球状のメソポーラスシリカ粒子を得た。
このメソポーラスシリカ粒子は、粉末X線回折(XRD)測定において、d=2〜12nmの範囲に相当する回折角(2θ)に1本以上のピークを有していた。得られたメソポーラスシリカ粒子の性状を表1に示す。
比較例1
1Lビーカーに水300g、メタノール100g、1M水酸化ナトリウム水溶液22.8g、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド17.4gを一度に入れ撹拌した。その水溶液にテトラメトキシシラン17gを一括で加え、5時間撹拌後、12時間熟成させた。
得られた白色沈殿物をろ別し、水洗、乾燥後、1℃/分の速度で600℃まで昇温したのち、2時間600℃で焼成し、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミドを除去した。
得られたメソポーラスシリカ粒子は、XRD測定やTEM測定、窒素吸着による細孔分布の測定から、メソ細孔は確認できた。しかし、粒子径が不揃いであり、さらに粒子形状が球状ではなく様々な形状のものが混在しており、均一なメソポーラスシリカ粒子は得られなかった。このため、平均粒子径を測定することができず、また、均質なメソ細孔構造を有し、粒子径が均一なメソポーラスシリカ粒子としての収量も算出できなかった。結果を表1に示す。
比較例2
水747mL及びメタノール250mLの混合溶液に対して、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド1.54gを一度に入れ、1規定水酸化ナトリウム水溶液3.28mLを添加して均一になるまで撹拌した。これにテトラメトキシシラン1.9gを一括で加え、撹拌を続けたところテトラメトキシシランは完全に溶解し、約60秒後に白色粉末が析出してきた。
なお、上記全ての成分(水、メタノール、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド、水酸化ナトリウム及びテトラメトキシシラン)の全容量を基準とする、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミドの濃度は0.005モル/Lであり、テトラメトキシシランの濃度は0.0125モル/Lであった。また、Si/界面活性剤(モル比)は0.4であった。室温でさらに8時間撹拌して一晩放置した後、濾過と脱イオン水による洗浄を3回繰り返して白色粉末を得た。この白色粉末を熱風乾燥機で3日間乾燥した後、550℃で6時間焼成することにより界面活性剤を含む有機成分を除去し多孔体を得た。
得られたメソポーラスシリカ粒子は、XRD測定やTEM測定、窒素吸着による細孔分布の測定から、均質なメソ細孔構造を有し、粒子径が均一であることが確認できたが、収量が低かった。結果を表1に示す。
表1から、実施例1〜3の方法によれば、メソポーラスシリカ粒子を高濃度で効率的に製造することができ、得られたメソポーラスシリカ粒子は、均質なメソ細孔構造を有し、粒子径が均一であることが分かる。
これに対して、比較例1においては、高濃度条件下に界面活性剤とシリカ源を一括で投入しているので、粒子径や粒子形状が不揃いなメソポーラスシリカ粒子しか得られず、比較例2においては、低濃度条件下に界面活性剤とシリカ源を一括で投入しているので、メソポーラスシリカ粒子の収量が低いことが分かる。
本発明方法で得られるメソポーラスシリカ粒子は、粒子径が均一であるため、例えば構造選択性を有する触媒担体、吸着剤、物質分離剤、酵素や機能性有機化合物の固定化担体等としての利用が可能である。

Claims (6)

  1. 水を含有する反応溶媒(A)に、陽イオン界面活性剤及び非イオン界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤(a)とシリカ源(b)とを同時に経時的に添加して反応を行う工程を含む、メソポーラスシリカ粒子の製造方法。
  2. 添加する界面活性剤(a)とシリカ源(b)の全量をそれぞれ100質量部としたときに、界面活性剤(a)の添加を10質量部/1分間 以下、シリカ源(b)の添加を10質量部/1分間 以下の速度で行う、請求項1に記載のメソポーラスシリカ粒子の製造方法。
  3. メソポーラスシリカ粒子の平均粒子径が0.01〜20μmである、請求項1又は2に記載のメソポーラスシリカ粒子の製造方法。
  4. 反応系中の界面活性剤(a)の濃度が0.0001〜1モル/Lであり、シリカ源(b)の濃度が0.01〜2モル/Lである、請求項1〜3のいずれかに記載のメソポーラスシリカ粒子の製造方法。
  5. 界面活性剤(a)が下記一般式(1)又は(2)で表される第4級アンモニウム塩である、請求項1〜4のいずれかに記載のメソポーラスシリカ粒子の製造方法。
    [R1(R33N]+- (1)
    [R12(R32N]+- (2)
    (式中、R1及びR2は、それぞれ独立に炭素数4〜22の直鎖状又は分岐状アルキル基を示し、R3は炭素数1〜3のアルキル基を示し、Xは1価陰イオンを示す。)
  6. シリカ源(b)が、加水分解によりシラノール化合物を生成するものである、請求項1〜5のいずれかに記載のメソポーラスシリカ粒子の製造方法。
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